JP2007110693A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化及び広帯域化されたアンテナ装置を提供すること。
【解決手段】 平面視形状が互いに相似する第一放射板3と第二放射板6が所定幅の間隙を設けて配置され、第一円弧部4と第二円弧部7とを対向させており、前記間隙には第一放射板3及び第二放射板6に給電する給電部11が備えられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に、UWB(Ultra Wide band)用のアンテナ装置に関する。
従来、超広帯域な周波数帯域が使用可能なアンテナ装置としてUWB用のアンテナ装置が知られている。ここで、「UWB」とは超広帯域無線を意味し、1ns以下の短パルスを用いて広帯域な周波数幅(数GHz〜数十GHz)を使用する無線伝送方式を意味する。また、UWB用のアンテナ装置は超低出力送信であり、他の無線通信との干渉が非常に小さいという利点もある。
例えば、図11に示すような、UWB用のアンテナ装置50が知られている。このようなアンテナ装置には、一対の放射板(導体板)51,51が備えられている。放射板51は平面視半円形状であり、各放射板51の円弧頂点が対向しつつ所定幅の間隙を設けて配置されている。各放射板51の円弧頂点には、平衡線路53であるコプレーナストリップ線路が接続されている給電部54が備えられている。そして、平衡線路53から給電部54に所定の電流が給電されると、その電流に基づいて放射板51が共振して、その一端又は両端から電波が放射されるようになっている。
また、図12に示すような、自己相似形状の放射板を用いることにより、使用帯域が広帯域化されるアンテナ装置が知られている。このようなアンテナ装置によれば、放射板が平面視二等辺三角形状の自己相似形状であるので、自己相似の理という周波数に無関係な特性があり、周波数の高い領域でも共振させることができるようになっている。
ここで、アンテナ装置の特性を示す指標としては、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)の値を縦軸とし、周波数を横軸とするグラフで表されるVSWR特性曲線が知られている。VSWR特性曲線は放射板が共振する周波数において極小値をとるようになっており、放射板が共振する周波数は給電部から放射板の一端までの距離に比例して決定されるようになっている。従って、VSWR特性曲線は放射板の大きさによって異なるようになっており、放射板が大きいほど共振する最低周波数が低くなる。一般的に、VSWR値≦2.0となる周波数帯域がアンテナ装置の使用帯域であり、自己相似形状のアンテナ装置では最低周波数が低いほど使用帯域が広帯域化されるようになっている。
このため、広帯域特性を備えるアンテナ装置を実現するためには、最低周波数をより低くするため放射板を大きくする必要があった。また、UWB用のアンテナ装置は広帯域な周波数幅を使用するため、多くの周波数成分を含み共振させることが難しくなる。つまり、送受信したい電波の周波数幅が広帯域化するほど、アンテナ装置の設計が難しくなるという問題があった。
そこで、特許文献1に記載のような、自由度が高い形状で広帯域特性を備えるアンテナ装置が開発されている。このようなアンテナ装置によれば、放射板間の間隙の予め決められた位置に給電部が備えられており、給電部から入った電流は自己相似形状を形成しやすい方向に伝達され、広帯域特性が得られるようになっている。
特開2005−117363号公報
しかしながら、従来のアンテナ装置50は、図11に示すように、ほぼ同一形状の放射板51,51が給電部54を中心として線対称になるように配置される、いわゆる平衡アンテナであった。そのため、給電部54には不平衡線路が直接接続できず、平衡線路53を接続するために不平衡−平衡変換回路55又はインピーダンス変換回路を用いる必要があり、アンテナ装置50全体が大型化するという問題があった。
また、図12に示すように、より広帯域化させるためには、放射板を大きくする必要があるという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、UWB用のアンテナ装置の小型化及び広帯域化を目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
第一放射板と第二放射板とが所定幅の間隙を設けて配置され、前記間隙には前記第一放射板及び前記第二放射板に給電する給電部が備えられているアンテナ装置において、
前記第一放射板と前記第二放射板とは平面視形状が互いに相似することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一放射板と第二放射板とは平面視形状が互いに相似しており、所定幅の間隙を設けて配置されているので、間隙から放射板の一端までの距離が第一放射板と第二放射板とで異なるようになっている。間隙から放射板の一端までの距離に基づいて放射板の共振する周波数が決定されるので、当該距離が異なると共振周波数が異なり、共振点の数が増加する。
また、第一放射板と第二放射板とは平面視形状が互いに相似しており、大きさの異なる不平衡アンテナとなっている。従って、給電部からみた各放射板のインピーダンスが低減されており、不平衡線路を直接接続させて給電が行われる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記第一放射板及び前記第二放射板は平面視が対称面形状であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第一放射板及び第二放射板の平面視形状はそれぞれ対称な面形状であるので、給電部から電流がそれぞれ放射板を伝達されて電波が均等に放射されるようになっている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方は、左右方向の両端を結ぶ直線部の中心点と前記給電部とが中心線上に位置し、前記直線部は前記中心線と直交しないように配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、第一放射板及び第二放射板の少なくとも一方は、左右方向の両端を結ぶ直線部が中心線と直交しないように放射板が配置されているので、その直線部の両端で給電部との距離が異なっている。放射板の直線部の両端と給電部との距離に基づいて共振周波数が決定されるので、直線部と給電部との距離が異なると共振周波数が異なり、中心線と直線部が直交する放射板より共振点の数が増加する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のアンテナ装置において、
前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方には円弧部が設けられており、前記直線部は前記円弧部の両端を通り、前記給電部は前記円弧部に備えられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、第一放射板及び第二放射板の少なくとも一方には円弧状の一辺である円弧部が設けられており、当該円弧部には給電部が備えられている。よって、直線部が中心線と直交しないように放射板が配置されていても、給電部は円弧部の任意の箇所に取付け可能である。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方は、左右方向における中心位置と前記給電部とが基準線上に位置し、左右方向の両端を結ぶ直線部は前記基準線と直交しないことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、放射板の左右方向の中心位置と、給電部と、が基準線上に位置するように配置されているので、電波は放射板の左右方向の中心位置から放射される。また、少なくとも一方の放射板の左右方向の両端を結ぶ直線部が基準線と直交しないので、その直線部の両端で給電部との距離が異なっている。直線部の両端と給電部との距離に基づいて共振周波数が決定されるので、直線部の両端で共振周波数が異なり、基準線と直線部が直交する放射板より共振点の数が増加する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のアンテナ装置において、
前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方には円弧部が設けられており、前記直線部は前記円弧部の両端を通り、前記給電部は前記円弧部に備えられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、第一放射板及び第二放射板の少なくとも一方には円弧状の一辺である円弧部が設けられており、当該円弧部には給電部が備えられている。よって、直線部が基準線と直交しないように放射板が配置されていても、給電部は円弧部の任意の箇所に取付け可能である。
請求項1に記載の発明によれば、第一放射板と第二放射板とが平面視形状が互いに相似するものを用いることにより、ほぼ同一形状の放射板二枚を用いたアンテナ装置よりも、共振点の数が増加して使用帯域が広帯域化される。
また、第一放射板と第二放射板との大きさが異なる不平衡アンテナであるので、不平衡線路を直接接続させて給電可能であり、不平衡−平衡変換回路やインピーダンス変換回路などを備える必要が無く、アンテナ装置全体の小型化が可能である。
請求項2に記載の発明によれば、電波は左右均等に放射されるので、放射パターンが改善され、指向性を均等にすることが可能である。
請求項3に記載の発明によれば、少なくとも一方の放射板の直線部が中心線と直交しないので、共振点の数が増加し、使用帯域がより広帯域化される。
請求項4に記載の発明によれば、給電部は円弧部の任意箇所に取付け可能であり、放射板間の間隙の幅に応じて取付けることができ、インピーダンスを調整することが可能である。
請求項5に記載の発明によれば、少なくとも一方の放射板の直線部が基準線と直交しないので共振点の数が増加し、使用帯域がより広帯域化される。また、放射板の左右方向の中心位置が基準線上に位置するので電波が放射板の左右方向における中心位置から放射され、アンテナ装置の指向性を均等に近づけて放射パターンを向上させることが可能である。
請求項6に記載の発明によれば、給電部は円弧部の任意箇所に取付け可能であり、放射板間の間隙の幅に応じて取付けることができ、インピーダンスを調整することが可能である。
以下に、本発明に係るアンテナ装置の実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
[第一の実施形態]
まず、第一の実施形態にかかるアンテナ装置1の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置1には、平板状の電子基板2が備えられている。電子基板2の上面には、平面視半円状の第一放射板3が備えられている。図2(b)に示すように、第一放射板3は中心点C1を円中心とし、半径r1で形成されている。また、第一放射板3には、円弧状の一辺である第一円弧部4と、第一円弧部4の両端と中心点C1を通る直線状の第一直線部5が設けられている。
電子基板2の上面であって第一放射板3の円弧頂点に対向する位置には、第一放射板3と平面視形状が互いに相似する第二放射板6が、その円弧頂点を対向させて配置されている。第二放射板6は半径r2であり、その円中心を中心点C2とする。第二放射板6の半径r2は、第一放射板3の半径r1より小さくなるように形成されている。また、第二放射板6には、円弧状の一辺である第二円弧部7と、第二円弧部7の両端と中心点C2を通る直線状の第二直線部8が設けられている。
第一放射板3及び第二放射板6は、アルミ材や銅などの材料により形成されている。また、第一放射板3と第二放射板6は平面視形状が互いに相似関係であればよく、大きさの差異は特に限定されない。さらに、第一放射板3及び第二放射板6の平面視形状に関しては特に限定されないが、送受信される電波の放射パターンの向上という観点から、対称な面形状であることが好ましい。ここで、対称面形状とは、放射板の長手方向の中心位置を通りかつ長手方向に直交する線を基準として線対称となる面の形状のことを示す。
対称面形状の放射板の一例として、図3に示すような、二等辺三角形状や台形状の放射板が挙げられる。二等辺三角形状の放射板を用いる場合には、長さ寸法の等しい辺に挟まれる頂点を対向させるようになっており、台形状の放射板を用いる場合には上辺同士を対向させるようになっている。また、二等辺三角形状のような自己相似形状の場合、各波長に対応した幾何学的な面積の相似比を容易に得ることができ、高い周波数域で多くの共振点を得ることができるようになっている(図12参照)。
第一放射板3と第二放射板6は、互いの円弧頂点間に所定幅の間隙を設けて配置されている。アンテナ装置1のインピーダンスは、この間隙の幅に基づいて決定されるようになっている。一般的に、インピーダンスを50Ω程度にするためには、放射板の形状及び大きさに関わらず、間隙の幅を0.5〜1mm程度とするのが好ましい。
図1に示すように、第一放射板3及び第二放射板6の円弧頂点には、各放射板に接続されて電流を給電する給電部11が備えられている。第一放射板3と第二放射板6とは平面視形状が互いに相似関係であり大きさが異なるので、不平衡線路12が給電部11に直接接続されて給電されている。不平衡線路12としては、例えば、同軸給電ケーブルやマイクロストリップ線路などが挙げられる。不平衡線路12は、第一放射板3の頂点に接続するグランド線13と、第二放射板6の頂点に接続するストリップ線14と、が備えられている。不平衡線路12は電子基板2の端縁まで延在されており、送受信した電波による電気信号が処理される電子機器(図示省略)と接続されるようになっている。
次に、本実施形態にかかるアンテナ装置1による電波の送受信について説明する。
まず、アンテナ装置1が電波を送信する場合、不平衡線路12を介して第一放射板3及び第二放射板6のそれぞれに、電子機器からの電気信号に基づいて所定の振幅及び位相で電流が給電される。第一放射板3及び第二放射板6に給電された電流は、それぞれの放射板に沿って給電部11から第一直線部5及び第二直線部8まで伝達される。すると、第一放射板3及び第二放射板6は所定の周波数で共振して、中心点C1,C2から電波が送信される。
また、アンテナ装置1が電波を受信する場合、所定の周波数の電波が第一直線部5又は第二直線部8側から受信されると、第一放射板3及び第二放射板6が共振し、給電部11で当該共振周波数に相当する電流が発生する。発生した電流は不平衡線路12を介して電子機器に伝達される。
ここで、アンテナ装置1の共振周波数は、給電部11から第一直線部5又は第二直線部8までの距離に対応しており、半径r1,r2に比例して共振点の1/2波長が決定されるようになっている。また、共振周波数は、第一直線部5から第二直線部8までの距離L1にも対応しており、L1に比例して共振点の1/2波長が決定されるようになっている。そして、波長が長くなるほど周波数は低くなるので、最も大きい共振点の波長を決定する距離L1が長くなるほど最低周波数は低くなる。
次に、本実施形態のアンテナ装置1のVSWR特性曲線について説明する。
図4に示すように、アンテナ装置1の共振点は、距離L1に基づいて決定される共振点P1と、半径r1に基づいて決定される共振点P2と、半径r2に基づいて決定される共振点P3と、が周波数の低い方から順に挙げられる。
一方、図2(a)に示すように、従来のアンテナ装置50は、平面視半円形状で半径r1の放射板51,51を備えている。放射板51はそれぞれの円弧頂点を対向させかつ所定幅の間隙を設けて配置されており、当該間隙には給電部54が接続されている。そして、従来のアンテナ装置50の共振点は、放射板51の一端同士の距離L2に基づいて決定される共振点P4と、放射板51の半径r1に基づいて決定される共振点P5と、が周波数の低い方から順に挙げられる。
このように、本実施形態のアンテナ装置1によれば、共振点の数が増加しており、各共振点ではVSWR値が極小値を取るので、使用帯域が広帯域化されている。さらに、第二放射板6の半径r2は、第一放射板3及び従来のアンテナ装置の放射板の半径r1より小さいので、アンテナ装置1自体の小型化が可能である。
また、不平衡線路12を直接給電部11に接続させることができるので、容易に給電することが可能である。さらに、不平衡−平衡変換回路を備える必要が無いので、アンテナ装置1自体の小型化及び簡略化が可能である。
なお、本実施形態においては、第一放射板3及び第二放射板6は平面視形状が対称面形状のものとしたが、適宜変更可能である。対称面形状の放射板を用いる場合、放射板間の間隙の中心に給電部を備えることにより、放射板からの放射パターンが左右対称となり、指向性の均等化が可能である。
[第二の実施形態]
次に、図5を用いて、第二の実施形態にかかるアンテナ装置20の構成について説明する。なお、第一の実施形態と同様の構成には同じ符号を付した。
本実施形態のアンテナ装置20には、第一の実施形態と同様の電子基板が備えられている。電子基板の上面には、第一の実施形態と同様の、半径r1、中心点C1の第一放射板3が備えられている。図5(b)に示すように、第一円弧部4に対向する位置には、第一放射板3と互いに相似形状の第二放射板6が配置されている。第二放射板6の半径はr2となるように形成されており、その中心点はC2とされている。中心点C1と中心点C2とを結ぶ線を中心線とすると、第一放射板3は第一直線部5が中心線に直交するように配置されており、第二放射板6は第二直線部8が中心線に直交しないように配置されている。
中心線上であって第一放射板3と第二放射板6とが最も近付く位置には、第一放射板3と第二放射板6とに接続される給電部11が備えられている。給電部11には、第一の実施形態と同様に不平衡線路が接続されており、所定の電流が給電されるようになっている。
このようなアンテナ装置20の電波の送受信方法は、第一の実施形態と同様であり、不平衡線路及び給電部11を介して給電され、放射板の中心点C1、C2から電波が送受信される。
次に、アンテナ装置20のアンテナ特性曲線を図6(b)に示す。
ここで、アンテナ特性の他の指標として、入力電圧と反射電圧の比から求められるリターンロスが挙げられる。リターンロスは反射係数ともいい、その値が小さいほどアンテナ装置としてマッチングがとれていることを示し、一般にはその値が−10以下の範囲が使用帯域とされている。また、リターンロスとはVSWR特性と比例関係にあり、かつVSWR特性より容易に求められるものである。
前述の通り、共振周波数は給電部11から第一直線部5又は第二直線部8までの距離に基づいて決定される。本実施形態においては、図5(b)に示すように、第二直線部8が傾斜しており、第二直線部8の左端と右端とでは給電部11との距離が異なるようになっている。詳しくは、図6(b)に示すように、第一直線部5から第二直線部8の左端までの距離L3に対応した共振点P6と、給電部11から第一直線部5までの距離である半径r1に対応した共振点P7と、給電部11から第二直線部8の左端までの距離L4に対応した共振点P8と、給電部11から第二直線部8の右端までの距離L5に対応した共振点P9と、が周波数の低い方から順に表れる。
一方、第一の実施形態におけるアンテナ装置1のように、第一直線部5と第二直線部8が中心線に直交する場合、図6(a)に示すように、前述の三つの共振点P1,P2,P3が表れる。よって、本実施形態のアンテナ装置20は共振点の数がより増加しており、その分使用帯域が広帯域化されている。
このように、本実施形態のアンテナ装置20によれば、第二直線部8が中心線に対して傾斜しているので、共振点の数が増加しており、放射板を大型化させずに使用帯域の広帯域化が可能である。
また、各放射板は平面視半円形状であり、第一円弧部4と第二円弧部7とに給電部11を取付けるので、給電部11は各円弧部の任意箇所に取付け可能であり、第二直線部8を中心線に対して傾斜させても給電部11の取付けが容易であり、第一放射板3と第二放射板6との間隙の幅が変化せず、インピーダンスが変化することを防止することができる。
なお、本実施形態のアンテナ装置20は、第二直線部8のみが中心線に対して傾斜されているが、第一放射板3及び第二放射板6の少なくとも一方がその直線部を傾斜させていれば良い。例えば、図5(c)に示すように、第一直線部5のみを傾斜させ、第二直線部8は中心線に直交することとしても良い。
このような場合の、アンテナ特性曲線は、図6(c)に示すように、第一直線部5の右端から第二直線部8までの距離L6に対応した共振点P10と、給電部11から第一直線部5の右端までの距離L7に対応した共振点P11と、給電部11から第二直線部8までの距離である半径r2に対応した共振点P12と、給電部11から第一直線部5の左端までの距離L8に対応した共振点P13と、が周波数の低い方から順に表れる。
つまり、共振点は4つであり、より広帯域化された使用帯域が得られる。
また、第一直線部5と第二直線部8を中心線に対して傾斜させることとしても良い。例えば、図5(d)に示すように、第一直線部5と第二直線部8の両方をともに傾斜させた場合のアンテナ特性曲線は、図6(d)に示すように、第一直線部5の右端から第二直線部8の左端までの距離L9に対応した共振点P14と、給電部11から第一直線部5の右端までの距離L10に対応した共振点P15と、給電部11から第二直線部8の左端までの距離L11に対応した共振点P16と、給電部11から第一直線部5の左端までの距離L12に対応した共振点P17と、給電部11から第二直線部8の右端までの距離L13に対応した共振点P18と、が周波数の低い方から順に表れる。
つまり、共振点は5つであり、さらに広帯域化された使用帯域となる。
なお、本実施形態においては平面視が半円形状の放射板を用いることとしたが、放射板の平面視形状にとくに制限は無く、少なくとも一方の放射板が、左右方向の両端を結ぶ直線部の中心点と給電部11が中心線上に位置しかつ直線部と中心線とが直交しないように配置されていればよい。ここで、左右方向の両端を結ぶ直線部とは、傾斜しつつ左右方向に延在する放射板の端部の両端を結ぶ直線のことであり、放射板の縁部の形状に関わらず直線で表されるものである。例えば、図7に示すように、第一放射板3及び第二放射板6の平面視形状が円形の一部を切欠いた形状のものの場合、左右方法の両端を結ぶ直線部とは図7中点線で示されるものであり、第一放射板3及び第二放射板6の少なくとも一方の直線部が中心線と直交しなければ本実施形態の効果を得られるようになっている。
[第三の実施形態]
次に、第三の実施形態にかかるアンテナ装置30の構成について説明する。なお、第一の実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、説明を省略した。
本実施形態のアンテナ装置30には、第一の実施形態と同様の電子基板が備えられている。また、電子基板の上面には、第一の実施形態と同様の、半径r1、中心点C1の第一放射板3が備えられている。図8(b)に示すように、第一円弧部4に対向する位置には、第一放射板3と相似形状の第二放射板6が配置されている。第二放射板6の半径はr2となるように形成されており、その中心点はC2とされている。
第一放射板3の左右方向における中心位置と、第二放射板6の左右方向における中心位置と、を結ぶ線を基準線とすると、第一放射板3は第一直線部5が基準線に直交するように配置されており、第二放射板6は第二直線部8が基準線に直交しないように配置されている。ここで、本実施形態における左右方向とは、図8に示すように、基準線と直交する方向である。
基準線上であって第一放射板3と第二放射板6とが最も近付く位置には、第一放射板3と第二放射板6とに接続される給電部11が備えられている。給電部11には、第一の実施形態と同様に不平衡線路が接続されており、所定の電流が給電されるようになっている。
このようなアンテナ装置30の電波の送受信方法は、第一の実施形態と同様であり、不平衡線路及び給電部11を介して給電され、基準線と第一直線部5又は第二直線部8が交わる位置から電波が送受信される。
次に、本実施形態のアンテナ装置30による電波の放射パターンについて説明する。
アンテナ装置30は基準線を中心として電波を放射しており、その放射パターンは図9において一点差線で示されるようになっている。ここで、図9において、本発明の第一の実施形態にかかるアンテナ装置1の放射パターンを点線で示し、本発明の第二の実施形態にかかるアンテナ装置20の放射パターンを二点差線で示す。
第一の実施形態にかかるアンテナ装置1は、第一直線部5と第二直線部8が平行になるように配置されており、第一放射板3及び第二放射板6からの放射パターンは左右対称となっている。一方、第二の実施形態にかかるアンテナ装置20は、第二直線部8が中心線に対して傾斜されており、その分放射パターンも傾斜して形状が左右非対称となっている。
本実施形態にかかるアンテナ装置30は、第二直線部8が傾斜されていおり放射パターンの形状は左右非対称ではあるが、第二放射板6の左右方向の中心位置が基準線上に位置するように配置されており、第二の実施形態におけるアンテナ装置20に比べて均等に近付いている。
以上のように、本実施形態にかかるアンテナ装置30によれば、第二直線部8を傾斜させた場合でも放射パターンの改善が可能であり、指向性をより均等にさせることが可能である。
なお、図10(b)に示すように、第一直線部5及び第二直線部8がともに傾斜されている場合、第一放射板3の左右方向の中心位置と第二放射板6の左右方向の中心位置と給電部11とを基準線上に位置するように配置させる。
このような配置にすることにより、放射パターンの改善が可能であり、指向性のムラを解消させることができる。
また、本実施形態においては平面視が半円形状の放射板を用いることとしたが、放射板の平面視形状にとくに制限は無く、少なくとも一方の放射板が、左右方向における中心位置と給電部11が基準線上に位置し、かつ、左右方向の両端を結ぶ直線部と基準線とが直交しないように配置されていればよい。ここで、左右方向の両端を結ぶ直線部とは、第二の実施形態と同様に、傾斜しつつ左右方向に延在する放射板の端部の両端を結ぶ直線のことであり、放射板の縁部の形状に関わらず直線で表されるものである。従って、図7に示すような形状の放射板を用いる場合には、第一放射板3の左右方向における中心位置が基準線上に位置するように図7中右方向に位置をずらして配置すればよい。このように配置することにより、第一放射板3の直線部(図7中における点線)が基準線と直交せず本実施形態の効果を得られるようになっている。
第一の実施形態のアンテナ装置の平面図である。 (a)は従来の放射板と給電部の平面図であり、(b)は第一の実施形態の放射板と給電部の平面図である。 第一の実施形態の放射板と給電部の他の形状を示す平面図である。 第一の実施形態のアンテナ装置と従来のアンテナ装置のVSWR特性曲線を示すグラフである。 第二の実施形態の放射板と給電部の平面図である。 第二の実施形態のアンテナ装置のリターンロスを示すグラフである。 第二の実施形態の放射板と給電部の他の形状を示す平面図である。 第三の実施形態の放射板と給電部の平面図である。 第三の実施形態の放射パターンの説明図である。 第三の実施形態の放射板と給電部の平面図である。 従来のアンテナ装置の平面図である。 従来のアンテナ装置のVSWR特性曲線を示すグラフである。
符号の説明
1,20,30 アンテナ装置
3 第一放射板
4 第一円弧部
5 第一直線部
6 第二放射板
7 第二円弧部
8 第二直線部
11 給電部
12 不平衡線路

Claims (6)

  1. 第一放射板と第二放射板とが所定幅の間隙を設けて配置され、前記間隙には前記第一放射板及び前記第二放射板に給電する給電部が備えられているアンテナ装置において、
    前記第一放射板と前記第二放射板とは平面視形状が互いに相似することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第一放射板及び前記第二放射板は平面視が対称面形状であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方は、左右方向の両端を結ぶ直線部の中心点と前記給電部とが中心線上に位置し、前記直線部は前記中心線と直交しないように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方には円弧部が設けられており、前記直線部は前記円弧部の両端を通り、前記給電部は前記円弧部に備えられていることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方は、左右方向における中心位置と前記給電部とが基準線上に位置し、左右方向の両端を結ぶ直線部は前記基準線と直交しないことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第一放射板及び前記第二放射板の少なくとも一方には円弧部が設けられており、前記直線部は前記円弧部の両端を通り、前記給電部は前記円弧部に備えられていることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
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