JP3948093B2 - ハイブリッドリレー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば照明負荷への電流の供給及び遮断を行う機械的接点対と半導体スイッチ素子とが並列に接続されたハイブリッドリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハイブリッドリレーの従来例としては、一般的に図6に示すものがある。図6において、Hはハイブリッドリレー、Fはリレー操作用の電源である。また電源FとリレーHとの間にスイッチGが接続されており、これらでリレー操作回路を構成している。また、Iは負荷用の交流電源であり、交流電源IとリレーHとの間に負荷Jが接続され負荷回路を構成している。交流電源Iと負荷Jとの間には、負荷電流通電用のトライアックCと機械的接点対Eとが並列回路を成して接続されており、この機械的接点対Eは操作回路内の電磁石コイルが励磁されることにより駆動される。また、トライアックCのゲート電流の通電経路にはフォトトライアックBが接続されており、このフォトトライアックBを駆動するための発光ダイオードAが操作回路内に配置されている。
【0003】
次に、上記のハイブリッドリレーの動作を説明する。まず、スイッチGが投入されることにより電源Fより電流が供給され電磁石コイルDが励磁されるとともに発光ダイオードAが発光する。発光ダイオードAから発せられる光をフォトトライアックBが受光してフォトトライアックBが導通状態となる。このため、交流電源IよりフォトトライアックBを通ってトライアックCのゲート電流が流れる。これにより、トライアックCが導通し負荷への通電が開始される。一方、励磁されていた電磁石コイルDにより電磁石の可動部が移動して機械的接点対Eが投入されるがその機械的動作は、電気的動作であるトライアックCの導通よりも遅れて導通する。この種のハイブリッドリレーでは、投入時にはまずトライアックCが導通した後に機械的接点対Eが導通するので機械的接点対Eにおけるアークの発生が防止されるようになっている。このため、機械的接点対Eの接触直前のアーク発生にともなう接点溶着が防止されるとともに接点消耗が減少するのでリレーの寿命を長くすることができる。また、トライアックCが導通してからすぐに機械的接点対Eに通電が切り換えられるからトライアックCの発熱は抑えられ熱容量の小さい小型のものとすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、照明器具の分野においてインバータ制御による照明器具が普及してきている。このインバータ制御による照明器具には、交流電圧を直流に変換するために用いられる大容量の平滑コンデンサを搭載しているものがある。このような照明器具を点灯する時には平滑コンデンサに大きな突入電流が流れることになる。また、1つのリレーで数台の照明器具を同時に点灯制御する場合には、リレー投入時に莫大な突入電流がリレー内に流れる。ところで、前記した従来例のハイブリッドリレーにおいては、スイッチGを投入すればトライアックCが導通した後に機械的接点対Eが導通する。次に、機械的接点対Eが一度投入すればトライアックCの端子間に電圧が現れなくなりトライアックCはオフ状態となるが、接点Eは機械的であるために接点がバウンスする可能性がある。接点バウンスが発生すれば、既にトライアックCはオフ状態となっているから機械的接点対E間に現れる電圧でトライアックCがトリガするまでの間、機械的接点対Eはアークをともなって導通することとなる。したがって、前記したインバータ制御の照明器具のように突入電流が大きい場合は機械的接点対Eが溶着する可能性があり、また機械的接点対Eの消耗量が多くなってリレーの寿命が短くなる。このような状態を防止するためには、突入電流が十分に減衰してから機械的接点対Eを投入する必要があるが、従来例での構成ではトライアックCがオンとなって突入電流が流れ始めてから機械的接点対Eが投入するでの動作時間差は、すなわち電磁石コイルDを含む電磁石の動作時間程度となるので十分に確保できないという問題がある。
【0005】
また、前記した従来例のハイブリッドリレーにおいては、初めに導通するトライアックCに莫大な突入電流が流れることになり、トライアックが瞬間的に発熱して故障し開閉制御が不能となったり焼損するという問題が生ずる。また、このような莫大な突入電流に耐えうる熱的に強いトライアックは熱容量が大きな大型なものとなるので、リレー装置全体が大きくなるという問題がある。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、機械的接点対の溶着と消耗を防止するとともに、半導体スイッチ素子が突入電流により瞬間的に熱破壊することを防止できるハイブリッドリレーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、機械的接点対と半導体スイッチ素子とが並列に接続されたハイブリッドリレーであって、前記半導体スイッチ素子を制御する開閉手段と、前記半導体スイッチ素子の発熱により変位するバイメタルと、前記バイメタルにより前記機械的接点対を投入させ保持動作する可動片を有する前記機械的接点対を含む接点機構と、前記接点機構を復帰動作させる可動部を有する電磁石とで構成され、前記開閉手段と前記電磁石とは、同一の電源で駆動されることまたは同一のタイミングで制御される
【0008】
請求項2記載の発明では、機械的接点対と半導体スイッチ素子とが並列に接続されたハイブリッドリレーであって、前記半導体スイッチ素子を制御する開閉手段と、前記半導体スイッチ素子の発熱を可動片に伝える熱伝導体と、前記機械的接点対を投入させ保持動作するバイメタル機能を具備する可動片を有する接点機構と、前記接点機構を復帰動作させる可動部を有する電磁石とで構成され、前記開閉手段と前記電磁石とは、同一の電源で駆動されることまたは同一のタイミングで制御される
【0009】
請求項3記載の発明では、半導体スイッチ素子に電流制限素子を直列接続する。
【0010】
請求項4記載の発明では、前記電流制限素子がNTC型サーミスタにより構成されている。
【0011】
請求項5記載の発明では、リレー投入時には、前記開閉手段よりも早く接点を閉じる接点対をハイブリッドリレーに直列に挿入する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1及び図4に基づいて説明する。図1はハイブリッドリレーの回路図、図4はハイブリッドリレーの構造図であり、(a)はスイッチ操作前、(b)はスイッチ操作直後、(c)は動作途中、(d)は動作完了、を示す図である。
【0013】
図1において、1はハイブリッドリレー、2はリレー操作用の電源である。また電源2とリレー1との間にスイッチ3が接続されており、これらでリレー操作回路を構成している。また、4は負荷用の交流電源であり、交流電源4とリレー1との間に負荷5が接続され負荷回路を構成している。負荷回路である交流電源4と負荷5との間には、負荷電流通電用のトライアック6と機械的接点対7とが並列回路を成して接続されており、この機械的接点対7は操作回路内の電磁石コイル8が励磁されることにより投入が可能な状態となり、励磁が停止すれば強制的に開放される構成となっている。
【0014】
また、トライアック6のゲート電流の通電経路にはフォトトライアック9が接続されており、このフォトトライアック9を駆動するための発光ダイオード10が接続されている。11はバイメタルでトライアック6の発熱により変位し機械的接点対7を投入させるものである。
【0015】
次に、上記のハイブリッドリレー1の動作を説明する。まず、スイッチ3が閉じられると操作用の電源2より発光ダイオード10に電流が供給され発光ダイオード10が発光する。発光ダイオード10から発せられる光をフォトトライアック9が受光してフォトトライアック9がオフ状態からオン状態となる。
【0016】
このため、交流電源4よりフォトトライアック9を通ってトライアック6のゲート電流が流れることになり、トライアック6がオン状態となる。以上によって交流電源4から負荷5に電流を供給することができる。
【0017】
一方、スイッチ3が閉じられてから電磁石コイル8は励磁され電磁石の可動部がオフ状態の位置からオン状態の位置へと移動することによって、機械的接点対7は投入が可能な状態となっている。そしてトライアック6に負荷5への電流が流れることによってトライアック6は発熱するが、その熱はバイメタル11に伝えられてバイメタル11が変位し、機械的接点対7を移動させ、機械的接点対7が投入する。このため、トライアック6に流れていた負荷5への電流は機械的接点対7を流れトライアック6はオフ状態となる。
【0018】
次に、スイッチ3が開かれると発光ダイオード10の発光が停止して、フォトトライアック9がオフ状態となり、更に電磁石コイル8への励磁が停止するので電磁石の可動部がオン状態の位置からオフ状態の位置へ移行するが、このとき機械的接点対7を開放させて負荷5への電流を停止する。
【0019】
次に、具体的な構成を示した図4を用いて更に詳しく動作を説明する。尚、図4においては、図1に示したものと同一の部材には同じ符号を付してある。図4の(a)において、固定台12には、トライアック6と、機械的接点対7の一方が取り付けてある可動片13と、機械的接点対7の他方が取り付けてある固定片14と、バイメタル11とがそれぞれ固定してある。トライアック6とバイメタル11は互いに接触して固定された面を有する。更に、固定台12には、固定鉄芯15と、電磁石コイル8と、可動鉄芯16と、可動鉄芯16と固定台12とを互いに引っ張るばね17と、可動部18とが直接または間接的に取り付けてあり、これらで電磁石を構成している。
【0020】
また、引っ張りばね19が、可動片13の一点P1と固定台12の一点P2とに固定され、前記両点P1,P2に引っ張り応力を加えている。上記可動片13と固定台12とばね19とで反転機構を構成している。
【0021】
次に、上記の構造を含めてハイブリッドリレー1の動作を説明する。図1に示すスイッチ3が開かれた初期の状態が、図4(a)の状態であり、可動鉄芯16はばね17に引っ張られ可動鉄芯16が開いた状態となっている。そして可動片13は点P1でばね19により引っ張られてバイメタル11側に倒れ、機械的接点対7が開いた状態となっている。次に、図1におけるスイッチ3が閉じられると前述したようにトライアック6が導通し負荷5への通電が開始される。そして、電磁石コイル8は励磁され可動鉄芯16が固定鉄芯15に吸着されて図4(b)の状態となる。このとき、トライアック6は負荷5への電流が通電されることにより発熱し始めるが、熱はまだバイメタル11に伝わっておらずバイメタル11と可動片13は初期の状態を保っており機械的接点対7は開いたままとなっている。そして、トライアック6の発熱がバイメタル11に伝わり始めるとバイメタル11が初期の状態から可動片13を押して変位し図4(c)の状態となる。更にトライアック6の発熱がバイメタル11に伝えられバイメタル11が更に変位していくと可動片13は反転動作して固定片14側に倒れ、図4(d)の状態となり機械的接点対7が閉じて機械的接点対7を介して負荷5へ電流が流れる。
【0022】
これと同時に、トライアック6へは負荷5の電流が流れなくなり発熱も停止するため、ただちにバイメタル11は初期の状態へと復帰し始めている。そして図1のスイッチ3が開かれると電磁石コイル8への励磁が停止するので、可動鉄芯16はばね17に引っ張られて移動し可動部18が可動片13を押して機械的接点対7を開くので、図4(a)の状態となる。このとき、図1のスイッチ3が開かれておりトライアック6はオンできない状態となっているので負荷5への通電が停止する。
【0023】
以上のようにトライアック6がオン状態となってから機械的接点対7への通電に切り替えるタイミングはバイメタル11の熱伝導特性、温度に対する変位特性、熱容量を調節するか、トライアック6とバイメタル11の接触面積を替えて両者間の熱抵抗の調整すれば制御でき、突入電流を十分減衰させることができる時間が経過してから機械的接点対7を投入することができアーク発生にともなう接点溶着や消耗を防止することができる。
【0024】
また、上記のハイブリッドリレー1は、通常は機械的接点対7は投入せずにトライアック6のみによって通電し、通電中に負荷電流が増大しトライアック6の発熱が大きくなって熱破壊する前に機械的接点対7に通電を切り換えることができるから、トライアック6を過電流から保護することができる。
【0025】
次に、第2の実施の形態を図1及び図5に基づいて説明する。図1はハイブリッドリレーの回路図、図5はハイブリッドリレーの構造図であり、(a)はスイッチ操作前、(b)はスイッチ操作直後、(c)は動作途中、(d)は動作完了、を示す図である。尚、図5においては、第1の実施の形態と実質的に同一の機能を有する部品には同一の符号を付し、第1の実施の形態と異なるところだけを説明する。
【0026】
本実施の形態は、可動片20をバイメタルで形成し、この可動片20に機械的接点対7の一方が取り付けてある。可動片20は固定台12に固定してある。そして可動片20とトライアック6とは、弾性を有する熱伝導体21で接続してある。また可動片20の一点P1と固定台12の一点P2とに引っ張りばね19が固定してあり、これらで反転機構を構成している。すなわち、第1の実施の形態の図4におけるバイメタル11と可動片13とを1つの部材にして、弾性をもつ熱伝導体を追加した構成としたものである。その他の部材については、第1の実施の形態と同一であるので説明は省略する。
【0027】
次に、上記のハイブリッドリレー1の動作を説明する。図1に示すスイッチ3が開かれた初期の状態が、図5(a)の状態であり、可動鉄芯16はばね17に引っ張られ可動鉄芯16が開いた状態となっている。そして可動片20は点P1でばね19により引っ張られて固定片14の反対側に倒れ、機械的接点対7が開いた状態となっている。
【0028】
次に、図1におけるスイッチ3が閉じられると前述したようにトライアック6が導通し負荷5への通電が開始される。そして、電磁石コイル8は励磁され可動鉄芯16が固定鉄芯15に吸着されて図5(b)の状態となる。このとき、トライアック6は負荷5への電流が通電されることにより発熱し始めるが、熱はまだバイメタルで構成された可動片20に伝わっておらず、可動片20は初期の状態を保っており、機械的接点対7は開いたままとなっている。
【0029】
そして、トライアック6の発熱が弾性を有する熱伝導体21を介して可動片20に伝わり始めるとバイメタルで構成された可動片20が初期の状態から変位し、図5(c)の状態となる。
【0030】
更にトライアック6の発熱が可動片20に伝えられ、更に可動片20が変位していくと、可動片20は反転動作して固定片14側に倒れ、図5(d)の状態となり機械的接点対7が閉じて、機械的接点対7を介して負荷5へ電流が流れる。
【0031】
これと同時に、トライアック6へは負荷5の電流が流れなくなり発熱も停止するため、バイメタルである可動片20はただちに初期の状態へと復帰し始めている。そして図1のスイッチ3が開かれると電磁石コイル8への励磁が停止するので、可動鉄芯16はばね17に引っ張られて移動し可動部18が可動片20を押して機械的接点対7を開くので、図5(a)の状態となる。このとき、図1のスイッチ3が開かれておりトライアック6はオンできない状態となっているので負荷5への通電が停止する。
【0032】
以上のようにトライアック6がオン状態となってから機械的接点対7への通電に切り替えるタイミングは可動片20であるバイメタルの熱伝導特性、温度に対する変位特性、熱容量を調節するか、熱伝導体21の熱伝導特性、熱容量を調節するか、トライアック6及び可動片20と熱伝導体21との熱抵抗を調節すれば制御でき、突入電流を十分減衰させることができる時間が経過してから機械的接点対7を投入することができアーク発生にともなう接点溶着や消耗を防止することができる。
【0033】
また、上記のハイブリッドリレー1は、通常は機械的接点対7は投入せずにトライアック6のみによって通電し、通電中に負荷電流が増大しトライアック6の発熱が大きくなって熱破壊する前に機械的接点対7に通電を切り換えることができるから、トライアック6を過電流から保護することができる。
【0034】
次に、第3の実施の形態を図2に基づいて説明する。図2はハイブリッドリレーの回路図である。尚、図2においては、第1の実施の形態と実質的に同一の機能を有する部品には同一の符号を付し、第1の実施の形態と異なるところだけを説明する。
【0035】
図2においては、トライアック6に直列に電流制限素子24が接続してある。そしてトライアック6と電流制限素子24との直列回路に機械的接点対7が並列接続された構成となっている。すなわち、本実施の形態は、第1の実施の形態に電流制限素子24をトライアック6に直列に追加して接続したものである。
【0036】
次に、上記のハイブリッドリレー1の動作を説明する。図2において、スイッチ3が閉じられると操作用の電源2より発光ダイオード10に電流が供給され発光ダイオード10が発光する。発光ダイオード10から発せられる光をフォトトライアック9が受光してフォトトライアック9がオフ状態からオン状態となる。
【0037】
このため、交流電源4よりフォトトライアック9を通ってトライアック6のゲート電流が流れることになり、トライアック6がオン状態となる。したがって、通電開始時に負荷5への突入電流は電流制限素子24によって低減される。
【0038】
一方、スイッチ3が閉じられてから電磁石コイル8は励磁され電磁石の可動部がオフ状態の位置からオン状態の位置へと移動することによって、機械的接点対7は投入が可能な状態となっている。そしてトライアック6に負荷5への電流が流れることによってトライアック6は発熱するが、その熱はバイメタル11に伝えられてバイメタル11が変位し、機械的接点対7を移動させ、機械的接点対7が投入する。このため、トライアック6に流れていた負荷5への電流は機械的接点対7を流れトライアック6はオフ状態となる。
【0039】
次に、スイッチ3が開かれると発光ダイオード10の発光が停止して、フォトトライアック9がオフ状態となり、更に電磁石コイル8への励磁が停止するので電磁石の可動部がオン状態の位置からオフ状態の位置へ移行するが、このとき機械的接点対7を開放させて負荷5への電流を停止する。
【0040】
以上のように、負荷5に通電を開始するときの突入電流が大きい場合には、電流制限素子24によって突入電流が低減されトライアック6を瞬間的な熱破壊から保護することができる。また第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様にトライアック6の通電から機械的接点対7への通電を切り換えるタイミングは制御できるから、突入電流を十分に減衰させることができる時間が経過してから機械的接点対7を投入することができアーク発生にともなう接点溶着や消耗を防止することができる。
【0041】
また、突入電流が大きいため大幅に突入電流を低減させなければならないときにおいて、電流制限素子24を例えば抵抗器で構成すると大きな抵抗値を選択する必要がある。このとき、突入電流は減衰し定常の電流が流れているにも係わらず抵抗値が大きいために電流制限素子24としての抵抗器とトライアック6の電圧降下を合わせた電圧、すなわち機械的接点対7の両端電圧が、アークが発生する電圧以下にならない場合が生じる。この場合にトライアック6から機械的接点対7へと通電を切り換えるとアークが発生し機械的接点対7の寿命が短くなる。
【0042】
そこで、電流制限素子24をNTCサーミスタとすれば、突入電流を低減させてトライアック6を保護すると同時に、通電にともなってNTCサーミスタの抵抗は低下するので定常電流が大きい場合でも機械的接点対7の両端電圧をアーク電圧以下とすることをでき、アークの発生を防止することができる。更に、前記バイメタル11へ付加する熱を電流制限素子24から発生する熱を利用してもよい。
【0043】
次に、第4の実施の形態を図3に基づいて説明する。図3はハイブリッドリレーの回路図である。尚、図3においては、第1の実施の形態と実質的に同一の機能を有する部品には同一の符号を付し、第1の実施の形態と異なるところだけを説明する。
【0044】
図3において、1はハイブリッドリレー、2はリレー操作用の電源である。また電源2とリレー1との間にスイッチ3が接続されており、これらでリレー操作回路を構成している。また、4は負荷用の交流電源であり、交流電源4とリレー1との間に負荷5が接続され負荷回路を構成している。負荷回路である交流電源4と負荷5との間には、負荷電流通電用のトライアック6と機械的接点対7とが並列回路を成して接続されており、更に直列に絶縁用機械的接点対22が接続されている。また、トライアック6のゲート電流の通電経路にはトリガ用機械的接点対23が接続されている。これらの絶縁用機械的接点対22及びトリガ用機械的接点対23は操作回路内の電磁石コイル8が励磁されて投入し、励磁が停止すれば開放する。これらは、例えば接点ギャップをそれぞれ異ならせることによって、絶縁用機械的接点対22が先に投入し、その後にトリガ用機械的接点対23が投入するようになっている。更に、機械的接点対7は操作回路内の電磁石コイル8が励磁されることにより投入が可能な状態となり、励磁が停止すれば強制的に開放される構成となっている。
【0045】
次に、上記のハイブリッドリレー1の動作を説明する。まず、スイッチ3が閉じられると操作用の電源2より電磁石コイル8が励磁され、接点ギャップの小さい絶縁用機械的接点対22が投入する。このとき、トリガ用機械的接点対23は開いたままで、トライアック6にはゲート電流が供給されないのでトライアック6はオフ状態である。また機械的接点対7もバイメタル11が変位すれば投入可能な状態であって開いており負荷5への電流は流れないので絶縁用機械的接点対22にはアークが発生しない状態で投入が完了する。
【0046】
次に、絶縁用機械的接点対22より遅れてトリガ用機械的接点対23が投入しトライアック6へのゲート電流が交流電源4より供給されるのでトライアック6はオン状態となる。以上によって交流電源4から負荷5に電流を供給することができる。
【0047】
一方、スイッチ3が閉じられてから電磁石コイル8は励磁され電磁石の可動部がオフ状態の位置からオン状態の位置へと移動することによって、機械的接点対7は投入が可能な状態となっている。そしてトライアック6に負荷5への電流が流れることによってトライアック6は発熱するが、その熱はバイメタル11に伝えられてバイメタル11が変位し、機械的接点対7を移動させ、機械的接点対7が投入する。このため、トライアック6に流れていた負荷5への電流は機械的接点対7を流れトライアック6はオフ状態となる。
【0048】
次に、スイッチ3が開かれると、電磁石コイル8への励磁が停止するので電磁石の可動部がオン状態の位置からオフ状態の位置へ移動し、機械的接点対7を強制的に開放させ、また、トリガ用機械的接点対23が開放するのでトライアック6がオフ状態となり絶縁用機械的接点対22も開放するので、負荷5への電流が停止する。
【0049】
以上のようにトリガ用機械的接点対23よりも早く投入する絶縁用機械的接点対22を設けたので、投入時に絶縁用機械的接点対22にはアークを発生させず、リレーがオフ状態のときにはトライアック6の漏れ電流をなくして絶縁が図れるので感電防止ができ安全性が向上する。
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、半導体スイッチ素子がオン状態となってから機械的接点対への通電に切り替えるタイミングをバイメタルの熱伝導特性、温度に対する変位特性、熱容量を調節するか、半導体スイッチ素子とバイメタルの接触面積を替えて両者間の熱抵抗の調整すれば制御でき、突入電流を十分減衰させることができる時間が経過してから機械的接点を投入することができアーク発生にともなう接点溶着や消耗を防止することができる。
【0051】
また、このハイブリッドリレーは、通常は機械的接点は投入せずに半導体スイッチ素子のみによって通電し、通電中に負荷電流が増大し半導体スイッチ素子の発熱が大きくなって熱破壊する前に機械的接点に通電を切り換えることができるから、半導体スイッチ素子を過電流から保護することができるという効果を奏する。
【0052】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の効果に加えて、接点機構の可動片をバイメタルで構成することにより、高価な可動片を用意しなくてもよいので、低コスト化が図れる。またバイメタルと可動片を機構的に連結しなくてもよくう、半導体スイッチ素子と可動片とを弾性を有する熱伝導体で接続しておくだけでよいので機構の構成が容易で小型化が図れるという効果を奏する。
【0053】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、負荷に通電を開始するときの突入電流が大きい場合は、電流制限素子によって突入電流が低減されるので、半導体スイッチ素子を瞬間的な熱破壊から保護することができるという効果を奏する。
【0054】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて、突入電流が大きいために大幅に突入電流を低減させなければならないときにおいて、電流制限素子をNTCサーミスタで構成したので、突入電流を低減させて半導体スイッチ素子を保護すると同時に、通電にともなってNTCサーミスタの抵抗は低下するので定常電流が大きい場合でも機械的接点対の両端電圧をアーク電圧以下とすることができ、機械的接点対へのアークの発生を防止して接点溶着や消耗を防止することができるという効果を奏する。
【0055】
請求項5記載の発明によれば、請求項1又は2又は3又は4記載の発明の効果に加えて、半導体スイッチ素子を駆動する開閉手段よりも早く投入する絶縁用機械的接点対を設けたので、投入時にアークを発生させず、リレーがオフ状態のときには半導体スイッチ素子の漏れ電流をなくして絶縁が図れるので感電防止ができ安全性が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態のハイブリッドリレーの回路図である。
【図2】本発明の第3の実施の形態のハイブリッドリレーの回路図である。
【図3】本発明の第4の実施の形態のハイブリッドリレーの回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のハイブリッドリレーの構造図であり、(a)はスイッチ操作前、(b)はスイッチ操作直後、(c)は動作途中、(d)は動作完了、を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のハイブリッドリレーの構造図であり、(a)はスイッチ操作前、(b)はスイッチ操作直後、(c)は動作途中、(d)は動作完了、を示す図である。
【図6】従来例のハイブリッドリレーの回路図である。
【符号の説明】
1 ハイブリッドリレー
6 半導体スイッチ素子
7 機械的接点対
8 電磁石(コイル)
9 開閉手段
10 開閉手段
11 バイメタル
13 可動片
18 可動部
20 可動片
21 熱伝導体
22 接点対
23 開閉手段
24 電流制限素子

Claims (5)

  1. 機械的接点対と半導体スイッチ素子とが並列に接続されたハイブリッドリレーであって、前記半導体スイッチ素子を制御する開閉手段と、前記半導体スイッチ素子の発熱により変位するバイメタルと、前記バイメタルにより前記機械的接点対を投入させ保持動作する可動片を有する前記機械的接点対を含む接点機構と、前記接点機構を復帰動作させる可動部を有する電磁石とで構成
    され、前記開閉手段と前記電磁石とは、同一の電源で駆動されることまたは同一のタイミングで制御されることを特徴とするハイブリッドリレー。
  2. 機械的接点対と半導体スイッチ素子とが並列に接続されたハイブリッドリレーであって、前記半導体スイッチ素子を制御する開閉手段と、前記半導体スイッチ素子の発熱を可動片に伝える熱伝導体と、前記機械的接点対を投入させ保持動作するバイメタル機能を具備する可動片を有する接点機構と、前記接点機構を復帰動作させる可動部を有する電磁石とで構成され、前記開閉手段と前記電磁石とは、同一の電源で駆動されることまたは同一のタイミングで制御されることを特徴とするハイブリッドリレー。
  3. 請求項1又は2記載のハイブリッドリレーにおいて、前記半導体スイッチ素子に電流制限素子を直列接続することを特徴とするハイブリッドリレー。
  4. 請求項3記載のハイブリッドリレーにおいて、前記電流制限素子がNTC型サーミスタにより構成されていることを特徴とするハイブリッドリレー。
  5. 請求項1又は2又は3又は4記載のハイブリッドリレーにおいて、リレー投入時には、前記開閉手段よりも早く接点を閉じる接点対をハイブリッドリレーに直列に挿入したことを特徴とするハイブリッドリレー。
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