JP2007108982A - Icカードホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】ICカードホルダー本体から非接触ICカードを抜き出すことなく利用することができ、また、利用者が使用前に各々の非接触ICカード情報を知ることができるICカードホルダーを提供する。
【解決手段】ケース本体10と、非接触ICカード4b等を収納するカード収納トレー3b等と、カード収納トレーの任意の一つを選択する切替スイッチ2b等と、選択されたカード収納トレー3b等の位置を変更するカード収納トレー位置変更手段と、非接触ICカード4b等の情報を読み出す情報読出部7と、情報読出部7を選択するスイッチ13と、情報読出部7の位置を変更する情報読出部位置変更手段と、情報読出部7により読み出された情報を表示する情報表示部5その他を有するICカードホルダー1とする。このICカードホルダー1は、非接触ICカード3b等の一部がケース本体10の外部に出た状態で、外部リーダ/ライタ8との通信が可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数枚の非接触ICカードを収納することができるICカードホルダーに関する。
非接触ICカードは、情報読出書込装置(以下、リーダ/ライタともいう。)上に載置されると、そのリーダ/ライタとの間で、微弱な電波を利用したデータの送受信を行う(例えば、非特許文献1を参照。)。非接触ICカードとリーダ/ライタには、各々にアンテナコイルが内蔵されている。リーダ/ライタのアンテナコイルの発振電流に基づいて発生する発振磁界により、非接触ICカードのアンテナコイルに電流が誘起される。この誘起電流に基づく電圧が電源電圧として非接触ICカードに供給され、各々のアンテナコイルを介して非接触ICカードのメモリに対するデータの読み出しや書き込みが可能になる。
非接触ICカードは、接触型ICカードとは異なり、情報読出端末に接触させなくても処理が可能である。そのため、高速処理が必要な鉄道やバス等の決済処理や企業の入退室管理等に採用されており、近年、クレジットカード等にもその利用が拡大している。
このような非接触ICカードの普及に伴い、一人が複数枚の非接触ICカードを同時に携帯するようになっている。しかしながら、このような複数枚の非接触ICカードを一つのICカードホルダーに重ねて収納し、それをリーダ/ライタに載置した場合、本来利用したい非接触ICカード以外の非接触ICカードにもデータの読み出しや書き込みが行われるという問題が生じる。これは、リーダ/ライタのアンテナコイルから発生する発振磁界が、目的以外の非接触ICカードのアンテナコイルにも作用するためである。
したがって、複数枚の非接触ICカードを重ねて収納し、その中の一枚を外部の情報読出書込装置(以下、外部リーダ/ライタともいう。)と通信させる場合、複数枚の非接触ICカードから一枚だけをICカードホルダーから取り出し、それを外部リーダ/ライタにかざして通信させる必要があった。
複数枚の非接触ICカードを同時に携帯し、その利便性を向上させる手法としては、二つのカード収納部の隔壁部に導電体を挟むことにより2枚の非接触ICカードを抜き出さずに利用する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。この技術では、外部リーダ/ライタのアンテナ基板が発生する発振磁界は、導電体により遮断される。これにより、その発振磁界は、外部リーダ/ライタと導電体の間にある、外部リーダ/ライタに近い側の非接触ICカードのアンテナコイルと電磁結合する一方、もう一方の非接触ICカードのアンテナコイルとは電磁結合しない構造となる。よって、利用したい非接触ICカード側を外部リーダ/ライタに近づけるだけで、非接触ICカードをICカードホルダーから抜き出すことなく利用することが可能となる。
また、ICカードホルダー内に収納する非接触ICカード毎にアンテナを設置する技術も提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。この技術では、ICカードホルダー本体は複数のカード収納部で構成され、各カード収納部には非接触ICカードのアンテナとカップリングするカップリング用アンテナが設置されている。また、カード収納部の隔壁部に導電体を挟むことで、他の非接触ICカードの影響を受けることを抑制している。さらに、切替スイッチで使用するカップリング用アンテナを選択し、これを外部リーダ/ライタとの通信を行う通信用アンテナに接続することによって、ICカードホルダー中の複数の非接触ICカードから特定の非接触ICカードの情報を外部リーダ/ライタと通信することが可能となる。
一方、現状では、非接触ICカード内に格納されているチャージ金額や利用履歴等の情報を確認することができないために、複数枚の非接触ICカードから使用する非接触ICカードを選択する場合に使用者が混乱し、目的とするものではないものを利用してしまう可能性が非常に高い。なお、交通決済の場合、改札機の読み取り端末や非接触ICカードにチャージする機械で残額を表示することは可能であるが、それでは、日々の利用に際して利便性が低いということは言うまでもない。
こうした問題を解決する手法としては、接触型ICカードの枚数分の情報読み出し手段と情報表示部を設置する方法が提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。この技術では、ICカードホルダー本体は複数のカード収納部で構成され、各カード収納部は接触型ICカードと電気的に接続する電極を有する。また、読み出し手段により読み出された情報を表示する表示部を有するため、接触型ICカードに記録されている所定の情報を読み出して、読み出された情報を表示することが可能となる。
苅部浩著、「非接触ICカードの本」、第42頁〜第43頁、日刊工業新聞社(2003年発行) 特開2000−268146号公報 特開2005−32113号公報 特開平10−171949号公報
しかしながら、上記従来技術は、以下の点でなお改善の余地を有している。特許文献1に記載のように、2つのカード収納部の隔壁部に導電体を挟む方法は、非接触ICカードが2枚のみの利用の場合には有効であるが、非接触ICカードが3枚以上になると、一つの面に位置をずらして非接触ICカードを配置する必要があり、サイズが大きくなるという問題がある。また、3枚の非接触ICカードで、隔壁部を一つ配置した場合には、非接触ICカードが隔壁部により1枚と2枚に分離され、1枚側の方は正しく通信することが可能であるが、2枚ある方の非接触ICカードは通信を行うことができない。また、3枚の非接触ICカードを2枚の隔離部でそれぞれ分離した場合、両側の非接触ICカードは通信可能であるが、真ん中の1枚の非接触ICカードは通信が困難となる。よって、個人が日常的に携帯する非接触ICカードの普及が拡大している現状に対応しているとは言えない。
一方、特許文献2に記載のように、ICカードホルダー内に収納する非接触ICカード毎にアンテナを設置する方法では、各々の非接触ICカードの通信仕様に適したカップリング用アンテナと磁性材料を選定する必要がある。つまり、カード収納部に設置されたカップリング用アンテナと磁性材料の種類に適していない種類の非接触ICカードを収納した場合は、通信が不可能となることになる。すると、例えば、6個のうち2個ずつ種類A、B、Cに対応したカード収納部を設置した場合、種類Aを3枚、種類Bを3枚収納した際は、通信できない非接触ICカードが存在することになり、利便性が著しく損なわれてしまう。
また、この構造では、カード収納部の数と同じ枚数のアンテナに加えてさらに通信用のアンテナ1枚が必要となる。また、各非接触ICカードの両側に磁性体部を設ける必要があるため、各カード収納部に2個ずつの磁性体部が必要となる。このように、この技術は、多数のアンテナや磁性体部を要するという問題がある。
なお、2つのカード収納部の隔壁部に導電体を挟む方法やICカードホルダー内に収納する非接触ICカード毎にアンテナを設置する方法においても、非接触ICカードの情報を表示する機能は提案されていない。
また、特許文献3に記載のように、接触型ICカードの枚数分の情報読み出し手段と情報表示部とを設置する方法では、特許文献2の場合と同様に、収納した接触型ICカード枚数分の読み出し手段が必要となる。また、この技術は接触型ICカードに対応するICカードホルダーであり、非接触ICカードの情報を読み取り表示することは、この構造では不可能である。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、3枚以上の非接触ICカードを任意のカード収納トレーに収納した場合であっても、ICカードホルダー本体から非接触ICカードを抜き出すことなく利用することができ、また、利用者が使用前に各々の非接触ICカードの情報を知ることができるICカードホルダーを、カード収納トレーの数より多い数のアンテナを具備する必要のない構造で提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のICカードホルダーは、ケース本体と、前記ケース本体の内部に配置されて非接触ICカードを収納する少なくとも一つのカード収納トレーと、前記カード収納トレーの任意の一つを選択する少なくとも一つのカード収納トレー選択手段と、前記カード収納トレー選択手段により選択されたカード収納トレーの位置を変更するカード収納トレー位置変更手段と、選択されたカード収納トレーに収納された非接触ICカードの情報を読み出す少なくとも一つの情報読出部と、前記情報読出部を選択する少なくとも一つの情報読出部選択手段と、前記情報読出部の位置を変更する情報読出部位置変更手段と、前記情報読出部により読み出された情報を表示する少なくとも一つの情報表示部と、少なくとも前記情報読出部及び前記情報表示部を動作させる電源部と、少なくとも前記ケース本体の前記情報表示部が配置された面と対向する面に設置される電磁場遮蔽部とを具備することを特徴とする。
この発明によれば、カード収納トレー選択手段により選択されたカード収納トレーは、カード収納トレー位置変更手段により位置変更してその一部がケース本体から外部に出る。このとき、電磁場遮蔽部は、ケース本体の情報表示部が配置された面と対向する面に設けられているので、ケース本体内に収納された状態の非接触ICカードは、電磁場遮蔽部の作用により外部の情報読出書込装置との通信が遮断され、ケース本体からその一部が外部に出た非接触ICカードは、電磁場遮蔽部の作用が及ばないので外部の情報読出書込装置との通信が可能になる。その結果、ICカードホルダー本体から非接触ICカードを抜き出すことなく利用することができる。
さらに、この発明によれば、情報読出部は、通常時にはケース本体内に収納されているが、情報読出部選択手段を選択して情報読出部位置変更手段を起動させると、情報読出部は位置変更してその一部がケース本体から外部に出る。同様に、カード収納トレー選択手段により選択された何れかのカード収納トレーは、カード収納トレー位置変更手段により位置変更してその一部がケース本体から外部に出る。ケース本体から外部に出たカード収納トレーに収納された非接触ICカードの情報は、情報読出部により読み出されるので、任意の非接触ICカードの情報を容易に読み出すことができると共に、情報表示部に表示させることができる。その結果、利用者が使用前に各々の非接触ICカードの情報を知ることができると共に、カード収納トレーの数より多い数のアンテナを具備する必要のない構造とすることができる。
本発明のICカードホルダーにおいては、前記情報読出部が、少なくとも前記非接触ICカードに電波送信して電源エネルギーを与える手段と、非接触ICカ−ドからの情報を受信する手段とを具備することを特徴とする。
本発明のICカードホルダーにおいては、前記カード収納トレー選択手段が、電気的又は機械的な手段であることを特徴とする。
本発明のICカードホルダーにおいては、前記カード収納トレー位置変更手段が、前記カード収納トレーをスライド又は回動させる機構であることを特徴とする。
本発明のICカードホルダーにおいては、前記情報読出部位置変更手段が、前記情報読出部をスライド又は回動させる機構であることを特徴とする。
本発明のICカードホルダーにおいては、前記非接触ICカードの情報の履歴を保持する情報履歴保持手段と、前記情報の履歴を表示する情報履歴表示手段とを更に具備することを特徴とする。この発明によれば、非接触ICカードを利用する度に、専用の残高確認装置により残高確認を行う必要がなくなり、利便性を高めることができる。
本発明のICカードホルダーにおいては、前記情報読出部を、位置変更し、情報を読み出し、及び再収納する動作をその順に連続かつ自動に行わせる自動読出手段を更に具備することを特徴とする。この発明によれば、使用勝手が各段に向上すると共に、読み取りエラーの発生を防止することができる。
本発明のICカードホルダーにおいては、少なくとも前記ケース本体の一部と重なり、前記カード収納トレーに付随して位置を変更する本体カバーを具備することを特徴とする。この発明によれば、ケース本体を保護することができると共に、外部からの不正アクセスを防止するセキュリティー効果を高めることができるに設けられる。
なお、前記本体カバーが、前記カード収納トレーに収納された非接触ICカードの読出し若しくは送信周波数の電磁波を透過する読み取り窓又は開口部を具備することが好ましい。この発明によれば、外部の情報読出書込装置との間の通信を容易且つ確実なものとすることができる。
また、前記読み取り窓又は前記開口部が、前記ケース本体の前記情報表示部の設置された面と対向する面に配置されることが好ましい。
本発明のICカードホルダーによれば、3枚以上の非接触ICカードを任意のカード収納トレーに収納した場合であっても、非接触ICカードをICカードホルダーから取り出さずに任意の非接触ICカード1枚を使用することができる。また、任意のカード収納トレーに任意の通信仕様の非接触ICカードを収納して利用することができる。さらに、各カード収納トレーにアンテナや導電体シールドを付与する必要が無く、利用者が使用前に各々の非接触ICカードの情報を知ることができるICカードホルダーを、カード収納トレーの数より多い数のアンテナを具備する必要のない構造で提供することができる。また、複数枚の非接触ICカード各々のチャージ金額や利用履歴をその場で確認して、利用する非接触ICカードを選択することができる。
以下、本発明のICカードホルダーの各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るICカードホルダーの一例を示す斜視図であり、図2は、図1のICカードホルダーの概略断面構成図である。また、図3は、図1のICカードホルダーに収納された非接触ICカードのなかから、任意に選択した非接触ICカードと外部の情報読出書込装置との通信時の斜視図の一例であり、図4は、図1に示すICカードホルダーに収納された非接触ICカードと、ICカードホルダーに具備された情報読出部との通信時の斜視図の一例である。図1及び図2はICカードホルダーの未使用時の状態であり、図3は非接触ICカードと外部の情報読出書込装置との通信時の状態であり、図4は非接触ICカードと情報読出部との通信時の状態である。なお、以下の説明中、「上」、「下」、「左」、「右」の記載は、図面を平面視したときの上下左右を表している。
第1実施形態のICカードホルダー1は、図1及び図2に示すように、ケース本体10と、ケース本体10の内部に配置されて非接触ICカード4a,4b,4cを収納する3つのカード収納トレー3a,3b,3cと、カード収納トレー3a,3b,3cの任意の一つを選択する3つのカード収納トレー選択手段(以下、第1実施形態では「切替スイッチ」という。)2a,2b,2cと、カード収納トレー選択手段2a,2b,2cにより選択されたカード収納トレー3a,3b,3cの位置を変更するカード収納トレー位置変更手段15a,15b,15cと、選択されたカード収納トレーに収納された非接触ICカードの記録情報を読み出す情報読出部7と、情報読出部7を選択する情報読出部選択手段13と、情報読出部7の位置を変更する情報読出部位置変更手段16と、情報読出部7により読み出された情報を表示する情報表示部5と、情報読出部7及び情報表示部5を動作させる電源部6と、ケース本体10の情報表示部5が配置された面と対向する面に設置される電磁場遮蔽部14とを備えている。
すなわち、第1実施形態のICカードホルダー1は、図1に示すように、ケース本体10の外部表面に、カード収納トレー3a,3b,3cに対応した切替スイッチ2a,2b,2cと、情報読出部選択手段13と、情報表示部5とを有している。より詳しくは、切替スイッチ2a,2b,2cと情報読出部選択手段13とが外部側面に設けられており、情報表示部5が外部上面に設けられている。また、ICカードホルダー1の内部には、図2に示すように、電源部6が上部裏面に設けられており、カード収納トレー3a,3b,3cと情報読出部7とが積層形態で設けられており、カード収納トレー位置変更手段15a,15b,15cと情報読出部位置変更手段16とが前記カード収納トレー3a,3b,3cと情報読出部7に対応した位置関係で内壁面に設けられており、電磁場遮蔽部14が下部裏面に設けられている。なお、カード収納トレー3a,3b,3cには、非接触ICカード4a,4b,4cがそれぞれ収納可能である。
図3は、利用者が選択した任意の非接触ICカードが外部の情報読出書込装置(「外部リーダ/ライタ」ともいう。)8と通信を行う状態を示している。図3においては、切替スイッチ2bにより選択されたカード収納トレー3bは、カード収納トレー位置変更手段15bによりスライドしてその一部がケース本体10から外部に出る。このとき、電磁場遮蔽部14が外部リーダ/ライタ8に対向する下部裏面に設けられているので、ケース本体10内に収納された状態の非接触ICカード4a,4cは、電磁場遮蔽部14の作用により外部リーダ/ライタ8との通信が遮断される。一方、ケース本体10からその一部が外部に出た非接触ICカード4bは、電磁場遮蔽部14の作用が及ばないので外部リーダ/ライタ8との通信が可能になっている。
図3においては、切替スイッチ2bによりカード収納トレー3bを選択して、その一部をケース本体10の外部に出しているが、他の切替スイッチ2a又は2cにより他のカード収納トレー3a又は3cを選択して、その一部をケース本体10の外部に出すことも当然可能である。
図4は、ICカードホルダー1が備える情報読出部7と非接触ICカード3bとの通信時の斜視図の一例である。情報読出部7は、通常時にはケース本体10内に収納されているが、情報読出部選択手段13を選択して情報読出部位置変更手段16を起動させると、情報読出部7はスライドしてその一部がケース本体10から外部に出る。同様に、切替スイッチ2a,2b,2cにより選択された何れかのカード収納トレー3a,3b,3cは、カード収納トレー位置変更手段15a,15b,15cによりスライドしてその一部がケース本体10から外部に出る。図4に示すように、ケース本体10から一部が外部に出たカード収納トレー3bに収納された非接触ICカード4bと、情報読出部7とは、対向した状態で保持される。そして、情報読出部7は、その非接触ICカード4bに電波送信して電源エネルギーを与え、非接触ICカ−ド4bに記録されている情報を受信する。この情報読出部7は、受信した情報を情報表示部5に送信する。
なお、ケース本体10の外部上面の情報表示部5については、図4に示すように3つの形態で設けられていてもよく、図1〜図3に示すように、1つの形態で設けられていてもよい。
以下に、ICカードホルダーの詳細を、第1実施形態を例にして説明する。
ケース本体10は、ICカードホルダー1の各構成部材を収納するものである。ケース本体10の形状は、図1に示すように、一つの側面がカード収納トレー3a,3b,3cの取り出し口となっている直方体等が挙げられる。ケース本体10の形成材料としては、樹脂、金属、セラミック等、何れの材料を使用することもできる。また、ケース本体10は、一つの材料で形成される必要はなく、2種以上の材料で形成されていても構わない。さらに、近年の環境配慮意識の高まりを考慮し、低環境負荷材料であるポリ乳酸を含むバイオプラスチックを利用することもできる。一方、リサイクルを容易にするために、ケース本体10から、情報表示部、電源部、カード収納トレーを容易に取り外せる構造とすることが望ましい。容易に取り外せる構造とは、はめ込み又はねじ止め等の構造を例示でき、構成材料の異なる部材が接着剤等により強固に固定されていないものをいう。
カード収納トレー3a,3b,3cは、非接触ICカード4a,4b,4cを収納するものである。カード収納トレーの構造は、カード収納トレーから非接触ICカードの出し入れを可能にする構造であればよい。例えば、カード収納トレーの縁部の一辺をICカード出し入れ口とし、カード収納トレーの上部に縦長の切欠部を設けた構造等を例示することができる。具体例としては、挿入時には、利用者はICカードをその出し入れ口から挿入し、取り出し時には、利用者はカード収納トレーに収納されている非接触ICカードに前記切欠部から指先で触れ、その縦長の切欠部の長手方向に指先でスライドさせてICカードを取り出すことができる。カード収納トレーの形成材料としては、電磁場(電磁波)透過性がある素材であれば何れの材料を使用することができる。例えば、電磁場(電磁波)吸収材を含有しない樹脂材料等が好ましく用いられる。また、カード収納トレーにおいては、収納された非接触ICカードの種類を目視で確認できることが好ましく、そのための手段としては、カード収納トレーを光学的に透明な材料で形成することや、収納された非接触ICカードの種類を目視で確認できる程度の開口部を設けること等を例示できる。
カード収納トレー選択手段2a,2b,2cは、ケース本体10の内部に収納された少なくとも一つ(通常は複数)のカード収納トレーの中から、任意の一つのカード収納トレーを選択する機構であり、電気的な機構であっても機械的な機構であってもよい。電気的な機構としては、例えば、図3に示すように、カード収納トレー3a,3b,3cにそれぞれ対応した切替スイッチ2a,2b,2cをケース本体10の外部側面に設けたものであってもよいし、また、情報表示部5にタッチセンサー(図示しない)を搭載し、カード収納トレーの番号等の情報を表示して利用者が情報表示部5に触れることで選択できる仕組みとしてもよい。なお、機械的な機構は、後述の第2実施形態及び第3実施形態で説明する。
カード収納トレー位置変更手段15a,15b,15cは、前記カード収納トレー選択手段2a,2b,2cにより選択されたカード収納トレー3a,3b,3cの位置を変更するものである。本発明における位置変更とは、非接触ICカードを収納したカード収納トレーの一部が、ケース本体から外部に出ること、並びにケース本体に戻ることを示す。なお、この位置変更により、収納された非接触ICカードが外部リーダ/ライタ8と通信が行える位置までカード収納トレーを出せばよく、必ずしも非接触ICカード全体がケース本体から外部に出るまでカード収納トレーを外部に出す必要はない。
そうしたカード収納トレー位置変更手段15a,15b,15cとしては、例えば、ばねとガイドとから構成される機構を例示できる。具体的には、ケース本体10と各カード収納トレー3a,3b,3cとを接続するばね(図2の符号15a,15b,15cを参照。)と、ケース本体10の内部側面にカード収納トレーをスライドさせるためのガイド(図示しない)とを有するものを挙げることができる。こうした位置変更手段を適用すれば、利用者が例えば切替スイッチ2aを押すことにより、カード収納トレー3aをケース本体10に保持していたばね15aが解除されて伸びるため、カード収納トレー3aがガイドに沿ってケース本体の外部に向かってスライドする。このガイドには、カード収納トレーがケース本体から外れることのないように、ストッパーを有することが望ましい。
カード収納トレー選択手段(切替スイッチ)とカード収納トレー位置変更手段とは、例えば、カード収納トレー選択手段としての切替スイッチを押すと、選択されたカード収納トレーがスライドしてその一部が外部に出る。その後、押している切替スイッチを離すと、カード収納トレーは逆方向にスライドしてケース本体の内部に格納される。この場合、切替スイッチを押している間は、カード収納トレー内の非接触ICカードが外部リーダ/ライタ8と通信可能な状態となる。また、同じ切替スイッチを1回押すとカード収納トレーが外部にスライドし、2回目を押すとケース本体の内部に格納される機構にしてもよい。なお、格納時は手動で押し入れる機構でも構わない。
情報読出部7は、選択されたカード収納トレーに収納された非接触ICカードの記録情報を読み出すものであり、ICカードホルダーに少なくとも一つ設けられている。この情報読出部7は、非接触ICカードに電波送信して電源エネルギーを与える手段と、非接触ICカ−ドからの情報を受信する手段とを有している。非接触ICカードに電源エネルギーを与える手段とは、情報読出部7が有するアンテナコイルの発振電流に基づいて発生する発振磁界により、非接触ICカードのアンテナコイルに電流を誘起することである。また、非接触ICカ−ドからの情報を受信する手段とは、前記誘起電流により非接触ICカード側で発生した発振磁界を、情報読出部7が有するアンテナコイルで受信することで非接触ICカードの記録情報を読み出すことである。
情報読出部7は、多様な通信仕様に適するように設置することが望ましい。その理由は、収納される非接触ICカードは複数となるため、通信に利用する周波数や通信方式が異なる可能性があるためである。例えば、マルチ周波数対応型の情報読出部を一つ設置してもよいし、また、各々の通信仕様に応じた複数の情報読出部を設置してもよい。なお、マルチ周波数対応型の情報読出部としては、13.56MHzに加えて、例えば950MHzや2.45GHz等の周波数の電波を読み取ることができる構成の非接触ICカードリーダを例示できる。
情報読出部選択手段13は、情報読出部7を選択するものであり、カード収納トレー選択手段と同様、例えば図1等に示すように、スイッチをケース本体10の外部側面に設けてもよいし、情報表示部5にタッチセンサー(図示しない)を搭載し、情報読出部を選択できるように表示して利用者が情報表示部5に触れることで選択できる仕組みとしてもよい。
情報読出部位置変更手段16は、情報読出部7の位置を変更するものであり、カード収納トレー位置変更手段と同様、情報読出部7の一部がケース本体10内から外部に出ること、並びにケース本体に戻ることを示す。なお、この位置変更により、情報読出部7は、ケース本体外に出ている非接触ICカードと通信が行える位置まで出せばよい。こうした情報読出部位置変更手段16は、上記のカード収納トレー位置変更手段と同様の機構とすることが好ましく、上記同様、ばねとスライドガイドとを有するものを挙げることができる。こうした位置変更手段を適用すれば、利用者が例えばスイッチ(符号13)を押すことにより、情報読出部7をケース本体10に保持していたばね(符号16)が解除されて伸びるため、情報読出部7がスライドガイドに沿ってケース本体の外部に向かってスライドする。このスライドガイドには、情報読出部がケース本体から外れることのないようにストッパーを有することが望ましい。
情報読出部選択手段13と情報読出部位置変更手段16とは、上述したカード収納トレー選択手段とカード収納トレー位置変更手段と同様の機構が挙げられる。例えば、情報読出部選択手段としてのスイッチを押すと、情報読出部7がスライドしてその一部が外部に出る。その後、押しているスイッチを離すと、情報読出部7は逆方向にスライドしてケース本体の内部に格納される。この場合、スイッチを押している間は、情報読出部7が、ケース本体10の外に出ている非接触ICカードと通信可能な状態となる。また、スイッチを1回押すと情報読出部が外部にスライドし、2回目を押すとケース本体の内部に格納される機構にしてもよい。なお、格納時は手動で押し入れる機構でも構わない。
情報表示部5は、情報読出部7により読み出した非接触ICカードの情報を表示するものであり、例えばケース本体10の外部上面に設けられている。情報表示部5としては、通常のディスプレイが利用できる。例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、E−インク等を挙げることができる。また、図4に示すように、情報表示部は切替スイッチと同じ数だけ設けることもできる。これにより、切替スイッチ2a,2b,2cと、カード収納トレー3a,3b,3cに収納された非接触ICカード4a,4b,4cが保有する残高等の情報との関連を明確にすることができ、誤った切替スイッチを押すことを防止する効果がある。
電源部6は、少なくとも情報読出部7及び情報表示部5に電力を供給して動作させるものである。他にも、必要に応じて、カード収納トレー選択手段、カード収納トレー位置変更手段、カード収納トレー位置変更手段等に電力を供給することも可能である。電源部6としては、一次電池、二次電池、燃料電池、太陽光発電等が利用でき、また、これらを組み合わせて利用したり、切り替えて利用するものであっても構わない。
電磁場遮蔽部14は、ケース本体10の内部に収納されている状態の非接触ICカードと、外部リーダ/ライタ8(外部の情報読出書込装置)との通信を遮蔽するものである。よって、外部リーダ/ライタ8と対向する面に設けられていることが望ましい。そうした電磁場遮蔽部14は、ケース本体10の外面に設けられていてもよいし、ケース本体10の内面に設けられていてもよい。また、ケース本体10を構成する部材の内部に設けられていてもよい。さらに、ケース本体10が、電磁場遮蔽材で形成されていても構わない。電磁場遮蔽部14は、外部リーダ/ライタ8からの電磁場(電磁波)を吸収したり反射したりすることにより遮蔽するものであれば、各種の材料で形成することができる。例えば、アルミニウム箔等の金属材料を用いたり、炭素等の材料を用いたりしもよいし、二種類以上の材料又は遮蔽部材を組み合わせて形成してもよい。
また、この電磁場遮蔽部14は、情報表示部5との位置関係においては、図2に示すように、情報表示部5が設けられた面と対向する面に設けられていることが望ましい。その理由は、ICカードホルダー1の使用時において、ICカードホルダー1は、通常、外部リーダ/ライタ8に対向する側の面と利用者側の面とに分けられるので、電磁場遮蔽部14は、情報表示部5が設けられた利用者側の面ではなく、外部リーダ/ライタ8に対向する側の面に設けられていることが便利であるからである。
さらに、本発明に係るICカードホルダーには、情報履歴保持手段及び情報履歴表示手段を備えてもよい。情報履歴保持手段とは、カード収納トレーに収納された非接触ICカードから読み出した最新情報の履歴を保持する信号処理部のことであり、情報履歴表示手段とは、前記情報履歴保持手段によって保持された情報を表示することである。この情報履歴表示手段は、情報表示部5においてその情報を表示することが望ましい。こうした履歴表示により、非接触ICカードを利用する度に、専用の残高確認装置により残高確認を行う必要がなくなり、利便性を高めることができる。
さらに、本発明に係るICカードホルダーは、情報読出部7に自動読出手段を備えることも可能である。自動読出手段とは、情報読出部選択手段13であるスイッチを押すことにより、情報読出部7が、外部にスライド(位置変更)し、情報を読み出し、及び再収納する動作をその順に連続かつ自動で行う機構である。こうした自動読出手段を設けることにより、読み取りエラーの発生を防止することができる。例えば、任意の一枚の非接触ICカードと情報読出部7とが外部に出ている状態のまま保持されており、その状態で非接触ICカードと外部リーダ/ライタ8との間で通信が行われる場合に、外部リーダ/ライタ8の発振磁場が情報読出部7の発振磁場の影響を受けて読み取りエラーが起こる可能性がある。そこで、情報読出部7が、連続かつ自動的に、外部にスライド(位置変更)し、情報を読み出し、及び再収納する動作をその順に行う機構とすることによって、任意の一枚の非接触ICカードと情報読出部7とが外部に出ている状態のまま保持される状態をなくし、上記エラーの発生を防止することができる。なお、このときの一連の動作は、情報読出部選択手段13のスイッチを押すことにより開始する。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るICカードホルダー31の一例を示す斜視図であり、非接触ICカード4bを収納するカード収納トレー3bの一部がケース本体10から出た状態である。基本的な構成は、上述した第1実施形態の場合と同じであるので、共通部分については同一の符号を付してその説明を省略する。この第2実施形態に係るICカードホルダー31は、カード収納トレー選択手段に機械的手段を利用した点に特徴を有するものである。
機械的なカード収納トレー選択手段としては、爪を利用することができ、例えば図5に示すように、ケース本体10の側面に、カード収納トレー3a,3b,3cと並行する形の縦長の切欠部11a,11b,11cを設け、その切欠部11a,11b,11cに挿入されるスライド用爪12a,12b,12cが各カード収納トレー3a,3b,3cの側面に設けられた構成を挙げることができる。このカード収納トレー選択手段に対応したカード収納トレー位置変更手段としては、例えば図5に示すように、利用したい非接触ICカード4bに対応するスライド用爪12bを切欠部11bの長手方向にスライドさせる手動手段で行うことができる。なお、カード収納トレー3bに設けられたスライド用爪12bが切欠部11bの終端で止まるので、カード収納トレー3bがケース本体10から外れることはない。
こうした機械的な機構からなるカード収納トレー選択手段及びカード収納トレー位置変更手段は、ICカードホルダー31を簡単な構造にできるという利点がある。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係るICカードホルダー41の一例を示す斜視図であり、非接触ICカード4aを収納するカード収納トレー3aの一部がケース本体10から出た状態である。基本的な構成は、上述した第1実施形態の場合と同じであるので、共通部分については同一の符号を付してその説明を省略する。この第3実施形態に係るICカードホルダー41は、カード収納トレー位置変更手段及び情報読出部位置変更手段を回動式とした点に特徴を有するものであり、スライド式のカード収納トレー位置変更手段及び情報読出部位置変更手段を備える第1実施形態のICカードホルダー1とは相違する。
この第3実施形態は、カード収納トレー位置変更手段及び情報読出部位置変更手段を回動式の機械的機構としたものであり、図6に示すように、ケース本体10に支柱9を形成して、その支柱9を回動中心としてカード収納トレーと情報読出部とを回動させる構成例である。支柱9は、図6に示すように、ケース本体10の隅部(図6では左下部)に設けられ、この支柱9は、カード収納トレーの一の隅部と情報読出部7の一の隅部とを貫通するように設けられている。支柱9としては、ピン形状又はそれに類似する形状のものであれば特に限定されず、カード収納トレーの一の隅部と情報読出部7の一の隅部は、若干大きめの穴が形成されて回動し易くなっていることが好ましい。また、ケース本体10は、図6に示すように、連続する2つの側面が開口した形態になっている。各カード収納トレー3a,3b,3c及び情報読出部7は、支柱9を回動軸として、外部リーダ/ライタ8と通信可能となる位置まで回動して使用される。
こうした機械的な回動式構造からなるカード収納トレー位置変更手段及び情報読出部位置変更手段は、ICカードホルダー41を簡単な構造にできるという利点がある。
(第4実施形態)
次に、本体カバーを有するICカードホルダーについて説明する。図7は、本発明の第4実施形態に係るICカードホルダーの一例を示す斜視図であり、本体カバーを有するICカードホルダーの未使用時の形態である。図8は、図7のICカードホルダーの概略断面構成図である。また、図9は、非接触ICカード4bと外部の情報読出書込装置(外部リーダ/ライタ)との通信時の状態を示す斜視図であり、図10は、図9を裏側から見たときの斜視図である。図7〜図10に示すICカードホルダーの基本的な構成は、上述した第1実施形態の場合と同じであるので、共通部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
この第4実施形態のICカードホルダー51は、本体カバー21を有している点に特徴があり、ICカードホルダー本体50と、それを覆う本体カバー21とで構成されている。なお、ICカードホルダー本体50は、第1実施形態で示したICカードホルダー1として説明する。
このICカードホルダー51は、未使用時においては本体カバー21がICカードホルダー本体50を覆い、使用時においては本体カバー21の一部がICカードホルダー本体50と重なって使用される。なお、使用時とは、非接触ICカードが外部リーダ/ライタ8と通信する場合である。
本体カバー21は、少なくともケース本体10の一部と重なり、ICカードホルダー本体50の少なくとも一部を覆う形状であればよい。この本体カバー21の構成の一つとして、例えば図7に示すように、直方体の形状で一側面が切欠部を有し、下面が読み取り窓22で構成された形状が挙げられる。また、図示しないが、本体カバー21がICカードホルダー本体50よりも小さいサイズで、本体カバー21がICカードホルダー本体50の内部に格納される構造であっても構わない。ただし、下面、すなわち外部リーダ/ライタ8に対向する面に関しては、非接触ICカードが外部リーダ/ライタ8と通信可能となる面積と同等もしくはそれ以上の面積の読み取り窓22か、又は開口部を有する必要がある。本体カバー21を構成する材料としては、ケース本体10と同様のものを使用することができ、この際、ケース本体10と本体カバー21を同じ材料にすることもできるし、異なる材料にしても構わない。
本体カバー21は、例えば図10に示すように、使用時にカード収納トレー3bがケース本体10からスライドして出る際に、そのカード収納トレー3bのスライドに付随して本体カバー21もスライドし、位置変更した状態で使用される。こうしたスライド機構は、ICカードホルダー本体50又は本体カバー21の何れかにスライドガイドが形成され、本体カバー21はそのスライドガイドに沿って位置変更される。また、カード収納トレーに付随して本体カバー21の位置が変更する他の例としては、例えば図6に示した機構と同様に、本体カバー21を回動式で位置変更してもよい。こうした本体カバーの付随手段は、カード収納トレーの稼動に付随して自動的に稼動する機構も考えられるし、手動で行うものであっても構わない。
本体カバー21は、ICカードホルダー本体50を保護するため、又は、外部からの不正アクセスを防止するセキュリティー効果を高めるために設けられる。特に後者の場合においては、本体カバー21全体が導電体シールド機能を有するように構成することにより、図7で示した未使用時はICカードホルダー51全体を導電体シールドで覆うことができる。その結果、外部からの不正アクセスを防止することができ、セキュリティーが向上する。なお、ケース本体10も同様に、導電体シールド機能を有するように構成すれば、よりセキュリティーを向上させることができる。
使用に際しての一例としては、先ず利用者が本体カバー21を手動でスライドさせて、図9に示すように本体カバー21の一部がICカードホルダー本体50と重なった状態にする。このとき、スライドする本体カバー21がICカードホルダー本体50から落ちないように、本体カバー21又はICカードホルダー本体50のいずれかに設けられたスライドガイドに、ストッパー機構が付加されていることが好ましい。
スライドさせた後のICカードホルダー51は、ICカードホルダー本体50の側面が露出して、カード収納トレー選択手段2a,2b,2cである切替スイッチと情報読出部選択手段13であるスイッチとが現れる。次いで、そのカード収納トレー選択手段と情報読出部選択手段の各スイッチを押して、両者をスライドさせてその一部を本体カバー21外に出し、外部リーダ/ライタ8との間で通信して使用する。
本体カバー21の外部リーダ/ライタ8側になる面、すなわちケース本体10の情報表示部5が設けられた面と対向する面には、非接触ICカードの読出し若しくは送信周波数の電磁波を透過する読み取り窓22又は開口部を設けることが好ましい(図10を参照)。こうした読み取り窓22又は開口部は、図9及び図10に示す使用形態において、外部リーダ/ライタ8との間の通信を容易且つ確実なものとすることができるので、好ましく設けられる。
読み取り窓22は、電磁場透過性がある材料であれば何れの材料で形成してもよく、上述したカード収納トレーと同様のものを使用することができる。この際、カード収納トレーと読み取り窓22を同じ材料で形成してもよいし、異なる材料で形成してもよい。なお、開口部は、本体カバーの一部を切り抜くことにより形成することができる。
なお、カード収納トレー選択手段2a,2b,2cである切替スイッチや情報表示部5に関しては、図9に示すように、ICカードホルダー本体50の側面又は上面に設ける形態も可能であるし、また、本体カバー21の側面や上面に設けることも可能である。
本発明の第1実施形態に係るICカードホルダーの一例を示す斜視図である。 図1のICカードホルダーの概略断面構成図である。 図1のICカードホルダーに収納された非接触ICカードのなかから、任意に選択した非接触ICカードと外部の情報読出書込装置との通信時の斜視図の一例である。 図1に示すICカードホルダーに具備された情報読出部と非接触ICカードとの通信時の斜視図の一例である。 本発明の第2実施形態に係るICカードホルダーの一例を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るICカードホルダーの一例を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るICカードホルダーの一例を示す斜視図である。 図7のICカードホルダーの概略断面構成図である。 非接触ICカードと外部の情報読出書込装置との通信時の状態を示す斜視図である。 図9を裏側から見たときの斜視図である。
符号の説明
1,31,41,51 ICカードホルダー
2a,2b,2c カード収納トレー選択手段(切替スイッチ)
3a,3b,3c カード収納トレー
4a,4b,4c 非接触ICカード
5 情報表示部
6 電源部
7 情報読出部(リーダ)
8 外部の情報読出書込装置(外部リーダ/ライタ)
9 支柱
10 ケース本体
11a,11b,11c 切欠部
12a,12b,12c スライド用爪
13 情報読出部位置選択手段(スイッチ)
14 電磁場遮蔽部
15 カード収納トレー位置変更手段(ばね)
16 情報読出部位置変更手段(ばね)
21 本体カバー
22 読み取り窓
50 ICカードホルダー本体

Claims (10)

  1. ケース本体と、前記ケース本体の内部に配置されて非接触ICカードを収納する少なくとも一つのカード収納トレーと、前記カード収納トレーの任意の一つを選択する少なくとも一つのカード収納トレー選択手段と、前記カード収納トレー選択手段により選択されたカード収納トレーの位置を変更するカード収納トレー位置変更手段と、選択されたカード収納トレーに収納された非接触ICカードの情報を読み出す少なくとも一つの情報読出部と、前記情報読出部を選択する少なくとも一つの情報読出部選択手段と、前記情報読出部の位置を変更する情報読出部位置変更手段と、前記情報読出部により読み出された情報を表示する少なくとも一つの情報表示部と、少なくとも前記情報読出部及び前記情報表示部を動作させる電源部と、少なくとも前記ケース本体の前記情報表示部が配置された面と対向する面に設置される電磁場遮蔽部とを具備することを特徴とするICカードホルダー。
  2. 前記情報読出部が、少なくとも前記非接触ICカードに電波送信して電源エネルギーを与える手段と、非接触ICカ−ドからの情報を受信する手段とを具備することを特徴とする請求項1に記載のICカードホルダー。
  3. 前記カード収納トレー選択手段が、電気的又は機械的な手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載のICカードホルダー。
  4. 前記カード収納トレー位置変更手段が、前記カード収納トレーをスライド又は回動させる機構であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のICカードホルダー。
  5. 前記情報読出部位置変更手段が、前記情報読出部をスライド又は回動させる機構であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のICカードホルダー。
  6. 前記非接触ICカードの情報の履歴を保持する情報履歴保持手段と、前記情報の履歴を表示する情報履歴表示手段とを更に具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のICカードホルダー。
  7. 前記情報読出部を、位置変更し、情報を読み出し、及び再収納する動作をその順に連続かつ自動に行わせる自動読出手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のICカードホルダー。
  8. 少なくとも前記ケース本体の一部と重なり、前記カード収納トレーに付随して位置を変更する本体カバーを具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のICカードホルダー。
  9. 前記本体カバーが、前記カード収納トレーに収納された非接触ICカードの読出し若しくは送信周波数の電磁波を透過する読み取り窓又は開口部を具備することを特徴とする請求項8に記載のICカードホルダー。
  10. 前記読み取り窓又は前記開口部が、前記ケース本体の前記情報表示部の設置された面と対向する面に配置されることを特徴とする請求項8又は9に記載のICカードホルダー。
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