JP2007109930A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス封止時の熱による周辺部材への影響を最小限にするとともに、光の取り出し効率を従来より高めることのできる発光装置を提供する。
【解決手段】発光装置は、配線基板4と、配線3と電気的に接続する電極5を備えたLED6と、溶融法によって製造されて、LED6を被覆する封止ガラス7と、封止ガラス7を被覆する樹脂8とを有する。封止ガラス7は、配線基板4に対向する面に平坦部9を有していて、平坦部9には配線3に接続するバンプ10が設けられ、バンプ10から延設する引出し配線11が電極5に接続している。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光装置に関し、より詳しくは、発光素子がガラスで封止された発光装置に関する。
現在、白色の発光ダイオード(Light Emitting Diode,以下、LEDと言う。)を発光素子として用いた照明機器が実用化されつつある。白色LEDを照明に使用した場合の利点としては、1)白熱灯や蛍光灯に比べて消費電力が小さくランニングコストが安い、2)寿命が長いために交換の手間が省ける、3)小型化できる、4)蛍光灯における水銀のような有害物質を使用しない、などが挙げられる。
一般的な白色LEDは、樹脂によってLEDが封止された構造を有する。例えば、典型的な1チップ型白色LEDでは、GaNにInが添加されたInGaNを発光層とするLEDが、YAG蛍光体を含有する樹脂によって封止されている。このLEDに電流を流すと、LEDから青色光が放出される。次いで、青色光の一部によってYAG蛍光体が励起されて、この蛍光体から黄色光が放出される。青色光と黄色光は補色の関係にあるので、これらが入り混じると人間の目には白色光として認識される。
しかし、樹脂封止されたLEDでは、長時間の使用により樹脂中に水分が浸入して、LEDの動作が阻害されたり、LEDから放出される発光光によって樹脂が変色し、樹脂の光透過率が低下したりするなどの問題があった。
また、LEDは、実装基板から発光部までの熱抵抗が小さくて耐熱温度が高いほど、高い周囲温度および大入力で使用することが可能となる。したがって、熱抵抗および耐熱性は、LEDを高出力化するためのキーポイントである。しかし、LEDの封止に樹脂を用いた場合には、樹脂の耐熱性が低い(例えば、エポキシ樹脂では130℃以上の温度で黄変する。)ために、高出力での使用に適さないという問題があった。
これに対して、従来より、ガラスで封止したLEDが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このLEDによれば、封止材を通しての吸湿性や、封止材の変色による光透過率の低下を低減できるとともに、耐熱性を向上させることもできる。
ところで、LEDをガラスで封止する際、ガラスは軟化点以上の温度に達するので、LEDとその周辺部材も高い温度に達することとなる。このため、従来は、耐熱性の基板にLEDを実装してから、ガラスで封止することが行われてきた。しかし、耐熱性基板として一般に用いられるセラミクス基板は高価であり、製品のコストアップを招くという問題があった。
また、LEDを構成する半導体の屈折率は非常に大きく、例えばGaN系の場合2.5〜3.0程度である。したがって、LEDから放出される光の取り出し効率を高めるには、屈折率の高い材料でLEDを被覆する必要がある。一般に、ガラスは樹脂より高い屈折率を有するので、LEDをガラスで封止することにより、樹脂で封止した場合よりもLEDとの屈折率差を小さくすることができる。しかし、ガラスと大気との屈折率差が大きいために、発光光がガラスの界面で全反射されて内部で損失を生じやすく、十分な取り出し効率が得られないという問題があった。
一方、LEDからの光の取り出し効率を高めるために、LEDを被覆する材料の屈折率を、内側から外側へ行くにしたがって低くなるようにしたものが開示されている(特許文献2参照)。この例では、LEDの周囲にDLC(Diamond Like Carbon)を設け、次いで、その外側に酸化チタン、エポキシ樹脂およびフッ化マグネシウムを順に積層することによって、LEDを被覆する光学的傾斜機能膜を形成している。
しかし、特許文献2で使用されているDLCは高価であり、また、光学的傾斜機能膜をレンズ形状を有する積層構造に形成するのが困難であるという問題があった。
特開2002−203989号公報 特開2001−203392号公報
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、ガラス封止時の熱による周辺部材への影響を最小限にするとともに、光の取り出し効率を従来より高めることのできる発光装置を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明は、基板の上に配線が形成された配線基板と、LEDおよび半導体レーザのいずれか一方であって、配線と電気的に接続する電極を備えた発光素子と、溶融法によって製造されて発光素子を被覆する封止ガラスと、封止ガラスを被覆する樹脂とを有する発光装置であって、発光素子が、電極が形成された面が封止ガラスから露出するとともに、この面が配線基板に対向して配置されており、封止ガラスの配線基板に対向する面には配線に接続するバンプが設けられ、このバンプから延設する引出し配線が電極に接続していて、発光素子の屈折率n、封止ガラスの屈折率n、樹脂の屈折率nとの間に
>n>n
の関係が成立することを特徴とするものである。
本発明において、封止ガラスは、配線基板に対向する面に平坦部を有していて、バンプはこの平坦部に設けられていることが好ましい。
また、本発明において、引き出し配線は、発光素子と封止ガラスの境界部に設けられた絶縁部材の上に形成されていることが好ましい。
また、本発明において、封止ガラスの屈折率nは1.7以上であることが好ましい。この場合、封止ガラスは、TeO、BおよびZnOを主成分として有し、さらにTeOは10mol%以上含まれるものとすることができる。
また、本発明において、樹脂は蛍光物質を含むことができる。
また、本発明において、樹脂はシリコーン樹脂とすることができる。
さらに、本発明において、発光素子は、GaN系化合物半導体であることが好ましい。
本発明によれば、配線基板として耐熱性基板以外の基板を用いることができる。また、封止ガラスの配線基板に対向する面に配線に接続するバンプを設け、このバンプから延設する引出し配線を電極に接続するので、電極と配線を良好に接続することができる。
また、本発明によれば、LEDをガラスで被覆し、さらにこのガラスを樹脂で被覆するので、LEDから放出される光の取り出し効率を高くすることができる。
図1は、LEDを被覆する第1の層と、第1の層を被覆する第2の層について、これらの層の屈折率と、LEDから出射される光(波長405nm)の透過率との関係を示したものである。尚、図中の%で示した数値は透過率である。また、LEDを構成する半導体の屈折率は3としている。
図1から分かるように、おおよそ第1の層の屈折率が1.70以上であって、第2の層の屈折率が1.27〜1.70であるときに、約90%以上の透過率が得られる。特に、第1の層の屈折率が1.85以上であって、第2の層の屈折率が1.30〜1.62であるときに高い透過率が得られる。
第1の層としては、封止ガラス、特に、主成分にTeO、BおよびZnOを有し、さらにTeOを10mol%以上含む封止ガラスが好ましく用いられる。TeOの含有量が多くなるほど屈折率を高くすることができる。
例えば、TeO(45.0mol%)、TiO(1.0mol%)、GeO(5.0mol%)、B(18.0mol%)、Ga(6.0mol%)、Bi(3.0mol%)、ZnO(15mol%)、Y(0.5mol%)、La(0.5mol%)、Gd(3.0mol%)およびTa(3.0mol%)からなる封止ガラスを用いることができる。この組成のガラスは、波長405nmでの屈折率が2.01と高いので、LEDからの発光光の取り出し効率を高くすることができる。また、発光光の指向性を良好なものとすることもできる。
第2の層としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂およびエポキシ樹脂などの樹脂、特に、屈折率1.4〜1.5のシリコーン樹脂が好ましく用いられる。
第2の層は、蛍光物質を含有することができる。例えば、黄色光を放出する蛍光物質を樹脂に添加することができる。これにより、例えば、LEDから放出された青色光と、この青色光の一部によって蛍光物質が励起され放出された黄色光とが混ざり合うことによって白色光が得られる。
尚、白色光は、第1の層としてのガラスに蛍光物質を含有させることによっても得られる。しかしながら、第2の層としての樹脂に蛍光物質を含有させる場合には、ガラスに蛍光物質を含有させる場合に比較して、次のような利点が得られる。すなわち、ガラスに蛍光物質を含有させた場合には、ガラスの溶融温度に曝されることによって、蛍光物質が失活するおそれがある。また、ガラスと蛍光物質の比重差が大きいために、蛍光物質がガラス中に均一に分散しないおそれもある。一方、ガラスに代えて樹脂に蛍光物質を含有させる場合には、こうした問題を解消することができる。
本実施の形態において、第2の層は、複数の層から構成されていてもよい。この場合、第2の層は、内側から外側に行くにしたがって屈折率が小さくなるように積層される。
このように、LEDをガラスで被覆し、さらにこのガラスを樹脂で被覆することによって、LEDから放出される光の取り出し効率を高くすることができる。ここで、LEDの屈折率をn、ガラスの屈折率をn、樹脂の屈折率をnとすると、これらの間に
>n>n
の関係が成立する。この場合、n=3とすると、n≧1.70、1.27≦n≦1.70であることが好ましく、n≧1.85、1.30≦n≦1.62であることがより好ましい。
上記のような構成によれば、LEDをガラスのみで封止した場合に比較して、大気との屈折率差を小さくすることができる。したがって、従来のガラス封止LEDよりも光の取り出し効率を高くすることが可能となる。また、この場合、LEDと樹脂の間にはガラスが介在しているので、LEDを樹脂のみで封止した場合に比較して、LEDから放出される発光光による樹脂の劣化を抑制することもできる。
図2は、本実施の形態による発光装置の断面図である。
図2に示すように、発光装置1は、基板2上に配線3が形成された配線基板4と、配線3と電気的に接続する電極5を備えた発光素子としてのLED6とを有する。ここで、LED6は封止ガラス7によって被覆されており、さらに、封止ガラス7は樹脂8によって被覆されている。封止ガラス7および樹脂8としては、上述したガラスおよび樹脂が用いられる。
LED6は、電極5が設けられた面13が封止ガラス7から露出しているとともに、この面が配線基板4に対向するようにして配置されている。封止ガラス7の配線基板4に対向する面には平坦部9があり、配線3に接続するバンプ10が平坦部9に設けられている。そして、バンプ10から延設する引き出し配線11が電極5に接続している。ここで、引き出し配線11は、LED6と封止ガラス7の境界部に設けられた絶縁部材12の上に形成されている。
本実施の形態によれば、発光装置1は、LED6の発光光を、電極5が設けられた面13を除いた全ての方向から取り出すことができる。したがって、LEDから放出される光の取り出し効率の損失を一層少なくすることができる。また、LED6の電極5と配線基板4の配線3とは導電体によって接続されているので、物理的な接触によって導通する場合と異なり、大電流を印加することができないといった問題を解消することができる。
発光装置1は、LED6を封止ガラス7で被覆した後に配線基板4に実装し、その後、封止ガラス7を樹脂8で被覆することによって製造される。この方法によれば、配線基板4がガラスの軟化点以上の高温の熱に曝されることはない。したがって、配線基板4に使用される基板2は、セラミクス基板などの耐熱性基板である必要はなく、実装工程で加えられる熱に耐え得る程度のものであればよい。具体的には、ガラスエポキシ基板、表面に絶縁膜が設けられたメタルベース基板などの汎用性のある基板を用いることができる。
発光装置1は、具体的には、次のようにして製造される。
まず、LED6を封止ガラス7で被覆する(第1の工程)。次いで、LED6と封止ガラス7の境界部に絶縁部材12を設けた後に、封止ガラス7で被覆されたLED6を配線基板4に実装する(第2の工程)。その後、封止ガラス7を樹脂8で被覆する(第3の工程)。
第1の工程は、より詳しくは、表面形状が球面である部分と平坦である部分とを含むガラス部材(図示せず)を形成する工程と、基板(図示せず)の上に載置したLED6の上にガラス部材を載せる工程と、加熱によりガラス部材を溶融することによってLED6を封止ガラス7で被覆する工程とによって構成される。
第1の工程において、ガラス部材を形成する工程は、離型性を有する平板の上にガラス材料を載置した後に、加熱によりガラス材料を溶融することによって行われる。ここで、離型性を有する平板は、表面に離型材層が設けられた平板であってもよいし、離型性を有する材料からなる平板であってもよい。但し、平板は、後工程においてこの上でガラスを溶融するので、耐熱性の基板を用いる。
ガラス部材を形成する工程において、ガラス部材の「平坦である部分」は、ガラス部材と平板とが接触している部分に形成される。したがって、平坦である部分の形状は、平板の表面形状に概ねしたがうものとなる。尚、この平坦である部分は、図2の平坦部9に対応する。
また、第1の工程において、基板の上に載置したLED6の上にガラス部材を載せる工程と、LED6を封止ガラス7で被覆する工程は、具体的には次のようにして行われる。
まず、上記の離型性を有する平板と同様の平板の上に、コレットなどを用いて、電極5が設けられた面13が下になるようにしてLED6を載置する。次いで、LED6の上にガラス部材を載せる。このとき、ガラス部材の中心を通り平板に垂直な直線と平板との交点付近にLED6が配置されるようにする。これにより、LED6が平坦部9の略中央に配置されるので、発光部の中心が、封止ガラス7の球面部分の中心と交わるようにすることができる。その後、ガラス部材を溶融した後に冷却することによって、封止ガラス7でLED6を被覆する。
本実施の形態におけるLED6としては、ガラス部材を溶融する際の熱処理により劣化しないものが用いられる。一般に、バンドギャップの大きいものほど耐熱性が高くなるので、発光光が青色であるLEDが好ましく用いられる。例えば、発光光の主ピーク波長が500nm以下であるLED、より詳しくは、GaNおよびInGaNなどの窒化物半導体、または、ZnOおよびZnSなどのII−VI族化合物半導体などを用いたLEDを用いることができる。
また、電極5を形成する材料としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)などを用いることができる。この内、融点が高くて酸化等を受け難い点から、金が好ましく用いられる。LED6を封止ガラス7で封止する際には、大気中において高温下で熱処理されるため、熱で電極5が変形したり、酸化したりするのを回避する必要があるからである。
封止ガラス7は、上述した屈折率特性を有する他に、溶融法によって製造されたガラス(以下、溶融ガラスと称す。)であることが好ましい。例えば、ゾルゲル法によって製造されたガラスでは、ガラス中に細孔が残存しやすく、この細孔に水分が浸入するとLEDの動作に支障を来たすおそれがある。一方、溶融ガラスであれば、このような細孔の問題を解消することができる。
また、封止ガラス7は、軟化点が500℃以下であって、且つ、温度50℃〜300℃における平均線膨張係数が65×10−7/℃〜95×10−7/℃であるガラス材料を用いて形成されることが好ましい。このようなものであれば、一般的な配線基板との熱膨張係数差を小さくすることができるので、封止ガラス7にクラックが発生するなどの不良を低減することが可能となる。
上述したTeO(45.0mol%)、TiO(1.0mol%)、GeO(5.0mol%)、B(18.0mol%)、Ga(6.0mol%)、Bi(3.0mol%)、ZnO(15mol%)、Y(0.5mol%)、La(0.5mol%)、Gd(3.0mol%)およびTa(3.0mol%)からなるガラスは、比較的低温で軟化し(例えば、軟化点450℃程度)、熱膨張係数は86×10−7/℃程度である。したがって、LEDで一般に使用されるサファイア基板の熱膨張係数(C軸に平行で68×10−7/℃、C軸に垂直で52×10−7/℃)に近い。
ガラス材料は、環境問題の点から鉛を実質的に含まない、すなわち、無鉛ガラスであることが好ましい。さらに、発光装置1の電気的特性が低下するのを防ぐ点から、アルカリを実質的に含まないことが好ましい。
上述したように、本実施の形態においては、LED6を封止ガラス7で被覆した後に、配線基板4に実装する。したがって、配線基板4に用いられる基板2は、セラミクス基板などの耐熱性基板である必要はなく、実装工程で加えられる熱に耐え得る程度のものであればよい。また、配線基板4には、他の電子部品が搭載されていてもよい。そして、配線基板4に設けられる配線3には、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)などを用いることができる。
ところで、LED6を配線基板4に実装する際には、電極5から配線3までの距離が一定であることが好ましい。そのためには、LED6の電極5が形成されている面と、封止ガラス7の平坦部9とが同一面上にあることが必要となる。しかしながら、LED6を封止ガラス7で被覆する際に、LED6が封止ガラス7中にめり込むことによって、図2に示すように、電極5が設けられた面13と平坦部9とが同一面上にないことがしばしば起こる。また、LED6のめり込みの程度も一定でないので、電極5から配線3までの距離は場合に応じて個々に変動する。このため、電極5の上にバンプを形成し、このバンプを介して電極5と配線3を電気的に接続するなどの従来法では、接続不良が発生するおそれがある。
そこで、本実施の形態においては、上述した発光装置1の製造工程における第2の工程を次のようにして行う。すなわち、封止ガラス7の平坦部9にバンプ10を設けてから、バンプ10とLED6の電極5を引き出し配線11で接続する。このとき、引き出し配線11は、絶縁部材12の上に設けるようにする。その後、バンプ10と配線基板4の配線3を接続する。
この方法によれば、LED6のめり込みの程度に関係なく、電極5と配線3を電気的に接続することが可能となる。尚、図2において、配線3の一方(例えば、図の右側の配線)が正極であり、他方(例えば、図の左側の配線)が負極であるとすると、バンプ10は、LED6を挟んで正極および負極のそれぞれに接続している。
本実施の形態において、絶縁部材12は、電極5が設けられた面13の段差を被覆するために設けられる。これにより、引き出し配線11が断線するなどの不良の発生を防止できる。また、絶縁部材12を設けることによって、LED6と封止ガラス7との間に隙間がある場合であっても、LED6の端面や、チップ内での半導体層露出部分を絶縁部材12で保護することができるので、LED6と引き出し配線11の間で短絡が発生するのを防ぐこともできる。但し、本実施の形態において、絶縁部材12は必須ではない。
絶縁部材12としては、紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂(例えば、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂など。)を用いることができるが、硬化速度が速いことや、周辺部材への影響が小さいことから紫外線硬化型の樹脂を用いることが好ましい。また、絶縁部材12の上には、引き出し配線11が設けられることから、配線形成時の加熱温度で溶融したりしないものを使用する。
封止ガラス7で被覆されたLED6を配線基板4に実装した後は、封止ガラス7を樹脂8で被覆する。
樹脂8は、上述した屈折率特性を有する他に、吸湿性が低くて且つ機械的強度をある程度以上有するものであることが好ましい。これにより、封止ガラス7と配線基板4の隙間を通じて、外部からLED6に水分が浸入するのを防ぐことができる。また、樹脂8によって封止ガラス7が支えられるので、封止ガラス7をより安定的に保持することができる。さらに、樹脂8が封止ガラス7の保護膜としても機能するので、例えば、封止ガラス7が破損したりするのをある程度防止することもできる。
樹脂8は、紫外線硬化型および熱硬化型のいずれの樹脂であってもよい。硬化速度が速いことや、周辺部材への影響が小さいことなどの点からは、紫外線硬化型の樹脂、特に、紫外線硬化型のシリコーン樹脂が好ましく用いられる。尚、紫外線硬化型の樹脂の場合、光による官能基の劣化などが懸念される。しかし、本実施の形態では、樹脂8とLED6の間に封止ガラス7が介在しているので、光による樹脂8の劣化が封止ガラス7によって抑制されることが期待できる。
以上述べたように、本実施の形態によれば、LEDをガラスで被覆し、さらにこのガラスを樹脂で被覆するので、LEDから放出される光の取り出し効率を高くすることができる。特に、主成分がTeO−B−ZnOである封止ガラスを用いることによって、封止ガラスと実装基板との熱膨張係数差を小さくすることもできるので、封止ガラスにクラックが発生するなどの不良を低減することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、LEDをガラスで封止した後に配線基板に実装するので、ガラス封止時の熱による周辺部材への影響を最小限にすることができる。したがって、配線基板の選択範囲を従来より広げることができるので、例えば、ガラスエポキシ基板などの汎用性のある基板を用いることにより、製品のコストダウンを図ることが可能となる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
例えば、本発明の発光装置は、発光素子をLEDに代えて半導体レーザとした場合にも適用できる。半導体レーザとしては、LEDと同様に、封止ガラスで封止する際の熱処理で劣化しないものが用いられる。すなわち、発光光の主ピーク波長が500nm以下である半導体レーザ、より詳しくは、GaNおよびInGaNなどの窒化物半導体、または、ZnOおよびZnSなどのII−VI族化合物半導体などを用いた半導体レーザなどを用いることができる。
以下、本発明の実施例について述べる。
<封止ガラスの形成>
基板として、6インチのシリコンウェハ(大阪チタニウム株式会社製)を用いた。そして、表面が完全に被覆する程度に離型材をスプレー塗布することによって、シリコンウェハの上に離型材層を形成した。離型材としては、窒化ホウ素の粉末(化研興業株式会社製 ボロンスプレー)を用いた。
封止ガラスとしては、TeO(45.0mol%)、TiO(1.0mol%)、GeO(5.0mol%)、B(18.0mol%)、Ga(6.0mol%)、Bi(3.0mol%)、ZnO(15mol%)、Y(0.5mol%)、La(0.5mol%)、Gd(3.0mol%)およびTa(3.0mol%)からなるものを用いた。
離型材層の上に上記封止ガラスのカレット30mgを載せ、次いで、大和科学株式会社製の電気炉(製品名FP41)で加熱処理した。具体的には、25℃から5℃/分の速度で昇温した後、610℃で15分間保持した。その後、5℃/分の速度で25℃まで降温した。これにより、全体が略球状で、離型材層と接している部分に平坦部を有する封止ガラスを形成した。球の基板の平行方向の長さは2.0mm、垂直方向の長さは1.9mmであった。また、平坦部は、直径が0.8mmの円形であった。
<封止ガラスによるLEDの被覆>
LEDとしては、豊田合成株式会社製のE1C60−0B011−03(商品名)を用いた。上記の離型材層が設けられたシリコンウェハの上に、端子部が基板面を向くようにしてLEDを載置した。次いで、中心にLEDが位置するようにして、封止ガラスをLEDの上に載せた後、電気炉に入れ、封止ガラスの形成と同様の条件で加熱および冷却を行った。これにより、電極面を露出した状態で封止ガラスに被覆されたLEDを得た。
<LEDの実装>
まず、LEDの電極面と封止ガラスの境界部付近に、紫外線硬化型の樹脂(日本ロックタイト株式会社製 LX0314(商品名))を設けた。
次に、封止ガラスの平坦部に、導電性ペースト(エポテック株式会社製 4110(商品名))を用いてバンプを形成した。バンプの直径は100μm〜200μm程度、高さは200μm〜300μm程度であった。
次いで、バンプを同じ導電性ペーストを用いて、LEDの電極からバンプまでの間を引き出し配線で接続した。
その後、厚さ0.7mmのソーダライムガラス上にITO配線(配線幅2mm、配線間隔100μm)が形成されたものを配線基板として用い、ITO配線と上記バンプとを接続した。バンプおよび引き出し配線の硬化条件は、150℃で60分であった。
<樹脂による封止ガラスの被覆>
信越化学株式会社製のシリコーン樹脂(商品名:LPS3400,屈折率1.41)を用いて、封止ガラスを被覆した。具体的には、LEDを実装した後の封止ガラスの上に硬化前の樹脂組成物をポッティングし、100℃で60分間加熱した後、さらに150℃で60分間加熱して硬化させた。
<発光装置の特性評価>
得られた発光装置に電圧を印加したところ、青色の発光光を確認できた。
図3は、この発光装置について、電流と正面輝度との関係を測定した結果である。尚、測定は、トプコン株式会社製のBM7を用い、取り込み角度を2度として行った。また、発光装置の寸法は、図2で、x=3.65mm,y=0.1mm,z=3.6mmであった。但し、xは、封止ガラスの水平方向の主軸に沿った径であり、yは、封止ガラスの鉛直方向の主軸に沿った樹脂の厚さであり、zは、この鉛直方向の主軸に沿った封止ガラスの高さである。
また、比較のために、樹脂で封止する前の状態(すなわち、封止ガラスで封止されたLEDを配線基板に実装した状態)についても同様の測定を行った。
図3から分かるように、本実施の形態によれば、比較例に対して、正面輝度を14%程度向上させることができる。また、本実施の形態によれば、全光束も同様に増加していると考えられる。
第1の層と第2の層の層の屈折率と、LEDから放出される光の透過率との関係を示す図である。 本実施の形態における発光装置の断面図である。 実施例の発光装置について、電流と正面輝度との関係を示す図である。
符号の説明
1 発光装置
2 基板
3 配線
4 配線基板
5 電極
6 LED
7 封止ガラス
8 樹脂
9 平坦部
10 バンプ
11 引き出し配線
12 絶縁部材

Claims (8)

  1. 基板の上に配線が形成された配線基板と、
    LEDおよび半導体レーザのいずれか一方であって、前記配線と電気的に接続する電極を備えた発光素子と、
    溶融法によって製造されて、前記発光素子を被覆する封止ガラスと、
    前記封止ガラスを被覆する樹脂とを有する発光装置であって、
    前記発光素子は、前記電極が形成された面が前記封止ガラスから露出するとともに、該面が前記配線基板に対向して配置されており、
    前記封止ガラスの前記配線基板に対向する面には前記配線に接続するバンプが設けられ、該バンプから延設する引出し配線が前記電極に接続していて、
    前記発光素子の屈折率n、前記封止ガラスの屈折率n、前記樹脂の屈折率nとの間に
    >n>n
    の関係が成立することを特徴とする発光装置。
  2. 前記封止ガラスは、前記配線基板に対向する面に平坦部を有していて、前記バンプは該平坦部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記引き出し配線は、前記発光素子と前記封止ガラスの境界部に設けられた絶縁部材の上に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記封止ガラスの屈折率nは1.7以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記封止ガラスは、TeO、BおよびZnOを主成分として有し、さらにTeOは10mol%以上含まれることを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記樹脂は蛍光物質を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記発光素子は、GaN系化合物半導体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。
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