JP2007105735A - 摩擦圧接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】材料強度がばらついた場合でも寄り代のばらつきが少なくなる摩擦圧接法を提供することによる。
【解決手段】(1)概鋳物と概鍛造材を同一の軸心で固定し、(2)両者を接合部外径の相対周速400〜3500mm/sec で回転させ、(3)次いで一次圧力(P1)50〜250MPa で所定の軟化層量が得られるまで加圧し、(4)さらに一次圧力より高い二次圧力(P2)250〜800MPaまで昇圧、(5)昇圧の指示後0〜1.0s以内に前記回転を停止する動作を始め、(6)前記昇圧の指示後5.0s 以上最大圧力に保つことを基本工程とする摩擦圧接方法であって、前記(1)と(2)の間に、(1′)回転停止の状態で概鋳物と概鍛造材を圧力(P0)300〜1200MPa の範囲で加圧し一旦除荷する工程を含むことを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、析出強化型合金鋳物からなるターボチャージャー及び遠心式ガスタービンの排気側翼車及び遠心式タービンホイールと、析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを高い再現性及び歩留まりで摩擦圧接する技術に関する。
摩擦圧接は2個の素材を同一の軸心で相対的に回転させると共に、加圧し、接触面すなわち接合面近傍に摩擦熱を発生させ、この発熱により素材を軟化させることでほぼ固相状態で接合する方法である。一般には接合圧力を二段階とし、先ず、低い圧力(P1)で素材を発熱させ軟化層を形成させ、次いで、より高い圧力(P2)で軟化層を排出させながら接合する方法が取られている。回転の停止方法については(a)P1中に回転停止指令を出した後、P2に移る方法、(b)P2への移行指令と同時に回転停止指令を出す方法及び(c)特許文献1に示されるようなP2への移行指令後、完全に圧力がP2に達した後、回転停止指令を出す方法が提案されている。
ターボチャージャー及び遠心式ガスタービンの排気側翼車及び遠心式タービンホイールには、特許文献1に示されるNi基超合金alloy713Cから、さらに強度の高い、特許文献2に示されるようなNi基超合金からなる鋳物が使われるようになってきている。
一方、シャフト材も、特許文献1に示されるクロム−モリブデン鋼の調質材から、さらに強度の高い、AMS5662に示されるようなNi基超合金鍛造材が使われるようになってきている。
特許文献1は、Ni基超合金alloy713C鋳造材とクロム−モリブデン鋼の調質材の接合に非常に有効な手段を提供するものである。Ni基超合金鋳造材とクロム−モリブデン鋼の調質材を摩擦圧接する場合、両者の高温強度に大きな差が有るため、Ni基超合金鋳造材はほとんど変形せず、P1工程で生成される軟化層及び、P2工程で排出されるバリは約9割以上がクロム−モリブデン鋼となる。特許文献1は、この際にクロム−モリブデン鋼中の炭化物が接合界面に整列するのを防止し、接合界面の強度を向上させる方法を提供する。
シャフト材がさらに強度の高いNi基超合金鍛造材となると、別の課題が生じてくる。まず、炭化物整列の問題は、クロム−モリブデン鋼のSCM435が重量%でC:0.33〜0.38%、SCM440が重量%でC:0.38〜0.43% であるのに対し、Ni基超合金鍛造材AMS5662は、重量%でC:0.08% 以下と実質的にクロム−モリブデン鋼の約1/10の炭素しか含んでおらず、炭化物整列の問題はほとんど生じない。
一方、クロム−モリブデン鋼の場合は、調質済みの素材を摩擦圧接に供するのに対し、Ni基超合金鍛造材の場合は、熱影響部の強度回復、加工性の面から、溶体化熱処理状態で圧接し、その後に時効処理することが好ましい。従って、時効後は室温0.2% 耐力が1000MPa以上の材料でも、圧接時の室温0.2%耐力は250〜800MPa であり、これは、クロム−モリブデン鋼調質材SCM440の室温降伏応力835MPa 以上と比べても低い。このことは、P2=500MPa の条件で摩擦圧接する場合、従来のクロム−モリブデン鋼調質材では軟化層以外の低温部は弾性域であるのに対し、例えば、溶体化熱処理状態の室温0.2%耐力300MPaのNi基超合金鍛造材では、低温部においても塑性域に入ってしまうことを意味する。Ni基超合金鍛造材の場合、高温での強度がクロム−モリブデン鋼調質材より高いため、軟化層の排出のためには、むしろクロム−モリブデン鋼調質材で用いていた条件より高いP2が必要である。従って、従来の方法ではP2が軟化層以外の低温部でも塑性域に入ってしまうのは避けられない。摩擦圧接の品質は、寄り代
(U)、つまり、(圧接前鋳物側長さ+圧接前鍛造材側長さ)−(圧接終了後製品全長)で管理される。
理想的には、寄り代(U)は軟化層排出による全長減少分となるはずであるが、軟化層以外の低温部も塑性域となる場合、低温部の塑性変形量も寄り代(U)に加算される。一般に、材料は弾性域の変形挙動にはほとんどばらつきは無いが、組成域の変形挙動(応力−ひずみの関係)は材料間のばらつきが多きい。特に最終熱処理前の溶体化熱処理状態では、材料間のばらつきが多きい。従って、その分が寄り代(U)のばらつきとなり、摩擦圧接部の品質保証上、大きな問題となる。摩擦圧接部は非破壊検査が難しい事から、破壊試験を併用し、十分確立された圧接条件をベースに、寄り代(U)で品質管理する方法が有効である。そのため、材料間の強度のばらつきにより、寄り代(U)がばらつくことは、特にターボチャージャーや遠心式ガスタービンのような高速回転機器の摩擦圧接部の品質保証上、極めて大きな問題となる。
特公昭58−19393号公報 USP3720509
本発明の目的は、析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材を摩擦圧接する方法において、材料強度がばらついた場合でも寄り代(U)のばらつきが少なくなる摩擦圧接法を提供することにある。特に本発明は、ターボチャージャーや遠心式ガスタービンのような高速回転機器の摩擦圧接部の品質保証上、極めて有効な方法を提供する。
一般的な圧接は、(1)二つの素材を同一の軸心で固定し、(2)両者を接合部外径の相対周速400〜3500mm/sec で回転させ、(3)次いで一次圧力(P1)50〜
250MPa で所定の軟化層量が得られるまで加圧し、(4)さらに一次圧力より高い二次圧力(P2)250〜800MPaまで昇圧、(5)昇圧の指示後0〜1.0s以内に前記回転を停止する動作を始め、(6)前記昇圧の指示後5.0s 以上最大圧力に保つことを基本工程とする。析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材を接合する場合、P2が析出強化型合金鍛造材の塑性域となってしまうため、材料間のばらつきにより、寄り代(U)がばらつく結果となってしまう。そこで、本発明では、前記(1)と
(2)の間に、(1′)回転停止の状態で概鋳物と概鍛造材を圧力(P0)300〜1200MPa の範囲で加圧する工程を含むこととした。その結果、析出強化型合金鍛造材はP0で一度塑性変形するが、除荷した後は、次からは圧力P0以下の範囲では弾性的挙動を示す。従って、P2がP0と同じか、それ以下であれば、P2時の軟化層を除く大部分の変形挙動が弾性的となるため、材料間の強度のばらつきが寄り代(U)に影響する量が著しく少なくなり、寄り代(U)による精密な品質管理が可能になることが明らかになった。
上記の結果より、(1′)の圧力(P0)は、二次圧力(P2)で設定されている圧力と同じかそれ以上である必要があり、特に(1′)の圧力(P0)を二次圧力(P2)で設定されている圧力より100MPa 以上高くすることで、弾性的変形挙動を示す領域を熱影響部まで広げることが可能になり、寄り代(U)の再現性をより高くすることが可能となる。
なお、所定の軟化層量が得られたことを確認する方法としては、P1工程の時間を一定とする方法及び、P1工程の寄り代(U1)を一定量とすることで管理する方法がある。
析出強化型合金からなる鍛造材は、炭素の含有量が少ないため、P2工程と回転停止のタイミングの関係が、接合部の炭化物整列に影響を及ぼす可能性は少ない。しかし、回転が完全にP1工程内で終了してしまうと、強度的に十分な寄り代(U)が得られず、一方、P2工程に入った後も回転が継続していると入熱が増大し、特に、軟化層が形成され難い析出強化型合金鋳物側に、部分溶融層が残ってしまい、材料の強度が低下する結果となってしまう。従って、P1からP2への昇圧の指示後0〜1.0s 以内に回転停止指令をだし、指令後1.0s以内に回転を停止させることが好ましい。
P2工程では、昇圧指令後、0.4 〜1sでP2圧力に到達する。回転停止後5〜10sの範囲で寄り代(U)は飽和する。一般的には、P2工程は、昇圧指令後10s程度の時間管理工程となる。
本発明は、析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材を摩擦圧接する方法において、析出強化型合金鍛造材の室温0.2% 耐力が、圧接前,鍛造後溶体化熱処理状態の段階で250〜800MPaであり、圧接後の時効処理により1000MPa以上に向上する材料である場合に特に有効である。
析出強化型合金鋳物と析出強化型合金鍛造材の強度差を見かけ上緩和する方法として、析出強化型合金鍛造材の断面積を析出強化型合金鋳物の断面積より大きくする場合がある。しかし、この方法は、余分な機械加工部を増やす結果になるため、本発明による方法を用い、両者を同一の断面積で接合する方法が経済的であり、省資源の観点からも有効である。なお、断面積を変える方法としては、外径を変える以外に、接合部近傍を、内径あるいは内径と外径の両方が異なる中空構造とする方法がある。
本発明の摩擦圧接法は、重量%でNiが50%以上、C:0〜0.3%、B:0〜0.05%、Hf:0〜3.0%、Co:0〜18%、Ta:1〜12% 、Cr:1.5〜16%、Mo:0〜4.5%、W:2〜15%、Ti:0〜4%、Al:3.5〜6.5% 、Re:0〜9%、Nb:0〜2%、V:0〜1%、Zr:0〜0.02% 、Pt又は白金族元素の1種又は2種以上の組み合わせ:0〜2%、Y又は希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ:0〜2%、Mg又はアルカリ土類金属の1種又は2種以上の組み合わせ:0〜0.1% 、Fe,Ga,Geの1種又は2種以上の組み合わせ:0〜5%以下である析出強化型合金鋳物と析出強化型合金鍛造材の摩擦圧接に有効である。さらに、重量%で
Niが50%以上、C:0.05〜0.17%、B:0.01〜0.02% 、Hf:1.2〜1.6%、Co:9〜11%、Ta:2.8〜3.3%、Cr:8〜8.8% 、Mo:0.5〜0.8%、W:9.5〜10.5%、Ti:0.9〜1.2%、Al:5.3〜5.7% 、V:0.15%以下、Zr:0.03〜0.08% である析出強化型合金鋳物及び、より高温強度の高い、重量%でNiが50%以上、C:0.07〜0.22%、B:0.015〜
0.025%、Hf:1.2〜2.2%、Co:9〜12%、Ta:3.7〜4%、Cr:
6.5〜7%、Mo:0.6〜1.0%、W:11.2〜12.5%、Al:5〜5.25%、Re:1.2〜1.6%、Nb:0.6〜1.0%、V:0.01%未満、Zr:0.01%未満である析出強化型合金鋳物と析出強化型合金鍛造材の摩擦圧接に好適である。
本発明により、厳しい品質管理が可能となることで、本発明の摩擦圧接法は、析出強化型合金鋳物からなる排気側翼車と析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを摩擦圧接する構造であるターボチャージャーや、析出強化型合金鋳物からなる遠心式タービンホイールと析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを摩擦圧接する構造である遠心式ガスタービン等の高速回転機器用の摩擦圧接法として有用である。特に、重量%でNiが50%以上、C:0.07〜0.22%、B:0.015〜0.025%、Hf:1.2〜2.2%、Co:9〜12%、Ta:3〜5%、Cr:5〜7%、Mo:0.6〜1.0%、W:10〜13%、Al:4.75〜5.75%、Re:1.2〜5%、Nb:0.2〜1.0%、V:0.01%未満、Zr:0.01% 未満である析出強化型合金鋳物からなる排気側翼車と、圧接前,鍛造後溶体化熱処理状態の段階での室温0.2%耐力が250〜800MPaであり、圧接後の時効処理により室温0.2%耐力が1000MPa以上に向上する析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを摩擦圧接する構造であることを特徴とするターボチャージャー、及び、重量%でNiが50%以上、C:0.07〜0.22%、B:0.015〜0.025%、Hf:1.2〜2.2%、Co:9〜12%、Ta:3〜5%、Cr:5〜7% 、Mo:
0.6〜1.0%、W:10〜13%、Al:4.75〜5.75% 、Re:1.2〜5%、Nb:0.2〜1.0%、V:0.01%未満、Zr:0.01%未満である析出強化型合金鋳物からなる遠心式タービンホイールと、圧接前,鍛造後溶体化熱処理状態の段階での室温0.2%耐力が250〜800MPaであり、圧接後の時効処理により室温0.2% 耐力が1000MPa以上に向上する析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを摩擦圧接する構造であることを特徴とする遠心式ガスタービンの摩擦圧接方法として好適である。
本発明による摩擦圧接を実施する場合には、圧接中の寄り代(U),圧力(P),回転数(N)のデジタルデータを採取し、このデータにより品質管理を行うことが好ましい。これは、一般的な圧接後の全長計測から寄り代(U)を算出する方法では、P0負荷時の変形挙動に及ぼす材料強度のばらつきの影響を含んでしまうのに対し、デジタルデータを採取する場合、P0を負荷し除荷した後に、寄り代(U)をリセットしておけば、その後のP1,P2工程の寄り代(U)は、常に安定した値が得られるためである。これにより、P0後に装置から素材を一旦外し、P0による変形後の素材の全長を計測する工程が省略可能となる。このデジタルデータを寄り代(U)と圧力(P2)の関係でグラフ化し、この圧力(P2)−寄り代(U)線図により品質管理を行うことで、より精度の高い品質保証が可能となる。これは、圧力(P2)−寄り代(U)線図は、一般的な圧縮変形挙動の応力−ひずみ線図に相当するため、圧力(P2)の負荷状況と、そのアウトプットとしての寄り代(U)の状況が明確に表されるためである。
なお、本発明は、(1′)回転停止の状態で概鋳物と概鍛造材を圧力(P0)300〜1200MPa の範囲で加圧し一旦除荷する工程を摩擦圧接機上で実施することを特徴とするが、予めP0相当の塑性変形を与えた素材を用い、(1′)の工程を省略し摩擦圧接する方法も、本発明の範囲内に含まれることは自明である。この場合、析出強化型合金鋳物と析出強化型合金鍛造材の両方に事前にP0を負荷しても良いが、本来の趣旨からすれば、析出強化型合金鍛造材のみにP0を負荷しておけば良い。
上述のとおり、本発明は、析出強化型合金鋳物からなるターボチャージャー及び遠心式ガスタービンの排気側翼車及び遠心式タービンホイールと、析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを高い再現性及び歩留まりで摩擦圧接する技術に関する。本発明によりターボチャージャーや遠心式ガスタービンのような高速回転機器の信頼性を大幅に向上させることが可能である。また、本発明により、従来より高強度な材料を高い信頼性で接合することが可能となる。この結果、ターボチャージャー及び遠心式ガスタービンヘの高強度材の適用が可能となり、効率向上による省資源、CO及びNO等の排出量低減の効果も期待できる。これらの産業上及び社会的効果は大きい。
析出強化型合金鋳物として、重量%でC:0.14%、B:0.015%、Hf:1.54%、Co:9.99%、Ta:3.03%、Cr:8.33%、Mo:0.71%、W:9.98%、Ti:1.01%、Al:5.59%、残部がNiと不可避不純物からなるNi基超合金のφ47×100mmLの丸棒を用意した。熱処理は、鋳造後、真空中で1200℃/2h/Arガス冷却の溶体化熱処理、それに続く、2段の時効処理(真空中で1080℃/4h/Arガス冷却+真空中で871℃/20h/Arガス冷却)とした。一方、析出強化型合金鍛造材として、AMS5662規格に基づく材料の溶体化熱処理材を用意した。この材料をφ47×150mmLの丸棒に加工した。
これらの素材を方法A(従来技術)と方法B(本発明)により各5本摩擦圧接した。なお、材料強度のばらつきが寄り代(U)に及ぼす影響を検討するため、AMS5662規格材は、5本全て別ロットとした。表1に接合条件を示す。図1に各々の圧接時の時間
(P2指令の時間を0とした)と圧力(P1,P2)、回転数(N)及び寄り代(U)の関係を示す。方法Aでは、材料ロット毎に圧力(P2)の立ち上がりにばらつきが多く、結果として寄り代(U)もばらついているのに対し、方法Bでは、方法Aと比べ、圧力
(P2)の立ち上がりに、材料ロット毎のばらつきが少なく、結果として寄り代(U)のばらつきも小さいことがわかる。図2に上記のデータを寄り代(U)と圧力(P2)の関係で整理した結果を示す。前述の通り、これは、一般的な圧縮変形挙動の応力−ひずみ線図に相当する。この結果からも、方法Aでは、負荷圧力(P2)と、結果として生じる寄り代(U)の関係が材料ロット毎にばらついていることがわかる。また、300MPa 付近で認められる変曲は、変曲点以降で、材料が塑性変形域に入っていることを示している。この変曲点の位置の差、変曲点以降の変形挙動の差、つまり材料ロット毎の強度の差が、寄り代(U)の違いに影響を及ぼしているということは、この結果からも明らかである。一方、方法Bでは、まず、変形挙動に材料ロット間の差が少ないことが大きな特徴であり、結果として寄り代(U)のばらつきも小さい。
各々の圧接時の時間と圧力等との関係を示す図。 寄り代と圧力との関係を整理した図。

Claims (15)

  1. 析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材を接合する方法であり、(1)概鋳物と概鍛造材を同一の軸心で固定し、(2)両者を接合部外径の相対周速400〜3500mm/secで回転させ、(3)次いで一次圧力(P1)50〜250MPaで所定の軟化層量が得られるまで加圧し、(4)さらに一次圧力より高い二次圧力(P2)250〜800MPaまで昇圧、(5)昇圧の指示後0〜1.0s以内に前記回転を停止する動作を始め、(6)前記昇圧の指示後5.0s 以上最大圧力に保つことを基本工程とする摩擦圧接方法において、前記(1)と(2)の間に、(1′)回転停止の状態で概鋳物と概鍛造材を圧力(P0)300〜1200MPa の範囲で加圧し一旦除荷する工程を含むことを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の摩擦圧接方法。
  2. 請求項1記載の摩擦圧接方法において、(1′)の圧力(P0)が二次圧力(P2)で設定されている圧力と同じかそれ以上であることを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の摩擦圧接方法。
  3. 請求項1記載の摩擦圧接方法において、(1′)の圧力(P0)が二次圧力(P2)で設定されている圧力より100MPa 以上高いことを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の摩擦圧接方法。
  4. 請求項1〜3に記載の摩擦圧接方法において、析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の接合部の径及び断面積が同一であることを特徴とする摩擦圧接方法。
  5. 請求項1〜4に記載の摩擦圧接方法であり、析出強化型合金からなる鍛造材とは、圧接前,鍛造後溶体化熱処理状態の段階での室温0.2%耐力が250〜800MPaであり、圧接後の時効処理により室温0.2%耐力が1000MPa以上に向上する析出強化型合金からなる鍛造材であることを特徴とする摩擦圧接方法。
  6. 請求項1〜4に記載の摩擦圧接方法であり、析出強化型合金からなる鋳物とは、重量%でNiが50%以上、C:0〜0.3%、B:0〜0.05%、Hf:0〜3.0% 、Co:0〜18%、Ta:1〜12%、Cr:1.5〜16%、Mo:0〜4.5%、W:2〜15%、Ti:0〜4%、Al:3.5〜6.5%、Re:0〜9%、Nb:0〜2%、V:0〜1%、Zr:0〜0.02% 、Pt又は白金族元素の1種又は2種以上の組み合わせ:0〜2%、Y又は希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ:0〜2%、Mg又はアルカリ土類金属の1種又は2種以上の組み合わせ:0〜0.1% 、Fe,Ga,Geの1種又は2種以上の組み合わせ:0〜5%以下である析出強化型合金からなる鋳物であることを特徴とする摩擦圧接方法。
  7. 請求項1〜4に記載の摩擦圧接方法であり、析出強化型合金からなる鋳物とは、重量%でNiが50%以上、C:0.05〜0.17%、B:0.01〜0.02%、Hf:1.2〜1.6%、Co:9〜11%、Ta:2.8〜3.3%、Cr:8〜8.8% 、Mo:0.5〜0.8%、W:9.5〜10.5%、Ti:0.9〜1.2%、Al:5.3〜5.7% 、V:0.15%以下 、Zr:0.03〜0.08%である析出強化型合金からなる鋳物であることを特徴とする摩擦圧接方法。
  8. 請求項1〜4に記載の摩擦圧接方法であり、析出強化型合金からなる鋳物とは、重量%でNiが50%以上、C:0.07〜0.22%、B:0.015〜0.025%、Hf:
    1.2〜2.2%、Co:9〜12%、Ta:3.7〜4%、Cr:6.5〜7%、Mo:
    0.6〜1.0%、W:11.2〜12.5%、Al:5〜5.25% 、Re:1.2〜1.6%、Nb:0.6〜1.0%、V:0.01%未満、Zr:0.01%未満である析出強化型合金からなる鋳物であることを特徴とする摩擦圧接方法。
  9. 析出強化型合金鋳物からなる排気側翼車と析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを請求項1〜8記載の方法で摩擦圧接する構造であることを特徴とするターボチャージャー。
  10. 析出強化型合金鋳物からなる遠心式タービンホイールと析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを請求項1〜8記載の方法で摩擦圧接する構造であることを特徴とする遠心式ガスタービン。
  11. 重量%でNiが50%以上、C:0.07〜0.22%、B:0.015〜0.025%、Hf:1.2〜2.2%、Co:9〜12%、Ta:3〜5%、Cr:5〜7%、Mo:
    0.6〜1.0%、W:10〜13%、Al:4.75〜5.75%、Re:1.2〜5%、Nb:0.2〜1.0%、V:0.01%未満、Zr:0.01%未満である析出強化型合金鋳物からなる排気側翼車と、圧接前,鍛造後溶体化熱処理状態の段階での室温0.2% 耐力が250〜800MPaであり、圧接後の時効処理により室温0.2%耐力が1000MPa以上に向上する析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを摩擦圧接する構造であることを特徴とするターボチャージャー。
  12. 重量%でNiが50%以上、C:0.07〜0.22%、B:0.015〜0.025%、Hf:1.2〜2.2%、Co:9〜12%、Ta:3〜5%、Cr:5〜7%、Mo:
    0.6〜1.0%、W:10〜13%、Al:4.75〜5.75%、Re:1.2〜5%、Nb:0.2〜1.0%、V:0.01%未満、Zr:0.01%未満である析出強化型合金鋳物からなる遠心式タービンホイールと、圧接前,鍛造後溶体化熱処理状態の段階での室温0.2%耐力が250〜800MPaであり、圧接後の時効処理により室温0.2% 耐力が1000MPa 以上に向上する析出強化型合金鍛造材からなるシャフトを摩擦圧接する構造であることを特徴とする遠心式ガスタービン。
  13. 析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材を接合する方法であり、(1)概鋳物と概鍛造材を同一の軸心で固定し、(2)両者を接合部外径の相対周速400〜3500mm/secで回転させ、(3)次いで一次圧力(P1)50〜250MPaで所定の軟化層量が得られるまで加圧し、(4)さらに一次圧力より高い二次圧力(P2)250〜800MPaまで昇圧、(5)昇圧の指示後0〜1.0s以内に前記回転を停止する動作を始め、(6)前記昇圧の指示後5.0s 以上最大圧力に保つことを基本工程とする摩擦圧接方法において、圧接中の寄り代(U),圧力(P),回転数(N)のデジタルデータを採取し、このデータにより品質管理を行うことを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の摩擦圧接方法。
  14. 析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材を接合する方法であり、(1)概鋳物と概鍛造材を同一の軸心で固定し、(1′)回転停止の状態で概鋳物と概鍛造材を圧力(P0)300〜1200MPa の範囲で加圧し一旦除荷後、(2)両者を接合部外径の相対周速400〜3500mm/secで回転させ、(3)次いで一次圧力(P1)50〜250MPa で所定の軟化層量が得られるまで加圧し、(4)さらに一次圧力より高い二次圧力(P2)250〜800MPaまで昇圧、(5)昇圧の指示後0〜1.0s以内に前記回転を停止する動作を始め、(6)前記昇圧の指示後5.0s 以上最大圧力に保つことを基本工程とする摩擦圧接方法において、圧接中の寄り代(U),圧力(P),回転数(N)のデジタルデータを採取し、このデータにより品質管理を行うことを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の摩擦圧接方法。
  15. 請求項13及び14のデジタルデータを寄り代(U)と圧力(P2)の関係でグラフ化し、この圧力(P2)−寄り代(U)線図により品質管理を行うことを特徴とする析出強化型合金からなる鋳物と析出強化型合金からなる鍛造材の摩擦圧接方法。
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