JP2007109460A - ハイブリッドリレー - Google Patents

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安弘 住野
Kenji Okada
健治 岡田
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Abstract

【課題】 機械的接点スイッチ部に発生するアークを低減して長寿命化を実現できるハイブリッドリレーを提供する。
【解決手段】 励磁コイルに流れる励磁電流が制御される電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態が遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられているハイブリッドリレーである。負荷への電流供給開始時に、半導体スイッチ部を導通状態にした後に機械的接点スイッチ部を導通状態とさせ、当該機械的接点スイッチ部の接点同士の押し込み量を、負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するハイブリッドリレーにおける押し込み量よりも、少なくする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば照明負荷に電流供給及び遮断を行うために機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とを有するハイブリッドリレーに関する。
従来より、インバータ制御によって照明負荷等に電流供給を行う照明器具としては、交流電圧を直流電圧に変換するために大容量の平滑コンデンサを搭載しているものが知られている。このような照明器具は、照明負荷に電流供給を開始して点灯する時に、平滑コンデンサに大きな突入電流が流れることになる。また、一つの機械的接点スイッチ部(リレー)で複数の照明負荷に電流供給を開始して点灯させる場合には、リレー投入時に、更に大きな突入電流が流れる。
このような照明器具において、機械的接点スイッチ部の接点材料は、Cdレス化に伴って、耐溶着性が低下しており、点灯時の突入電流による接点の溶着対策として、既存の機械的接点スイッチ部に加えて、半導体スイッチ部(トライアック)を電源に対して並列に回路構成したハイブリッドリレーが使用されている。このハイブリッドリレーとしては、従来より、下記の特許文献1〜3に記載されたものが知られている。
この特許文献1〜3を始めとして、従来より公知のハイブリッドリレーは、機械的接点スイッチ部の接点対が電磁石吸引力によって駆動されるように構成されている。また、トライアックのゲート電流の通電経路には、フォトトライアックが接続されて、当該フォトトライアックを駆動するための発光ダイオードを備えている。
このハイブリッドリレーの動作は、照明負荷に電流供給を開始する時に、先ず、発光ダイオードが発光して、フォトトライアックを導通状態にして、トライアックのゲートに交流電源からのゲート電流を流して、トライアックを導通状態にする。これにより、半導体スイッチ部を導通状態にして電源から照明負荷に電流供給を開始し、その後に、機械的接点スイッチ部が導通状態にされる。これにより、電源から照明負荷に流れる突入電流は、半導体スイッチ部に流れるために、機械的接点スイッチ部の接点溶着を回避でき、機械的接点スイッチ部の寿命を長くすることができるとしている。
特開平11−238441号公報 特開平11−238442号公報 特開平11−219645号公報
しかしながら、上述のハイブリッドリレーにおいて、先に半導体スイッチ部を導通させて、その後に機械的接点スイッチ部を導通させた時に、半導体スイッチ部が遮断状態になるが、確実に機械的接点スイッチ部を導通状態に保持するために、機械的接点スイッチ部を大きな押圧力で導通状態にさせる必要がある。このように接点同士に大きな押圧力を与えようとすると、図13に示すように、コイル電流を次第に大きくして機械的接点スイッチ部の接点同士を近づけると、接点同士が衝突して短時間に複数回に亘って接点同士が開閉してしまう接点バウンスが発生してしまう。
この接点バウンスが発生すると、半導体スイッチ部は遮断状態となっているために、半導体スイッチ部が再度導通状態にならない限り、接点間において短時間のアークが発生し、突入電流が大きい場合には溶着する可能性があり、更には、接点対の消耗量が多くなって寿命が短くなるという問題点がある。
これに対し、従来においては、突入電流が十分に減衰した後に、機械的接点スイッチ部の接点対を接触させるために、遅延回路を設けて機械的接点スイッチ部の動作を半導体スイッチ部の動作よりも遅らせることによって、アーク放電の発生による接点消耗を抑制することも考えられる。しかしながら、機械的接点スイッチ部を遮断状態から導通状態に切り替えるに際して、機械的接点スイッチ部の接点同士が離間して、当該接点間に現れる電圧上昇によってトライアックが再度導通状態となるまでの間に発生するアーク放電を避けることはできない。したがって、機械的接点スイッチ部を導通状態にする時のみならず、機械的接点スイッチ部を遮断状態にする時にアーク放電が発生して、接点が消耗してしまうという問題があった。このように、ハイブリッドリレーの切り換え時に繰り返して接点が消耗すると寿命が短くなってしまう。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、機械的接点スイッチ部に発生するアークを低減して長寿命化を実現できるハイブリッドリレーを提供することを目的とする。
本発明は、電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる機械的接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態と遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられて、当該機械的接点スイッチ部又は半導体スイッチ部を導通状態にして、所定電力が供給されて動作する負荷に電力を供給するハイブリッドリレーに係るものである。
本発明の請求項1に係るハイブリッドリレーは、上記の構成において、負荷への電流供給開始時に、半導体スイッチ部を導通状態にした後に機械的接点スイッチ部を導通状態とさせ、当該機械的接点スイッチ部の接点同士の押し込み量を、負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するリレーにおける押し込み量よりも、少なくしたことを特徴とする。
本発明の請求項4に係るハイブリッドリレーは、上記の構成において、機械的接点スイッチ部は、導通状態から遮断状態に変化する時の電磁石吸引力と、接点同士のバネ負荷との差とが、負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するリレーにおける電磁石吸引力と接点同士のバネ負荷との差よりも、少なくなるように構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係るハイブリッドリレーは、上記の構成において、機械的接点スイッチ部を導通状態から遮断状態に変化させる際、電磁吸引力を発生させる励磁コイルに流す励磁電流を、線形的に変化させる電源供給回路を備えることを特徴とする。
本発明の請求項7に係るハイブリッドリレーは、上記の構成において、機械的接点スイッチ部は、固定位置に設けられた固定接点と、導通状態時には前記固定接点と接触する一方で遮断状態時には前記固定接点と離間される可動接点とで構成され、遮断状態時には、固定接点と可動接点とが対向しない位置関係となり、導通状態時には、可動接点が、固定接点に対して水平方向に移動されて固定接点と接触するように動作することを特徴とする。
本発明の請求項8に係るハイブリッドリレーは、上記の構成において、機械的接点スイッチ部は、遮断状態から導通状態となる時に、接点同士が接触した直後の接点同士の接触圧力よりも、接点同士が接触して所定のバウンス期間終了後の接点同士の接触圧力が高くされることを特徴とする。
本発明の請求項1に係るハイブリッドリレーによれば、機械的接点スイッチ部の接点同士の押し込み量を少なくして、機械的接点スイッチ部の導通状態を保持するようにしたので、機械的接点スイッチ部を遮断状態に切り替えるときに接点同士が離間する時の接点開離速度を遅くして、接点同士におけるアークを低減して長寿命化を実現できる。
本発明の請求項4に係るハイブリッドリレーによれば、機械的接点スイッチ部が、導通状態から遮断状態に変化する時の電磁石吸引力と、接点同士のバネ負荷との差とが、負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するリレーにおける電磁石吸引力と接点同士のバネ負荷との差よりも、少なくなるように構成されているので、機械的接点スイッチ部を遮断状態に切り替えるときに接点同士が離間する時の接点開離速度を遅くして、接点同士におけるアークを低減して長寿命化を実現できる。
本発明の請求項5に係るハイブリッドリレーによれば、機械的接点スイッチ部を導通状態から遮断状態に変化させる際、電磁吸引力を発生させる励磁コイルに流す励磁電流を、線形的に変化させる電源供給回路を備えるので、接点同士から離間する時間領域において、励磁電流を小さい値且つ線形的にでき、更に機械的接点スイッチ部を遮断状態に切り替えるときに接点同士が離間する時の接点開離速度を遅くして、接点同士におけるアークを低減して長寿命化を実現できる。
本発明の請求項7に係るハイブリッドリレーによれば、遮断状態時には、固定接点と可動接点とが対向しない位置関係となり、導通状態時には、可動接点が固定接点に対して水平方向に移動されて固定接点と接触するように動作するので、接点同士が衝突して短期間の間に接触と非接触とを繰り返す接点バウンスが発生するような場合であっても、可動接点の移動方向である水平方向ではなく、垂直方向に衝突力を拡散させる。これにより、仮に接点バウンスが発生しても、接触と非接触とを繰り返すことを抑制してアーク発生を防止して長寿命化に貢献できる。
本発明の請求項8に係るハイブリッドリレーは、接触開始時の接点同士の抵抗値を高くすることができ、半導体スイッチ部を導通状態に保持でき、機械的接点スイッチ部を導通状態とするときに接点バウンスが発生しても半導体スイッチ部の導通状態を維持できる。したがって、接点同士にアーク放電が発生することを抑制でき、長寿命化に貢献できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明は、例えば図1に示すように構成されたハイブリッドリレー装置に適用される。先ず、本発明を適用したハイブリッドリレー装置の構成について説明する。
この本発明を適用したハイブリッドリレー装置は、ハイブリッドリレー回路3によって、交流電源1の電力を照明負荷等の負荷2に供給して、負荷2を動作させるものである。
このハイブリッドリレー回路3は、半導体スイッチ機構を構成する半導体スイッチ部11であるトライアック11aと、機械的接点スイッチ機構12を構成する接点スイッチ部12a及び励磁コイル12b,12cとを備えている。このハイブリッドリレー回路3は、交流電源1及び負荷2と、トライアック11aと、接点スイッチ部12aとで並列回路を構成している。トライアック11a又は接点スイッチ部12aが導通状態となることによって、交流電源1の電力を負荷2に供給する。
機械的接点スイッチ機構12は、励磁コイル12b,12cに流れる励磁電流の有無によって接点スイッチ部12aを導通状態又は遮断状態に切り替える。半導体スイッチ部11は、トライアック11aと、パルスによって発光する発光ダイオード13と、ゼロクロス型フォトトライアック14を含んで構成されている。
トライアック11aのゲートは、発光ダイオード13及びゼロクロス型フォトトライアック14と接続されている。また、図示していないが、発光ダイオード13の電源回路と、励磁コイル12b,12cの電源回路も備えている。
つぎに、上述したハイブリッドリレー装置の基本的な動作について説明する。
ハイブリッドリレー装置は、負荷2への電力供給を開始するために図示しない負荷2用のスイッチがオンされると、励磁コイル12b,12cに励磁電流の供給を開始すると共に、発光ダイオード13に抵抗を介してパルス電流が流れて発光ダイオード13が発光する。そして、ゼロクロス型フォトトライアック14は交流電源1の電圧がゼロクロスした時点から導通状態になって、ゼロクロス型フォトトライアック14を介してトライアック11aのゲートにゲート電流が流れる。すると、トライアック11aは、ゼロクロス型フォトトライアック14の導通状態に同期して導通状態となり、交流電源1の電圧がゼロクロスした時点から突入負荷電流がトライアック11aを介して流れる。これにより、トライアック11aが導通状態となって、交流電源1から負荷2への電力供給が開始される。
トライアック11aが導通状態となると、交流電源1から負荷2への電力供給が開始されるとともに、ゼロクロス型フォトトライアック14の導通状態に同期して、励磁コイル12b,12cに励磁電流が流れて接点スイッチ部12aが導通状態となる。
このように、ハイブリッドリレー装置は、先ずトライアック11aを導通状態にして、交流電源1から負荷2への電力供給を開始させ、その後に、接点スイッチ部12aが導通状態となる。
このとき、トライアック11aは、交流電源1の電圧がゼロクロスした時点から導通状態となるものの、導通状態となる同時に励磁コイル12b,12cに励磁電流の供給を開始する。ここで、トライアック11aは、電気的に導通状態となることに対し、接点スイッチ部12aは、機械的に導通状態となるので、トライアック11aの導通状態の方が早く実行されて、交流電源1からトライアック11aを介して負荷2に電力供給が開始された後に接点スイッチ部12aが導通状態となる。このような作用により、トライアック11aと接点スイッチ部12aとが導通状態となる順序は確実に守られることになる。したがって、トライアック11aに突入負荷電流を流すことによって、接点スイッチ部12aにおいてアーク発生させることを回避する。
つぎに、本発明を適用したハイブリッドリレー装置の特徴的な動作について順次説明する。
このハイブリッドリレー装置は、図2に示すように、接点スイッチ部12aを導通状態に保持しておくための保持力を、既存の接点スイッチ部が導通状態を保持するための保持力よりも少なくして、導通状態から遮断状態となる時の接点同士の開離する速度を遅くしたことを特徴とするものである。
また、このハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部12aは、励磁コイル12b,12cに励磁電流が供給されていない状態においては、図3に示すように、通電用の固定接点34が設けられた固定端子31及び通電用の可動接点33が設けられた可動端子32を備え、所定の接点ギャップ(例えば0mm〜0.4mm)を介して可動接点33と固定接点34とが離間している。すなわち、図示しない可動端子32の端部に設けられたバネのバネ力によって、所定の接点ギャップが保持されている。
このように、0.4mm以下という小さな可動接点33と固定接点34との接点ギャップにできるのは、後述するが、接点スイッチ部12aの導通状態時に、固定接点34に対する可動接点33の押し込み量を少なくしたためである。また、200V系列の交流電源1を使用して600Vの耐圧を有するトライアック11aを使用した場合に、当該600Vの耐圧とするように接点スイッチ部12aを構成することができるためであり、600Vの耐圧を有するような接点ギャップが0.4mm以下となるためである。なお、100V系列の交流電源1を使用した場合には、接点ギャップを、0.4mmよりも更に小さくできるのは勿論であり、これによって、装置全体における小型化を実現できる。
この接点スイッチ部12aは、図4(A)に示すように、遮断状態時において、可動接点33と固定接点34とが対向しない位置関係になっている。
図4に示す接点スイッチ部12aは、可動端子32に接触圧力を与える可動枠41と、可動枠41を下方に押圧させる可動鉄心42と、固定鉄心43,43と、可動鉄心42を支持する支持鉄心44とを有し、励磁コイル12b,12cに相当する励磁コイル45による励磁磁界が可動鉄心42に印加されるように構成されている。
図4(A)に示す接点スイッチ部12aの遮断状態時には、励磁コイル45には、励磁電流が与えられていない状態となっており、可動鉄心42と支持鉄心44と一方の固定鉄心43とが磁気回路を構成して、可動端子32を押圧しないような位置に可動枠41及び可動鉄心42が固定されている。そして、遮断状態から導通状態とするときには、励磁コイル45に励磁電流が供給されて、図4(A)の状態において一方の固定鉄心43に固定されている可動鉄心42に対して、励磁コイル45を引き離す方向の励磁磁界を与える。すると、可動鉄心42は、支持鉄心44から可動枠41側に傾き、図4(B)のように、可動端子32を押圧して、固定接点33と可動接点34とが接触すると、支持鉄心44と他方の固定鉄心43と可動鉄心42とで磁気回路を構成して、可動枠41を固定鉄心43に吸着した状態とすることができる。
ここで、図4(B)の導通状態となる時、可動接点33は、固定接点34に対して先ず垂直方向に移動され、その後に水平方向に移動されて固定接点34と接触するように動作する。これにより、可動接点33と固定接点34とが衝突して、可動接点33と固定接点34とが短期間の間に接触と非接触とを繰り返す接点バウンスが発生するような場合であっても、可動接点33の移動方向である水平方向ではなく、垂直方向に衝突力を拡散させる。これにより、仮に接点バウンスが発生しても、接触と非接触とを繰り返すことを抑制してアーク発生を防止し、接点スイッチ部12aの長寿命化に貢献できる。
逆に、図4(B)の導通状態から、図4(A)の遮断状態となる時に、励磁コイル45は、励磁電流が供給され、励磁コイル45によって可動鉄心42を固定鉄心43に吸引する吸引力を発生させる。
このような接点スイッチ部12aにおいて、導通状態時における固定接点34と可動接点33との接触圧力は、耐溶着性の観点から、比較的高くすることが望ましい。しかしながら、本発明を適用したハイブリッドリレー装置は、可動接点33が固定接点34に接触して、可動接点33が固定接点34を押し込む押し込み量を少なくして、導通状態から遮断状態になるときに固定接点34から可動接点33が開離する速度を遅くする。なお、押し込み量とは、固定接点34が無いと仮定した場合に、可動接点33が固定接点34の設置位置から押し込まれる仮想的な移動量である。
このようなハイブリッドリレー装置は、図2に示すように、接点スイッチ部12aの可動接点33と固定接点34とを引き離そうとする可動端子32のバネ負荷と、励磁コイル45(励磁コイル12b,12c)に励磁電流が流れることによる電磁石吸引力との大小関係によって、接点スイッチ部12aの導通状態及び遮断状態を切り替えている。すなわち、図2に示すように、可動接点33,固定接点34同士の距離であるストロークが小さくなるほど、可動端子32に高いバネ負荷が与えられ、当該バネ負荷よりも高い電磁石吸引力を可動枠41及び可動鉄心42与えることによって、可動接点33,固定接点34同士を接触させて導通状態にしている。
このバネ負荷は、図2(A)、(B)に示すように、接点同士が接触する位置のストロークよりも大きなストロークにおいては、ストロークが小さくなるほど緩やかな傾きで上昇し、接点が接触する位置のストロークで接点同士が接触すると、接触圧力によって可動接点33に与えられる高くなることを示している。
本発明を適用したハイブリッドリレー装置は、図2(A)に示す、既存の接点スイッチ部12aにおいて可動接点33と固定接点34とを導通状態にしている時の押し込み量と比較して、図2(B)に示すように、小さな押し込み量としている。また、図2(A)にける保持力がΔF1となっているのに対して、図2(B)における保持力は、ΔF1よりも小さなΔF1’となっている。この保持力は、可動接点33と固定接点34とが接している導通状態時に、可動鉄心42が固定鉄心43に吸着している時の電磁石吸引力とバネ負荷との差である。
図2より、電磁石吸引力の特性がストロークに対して非線形な特性となるので、バネ負荷が大きいほど、大きな電磁石吸引力によって、保持力を大きくする必要がある。すなわち、図2(A)のように、可動接点33と固定接点34との押し込み量を大きくすると、可動接点33と固定接点34との接触圧力が高くなり、バネ負荷が高くなるので、保持力が大きくなるという関係となっている。
これに対し、導通状態から遮断状態とするために、可動鉄心42を固定鉄心43に吸引する電磁石吸引力は、可動接点33と固定接点34との保持力を「0」にしなければ、可動鉄心42が動作しないことになる。したがって、保持力の大きさによって、可動鉄心42が動作し始める電磁石吸引力が決定されることになる。また、導通状態から遮断状態にするための電磁石吸引力は、大きいほど、可動接点33から固定接点34から開離する速度(接点開離速度)が大きくなる。
このように、導通状態時における押し込み量を少なくすることにより、導通状態から遮断状態にするための電磁石吸引力を小さくでき、接点開離速度を低くでき、この接点開離速度を低くすることによって、導通状態から遮断状態に移行するときの可動接点33と固定接点34との間にアークが発生することを抑制できる。
つぎに、接点開離速度を低くすることによって、アークの発生を抑制できることについて説明する。
可動接点33と固定接点34との開離時に、交流電源1からトライアック11aへの分流が無い場合には、接点スイッチ部12aにおいて開離した時のアークが発生するが、当該アーク発生に伴って発生する磁場によって、アークが外側に広がって、接点消耗が広範囲となる。
逆に、可動接点33と固定接点34との開離時に、交流電源1からトライアック11aへの分流が有る場合には、可動接点33と固定接点34とが開離し始めると、接点間電圧が上昇するが、当該接点間電圧が一定値以上にならないと、トライアック11aが導通するラッチング電流には達しない。更に、ラッチング電流が一定値以上になってトライアック11aが導通しても、トライアック11aが導通するまでの時間によって、接点間電圧が上昇してしまう。このように、トライアック11aが導通するまでの時間における接点開離距離は、数μmであるので、接点表面の局所的な部分で電界強度が集中し、電子が放出されやすい状態となり、更に電圧が上昇して電界強度が上昇すると、アーク放電が開始してしまう。なお、接点スイッチ部12aを導通状態から遮断状態に切り替える時に発生するアーク放電を、特に、切り替えアークと呼んでいる。この切り替えアークが発生すると、当該アーク発生箇所が高温となるために、接点消耗が起こってしまう。このような切り替えアークによる温度上昇は、トライアック11aに分流がない場合に発生するアーク放電と比較して小範囲で発生するものの、複数回に亘って接点消耗が発生すると接点スイッチ部12aの寿命に影響してしまう。
これに対し、本発明を適用したハイブリッドリレー装置によれば、接点開離速度が遅いほど、可動接点33と固定接点34との間の電圧上昇が抑制できることを利用して、接点スイッチ部12aを導通状態から遮断状態に移行させるときに、トライアック11aが導通するまでの時間における切り替えアークの発生時間を短くできる。
なお、トライアック11aが導通状態となるラッチング電流を小さくすれば、トライアック11aが導通状態となるまでの時間を短くして、切り替えアークの発生を抑制することができるが、トライアック11aの感度を上げると、トライアック11aがノイズで誤作動する虞がある。これに対し、本発明を適用したハイブリッドリレー装置によれば、トライアック11aの感度を上げることなく、可動接点33と固定接点34との押し込み量を少なくするのみで、接点開離速度を遅くでき、アーク放電の発生の抑制、及び接点消耗の抑制を図ることができる。
また、可動接点33と固定接点34との押し込み量を少なくするとは、同じ負荷2に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するハイブリッドリレーにおける押し込み量よりも、少なくするということであり、ハイブリッドリレー装置であればこそ実現できる構成となる。すなわち、本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、導通状態を保持するための接触圧力を小さくすると耐溶着性が低下するために好ましくないが、接点スイッチ部12aを導通状態から遮断状態に切り替える時には、トライアック11aのゲート電流がラッチング電流に達すれば、トライアック11aが導通できることによって、実現できるものである。
更にまた、本発明を適用したハイブリッドリレー装置によれば、可動接点33と固定接点34との移動量(ストローク)を、0.4mm以下といったように小さくでき、接点系及び電磁石系全体におけるストロークを小さくできるので、装置全体としての小型化を実現できる。
つぎに、上述のように、接点スイッチ部12aが導通状態となっているときの押し込み量を少なくするハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部12aを導通状態から遮断状態に切り替える時に、可動接点33と固定接点34とが離間するストロークでの電磁石吸引力とバネ負荷との差を少なくする構成について説明する。
ここで、図5(A)に示すように、負荷2に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するハイブリッドリレーの場合の電磁石吸引力とバネ負荷との差ΔF2と比較して、本発明を適用したハイブリッドリレー装置は、図5(B)に示すように、可動接点33と固定接点34とが離間するストロークでの電磁石吸引力と、バネ負荷との差ΔF2’を少なくしている。
このハイブリッドリレー装置において、可動接点33と固定接点34とのストローク、電磁石吸引力、バネ負荷の関係は、図5に示すように、可動接点33と固定接点34とを離間させるときには、電磁石吸引力をバネ負荷よりも小さくする度合いを次第に大きくする。すなわち、可動枠41が可動端子32を押圧する力を次第に小さくするように、可動鉄心42を励磁コイル45によって吸引する力(電磁石吸引力)を次第に大きくして、可動接点33が固定接点34から離れるストローク位置における電磁石吸引力とバネ負荷との差を小さくする。
このように、電磁石吸引力がバネ負荷と近い力となった場合、可動接点33が固定接点34から離れる時の接点開離速度を遅くすることができる。すなわち、可動接点33が固定接点34から離れる時の電磁石吸引力とバネ負荷との差は、固定接点34が可動接点33から離れて動き出す力、接点開離速度に比例する。したがって、電磁石吸引力とバネ負荷との差が小さいほど、接点開離速度を小さくすることができる。また、接点開離速度を小さくすることにより、可動接点33の加速も抑制できる。
このように、接点スイッチ部12aを遮断状態にする時の電磁石吸引力とバネ負荷との差を小さくして、接点開離速度を遅くするので、例え接点同士の押し込み量が多くても、接点開離速度を遅くできる。また、上述のように、可動接点33の押し込み量を少なくする共に、電磁石吸引力とバネ負荷との差が小さくすることによって、アーク放電の発生を抑制する効果を更に高めることができ、更なる高寿命化を実現できる。
つぎに、上述のように、接点スイッチ部12aが導通状態となっているときの押し込み量を少なくするハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部12aを遮断状態にするに際して励磁コイル45に流す励磁電流を、線形的に変化させる電源供給回路を備えて、接点スイッチ部12aを遮断状態する時の電磁石吸引力を線形的に増加させる構成について説明する。また、このハイブリッドリレー装置において、電源供給回路は、励磁電流を線形的に変化させていたにも拘わらず、励磁電流が非線形となったことを検出した後には、当該励磁電流を一定値にさせるものである。
このハイブリッドリレー装置は、図6に示すように、励磁コイル12b,12c(励磁コイル45)に励磁電流の値を制御しながら供給する電源供給回路21a,21bを備える。この電源供給回路21a,21bとしては、励磁電流の値を検出して、線形的に変化させる通常の安定化電源回路が使用できる。
ここで、一般的に、電磁石においては、一定の電圧を与えても、インダクタンスが一定ではないため、可動鉄心42を動作させるに際して励磁コイル45には過渡電流が流れる。励磁コイル45に対して電流を流し始めた直後には、図7(A)に示すように、励磁電流がRL直列回路の電流特性となって変化するが、可動鉄心42が動作し始めると、当該可動鉄心42の動作によってインダクタンスが変化するために、RL直列回路の電流特性とは異なった電流特性で励磁電流が変化してしまう。
すなわち、図7(A)のように、励磁電流(コイル電流)が小さい領域において、励磁コイル45のインダクタンスが増加して一時的に励磁電流が減少し、可動鉄心42が動作して可動接点33が固定接点34から離間し、可動鉄心42が固定鉄心43に吸着された時に、励磁コイル45のインダクタンスが小さくなる。その後、励磁電流が再度上昇するという特性となる。このため、励磁コイル45の励磁電流の特性としては、一定の電圧を与えても、励磁電流を徐々に上昇させることができるが、励磁コイル45のインダクタンス変化によって非線形となってしまい、一旦は減少して再度上昇し、その後に定常値となってしまう。
このように、励磁電流が励磁コイル45のインダクタンスの変化によって過渡的となるのに対し、電源供給回路21a,21bは、図7(B)に示すように、励磁コイル45に対する励磁電流の供給開始時において、RL直列回路の電流特性と比較して小さい励磁電流であり、且つ線形的に増加させる。これにより、可動接点33が固定接点34から離間する時間領域において、励磁電流を小さい値且つ線形的にできる。
これに対し、励磁コイル45のインダクタンス変化に伴って非線形で励磁電流を増加させていた場合には、図8(A)に示すように、遮断状態時の電磁石吸引力が非線形で変化していたのに対し、励磁電流を線形的に増加させることにより、図8(B)に示すように、遮断状態時の電磁石吸引力を線形的に変化させることができる。
したがって、このハイブリッドリレー装置によれば、遮断状態時の励磁電流の変化が電磁石吸引力に影響して、可動接点33が固定接点34から離間するときのバネ負荷と電磁石吸引力との差を大きくしていたことに対し、励磁電流の変化を線形的にすることで電磁石吸引力とバネ負荷との差を更に小さくできる。これにより、接点開離速度を更に遅くすることができ、更にアーク放電の発生を抑制できる。
つぎに、上述のように、接点スイッチ部12aが導通状態となっているときの押し込み量を少なくするハイブリッドリレー装置において、可動接点33を固定接点34に接触させる時の励磁電流を、線形的に変化させる電源供給回路を備え、電磁石吸引力を線形的に上昇させることについて説明する。また、このハイブリッドリレー装置において、電源供給回路は、励磁電流を線形的に変化させていたにも拘わらず、励磁電流が非線形となったことを検出した後には、当該励磁電流を一定値にさせるものである。なお、この励磁電流を制御するための構成は、図6における電源供給回路21a,21bとなる。
接点スイッチ部12aを遮断状態から導通状態に切り替える時、可動接点33が固定接点34に衝突することによって発生する可動接点33のバウンスによって、アーク放電が発生して接点消耗の原因となる。また、接点スイッチ部12aの電磁石は、所定の動作電圧範囲で駆動されることが規制されているために、動作電圧の上限で導通状態に切り替えた時に接点バウンスが発生する時間と、動作電圧の下限で導通状態に切り替えた時に接点バウンスが発生する時間とが異なる。この接点バウンス時間は、可動接点33の質量、可動接点33の移動速度、可動接点33が固定接点34と接触し始めた時の固定端子31に与えられるバネ力等の様々な要因によって決定される。これらの要因のうち、可動接点33の移動速度を小さくし、且つ可動接点33が固定接点34に接触し始めた時の固定端子31のバネ力を大きくすることによって接点バウンス時間を短くできるが、可動接点33の移動速度を小さくすることと、固定端子31のバネ力を大きくすることとを同時に満たすことは現実的ではない。
そこで、図9(A)に示すように、接点スイッチ部12aを遮断状態から導通状態に切り替える時に、励磁コイル45に流す励磁電流が非線形となることに対して、本発明を適用したハイブリッドリレー装置は、図10(B)に示すように、励磁コイル45に流す励磁電流を線形的に増加させる。そして、励磁電流が減少して非線形となったことを検出した時に、励磁電流を一定値に保持する。ここで、電源供給回路21a,21bは、励磁電流を監視する監視回路を備えておき、励磁電流の減少量又は増加量が0に近づいた場合には、励磁電流を一定に制御する回路構成となっている。
これにより、本発明を適用したハイブリッドリレー装置は、導通状態に切り替える時の可動接点33の移動速度をできるだけ小さくする。すなわち、導通状態とする時の電磁石吸引力を、図10(A)に示すような非線形ではなく、図10(B)に示すように線形的に上昇させる。
このようなハイブリッドリレー装置によれば、可動接点33が固定接点34に接触する時に、図10(A)に示すように指数関数的に電磁石吸引力を増加させるのではなく、図10(B)に示すように、線形的に電磁石吸引力を増加させて、固定接点34が可動接点33に接触する時の電磁石吸引力を低く抑えることができる。これにより、可動接点33が固定接点34に接触するときの衝突力を低減して、接点バウンスの発生を抑制できる。
更に、このハイブリッドリレー装置は、上述したように固定接点34に対する可動接点33の押し込み量を少なくすることにより、遮断状態に切り替える時の接点開離速度を低減して、アーク放電の発生を抑制することもできる。
つぎに、上述のように、接点スイッチ部12aが導通状態となっているときの押し込み量を少なくするハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部12aを遮断状態から導通状態に切り替える時に、可動接点33と固定接点34とが接触した直後の接触圧力よりも、可動接点33と固定接点34とが接触して所定のバウンス期間終了後の接触圧力を高くすることについて説明する。
このハイブリッドリレー装置は、上述したように、負荷2への電力供給開始時に、先にトライアック11aが導通状態となり、その後に、接点スイッチ部12aが導通状態となる。そして、接点スイッチ部12aが導通状態となって、トライアック11aのゲート電流がラッチング電流よりも小さくならなければ、トライアック11aは遮断状態とはならない。このように接点スイッチ部12aが導通状態となる時に接点バウンスが発生すると、当該接点バウンスによって可動接点33と固定接点34との端子間電圧が高くなり、この端子間電圧が次第に高くなると、トライアック11aにラッチング電流以上の電流が流れ始め、接点バウンスが終了して接点スイッチ部12aが導通状態となるまで、トライアック11aに負荷電流が分流することになる。
これに対し、ハイブリッドリレー装置は、接点スイッチ部12aが導通状態に切り替える時の可動接点33と固定接点34との間の抵抗値を高くするために、可動接点33が固定接点34に接触開始したときの接触圧力を低くする。
接触圧力を低くすることによって、又は、接点バウンスが発生しても接触部35が固定端子31に接触することによって、端子間の抵抗を高抵抗に維持することができ、トライアック11aを導通状態に維持できる。そして、接触部35が固定端子31に接触して、接触圧力を十分な値まで大きくすると、端子間の抵抗は低くなる。
このように、ハイブリッドリレー装置は、可動接点33が固定接点34に接触開始するときの接触圧力を低くし、バウンス期間終了後の接触圧力を高くすることによって、接触開始時の可動接点33と固定接点34との間の抵抗値を高くすることができ、トライアック11aを導通状態に保持できる。したがって、接点スイッチ部12aを導通状態とするときに、接点バウンスが発生しても、トライアック11aの導通状態を維持できるので、可動接点33と固定接点34との間にアーク放電が発生することを抑制できる。ここで、可動接点33と固定接点34との接触圧力を低くして、端子間の抵抗を高くする期間は、可動接点33を固定接点34に接触させて接点バウンスが発生する実験で求めた期間であり、当該期間の経過後に接触圧力を十分な値とする。
また、ハイブリッドリレー装置は、接点スイッチ部12aが導通状態に切り替える時の可動接点33と固定接点34との間の抵抗値を高くするために、図11に示すように、可動接点33と固定接点34とが接触する前に固定端子31に接触する接触部35を設けた可動端子32を有する構成となっていても良い。
この接点スイッチ部12aは、例えば、図11に示すように、可動端子32の先端に、可動接点33よりも先に固定端子31に接触する接触部35を設けている。この接触部35は、図12(A)に示す遮断状態において、可動端子32が可動枠41によって押圧されると、可動接点33が固定接点34に接触するよりも先に、固定端子31に接触するように設けられている。そして、接触部35が固定端子31に接触した後に、図12(B)に示すように、可動接点33と固定接点34とが接触する。なお、接触部35は、可動接点33と固定接点34とが接触する前に、固定端子31と可動端子32とを接触させることができるものであれば、固定端子31と可動端子32の何れか一方又は双方に設けられていればよい。
このような接点スイッチ部12aは、接点バウンスが発生しても接触部35が固定端子31に接触することによって、端子間の抵抗を高抵抗に維持することができ、トライアック11aを導通状態に維持できる。ここで、接触部35を有する可動端子32を使用した場合、トライアック11aに流れる負荷電流と、接点スイッチ部12aに流れる負荷電流とは、トライアック11aの抵抗値と、固定端子31と接触部35との間の抵抗値との比率に準じた値となる。そして、接触部35が固定端子31に接触して、図12(B)のように可動接点33が固定接点34に完全に接触すると、端子間の抵抗は低くなる。
このハイブリッドリレー装置によれば、例えば可動接点33及び固定接点34の材料として低抵抗値の材料を使用した場合など、可動接点33と固定接点34との接触圧力を低くしても端子間の抵抗が高くならない場合に、接触部35が固定端子31に接した時点では、端子間の抵抗を高くして、トライアック11aを導通状態に保持できる。したがって、このハイブリッドリレー装置によれば、接点バウンスが発生している期間において、確実に接触部35を固定端子31に接触させておいて、端子間の抵抗を高く保持してトライアック11aを導通状態に保持でき、確実にアーク放電の発生を抑制することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用したハイブリッドリレー装置の構成を示す回路図である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、可動接点の押し込み量を少なくした時のストロークと電磁石吸引力とバネ負荷との関係を示す図であり、(A)は比較例であり、(B)は本発明である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置における固定端子及び可動端子を示す斜視図である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置の接点スイッチ部の動作を示す図であり、(A)は遮断状態、(B)は導通状態である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、遮断状態に切り替える時のバネ負荷と電磁石吸引力を小さくした時のストロークと電磁石吸引力とバネ負荷との関係を示す図であり、(A)は比較例であり、(B)は本発明である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置の他の構成を示す回路図である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部を遮断状態に切り替える時の励磁電流の制御を説明する図であり、(A)は比較例、(B)は本発明である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部を遮断状態に切り替える時のストロークと電磁石吸引力とバネ負荷との関係を示す図であり、(A)は比較例であり、(B)は本発明である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部を導通状態に切り替える時の励磁電流の制御を説明する図であり、(A)は比較例、(B)は本発明である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置において、接点スイッチ部を導通状態に切り替える時のストロークと電磁石吸引力とバネ負荷との関係を示す図であり、(A)は比較例であり、(B)は本発明である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置における他の固定端子及び可動端子を示す斜視図である。 本発明を適用したハイブリッドリレー装置の接点スイッチ部の他の動作を示す図であり、(A)は遮断状態、(B)は導通状態である。 従来の接点スイッチ部におけるコイル電流と、接触子運動と、接点同士の開閉動作との関係を示す図である。
符号の説明
1 交流電源
2 負荷
3 ハイブリッドリレー回路
11 半導体スイッチ部
11a トライアック
12 機械的接点スイッチ機構
12a 接点スイッチ部
12b,12c 励磁コイル
21a,21b 電源供給回路
31 固定端子
32 可動端子
33 可動接点
34 固定接点
35 接触部
41 可動枠
42 可動鉄心
43 固定鉄心
44 支持鉄心
45 励磁コイル

Claims (9)

  1. 電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる機械的接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態と遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、前記機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられて、当該機械的接点スイッチ部又は半導体スイッチ部を導通状態にして、所定電力が供給されて動作する負荷に電力を供給するハイブリッドリレーであって、
    前記負荷への電流供給開始時に、前記半導体スイッチ部を導通状態にした後に前記機械的接点スイッチ部を導通状態とさせ、当該機械的接点スイッチ部の接点同士の押し込み量を、前記負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するリレーにおける押し込み量よりも、少なくしたことを特徴とするハイブリッドリレー。
  2. 前記機械的接点スイッチ部は、遮断状態における接点同士のギャップを、前記負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するリレーにおけるギャップよりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッドリレー。
  3. 前記機械的接点スイッチ部は、遮断状態における接点同士のギャップが、0mmよりも大きく、0.4mm以内で構成されていることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッドリレー。
  4. 電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる機械的接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態と遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、前記機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられて、当該機械的接点スイッチ部又は半導体スイッチ部を導通状態にして、所定電力が供給されて動作する負荷に電力を供給するハイブリッドリレーであって、
    前記機械的接点スイッチ部は、導通状態から遮断状態に変化する時の前記電磁石吸引力と、前記接点同士のバネ負荷との差とが、前記負荷に所定電力を供給するために構成された機械的接点スイッチ部のみを有するリレーにおける前記電磁石吸引力と前記接点同士のバネ負荷との差よりも、少なくなるように構成されていることを特徴とするハイブリッドリレー。
  5. 電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる機械的接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態と遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、前記機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられて、当該機械的接点スイッチ部又は半導体スイッチ部を導通状態にして、所定電力が供給されて動作する負荷に電力を供給するハイブリッドリレーであって、
    前記機械的接点スイッチ部を導通状態から遮断状態に変化させる際、電磁吸引力を発生させる励磁コイルに流す励磁電流を、線形的に変化させる電源供給回路を備えることを特徴とするハイブリッドリレー。
  6. 前記機械的接点スイッチ部を遮断状態から導通状態に変化させる際、前記励磁コイルに流す励磁電流を、線形的に変化させて、当該励磁電流が非線形となったことを検出した後には、当該励磁電流を一定値にさせる電源供給回路を備えることを特徴とする請求項5に記載のハイブリッドリレー。
  7. 電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる機械的接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態と遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、前記機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられて、当該機械的接点スイッチ部又は半導体スイッチ部を導通状態にして、所定電力が供給されて動作する負荷に電力を供給するハイブリッドリレーであって、
    前記機械的接点スイッチ部は、固定位置に設けられた固定接点と、導通状態時には前記固定接点と接触する一方で遮断状態時には前記固定接点と離間される可動接点とで構成され、
    遮断状態時には、前記固定接点と前記可動接点とが対向しない位置関係となり、導通状態時には、前記可動接点が、前記固定接点に対して水平方向に移動されて前記固定接点と接触するように動作することを特徴とするハイブリッドリレー。
  8. 電磁石吸引力とバネ負荷との関係によって接点同士が導通状態と遮断状態とで切り替えられる機械的接点スイッチ部を有する接点スイッチ機構と、電流が供給されて導通状態と遮断状態とが切り替えられる半導体スイッチ部を有する半導体スイッチ機構とを備え、前記機械的接点スイッチ部と半導体スイッチ部とが負荷電源に対して並列して設けられて、当該機械的接点スイッチ部又は半導体スイッチ部を導通状態にして、所定電力が供給されて動作する負荷に電力を供給するハイブリッドリレーであって、
    前記機械的接点スイッチ部は、遮断状態から導通状態となる時に、前記接点同士が接触した直後の接点同士の接触圧力よりも、前記接点同士が接触して所定のバウンス期間終了後の接点同士の接触圧力が高くされることを特徴とするハイブリッドリレー。
  9. 前記機械的接点スイッチ部は、前記接点同士が接触する前に、第1接点が設けられた第1接点形成板と、第2接点が設けられた第2接点形成板とが接触する接触部を、前記第1接点形成板又は前記第2接点形成板に備えることを特徴とする請求項8に記載のハイブリッドリレー。
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JP2015106507A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 点滅器

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