JP4876685B2 - ガラス封止発光素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス封止発光素子の製造方法に関する。
発光ダイオードを用いた光源(以下、LEDランプという)は、小型で、高効率な光源であり、かつLEDランプは玉切れの心配がないなど高信頼性を有する。近年青色発光ダイオードが発明され、従来の緑、赤色の発光ダイオードと組み合わせることにより、フルカラーディスプレイ用の光源の作製が可能となる。
一方、青色の発光と色変換材料を組み合わせることにより、白色発光を得る方法も開示されている(特許文献1参照)。この方法で得られた白色LEDランプは、携帯電話のバックライトとして利用されている。
図20は、従来のLEDランプの断面図である。発光ダイオードチップ101はボンディングワイヤ104により、電極102および103に接続され、樹脂105でモールドされている。樹脂モールドは、発光ダイオードの保護および、出射光指向性の制御の役割を果たしている。砲弾型の樹脂封止構造では、先端部に球面形状を有している。発光ダイオードと球面の距離およびその曲率半径で、出射光の指向性を制御している。一方で、発光ダイオードの短波長化および高輝度化が進んでいる。
短波長化については、紫外領域で発光させる取り組みが行われている。赤、青、緑の色変換材料と組み合わせることで、色再現性のよい紫外光が得られる。1個当たりの高輝度化を達成できれば、所定の光量を得るのに少数の発光ダイオードチップでまかなうことができる。また、屋外のように外光が強い場合でも光源として使用することができるようになる。
しかし、発光ダイオードに用いられる封止樹脂の劣化が問題となっている。従来用いられていたエポキシ系樹脂では、青や紫外線による分解が著しい。透明樹脂が茶色に変色して結果として出射光量が低下してしまう。これは、エポキシ樹脂中の存在しているエポキシ環に酸素のある状態で紫外線が当ると、開環し、その構造が可視光域に吸収を持つからである。最近シリコーン系の樹脂が適用されるようになっているが、エポキシ樹脂と比較して変色の程度は改善される。しかし、変色による出射光量の低下が依然として起こる。
特に短波長、高輝度の発光ダイオードの場合には、問題となっている。
また、従来の封止樹脂は屈折率が1.4〜1.6であるのに対し、発光ダイオードを構成する膜や基板は屈折率が2.4〜2.5と高い。この屈折率の差が原因となって、発光ダイオードから出射した光は樹脂界面で反射する。そのため、光の取り出し効率が悪い。
さらに従来の封止樹脂は熱伝導率が小さいため、放熱性が悪く、温度上昇による色変化、ひいては輝度劣化の原因となっている。一方、ガラス材料は耐光性に優れ、紫外線および青色光に対して殆ど劣化しない。また材料組成を選べば屈折率および熱伝導率の高いガラスを作成することができる。
従って、ガラス材料で発光ダイオードを封止できれば、光取り出し効率が改善し、かつ出射光による劣化、放熱の問題が低減できる。ガラスを用いた発光ダイオードのモールド部材としては、特許文献2にその例がある。ここでは、発光ダイオード用色変換部材としてガラス材料が挙げられているが、そのガラスは窓材のものである。この場合発光ダイオードからの出射光は一度空気あるいは、窒素などの屈折率が1と低い媒体に直接出るため、界面での反射成分が大きく、光り取り出し効率が著しく低下する。また放熱性の問題が残る。
これに対して、GaNをガラスで封止する技術も知られている(特許文献3参照)。その実施例の一つを図21、図22に示す。その構造は以下の通りである。
「この発光素子1010は、図に示すとおり、電力受送手段としてのマウントリード1021の上に発光素子1010を固定し、発光素子の上面の電極からマウントリード1021と他の電力受送手段としてのサブリード1022とへそれぞれボンディングワイヤ1023、1024が懸架されている。図22に示すように、低融点ガラスからなる筒状体1058aを準備し、これを発光素子1010とリード1021、1022の組み付け体1020に被せる。これを炉に入れて筒状体1058aを軟化させる。その結果、筒状体1058aはその材料の表面張力によりレンズ状に組み付け体1020を被覆することとなる。」
しかし、特許文献3では、発光ダイオードチップ1020およびボンディングワイヤ1023、1024を全て低融点ガラスによって被覆しているので、ボンディングワイヤが断線する可能性があると考えられる。また、低融点ガラスは一般に温度によって粘度が急激に変化するので、封止部材1058は扁平な形状になりやすい。このため、発光ダイオードチップ1020からの出射光の指向性を十分高めることが難しいと考えられる。
また、特許文献4では、封止時における封止部材の加圧力等が発光素子に付与されることに起因して生じる発光素子のバンプの変形、移動、バンプ間短絡等を防止できるようにした発光装置が示されている。
一方、本発明者らは、TeOおよびZnOを主成分とするガラスで封止された発光装置を提案した(特許文献5参照)。この場合、LEDの平均線膨張係数が85×10−7/℃であるのに対して、ガラスの平均線膨張係数は75×10−7〜140×10−7/℃である。したがって、ガラス封止後に発生する残留応力は、特許文献3に比較して小さいことが見込まれる。それ故、特許文献5に記載のガラスによれば、特許文献3のようにLEDに応力緩和部を設けずとも、応力に起因する破壊のおそれを低減することが可能となる。
特許第3366586号公報 特開2003−258308号公報 国際公開第2004/082036号パンフレット 特開2006−54210号公報 特開2005−11933号公報
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、出射光の指向性を向上させることのできるガラス封止発光素子を提供することにある。
また、本発明の目的は、断線を低減し、また、出射光の指向性を向上させることのできる発光素子付き回路基板、ガラス封止発光素子の製造方法およびガラス封止発光素子の実装方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、発光素子と、前記発光素子を封止するガラス部材とを備え、前記ガラス部材の上側の表面形状は曲面によって構成され、下側の表面形状の少なくとも一部に曲面を備え、前記発光素子の端子側の面の少なくとも一部が前記ガラス部材から露出していることを特徴とするガラス封止発光素子に関する。
本発明の第1の態様において、前記ガラス部材の下側の表面形状に平坦である部分を含み、前記平坦である部分に前記発光素子が配置されていることが好ましい。
本発明の第1の態様において、表面形状が曲面である部分において、発光素子の端子側の面に対して水平方向の主軸に沿う径Aおよび鉛直方向の主軸に沿う径Bと、表面形状が平坦である部分の径Cとの間には
A>B>C
の関係が成立することが好ましい。また、さらに
(C/A)≦0.6
の関係が成立することが好ましい。
発光素子は、正面視で矩形状の半導体チップであり、ガラス部材の曲面である部分の曲率半径は、発光ダイオードチップの1辺の長さの2.5倍以上であることが好ましい。また、曲面は、球面または回転楕円体面の一部であることが好ましい。発光素子は、LEDおよび半導体レーザのいずれか一方とすることができる。ガラス部材は、TeO、BおよびZnOを含むことが好ましい。前記発光素子に備えられた半導体基板の熱膨張係数αと前記ガラス部材の熱膨張係数αとの間に、
|α−α|<20×10−7(℃−1
の関係が成立することが好ましい。さらに、
|α−α|<15×10−7(℃−1
の関係が成立することがより好ましい。また、前記ガラス部材の屈折率が1.7以上であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、上記ガラス封止発光素子と、この発光素子に設けられている端子と電気的に接続された基板とを備えたことを特徴とする発光素子付き回路基板に関する。
本発明の第3の態様は、発光素子の上に固体のガラス部材を載置する工程と、前記発光素子および前記ガラス部材を加熱し、この加熱によって固体のガラス材料を溶融し前記ガラス部材と前記発光素子との当接部を密着させる工程と、前記溶融されたガラス部材および前記発光素子を徐冷する工程とを有することを特徴とするガラス封止発光素子の製造方法に関する。この場合、溶融ガラスに対する濡れ性の低い離型材で覆われた面に発光素子を載置する工程を有することが好ましい。
本発明の第4の態様においては、発光素子を載置するための凹部を備えた治具を用い、この凹部内に発光素子およびガラス材料を載置してからこれらを加熱処理することにより、凹部の内側形状を利用してガラス部材を成形することが好ましい。
また、発光素子の近傍に色変換材料が分散しているガラス部材を形成し、その後に、色変換材料を含まないガラス部材を色変換材料を含むガラス部材を覆うようにして形成することができる。また、前記発光素子が達する最高温度が、ガラス部材の軟化点よりも、80〜150℃高い温度であることが好ましい。より好ましくは、110〜150℃高い温度であることが好ましい。
本発明において、軟化点の測定は、測定の精度が±15℃である簡易的な方法で行った。その測定法は以下の通りである。直径5mm、長さ20mmの円柱状に加工したサンプルについて、マックサイエンス社製熱機械分析装置DILATOMETER(商品名)を用い、サンプルの伸びの検出部を押す圧力を4.9kPa(10gの加重)、昇温速度を5℃/分として、サンプルが軟化してサンプルの伸びの検出部を押すことができなくなる温度(屈服点)を求め、これを軟化点とした。
たとえば、後述するTeO含有のガラス部材の場合において、加熱の結果としての最高到達温度を600〜620℃とすることができる。なお、TeO含有のガラス部材において、その組成を調整することで、実施例の場合よりも低温域である、560〜570近傍の温度での処理に適合させることができる。
さらに、発光素子を構成する半導体基板の熱膨張係数αとガラス部材の熱膨張係数αとの間に、
|α−α|<20×10−7(℃−1
の関係が成立することが好ましい。さらに、
|α−α|<15×10−7(℃−1
の関係が成立することがより好ましい。発光素子は、LEDおよび半導体レーザのいずれか一方とすることができる。
本発明の第5の態様は、上記のガラス封止発光素子を配線付き基板に実装する工程を有することを特徴とするガラス封止発光素子の実装方法に関する。第5の態様において、発光素子が、半導体基板と、この半導体基板の主表面側に形成された発光部と、この発光部に給電するための端子とを備える場合、ガラス封止発光ダイオードチップの実装方法は、発光素子をガラス部材により封止する工程と、発光素子のp側およびn側の両端子にバンプを形成する工程と、バンプと配線付き基板の配線とを電気的に接続する工程とをさらに有することができる。発光素子は、LEDおよび半導体レーザのいずれか一方とすることができる。
本発明によれば、発光素子の封止材料として耐光性に優れたガラス材料を適用できる。
そのため、発光素子を光源として、出射光の指向性を制御できる。ガラス材料を採用することで、従来技術における封止樹脂の変色による輝度低下などの問題を解消できる。また高屈折率のガラスを用いれば、発光素子からの光取り出し率を向上させることができる。
さらにガラス材料は樹脂よりも、熱伝導性が良いため、特に高輝度LEDで問題となる放熱性も改善される。また色変換材料をガラス中に分散する態様においては、発光色と変換された色の混色により所望の色光を得るだけでなく、電子デバイスとしての放熱性を改善することができる。このように、耐光性、光り取り出し効率、放熱性のいずれか一つ以上に優れたガラスにより封止された発光素子を作製できる。かつ所定の曲面形状を形成することで、出射光の指向性を制御することもできる。
次に、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1(a)は本発明に係るガラス部材の一実施形態を示す斜視図、同図(b)はIb−Ib’線断面図である。本発明は、半導体製の発光ダイオードチップの表面の少なくとも一部に、例えば図1(a)に示すガラス部材12を密着させる。この構造をとることで、耐光性や光取り出し率の優れたガラス封止発光素子を提供できる。
発光素子としては、発光ダイオード(Light Emitting Diode)または半導体レーザ(Laser Diode)などのチップを用いることができる。本実施の形態においては、ガラス部材を溶融する際の熱処理により劣化しないものであることが好ましい。一般に、バンドギャップの大きいものほど耐熱性が高くなるので、発光光が青色である発光ダイオードまたは半導体レーザが好ましく用いられる。例えば、発光光の主ピーク波長が500nm以下である発光ダイオードまたは半導体レーザ、より詳しくは、GaNおよびInGaNなどの窒化物半導体、または、ZnOおよびZnSなどのII−VI族化合物半導体などを用いた発光ダイオードまたは半導体レーザを用いることができる。
また、ガラス部材12は、屈折率が1.7以上(好ましくは1.7から2.0、さらに好ましくは1.7から1.8)の材料である。屈折率が大きいほど、発光ダイオードチップからガラス部材への光の取り出し効率が上がり、出射光の指向性もよく好適である。
特に、ガラス部材12には、軟化点が500℃以下、温度50℃〜300℃における平均線膨張係数が65×10−7/℃〜95×10−7/℃、波長405nmの光に対する厚さ1mmでの内部透過率が80%以上であって、この光に対する屈折率が1.7以上であるものが好ましく用いられる。このようなガラスであれば、屈折率が大きく、また、基板10との熱膨張係数差も小さいので、光の取り出し効率を損なうことなしに発光ダイオードチップ11を被覆することができる。具体的には、TeO、BおよびZnOを含むガラスが好ましく用いられる。特に、TeOの含有量が10mol%以上であるものが好ましい。TeOの含有量が多くなるほど、屈折率を高くすることができるからである。
次に、本発明における第1の手法を説明する(フローチャートを示す図18を参照)。まず、平板上に所望の方向に載置した発光素子の上部にガラス部材のブロック(細片)を載置する。その後、加熱処理を行い(全体雰囲気の昇温)、ガラス部材を溶融し、溶融したガラス部材を発光素子へ被着せしめ、さらに、ガラス部材に、曲面からなる上側の表面形状と、下側の表面形状の少なくとも一部に曲面を形成し、その後、加熱処理を停止し、徐冷工程に移行する。最終的にガラス部材を固化せしめて、所望のガラス封止発光素子を得ることができる。発光素子の端子が備えられた面の一部に若干のガラスが付着したとしても、発光素子の電気的駆動および発光動作に支障がなければ問題はない。
この際、ガラス部材のブロックの主表面をあらかじめ鏡面仕上げとし、ガラス部材を溶融した際に不用な泡の発生を防止することができるので好ましい。また、ガラス部材のブロックは所定の大きさ、質量のものを作成または選定して用いるようにすることが好ましい。
なお、ガラス部材の体積と発光素子の大きさとの関係を適宜調整することで、ガラス部材が発光素子に接した状態のままで、溶融したガラスを発光素子の上部で略球状に形成し、その後、徐冷することで、ガラス部材の下側先端の部分が平板側に接することなく、発光素子をガラス部材の表面に僅か埋設させ、平坦である部分の面積を減少させた形状、のガラス封止発光素子を得ることもできる。
次に、所定の形状を有するガラス部材(プリフォーム)をあらかじめ形成して用いる第2の手法を説明する。ガラス部材の上側の表面形状を曲面で構成し、下側の表面形状の一部に曲面および平坦である部分を備えた構造のものである。
まず、離型性を有する平板の上にガラス材料を載置した後に、加熱によりガラス材料を溶融することによって行われる。ここで、離型性を有する平板は、表面に離型材層が設けられた平板であってもよいし、離型性を有する材料からなる平板であってもよい。離型性を有する材料としては、窒化ホウ素またはカーボン(特に、ガラス質カーボン)などが挙げられる。但し、カーボンを用いる場合には、真空中または窒素などの不活性ガス雰囲気下で処理することが必要となる。
本発明において、ガラス部材の表面形状における「平坦である部分」は、ガラス部材と平板とが接触している部分に形成される。従って、平坦である部分の形状は、平板の表面形状に概ねしたがうものとなる。尚、この平坦である部分は、図1の平坦な表面12bに対応する。
例えば、離型材(溶融ガラスに対する濡れ性の低い部材)で被覆された基板(例えばアルミナ製)10上で、固形またはペースト状のガラス材料を昇温により溶融し、材料自身の凝集作用により、表面形状の少なくとも一部が曲面、好ましい態様としては、略球状になった状態を得る。そして、その状態の溶融ガラスを徐冷し、その形状を固定することでガラス部材を形成できる。
但し、ガラス部材が発光素子に対して相対的に大きな場合には、凝集力よりも相対的に重力の影響を受けるため、後述する実施例の場合には、凝集したガラス部材12の表面形状は、回転楕円体等の曲面体に近似した表面12aと、基板10と接する平坦な表面12bとで構成される。表面12aは、ガラス部材12の表面形状の「曲面である部分」に対応する。また、表面12bは、ガラス部材12の表面形状の「平坦である部分」に対応する。
ガラス部材12の形状は、表面12aにおいて、基板10に対して水平方向の主軸に沿った径Aと、鉛直方向の主軸に沿った径Bと、表面12bの径Cとの3種類のパラメータで規定される。尚、後述するように、発光ダイオードチップは、端子側の面を下方にして基板10の上に載置された状態でガラス部材12によって封止されるので、「基板10に対して水平方向」とは、発光ダイオードチップの端子側の面に対して水平方向と言い換えることもできる。鉛直方向についても同様である。
径A,B,Cの間には
A>B>C
の関係が成立する。本発明においては、曲面は、球面または楕円体面の一部であることが好ましい。特に、ガラス部材12が球形に近いほど、出射光の指向性が高くなることから
(C/A)≦0.6
の関係が成立することが好ましい。
ガラス部材12が搭載される発光ダイオードチップは、その大きさが正面視で0.3mm□程度と非常に微細であることからガラス部材12も微細かつ軽いものでよい。そのため、表面12aの形状は、実質的には球面に近似した形状となる。なお、ガラス球に対して、発光ダイオードベアチップが十分小さければ、点光源として近似でき、出射光の指向性が良いため、ガラス部材の球面である部分の曲率半径は、発光ダイオードチップの1辺の長さの2.5倍以上であることが好ましい。換言すると、径Aについて
(A/2)≧2.5
の関係が成立することが好ましい。
尚、ある温度において、ガラスは、その表面エネルギーと基板の濡れ性によって定まる形状(球形状)になろうとするが、実際には、これに自重による変形が加わることによって最終的な形状、すなわち平衡状態で得られる形状が決定される。ガラス材料の重量が小さいほど、ガラス部材の表面形状は球面に近くなる一方で、ガラス材料の重量が大きくなると、ガラス部材の表面形状は扁平に近くなる。ガラス部材が球形に近いほど、出射光の指向性は高くなるので、ガラス材料の重量は小さい方が好ましい。本発明においては、径Aが1cm程度までのガラス部材であれば使用可能であると考えられる。
基本的に、ほぼ球状の形態を得ることができる。また、変形の程度が大きければ楕円体の形態になると考えられる。
次に、本発明に係るガラス封止発光ダイオードチップの構造等について説明する。
図2は本発明に係るガラス封止発光ダイオードチップの一実施形態を示す斜視図であり、図3はIII−III’線断面図である。これらの図に示すガラス部材12は、図1(a)に示したものと同等のものであり、発光ダイオードチップ11は、平坦な表面12bに設けられている。
これらの図に示すように、離型材で被覆された基板10の上に、発光ダイオードチップ11を端子13を基板10の側に向けて載置する。次いで、発光ダイオードチップ11の上に、図1(a)で示したガラス部材12を載せ、昇温して固体のガラス部材12を軟化させる。すると、ガラス部材12が重力によって下方に移動し、発光ダイオードチップ11を取り囲んだ状態となる。ここで、ガラス部材12の比重は発光ダイオードチップ11の比重より大きいので、浮力によって発光ダイオードチップ11はガラス部材12中を上方に移動する。この移動距離rは、
r ∝ F×t×η−1
によって表される。但し、Fは浮力、tはガラスの軟化時間、ηはガラスの粘度である。
浮力は、ガラスの比重と発光ダイオードチップの比重との差によって決まる。ここで、発光ダイオードチップの質量の大部分は基板によって占められるので、発光ダイオードチップの比重は基板の比重で近似できると考えられる。例えば、一般的な発光ダイオードチップに用いられる基板の比重は、サファイア基板で4.0g/cm、SiC基板で3.1g/cm、GaAs基板で5.3g/cmである。一方、燐酸亜鉛系ガラスの比重は2.8g/cm〜3.3g/cmであり、ホウケイ酸亜鉛系ガラスの比重は2.6g/cm〜3.0g/cmである。さらに、TeO、BおよびZnOを含み、且つ、TeOの含有量が10mol%以上であるガラスの内で、TeO(45.0%)、TiO(1.0%)、GeO(5.0%)、B(18.0%)、Ga(6.0%)、Bi(3.0%)、ZnO(15%)、Y(0.5%)、La(0.5%)、Gd(3.0%)およびTa(3.0%)の組成を有するものの比重は5.2g/cmである。
発光ダイオードチップ11が同じものであれば、ガラスの比重が大きくなるほど、移動距離rは大きくなる。すなわち、ガラス部材12の内部に発光ダイオードチップ11が大きくめり込むことになる。この場合、離型材で被覆された基板と発光ダイオードチップ11との間に占める空間が大きくなるので、発光ダイオードチップ11をガラス部材12で被覆する際に、基板とガラス部材12の間に閉じ込められた空気をこの空間に逃がして、ガラス部材12の内部に気泡が生じるのを防ぐことができる。
以上のことを、図4(a)〜(c)を用いてさらに詳しく説明する。
図4(a)は、離型材で被覆された基板10上の発光ダイオードチップ11の上に、ガラス部材12を載せた状態を示したものである。加熱によってガラス部材12を軟化させると、ガラス部材12が重力によって下方に移動し、基板10、ガラス部材12および発光ダイオードチップ11の間に閉空間Sが形成される。そして、発光ダイオードチップ11の比重がガラス部材12の比重より小さい場合には、図4(c)に示すように、発光ダイオードチップ11が矢印の方向に移動して、ガラス部材12の中にめり込んだ状態となる。このとき、閉空間Sに閉じ込められた空気は、発光ダイオードチップ11と基板10の間に移動するので、ガラス部材12の中に気泡が生じるのを防ぐことができる。
尚、一般的な低融点ガラス(例えば、燐酸−スズ−亜鉛系ガラスなど。)では、温度によって粘度が急激に変化するので、軟化したガラスを球状にするのは困難である。
このように、ガラス部材12内部に発光ダイオードチップ11の一部がめり込むと、両者の間に隙間が生じることなく、密着状態で発光ダイオードチップ11の発光面にガラス部材12が固定される。発光ダイオードチップ11は、その端子側の面のみ露出して大部分がガラス部材12内に埋没し、この場合チップの裏面からの発光のみならずチップの端面(チップを直方体として捉えた場合の側面)からの発光もガラス部材内で反射および伝播するため、光取り出し率を向上させる上で有効である。但し、ガラス部材がチップの裏面のみ封止するもの、チップの裏面全体および端面の一部がガラス部材内に埋没したもの、ガラス部材がチップの裏面の一部のみ封止するものの何れも本発明に含まれる。なお、製法の詳細については実施例において説明する。
図5は発光ダイオードチップの一実施形態を示す平面図であり、図6はV−V’線断面図である。図中の21はp電極、22はn電極、23は発光部、24はp型半導体層、25はn型半導体層、26は発光層、27はサファイア基板である。発光ダイオードチップはサファイア基板上にInGaNが半導体層として形成されている。発光ダイオードチップの一辺の長さは300μmの正方形であり、厚みは80μmである。電極はn、pいずれも、その表面は金で形成されている。ガラス封止時における発光ダイオードチップの耐熱性を高める点からは、金の膜厚を厚く形成した方が好ましい。
図7は、発光ダイオード付き回路基板の実施形態の一例の側面図である。図2に示したガラス封止発光ダイオードチップは、所定の基板に実装することで照明等の各種用途に用いることができる。基板には公知の各種のものを使用できる。例えばガラス基板である。
図7に部材の配置構成例を示す。ガラスエポキシで作られた基板14の一方の面には、チップ11の端子13と電気接続するための二つの電極15が形成され、電極15の端部は基板14の他方の面まで延在している。
チップ11の各端子13と基板14の各電極15とは、はんだバンプ16を介してフリップチップ実装されている。本例では、チップ11にガラス部材12を取り付けてから、基板14に実装する。なお、基板14上に発光ダイオードチップ11等を実装してから、さらにそれら全体を樹脂で被覆することで、水分による端子13の劣化を防止できる。
本発明のガラス封止発光ダイオード付き回路基板によれば、発光ダイオードチップがガラスで封止されているので、従来の樹脂封止されたものに比較して、光束を大きくすることができる。一方、消費電力に関しては、樹脂封止されたものに比較して大きくなるので、光束と消費電力とがトレードオフの関係となる。消費電力が低下する一因としては、ガラス封止時の熱による発光ダイオードチップ(特に、電極部)の劣化が挙げられる。従って、耐熱性の高い発光ダイオードチップを用いることにより、消費電力の低減が図れると考えられる。
次に、本発明の実施例である例1〜例6について説明する。
(例1)
図8は、本発明に係るガラス封止発光ダイオードチップおよび発光ダイオード付き回路基板の製造プロセスの一実施形態を示すフローチャートである。また、図9は、製造プロセスにおける基板温度の履歴を示すグラフである。
最初に離型材付き基板を作製する(ステップS1)。基板として6インチ・シリコン・ウエハ(大阪チタニウム社製)を用い、離型材として、窒化ホウ素パウダー(化研興業社製ボロンスプレー)をスプレーした。窒化ホウ素パウダーはシリコン表面が見えない程度スプレーする。次に封止用のガラス部材を作製する。ここでガラス材料としては、以下の組成のものを用いた。すなわち、TeO(45.0%)、TiO(1.0%)、GeO(5.0%)、B(18.0%)、Ga(6.0%)、Bi(3.0%)、ZnO(15%)、Y(0.5%)、La(0.5%)、Gd(3.0%)およびTa(3.0%)である。
ここで、%はモル%である。本ガラス材料のガラス転移温度(Tg)は450℃であり、熱膨張係数(α)は86×10−7(℃−1)である。従って比較的低温で軟化し、かつ熱膨張係数が発光ダイオード基板の用いられるサファイア(α=68(C軸に平行)、52(C軸に垂直))等に近い。発光ダイオードの基板の熱膨張係数αとガラス部材の熱膨張係数αとは、|α−α|<15×10−7(℃−1)であることが好ましい。
また屈折率は405nmで2.01と高いため、発光ダイオードチップからの光の取り出し効率および光指向性が良いと考えられる。また、耐水性、耐酸性に優れており、LEDや半導体レーザ等の発光素子の封止材料として好ましく用いることができる。本ガラス片30mgを前述の離型材付き基板上に載せた(ステップS2)。
次いで、ガラス片の載った離型材付き基板を昇温する(ステップS3)。昇温には、マッフル炉FP41(大和科学社製)を用いた。昇温レートは5℃/分として、25℃から610℃まで昇温し、15分保持した後に、5℃/分のレートで25℃まで徐々に冷却した(ステップS4)。
この処理でガラス材料は、図1(a)に示したように、基板と接している部分に平坦部を有する球状になった。球の直径は2.0mm(寸法A)であり、高さは1.9mm(寸法B)であり、底面は直径が0.8mm(寸法C)の円形であった。ついで、発光ダイオードチップを前記窒化ホウ素パウダーで被覆された基板上に載置する(ステップS5)。
発光ダイオードチップは青色発光チップ(昭和電工株式会社製 商品名GB−3070)であり、n電極とp電極がチップの片面に配置され、発光ダイオードチップの端子が基板面を向くようにチップは基板上に載せられる。
発光ダイオードチップは小さくハンドリングが難しい。上記基板の上3cmから散布し、散布した発光ダイオードチップのうち、端子部が基板面を向いた発光ダイオードチップに、先に用意した略球状のガラス部材をその底面の中心に発光ダイオードチップが配置されるように載せた。ついで発光ダイオードチップ、ガラス部材の載った離型材付き基板を上述のマッフル炉に入れ、加熱し冷却した(ステップS7、S8)。
さらに、以上の一連の工程とは別工程で、上記ガラス封止発光ダイオードチップを基板(例えば図7に示したもの)に実装することにより、発光ダイオード付き回路基板が得られる(ステップS9)。
なお、加熱レート、保持温度、保持時間、冷却レートはガラス部材作成時と同一である。また、ステップS7の加熱処理により発光ダイオードチップは、ガラス部材の内部に若干めり込むが、電極形成面にガラスは付着していない。得られたガラス封止発光ダイオードチップは、図2に示したとおりである。ガラス部材12の寸法は、初期値とほぼ同じであった。ついで、ガラス部材12で封止された発光ダイオードチップ11に電圧を印加して、発光状態を確認した。
ここで、直流電源は、MC35−1A(菊水電子社)、端子と電源の接続にはマニュアルプローバを用いた。発光開始電圧は2.5Vであった。ここで発光開始電圧とは発光を視認できる電圧である。ガラス封止をしていないベアチップでの発光開始電圧は2.3Vであり、ガラス封止しても発光開始電圧は殆ど変わらない。印加電圧3.5V時の発光状態を図10の写真に示す。
同図の中央部に位置する球状の物体が略球状のガラス部材であり、その周辺に白く光っている部位が発光によって照らし出された離型材で被覆された基板である。ガラス部材の中央には、同図からは視認し難いが発光ダイオードチップが密着固定されている。また、ガラス部材の中央近傍から突出する2本の黒い影は、チップの二つの端子に電気接続された電極である。
このように発光ダイオードが青色発光することを確認できた。
また、以上のようにして作られたガラス封止発光ダイオードチップの光束は2〜3lm程度が見込まれ、パワーLEDを用いればさらに向上し、20lmは得られるものと推定される。また、出射光指向性について調べるため、計算機シミュレーションを行ったところ、図11に示す視野角度(輝度が最大輝度の半分の値になる角度×2(開き角度))θが15°以下(ガラス材料の屈折率次第では10°以下も可能)であることを確認した。
さらに、発光ダイオードチップによる発光の主発光ピーク波長が、500nm以下であることを確認した。
(例2)
例1と同じガラス材料カレット7.61gを乳鉢と乳棒を用いて粉砕した後、黄色蛍光体P46−Y3(化成オプトニクス社製)381mgを混合し、蛍光体入りフリットを得た。この蛍光体入りガラスフリットを34mg小分けにして、610℃、15分間加熱した。加熱速度、冷却速度は実施例1と同条件に設定した。これにより図1(a)と同様のガラス部材12を形成した。
以下例1と同様に、離型材で被覆された基板に発光ダイオードチップおよび前述のガラス部材を載せ加熱し冷却すると、ガラス中に蛍光体が分散したガラス部材で封止された発光ダイオードチップが得られた。発光開始電圧は印加電圧2.4Vであり、白色の発光が得られた。
このように、発光ダイオードチップから出射した青色光がガラス体中の蛍光体で黄色に変換された。変換して得られた黄色と青色発光とが混色して白色発光していることが確認された。同様にして、例えば発光ダイオード近傍に、半径500μm程度の蛍光体入りガラス材料を半球状に形成する。図12に示すように、蛍光体入りガラスにより封止された発光ダイオードが得られる。31は発光ダイオードチップであり、32は蛍光体入り半球状のガラス部材である。
これの上に図1(a)に示した球状に成型されたガラス部材12を載せて、加熱しその後、冷却すると図13に示すような、発光ダイオード近傍に蛍光体が分散しているガラス部材封止物ができると考えられる。ここに、41は先に形成した発光ダイオードを半球状のガラス部材で封止したものであり、42はその後、載せたガラス部材である。この場合では、発光ダイオードのより近傍で青色光は一部黄色に変換され、黄色光と青色光とが混色されて白色を生じさせることができる。よって、点光源に近い白色光源となるため、より指向性が得られ易いと考えられる。なお、710℃において上記同様の実験も行ったが、蛍光体入りのガラスフリットが変色し灰色となり、所望の結果を得ることはできなかった。
(例3)
内径5.5mm、厚さ0.5mm、高さ10mmの円筒形のパイレックス(登録商標)管53(図14(a))の内側に離型材として窒化ホウ素パウダーをスプレーし、発光ダイオードチップの載った離型材付き基板50上に載せる。その後、実施例1と同じガラス材料381mgを管53の中に充填し、加熱し、冷却する。管53と基板50とは、ガラス部材を成形するための治具54を構成する。加熱条件および冷却条件は例1と同じである。
冷却後、図14(b)に示すように先端部が表面張力により曲面形状のガラスで封止された発光ダイオードチップが得られた。51が発光ダイオードチップであり、52がそれを封止しているガラスである。寸法Dは5.5mm、寸法Eは2.1mm、寸法Fは1.5mmであった。発光開始電圧は2.3Vであり、青色発光が確認された。この形状のガラス部材では、発光ダイオードと球面との距離を離型材の付いた型とガラスの量で変えられるため、指向性を制御することが可能となる。管53内に投入するガラス材料の量を調整することで、チップを封止するガラス部材の長短(距離E+F)を容易に調整でき、指向性を調整する上で好適である。なお、パイレックス(登録商標)管の替わりに、SUS製の金属パイプ等を用いて同様の実験を行ったが、徐冷後にガラス部材をパイプ等の内部から取り出すことができず、実験を完了できなかった。
(例4)
まず、基板として6インチのシリコンウェハ(大阪チタニウム株式会社製)を用い、この基板の上に、表面が完全に被覆する程度に離型材をスプレー塗布して離型材層を形成した。離型材としては、窒化ホウ素の粉末(化研興業株式会社製 ボロンスプレー)を用いた。次いで、基板の上にガラス片を重量を変えて載せ、例1と同様の加熱処理をすることにより、全体が略球状で、離型材層と接している部分に平坦部を有する封止ガラスを形成した。ガラス材料としては、例1と同様のものを用いた。また、ガラス片の重量は、10mg、20mg、30mg、60mgおよび90mgの5種類とした。
次に、上記の離型材層が設けられたシリコンウェハの上で端子部が基板面を向いた発光ダイオードチップを選び、この発光ダイオードチップが中心に位置するようにして、封止ガラスを発光ダイオードチップの上に載せた。そして、封止ガラスの形成と同様の条件で加熱および冷却を行った。これにより、電極面を露出した状態で封止ガラスに被覆された発光ダイオードチップを得た。尚、発光ダイオードチップとしては、豊田合成株式会社製のE1C60−0B011−03(商品名)を用いた。この発光ダイオードチップの大きさは、正面視で0.32mm□程度であった。
上記の発光ダイオードチップ以外に、現在市場で利用されている各社の製品を本発明に適用することができる。たとえば、日亜化学株式会社、豊田合成株式会社、シャープ株式会社、昭和電工株式会社、株式会社東芝、米国のCree社の製品などがあげられる。本発明において、発光ダイオードチップの形状は略六面体に限られず、勿論、他の形状であってもよい。発光ダイオードチップの発光部をガラス部材で封止し、その端子側の面がガラス部材の外部に露出する構造をとることができればよい。
図15に、ガラス片の重量と、得られた封止ガラスの寸法(A,B,C)との関係を示す。また、図16に、寸法Aと形状パラメータとの関係を示す。形状パラメータとしては、(A/B)と(B/B’)の2種類を用いた。尚、B’は、封止ガラスが完全な球であったとしたときの鉛直方向の主軸に沿った径である。
図15および図16より、ガラス片の重量が小さいほど、封止ガラスの表面形状が球面に近くなることが分かる。一方、ガラス片の重量が大きくなると、寸法Aに対して寸法Bが小さくなり、封止ガラスの表面形状は球面からずれた扁平な曲面に近くなる。これは、ガラス片の重量が大きくなると、自重の影響を受けやすくなるためである。そして、曲面を形成している部分の中心から平坦である部分までの距離Lは、ガラス片の重量が大きくなるほど短くなる。出射光の指向性は、封止ガラスの表面形状が球面に近いほど、また、距離Lが大きくなるほど高くなるので、図15の例においては、封止ガラスの重量は60mg以下(すなわち、(C/A)≦0.6)であることが好ましい。
(例5)
例1と同様にして略球状のガラス部材を形成し、これを発光ダイオードチップ(豊田合成株式会社製 商品名E1C60−0B011−03)の上に載せた後、例1と同様にして発光ダイオードチップをガラス部材で封止した。次いで、例1と同様にして、ガラス封止発光ダイオードチップを基板に実装することにより、発光ダイオード付き回路基板を得た。この発光ダイオード付き回路基板の電流電圧特性を、例1で得られた発光ダイオード付き回路基板と比較した。図17にその結果を示す。尚、図17において、「樹脂封止」とは、封止されていない発光ダイオードチップ(豊田合成株式会社製 商品名E1C60−0B011−03)が実装された基板の上に、樹脂組成物(信越化学株式会社製シリコーン樹脂 商品名:LPS3400,屈折率1.41)をポッティングし、100℃で60分間加熱した後、さらに150℃で60分間加熱して得られた発光ダイオード付き回路基板を言う。
図17に示すように、例5の発光ダイオード付き回路基板では、樹脂封止した発光ダイオード付き回路基板に比較して、消費電力が13%程度増加した。さらに、例1の発光ダイオード付き回路基板では、消費電力が31%程度増加した。
このようにガラス封止発光ダイオードの発光光を確認できた。その際、ガラス封止発光ダイオードの発光開始電圧が、ガラス封止前の値と同じであったことから、封止時の熱によってLED発光層に損傷は生じていないものと考えられる。
また、ガラス封止発光ダイオードにおける消費電力の増大は、ガラス封止時の熱によって、LEDの電極が熱履歴を受け、それによって電極部の電気伝導特性に若干の変動が生じたためと考えられる。しかしながら、この程度の変化であれば、発光装置の実用性能上は殆ど問題のないレベルと考えられる。尚、LED等の半導体デバイスにおいて、耐熱性を有する電極構造が知られている。例えば、特開2002−151737号公報、特開平10−303407号公報および特開2005−136415号公報などに開示された、特定材料による層構造を採用したLEDを本発明に適用することによって、上記の電気伝導特性の変化を抑制できると思われる。
また、本発明によるガラス封止発光素子と、従来技術による樹脂封止発光素子との出射光の角度依存性を計測し、その結果を図19に示す。本発明によると、出射光は0〜10度付近で強い相対強度を示しており、中心部分に集光されていることがわかった。
もともと指向性のない出射光を有するLEDに対し、本発明によるガラス封止を行った(樹脂封止品の特性カーブを参照:ほぼ平坦な出射光特性を示しており、ダイオードチップの出射光には指向性がほとんどないことがわかる。)。本発明によるガラス封止ダイオードチップにおいては、明確な指向性が発現した。従来技術の樹脂封止化LEDでも、その出射面側をレンズ形状とすることで、指向性を持たせることが理論的には可能であるが、樹脂の屈折率が小さいため、所望のサイズの樹脂部材で実用的な指向性を得るのは困難である。
例5の発光ダイオード付き回路基板に対して、20mAの電流を流した状態で温度80℃で1,000時間放置した。その後も、形状を保ったまま連続して発光していることを確認できた。
(例6)
例5で得られた発光ダイオード付き回路基板について、定格電流20mAでの光束を測定し、未封止のものおよび樹脂封止のものと比較したところ、表1のようになった。尚、「未封止」とは、封止されていない発光ダイオードチップ(豊田合成株式会社製 商品名E1C60−0B011−03)を基板に実装して得られた発光ダイオード付き回路基板を言う。また、「樹脂封止」とは、未封止の発光ダイオード付き回路基板の上に、樹脂組成物(信越化学株式会社製シリコーン樹脂 商品名:LPS3400,屈折率1.41)をポッティングし、100℃で60分間加熱した後、さらに150℃で60分間加熱して得られた発光ダイオード付き回路基板を言う。本発明のガラス封止発光ダイオード付き回路基板では、樹脂封止発光ダイオード付き回路基板に比較して光束が15%程度向上した。
表1
Figure 0004876685
以上説明した本発明は、LEDディスプレイ、バックライト光源、車載用光源、信号機、光センサー、インジケータ、集魚ランプ並びに自動車用のヘッドランプ、方向指示ランプおよび警告ランプなどに用いられる発光ダイオードまたは光ピックアップ等の各種の用途に用いられる。
(a)本発明に係るガラス部材の一実施形態を示す斜視図、(b)Ib−Ib’線断面図である。 本発明に係るガラス封止発光ダイオードチップの一実施形態を示す斜視図である。 III−III’線断面図である。 発光ダイオードチップがガラス封止される際の模式図である。 本発明に係る発光ダイオードチップの一実施形態を示す平面図である。 V−V’線断面図である。 発光ダイオード付き回路基板の一実施形態を示す側面図である。 本発明に係るガラス封止発光ダイオードチップおよび発光ダイオード付き回路基板の製造プロセスの一実施形態を示すフローチャートである。 基板の温度履歴を示すグラフである。 本発明に係るガラス封止発光ダイオードチップの一実施例を示す図である。 本実施例における視野角度を示す説明図である。 本発明に係る発光ダイオードチップのその他の例を示す斜視図である。 本発明に係る発光ダイオードチップのその他の例を示す斜視図である。 (a)ガラス部材の製造に用いた管、(b)発光ダイオードチップのその他の実施例を示す斜視図である。 本実施例におけるガラス片の重量と封止ガラスの寸法(A,B,C)との関係を示す図である。 本実施例における寸法Aと形状パラメータとの関係を示す図である。 本実施例における発光ダイオード付き回路基板の電流電圧特性を示す図である。 本発明の製造プロセスの他の実施形態を示すフローチャートである。 本発明と従来技術における出射光の角度依存性を示すグラフである。 従来例を示す断面図である。 他の従来例を示す断面図である。 他の従来例の製造過程における中間状態を示す斜視図である。
符号の説明
10,14,50:基板
11,31,51,101,201:発光ダイオードチップ
12,32,42:ガラス部材
12a,12b:表面
13:端子
15:電極
16:はんだバンプ
21:p電極
22:n電極
23:発光部
24:p型半導体層
25:n型半導体層
26:発光層
27:サファイア基板
52:ガラス
53:管
54:治具
102,103:電極
104,205:ボンディングワイヤ
105:樹脂
202 サブマウント
203,204 リード
206 封止部材

Claims (6)

  1. 溶融ガラスに対する濡れ性の低い離型材で覆われた面に発光素子を載置する工程と、
    前記発光素子の上に固体のガラス部材を載置する工程と、
    前記発光素子および前記ガラス部材を加熱し、この加熱によって固体のガラス材料を溶融し前記ガラス部材と前記発光素子との当接部を密着させる工程と、
    前記溶融されたガラス部材および前記発光素子を徐冷する工程とを有することを特徴とするガラス封止発光素子の製造方法。
  2. 前記発光素子を載置するための凹部を備えた治具を用い、この凹部内に前記発光素子およびガラス材料を載置してからこれらを加熱処理することにより、前記凹部の内側形状を利用してガラス部材を成形する請求項1に記載のガラス封止発光素子の製造方法。
  3. 前記発光素子の近傍に色変換材料が分散しているガラス部材を形成し、その後に、色変換材料を含まないガラス部材を前記色変換材料を含むガラス部材を覆うようにして形成する請求項1または2に記載のガラス封止発光素子の製造方法。
  4. 前記発光素子が達する最高温度が、ガラス部材の軟化点よりも80〜150℃高い温度である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス封止発光素子の製造方法。
  5. 前記発光素子を構成する半導体基板の熱膨張係数α と前記ガラス部材の熱膨張係数α との間に
    |α −α |<20×10 −7 (℃ −1
    の関係が成立する請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス封止発光素子の製造方法。
  6. 前記発光素子は、LEDおよび半導体レーザのいずれか一方である請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス封止発光素子の製造方法。
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