JP2007106932A - 環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法 - Google Patents

環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法は、分子内に複数の不飽和結合を有する特定の環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合し、得られた開環重合体の溶液を、ルテニウム化合物または特定の金属ヒドリド錯体の存在下で、40℃以上120℃未満で水素と接触させて水素化反応を開始することを特徴としている。
【効果】本発明によれば、分子内にオレフィン性不飽和結合を複数有する環状オレフィン系化合物の重合体あるいは共重合体の水素化を、簡便な工程によりゲル分の発生を抑制して行って、ゲル分を実質的に含まない環状オレフィン系重合体水素化物を製造することができる。本発明で得られた環状オレフィン系重合体水素化物は、ゲル分含有量が非常に少ないため、高度な濾過によるゲル分の除去などを必要とせず、適宜所望の形状に成形して用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法に関する。詳しくは、本発明は、特定の環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環(共)重合してなる環状オレフィン系開環重合体を、特定の金属ヒドリド錯体の存在下、比較的低温に温度調整した後に水素化することにより、水添反応の最高到達温度が低くなり、生産性が著しく向上し、ゲル分の発生を顕著に抑制した環状オレフィン系開環重合体水素化物を製造する方法に関する。
環状オレフィン系樹脂は、主鎖構造の剛直性に起因してガラス転移温度が高く、主鎖構造に嵩高い基が存在するために非晶性で光線透過率が高く、しかも、屈折率の異方性が小さいことによる低複屈折性を示すなどの特長を有することから、耐熱性、透明性、光学特性に優れた熱可塑性透明樹脂として注目されている。
このような環状オレフィン系樹脂の1つとして、工業的に入手が容易であり安価なジシクロペンタジエン(以下、「DCP」と略記する。)もしくはその誘導体を含む単量体組成物を開環重合して得られた重合体をさらに水素添加した樹脂が挙げられ、例えば、光ディスク、光学レンズ、光ファイバーなどの光学材料、光半導体封止などの封止材料、光学用フィルム・シートあるいは医薬品等の容器などへの応用が提案されている。(特許文献1、2参照)
一般に、DCPもしくはその誘導体(以下、DCPも含めて「DCP系単量体」という。)の開環重合体は、適当な溶媒中で、DCP系単量体をメタセシス触媒系などの開環重合触媒の存在下に開環重合することに得ることができる。さらにその水素添加物は、前記開環重合体の溶液に、適当な水素添加触媒を添加して水素と反応させることにより得ることができる。(特許文献3〜6参照)
しかしながら、DCP系単量体はその分子内にオレフィン性不飽和結合を複数有するため、開環重合反応や水素添加反応中に所望しない架橋反応が進行して、有機溶剤に不溶なゲルが生成する問題がある。また、DCP系単量体はオレフィン性不飽和結合が多いので水添反応での発熱量が大きく、最高到達温度が高くなるため反応釜の設計温度の点から仕込み量が上げる事ができず生産性が悪いという問題があった。係るゲルが製品に含まれると、例えば、光学フィルムの異物となり、光散乱の起点や、応力がかかったときに異物を起点としてフィルムが破れるなどの重大な問題が発生するため、係るゲルの発生は可能な限り低減することが求められている。
DCP系単量体を用いてゲルを実質的に含まない開環重合体およびその水添体を製造するための方法としては、従来種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、DCP系単量体をタングステン系開環重合触媒存在下に開環重合際、反応調整剤として、ニトリル、ケトン、エーテル、及びエステルなどの化合物を共存させることで、実質的にゲルの含まない開環重合体が得られ、また、係る開環重合体を、ケイソウ土担持ニッケル触媒などを用いて水素添加することで、実質的にゲルの含まない開環重合体水素添加物が得られることが開示されている。
しかしながら、従来提案されている方法では、反応調整剤の除去工程等を必要とするため生産性が低下する。また、目視等により確認できる比較的大きいゲルの発生は抑制できても、サブミクロンサイズ以下のいわゆるミクロゲルの発生までは十分に抑制できていなかった。このため、樹脂の製造工程において、異物除去等のために濾過を行うと、フィルターが短期間で目詰まりを起こして製造ラインが停止したり、頻繁なフィルター交換を必
要としたり、フィルターが破れて異物除去ができなくなったりする問題があった。
本出願人は、ゲル分を実質的に含まず、濾過工程における負荷などの少ない、簡便な工程による製造方法をすでに提案している(特願2004−21871号)。しかし、該製造方法は、130℃以上の高温下で水素添加をスタートすることで水添反応を開始するため、最高到達温度が高くなり、仕込み量を上げるには反応機の設計温度を高くする等の設備投資が必要であったり、最高到達温度を抑制するため、仕込み量の低減、溶媒量の増加、水素供給速度をゆっくりと行うなどの条件を採用する必要があり、さらに生産性の向上が望まれていた。
このため、ゲル分を実質的に含まず、濾過工程における負荷などの少ない、低温で水添反応を行える生産性の良好な製造方法の出現が求められていた。
本発明者は、このような状況において鋭意研究した結果、分子内にオレフィン性不飽和結合を複数有する環状オレフィン系化合物の(共)重合体を水素化するに当たり、特定の金属ヒドリド錯体存在下、環状オレフィン系(共)重合体溶液を予め低温に調整後、水素と接触させると、ゲル分の発生を抑制することができ、しかも、水添反応の最高到達温度を低下させることで反応釜の設計温度を変える事無く仕込み量を上げることができ生産性を顕著に向上できることを見出した。特に、水素添加触媒としてカルボン酸変性のルテニウム錯体を用いた場合には、ミクロゲルをも含めたゲル分の生成を効果的に抑制できることを見出した。
特開平11−124429号公報 特開平11−130846号公報 特開昭63−264626号公報 特開平1−158029号公報 特開平1−168724号公報 特開平1−168725号公報
本発明は、分子内にオレフィン性不飽和結合を複数有する環状オレフィン系化合物の(共)重合体を水素化する場合にも、ゲルの発生を抑制し、濾過工程における負荷の少ない、ミクロゲルも含めてゲル分を実質的に含まないような環状オレフィン系開環重合体水素化物を生産性よく製造する、環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法は、
下記一般式(1)で表される環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合し、得られた開環重合体の溶液を、予め40℃以上120℃未満の温度にした後、ルテニウム化合物の存在下で、水素と接触させて水素化反応を開始することを特徴としている。
Figure 2007106932
(一般式(1)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、もしくはアルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、アミド基、アミノ基およびチオール基の群から選ばれた極性基、またはハロゲン原子および/または上記の極性基により置換された基よりなる群より選ばれた原子もしくは基を示し、それぞれ同一でも良く、また異なっていても良い。mは0または正の整数、nは0または1である。ただし、mが0のときは、nも0である。)
また、本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法は、
前記一般式(1)で表される環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合し、得られた開環重合体の溶液を、予め40℃以上120℃未満の温度にした後、下記一般式(2)で表される化合物の存在下で、水素と接触させて水素化反応を開始することを特徴としている。
MQnkpq …(2)
(式(2)中、Mは、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、鉄、コバルトおよびイリジウムからなる群より選ばれる金属を示し、
Qは、独立に下記式(i)で表される基を示し、
Tは、独立にCOまたはNOを示し、
Zは、独立にPR678(R6、R7およびR8は、それぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。)を示し、
kは1または2を示し、nは1または2を示し、pは0〜4の整数を示し、qは0〜4の整数を示し、かつ、k、n、p、qの合計は4、5または6である。)
Figure 2007106932
(式(i)中、R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を示す。)。
このような本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法では、水素化反応を、上記一般式(2)におけるMがルテニウムである化合物の存在下に行うことが好ましい。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法では、前記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とを含む単量体を共重合して得られる開環共重合体を水素化することが好ましい。
Figure 2007106932
(一般式(3)中、A3〜A6は、独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、もしくはアルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、アミド基、アミノ基およびチオール基の群から選ばれた極性基、またはハロゲン原子および/または上記の極性基により置換された基よりなる群より選ばれた原子もしくは基を示し、それぞれ同一でも良く、また異なっていても良い。また、A3とA4またはA5とA6とから形成されるアルキリデニル基、あるいはA3とA5、A3
6、A4とA5またはA4とA6が結合し、それぞれが結合する炭素原子とともに環状構造
を有していても良い。mは0または正の整数、nは0または1である。ただし、mが0のときは、nも0である。)。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法では、得られた環状オレフィン系開環重合体水素化物を、平均孔径2.0μm、濾過面積2000cm2、平均孔径1
.0μm、濾過面積2000cm2、平均孔径0.2μm、濾過面積1800cm2の3つのフィルターをフィルター孔径の大きな順に直列でつなぎ、固形分濃度20重量%のポリマー溶液を50℃、窒素加圧3.0kgf/cm2で連続的に濾過した場合、濾過開始後
1時間後の濾過速度と1000時間後の濾過速度との比率が0.85〜1.00であることが好ましい。
本発明によれば、分子内にオレフィン性不飽和結合を複数有する環状オレフィン系化合物の重合体あるいは共重合体の水素化を、簡便な工程によりゲル分の発生を抑制して行って、ミクロゲルを含めたゲル分の含有量が顕著に少ないか、ゲル分を実質的に含まない環状オレフィン系重合体水素化物を製造することができる。本発明により得られた環状オレフィン系重合体水素化物は、ゲル分含有量が非常に少ないため、高度な濾過によるゲル分の除去などを必要とせず、適宜所望の形状に成形して用いることができ、各種光学部品用途や電気電子材料などの成形品の用途などに好適に用いることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明において、環状オレフィン系重合体は、少なくとも1種の環状オレフィン系化合物からなる単量体の単独重合体または共重合体のみならず、環状オレフィン系化合物と共重合可能なほかの化合物からなる単量体を共重合してなる共重合体をも含む。本発明において、開環重合とは、開環重合および開環共重合の両方を、開環重合体とは、開環重合体および開環共重合体の両方を表す。また、本発明における水素化(水素添加)は、特段の断りがない限り、メタセシス開環重合により生じた環状オレフィン系重合体主鎖中のオレフィン性不飽和結合や、DCPの5員環側の不飽和結合の様に、開環重合しない脂肪族オレフィン性不飽和結合に対するものであり、芳香族性不飽和結合等他の不飽和結合に対するものではない。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法では、環状オレフィン系単量
体を含む単量体を開環重合し、得られた環状オレフィン系開環重合体を水素化する。
<環状オレフィン系重合体>
単量体
本発明において用いられる環状オレフィン系重合体は、下記一般式(1)で表される環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合して得ることができる。
Figure 2007106932
(一般式(1)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、もしくはアルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、アミド基、アミノ基およびチオール基の群から選ばれた極性基、またはハロゲン原子および/または上記の極性基により置換された基よりなる群より選ばれた原子もしくは基を示し、それぞれ同一でも良く、また異なっていても良い。mは0または正の整数、nは0または1である。ただし、mが0のときは、nも0である。)
本発明においては、上記式(1)において、n=0である化合物が好ましく用いられる。また、上記式中mは0または1〜3の整数であるのが好ましく、m=1であるのが好ましい。このような環状オレフィン系化合物の例としては、たとえば、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン(DCP)、
ペンタシクロ[8.3.0.12,9.14,7.03,8]ペンタデカ−5,12−ジエン、
ヘプタシクロ[12.3.0.12,13.14,11.16,9.03,12.05,10]イコサン−7
,16−ジエン、
8−メチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−エチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−シクロヘキシル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−フェニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−(4−ビフェニル)−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−メトキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−フェノキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−メトキシカルボニルエチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエ
ン、
8−メトキシカルボニルエチルオキシ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8
−ジエン、
8−メチル−9−メトキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8
−ジエン、
8,9−ジメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−フルオロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−クロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8−ブロモ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン、
8,9−ジクロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン
等が挙げられる。
これらのうち、工業的に入手しやすく安価なトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−
3,8−ジエン(DCP)が特に好適に用いられる。なお、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、本発明において用いられる環状オレフィン系開環重合体は、上記式(1)で表される化合物とともに、下記一般式(3)で表される化合物を含む単量体を開環共重合して得たものであることも好ましい。
Figure 2007106932
(一般式(3)中、A3〜A6は、独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、もしくはアルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、アミド基、アミノ基およびチオール基の群から選ばれた極性基、またはハロゲン原子および/または上記の極性基により置換された基よりなる群より選ばれた原子もしくは基を示し、それぞれ同一でも良く、また異なっていても良い。また、A3とA4またはA5とA6とから形成されるアルキリデニル基、あるいはA3とA5、A3
6、A4とA5またはA4とA6が結合し、それぞれが結合する炭素原子とともに環状構造
を有していても良い(環状構造は、単環構造でもよいし、他の環が縮合して多環構造を形成していてもよい。ただし、上記一般式(1)で表されるのは除く)。mは0または正の整数、好ましくは0または1〜3の整数であり、nは0または1である。ただし、mが0のときは、nも0である。)
このような一般式(3)で表される環状オレフィン系化合物としては、例えば、以下に示す化合物が例示できるが、これらの例示に限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(ノルボルネン)、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(4−ビフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェノキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェノキシエチルカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェニルカルボニルオキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−フェノキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−フェノキシエチルカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ブロモ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジブロモ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−アミノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、
7−メチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−エチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−シクロヘキシル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−フェニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−(4−ビフェニル)−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8−ジメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8,9−トリメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
8−メチル−トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、
8−フェニル−トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、
7−フルオロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−クロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−ブロモ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8−ジクロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8,9−トリクロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−クロロメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−ジクロロメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−トリクロロメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−ヒドロキシ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−シアノ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−アミノ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
ペンタシクロ[7.4.0.12,5.18,11.07,12]ペンタデカ−3−エン、
ヘキサシクロ[8.4.0.12,5.17,14.19,12.08,13]ヘプタデカ−3−エン、
8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−(4−ビフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、
8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、
8−フェノキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−
エン、
8−フェノキシエチルカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ
−3−エン、
8−フェニルカルボニルオキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エン、
8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ド
デカ−3−エン、
8−メチル−8−フェノキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−フェノキシエチルカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,8−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,9−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−フルオロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−クロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−ブロモ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,8−ジクロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,9−ジクロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,8,9,9−テトラクロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エン、
8−ヒドロキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−ヒドロキシエチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン

8−メチル−8−ヒドロキシエチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデ
カ−3−エン、
8−シアノ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−アミノ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン。
本発明においては、一般式(1)で表される環状オレフィン系化合物を1種単独で、あるいは2種以上併用して単量体として用いることができる。また、本発明においては、一般式(1)で表される1種以上の環状オレフィン系化合物と、一般式(3)で表される1種以上の環状オレフィン系化合物とを併用して、単量体として用いることができる。さらに、本発明においては、これらに加えて、上記一般式(1)あるいは(3)以外の共重合性化合物を含む単量体を用いることもできる。
本発明において、開環重合に供する単量体の種類や配合割合は、得られる樹脂に求められる特性に応じて適宜選択されるものであり、一義的に決定されるものではないが、通常は、得られる樹脂を用いた成形品などの接着・密着性、印刷性あるいは顔料など他素材の分散性が向上するので、その分子内に酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子から選ばれた少なくとも1種の原子を少なくとも1個含む構造(以下、「極性構造」という。)を有している環状オレフィン系化合物を含む単量体を選択することが好ましい。もちろん、係る極性構造を有する単量体のみを用いてもよいし、極性構造を有さない単量体と併用してもよい。
本発明においては、極性構造を有する環状オレフィン系化合物を含む単量体を用いることが好ましいが、このうち、上記一般式(3)において、A3〜A6の少なくとも一つが下記一般式(4)で表される基である化合物を用いると、得られる環状オレフィン系開環重合体水素化物の耐熱性と吸水(湿)性とのバランスがとりやすく、さらに好ましい。
−(CH2zCOOR …(4)
(式(4)中、Rは置換又は非置換の炭素原子数1〜15の炭化水素基を表し、zは0または1〜10の整数を表す。)
上記一般式(4)において、zの値が小さいものほど得られる水素添加物のガラス転移温度が高くなり耐熱性の点で好ましく、更に、zが0である単量体はその合成が容易である点で好ましい。また、Rは、炭素数が多いほど得られる環状オレフィン系開環重合体水
素添加物の吸水(湿)性が低下する傾向にあるが、ガラス転移温度が低下する傾向もあるので、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、特にメチル基であることが好ましい。
なお、上記一般式(3)において、上記一般式(4)で表される基が1つのみである単量体は合成が容易であり工業的に入手しやすいので好適に用いられる。また、上記一般式(3)において、上記一般式(4)で表される基が結合した炭素原子に炭素数1〜5のアルキル基、特にメチル基が結合していると、耐熱性と吸水(湿)性のバランスの点で好ましい。さらに、上記一般式(3)において、mが1でありnが0である単量体は、耐熱性が高い環状オレフィン系開環重合体水素添加物が得られ、かつ、工業的に入手しやすいので好適に用いられる。
開環重合
・重合温度
本発明においては、上記式(1)で表される環状オレフィン系化合物を少なくとも1種含む単量体を重合触媒の存在下に開環重合あるいは開環共重合するが、係る重合においては、重合触媒を添加するタイミングが重要な技術的要件となる。すなわち、単量体および溶媒を含む単量体溶液の温度が70〜120℃、好ましくは80〜110℃となった時点で重合触媒を添加することが望ましい。係る温度範囲において重合触媒を添加することで、ゲルの元となる多分岐状の重合体やミクロゲルの発生を抑制できると考えられる。このような効果は、分子内にオレフィン性不飽和結合を2つ以上有する環状オレフィン系単量体、例えばDCP系単量体を用いた場合に特に顕著である。
重合触媒を添加した後の重合反応温度は、通常、70〜150℃であり、重合開始1時間後の単量体の転化率が85%以上、好ましくは90%以上となるように調整することが好ましい。この転化率が85%未満の場合、重合時間が長くなり生産性が低下するので工業的には好ましくない。
・重合触媒
本発明において、環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合する際には、重合触媒を用いる。本発明において、開環重合に用いられる触媒としては、公知のものが適用可能であり、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などの白金族化合物を用いることができる。また、(a)W、MoおよびReの化合物から選ばれた少なくとも1種と、(b)デミングの周期律表IA族元素(例えばLi、Na、Kなど)、IIA族元素(例えばMg、Caなど)、IIB族元素(例えばZn、Cd、Hgなど)、III A族元素(例えばB、Alなど)、IVA族元素(例えばSi、Sn、Pbなど)あるいはIVB族元素(例えばTi、Zrなど)の化合物であって、少なくとも1つの当該元素−炭素結合あるいは当該元素−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1種との組合せからなる触媒も、好ましく用いられる。このような(a)成分と(b)成分とからなる触媒は、さらに、触媒の活性を高めるために、後述の添加剤(c)が添加されたものであってもよい。
上記(a)成分として適当なW、MoあるいはReの化合物の代表例としては、WCl6 、MoCl5 、ReOCl3 など特願平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。また、上記(b)成分の具体例としては、n−C49 Li、(C25 3 Al 、(C252 AlCl 、LiHなど特願平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。
添加剤である(c)成分の代表例としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類などが好適に用いることができるが、更に特開平1−240517号公報に示された化合物を使用することができる。
(a)成分と(b)成分との割合は、金属原子比で(a):(b)が1:1〜1:20、好ましくは1:2〜1:10の範囲であるのが望ましい。(a)成分と(c)成分との割合は、モル比で(c):(a)が0.005:1〜10:1、好ましくは0.05:1〜2:1であるのが望ましい。
これらの重合触媒は、全単量体100重量部に対して、通常0.001〜1重量部、好ましくは0.002〜0.1重量部、より好ましくは0.003〜0.03重量部程度の範囲で用いることができる。
・重合反応溶媒
上記重合触媒を用いて行われる開環重合反応のための溶媒としては、次の溶媒Iもしくは溶媒II、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。
溶媒Iは、溶媒成分(1)と溶媒成分(2)との混合溶媒よりなるものである。溶媒成分(1)としては、炭素数が10以下、好ましくは5〜8の脂環族飽和炭化水素および/または脂肪族飽和炭化水素が用いられる。ここに、脂環族飽和炭化水素の具体例としては、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、デカリンなどを挙げることができ、また脂肪族飽和炭化水素の具体例としては、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどを挙げることができる。溶媒成分(2)としてはジアルキルグリコールエーテルが用いられる。その具体例としては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができる。溶媒Iにおける溶媒成分(1)と溶媒成分(2)の混合比は、通常、重量比で95:5〜30:70、好ましくは90:10〜40:60であるのが望ましい。溶媒成分(1)の割合が過大である場合には溶媒Iの生成重合体に対する溶解度が不十分となり、一方、この割合が過小である場合には、重合反応の反応活性が低くなって高い重合度の重合体を得ることができないことがある。
また、溶媒IIとしては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの炭素数が6〜10の芳香族炭化水素、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ノナン、デカンなどのアルカン類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナンなどのシクロアルカン類、クロルブタン、ブロムヘキサン、ジクロルエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロルベンゼンなどのハロゲン化アルカン、アリールなどの化合物、酢酸エチル、プロピオン酸メチルなどの飽和カルボン酸エステル類などを挙げることができる。これらの溶媒は1種のみでなく、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記の溶媒を用いて行われる重合反応において、全単量体と溶媒との比は、重量比で、通常、単量体:溶媒=5:1〜1:15、好ましくは2:1〜1:8、更に好ましくは1:1〜1:6の範囲であるのが望ましい。
・環状オレフィン系開環重合体の分子量
本発明における環状オレフィン系開環重合体の分子量は、所望の特性により決定されるものであり一義的に規定されるものではないが、通常、固有粘度(ηinh )は0.2〜5.0、好ましくは0.4〜1.5である。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される標準ポリスチレン換算の分子量としては、重量平均分子量(Mw)が通常1.0×103〜1.0×106、好ましくは5.0×103〜5.0×105であり、分子量分布が(Mw/Mn)が通常1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4である。本発明では、このような分子量の環状オレフィン系開環重合体が得られるような条件を選択して、環状オレフィン系単量体を含む単量体の開環重合反応を行うこと
が好ましい。
開環重合体の分子量が高くなりすぎると水素添加反応の効率が低下することがあり、得られる環状オレフィン系開環重合体水素添加物の水素添加率が所望の値に達しなかったり、反応時間が長くなったりするなどの問題が生じることもある。
分子量の調節は、開環(共)重合反応における重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によっても行うことができるが、一般的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィン類等の分量調節剤を反応系に添加する方法が、添加量を調整するだけで所望の分子量にできるので容易であり好適に用いられる。
このようにして得られた環状オレフィン系開環重合体は、開環重合に伴って主鎖中に生じたオレフィン性不飽和結合を有している。
<開環重合体の水素化>
本発明では、上述のようにして得た環状オレフィン系開環重合体の、オレフィン性不飽和結合を水素化する水素化反応を行う。
水素添加触媒
本発明における開環重合体の水素化反応には、水素添加触媒を用いる。
好ましい水素添加反応触媒としては、通常のオレフィン性不飽和結合を水素添加する際に用いられる公知の化合物を使用することができるが、中でもルテニウム化合物が好ましく用いられる。
また、本発明においては、水素化触媒として、下記一般式(2)で表される金属ヒドリド錯体化合物を用いることが好ましく、特に、下記式(2)において、Mがルテニウムであるルテニウム化合物を用いることが好ましい。
MQnkpq …(2)
(式(2)中、Mは、ルテニウム、ロジウム、オスミウムおよびイリジウムからなる群より選ばれる金属を示し、
Qは、独立に下記式(i)で表される基を示し、
Tは、独立にCOまたはNOを示し、
Zは、独立にPR678(R6、R7およびR8は、それぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。)を示し、
kは1または2を示し、nは1または2を示し、pは0〜4の整数を示し、qは0〜4の整数を示し、かつ、k、n、p、qの合計は4、5または6である。)
Figure 2007106932
(式(i)中、R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を示す。)
上記R6〜R8におけるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などが挙げられる。
上記R6〜R8におけるシクロアルキル基としては、たとえば、シクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,4−ジメチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基などが挙げられる。
上記R6〜R8におけるアリール基としては、たとえば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが挙げられる。
上記式(2)中、kは1または2であり、nは1または2であり、pは0〜4の整数であり、qは0〜4の整数であり、k、n、p、qの合計は4、5または6である。
なお、上記式(2)中のQ、TおよびZは、複数である場合、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
このような本発明に係る金属ヒドリド錯体の具体例としては、たとえば、
RuH(OCOPh)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh-CH3)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh-C25)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh-C511)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh-C817)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh-OCH3)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh-OC25)(CO)(PPh3)2
RuH(OCOPh)(CO)(P(cyclohexyl)3)2
RuH(OCOPh-NH2)(CO)(PPh3)2
などが挙げられる。(式中Phはフェニル基を示す。)
これらの化合物のうち、特に好ましく用いられるのは、
RuH(OCOPh-C511)(CO)(PPh3)2
で表される化合物である。
本発明に係る金属ヒドリド錯体の添加量は、金属量/モノマー仕込み量が5〜200ppm、好ましくは10〜100ppmである。仕込み量が5ppm未満では十分な水添反応が進行しないことがある。200ppmを超えると触媒除去が困難となる。
本発明で用いられる水素化触媒の20℃でのトルエン溶解度は、通常0.2重量%以上10重量%以下、好ましくは1.0重量%以上10重量%以下である。0.2重量%未満では溶解性が低く、触媒の添加量を増やすなどの必要がある。また、10重量%を超えると触媒の除去が困難になる。
なお、水素添加触媒を加えるタイミングについては温度調整前の開環重合体溶液に予め添加されていてもよく、温度調整中に添加してもよい。
水素化反応の溶媒
水素化反応に用いられる溶媒としては、水素添加される環状オレフィン系開環重合体の良溶媒であって、しかもそれ自体が水素添加されないものであれば特に限定されない。具
体的には、前記重合反応溶媒と同様のものを挙げることができる。このため、単量体の重合で得られた環状オレフィン系開環重合体溶液を、そのまま水素化反応に供することも好ましい。水素添加反応に供される溶液中の環状オレフィン系開環重合体と溶媒との重量比は、通常、5:1〜1:20、好ましくは2:1〜1:15、更に好ましくは、1:1〜1:10であるのが望ましい。
水素化反応
本発明においては、水素化反応を、環状オレフィン系開環重合体の溶液を、70℃以上に温度調整した後、水素と接触させて水素化反応を行うことが肝要である。一般に、環状オレフィン系開環重合体の水素添加では、開環重合体を適当な溶媒に溶解した溶液に、水素添加触媒と水素とを加えて水素化反応を行うが、本発明では、開環重合体と水素とが接触するタイミングが重要な技術的要件となる。
本発明では、環状オレフィン系開環重合体の溶液を必要に応じて加熱して温度調整し、開環重合体を含む溶液の温度が70℃以上、好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜110℃となった時点で水素を加え、水素との接触を開始することが望ましい。開環重合体を含む溶液の温度が70℃未満である状態で水素を加えると、水素化反応速度が低く水素化反応に長時間を要する他、ミクロゲルの発生が抑制できないことがある。また、水素化反応時の重合体溶液温度が200℃を超える場合には、水素添加触媒が失活したり熱分解反応により低分子化したりすることがある。
水素化反応における反応系の圧力は、通常、50〜220kg/cm2、好ましくは7
0〜150kg/cm2 、さらに好ましくは90〜120kg/cm2 であるのが望ましい。圧力が低すぎると水素化反応に長時間を要し生産性に問題が生じることがあり、一方、圧力を高くすると大きい反応速度が得られるが、装置として高価な耐圧装置が必要になるので経済的でない。
なお、本発明でいう水素化反応とは、環状オレフィン系開環重合体分子中のオレフィン性不飽和結合に対する水素添加であって、それ以外の不飽和結合は水素化されなくてもよい。
たとえば、該重合体が芳香族基を有する場合、係る芳香族基は必ずしも水素化される必要はない。芳香族基が分子内に存在することにより、得られる環状オレフィン系開環重合体水素添加物の耐熱性や屈折率などの光学特性に対して有利な場合もあるので、所望の特性によっては、芳香族基が実質的に水素化されない条件を選択することが好ましい場合もある。また、溶媒としてトルエンなどの芳香族系溶媒を用いる場合、係る溶媒が水素化されない条件が好ましいことは言うまでもないことである。
酸化防止剤
本発明においては、水素化反応時のゲルの発生をさらに抑制するために、公知の酸化防止剤の存在下に、環状オレフィン系開環重合体の水素化を行うことができる。
本発明において、好ましく用いることのできる酸化防止剤としては、フェノール系化合物、チオール系化合物、スルフィド系化合物、ジスルフィド系化合物およびリン系化合物よりなる群から選ばれる酸化防止剤が挙げられ、これらの酸化防止剤を1種単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。本発明において酸化防止剤として用いることのできるこれらの化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられる。
・フェノール系化合物
フェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルア
ニリノ)−3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、などを挙げることができる。好ましくは、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられ、特に好ましくは、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などを挙げることができる。
・チオール系化合物
チオール系化合物としては、t−ドデシルメルカプタン、ヘキシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−6−メチルベンズイミダゾール、1−メチル−2−(メチルメルカプト)ベンズイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプト−5,6−ジメチルベンズイミダゾール、2−(メチルメルカプト)ベンズイミダゾール、1−メチル−2−(メチルメルカプト)ベンズイミダゾール、2−メルカプト−1,3−ジメチルベンズイミダゾール、メルカプト酢酸、などを挙げることができる。
・スルフィド系化合物
スルフィド系化合物としては、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、ジラウリル3,3'−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテ
トラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3'−チオジプロピオ
ネート、などを挙げることができる。
・ジスルフィド系化合物
ジスルフィド系化合物としては、ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド 、ビス(
2−クロロフェニル)ジスルフィド 、ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド 、ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド 、ビス(2−ニトロフェニル
)ジスルフィド 、2,2'−ジチオジ安息香酸エチル、ビス(4−アセチルフェニル)ジスルフィド 、ビス(4−カルバモイルフェニル)ジスルフィド、1,1'−ジナフチルジスルフィド 、2,2'−ジナフチルジスルフィド 、1,2'−ジナフチルジスルフィド
、2,2'−ビス(1 −クロロジナフチル)ジスルフィド 、1,1'−ビス(2 −クロ
ロナフチル)ジスルフィド 、2,2'−ビス(1 −シアノナフチル)ジスルフィド 、2
,2'−ビス(1−アセチルナフチル)ジスルフィド、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオン酸エステル、などを挙げることができる。
・リン系化合物
リン系化合物としては、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどを挙げることができる。
本発明では、開環重合体100重量部に対して、このような酸化防止剤0.01〜10重量部の存在下で、環状オレフィン系開環重合体の水素化反応を行うことが好ましい。すなわち、上述の化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を、環状オレフィン系開環重合体の溶液に、該開環重合体100重量部に対して0.01〜10重量部添加して水素添加反応を行うことができる。特に好ましいのはフェノール系化合物で、少量の添加で水素添加率を低下させることなくゲル化を抑制できる。
このような本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法によれば、従来公知の方法により環状オレフィン系開環重合体の水素添加物を製造する場合と比較して、ゲル分の発生を顕著に抑制することができ、ゲル分の発生が少なく、実質的にゲル分を含まない環状オレフィン系開環重合体水素化物を好適に製造することができる。
このようにして得られた環状オレフィン系開環重合体水素化物は、必要に応じて公知の方法で濃縮、脱溶媒して用いることができる。また、得られた環状オレフィン系開環重合体水素添加物には、適宜公知の添加剤を添加して使用することもできる。
本発明の製造方法で得られる環状オレフィン系開環重合体水素化物は、ゲル分を実質的に含まず、さらに、ろ過などでの除去が困難なミクロゲルをも実質的に含まないものであるため、樹脂の均質性に優れ、成形体を製造した場合にも歪みなどを生じにくい。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法では、サブミクロンサイズ以下のいわゆるミクロゲルの発生を抑制でき、得られた環状オレフィン系開環重合体水素化物を濾過する濾過工程の生産性が良好となる。本発明においては、得られた濾過工程前の環状オレフィン系開環重合体水素化物を、平均孔径2.0μm、濾過面積2000cm2
、平均孔径1.0μm、濾過面積2000cm2、平均孔径0.2μm、濾過面積180
0cm2の3つのフィルターをフィルター孔径の大きな準に直列でつなぎ、固形分濃度2
0重量%の精製ポリマー溶液を50℃、窒素加圧3.0kgf/cm2で連続的に濾過し
た場合、濾過開始後1時間後と1000時間後の濾過速度の比率が、好ましくは0.85〜1.00を満たす。このような環状オレフィン系開環重合体水素化物は、ゲル分を実質的に実質的に含まず、濾過工程の生産性が良好である。この比率が0.85未満であると、フィルターが短期間で目詰まりを起こして製造ラインが停止したり、頻繁なフィルター交換を必要としたり、フィルターが破れて異物除去ができなくなったりする問題が生じる場合がある。
本発明の製造方法で得られた環状オレフィン系重合体水素添加物は、公知の方法により適宜所望の形状に成形して用いることができ、得られた成形体は、樹脂中にゲル分が実質的に存在しないことにより、光学特性に優れ、強度の偏在などが少ない。このため本発明に係る環状オレフィン系重合体水素添加物は、光学部品や電気・電子材料などをはじめ、フィルムもしくはシートなどの各種成形品の用途に好適に用いることができる。
実施例
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、各種物性は、次のようにして測定あるいは評価した。
ガラス転移温度(Tg
セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を用いて、昇温速度を毎分20℃、窒素気流下で測定を行った。
水素添加率
核磁気共鳴分光計(NMR)はBruker社製AVANCE500を用い、測定溶媒はd−クロロホルムで1H−NMRを測定した。5.1〜5.8ppmのビニレン基、3
.7ppmのメトキシ基、0.6〜2.8ppmの脂肪族プロトンの積分値より、単量体の組成を算出後、水素添加率を算出した。
固有粘度(η inh
濃度:0.5g/100mlのクロロベンゼン溶液を調製し、30℃の条件で測定した。
分子量
東ソー株式会社製HLC−8020ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、テトラヒドロフラン(THF)溶媒で、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を測定した。Mnは数平均分子量を表す。
濾過速度測定
ADVANTEC社製コンパクトカートリッジフィルター:MCP−HX−E10S(平均孔径2.0μm、濾過面積2000cm2)、MCP−JX−E10S(平均孔径1
.0μm、濾過面積2000cm2)、MCS―020−E10SR(平均孔径0.2μ
m、濾過面積1800cm2)各1つをこの順に直列に繋いで、水添後のポリマー溶液を
精製後、室温、窒素加圧3.0kgf/cm2で連続的に濾過し、濾過速度の経時変化を
測定した。なお、これらのフィルターとしては、コンパクトカートリッジ用ハウジング:MTA−2000Tを用いた。
窒素置換した反応容器に、単量体として8−メトキシカルボニル−8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン(DNM)75重量部と、ジシクロペンタジエン(DCP)を25重量部とを仕込み、分子量調節剤の1−ブテンを6重量部、トルエン170重量部を仕込んで、100℃に加熱した。これにトリエチルアルミニウム0.005重量部、メタノール変性WCl6(無水メタノール:PhPOCl2:WC
6=103:630:427(重量比))0.005重量部を加え、100℃で1時間
反応させることにより重合体を得た。反応率は100%であった。
次に、設計温度185℃、1.25m3の耐圧オートクレーブを用い、上記で得た重合
体の溶液を固形分換算で350kgを仕込み、水素添加触媒である25℃におけるトルエン飽和溶解度が5wt%であるRuH(CO)[P(C65)]2(OCO−p−Ph−n−C513)を重合体固形分換算100重量部に対して0.0335重量部添加し、100℃まで加熱した後、水素ガスを反応器へ導入し、圧力を10MPaとした。水素化反応中の最高到達温度は179℃であった。理論発熱量はDNM=129.3kcal/kg、DCP=452.3kcal/kgより算出した。その後、圧力を10MPaに保ったまま、165℃、3時間の反応を行ない、水素化物を得た。得られた水素化物は、固有粘度(ηinh)=0.53、重量平
均分子量(Mw)=6.03×104、分子量分布(Mw/Mn)=2.7、ガラス転移
温度(Tg)=146.6℃であった。また、1H−NMR測定によりこの水素化物の水
素添加率を求めたところ、主鎖中のオレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。水素添加前と後の1H−NMR測定結果を図1と図2に示す。
反応終了後、トルエンが500重量部になるように希釈して、蒸留水3重量部、乳酸0.72重量部、過酸化水素0.00214重量部を加え60℃、30分加熱した。その後メタノール200重量部を加え60℃、30分加熱した。25℃まで冷却すると2層に分離した。上澄み液500重量部を除去し、トルエン350重量部、水3重量部を加え60℃、30分加熱した。その後メタノール240重量部を加え60℃、30分加熱した。25℃まで冷却すると2層に分離した。再度、上澄み液500重量部を除去し、トルエン350重量部、水3重量部を加え60℃、30分加熱した。その後メタノール240重量部を加え60℃、30分加熱した。25℃まで冷却すると2層に分離した。最後に上澄み液
500重量部を除去後、下層部のポリマー溶液を50℃に加熱後、固形分濃度を20%に希釈し、2.0μm、1.0μm、0.2μmの3段の濾過を行った。ポリマー固形分量を55%まで濃縮し、250℃、4torr、滞留時間1hで脱溶し、10μmのポリマーフィルターを通過させて、共重合体水素化物(1)を得た。
また、脱溶媒前の精製液を50℃加熱に保って連続的に濾過して濾過速度の経時変化を追跡した。1000hr後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下せず、1000hr濾過速度/1hr濾過速度=1.00との濾過速度は低下しなかった。溶液中にゲルが含まれていないことが確認できた。
実施例1において、単量体として、8−メトキシカルボニル−8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン65重量部、ジシクロペンタジエン(DCP)25重量部、および、NB10重量部を仕込み、トルエンを190重量部とし重合体を合成し、水添反応において重合体の固形分換算の仕込み量を330kgとした以外は実施例1と同様にして、水素化物を得た。得られた水素化物は、固有粘度(ηinh)=
0.52、重量平均分子量(Mw)=6.28×104、分子量分布(Mw/Mn)=3
.2、ガラス転移温度(Tg)=120.0℃であった。水添反応中の最高到達温度は179℃であった。理論発熱量はDNM=129.3kcal/kg、DCP=452.3kcal/kg、NB=319.3kcal/kgより算出した。
1H−NMR測定によりこの水素添加物の水素添加率を求めたところ、主鎖中のオレフィ
ン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。水素添加前と後の1H−NMR測
定結果を図3と図4にそれぞれ示す。
また、脱溶媒前の精製液を50℃加熱に保って連続的に濾過して濾過速度の経時変化を追跡した。1000hr後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下せず、1000hr濾過速度/1hr濾過速度=1.00との濾過速度は低下しなかった。
比較例1
実施例1の水素化反応において、ゲル化抑制剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを1部重、重合体固形分100重量部に対しトルエン600重量部、水添触媒としてトルエンの飽和溶解度が0.05wt%のRuH(CO)[P(C65)]3Clを0.0565重量部用い(ルテニウム金属/モ
ノマー仕込み量=60ppm)、水素導入温度を150℃、重合体固形分換算の仕込み量を120kgとした以外は、実施例1とし同様にして水素化物を得た。得られた水素化物は、固有粘度(ηinh)=0.53、重量平均分子量(Mw)=6.03×104、分子量分布(Mw/Mn)=2.7、ガラス転移温度(Tg)=146.6℃であった。1H−
NMR測定によりこの水素化物の水素添加率を求めたところ、主鎖中のオレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。水素化反応中の最高到達温度は179℃であったが、水添反応の開始温度が高いため、オートクレーブの設計温度以下の運転にするには単量体仕込み量が少なく、溶媒量が多いため、生産性が悪いものであった。
また、脱溶媒前の精製液を50℃加熱に保って連続的に濾過して濾過速度の経時変化を追跡した。1000hr後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下せず、1000hr濾過速度/1hr濾過速度=1.00との濾過速度は低下しなかった。
比較例2
実施例2の水素化反応において、ゲル化抑制剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを1部重、重合体固形分100重量部に対しトルエン700重量部、水添触媒として25℃でのトルエンへの飽和溶解度が0.05wt%のRuH(CO)[P(C65)]3Clを0.0565重量部用い(ルテニ
ウム金属/モノマー仕込み量=60ppm)、水素導入温度を150℃、重合体固形分換
算の仕込み量を110kgとした以外は実施例3と同様にして水素化物を得た。得られた水素化物は、[固有粘度(ηinh)=0.52、重量平均分子量(Mw)=6.28×104、分子量分布(Mw/Mn)=3.2]、ガラス転移温度(Tg)=120.0℃であった。1H−NMR測定によりこの水素化物の水素添加率を求めたところ、主鎖中のオレフ
ィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。水素化反応中の最高到達温度は179℃であったが、水添反応の開始温度が高いためオートクレーブの設計温度以下の運転にするにはモノマー仕込み量が少なく、溶媒量が多いため、生産性が悪いものであった。また、脱溶媒前の精製液を50℃加熱に保って連続的に濾過して濾過速度の経時変化を追跡した。1000hr後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下せず、1000hr濾過速度/1hr濾過速度=1.00との濾過速度は低下しなかった。
比較例3
実施例1の水素化反応において、ゲル化抑制剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを1部重、25℃でのトルエンへの飽和溶解度が0.05wt%のRuH(CO)[P(C65)]3Clを0.0565重量
部用い(ルテニウム金属/モノマー仕込み量=60ppm)、水素導入温度を100℃とした以外は実施例1と同様にして水素化物を得た。得られた水素化物は、固有粘度(ηinh)=0.53、重量平均分子量(Mw)=6.03×104、分子量分布(Mw/Mn)=2.7、ガラス転移温度(Tg)=146.6℃であった。1H−NMR測定によりこ
の水素化物の水素添加率を求めたところ、主鎖中のオレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。水添反応中の最高到達温度は179℃であった。
また、脱溶媒前の精製液を50℃に加熱に保って連続的に濾過して濾過速度の経時変化を追跡した。1000hr後はフィルター目詰まりが発生し、濾過できなくなった。1000hr濾過速度/1hr濾過速度=0。
比較例4
実施例2の水素化反応において、ゲル化抑制剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを1部重、25℃でのトルエンへの飽和溶解度が0.05wt%のRuH(CO)[P(C65)]3Clを0.0565重量
部用い(ルテニウム金属/モノマー仕込み量=60ppm)、水素導入温度を100℃とした以外は実施例3と同様にして水素化物を得た。 得られた水素化物は、固有粘度(ηinh)=0.52、重量平均分子量(Mw)=6.28×104、分子量分布(Mw/Mn
)=3.2」、ガラス転移温度(Tg)=120.0℃であった。1H−NMR測定によ
りこの水素化物の水素添加率を求めたところ、主鎖中のオレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
また、脱溶媒前の精製液を50℃加熱に保って連続的に濾過して濾過速度の経時変化を追跡した。1000hr後はフィルター目詰まりが発生し、濾過できなくなった。1000hr濾過速度/1hr濾過速度=0。
図1は、実施例1で得られた共重合体(水素化前)の1H−NMRチャートである。5.1〜5.8ppm付近に不飽和結合(二重結合)、3.7ppmにメトキシ基のシグナルが観測できる。 図2は、実施例1で得られた水素化後の共重合体(水素化物)の1H−NMRチャートである。3.7ppmにメトキシ基のシグナルが観測できるが、5.1〜5.8ppm付近に不飽和結合(二重結合)は観測できない。 図3は、実施例2で得られた共重合体(水素化前)の1H−NMRチャートである。5.1〜5.8ppm付近に不飽和結合(二重結合)、3.7ppmにメトキシ基のシグナルが観測できる。 図4は、実施例2で得られた水素化後の共重合体(水素化物)の1H−NMRチャートである。3.7ppmにメトキシ基のシグナルが観測できるが、5.1〜5.8ppm付近に不飽和結合(二重結合)は観測できない。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合し、得られた開環重合体の溶液を、予め40℃以上120℃未満の温度にした後、ルテニウム化合物の存在下で、水素と接触させて水素化反応を開始することを特徴とする、環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法;
    Figure 2007106932
    (一般式(1)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、もしくはアルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、アミド基、アミノ基およびチオール基の群から選ばれた極性基、またはハロゲン原子および/または上記の極性基により置換された基よりなる群より選ばれた原子もしくは基を示し、それぞれ同一でも良く、また異なっていても良い。mは0または正の整数、nは0または1である。ただし、mが0のときは、nも0である。)。
  2. 前記一般式(1)で表される環状オレフィン系化合物を含む単量体を開環重合し、得られた開環重合体の溶液を、予め40℃以上120℃未満の温度にした後、下記一般式(2)で表される化合物の存在下で、水素と接触させて水素化反応を開始することを特徴とする、環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法;
    MQnkpq …(2)
    (式(2)中、Mは、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、鉄、コバルトおよびイリジウムからなる群より選ばれる金属を示し、
    Qは、独立に下記式(i)で表される基を示し、
    Tは、独立にCOまたはNOを示し、
    Zは、独立にPR678(R6、R7およびR8は、それぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。)を示し、
    kは1または2を示し、nは1または2を示し、pは0〜4の整数を示し、qは0〜4の整数を示し、かつ、k、n、p、qの合計は4、5または6である。)
    Figure 2007106932
    (式(i)中、R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を示す。)。
  3. 水素化反応を、上記一般式(2)におけるMがルテニウムである化合物の存在下に行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(3)で表される化合物とを含む単量体を共重合して得られる開環共重合体を水素化することを特徴とする請求項1または2に記載の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法;
    Figure 2007106932
    (一般式(3)中、A3〜A6は、独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、もしくはアルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、アミド基、アミノ基およびチオール基の群から選ばれた極性基、またはハロゲン原子および/または上記の極性基により置換された基よりなる群より選ばれた原子もしくは基を示し、それぞれ同一でも良く、また異なっていても良い。また、A3とA4またはA5とA6とから形成されるアルキリデニル基、あるいはA3とA5、A3
    6、A4とA5またはA4とA6が結合し、それぞれが結合する炭素原子とともに環状構造
    を有していても良い。mは0または正の整数、nは0または1である。ただし、mが0のときは、nも0である。)。
  5. 得られた環状オレフィン系開環重合体水素化物を、平均孔径2.0μm、濾過面積2000cm2、平均孔径1.0μm、濾過面積2000cm2、平均孔径0.2μm、濾過面積1800cm2の3つのフィルターをフィルター孔径の大きな順に直列でつなぎ、固形
    分濃度20重量%のポリマー溶液を50℃、窒素加圧3.0kgf/cm2で連続的に濾
    過した場合、濾過開始後1時間後の濾過速度と1000時間後の濾過速度との比率が0.85〜1.00である、請求項1または2に記載の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法。
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