JP2007124630A - 平面アンテナ及び自動車用の窓ガラス板 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナ利得に優れる平面アンテナを提供する。
【解決手段】第1のアンテナ線条10の重心及び第2のアンテナ線条20の重心を結ぶ直線を結ぶ直線を仮定し、該直線を横断線8といい、さらに、横断線8を無限に伸張させた直線を仮定し、該直線を無限横断線8aといい、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心というとき、アンテナ中心から見て、独立導体Aは第1のアンテナ線条10側に配設されており、アンテナ中心から見て、独立導体Bは第2のアンテナ線条20側に配設されており、無限横断線8aが、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが誘電体基板に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面アンテナに関し、1〜30GHz程度、特には1〜6GHz程度の周波数の電波通信に適し、車両用のガラスアンテナに適する平面アンテナ及び自動車の窓ガラス板に関する。
近年、車載通信装置と外部通信装置との間で電磁波を用いた通信を行って車両の走行をより円滑にするために、GPS(衛星測位システム:Global Positioning System)及びETC(自動料金収受システム:Electric Toll Collection System)等が用いられている。
これらのシステムにおいて用いられる車載通信用のアンテナとして、例えば、図13に示す車載アンテナを応用することも考えられる(例えば、特許文献1参照)。この従来例では、誘電体基板に放射導体73が設けられており、放射導体73の周囲には、接地導体74が設けられている。さらに、λを通信電波の共振周波数に応じた波長とする場合、接地導体74の外縁から(λ/2)又は(λ/4)離間して一対の線状導体71,72が設けられている。また、上記誘電体基板には、AM、FM放送帯の線状導体75が設けられている。接地導体74と線状導体75との間には、線状導体72が設けられている。一対の線状導体71,72により、誘電体基板の表面を伝播する電波を遮断及び反射させることにより、アンテナ利得を向上させている。
しかし、この従来例は、線状導体の本数が2つのものと、環状にした態様しか記載されてない。また、線状導体の長さについても記載されていない。さらに、他の種類のアンテナについて線状導体をどのように配設すればよいかについても記載されていなく、他の種類のアンテナに応用することが困難である問題があった。
さらに、この従来例を高周波用のアンテナとして自動車用の窓ガラス板に設けた場合には、この窓ガラス板を伝播する電波を十分に遮断、反射させることができず、この窓ガラス板近傍の車体とこのアンテナとの間で干渉が生じる。その結果、複数のヌル点が現れて指向性が大きく変動する問題があった。
特開2004−214820号公報
本発明は、従来技術の有する前述の欠点を解消する平面アンテナの提供を目的とする。
本発明は、モノポールアンテナのアンテナ導体が誘電体基板に設けられている平面アンテナにおいて、
アンテナ導体と、それぞれ所定距離をおいて離間して設けられている2つの導体を備えており、該2つの導体をそれぞれ独立導体A、独立導体Bといい、
アンテナ導体の重心、又は、アンテナ導体の中心を通り、アンテナ導体の長手方向に平行な直線を無限横断線というとき、
該アンテナ導体は、該長手方向にアンテナ利得を有する形状及び寸法を有しており、
独立導体Aはアンテナ導体の片側に配されており、独立導体Bはアンテナ導体の残る片側に配されており、
かつ、無限横断線が、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが上記誘電体基板に配設されていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
また、本発明は、ループ状の第1のアンテナ線条と、ループ状の第2のアンテナ線条とが近接して誘電体基板に設けられている平面アンテナにおいて、
第1のアンテナ線条及び第2のアンテナ線条と、それぞれ所定距離をおいて離間して設けられている2つの導体を備えており、該2つの導体をそれぞれ独立導体A、独立導体Bといい、
第1のアンテナ線条の重心及び第2のアンテナ線条の重心を結ぶ直線、又は、第1のアンテナ線条の中心及び第2のアンテナ線条の中心を結ぶ直線を仮定し、該直線を横断線といい、さらに、横断線を無限に伸張させた直線を仮定し、該直線を無限横断線といい、
第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心というとき、
アンテナ中心から見て、独立導体Aは第1のアンテナ線条側に配設されており、
アンテナ中心から見て、独立導体Bは第2のアンテナ線条側に配設されており、
無限横断線が、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが上記誘電体基板に設けられていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
また、本発明は、ループ状の第1のアンテナ線条と、ループ状の第2のアンテナ線条とが近接して自動車の窓ガラス板に設けられ、かつ、窓の車体開口縁の近傍に配されている平面アンテナにおいて、
第1のアンテナ線条の重心及び第2のアンテナ線条の重心を結ぶ直線、又は、第1のアンテナ線条の中心及び第2のアンテナ線条の中心を結ぶ直線を仮定し、該直線を横断線というとき、
該窓ガラス板には独立導体Cが設けられており、独立導体Cが長手方向を有する形状を有し、独立導体Cの長手方向と横断線とが窓の車体開口縁にそれぞれ平行又は略平行になるように、かつ、独立導体Cと窓の車体開口縁との間に、第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条とが配されるように、独立導体C、第1のアンテナ線条及び第2のアンテナ線条が配設されていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
また、前記誘電体基板が自動車用の窓ガラス板であり、上記平面アンテナを設けた自動車用の窓ガラス板を提供する。
本発明では、前記した構成を採るために、円偏波用のアンテナとして、アンテナ利得に優れる。また、軸比及び無指向性にも優れ、小型で、自動車の窓ガラス板に設けた場合に、視野の確保に優れ、安価で生産性に優れる。さらに、垂直偏波又は水平偏波用のアンテナとしても使用できる。
アンテナ導体、アンテナ線条の端部、曲部等からは、電界が発生しており、無限横断線の伸長する方向に電界が伝播するものと推測される。
したがって、独立導体Aと独立導体Bとを誘電体基板に設けた場合には、この誘電体基板の近傍に存在する金属体と、このアンテナ導体又はアンテナ線条との間で干渉が生じるのを防止することができるもの推定される。また、独立導体Aと独立導体Bとを自動車の窓ガラス板に設けた場合には、この窓ガラス板近傍の車体と、このアンテナ導体又はアンテナ線条との間で干渉が生じるのを防止することができるもの推定される。
以下、本発明の平面アンテナを添付の図面に示される好適実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の平面アンテナの一実施形態の平面図であって、アンテナ線条が設けられている窓ガラス板の片面を見た平面図である。
図1において、1,2は一対の結合枝線、4は給電部、8は横断線(図1における1点鎖線)、8aは無限横断線、9は誘電体基板である、自動車の窓ガラス板、10は第1のアンテナ線条、11,12は一対の結合枝線、20は第2のアンテナ線条、21は窓の車体開口縁、A、Bは導体(独立導体という)、Cは必要に応じて設けられる導体(独立導体という)、42は独立導体A、44は独立導体C、46は独立導体B、Xは無限横断線8aが独立導体Aを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所、Xは無限横断線8aが独立導体Bを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所、Lは箇所Xと第1のアンテナ線条10との最短間隔、Lは箇所Xと第2のアンテナ線条20との最短間隔、θは箇所Xにおいて、無限横断線8aと独立導体Aの直線部分とがなす角のうち小さい方の角、θは箇所Xにおいて、無限横断線8aと独立導体Bの直線部分とがなす角のうち小さい方の角である。
図1に示す例では、受信する場合には図1の紙面の背面から電波が飛来し、この電波の飛来を見る方向(図1の紙面の手前から図1の紙面の背面を見る方向)において、電波の円偏波の電界の回転が反時計回り方向である。すなわち、この電波は左旋回円偏波である。
図1に示す例において、窓ガラス板9を車両用の窓ガラス板とすれば、車内側から見ており、図1は車内視であるが、車外視とできる場合もある。この条件は、後述する図2に示す例でも同様である。
図1に示す例では、ループ状の第1のアンテナ線条10と、ループ状の第2のアンテナ線条20とが近接して、窓ガラス板9に設けられている。さらに、窓ガラス板9には第1のアンテナ線条10及び第2のアンテナ線条20と、それぞれ所定距離をおいて離間して2つの独立導体A及び独立導体Bが設けられている。
第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とは、窓ガラス板9に設けられている方向を無視すれば、同一形状、略同一形状又は相似形状であることが通信特性を向上させる上で好ましい。この条件は、後述する図2に示す例でも同様である。
一対の結合枝線1,2により第1の容量結合用線条を構成し、一対の結合枝線11,12により第2の容量結合用線条を構成する。第1の容量結合用線条及び第2の容量結合用線条は必要に応じて設けられる。なお、第1のアンテナ線条10の重心及び第2のアンテナ線条20の重心を結ぶ直線、又は、第1のアンテナ線条10の中心及び第2のアンテナ線条20の中心を結ぶ直線を仮定し、この直線を横断線8といい、さらに、横断線8を無限に伸張させた直線を仮定し、該直線を無限横断線8aという。
第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心という。アンテナ中心から見て、独立導体Aは第1のアンテナ線条10側に配設されている。また、アンテナ中心から見て、独立導体Bは第2のアンテナ線条20側に配設されている。
無限横断線8aが、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが窓ガラス板9に設けられている。なお、図1に示す例では、アンテナ中心は、給電部4の位置に存在する。このような構成を採ることにより、ヌル点が現れず、ほぼ無指向性になる。
図1に示す例では、箇所X及び箇所Xにおいて、独立導体A及び独立導体Bがそれぞれ直線部分を有している。しかし、これに限定されず、箇所X及び箇所Xにおいて、独立導体A及び独立導体Bのいずれか一方が直線部分を有するのでもよい。また、箇所X及び箇所Xにおいて、独立導体A及び独立導体Bの少なくとも一方が曲線部分を有するのであってもよい。
図1に示す例では、箇所X及び箇所Xにおいて、無限横断線8a、独立導体A及び独立導体Bの直線部分とが、それぞれなす角のうち小さい方の角θ,角θの角度が90°である。このようにすることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。しかし、これに限定されず、角θ,角θは許容差を考慮して、72〜108°、特には、81〜99°であることが好ましい。
なお、図1に示す例では、独立導体Aの形状及び独立導体Bの形状は直線である。しかし、無限横断線8aが独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所において、独立導体Aと独立導体Bがそれぞれ曲線部分を有する場合には、該箇所における、無限横断線8aと、独立導体Aの該曲線部分の接線とがなす角のうち小さい方の角の角度が、角θに相当することとして角θについての上記条件を適用する。また、該箇所における、無限横断線8aと、独立導体Bの該曲線部分の接線とがなす角のうち小さい方の角の角度が、角θに相当することとして角θについての上記条件を適用する。
図1に示す例では、独立導体A及び独立導体Bは、それぞれ線状導体であるが、これに限定されず、独立導体A及び独立導体Bは、それぞれ帯状導体、略帯状導体又は島状導体等であってもよい。
独立導体A及び独立導体Bが、それぞれ島状導体等である場合であって、それぞれ長手方向を有する形状である場合には、無限横断線8aと独立導体Aの長手方向とがなす角のうち小さい方の角の角度が、72〜108°、特には、81〜99°であることが好ましい。また、無限横断線8aと独立導体Bの長手方向とがなす角のうち小さい方の角の角度が、72〜108°、特には、81〜99°であることが好ましい。ここで、長手方向とは、独立導体A及び独立導体Bの、それぞれ最大幅方向をいう。
通信する電波の空気中の波長をλというとき、L及びLがそれぞれ10mm〜0.51λであることが好ましい。L及びLがそれぞれ10mm以上であると、10mm未満の場合と比較して、独立導体Aと第1のアンテナ線条10とが容量結合しにくくなり、かつ、独立導体Bと第2のアンテナ線条20とが容量結合しにくくなりアンテナ利得が向上する。
及びLがそれぞれ0.51λ以下であると、0.51λ超の場合と比較して、無指向性になり易い。L及びLのより好ましい範囲は、それぞれ20mm〜0.41λであり、L及びLの特に好ましい範囲がそれぞれ25mm〜0.38λである。
この条件は、通信する電波の周波数が、1〜6GHzの間に存在する場合に適用することが好ましく、2.10〜2.65GHzの間に存在する場合に適用することがより好ましい。
図1に示す例では、窓ガラス板9には独立導体Cが設けられており、独立導体Cが窓の窓の車体開口縁21に平行又は略平行になるように、独立導体Cが配設されている。すなわち、独立導体が長手方向を有する形状を有し、独立導体Cの長手方向が窓の車体開口縁21に平行又は略平行になるように、独立導体Cが配設されている。ここで、窓の車体開口縁21とは、窓ガラス板9がはめ込まれる車体の開口部の周縁であって車体アースとなるべきものをいい、例えば、金属等の導電性材料で構成されている。
また、横断線8が窓の車体開口縁21と平行又は略平行になるように、かつ、窓の車体開口縁21と独立導体Cとの間に、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とが配されるように、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とが配設されている。このようにすることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。しかし、これに限定されず、横断線8が窓の車体開口縁21に非平行又は非略平行になるように、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とが配されていてもよい。さらに、独立導体Cが設けられていなくてもよい。
図1において、独立導体A及び独立導体Bが設けられてなく、上述したとおり、独立導体Cと窓の車体開口縁21とで、第1のアンテナ線条10及び第2のアンテナ線条20を挟み込む態様でも、無指向性向上に寄与できる。
図2は図1に示す例とは別の実施形態の平面図であって、アンテナ線条が設けられている窓ガラス板の片面を見た平面図である。
図2において、5は仮定された半径Rの円、7は仮定された直線、41〜48は導体(それぞれ第1〜8の独立導体という)、L48は第8の独立導体48の長さ、α,βは角である。
図2に示す例では、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20との周囲に、第1のアンテナ線条10及び第2のアンテナ線条20と離間して設けられている8つの導体(第1〜8の独立導体41〜48)を備えている。独立導体を複数設けることにより、アンテナ利得が向上する。図2における、第2の独立導体42、第4の独立導体44及び第6の独立導体46が,それぞれ、図1における、独立導体A、独立導体C及び独立導体Bに相当する。
独立導体の数は、図2に示す8つに限定されず、複数であれば使用できる。図2に示す例では、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20との周囲を囲むように独立導体41〜48が設けられている。
アンテナ中心を中心とする半径Rの円を仮定し、独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体の一部分又は全体が、R=(0.3〜0.68)・λのドーナツ状の領域に設けられていることが好ましい。この場合、R=0.68・λ以内であると、誘電体基板に略垂直方向に電界が集中し、分散しないため、アンテナ利得が向上する。R=0.3・λ以上であると、アンテナ側と受信機又は送信機とのインピーダンスマッチングが図り易く、アンテナ利得が向上する。
なお、独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体について、すべての独立導体がこの条件を満たすことが好ましい。しかし、独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体のうちの少なくとも一つがこの条件を満たせば使用できる。
また、独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体のうちの少なくとも1つの主要部、全部、中心又は重心が、R=(0.3〜0.68)・λのドーナツ状の領域に設けられていることが好ましい。Rの好ましい範囲は、(0.36〜0.66)・λであり、Rのより好ましい範囲は、(0.40〜0.65)・λである。
本発明において、複数の独立導体の形状が線状であり、かつ、該線状の独立導体の導体長をLとし、誘電体基板の材質の波長短縮率をkとしたとき、λ=λ・kであり、k=0.51である場合に、該線状の独立導体のうちの1つ以上について、L/λ=0.2〜0.65を満足することが好ましい。この範囲内であると、この範囲外と比較してアンテナ利得が向上する。しかし、これに限定されず、複数の独立導体のうちの少なくとも1つの形状が線状であり、該線状の独立導体のうちの1つ以上について、L/λ=0.2〜0.65を満足すれば使用できる。
上記L/λの好ましい範囲は、0.27〜0.62であり、L/λのより好ましい範囲は、0.33〜0.60であり、特に好ましい範囲は、0.37〜0.56である。
本発明において、複数の独立導体のうちの少なくとも一つの形状が線状以外の形状要素を備える場合、該独立導体のうちの1つの最大幅をLCMとし、前記誘電体基板の材質の波長短縮率をkとしたとき、λ=λ・kである場合に、LCM/λ=0.2〜0.65を満足する。この範囲内であると、この範囲外と比較してアンテナ利得が向上する。上記LCM/λの好ましい範囲は、0.27〜0.62であり、LCM/λのより好ましい範囲は、0.33〜0.60であり、特に好ましい範囲は、0.37〜0.56である。
ここで、波長短縮率kについては、誘電体基板又は窓ガラス板9の比誘電率が6〜8であり、かつ、誘電体基板又は窓ガラス板9の厚さが1.8〜5mmの条件下において、通信する電波の周波数が200MHz〜6GHzでは、kが0.40〜0.70であり、通信する電波の周波数が400MHz〜6GHzでは、kが0.40〜0.64であり、通信する電波の周波数が1〜6GHzでは、kが0.40〜0.55である。
図2に示す例では、Nが自然数であり、かつ、1から4まで変化する場合、第Nの独立導体と第(N+4)の独立導体とがアンテナ中心を中心として、相互に点対称又は略点対称に配設されている。このように、本発明において、複数の独立導体のすべてが相互に点対称又は略点対称に配設されている独立導体を有していることが、アンテナ利得を向上させる点で好ましい。しかし、これに限定されず、複数の独立導体のうちの少なくとも一対の独立導体が相互に点対称又は略点対称に配設されていればよい。
本発明において、独立導体が奇数配設されている場合には、(該奇数値−1)の半数の独立導体が相互に点対称又は略点対称に配設されていることが好ましい。独立導体が2つ設けられている場合には、アンテナ中心を中心として、該2つの独立導体が相互に点対称又は略点対称に配設されていることが好ましい。
本発明において、独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体のうちの1つ以上が直線部分を有し、該直線部分を有する独立導体のうちの少なくとも1つについて、半径Rの円の中心と該独立導体の直線部分の中心点とを結ぶ直線7を仮定するとき、直線7と独立導体(例えば、図2における第4の独立導体44)の直線部分とがなす角αの角度が、72〜108°であることが、アンテナ利得を向上させる点で好ましい。
独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体のうちの1つ以上が曲線部分を有する場合には、該曲線部分を有する独立導体のうちの少なくとも1つについて、半径Rの円の中心と該独立導体の曲線部分の中心点とを結ぶ直線を仮定し、該中心点における、該独立導体の曲線部分の接線を仮定するとき、該直線と該接線とがなす角αの角度が、72〜108°であることが好ましい。
独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体のうちの1つ以上が、それぞれ帯状導体、略帯状導体又は島状導体等であってもよい。該独立導体のうちの少なくとも1つが島状導体等である場合であって、長手方向を有する形状である場合には、半径Rの円の中心と該独立導体の長手方向の中心点とを結ぶ直線を仮定するとき、該直線と該長手方向がなす角αの角度が、72〜108°であることが、アンテナ利得を向上させる点で好ましい。
角αの角度のより好ましい範囲は、81〜99°であり、特に好ましい範囲は、85〜95°である。
本発明において、独立導体が線状導体を有する場合には、独立導体の形状は直線、曲線を有する形状であってもよい。この曲線としては、半円、略半円、弓形又は略弓形の弧の形状が使用できる。独立導体A及び独立導体Bを除く独立導体の形状が半円、略半円、弓形又は略弓形の弧の形状を有する形状である場合には、これらの半円、略半円、弓形又は略弓形の元となる円の中心が、前記半径Rの円の中心と一致又は略一致することがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
図2に示す例では、第1〜8の、8つの独立導体41〜48が時計周り方向に、該1〜8の番号順に順次、窓ガラス板9に配設されている。第1〜8の独立導体41〜48の重心のそれぞれを第1〜8の重心といい、半径Rの円の中心と第1〜8の重心とを結ぶ直線を仮定しそれぞれ第1〜8の重心線というものとする。例えば、第4の重心線については、図2に示す例における、半径Rの円の中心と第4の重心とを結ぶ直線7が該当する。また、Nが自然数であり、かつ、1から7まで変化する場合、第Nの重心線と第(N+1)の重心線のなす角度のうちの小さい方の角、及び、第1の重心線と第8の重心線のなす角のうちの小さい方の角の角度が、40.5〜49.5°となる。例えば、図2に示すとおり、第4の重心線と第5の重心線のなす角度のうちの小さい方の角(半径Rの円の中心と第5の重心とを結ぶ直線17と直線7とがなす角のうちの小さい方の角β)の角度が、40.5〜49.5°となる。
図2に示す例では、第1〜8の独立導体は直線状であり、第8の独立導体と窓の車体開口縁21とが平行又は略平行であり、第8の独立導体48が第4の独立導体44より窓の車体開口縁21側に配されている。このような場合であって、アンテナ中心と窓の車体開口縁21との最短距離が(0.3〜0.68)・λである場合には、窓の車体開口縁21が第8の独立導体48の代わりの機能を果たすために、第8の独立導体48が設けられていなくても、アンテナ利得はさほど変化しないため、視野の向上、コンパクト化及びローコスト化のために、第8の独立導体48が設けられていないことが好ましい。
この場合の態様を換言すれば、第1〜7の、7つの独立導体41〜47が時計周り方向に、該1〜7の番号順に順次、窓ガラス板9に配設されている。第1〜7の独立導体41〜47の重心のそれぞれを第1〜7の重心といい、半径Rの円の中心と第1〜7の重心とを結ぶ直線を仮定しそれぞれ第1〜7の重心線といい、Nが自然数であり、かつ、1から6まで変化する場合、第Nの重心線と第(N+1)の重心線のなす角度のうちの小さい方の角度が、40.5〜49.5°であり、第1の重心線と第7の重心線のなす角度のうちの小さい方の角度が、81〜99°であり、第1の重心と第7の重心とを結ぶ直線を仮定するとき、該直線と窓の車体開口縁21とが平行又は略平行であり、第1の独立導体41が第3の独立導体43より窓の車体開口縁21側に配されている。
図1に示す例は、図2に示す例より、視野の向上、コンパクト化及びローコスト化を促進する態様である。図1に示す例は、独立導体を3つにすることにより、図2に示す例より、アンテナ中心を窓の車体開口縁21に近づけられる。
本発明において、アンテナ中心を中心として、第2のアンテナ線条20が第1のアンテナ線条10の点対称又略点対称の位置に設けられていることが通信特性を向上させる上で好ましい。しかし、これに限定されず、第2のアンテナ線条20が第1のアンテナ線条10の点対称又は略点対称の位置に設けられていなくても使用できる。
本発明において、第1のアンテナ線条10の形状及び第2のアンテナ線条20の形状については、それぞれ、図2に示すとおり、完全なループ状の導電性線条であることが円偏波用としては好ましい。しかし、これに限定されず、図3に示すとおり、ループ状の導電性線条の一部を所定長にわたって切除してなる容量結合部を有する不完全なループ状の導電性線条であってもよい。なお、図3(以下、後述する図4〜6においも同様)では独立導体は省略されている。図3〜6に示されている第1のアンテナ及び第2のアンテナを図1,2に示されている第1のアンテナ及び第2のアンテナの代わりに使用できる。
図1,2に示す例は、特に小型化に貢献する傾向であり、図3〜6に示す例は、特にアンテナ利得を向上に貢献する傾向である。
図2、3に示す第1のアンテナ線条10及び第2のアンテナ線条20がそれぞれ構成する図形は、正方形又は略正方形であり、このようにすることが円偏波用としては好ましい。しかし、これに限定されず、該図形が三角形、略三角形、長方形状等の四角形、略長方形状等の略四角形、円、略円、楕円又略楕円等であっても使用できる。
本発明において、第1のアンテナ線条10の任意点と、該任意点以外の別の第1のアンテナ線条10の点とを容量結合させる手段を備えており、第2のアンテナ線条20の任意点と、該任意点以外の別の第2のアンテナ線条20の点とを容量結合させる手段を備えていてもよい。この態様の具体例が、図1,2に示されている第1の容量結合用線条及び第2の容量結合用線条である。
なお、以下の説明において、第1のアンテナ線条10と、第1のアンテナ線条10に設けられている線条(例えば、図1,2に示す例における第1の容量結合用線条)とを第1のアンテナといい、第2のアンテナ線条20と、第2のアンテナ線条20に設けられている線条(例えば、図1,2に示す例における第2の容量結合用線条)とを第2のアンテナという。
以下の説明では説明を簡単化するために、第1のアンテナについての形状及び寸法に関する仕様のみについて述べているときには、第1のアンテナと第2のアンテナとが、同一形状及び同一寸法、又は、略同一形状及び略同一寸法であることを前提として、第1アンテナについての形状及び寸法に関する仕様を第2のアンテナに適用する。
図1,2に示す例では、第1のアンテナ線条10に接続され第1のアンテナ線条10の内側に伸長されている一対の結合枝線1,2からなる第1の容量結合用線条が設けられている。また、一対の結合枝線1,2の開放端が相互に近接して容量結合されている。一対の結合枝線1,2が相互に平行であり、又は、一直線上にあるので、一対の結合枝線1,2のそれぞれの開放端が相互に最近接部分である。
図1,2に示されていないが、一対の結合枝線1,2が相互に平行でない場合には、一対の結合枝線1,2の最近接部分の近傍に、一対の結合枝線1,2のそれぞれの開放端があるか、又は、一対の結合枝線1,2の開放端のいずれか一方がある。
仮に一対の結合枝線1,2をそれぞれの開放端側に伸長させたときにそれぞれの伸長部分が衝突して接続するような位置関係に該一対の結合枝線が配置されることが通信特性を向上させる上で好ましい。しかし、これに限定されず、両者の伸長部分がずれて衝突せず、接続しなくても、結合枝線1の開放端と結合枝線2の開放端とが近接して容量結合されており、一対の結合枝線1,2が近接することにおいて、結合枝線1の開放端と結合枝線2の開放端とが最近接部分であれば使用できる。
また、一対の結合枝線1,2が一直線又は略一直線上に構成されていることが通信特性を向上させる上で好ましいが、これに限定されず、一対の結合枝線1,2が一直線又は略一直線上に構成されていなくても使用できる。
図4には、図1,2に示す例とは別の、第1のアンテナ及び第2のアンテナの例を示す。図4において、誘電体基板にループ状の第1のアンテナ線条10及びループ状の第2のアンテナ線条20が近接して設けられている。また、第1のアンテナ線条10に接続され第1のアンテナ線条10の内側に伸長されている第1の枝線24が設けられている。第1の枝線24に近接する第1の枝線24以外の枝線は第1のアンテナ線条10の内側に設けられてない。さらに、第2のアンテナ線条20に接続され第2のアンテナ線条20の内側に伸長されている第2の枝線25が設けられている。第2の枝線25に近接する第2の枝線25以外の枝線は第2のアンテナ線条20の内側に設けられてない。
図4に示す例では、第1の枝線24及び第2の枝線25が開放端を有しており、このようにすることが円偏波の通信特性を向上させる点で好ましい。しかし、これに限定されず、第1の枝線24及び第2の枝線25の少なくとも一方が開放端を有していれば使用できる。また、図4に示す例において、第1の枝線24と第2の枝線25とが横断線8の中心点を中心として、点対称又は略点対称であり、このようにすることが円偏波の通信特性を向上させる点で好ましい。
図5には、図1〜4に示す例とは別の、第1のアンテナ及び第2のアンテナの例を示す。図5において、誘電体基板にループ状の第1のアンテナ線条10及びループ状の第2のアンテナ線条20が近接して設けられている。図5に示すとおり、第1のアンテナ線条10の任意点と、該任意点以外の別の第1のアンテナ線条10の点とを接続する第1の補助線26を備えている。また、第2のアンテナ線条20の任意点と、該任意点以外の別の第2のアンテナ線条20の点とを接続する第2の補助線27を備えている。アンテナ中心を中心として、点対称又は略点対称であり、このようにすることが円偏波の通信特性を向上させる点で好ましい。
図6には、図1〜5に示す例とは別の、第1のアンテナ及び第2のアンテナの例を示す。図6において、第1のアンテナ線条10と第1の補助線26とで囲まれる領域であって、第1のアンテナ線条10の前記最近接部分に接していない領域A(Aの字は不図示:符号28の引出し線の先端が指す斜線部)に第1の導電層28が設けられている。また、第2のアンテナ線条20と第2の補助線27とで囲まれる領域であって、第2のアンテナ線条の前記最近接部分に接していない領域B(Bの字は不図示:符号29の引出し線の先端が指す斜線部)に第2の導電層29が設けられている。
生産性向上を考慮すれば、領域Aにおいて、第1のアンテナ線条10及び第1の補助線26は、第1の導電層28と一体化した導電層としていることが好ましい。また、領域Bにおいて、第2のアンテナ線条20及び第2の補助線27は、第2の導電層29と一体化していることが好ましい。このように第1の導電層28及び第2の導電層29が設けることにより、アンテナ利得が向上し好ましい。
図6に示す例では、領域A及び領域Bの全部に導電層が設けられており、アンテナ利得向上の点で好ましい。しかし、これに限定されず、領域A及び領域Bの少なくとも一部に導電層が設けられても使用できる。
さらに、別の実施例を示すと、第1のアンテナ線条10と第1の補助線26とで囲まれる領域であって、第1のアンテナ線条10の前記最近接部分に接している領域C(領域A以外の領域)の少なくとも一部に第3の導電層が設けられており、第2のアンテナ線条20と第2の補助線27とで囲まれる領域であって、第2のアンテナ線条20の前記最近接部分に接している領域D(領域B以外の領域)の少なくとも一部に第4の導電層が設けられている例が挙げられる。
生産性向上を考慮すれば、領域Cにおいて、第1のアンテナ線条10及び第1の補助線26は、第3の導電層と一体化していることが好ましい。また、領域Dにおいて、第2のアンテナ線条20及び第2の補助線27は、第4の導電層と一体化していることが好ましい。このように第3の導電層及び第4の導電層が設けることにより、アンテナ利得が向上し好ましい。
この例では、領域C及び領域Dの全部に導電層が設けられるようにすることが、アンテナ利得向上の点で好ましい。しかし、これに限定されず、領域C及び領域Dの少なくとも一部に導電層が設けられても使用できる。
第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心というとき、図1,2,4〜6に示す例では、第1のアンテナ線条10の重心、アンテナ中心及び第2のアンテナ線条20の重心が、一直線又は略一直線上になるように第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とが配されている。
換言すると、図1,2に示す例では、第1のアンテナ線条10の中心、アンテナ中心及び第2のアンテナ線条20の中心が、一直線又は略一直線上になるように第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とが配されている。
なお、図1,2に示す例では、アンテナ中心は図示されている給電部4の中心に存在する。また、第1のアンテナ線条10の最近接部分は第1のアンテナ線条10の角部の頂点であり、第2のアンテナ線条20の最近接部分は第2のアンテナ線条20の角部の頂点である。
本発明において、第1のアンテナ線条10の前記最近接部分又は該最近接部分の近傍に第1の給電箇所が設けられており、第2のアンテナ線条20の前記最近接部分又は該最近接部分の近傍に第2の給電箇所が設けられていることが、アンテナ利得を向上させる点で好ましい。
本発明の平面アンテナを受信用アンテナとして用いる場合には、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とから給電する。本発明の平面アンテナを送信用アンテナとして用いる場合には、第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20へ給電する。
図1〜6に示す例について、給電手段について述べると、同軸ケーブル(不図示)の中心導体を、第1の給電箇所又は第2の給電箇所のうちのどちらか一方に半田等により接続し、この同軸ケーブルの外側導体を第1の給電箇所又は第2の給電箇所のうちの残る他方に半田等により接続する給電手段が挙げられる。しかし、これに限定されず、第1の給電箇所及び第2の給電箇所のそれぞれにリード線、給電ピン等を半田等により接続し、それぞれのリード線又はそれぞれの給電ピンを同軸ケーブルの中心導体又は外側導体に接続してもよい。
さらに、本発明の平面アンテナに同軸ケーブル、リード線又は給電ピン等を直接接続する場合には、第1のアンテナ線条10の線幅と比較して第1の給電箇所の線幅又は第2のアンテナ線条20の線幅と比較して第2の給電箇所の線幅をそれぞれ太くして給電点とすることが好ましい。接続の信頼性を向上させるためである。
また、別の給電手段として、図示していないが、第1の給電箇所に接続されている第1の給電線を設け、さらに、第2の給電箇所に接続されている第2の給電線を設け、同軸ケーブルの中心導体をこれらの給電線のうちのどちらか一方に半田等により接続し、この同軸ケーブルの外側導体をこれらの給電線のうちの残る他方に半田等により接続する給電手段が挙げられる。
また、上記第1の給電線と第2の給電線にそれぞれ給電点を設け、これらの給電点それぞれに同軸ケーブル、リード線又は給電ピン等を半田等により接続してもよく、電磁結合を利用してもよく、これに限定されず、給電できればどんな給電手段でもよい。
図8は図1,2に示す例とは別の実施形態の平面図である。図8において、51はアンテナ導体、54は給電点、58は無限横断線、Xは無限横断線58が独立導体Aを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所、Xは無限横断線58が独立導体Bを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所、Lは箇所Xとアンテナ導体51との最短間隔、Lは箇所Xとアンテナ導体51との最短間隔、θは箇所Xにおいて、無限横断線58と独立導体Aの直線部分とがなす角のうち小さい方の角、θは箇所Xにおいて、無限横断線58と独立導体Bの直線部分とがなす角のうち小さい方の角である。
アンテナ導体51と、それぞれ所定距離をおいて離間して設けられている2つの導体を備えており、該2つの導体をそれぞれ独立導体A、独立導体Bといい、アンテナ導体51の重心、又は、アンテナ導体51の中心を通り、アンテナ導体51の長手方向に平行な直線を無限横断線58というとき、独立導体Aはアンテナ導体51の片側に配されており、独立導体Bはアンテナ導体51の残る片側に配されている。無限横断線58が、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが誘電体基板である窓ガラス板9に配設されている。なお、アンテナ導体51の長手方向とは、最大幅方向をいう。
図8に示すアンテナ導体51は、略コの字状であり、無限横断線58の方向(長手方向)に電界の伝播方向を有し、アンテナ利得を有し、ヌル点を有さない。本実施形態にて、アンテナ導体は略コの字状に限定されず、コの字状、Uの字状、略Uの字状、Cの字状又は略Cの字状等であってもよく、アンテナ導体の長手方向に電界の伝播方向を有し、アンテナ利得を有し、ヌル点を有さない形状及び寸法を有するものであれば適用できる。
無限横断線58が無限横断線8aに相当し、X,XはそれぞれX,Xに相当し、、L3,はそれぞれL1,に相当し、θ,θはそれぞれθ,θに相当する。したがって、X,X、L3,及びθ,θに関連する条件は、図1に示す例に関し説明した条件を適用する。なお、アンテナ導体51はモノポールアンテナとして機能する。
図8に示す例は、地上波デジタルテレビ放送、電話用の800MHz帯、1.5GHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯やGPS(衛星測位システム:Global Positioning System )の1.2GHz帯、1.5GHz帯、自動車用キーレスエントリィシステム(300〜450MHz)に適している。
本発明において、第1のアンテナ線条10、第2のアンテナ線条20、第1の容量結合用線条、第2の容量結合用線条、第1の給電線及び第2の給電線給電線等の導体パターンは、通常、回路基板等の誘電体基板に導電パターンを形成することにより作製される。
本発明の平面アンテナを車両用ガラスアンテナとする場合には、誘電体基板を窓ガラス板として、本発明の平面アンテナにおける導体(誘電体基板に設けられる導体、例えば、図1,2に示すアンテナ線条10、20、結合枝線1,2、独立導体41〜48、アンテナ導体51及び給電点54)については、通常、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを窓ガラス板の車内側表面にプリントし、焼付けて形成される。しかし、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、窓ガラス板の車内側表面又は車外側表面に形成してもよく、窓ガラス板自身の内部に設けてもよい。
本発明のアンテナ装置は、1〜6GHzの周波数帯の通信に用いるのに適しており、2.10〜2.65GHzの周波数帯の通信により適している。すなわち、通信する電波の周波数が、1〜6GHzの間に存在する周波数を含むことが好ましい。さらに、通信する電波の周波数が、2.10〜2.65GHzの間に存在する周波数を含むことがより好ましい。デジタルテレビ等の水平偏波、垂直偏波等の直線偏波の通信、衛星波の円偏波の通信に利用できる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されず、本発明の要旨を損なわない限り、各種の改良や変更も本発明に含まれる。以下、図面にしたがって、実施例を詳細に説明する。
「例1(比較例)」
図2に示すような平面アンテナであって、独立導体41〜48が設けられていない平面アンテナ(図7に示す平面アンテナであり、図7では第2のアンテナ線条20は省略されている)を、自動車の後部窓ガラス板の車内側面に銅箔を形成したもので製作し、測定を行った。この平面アンテナの動作周波数は2.38GHzであり、電波は左旋回円偏波とした。図7に第1のアンテナ線条10の寸法を示す。各部の寸法、定数は以下のとおりである。第1のアンテナ線条10と第2のアンテナ線条20とは、アンテナ中心を中心として点対称とした。
後部窓ガラス板の厚さ 3.50mm、
後部窓ガラス板の比誘電率 7.0、
第1のアンテナ線条10が構成する四角形の1辺の長さ(L=L
15.19mm、
第1のアンテナ線条10の第2のアンテナ線条20との最近接部と、結合枝線2の最短間隔L 12.15mm、
一対の結合枝線1,2の最短間隔g 0.5mm、
50.0mm、
窓の車体開口縁21とアンテナ中心との間の最短間隔 80mm、
電波の周波数 2.38GHz。
第1のアンテナ線条10の線幅、第2のアンテナ線条20の線幅及び結合枝線1,2の線幅 0.4mm、
後部窓ガラス板の水平方向に対する傾き 26.0。
水平方向を仰角0°として、天頂を仰角90°としたとき、アンテナ中心から見て自動車後方仰角60°での指向性を測定し、図9に示した。
図9の紙面に向かって、右方向が自動車前方であり、左方向が自動車後方である。図9の指向特性図の中心は−50dBであり、最小の円目盛が−30dBであり、中心から2番目の円目盛が−10dBであり、最大の円目盛(最外周円)が+10dBである。図9についてのこの仕様は、以下に述べる図10〜12にも適用される。
図9に示すアンテナ利得について、最大値は、2.21dBであり、最小値は、-25.96dBである。したがって、この最大値とこの最小値の差は、28.17dBであり、この差が大きいため、無指向性になっておらず、さらに、ヌル点において、アンテナ利得が急激に低下していることがわかる。
「例2(実施例)」
例1において、図2に示すとおり、8つの独立導体41〜48を設けた。独立導体41〜48の長さはすべて同じとし、独立導体41〜48の寸法を以下に示した。
28.52mm、
28.52mm、
48 32.0mm、
α 90°、
β 45°、
θ 90°、
θ 90°、
独立導体41〜48の線幅 0.4mm。
指向性を測定し、図10に示した。図10に示すアンテナ利得について、最大値は、4.54dBであり、最小値は、-12.95dBである。したがって、この最大値とこの最小値の差は、17.49dBであり、この差が小さいため、無指向性に近くなっており、さらに、ヌル点において、アンテナ利得が急激に低下していないことがわかる。
「例3(実施例)」
独立導体48を設けていない以外は、例2と同様の平面アンテナを製作し、指向性を測定し、図11に示した。図11に示すアンテナ利得について、最大値は、4.46dBであり、最小値は、-13.94dBである。したがって、この最大値とこの最小値の差は、18.4dBであり、この差が小さいため、無指向性に近くなっており、さらに、ヌル点において、アンテナ利得が急激に低下していないことがわかる。
「例4(実施例)」
独立導体41,43,45,47及び48を設けていない以外は、例2と同様の平面アンテナを製作し(結局、図1に示すような平面アンテナ)、指向性を測定し、図12に示した。図12に示すアンテナ利得について、最大値は、0.62dBであり、最小値は、-22.48dBである。したがって、この最大値とこの最小値の差は、23.1dBであり、この差が例1より小さくなっており、無指向性に近くなっている。
以上、例1〜4を説明したが、アンテナ利得の最大値と最小値の差をZといい、例1〜4におけるZをそれぞれZ1〜4というとき、ZとZ2〜4との差についてそれぞれ表1に示した。
Figure 2007124630
本発明の平面アンテナは、ETC、SDARS(Satellite Digital Audio Radio System、2.1〜2.65GHz帯)等の円偏波等の通信に利用される。また、ETCや同様の周波数帯を用いるDSRC(専用狭域通信:Dedicated Short Range Communication)のほか種々のデータ通信にも使用可能である。さらに、地上波デジタルテレビ放送(473〜767MHz)、電話用の800MHz帯、1.5GHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯やGPSの1.2GHz帯、1.5GHz帯、VICS(道路交通情報システム:Vehicle Information and Communication System)の2.5GHzの電磁波の送受信に用いることもできる。上記帯域以外にもUHF帯(300MHz〜3GHz)、自動車用キーレスエントリィシステムの電波の送信、高周波帯(3GHz〜30GHz)やミリ波帯(30GHz〜300GHz)の電波の送信又は受信にも用いることができる。
本発明の平面アンテナの一実施形態の平面図であって、アンテナ線条が設けられている窓ガラス板の片面を見た平面図。 図1に示す例とは別の実施形態の平面図。 図1に示す第1のアンテナ線条10及び第2のアンテナ線条20とは別の形状を示す実施形態の平面図。 図1に示す独立導体以外の平面アンテナの部分について、別の形状を示す実施形態の平面図。 図1に示す独立導体以外の平面アンテナの部分について、別の形状を示す実施形態の平面図。 図1に示す独立導体以外の平面アンテナの部分について、別の形状を示す実施形態の平面図。 図1,2に示す第1のアンテナ線条10の部分を示した平面図。 図1,2に示す例とは別の実施形態の平面図。 例1の指向特性図。 例2の指向特性図。 例3指向特性図。 例4の指向特性図。 従来例の平面図。
符号の説明
1,2:一対の結合枝線
4:給電部
5:仮定された半径Rの円
7:仮定された直線
8:横断線
9:誘電体基板である窓ガラス板
10:第1のアンテナ線条
11,12:一対の結合枝線
20:第2のアンテナ線条
41〜48:独立導体
51:アンテナ導体
54:給電点
58:無限横断線
:無限横断線8aが独立導体Aを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所
:無限横断線8aが独立導体Bを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所
:箇所Xと第1のアンテナ線条10との最短間隔
:箇所Xと第2のアンテナ線条20との最短間隔
θ:箇所Xにおいて、無限横断線8aと独立導体Aの直線部分とがなす角のうち小さい方の角
θ:箇所Xにおいて、無限横断線8aと独立導体Bの直線部分とがなす角のうち小さい方の角
g:結合枝線1の開放端1と結合枝線2の開放端との最短間隔
:第1のアンテナ線条10の第2のアンテナ線条20との最近接部と、結合枝線2の最短間隔
,L:アンテナ線条10が構成する四角形の1辺の長さ
48:第8の独立導体の長さ
α:直線7と独立導体の直線部分とがなす角
β:半径Rの円の中心と第5の重心とを結ぶ直線17と直線7とがなす角のうちの小さい方の角

Claims (35)

  1. モノポールアンテナのアンテナ導体が誘電体基板に設けられている平面アンテナにおいて、
    アンテナ導体と、それぞれ所定距離をおいて離間して設けられている2つの導体を備えており、該2つの導体をそれぞれ独立導体A、独立導体Bといい、
    アンテナ導体の重心、又は、アンテナ導体の中心を通り、アンテナ導体の長手方向に平行な直線を無限横断線というとき、
    該アンテナ導体は、該長手方向にアンテナ利得を有する形状及び寸法を有しており、
    独立導体Aはアンテナ導体の片側に配されており、独立導体Bはアンテナ導体の残る片側に配されており、
    かつ、無限横断線が、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが上記誘電体基板に配設されていることを特徴とする平面アンテナ。
  2. ループ状の第1のアンテナ線条と、ループ状の第2のアンテナ線条とが近接して誘電体基板に設けられている平面アンテナにおいて、
    第1のアンテナ線条及び第2のアンテナ線条と、それぞれ所定距離をおいて離間して設けられている2つの導体を備えており、該2つの導体をそれぞれ独立導体A、独立導体Bといい、
    第1のアンテナ線条の重心及び第2のアンテナ線条の重心を結ぶ直線、又は、第1のアンテナ線条の中心及び第2のアンテナ線条の中心を結ぶ直線を仮定し、該直線を横断線といい、さらに、横断線を無限に伸張させた直線を仮定し、該直線を無限横断線といい、
    第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心というとき、
    アンテナ中心から見て、独立導体Aは第1のアンテナ線条側に配設されており、
    アンテナ中心から見て、独立導体Bは第2のアンテナ線条側に配設されており、
    無限横断線が、独立導体Aと独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差するように、独立導体Aと独立導体Bとが上記誘電体基板に設けられていることを特徴とする平面アンテナ。
  3. 前記無限横断線が前記独立導体Aと前記独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所において、独立導体Aと独立導体Bがそれぞれ直線部分又は曲線部分を有し、
    該箇所における、無限横断線と、独立導体Aの該直線部分又は該曲線部分の接線とがなす角のうち小さい方の角の角度が、72〜108°であり、
    該箇所における、無限横断線と、独立導体Bの該直線部分又は該曲線部分の接線とがなす角のうち小さい方の角の角度が、72〜108°である請求項2に記載の平面アンテナ。
  4. 前記独立導体A及び前記独立導体Bがともに長手方向を有する形状を有し、
    前記無限横断線と独立導体Aの長手方向とがなす角のうち小さい方の角の角度が、72〜108°であり、
    無限横断線と独立導体Bの長手方向とがなす角のうち小さい方の角の角度が、72〜108°である請求項2又は3に記載の平面アンテナ。
  5. 前記無限横断線が、前記独立導体Aと前記独立導体Bとを貫通するか、又は、立体的に交差する箇所において、
    独立導体Aの該箇所と前記第1のアンテナ線条との最短間隔をLといい、独立導体Bの該箇所と前記第2のアンテナ線条との最短間隔をLといい、通信する電波の空気中の波長をλというとき、
    及びLがそれぞれ10mm〜0.51λである請求項2〜4のいずれかに記載の平面アンテナ。
  6. 前記独立導体Aが直線及び曲線の少なくとも一方からなり、
    前記独立導体Bが直線及び曲線の少なくとも一方からなる請求項2〜5のいずれかに記載の平面アンテナ。
  7. 前記アンテナ中心を中心として、前記独立導体Aと前記独立導体Bとが相互に点対称又は略点対称に配設されている請求項2〜6のいずれかに記載の平面アンテナ。
  8. ループ状の第1のアンテナ線条と、ループ状の第2のアンテナ線条とが近接して自動車の窓ガラス板に設けられ、かつ、窓の車体開口縁の近傍に配されている平面アンテナにおいて、
    第1のアンテナ線条の重心及び第2のアンテナ線条の重心を結ぶ直線、又は、第1のアンテナ線条の中心及び第2のアンテナ線条の中心を結ぶ直線を仮定し、該直線を横断線というとき、
    該窓ガラス板には独立導体Cが設けられており、独立導体Cが長手方向を有する形状を有し、独立導体Cの長手方向と横断線とが窓の車体開口縁にそれぞれ平行又は略平行になるように、かつ、独立導体Cと窓の車体開口縁との間に、第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条とが配されるように、独立導体C、第1のアンテナ線条及び第2のアンテナ線条が配設されていることを特徴とする平面アンテナ。
  9. 前記第1のアンテナ線条の代わりに、ループ状の導電性線条の一部を所定長にわたって切除してなる容量結合部を有するアンテナ線条を用い、第1のアンテナ線条とし、
    前記第2のアンテナ線条の代わりに、ループ状の導電性線条の一部を所定長にわたって切除してなる容量結合部を有するアンテナ線条を用い、第2のアンテナ線条とした請求項2〜8のいずれかに記載の平面アンテナ。
  10. 前記第1のアンテナ線条と前記第2のアンテナ線条との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心というとき、
    アンテナ中心を中心とする半径Rの円を仮定し、通信する電波の空気中の波長をλというときに、
    前記独立導体Cの一部分又は全体が、R=(0.3〜0.68)・λのドーナツ状の領域に設けられており、
    前記窓の車体開口縁が、R=(0.3〜0.68)・λのドーナツ状の領域に存在する請求項8に記載の平面アンテナ。
  11. 前記第1のアンテナ線条及び前記第2のアンテナ線条と離間して設けられている複数の導体とを備えており、該複数の導体のそれぞれを独立導体といい、第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条との、それぞれの最近接部分の間の中心をアンテナ中心というとき、
    複数の独立導体のうちの2つがそれぞれ前記独立導体A、前記独立導体Bであり、
    アンテナ中心を中心とする半径Rの円を仮定し、通信する電波の空気中の波長をλというとき、
    独立導体A及び独立導体Bを除く複数の独立導体のうちの少なくとも1つの一部分又は全体が、R=(0.3〜0.68)・λのドーナツ状の領域に設けられている請求項2〜7のいずれかに記載の平面アンテナ。
  12. 前記複数の独立導体のうちの少なくとも1つの主要部、全部、中心又は重心が、R=(0.3〜0.68)・λのドーナツ状の領域に設けられている請求項11に記載の平面アンテナ。
  13. 前記複数の独立導体のうちのうちの少なくとも1つの形状が線状であり、かつ、該線状の独立導体の導体長をLとし、前記誘電体基板の材質の波長短縮率をkとしたとき、λ=λ・kである場合に、
    該線状の独立導体のうちの1つ以上について、L/λ=0.2〜0.65を満足する請求項11又は12に記載の平面アンテナ。
  14. 前記複数の独立導体のうちの少なくとも一つの形状が線状以外の形状要素を備え、かつ、該独立導体の最大幅をLCMとし、前記誘電体基板の材質の波長短縮率をkとしたとき、λ=λ・kである場合に、
    該独立導体のうちの1つ以上について、LCM/λ=0.2〜0.65を満足する請求項11〜13のいずれかに記載の平面アンテナ。
  15. 前記複数の独立導体のうち、前記アンテナ中心を中心として相互に点対称又は略点対称に配設されている独立導体が少なくとも1対含まれている請求項11〜14のいずれかに記載の平面アンテナ。
  16. 前記複数の独立導体のうちの1つ以上が直線部分を有し、該直線部分を有する独立導体のうちの少なくとも1つについて、
    前記半径Rの円の中心と該独立導体の直線部分の中心点とを結ぶ直線を仮定するとき、該直線と該独立導体の直線部分とがなす角αの角度が、72〜108°である請求項11〜15のいずれかに記載の平面アンテナ。
  17. 前記複数の独立導体のうちの1つ以上が曲線部分を有し、該曲線部分を有する独立導体のうちの少なくとも1つについて、
    前記半径Rの円の中心と該独立導体の曲線部分の中心点とを結ぶ直線を仮定し、該中心点における、該独立導体の曲線部分の接線を仮定するとき、該直線と該接線とがなす角αの角度が、72〜108°である請求項11〜15のいずれかに記載の平面アンテナ。
  18. 前記独立導体A及び前記独立導体Bを除く前記複数の独立導体のうちの1つ以上が長手方向を有する形状を有し、
    前記半径Rの円の中心と該独立導体の長手方向の中心点とを結ぶ直線を仮定するとき、該直線と該長手方向とがなす角αの角度が、72〜108°である請求項11〜15のいずれかに記載の平面アンテナ。
  19. 前記独立導体A及び前記独立導体Bを除く前記複数の独立導体のうちの1つ以上が半円、略半円、弓形又は略弓形の弧の形状を有し、該半円、略半円、弓形又は略弓形の元となる円の中心が、前記半径Rの円の中心と一致又は略一致する請求項11〜18のいずれかに記載の平面アンテナ。
  20. 第1〜8の独立導体が時計周り方向に、該1〜8の番号順に順次、前記誘電体基板に配設されており、
    前記独立導体Aが第2の独立導体であり、
    前記独立導体Bが第6の独立導体であり、
    第1〜8の独立導体の重心のそれぞれを第1〜8の重心といい、前記半径Rの円の中心と第1〜8の重心とを結ぶ直線を仮定しそれぞれ第1〜8の重心線といい、Nが自然数であり、かつ、1から7まで変化する場合、
    第Nの重心線と第(N+1)の重心線のなす角度のうちの小さい方の角、及び、第1の重心線と第8の重心線のなす角のうちの小さい方の角の角度が、40.5〜49.5°である請求項2〜7のいずれかに記載の平面アンテナ。
  21. 前記誘電体基板が自動車の窓ガラス板であり、
    車内側又は車外側から見て、第1〜7の、7つの独立導体が時計周り方向に、該1〜7の番号順に順次、窓ガラス板に配設されており、
    前記独立導体Aが第2の独立導体であり、
    前記独立導体Bが第6の独立導体であり、
    第1〜7の独立導体の重心のそれぞれを第1〜7の重心といい、前記半径Rの円の中心と第1〜7の重心とを結ぶ直線を仮定しそれぞれ第1〜7の重心線といい、Nが自然数であり、かつ、1から6まで変化する場合、
    第Nの重心線と第(N+1)の重心線のなす角のうちの小さい方の角の角度が、40.5〜49.5°であり、
    第1の重心線と第7の重心線のなす角度のうちの小さい方の角の角度が、81〜99°であり、
    第1の重心と第7の重心とを結ぶ直線を仮定するとき、該直線と窓の車体開口縁とが平行又は略平行であり、
    第1の独立導体が第3の独立導体より窓の車体開口縁側に配されている請求項2〜21のいずれかに記載の平面アンテナ。
  22. 前記第1のアンテナ線条及び前記第2のアンテナ線条のそれぞれが構成する図形が、三角形、略三角形、四角形状、略四角形状、円、略円、楕円又略楕円である請求項2〜7のいずれかに記載の平面アンテナ。
  23. 前記第1のアンテナ線条及び前記第2のアンテナ線条のそれぞれが構成する図形が、正方形又は略正方形である請求項2〜21のいずれかに記載の平面アンテナ。
  24. 前記第1のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第1のアンテナ線条の点とを容量結合させる手段を備えており、
    前記第2のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第2のアンテナ線条の点とを容量結合させる手段を備えている請求項2〜23のいずれかに記載の平面アンテナ。
  25. 前記第1のアンテナ線条に接続され第1のアンテナ線条の内側に伸長されている一対の結合枝線からなる第1の容量結合用線条が設けられており、該一対の結合枝線の開放端が相互に近接して容量結合されており、
    該一対の結合枝線が相互に平行であるか、又は、一直線上にある場合には、該一対の結合枝線のそれぞれの開放端が相互に最近接部分であり、
    該一対の結合枝線が相互に平行でない場合には、該一対の結合枝線の最近接部分の近傍に、該一対の結合枝線のそれぞれの開放端があるか、又は、該一対の結合枝線の開放端のいずれか一方があり、
    前記第2のアンテナ線条に接続され第2のアンテナ線条の内側に伸長されている一対の結合枝線からなる第2の容量結合用線条が設けられており、該一対の結合枝線の開放端が相互に近接して容量結合されており、
    該一対の結合枝線が相互に平行であるか、又は、一直線上にある場合には、該一対の結合枝線のそれぞれの開放端が相互に最近接部分であり、
    該一対の結合枝線が相互に平行でない場合には、該一対の結合枝線の最近接部分の近傍に、該一対の結合枝線のそれぞれの開放端があるか、又は、該一対の結合枝線の開放端のいずれか一方がある請求項2〜24のいずれかに記載の平面アンテナ。
  26. 前記第1のアンテナ線条に接続され第1のアンテナ線条の内側に伸長されている第1の枝線が設けられており、第1の枝線に近接する第1の枝線以外の枝線は第1のアンテナ線条の内側に設けられてなく、
    前記第2のアンテナ線条に接続され第2のアンテナ線条の内側に伸長されている第2の枝線が設けられており、第2の枝線に近接する第2の枝線以外の枝線は第2のアンテナ線条の内側に設けられてなく、
    第1の枝線及び第2の枝線の両方が開放端を有している請求項2〜24のいずれかに記載の平面アンテナ。
  27. 前記第1のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第1のアンテナ線条の点とを接続する第1の補助線を備えており、
    前記第2のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第2のアンテナ線条の点とを接続する第2の補助線を備えており、
    第1の補助線と第2の補助線とがアンテナ中心を中心として、点対称又は略点対称である請求項2〜24のいずれかに記載の円偏波用の平面アンテナ。
  28. 前記第1のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第1のアンテナ線条の点とを接続する第1の補助線を備えており、
    前記第2のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第2のアンテナ線条の点とを接続する第2の補助線を備えており、
    前記第1のアンテナ線条と前記第1の補助線とで囲まれる領域であって、第1のアンテナ線条の前記最近接部分に接していない領域の少なくとも一部に導電層が設けられており、
    前記第2のアンテナ線条と前記第2の補助線とで囲まれる領域であって、第2のアンテナ線条の前記最近接部分に接していない領域の少なくとも一部に導電層が設けられている請求項2〜23のいずれかに記載の平面アンテナ。
  29. 前記第1のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第1のアンテナ線条の点とを接続する第1の補助線を備えており、
    前記第2のアンテナ線条の任意点と、該任意点以外の別の第2のアンテナ線条の点とを接続する第2の補助線を備えており、
    前記第1のアンテナ線条に第1の給電箇所が設けられており、前記第2のアンテナ線条に第2の給電箇所が設けられており、
    第1のアンテナ線条と前記第1の補助線とで囲まれる領域であって、第1の給電箇所に接している領域の少なくとも一部に導電層が設けられており、
    第2のアンテナ線条と前記第2の補助線とで囲まれる領域であって、第2の給電箇所に接している領域の少なくとも一部に導電層が設けられている請求項2〜23のいずれかに記載の平面アンテナ。
  30. 前記第1のアンテナ線条の前記最近接部分又は該最近接部分の近傍に第1の給電箇所が設けられており、
    前記第2のアンテナ線条の前記最近接部分又は該最近接部分の近傍に第2の給電箇所が設けられている請求項2〜29のいずれかに記載の記載の平面アンテナ。
  31. 前記平面アンテナを受信用アンテナとして用いる場合には、第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条とから給電するようにし、
    前記平面アンテナを送信用アンテナとして用いる場合には、第1のアンテナ線条と第2のアンテナ線条へ給電する請求項2〜30のいずれかに記載の記載の平面アンテナ。
  32. アンテナ導体の形状が、コの字状、略コの字状、Uの字状、略Uの字状、Cの字状又は略Cの字状を備える請求項1に記載の記載の平面アンテナ。
  33. 前記通信する電波の周波数が、1〜6GHzの間に存在する周波数を含む請求項1〜32のいずれかに記載の平面アンテナ。
  34. 前記通信する電波の周波数が、2.10〜2.65GHzの間に存在する周波数を含む請求項1〜33のいずれかに記載の平面アンテナ。
  35. 前記誘電体基板が自動車用の窓ガラス板であり、請求項1〜7、11〜20のいずれかに記載の平面アンテナを設けた自動車用の窓ガラス板。
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