JP2007106801A - オレフィン系熱可塑性重合体組成物 - Google Patents

オレフィン系熱可塑性重合体組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的強度とゴム特性に優れているオレフィン系熱可塑性重合体組成物の提供。
【解決手段】架橋性ゴム状重合体(A−1)と結晶性オレフィン系重合体(A−2)とを含有する架橋された熱可塑性架橋ゴム重合体(A)と、非架橋ゴム状重合体(B−1)と非晶性オレフィン系重合体(B−2)とを含有するオレフィン系重合体(B)とからなるオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィン系熱可塑性重合体組成物に関するものである。更に詳しくは、機械的強度が優れており、かつ卓越したゴム特性を有するオレフィン系熱可塑性重合体組成物に関するものである。
熱可塑性オレフィン系エラストマー等のゴム状重合体とポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性エラストマーやラジカル架橋性エラストマーとPP等のラジカル架橋性のない樹脂とをラジカル開始剤の存在下、押出機中で溶融混練させながら架橋する、いわゆる動的架橋による熱可塑性エラストマー組成物は、既に公知の技術であり、自動車部品等の用途に広く使用されている。
このような熱可塑性エラストマー組成物として、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)により製造されたオレフィン系エラストマー(例えば、特許文献1、2参照。)を用いる動的架橋技術が知られているが、連続生産性及び機械的強度が充分でなく、必ずしも市場では満足されていない。
一方、柔軟性、機械的強度を改良するための従来技術として、非晶性ポリプロピレン系樹脂の使用が提案され、例えば結晶性ポリプロピレン系樹脂と非晶性ポリプロピレン系樹脂からなるポリプロピレン系樹脂組成物(例えば、特許文献3参照。)、結晶性オレフィン重合体と非晶性オレフィンゴムを有機過酸化物とフェニルビスマレイミドで動的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(例えば、特許文献4参照。)が開示されているが、機械的強度が充分でないために、産業界では実用的使用に耐える熱可塑性エラストマー組成物が求められている。
特開平8−120127号公報 特開平9−137001号公報 特開平9−309982号公報 特開平9−132678号公報
本発明は、このような現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち優れたゴム特性及び機械的強度を有するオレフィン系熱可塑性重合体組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者は、優れたゴム特性及び機械的強度に優れたオレフィン系熱可塑性重合体組成物を鋭意検討した結果、特定のポリマーの組み合わせにより、驚くべきことにゴム特性と機械的強度が飛躍的に向上せしめることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、
架橋性ゴム状重合体(A−1)と結晶性オレフィン系重合体(A−2)とを含有する架橋された熱可塑性架橋ゴム重合体(A)と、非架橋ゴム状重合体(B−1)と非晶性オレフィン系重合体(B−2)とを含有するオレフィン系重合体(B)とからなるオレフィン系熱可塑性重合体組成物を提供するものである。
本発明のオレフィン系熱可塑性重合体組成物は、機械的強度が優れており、かつ卓越したゴム特性を有している。
以下、本発明に関して具体的に説明する。
本発明の組成物は、架橋性ゴム状重合体(A−1)と結晶性オレフィン系重合体(A−2)とを含有する架橋された熱可塑性架橋ゴム重合体(A)と、非架橋ゴム状重合体(B−1)と非晶性オレフィン系重合体(B−2)とを含有するオレフィン系重合体(B)とからなる
ここで、連続相(B)の中で分散相として存在する(A)が、熱可塑性を維持しつつ、架橋することが重要である。上記成分が架橋することにより、優れた機械的特性、特にゴム特性が向上する。
そして、連続相(B)が非晶性オレフィン系重合体(B−2)を含有することが必須である。(B−2)により柔軟性が増し、飛躍的にゴム特性が向上することを見出し、本発明を完成した。
以下に本発明の各成分について詳細に説明する。
(A)成分
本発明において、(A)は架橋性ゴム状重合体(A−1)と結晶性オレフィン系重合体(A−2)から構成される。
上記(A−1)架橋性ゴム状重合体は、例えば、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び該ジエン系ゴムを水素添加した飽和重合体ゴム(水素添加共重合体ゴム)、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、エチレン−プロピレ共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−プロピレンン−ジエンモノマー三元共重合体(EPDM)等のエチレン・α―オレフィン共重合体等の架橋ゴムまたは非架橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
また(A)は、ガラス転移温度(Tg)が−10℃以下であることが好ましい。
そして、(A)の100℃で測定したムーニー粘度(ML)(ISO 289−1985(E)準拠)は、20〜150が好ましく、更に好ましくは50〜120である。
本発明において(A)架橋性ゴム状重合体の中で好ましい。重合体の一つはエチレン・α−オレフィン共重合体であり、エチレンおよび炭素数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体が更に好ましい。α−オレフィンとして、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でもヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1が好ましく、特に好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンであり、とりわけプロピレン、ブテン−1、オクテン−1が最も好ましい。
また、(A−1)架橋性ゴム状重合体は必要に応じて、不飽和結合を有する単量体を含有することができ、例えば、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィン、1,4−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン誘導体等の環状ジエン化合物、及びアセチレン類が挙げられる。とりわけエチリデンノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン(DCP)が最も好ましい。
本発明において(A)の好ましい共重合体の一つであるエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体という。)は、公知のメタロセン系触媒を用いて製造することが好ましい。
一般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでなく、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体中のコモノマーである炭素数3〜20のα−オレフィンの分布が均一である。
本発明において用いられる(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、α−オレフィンの共重合比率が1〜60重量%であることが好ましく、更に好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは20〜45重量%である。α−オレフィンの共重合比率は組成物の硬度、引張強度等の観点から60重量%以下が好ましく、一方、柔軟性、機械的強度の観点から1重量%以上が好ましい。
(A−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、0.8〜0.9g/cmの範囲にあることが好ましい。この範囲の密度を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を用いることにより、柔軟性に優れ、硬度の低い本発明の熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
本発明にて用いられる(A−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、長鎖分岐を有していることが望ましい。長鎖分岐が存在することで、機械的強度を落とさずに、共重合されているα−オレフィンの比率(重量%)に比して、密度をより小さくすることが可能となり、低密度、低硬度、高強度のエチレン・α−オレフィン共重合体を得ることができる。長鎖分岐を有するエチレン・α−オレフィン共重合体としては、米国特許明細書第5278272号明細書等に記載されている。
また、(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、室温以上に熱天秤(DSC)の融点ピークを有することが望ましい。融点ピークを有するとき、融点以下の温度範囲では形態が安定しており、取扱い性に優れ、ベタツキも少ない。
また、本発明にて用いられる(A−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトインデックスは、0.01〜100g/10分(190℃、2.16kg荷重(0.212Pa))の範囲のものが好ましく用いられ、更に好ましくは0.2〜10g/10分である。本発明の熱可塑性架橋ゴム組成物の架橋性の観点から100g/10分以下が好ましく、また、流動性、加工性の観点から0.01g/10分以上が好ましい。
本発明において、(A−1)のもう一つの好ましい共重合体である上記水素添加共重合体は、少なくとも一種の共役ジエン系単量体の単独重合体ゴム、または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とからなる共重合体ゴムであって、ランダム共重合体の全二重結合の水素添加率が50%以上である水素添加共重合体ゴムが好ましく、とりわけ主鎖および側鎖に二重結合を有する重合体及び/または共重合体からなる不飽和重合体ゴムの全オレフィン性二重結合の50%以上が水素添加された水素添加共重合体ゴムであることが好ましい。
上記水素添加共重合体ゴムにおいて、必要に応じて、例えば、オレフィン系、メタクリル酸エステル系、アクリル酸エステル系、不飽和ニトリル系、塩化ビニル系単量体等の共役ジエンと共重合可能な単量体(以下、共重合可能な単量体という。)を共重合することができる。
上記共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1、3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1、3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレン等を挙げることができ、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが最も好ましい。
また、前記芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等を挙げることができ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。上記芳香族単量体は一種または二種以上併用することができる。芳香族ビニル単量体含有量は、0〜80重量%が好ましく、更に好ましくは0〜50重量%、最も好ましくは0〜30重量%である。
(A−1)としての水素添加共重合体において、水素添加前の共役ジエン単量体部分のビニル結合は、分子内に均一に存在していても、分子鎖に沿って増減あるいは減少してもよいし、また、ビニル結合含有量の異なった、複数個のブロックを含んでいてもよい。そして、芳香族ビニル単量体および/または共重合可能な単量体を含む場合は、共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体および/または共重合可能な単量体とはランダムに結合することが好ましいが、ブロック状の芳香族ビニル単量体および/またはブロック状の共重合可能な単量体を含んでもよい。ブロック状の芳香族ビニル重合体の含有率は、全芳香族ビニル単量体中の20重量%以下が好ましく、更に好ましくは10重量%以下である。
上記水素添加共重合体ゴム中の全オレフィン性二重結合は、50%以上、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上が水素添加され、そして主鎖の残存二重結合が5%以下、側鎖の残存二重結合が5%以下である。このような水素添加共重合体ゴムの具体例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系ゴムを部分的または完全に水素添加したゴム状重合体を挙げることができ、特に水素添加ブタジエン系または水素添加イソプレン系ゴムが好ましい。
このような水素添加共重合体ゴムは、上述のジエン系ゴムを公知の水素添加方法で部分水素添加することにより得られる。例えば、F.L.Ramp,etal,J.Amer.Chem.Soc.,83,4672(1961記載のトリイソブチルボラン触媒を用いて水素添加する方法、HungYu Chen,J.Polym.Sci.Polym.Letter Ed.,15,271(1977)記載のトルエンスルフォニルヒドラジドを用いて水素添加する方法、あるいは特公昭42−8704号公報に記載の有機コバルトー有機アルミニュウム系触媒あるいは有機ニッケルー有機アルミニュウム系触媒を用いて水素添加する方法等を挙げることができる。
ここで、特に好ましい水素添加の方法は、低温、低圧の温和な条件下で水素添加が可能な触媒を用いる特開昭59−133203号、特開昭60−220147号の各公報あるいは不活性有機溶媒中にて、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム化合物と、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子またはセシウム原子を有する炭化水素化合物とからなる触媒の存在下に水素と接触させる特開昭62−207303号公報に示される方法である。
また、水素添加共重合体ゴムの25℃における5重量%スチレン溶液粘度(5%SV)は、20〜300センチポイズ(cps)の範囲にあることが好ましい。特に好ましい範囲は25〜150cpsである。
そして、水素添加共重合体ゴムは結晶性を有することが好ましく、その結晶性の指標である吸熱ピーク熱量の制御は、テトラヒドロフラン等の極性化合物の添加または重合温度の制御により行う。吸熱ピーク熱量の低下は、ゴム状重合体製造時に極性化合物を増量するか、または重合温度を低下させて、1,2−ビニル結合を増大させることにより達成される。
本発明にて用いられる(A−1)架橋性ゴム状重合体は、複数の種類のものを混合して用いても良い。そのような場合には、加工性のさらなる向上を図ることが可能となる。
本発明において、(A−1)架橋性ゴム状重合体中に占めるポリスチレン換算分子量が15万以下の該重合体の割合が30重量%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以下、更に好ましくは20%以下、最も好ましくは15%以下、極めて好ましくは10%以下である。上記割合が30%以下の場合には架橋性が著しく高まり、機械的強度、外観、感触、耐磨耗性及び耐油性が向上する。
本発明における(A)成分のもう一つの結晶性オレフィン系重合(A−2)は、エチレン系またはプロピレン系重合体等の炭素数2〜20であるエチレン及び/またはα−オレフィンの単独もしくは二種以上を含有する共重合重合体であり、特にプロピレン系重合体が好ましい。
本発明における上記(A−2)結晶性オレフィン系重合体は、示差走査熱量計(DSC)で測定した場合の1J/g以上の結晶融解ピーク及び/または結晶化ピークが存在する点が特徴である。
本発明における上記(A−2)の中で最も好適に使用されるプロピレン系重合体を具体的に示すと、ホモのポリプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。
(A−2)の中で最も好ましいプロピレン単独重合体、またはプロピレンを主体としたα−オレフィンとの共重合体は、高圧法、スラリー法、気相法、塊状法、溶液法等で製造することができ、重合触媒としてZiegler-Natta触媒、シングルサイト、メタロセン触媒が好ましい。特に狭い組成分布、分子量分布が要求される場合には、メタロセン触媒を用いた共重合法が好ましい。
このような共重合体の具体的製造法は、欧州特許0969043A1または米国特許5198401に開示されており、液状プロピレンを攪拌機付き反応器に導入した後に、触媒をノズルから気相または液相に添加する。次いで、エチレンガスまたはα−オレフィンを反応器の気相または液相に導入し、反応温度、反応圧力をプロピレンが還流する条件に制御する。重合速度は触媒濃度、反応温度で制御し、共重合組成はエチレンまたはα−オレフィンの添加量により制御する。
また(A−2)の一つとして、重合型結晶性オレフィン系重合体を挙げることができ、オレフィン系ゴムの分散相と結晶性オレフィン系樹脂の連続相からなる重合法によって製造される。通常は多段重合法により製造される。
上記多段重合法とは、重合が1回で終了するのではなく、2段階以上の多段重合を行うことにより、複数の種類のポリマーを連続して製造することができる重合法を意味し、機械的な手法を用いて異種類のポリマーからなる混合樹脂を得るところの通常のポリマーブレンド法とは異なる手法である。
多段重合法によって得られるオレフィン系重合体は、反応器中で(1)ハードセグメントと、(2)ソフトセグメントとが二段階以上で多段重合されてなる共重合体である。(1)ハードセグメントとしては、プロピレン単独重合体ブロックや、あるいはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックが代表的であり、例えばプロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/エチレン/1−ブテン等の二元または三元共重合体ブロックが挙げられる。また(2)ソフトセグメントとしては、エチレン単独重合体ブロック、あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックが代表的であり、例えばエチレン/プロピレン、エチレン/1−ブテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン等の二元または三元共重合体ブロックが挙げられる。
また(A−2)は、分子量分布不均一指数Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)が5以下好ましく、更に好ましくは3.5以下である。
そして、本発明にて好適に用いられる結晶性オレフィン系重合体のメルトインデックスは、0.1〜100g/10分(230℃、2.16kg荷重(0.212Pa))の範囲のものが好ましく用いられる。熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性、機械的強度の観点から100g/10分以下であることが好ましく、また、流動性、成形加工性の観点から0.1g/10分以上が好ましい。
本発明の(A)は必要に応じて、後述の非晶質オレフィン系重合体を含有することができる。
(B)成分
本発明において、(B)は非架橋性ゴム状重合体(B−1)と非結晶性オレフィン系重合体(B−2)から構成される。
上記(B−1)非架橋性ゴム状重合体は、(A−1)において架橋されていないものであり、(A)において架橋していないゴム状重合体である。
本発明の(B)のもう一つの成分の非晶性オレフィン系重合体(B−2)は、示差走査熱量計(DSC)で測定した場合の1J/g以上の結晶融解ピーク及び結晶化ピークのいずれも有しない点が特徴である。(B−2)と(A−2)は結晶融解ピーク及び結晶化ピークの有無で判断される。
本発明における上記(B−2)の中でプロピレン系重合体が最も好適に使用され、具体的には、ホモのポリプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。
また(B−1)は、分子量分布不均一指数Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)が5以下好ましく、更に好ましくは3.5以下である。このような条件を満足させるためには通常、メタロセン触媒を用いて重合することが好ましく、例えば特開平9−309982号公報に触媒構造や重合方法が開示されている。
本発明の(B)は必要に応じて、上述の結晶性オレフィン系重合体を含有することができる。
(C)成分
本発明組成物の中の(A)は、架橋剤(C)で架橋されることが好ましい。
架橋剤(C)は、架橋開始剤(C−1)を必須成分とし、必要に応じて多官能単量体(C−2)、単官能単量体(C−3)を含有する。上記(C)架橋剤は、(A)100重量部に対し0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜3重量部の量で用いられる。上記範囲内では架橋のレベルが高まり、組成物の外観と機械的強度のバランスが向上する。
ここで、(C−1)架橋開始剤は、有機過酸化物、有機アゾ化合物等のラジカル開始剤等が挙げられ、その具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類が挙げられる。 また、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドおよびm−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類が挙げられる。
また、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、およびクミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類;ならびに、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドおよび1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類を挙げることができる。
これらの化合物の中では、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が好ましい。
上記(C−1)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。架橋性の観点から1重量%以上が好ましく、機械的強度の観点から80重量%以下が好ましい。
本発明において、(C)架橋剤に必要に応じて含まれる(C−2)多官能単量体は、官能基としてラジカル重合性の官能基が好ましく、とりわけビニル基が好ましい。官能基の数は2以上であるが、(C−3)との組み合わせで特に3個以上の官能基を有する場合には有効である。具体例としては、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ダイアセトンジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプロペニルベンゼン、P−キノンジオキシム、P,P’−ジベンゾイルキジオキシム、フェニルマレイミド、アリルメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタン、1,2−ポリブタジエン等が好ましく用いられる。特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。これらの多官能単量体は複数のものを併用して用いてもよい。
上記(C−2)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。架橋性の観点から1重量%以上が好ましく、機械的強度の観点から80重量%以下が好ましい。
本発明において用いられる前記(C−3)は、架橋反応速度を制御するために加えるビニル系単量体であり、ラジカル重合性のビニル系単量体が好ましく、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体、アクリル酸エステル単量体、メタクリル酸エステル単量体等のエステル系単量体、アクリル酸単量体、メタクリル酸単量体等の不飽和カルボン酸単量体、無水マレイン酸単量体等の不飽和カルボン酸無水物、N−置換マレイミド単量体等を挙げることができる。
上記(C−3)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。架橋性の観点から1重量%以上が好ましく、機械的強度の観点から80重量%が好ましい。
本発明において、最も好ましい(C)架橋剤の組み合わせについては、架橋開始剤として、日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名パーヘキサ25B)または日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンー3と、多官能単量体として、日本化成(株)製、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)との組み合わせが、機械的強度、後述の(D)が存在するときの(D)の保持性が優れている。
(D)成分
(D)成分は、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系などの炭化水素からなるプロセスオイルが好ましい。とりわけ、パラフィン系炭化水素主体またはゴムとの相容性の観点からナフテン系炭化水素主体のプロセスオイルが好ましい。熱・光安定性の観点から、プロセスオイル中の芳香族系炭化水素の含有量については、ASTM D2140−97規定の炭素数比率で10%以下であることが好ましく、更に好ましくは5%以下、最も好ましくは1%以下である。
これらの(D)成分は組成物の硬度、柔軟性の調整用に、(A)と(B)の合計100重量部に対して、5〜500重量部、好ましくは10〜150重量部用いる。上記範囲内では柔軟性と耐ブリード性のバランスが優れる。
(E)成分
本発明において(A)と(B)成分以外の熱可塑性樹脂(E)を配合することができる。(E)は、(A)と(B)と分散し得るものであればとくに制限はない。たとえば、ポリスチレン系、ポリフェニレンエーテル系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系等の単独もしくは二種以上を混合したものを使用することができる。
本発明において、(A)と(B)からなる組成物100重量部に対して、(E)は、1〜99重量部が好ましく、更に好ましくは10〜90重量部、最も好ましくは20〜80重量部である。
本発明において、耐磨耗性が要求される場合は、必要に応じて、JIS−K2410規定の25℃における動粘度が5000センチストークス(5×10−3/sec)以上であるポリオルガノシロキサンを添加することができる。
上記ポリオルガノシロキサンは、粘調な水飴状からガム状の様態であり、アルキル、ビニル及び/またはアリール基置換シロキサン単位を含むポリマーであれば特に制約されない。その中でもポリジメチルシロキサンが最も好ましい。
本発明に用いられるポリオルガノシロキサンの動粘度(25℃)は、5000CS(5×10−3/sec)以上であり、更に好ましくは、1万CS(1×10−2/sec)以上1000万(10m/sec)未満、最も好ましくは5万CS(0.05m/sec)以上200万(2m/sec)未満である。
本発明において、ポリオルガノシロキサンの添加量は、(A)と(B)との合計100重量部に対して、0.01〜20重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。
本発明の組成物の中でも、高温の圧縮永久歪または機械的強度等の高温ゴム特性が要求される場合は、リン酸エステル塩系、ソルビトール系、カルボン酸塩系で分類される結晶核剤を転嫁することができる。
上記結晶性向上剤の量は、(A)と(B)の合計100重量部に対して、0.01〜200重量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜150重量部、最も好ましくは0.1〜100重量部、極めて好ましくは0.1〜50重量部である。
また、本発明の組成物には、その特徴を損ねない程度にその他の無機フィラー、可塑剤、有機・無機顔料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、シリコンオイル、アンチブロッキング剤、発泡剤、帯電防止剤、抗菌剤を含有することが可能である。
本発明の組成物の製造には、通常の樹脂組成物、ゴム組成物の製造に用いられるバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機、等の一般的な方法を採用することが可能である。とりわけ効率的に動的架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用いられる。2軸押出機は、(A)と(B)とを均一かつ微細に分散させ、さらに他の成分を添加させて、架橋反応を生じせしめ、本発明の組成物を連続的に製造するのに、より適している。
本発明の組成物は、好適な具体例として、まず(A)を製造した後に(A)と(B)を溶融押出する方法、または一段の押出において、前段で(A)を製造し、サイドフィーダーで(B)を添加し後段で溶融押出する方法等が挙げられる。
(A)の製造に関しては、(A−1)と(A−2)とをよく混合し、押出機のホッパーに投入する。(C)を、(A−1)と(A−2)とともに当初から添加してもよいし、押出機の途中から添加してもよい。またオイルを押出機の途中から添加してもよいし、当初と途中とに分けて添加してもよい。(A−1)と、(A−2)の一部を押出機の途中から添加してもよい。押出機内で加熱溶融し混練される際に、前記(A−1)と(C)とが架橋反応し、さらに(D)軟化剤を添加して溶融混練することにより架橋反応と混練分散とを充分させたのち押出機から取り出すことにより、本発明の組成物のペレットを得ることができる。
また特に好ましい溶融押出法としては、原料添加部を基点としてダイ方向に長さLを有し、かつL/Dが5から100(但しDはバレル直径)である二軸押出機を用いる場合である。二軸押出機は、その先端部からの距離を異にするメインフィード部とサイドフィード部の複数箇所の供給用部を有し、複数の上記供給用部の間及び上記先端部と上記先端部から近い距離の供給用部との間にニーディング部分を有し、上記ニーディング部分の長さが、それぞれ3D〜10Dであることが好ましい。
また本発明において用いられる製造装置の一つの二軸押出機は、二軸同方向回転押出機でも、二軸異方向回転押出機でもよい。また、スクリューの噛み合わせについては、非噛み合わせ型、部分噛み合わせ型、完全噛み合わせ型があり、いづれの型でもよい。低いせん断力をかけて低温で均一な樹脂を得る場合には、異方向回転・部分噛み合わせ型スクリューが好ましい。やや大きい混練を要する場合には、同方向回転・完全噛み合わせ型スクリューが好ましい。さらに大きい混練を要する場合には、同方向回転・完全噛み合わせ型スクリューが好ましい。
本発明の組成物の最も好ましい製造法は、(A−1)と(A−2)とを溶融混合後、(C)により架橋する方法である。
こうして得られた組成物は任意の成形方法で各種成型品の製造が可能である。射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、発泡成形等が好ましく用いられる。
以下、本発明を実施例、比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、これら実施例および比較例において、各種物性の評価に用いた試験法は以下の通りである。
(1)結晶性、非晶性の判定
示差走査熱量測定法(DSC法)により測定する。具体的には、島津製作所(株)製、熱分析装置DSC50を用いて、5mg試料を窒素気流下、室温から30℃/分で昇温し、200℃に到達した後に、直ちに5℃/分で−100℃まで降温し、この段階で検出された結晶化ピークを結晶性の判定に用いる。
また、結晶化ピークをもたないものは、非晶性と判定する。
(2)引張破断強度[MPa]
JIS K6251に準じ、23℃にて評価した。
(3)ゴム特性(回復角度)
2mm厚さのシートを23℃の室内で180度折り曲げ、その状態で水平面に置き、1kgの分銅を10秒間載せた後に取り除き、形状が十分に回復してから水平面と折り曲げシートとの角度を測定し、回復角度とする。回復角度が小さいほど回復性が高く、高いゴム特性を示す。
実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。
(A)架橋性ゴム状重合体
(1)エチレン・α−オレフィン共重合体
a.エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン(ENB)共重合体(TPE−1)
特開平3ー163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造する。共重合体のエチレン/プロピレン/ENBの組成比は、72/24/4(重量比)であり、ムーニー粘度は100である。(TPE−1と称する)
b.エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン(ENB)共重合体(TPE−2)
通常のチーグラー触媒を用いた方法により製造する。共重合体のエチレン/プロピレン/ENBの組成比は、72/24/4(重量比)であり、ムーニー粘度は105である。(TPE−2と称する)
c.エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−3)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造する。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/28(重量比)であり、ムーニー粘度は100である。(TPE−3と称する)
(2)水素添加共役ジエン系ゴム
a.水素添加ブタジエン重合体
WO01/48079号公報に記載の方法に基づき、ブタジエン重合体を水素添加することにより製造する。ムーニー粘度は100である。(H−BRと称する)
b.水素添加スチレン・ブタジエン共重合体
WO01/48079号公報に記載の方法に基づき、スチレン・ブタジエン共重合体を水素添加することにより製造する。前駆体の共重合体のスチレン/ブタジエンの組成比は、70/30(重量比)であり、ムーニー粘度は100である。(H−SBRと称する)
(B)オレフィン系重合体
(1)非晶性ポリプロピレン(a−PP)
特開平9−309982号公報に記載の方法により製造する。
DSCにより非晶性を確認し、a−PPと称する。
(2)結晶性ポリプロピレン(c−PP)
市販のアイソタクチツクホモポリプロペレン(c−PPと称する)
(C)架橋剤
(1)架橋開始剤(C−1)
2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(POXと称する)
(2)多官能単量体(C−2)
トリアリルイソシアヌレート(TAICと称する)
[実施例1〜7および比較例1]
押出機として、バレル中央部に注入口を有した2軸押出機(40mmφ、L/D=47)を用いる。スクリューとしては注入口の前後に混練部を有した2条スクリューを用いる。
表1に記載の組成の混合物を2軸押出機に導入し、溶融押出を行なう。具体的には前段で(A−1)(A−2)(C)を添加し、160℃で溶融押出し、引き続きサイドフィーダーで(B−1)(B−2)を添加し、220℃で溶融押出を行う。
このようにして得られた組成物から200℃にて圧縮成形により2mm厚のシートを作成し、機械的特性及びゴム特性を評価する。その結果を表1に示した。
表1によると、ゴムとPPとの組成物においてPPとして非晶性PPを用いると、柔軟性が組成物に付与されるために、高い機械的強度を保持しつつ、ゴム特性が向上することが分かる。
Figure 2007106801
本発明のオレフィン系熱可塑性重合体組成物は、自動車用部品、自動車用内装材、エアバッグカバー、機械部品、電気部品、ケーブル、ホース、ベルト、玩具、雑貨、日用品、建材、シート、フィルム等を始めとする用途に幅広く使用可能であり、産業界に果たす役割は大きい。

Claims (9)

  1. 架橋性ゴム状重合体(A−1)と結晶性オレフィン系重合体(A−2)とを含有する架橋された熱可塑性架橋ゴム重合体(A)と、非架橋ゴム状重合体(B−1)と非晶性オレフィン系重合体(B−2)とを含有するオレフィン系重合体(B)とからなるオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  2. 更に、(A−2)に非結晶性オレフィン系重合体を含有する請求項1に記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  3. 更に、(B−2)に結晶性オレフィン系重合体を含有する請求項1または2に記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  4. (A−1)及び/または(B−1)がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを含有する、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(X)、または主鎖および側鎖に二重結合を有する単独重合体及び/または共重合体からなる不飽和ゴムの全オレフィン性二重結合の50%以上が水素添加された水素添加ゴム(Y)から選ばれる一種以上のゴム状重合体である請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  5. (B−2)がメタロセン触媒を用いて製造された請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  6. (A−2)及び/または(B−2)がプロピレン系重合体である請求項1〜5のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  7. 架橋剤(C)により架橋してなる請求項1〜6のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  8. (B)の連続相に(A)が分散相として分散した請求項1〜7のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性重合体組成物。
  9. 射出成形、押出成形およびブロー成形のいずれかの方法によって製造された請求項1〜8のいずれかに記載の成形体。
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