JP2008266599A - 環状オレフィン系重合体の製造方法および環状オレフィン系重合体 - Google Patents

環状オレフィン系重合体の製造方法および環状オレフィン系重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、簡便な方法により、得られる環状オレフィン系重合体がゲルを生じにくく、特に開環(共)重合でゲルを生じやすいジシクロペンタジエンなどの単量体を開環(共)重合した場合であっても、ゲルの発生を高度に抑制し得る環状オレフィン系重合体の製造方法、およびその製造方法により得られるゲル含有量の少ない環状オレフィン系重合体を提供すること、ならびに該環状オレフィン系重合体からのフィルムおよび延伸フィルムの製造方法を提供することを課題としている。
【解決手段】本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法は、環状オレフィン系単量体を含む溶液を、100〜200℃に加熱し、次いで重合触媒を添加して開環重合を行うことを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状オレフィン系化合物を開環(共)重合してなる環状オレフィン系重合体の製造方法に関する。詳しくは、本発明は、得られる環状オレフィン系重合体がゲルを生じにくい環状オレフィン系重合体の製造方法であって、ジシクロペンタジエンなどの、開環(共)重合でゲルを特に生じやすい単量体を開環(共)重合した場合であっても、ゲルの発生を高度に抑制して環状オレフィン系重合体を製造し得る、環状オレフィン系重合体の製造方法に関する。
環状オレフィン系開環(共)重合体は、主鎖構造の剛直性に起因してガラス転移温度が高く、主鎖構造に嵩高い基が存在するために非晶性で光線透過率が高く、しかも屈折の異方性が小さいことにより低複屈折性を示すなどの特長を有しており、耐熱性、透明性、光学特性に優れた透明熱可塑性樹脂として注目されている。このような環状オレフィン系開環(共)重合体としては、例えば特許文献1〜6に記載のものなどが挙げられる。
近年、上記の特徴を利用して、例えば光ディスク、光学レンズ、光ファイバーなどの光学材料、光半導体封止などの封止材料などの分野において、環状オレフィン系開環(共)重合体を応用することが検討されている。また、フィルムまたはシート(以下、シートも含めてフィルムという。)に応用し、従来の光学用フィルムの問題点を改良する試みもなされている。
すなわち、従来から光学用フィルムとして使用されているポリカーボネート、ポリエステルあるいはトリアセチルアセテート等のフィルムは、光弾性係数が大きいために微小な応力変化により位相差が発現したり変化したりする問題や、耐熱性や吸水変形等の問題があるため、これらの問題を解決するものとして、環状オレフィン系開環(共)重合体からなるフィルムが光学用の各種フィルムとして提案されている。このような用途としては、位相差フィルム、偏光板の保護フィルム、液晶表示素子用基板などが挙げられる。
ところで、近年、液晶表示素子(LCD)の大型化や高機能化等に伴い、LCDに用いる位相差板に対する要求特性も高度化し、例えば、LCDの大画面化や軽量化に対しては位相差の均一性や光軸ぶれのないことがより高いレベルで求められ、LCDの視野角向上に対しては厚み方向での位相差の制御などが求められるようになってきている。そこで、これらの要求に対応するために、種々の環状オレフィン系単量体の開環単独重合体(ホモポリマー)や開環共重合体が位相差板の材料として提案されている。
しかしながら、単独重合体の場合には、用いる環状オレフィン系単量体の特性により得られる重合体の特性が一義的に決定されてしまい、様々な要求特性全てに対応するのには限界がある。
一方、共重合体の場合には、共重合体のガラス転移温度(以下、Tgともいう)付近で延伸すると、延伸後のフィルムが白濁したり、位相差の均一性が低下したりするなどの重大な問題が発生することがある。もちろん、これらの問題はフィルム延伸温度を高くして延伸することにより回避することは可能であるが、高温で延伸すると位相差の発現性が低下するため所望の位相差値を得るための延伸倍率が高くなる、あるいはフィルム厚を厚くする必要があるなど位相差値制御の上で問題があった。
このため、耐熱性、透明性などの環状オレフィン系樹脂の優れた特性を有し、かつTg
付近などの比較的低温でフィルム成形あるいはフィルムの延伸を行った場合にも、白濁などの不具合を生じず、位相差板などの用途に好適な樹脂が強く望まれていた。
このような状況において、本願出願人は、極性基および炭化水素基を有する環状オレフィンと、置換基を有してもよいトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(ジヒ
ドロジシクロペンタジエン)と、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどの極性基を有さない環状オレフィンとから得られる環状オレフィン系開環共重合体が、Tg付近の温度条件で延伸しても白濁等の問題を生じず、フィルムまたはシート、および位相差板の用途に好適であることを見出し、既に提案している(特許文献7)。
しかしながら、従来の製造方法により環状オレフィン系化合物の開環(共)重合体あるいはその水素添加物を製造した場合にはゲルを生じる場合があり、特にジヒドロジシクロペンタジエン骨格を有する環状オレフィンを、開環(共)重合して得られる(共)重合体あるいはその水素添加物を製造する場合にはゲルが生じやすいという問題がある。そして、ゲルを含む重合体を用いてフィルムなどを成形する場合には、得られるフィルムなどの成形体が表面性状に劣るものとなるという問題がある。
このような問題を解決するため、環状オレフィン系開環(共)重合体あるいはその水素添加物を、より高度な光学特性が要求される用途に用いる際には、濾過などの工程でゲルを除く場合があるが、ゲル量が多い場合には濾過の負担が大きいものとなる。
このため、環状オレフィン系化合物を開環(共)重合し、必要に応じて水素添加して環状オレフィン系重合体を製造する場合、特にジヒドロジシクロペンタジエン骨格を有する環状オレフィンを用いて環状オレフィン系重合体を製造する場合に、ゲルの発生を極力抑える方法の確立が求められていた。
特開平1−132625号公報 特開平1−132626号公報 特開昭63−218726号公報 特開平2−133413号公報 特開昭61−120816号公報 特開昭61−115912号公報 WO2007/010830号パンフレット
本発明は、簡便な方法により、得られる環状オレフィン系重合体がゲルを生じにくく、特に開環(共)重合でゲルを生じやすいジシクロペンタジエンなどの単量体を開環(共)重合した場合であっても、ゲルの発生を高度に抑制し得る環状オレフィン系重合体の製造方法、およびその製造方法により得られるゲル含有量の少ない環状オレフィン系重合体を提供すること、ならびに該環状オレフィン系重合体からのフィルムおよび延伸フィルムの製造方法を提供することを課題としている。
本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法は、環状オレフィン系単量体を含む溶液を、100〜200℃に加熱し、次いで重合触媒を添加して開環重合を行うことを特徴としている。
本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法では、さらに水素添加反応を行うことが好ましい。
本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法では、環状オレフィン系単量体が、下記式
(1)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 2008266599
(式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15の炭化水素基、もしくはその他の1価の有機基であり、mは1〜3の整数である。)
また本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法では、環状オレフィン系単量体が、前記式(1)で表される化合物および下記式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 2008266599
(式(2)中、R3〜R6は各々独立に水素原子;ハロゲン原子;酸素、窒素、イオウ若しくはケイ素を含む連結基を有していてもよい置換又は非置換の炭素原子数1〜10の炭化水素基;または極性基を表し、nは0、1または2を表す。)
本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法では、重合反応において、反応溶液温度と、重合触媒添加前の反応溶液温度との差を変化温度とするとき、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)の、最大変化温度(Tmax)に対する割合が、30%以上であることが好ましい。
本発明の環状オレフィン系重合体は、前記本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法により得られたことを特徴としている。
本発明のフィルムの製造方法は、前記本発明の製造方法により得られた環状オレフィン系重合体を製膜することを特徴としている。
本発明の延伸フィルムの製造方法は、前記本発明の製造方法により得られた環状オレフィン系重合体を製膜し、延伸することを特徴としている。
本発明によれば、簡便な方法により、得られる環状オレフィン系重合体がゲルを生じにくく、特に開環(共)重合でゲルを生じやすいジシクロペンタジエンなどの単量体を開環(共)重合した場合であっても、ゲルの発生を高度に抑制し得る環状オレフィン系重合体の製造方法を提供することができる。本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法では、重合開始直後から良好な反応性を示し、環状オレフィン系重合体を効率よく製造することができるとともに、得られる重合体の濾過特性にも優れる。
本発明の製造方法により得られる環状オレフィン系重合体は、ゲル含有量が少なく、濾
過性にも優れ、高度な光学特性が要求される用途に好適に用いることができ、たとえば表面平滑性および透明性に優れたフィルムを溶液流延法により製造する際に好適に用いることができる。また、本発明の製造方法により得られた重合体からなるフィルムは、高倍率の延伸が可能である。さらに、ジシクロペンタジエン由来の構造単位はポリマーの位相差発現性を向上させるが、本発明の製造方法によれば、当該構造単位を高い比率で含む、ゲル含有量の少ない開環(共)重合体を得ることができる。従って、本発明の製造方法により得られた重合体からなるフィルムは、延伸範囲の点でも化学構造の点でも、位相差発現性に優れたフィルムとすることが可能である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る環状オレフィン系重合体の製造方法では、少なくとも1種の環状オレフィン系単量体を含む溶液を、100〜200℃に加熱し、ついで重合触媒を添加して開環重合を行って、環状オレフィン系重合体を製造する。なお、本発明において、重合とは、重合あるいは共重合を意味し、重合体とは重合体あるいは共重合体を意味する。
環状オレフィン系単量体
本発明において、環状オレフィン系単量体とは、ノルボルネン骨格を有し、ノルボルネン環の開環重合の可能な化合物の1種以上からなる、単量体あるいは単量体組成物を意味する。
本発明においては、環状オレフィン系単量体が、下記式(1)で表される化合物(以下、環状オレフィン系化合物(1)ともいう)を含むことが好ましい。
Figure 2008266599
(式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15の炭化水素基、もしくはその他の1価の有機基であり、mは1〜3の整数である。)
式(1)において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
炭素原子数1〜15の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基などのアルケニル基などが挙げられる。
その他の1価の有機基としては、酸素、窒素、イオウ若しくはケイ素を含む連結基を有していてもよい置換又は非置換の炭素原子数1〜10の炭化水素基または極性基があげられる。上記連結基としては、たとえば、カルボニル基(−CO−)、オキシカルボニル基(−O(CO)−)、スルホン基(−SO2−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテ
ル結合(−S−)、イミノ基(−NH−)、アミド結合(−NHCO−、−CONH−)、シロキサン結合(−OSi(R)−(式中、Rはメチル、エチル等のアルキル基))等が挙げられ、炭化水素基としては、たとえば上述の炭化水素基などが挙げられる。また、極性基としては、たとえば、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、オキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、シアノ基、アミド基、イミド基、
トリオルガノシロキシ基、トリオルガノシリル基、アミノ基、アシル基、アルコキシシリル基、スルホニル基、カルボキシル基などが挙げられる。さらに具体的には、上記アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられ;オキシカルボニル基としては、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基などのアルキルカルボニルオキシ基、およびベンゾイルオキシ基などのアリールカルボニルオキシ基が挙げられ;アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられ;アリーロキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、フルオレニルオキシカルボニル基、ビフェニリルオキシカルボニル基などが挙げられ;トリオルガノシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基などが挙げられ;トリオルガノシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基などが挙げられ;アミノ基としては第1級アミノ基が挙げられ、アルコキシシリル基としては、例えばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基)などが挙げられる。
このような環状オレフィン系化合物(1)としては、具体的には、例えば、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン)、
7−メチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
8−メチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−エチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−イソプロピル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−シクロヘキシル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−フェニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7,8−ジメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−メチル−8−エチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−メトキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
8−メトキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−フェノキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−メチル−8−メトキシカルボニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7
−ジエン、
7−フルオロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
8−フルオロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7−クロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
8−クロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7,8−ジフルオロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
7,8−ジクロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン
等を挙げることができるが、これらの例示に限定されるものではない。本発明では、このうち、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエンが特に好ましく用いられ
る。
本発明では、環状オレフィン系単量体が、上記式(1)で表される化合物(環状オレフィン系化合物(1))とともに、下記式(2)で表される化合物(以下、環状オレフィン系化合物(2)ともいう)を含むことが好ましい。なお、下記式(2)で表される化合物は、単独で環状オレフィン系単量体として用いられてもよい。
Figure 2008266599
(式(2)中、R3〜R6は各々独立に水素原子;ハロゲン原子;酸素、窒素、イオウ若しくはケイ素を含む連結基を有していてもよい置換又は非置換の炭素原子数1〜10の炭化水素基;または極性基を表し、nは0、1または2を表す。)
式(2)において、ハロゲン原子としては式(1)と同様のものが挙げられる。
炭素原子数1〜10の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基などのアルケニル基などが挙げられる。
また、置換または非置換の炭化水素基は直接環構造に結合していてもよいし、あるいは連結基(linkage)を介して結合していてもよい。連結基としては、例えば炭素原子数1〜
10の2価の炭化水素基(例えば、−(CH2m−(式中、mは1〜10の整数)で表されるアルキレン基);酸素、窒素、イオウまたはケイ素を含む連結基(例えば、カルボニル基(−CO−)、オキシカルボニル基(−O(CO)−)、スルホン基(−SO2−)、エー
テル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、イミノ基(−NH−)、アミド結合(−N
HCO−,−CONH−)、シロキサン結合(−OSi(R2)−(式中、Rはメチル、エ
チルなどのアルキル基))などが挙げられ、これらの複数を含む連結基であってもよい。
極性基としては、たとえば、水酸基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、オキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、シアノ基、アミド基、イミド基、トリオルガノシロキシ基、トリオルガノシリル基、アミノ基、アシル基、アルコキシシリル基、スルホニル基、およびカルボキシル基などが挙げられる。さらに具体的には、上記アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられ;オキシカルボニル基としては、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基などのアルキルカルボニルオキシ基、およびベンゾイルオキシ基などのアリールカルボニルオキシ基が挙げられ;アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられ;アリーロキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、フルオレニルオキシカルボニル基、ビフェニリルオキシカルボニル基などが挙げられ;トリオルガノシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基などが挙げられ;トリオルガノシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基などが挙げられ;アミノ基としては第1級アミノ基が挙げられ、アルコキシシリル基としては、例えばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基などが挙げられる。
このような環状オレフィン系化合物(2)としては、具体的には、例えば、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(2−ノルボルネン)、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプト−4−エン
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−フェノキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−6−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−6−フェノキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−フェノキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
ドデカ−3−エン
等を挙げることができるが、これらの例示に限定されるものではない。
本発明の環状オレフィン系重合体の製造方法では、環状オレフィン系単量体を含む溶液、好ましくは上述した環状オレフィン系化合物(1)および/または環状オレフィン系化合物(2)を含む環状オレフィン系単量体を含む溶液を、重合触媒を添加する前に100〜200℃に加熱する。
環状オレフィン系単量体を含む溶液とは、環状オレフィン系単量体と、重合溶媒とを含む溶液である。この溶液は、必要に応じて分子量調節剤などの成分を含有してもよい。重合溶媒としては、環状オレフィン系単量体と、加熱後に添加する重合触媒と、必要に応じて分子量調節剤とを、溶解あるいは分散するものであればよく、その具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどのアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナンなどのシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロムヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化アルカン;アリールなどの化合物;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチルなどの飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類を挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、「溶媒:環状オレフィン系単量体」が、重量比で、通常1:1〜10:1となる量であるのが好ましく、より好ましくは1:1〜5:1となる量である。
本発明において、分子量の調節は、重合温度、触媒の種類、溶媒の種類等を調整することによっても行うことができるが、分子量調節剤を開環共重合の反応系に共存させることにより調節することが好ましい。分子量調節剤は、環状オレフィン系単量体を含む重合触媒添加前の溶液に、加熱前あるいは加熱後に添加してもよく、また、加熱後に重合触媒とともに添加してもよいが、添加時期が加熱前あるいは加熱後触媒添加前であるのが好ましい。
本発明の製造方法で好適に用いることのできる分子量調節剤の具体例としては、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン類およびスチレンなどを挙げることがで
き、これらのうち、1−ブテン、1−ヘキセンが特に好ましい。これらの化合物は、単独であるいは2種以上を組み合わせて分子量調節剤として用いることができる。
分子量調節剤の使用量としては、特に限定されるものではないが、開環重合反応に供される環状オレフィン系単量体1モルに対して好ましくは0.005〜0.6モル、より好ましくは0.02〜0.5モルの範囲であるのが望ましい。
本発明では、環状オレフィン系単量体を含む溶液を、単量体の種類などにもよるが、100〜200℃、好ましくは100〜130℃、特に好ましくは100〜115℃の範囲に加熱した後に、重合触媒を添加して、開環重合を行う。
本発明の製造方法で用いることのできる重合触媒としては、たとえば、
(I)Olefin Metathesis and Metathesis Polymerization(K.J.IVIN, J.C.MOL, Academic Press 1997)に記載されている触媒が好ましく用いられる。このような触媒としては
、例えば、(a)W、Mo、Re、VおよびTiの化合物から選ばれた少なくとも1種と、(b)アルカリ金属元素(例えば、Li、Na、K)、アルカリ土類金属元素(例えば、Mg、Ca)、第12族元素(例えば、Zn、Cd、Hg)、第13族元素(例えば、B、Al)、第14族元素(例えば、Si、Sn、Pd)等の化合物であって、少なくとも1つの当該元素−炭素結合または当該元素−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1種との組み合わせからなるメタセシス触媒が挙げられる。該触媒の活性を高めるために、後述の(c)添加剤が添加されたものであってもよい。
上記(a)成分の具体例としては、例えば、WCl6、MoCl5、ReOCl3、VO
Cl3、TiCl4等の特開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(b)成分の具体例としては、例えば、n−C49Li、(C253Al、(C252AlCl、(C251.5AlCl1.5、(C25)AlCl2、メチルアルモキサ
ン、LiH等の特開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(c)成分の添加剤としては、例えば、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、アミン類等を好適に用いることができ、これらのうち、メタノール、アセトン、ジブチルエーテル等が特に好ましい。更に、特開平1−240517号公報に記載の化合物を使用することができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(a)成分等を組み合わせてなるメタセシス触媒の使用量は、上記(a)成分と、全単量体との、「(a)成分:全単量体」のモル比が、通常、1:500〜1:500,000となる範囲、好ましくは1:1,000〜1:100,000となる範囲である。
更に、上記(a)成分と(b)成分との割合は、「(a):(b)」の金属原子(モル)比が、通常、1:1〜1:50、好ましくは1:2〜1:30の範囲である。このメタセシス触媒に上記(c)添加剤を添加する場合、(a)成分と(c)成分との割合は、「(c):(a)」のモル比が、通常0.005:1〜15:1、好ましくは0.05:1〜7:1の範囲である。
また、その他の触媒として、
(II)周期表第4族〜第8族の遷移金属−カルベン錯体やメタラシクロブタン錯体等からなるメタセシス触媒を用いることができる。
上記触媒(II)の具体例としては、例えば、W(=N−2,6−C63 iPr2)(=CHtBu)(OtBu)2、Mo(=N−2,6−C63 iPr2)(=CHtBu)(Ot
Bu)2、Ru(=CHCH=CPh2)(PPh32Cl2、Ru(=CHPh2)[P(C61132Cl2等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記触媒(II)の使用量は、「触媒(II):環状オレフィン系単量体」のモル比が、通常1:500〜1:50,000となる範囲、好ましくは1:100〜1:10,000となる範囲である。
なお、上記触媒(I)と(II)とを組み合わせて用いても差し支えない。
開環共重合反応を行う際の反応時間は、通常0.1〜10時間、好ましくは0.1〜9時間、より好ましくは0.1〜8時間であるのが望ましい。
本発明では、反応溶液温度と、重合触媒添加前の反応溶液温度との差を変化温度とするとき、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)の、最大変化温度(Tmax)に対する割合(T1/Tmax ×100(%))が、30%以上であることが好ましく、より好ましく
は35%以上、さらに好ましくは40%以上であるのが望ましい。
この重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)の、最大変化温度(Tmax)に対する割合は、重合開始直後の反応初期段階の反応性を示し、得られる重合体溶液の濾過性に大きく影響する。
重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)の、最大変化温度(Tmax)に対する好ましい割合が得られる条件については、重合開始温度が通常100〜115℃、好ましくは105〜110℃であり、前記(a)成分等を組み合わせてなるメタセシス触媒の使用量は、上記(a)成分と、全単量体との、「(a)成分:全単量体」のモル比が、通常、1:1,000〜1:40,000、より好ましくは1:5,000〜1:30,000の範囲であり、更に、前記(a)成分と(b)成分との割合は、「(a):(b)」の金属原子(モル)比が、通常、1:2〜1:7、好ましくは1:3〜1:6の範囲である。このメタセシス触媒に上記(c)添加剤を添加する場合、(a)成分と(c)成分との割合は、「(c):(a)」のモル比が、通常0.005:1〜15:1、好ましくは0.05:1〜7:1の範囲である。
このようにして環状オレフィン系単量体を開環重合しただけの環状オレフィン系重合体は、そのままで用いることができるが、分子内にオレフィン性不飽和結合を有しており、用途によっては耐熱性が充分でないことから、さらに水素添加反応を行うことが好ましい。
本発明における水素添加反応には、公知の方法を適用できる。例えば、特開昭63−218726号公報、特開平1−132626号公報、特開平1−240517号公報、特開平2−10221号公報、特開2005−162617公報、特開2005−162618公報、特開2005−213370公報、特開2007−1967公報、特開2007−106932公報などに記載された触媒や溶媒および温度条件などを適用することで、水素添加反応を実施することができる。
環状オレフィン系重合体のオレフィン性不飽和結合の水素添加率としては、通常80モル%以上、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上であることが望ましい。なお、本発明における水素添加反応とは、上記の通り、分子内のオレフィン性不
飽和結合に対するものであり、本発明で用いる環状オレフィン系重合体が芳香族基を有する場合、係る芳香族基は屈折率など光学的な特性や耐熱性において有利に作用することもあるので、必ずしも水素添加される必要はない。
本発明に係る環状オレフィン系重合体は、必要に応じて公知の方法で精製後、脱溶媒処理して用いてもよい。
本発明に係る環状オレフィン系重合体は、上述のようにして得られ、その分子量は、用途などに応じて適宜調整して製造することができ、特に限定されるものではないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が、通常8000〜1,000,000、好ましくは10,000〜500,000、さらに好ましくは10,000〜100,000であり、また、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常10,000〜3,000,000、好ましくは20,000〜1,000,000、さらに好ましくは30,000〜500,000の範囲であるのが望ましい。
分子量が過小である場合には、フィルムなどの得られる成形品の強度が低いものとなることがある。一方、分子量が過大である場合には、溶液粘度が高くなりすぎて、本発明の環状オレフィン系重合体の生産性や成形性、加工性が悪化することがある。
また、本発明に係る環状オレフィン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されるものではないが、例えばフィルム用途などに用いる場合には、通常1.5〜10、好ましくは2〜8、さらに好ましくは2.2〜5であるのが望ましい。
本発明に係る環状オレフィン系重合体は、23℃における飽和吸水率が、通常0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.7重量%、さらに好ましくは0.1〜0.5重量%であるのが望ましい。本発明の環状オレフィン系重合体の飽和吸水率が上記の範囲内にあれば、得られる成形体の耐湿性が高く、たとえば光学フィルムでは、各種の光学特性、透明性、位相差および位相差の均一性、あるいは寸法精度が、高温多湿のような条件下でも安定に維持されると共に、他の材料との密着性・接着性に優れるため、使用中に剥離などが発生することがなく、また、酸化防止剤等の添加剤との相溶性も良好であるため、添加剤の種類および添加量の選択の自由度が大きくなるという利点がある。本発明の環状オレフィン系重合体を、フィルム製造に用いる場合、この飽和吸水率が0.01重量%未満である場合には、得られるフィルムは、他材料との密着性や接着性が低いものとなり、使用中に剥離を生じやすくなり、また、酸化防止剤等の添加剤の添加量が制約されることがある。一方、この飽和吸水率が1重量%を超える場合には、吸水により光学特性の変化や寸法変化を起こしやすくなる。
ここで、飽和吸水率は、ASTM D570に準拠し、23℃の水中で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求められる値である。
本発明の環状オレフィン系重合体のガラス転移温度(Tg)は、単量体の種類および分子量にもよるが、通常110〜250℃であり、好ましくは115〜220℃、さらに好ましくは120〜200℃である。Tgが110℃以上である場合には、本発明の環状オレフィン系重合体を用いて製造した成形体が、優れた耐熱性を有するため好ましい。Tgが110℃未満である場合には、熱変形温度が低くなるため、耐熱性に問題が生じるおそれがあり、また、得られるフィルムなどの成形体における温度による光学特性の変化が大きくなるという問題が生じることがある。一方、Tgが250℃を超える場合には、たとえばフィルムを延伸加工する際などに加工温度が高くなりすぎて本発明の共重合体が熱劣化する場合がある。
本発明の環状オレフィン系重合体は、そのまま成形に用いてもよいが、耐熱劣化性や耐
光性の改良のために公知の酸化防止剤や紫外線吸収剤などの添加剤を添加して用いることができる。例えば、下記フェノール系化合物、チオール系化合物、スルフィド系化合物、ジスルフィド系化合物、リン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を、本発明の環状オレフィン系重合体100重量部に対して0.01〜10重量部添加することで、耐熱劣化性を向上させることができる。
・フェノール系化合物
フェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ―t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)―6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4―ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕―1,1−ジメチルエチル]―2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、などを挙げることができる。好ましくは、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4―ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられ、特に好ましくは、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などを挙げることができる。
・チオール系化合物
チオール系化合物としては、t−ドデシルメルカプタン、ヘキシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−6−メチルベンズイミダゾール、1−メチル−2−(メチルメルカプト)ベンズイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、2−メルカプト−5,6−ジメチルベンズイミダゾール、2−(メチルメルカプト)ベンズイミダゾール、1−メチル−2−(メチルメルカプト)ベンズイミダゾール、2−メルカプト−1,3−ジメチルベンズイミダゾール、メルカプト酢酸などを挙げることができる。
・スルフィド系化合物
スルフィド系化合物としては、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、ジラウリル3,3'−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテ
トラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3'−チオジプロピオ
ネートなどを挙げることができる。
・ジスルフィド系化合物
ジスルフィド系化合物としては、ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロフェニル)ジスルフィド 、ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、
ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2−ニトロフェニル)ジスルフィド、2,2'−ジチオジ安息香酸エチル、ビス(4−アセチルフェニル)ジスル
フィド、ビス(4−カルバモイルフェニル)ジスルフィド、1,1'−ジナフチルジスル
フィド、2,2'−ジナフチルジスルフィド、1,2'−ジナフチルジスルフィド、2,2'−ビス(1−クロロジナフチル)ジスルフィド、1,1'−ビス(2−クロロナフチル)ジスルフィド、2,2'−ビス(1−シアノナフチル)ジスルフィド、2,2'−ビス(1−アセチルナフチル)ジスルフィド、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオン酸エステ
ルなどを挙げることができる。
・リン系化合物
リン系化合物としては、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどを挙げることができる。
さらに、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどベンゾフェノン系化合物、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系化合物、あるいは2−エチルオキサニリド、2−エチル−2'−エトキシオキサニリドなどのオキサニリド系化合物を、本発明の共重合体
100重量部に対して、0.01〜3重量部、好ましくは0.05〜2重量部添加することにより、耐光性を向上させることができる。
なお、これらの化合物は、一種単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の環状オレフィン系重合体には、目的とする成形体の特性等に応じて、その他の添加剤を添加して用いてもよい。たとえば、着色されたフィルムを得ることを目的として、染料、顔料等の着色剤を添加してもよく、得られるフィルムの平滑性を向上させることを特徴としてレベリング剤を添加してもよい。レベリング剤としては、たとえば、フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などが挙げられる。
なお本発明において、環状オレフィン系重合体に添加剤を添加して用いる場合、係る添加剤は、溶媒に溶解する前に添加してもよく、溶媒に溶解する段階または溶解した後で、濾過する前に添加してもよく、また、濾過後成形前に添加してもよい。
本発明の環状オレフィン系重合体は、どのような成形法により成形してもよいが、溶液流延法によりフィルムなどに好適に成形することができる。本発明に係る環状オレフィン系重合体は、ゲル含有量が少ないため、そのまま成形に供することができるが、溶液流延法により成形を行う場合には、環状オレフィン系重合体の溶液を、成形前に濾過することも好ましい。本発明に係る環状オレフィン系重合体の溶液は、ゲル含有量が少ないため、濾過特性に優れる。
フィルムおよび延伸フィルムの製造方法
本発明では、前記本発明の製造方法により得られた環状オレフィン系重合体を製膜することにより、好適にフィルムを製造することができる。製膜の方法としては、溶液流延法、Tダイなどを用いた溶融押出法等、公知の製膜方法を適宜採用することができる。本発明に係るフィルムは、ゲル含量の少ない環状オレフィン系重合体から得られることにより、表面平滑性に優れ、光学ムラが少なく、透明性に優れる。なお本発明において、製膜に用いる環状オレフィン系重合体は、各種添加剤を含んでいてもよい。
本発明に係る環状オレフィン系重合体を製膜して得られたフィルムは、ゲル含量が少なく均一性に優れることから、高延伸倍率での延伸が可能で、延伸して得られたフィルムが曇りを生じにくく、優れた光学特性を有する。また、比較的低温度においても曇りを生じることなく高延伸倍率の延伸が可能であることから、高い位相差発現性で延伸フィルムを製造することができる。
本発明に係る延伸フィルムは、前記本発明の製造方法により得られた環状オレフィン系重合体を製膜し、延伸して製造することが好ましい。延伸法としては、縦一軸延伸法、横一軸延伸法、同時二軸延伸法などのいずれも好適に採用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下において、特段の断りがない限り、部または%は重量基準である。
なお、各種物性は、次のようにして測定あるいは評価した。
重合触媒添加終了1分後の変化温度(T 1 )の、最大変化温度(T max )に対する割合
反応溶液温度を連続的に測定し、重合触媒添加直前の反応溶液温度(t0)、重合触媒
添加終了1分後の反応溶液温度(t1)、および反応溶液温度の最大値(tmax)を測定した結果より、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)を(t1−t0)、最大変化温度
(Tmax)を(tmax−t0)により求め、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)の、最大変化温度(Tmax)に対する割合を、T1/Tmax ×100(%)として求めた。
ガラス転移温度(Tg
セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を用いて、昇温速度を毎分20℃、窒素気流下で測定を行った。Tgは、微分示差走査熱量の最大ピーク温度(A点)及び最大ピーク温度より−20℃の温度(B点)を示差走査熱量曲線上にプロットし、B点を起点とするベースライン上の接線とA点を起点とする接線との交点として求めた。
水素添加率
核磁気共鳴分光計(NMR)はBruker社製AVANCE500を用い、測定溶媒はd−クロロホルムで1H−NMRを測定した。5.1〜5.8ppmのビニレン基、3
.7ppmのメトキシ基、0.6〜2.8ppmの脂肪族プロトンの積分値より、単量体の組成を算出後、水素添加率を算出した。
重量平均分子量
東ソー株式会社製HLC―8020ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、テトラヒドロフラン(THF)溶媒で、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を測定した。Mnは数平均分子量を表す。
残留溶媒量
サンプルをトルエンに溶解し、島津製作所製GC−14Bガスクロマトグラフィーを用いて測定した。
濾過速度測定
ADVANTEC社製コンパクトカートリッジフィルター:MCP−HX−E10S(平均孔径2.0μm、濾過面積2000cm2)、MCP−JX−E10S(平均孔径1
.0μm、濾過面積2000cm2)、MCS―020−E10SR(平均孔径0.2μ
m、濾過面積1800cm2)各1つをこの順に直列に繋いで、水添後のポリマー溶液を
室温、窒素加圧3.0kgf/cm2で連続的に濾過し、濾過速度の経時変化を測定した
。なお、これらのフィルターは、コンパクトカートリッジ用ハウジング:MTA−2000Tを用いて使用した。
重合転化率
重合反応後に得られた重合体溶液の一部を採取してトルエンで希釈後、島津製作所製GC−14Bガスクロマトグラフィーを用いて残留モノマー量を測定することにより重合転化率を算出した。
[実施例1]
下記式で表される8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン(DNM)75重量部、ジシクロペンタジエン(DCP)24重量部、2−ノルボルネン1重量部、分子量調節剤の1−へキセン9部およびトルエン200部を、窒素置換した反応容器に仕込んで110℃に加熱した。これにトリエチルアルミニウム 0.005部、メタノール変性WCl6(無水メタノール:PhPOCl2
:WCl6=103:630:427 重量比)0.005部を加え1時間反応させることにより重合体を得た。
Figure 2008266599
得られた重合体の溶液をオートクレーブに入れ、さらにトルエンを200部加えた。次に、水素添加触媒であるRuHCl(CO)[P(C65)]3を0.006部添加し、90℃
まで加熱した後、水素ガスを反応器へ投入し、圧力を10MPaとした。その後、圧力を10MPaに保ったまま、165℃、3時間の反応を行った。反応終了後多量のメタノール溶液に沈殿させることにより水素添加物を得た。得られた水素添加物をトルエンおよびメタノールを用いて再沈殿精製して共重合体(1)を得た。なお、沈澱処理前の水素添加物溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(1)は、重量平均分子量(Mw)=7.2×104、分子量分布(Mw/M
n)=3.3、固有粘度(ηinh)=0.59、ガラス転移温度(Tg)=143℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(1)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
共重合体(1)を塩化メチレンに溶解して、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。係る溶液を平滑なガラス板にキャストして、100μm厚のキャストフィルム(1)を得た。得られたキャストフィルム(1)の残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(1)のTg+5℃である148℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(1)を得た。延伸フィルム(1)は、複屈折率=0.0080、延伸に要した最大張力=17.5N、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。また、同温度で2.5倍に一軸延伸した場合にも、破断することなく透明かつ外観欠点のないフィルムが得られた。
[実施例2]
実施例1において、DNM65重量部、DCP30重量部、2−ノルボルネン5重量部を使用した以外は実施例1と同様にして共重合体(2)を得た。なお、沈澱処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(2)は、重量平均分子量(Mw)=8.7×104、分子量分布(Mw/M
n)=3.0、固有粘度(ηinh)=0.67、ガラス転移温度(Tg)=133℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(2)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例1と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。実施例1と同様にして100μm厚のキャストフィ
ルム(2)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(2)のTg+5℃である138℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(2)を得た。
延伸フィルム(2)は、複屈折率=0.0098、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。
[実施例3]
実施例1において、DNM60重量部、DCP40重量部を使用した以外は実施例1と同様にして共重合体(3)を得た。なお、沈澱処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(3)は、重量平均分子量(Mw)=9.3×104、分子量分布(Mw/M
n)=3.1、固有粘度(ηinh)=0.70、ガラス転移温度(Tg)=130℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(2)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例1と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。実施例1と同様にして100μm厚のキャストフィ
ルム(3)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(3)のTg+5℃である135℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(3)を得た。
延伸フィルム(3)は、複屈折率=0.0107、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。
[比較例1]
実施例1において、加熱温度を85℃として重合を開始したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(4)を得た。なお、沈澱処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過
速度は低下しなかった。
共重合体(4)は、重量平均分子量(Mw)=6.9×104、分子量分布(Mw/M
n)=3.5、固有粘度(ηinh)=0.57、ガラス転移温度(Tg)=141℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(3)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例1と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであったが、15hr以降に濾過速度の低下が認められ、40hr後には濾過できなくなった。
実施例1と同様にして100μm厚のキャストフィルム(4)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(4)のTg+5℃である146℃にて、2.0倍の延伸を行って延伸フィルム(4)を得た。延伸フィルム(4)は、複屈折率=0.0079、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムが得られたが、延伸に要した最大張力=24.0Nであり、実施例1の場合に比較して同一の副屈折率を発現するために要する張力が大きいことが確認された。また、同温度で2.0倍を超えて延伸した場合には白化が起こり、2.5倍に延伸した場合には破断することが確認された。
[比較例2]
実施例3において、加熱温度を85℃として重合を開始したこと以外は実施例3と同様にして共重合体(5)を得た。なお、沈澱処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、30hr以降に濾過速度の低下が認められ、100hr後には濾過できなくなった。
共重合体(5)は、重量平均分子量(Mw)=9.0×104、分子量分布(Mw/M
n)=3.3、固有粘度(ηinh)=0.68、ガラス転移温度(Tg)=130℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(5)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例1と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をしたところ、5hr以降に濾過速度の低下が認められ、10hr後には濾過できなくなった。
上記の実施例1から比較例2までの結果を下表−1に示す。
Figure 2008266599
[実施例4]
DNM75重量部、DCP24重量部、2−ノルボルネン1重量部、分子量調節剤の1−へキセン10.8部およびトルエン200部を、窒素置換した反応容器に仕込んで110℃に加熱した。これにトリエチルアルミニウム0.059部、メタノール変性WCl6
無水メタノール:PhPOCl2:WCl6=103:630:427 重量比)0.11
部を順次加え重合を開始した。この場合のモノマー/Wのモル比=5000、Al/Wのモル比=5.0であり、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は27℃、最大変化温度(Tmax)は30℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は90%であった。さら
に1時間反応させることにより重合体を得た。なお、最終の重合転化率は99%以上であった。得られた重合体の溶液をオートクレーブに入れ、さらにトルエンを200部加えた。次に、水素添加触媒であるRuHCl(CO)[P(C65)]3を0.03部添加し、90
℃まで加熱した後、水素ガスを反応器へ投入し、圧力を10MPaとした。その後、圧力を10MPaに保ったまま、165℃、3時間の反応を行った。反応終了後、トルエン100部を加え希釈して、蒸留水3部、乳酸0.72部、過酸化水素0.00214部を加え、60℃で30分加熱した。その後メタノール200部を加え、60℃で30分加熱し、これを25℃まで冷却すると2層に分離した。上澄み液500重量部を除去し、再びトルエン282重量部、水3重量部を加え60℃で30分加熱し、その後メタノール218重量部を加え60℃で30分加熱して25℃まで冷却し、2層に分離した。上澄み液500重量部を除去し、さらにトルエン282重量部、水3重量部を加え60℃で30分加熱し、その後メタノール218重量部を加え60℃で30分加熱して25℃まで冷却し、2層に分離した。最後に上澄み液500部を除去後、下層部の共重合体溶液をトルエンで固形分濃度20%に希釈し、得られた溶液を50℃に加温して2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡した。1000時間後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生せず濾過速度は低下しなかった。その後、固形分濃度55%まで減圧濃縮し、次いで脱溶装置を用いて245℃、2torr、滞留時間1.2時間で脱溶媒処理を行い、10μmのポリマーフィルターを通過させて共重合体(6)のペレットを得た。
共重合体(6)は、重量平均分子量(Mw)=6.0×104、分子量分布(Mw/M
n)=2.8、固有粘度(ηinh)=0.52、ガラス転移温度(Tg)=143℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(1)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
上記で得られた共重合体(6)のペレットを塩化メチレンに溶解して、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で
0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。係る溶液を平滑なガラス板にキャストして、100μm厚のキャストフィルム(6)を得た。
得られたキャストフィルム(6)の残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(1)のTg+5℃である148℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(1)を得た。延伸フィルム(6)は、複屈折率=0.0081、延伸に要した最大張力=17.3N、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。また、同温度で2.5倍に一軸延伸した場合にも、破断することなく透明かつ外観欠点のないフィルムが得られた。
[実施例5]
実施例4において、DNM65重量部、DCP30重量部、2−ノルボルネン5重量部を使用した以外は実施例4と同様にして共重合体(7)を得た。重合工程において、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は30.4℃、最大変化温度(Tmax)は32℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は95%、最終の重合転化率は99%以上であった。なお、脱溶媒処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(7)は、重量平均分子量(Mw)=6.4×104、分子量分布(Mw/M
n)=2.7、固有粘度(ηinh)=0.54、ガラス転移温度(Tg)=133℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(7)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例4と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。実施例1と同様にして100μm厚のキャストフィルム(7)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(7)のTg+5℃である138℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(7)を得た。
延伸フィルム(7)は、複屈折率=0.0099、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。
[実施例6]
実施例4において、DNM60重量部、DCP40重量部を使用した以外は実施例4と同様にして共重合体(8)を得た。重合工程において、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は31.3℃、最大変化温度(Tmax)は32℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は98%、最終の重合転化率は99%以上であった。なお、脱溶媒処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(8)は、重量平均分子量(Mw)=6.5×104、分子量分布(Mw/M
n)=2.6、固有粘度(ηinh)=0.55、ガラス転移温度(Tg)=130℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(8)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例4と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2
μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。実施例1と同様にして100μm厚のキャストフィ
ルム(8)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(8)のTg+5℃である135℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(8)を得た。
延伸フィルム(8)は、複屈折率=0.0109、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。
[実施例7]
実施例4において、重合工程でトリエチルアルミニウム0.012部、メタノール変性WCl6 0.028部を使用し、水素添加工程で水素添加触媒としてRuH(OCOPh-C511)(CO)(PPh3)2を0.010部使用した以外は実施例4と同様にして共重合
体(9)を得た。重合工程において、モノマー/Wのモル比=20000、Al/Wのモル比=4.0であり、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は15.3℃、最大変化温度(Tmax)は30℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は51%、最終の重合
転化率は99%であった。なお、脱溶媒処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(9)は、重量平均分子量(Mw)=6.0×104、分子量分布(Mw/M
n)=2.7、固有粘度(ηinh)=0.52、ガラス転移温度(Tg)=143℃であ
った。なお、1H−NMR測定により共重合体(9)の水素添加率を求めたところ、オレ
フィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例4と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであった。循環濾過1000h後もフィルターの差圧は一定でフィルター目詰まりは発生しなかった。実施例1と同様にして100μm厚のキャストフィルム(9)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(9)のTg+5℃である148℃にて、2.0倍の一軸延伸を行って延伸フィルム(4)を得た。
延伸フィルム(9)は、複屈折率=0.0082、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムであることが確認できた。
[比較例3]
実施例4において、加熱温度を85℃として重合を開始したこと以外は実施例4と同様にして共重合体(10)を得た。重合工程において、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は5.1℃、最大変化温度(Tmax)は30℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は17%、最終の重合転化率は99%であった。なお、脱溶媒処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(10)は、重量平均分子量(Mw)=5.7×104、分子量分布(Mw/
Mn)=2.8、固有粘度(ηinh)=0.49、ガラス転移温度(Tg)=141℃で
あった。なお、1H−NMR測定により共重合体(10)の水素添加率を求めたところ、
オレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例4と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30
日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであったが、15hr以降に濾過速度の低下が認められ、40hr後には濾過できなくなった。
実施例4と同様にして100μm厚のキャストフィルム(10)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(10)のTg+5℃である146℃にて、2.0倍の延伸を行って延伸フィルム(10)を得た。延伸フィルム(10)は、複屈折率=0.0080、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムが得られたが、延伸に要した最大張力=24.2Nであり、実施例4の場合に比較して同一の副屈折率を発現するために要する張力が大きいことが確認された。また、同温度で2.0倍を超えて延伸した場合には白化が起こり、2.5倍に延伸した場合には破断することが確認された。
[比較例4]
実施例6において、加熱温度を85℃として重合を開始したこと以外は実施例6と同様にして共重合体(11)を得た。重合工程において、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は8℃、最大変化温度(Tmax)は32℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は25%、最終の重合転化率は99%以上であった。なお、脱溶媒処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、30hr以降に濾過速度の低下が認められ、100hr後には濾過できなくなった。
共重合体(11)は、重量平均分子量(Mw)=6.3×104、分子量分布(Mw/
Mn)=2.8、固有粘度(ηinh)=0.54、ガラス転移温度(Tg)=130℃で
あった。なお、1H−NMR測定により共重合体(11)の水素添加率を求めたところ、
オレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例4と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をしたところ、5hr以降に濾過速度の低下が認められ、10hr後には濾過できなくなった。
[比較例5]
実施例7において、トリエチルアルミニウム0.036部、メタノール変性WCl6
0.028部を使用した以外は実施例7と同様にして共重合体(12)を得た。重合工程において、モノマー/Wのモル比=20000、Al/Wのモル比=12.0であり、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)は6.3℃、最大変化温度(Tmax)は30℃であり、(T1)の(Tmax)に対する割合は21%、最終の重合転化率は98%であった。なお、脱溶媒処理前の共重合体溶液を50℃に加温し、2.0μm、1.0μm、0.2μmのそれぞれのフィルターを用いて循環濾過し濾過速度の経時変化を追跡したところ、1000時間後もフィルターが目詰まりすることなく、濾過速度は低下しなかった。
共重合体(12)は、重量平均分子量(Mw)=5.9×104、分子量分布(Mw/
Mn)=2.8、固有粘度(ηinh)=0.51、ガラス転移温度(Tg)=142℃で
あった。なお、1H−NMR測定により共重合体(12)の水素添加率を求めたところ、
オレフィン性不飽和結合は99.9%以上水素添加されていた。
実施例4と同様にして、28%−塩化メチレン溶液を作製した。当該溶液を0℃×30日間冷却後、2.0μmフィルター単独で0℃の循環濾過をした。循環濾過後3h後の2μm以上の異物量はゼロであったが、15hr以降に濾過速度の低下が認められ、40hr後には濾過できなくなった。
実施例4と同様にして100μm厚のキャストフィルム(12)を作成した。キャスト残留溶媒量は0.5%以下であった。その後、共重合体(12)のTg+5℃である147℃にて、2.0倍の延伸を行って延伸フィルム(12)を得た。延伸フィルム(12)は、複屈折率=0.0077、ヘイズ値=0.1以下であり、透明でかつ外観欠陥のないフィルムが得られたが、延伸に要した最大張力=27.0Nであり、実施例4の場合に比較して同一の副屈折率を発現するために要する張力が大きいことが確認された。また、同温度で2.0倍を超えて延伸した場合には白化が起こり、2.3倍に延伸した場合には破断することが確認された。
上記実施例4〜7、ならびに比較例3〜5の結果を下表−2に示す。
Figure 2008266599
本発明に係る環状オレフィン系重合体は、ゲル含有量が少なく、溶液流延法により成形する場合には濾過性能にも優れるため、レンズ、フィルムなどの各種光学用途に用いる成形体製造用として好適に用いることができ、特に光学フィルム製造用に好適に用いることができる。本発明の環状オレフィン系重合体を用いて得られる光学フィルムは、表面平滑性に優れ、光学特性および耐熱性に優れ、光学用途全般に好適に用いることができるが、未延伸のフィルムでは各種保護フィルムなどの光学用途に特に好適であり、また、延伸加工して位相差を有する光学フィルムとしても好適に用いることができる。延伸フィルムにおいては、特に位相差発現性に優れるという効果を有する。本発明の環状オレフィン系重合体を用いて得られる光学フィルム、特に延伸してなる位相差を有する光学フィルムは、携帯電話、ディジタル情報端末機、ポケットベル、ナビゲーション、車載用液晶ディスプレイ、液晶モニター、調光パネル、OA機器用ディスプレイ、AV機器用ディスプレイなどの各種液晶表示素子や、エレクトロルミネッセンス表示素子あるいはタッチパネルなどに用いることができる。

Claims (8)

  1. 環状オレフィン系単量体を含む溶液を、100〜200℃に加熱し、次いで重合触媒を添加して開環重合を行うことを特徴とする環状オレフィン系重合体の製造方法。
  2. さらに水素添加反応を行うことを特徴とする請求項1に記載の環状オレフィン系重合体の製造方法。
  3. 環状オレフィン系単量体が、下記式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の環状オレフィン系重合体の製造方法。
    Figure 2008266599
    (式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15の炭化水素基、もしくはその他の1価の有機基であり、mは1〜3の整数である。)
  4. 環状オレフィン系単量体が、前記式(1)で表される化合物および下記式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の環状オレフィン系重合体の製造方法。
    Figure 2008266599
    (式(2)中、R3〜R6は各々独立に水素原子;ハロゲン原子;酸素、窒素、イオウ若しくはケイ素を含む連結基を有していてもよい置換又は非置換の炭素原子数1〜10の炭化水素基;または極性基を表し、nは0、1または2を表す。)
  5. 重合反応において、反応溶液温度と、重合触媒添加前の反応溶液温度との差を変化温度とするとき、重合触媒添加終了1分後の変化温度(T1)の、最大変化温度(Tmax)に対する割合が、30%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の環状オレフィン系重合体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られたことを特徴とする環状オレフィン系重合体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られた環状オレフィン系重合体を製膜することを特徴とするフィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られた環状オレフィン系重合体を製膜し、延伸することを特徴とする延伸フィルムの製造方法。
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