JP2007103672A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、LDMOSの耐圧低下が抑制された半導体装置を提供する。
【解決手段】埋め込み酸化膜3aを有するSOI基板のSOI層1bに、第1絶縁分離トレンチZ1により取り囲まれて絶縁分離されたNchLDMOS20aが形成され、第1絶縁分離トレンチZ1を取り囲んで、第2絶縁分離トレンチZ2が形成され、第1絶縁分離トレンチZ1と第2絶縁分離トレンチZ2との間で、フィールド領域20Fが形成されてなる半導体装置20であって、埋め込み酸化膜上3aにSOI層1bと同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層1cが形成されてなり、フィールド領域20Fが、NchLDMOS20aのソース電位と同電位に設定されてなる半導体装置20とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、埋め込み酸化膜上のSOI層に、絶縁分離されたNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)もしくはPチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)が形成されてなる半導体装置に関する。特に、インバータ駆動用等の高電圧ICに適用することのできる、高耐圧の半導体装置に関する。
インバータ駆動用等の高電圧ICが、例えば、特許第3384399号公報(特許文献1)およびProc. of ISPSD’04(非特許文献1)に開示されている。
図9に、SOI基板とトレンチ分離を用いた、従来の高電圧IC90の模式的な断面図を示す。
図9に示す高電圧IC90には、埋め込み酸化膜3を有するSOI基板1のSOI層1aに、低電位(GND)基準回路、高電位(浮遊)基準回路およびレベルシフト回路が、それぞれ設けられている。また、GND基準回路、浮遊基準回路およびレベルシフト回路の各形成領域は、SOI基板1の埋め込み酸化膜3とトレンチ4の側壁酸化膜4sにより、絶縁(誘電体)分離されている。
高電圧IC90のレベルシフト回路においては、低電位基準回路と高電位基準回路を繋ぐため、高耐圧の回路素子が必要である。図9に示したレベルシフト回路形成領域の横型MOSトランジスタ(LDMOS)9は、耐圧を確保するために、いわゆるSOI−RESURF構造が採用されている。
レベルシフト回路における高電圧は、図中に示すように、LDMOS9のドレインDに印加される。図9のLDMOS9では、断面の横方向の耐圧を、表面p型不純物層と埋め込み酸化膜3によって形成されるSOI−RESURF構造で確保する。また、断面の縦方向の耐圧については、非特許文献1に開示されているように、ドレインDとグランド(GND)間にかかる高電圧を、低濃度のSOI層1aと埋め込み酸化膜3で分圧して、SOI層1aにおける電界を緩和させる。
特許第3384399号公報 Proc. of ISPSD’04,p385,H.Akiyama, et al(三菱電機)
図9のLDMOS9のように、埋め込み酸化膜上のSOI層に、絶縁分離されたLDMOSが形成されてなる半導体装置では、断面の縦方向における耐圧を確保するために、SOI層の不純物濃度と厚さ及び埋め込み酸化膜の厚さを最適設計する必要がある。
しかしながら、この方法で1000V以上の高耐圧を得ようとすると、5μmより厚い埋め込み酸化膜と、50μmより厚いSOI層が必要となる。一方、SOI基板の反り等の関係で、達成できる埋め込み酸化膜の上限膜厚は、4μm程度である。また、SOI層の厚さは、通常数μm〜20μm程度であり、SOI層の厚さを厚くすると、トレンチ加工負荷が増大する。このため、図9のレベルシフト回路形成領域におけるLDMOS9では、600V程度の耐圧確保が限界で、400V電源系やEV車等で要求される1200Vの耐圧は確保することができない。
上記問題を解決するため、本発明者らは、図10に示す新規な半導体装置10を発明した。
図10は、半導体装置10の基本的な等価回路図である。
図10に示す半導体装置10では、互いに絶縁分離されたn個(n≧2)のトランジスタ素子Tr〜Trが、グランド(GND)電位と所定電位Vsとの間で、GND電位側を第1段、所定電位Vs側を第n段として、順次直列接続されている。第1段のトランジスタ素子Trのゲート端子は、半導体装置10の入力端子となっている。半導体装置10の出力は、第n段のトランジスタ素子Trにおける所定電位Vs側の端子から、所定の抵抗値を有する負荷抵抗(図示省略)を介して取り出される。尚、出力信号は、基準電位が入力信号のGND電位から所定電位Vsに変換(レベルシフト)され、入力信号に対して反転した状態で取り出される。
図10の半導体装置10の動作においては、GND電位と所定電位Vsの間の電圧がn個のトランジスタ素子Tr〜Trにより分割され、第1段から第n段の各トランジスタ素子Tr〜Trが、それぞれの電圧範囲を分担している。従って、GND電位と所定電位Vsの間の電圧を1個のトランジスタ素子で分担する場合に較べて、各トランジスタ素子Tr〜Trに要求される耐圧は、略n分の1となる。従って、一般的な製造方法を用いて安価に製造でき、通常の耐圧を有するトランジスタ素子であっても、図10の半導体装置10においてトランジスタ素子の個数nを適宜設定することにより、全体として必要とされる高い耐圧を確保した半導体装置とすることができる。尚、図10の半導体装置10においては、n個のトランジスタ素子Tr〜Trが同じ耐圧を有することが好ましい。これにより、GND電位と所定電位の間に挿入された各トランジスタ素子Tr〜Trの分担する電圧(耐圧)を均等にして、最小化することができる。
具体的には、例えば、厚さ2μm程度の埋め込み酸化膜を有する一般的なSOI基板を用いて、150V程度の耐圧を有するMOS型トランジスタ素子は、一般的な製造方法により、容易に形成することができる。従って、絶縁分離トレンチによって互いに絶縁分離されたn個のトランジスタ素子Tr〜Trを上記SOI基板に形成し、直列接続されたn段のトランジスタ素子からなる半導体装置10とすることで、高耐圧の半導体装置を実現することができる。例えば、耐圧150Vのトランジスタ素子を、図10のように2段、4段、8段直列接続することで、それぞれ、耐圧300V、600V、1200Vの半導体装置10とすることができる。従って、耐圧に応じて、ウエハ構造(SOI層や埋め込み酸化膜の厚さ、SOI層の不純物濃度を変更する必要が無い。また、絶縁分離トレンチの加工深さも一定であり、必要耐圧が1000V以上であっても、容易に実現することができる。
以上のようにして、図10に示す半導体装置10は、必要とする任意の耐圧を確保することができ、一般的な半導体装置の製造方法を用いて安価に製造することのできる半導体装置とすることができる。
図11は、高電圧IC100におけるレベルシフト回路部と浮遊基準ゲート駆動回路部を詳細に示す図で、レベルシフト回路に適用された図10の基本的な等価回路図で示した半導体装置10の各回路素子の配置を示す図である。
図11に示すように、高電圧IC100の半導体装置10においては、n重の絶縁分離トレンチT〜Tが形成され、互いに絶縁分離されたn個のトランジスタ素子Tr〜Trが、n重の絶縁分離トレンチT〜Tにより囲まれた各領域に、高段のトランジスタ素子を内に含むようにして、一個ずつ順次配置されている。これにより、GND電位から所定電位までの電圧増加に応じて、n重の絶縁分離トレンチにより囲まれた各領域に加わる電圧を均等化し、n個のトランジスタ素子Tr〜Trの担当電圧範囲をGND電位から所定電位に向かって順番に移行させることができる。尚、隣り合うトランジスタ素子同士の間には、n重の絶縁分離トレンチT〜Tが一つ存在するだけであるため、n個のトランジスタ素子Tr〜Trの接続配線が容易になると共に、占有面積を低減して、半導体装置10を小型化することができる。
上記したように、半導体装置10においては、n個のトランジスタ素子Tr〜Trが、通常の耐圧を有するトランジスタ素子であってよい。これによって、図11に示す高電圧IC100は、1200Vの耐圧を確保することができ、車載モータのインバータ駆動用や車載エアコンのインバータ駆動用に好適なの高電圧ICとなっている。尚、上記発明については、すでに特許出願済み(出願番号2004−308724、出願番号2005−121306、出願番号2005−227058)である。
一方、図10に示す半導体装置10を高電圧IC100のレベルシフト回路部に適用するにあたって、以下の図12に示す問題があることが判明した。
図12(a)は、図10および図11に示す半導体装置10を簡略化した、半導体装置11の構成を示す図である。図12(b)は、図12(a)の半導体装置11の構成要素であるトランジスタの段数と半導体装置11の耐圧の関係を示す図で、SOI基板の埋め込み酸化膜上に埋め込みN+層を形成した試料について評価した結果である。
図12(a)に示す半導体装置11には、埋め込み酸化膜を有するSOI基板が用いられており、n個(n≧2)のNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)9aが、埋め込み酸化膜上のSOI層に形成されている。各NchLDMOS9aは、ドレインD、ゲートGおよびソースSが図に示すように同心円状に配置されたパターンとなっている。また、各NchLDMOS9aは、図中に太い実線の円で示した、埋め込み酸化膜に達する第1絶縁分離トレンチZ1により取り囲まれて、周りから絶縁分離されている。
図12(a)の半導体装置11では、同じく埋め込み酸化膜に達する図中に太い実線の四角で示した第2絶縁分離トレンチZ2が、多重に形成されている。第1絶縁分離トレンチZ1により絶縁分離された各NchLDMOS9aは、多重の第2絶縁分離トレンチZ2により囲まれた各フィールド領域Fに、それぞれ二個ずつ配置されている。
図12(a)の半導体装置11では、n個のNchLDMOS9aが、グランド(GND)電位と所定の電源電位との間で、多重の第2絶縁分離トレンチZ2の外周側をGND電位側、内周側を電源電位側として、順次直列接続されている。尚、図12(a)における符号9bは、半導体装置10における抵抗素子R〜Rと同様で、GND電位と電源電位を分割する分圧抵抗である。
図12(b)に示すように、図12(a)の半導体装置11について耐圧を測定評価すると、SOI基板の埋め込み酸化膜上に埋め込みN+層を形成した試料と形成しない試料とで、異なる結果となった。埋め込みN+層を形成しない試料については、図12(b)に点線で示した設計耐圧とほぼ同等の耐圧が得られた。一方、埋め込みN+層を形成した試料では、耐圧が、図のように設計耐圧の1/2〜1/3に低下した。
従って、埋め込みN+層を形成した図12(a)の半導体装置11は、図12(b)に示すように静特性における設計耐圧が確保できず、このままでは使用できない。しかしながら、SOI基板の埋め込み酸化膜上に埋め込みN+層を形成した半導体装置は、動特性における以下の効果を期待することができる。すなわち、埋め込みN+層を形成した半導体装置では、半導体装置の周囲で急峻に変化する電圧ノイズ等が発生しても、埋め込み酸化膜からの空乏層の拡がりが抑制される。従って、電圧ノイズ等による誤動作が抑制された半導体装置とすることができる。例えば、図11における出力段の浮遊基準ゲート駆動回路でのスイッチングに伴うdV/dt変動で引き起こされる高周波電位干渉の影響を、埋め込みN+層でシールドすることができる。
そこで本発明は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層にLDMOSが形成されてなる半導体装置であって、電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、LDMOSの耐圧低下が抑制された半導体装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の半導体装置は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層に、前記埋め込み酸化膜に達する第1絶縁分離トレンチにより取り囲まれて、絶縁分離されたNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)もしくはPチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)が形成され、前記第1絶縁分離トレンチを取り囲んで、前記埋め込み酸化膜に達する第2絶縁分離トレンチが形成され、前記第1絶縁分離トレンチと第2絶縁分離トレンチとの間で、SOI層からなるフィールド領域が形成されてなる半導体装置であって、前記SOI層における前記埋め込み酸化膜上に、SOI層と同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層が形成されてなり、前記フィールド領域が、前記NchLDMOSのソース電位もしくはPchLDMOSのドレイン電位と同電位に設定されてなることを特徴としている。
上記半導体装置においては、埋め込み酸化膜上にSOI層と同じ導電型の高濃度不純物層が形成されている。このため、例えば当該半導体装置の周囲で急峻に変化する電圧ノイズ等が発生しても、上記高濃度不純物層によって埋め込み酸化膜からの空乏層の拡がりが抑制され、電圧ノイズ等による誤動作を防止することができる。
また、上記半導体装置においては、LDMOSを取り囲むフィールド領域が、NchLDMOSの場合はソース電位と同電位、PchLDMOSの場合はドレイン電位と同電位に設定され、LDMOSの形成領域とフィールド領域の電位差がなくなる。これによって、LDMOSの形成領域における高濃度不純物層が第1絶縁分離トレンチと交わる角部での電界集中が緩和され、高濃度不純物層の導入に伴うLDMOSの耐圧低下を抑制することができる。
以上のようにして、上記半導体装置は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層にLDMOSが形成されてなる半導体装置であって、電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、LDMOSの耐圧低下が抑制された半導体装置とすることができる。
請求項2に記載の半導体装置は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層に、前記埋め込み酸化膜に達する第1絶縁分離トレンチにより取り囲まれて、絶縁分離されたNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)もしくはPチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)が形成され、前記第1絶縁分離トレンチを取り囲んで、前記埋め込み酸化膜に達する第2絶縁分離トレンチが形成され、前記第1絶縁分離トレンチと第2絶縁分離トレンチとの間で、SOI層からなるフィールド領域が形成されてなる半導体装置であって、前記SOI層における前記埋め込み酸化膜上に、SOI層と同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層が形成されてなり、前記第1絶縁分離トレンチが、トレンチの側壁絶縁膜を介して、内部に導電性ポリシリコンが埋め込まれてなる絶縁分離トレンチであって、前記第1絶縁分離トレンチの内部の導電性ポリシリコンが、前記NchLDMOSのソース電位もしくはPchLDMOSのドレイン電位と同電位に設定されてなることを特徴としている。
当該半導体装置においても、埋め込み酸化膜上にSOI層と同じ導電型の高濃度不純物層が形成されているため、この高濃度不純物層によって、電圧ノイズ等による誤動作を防止することができる。
また、当該半導体装置においては、LDMOSを取り囲む第1絶縁分離トレンチの内部の導電性ポリシリコンが、NchLDMOSの場合はソース電位と同電位、PchLDMOSの場合はドレイン電位と同電位に設定され、LDMOSの形成領域と第1絶縁分離トレンチ内の導電性ポリシリコンの電位差がなくなる。これによって、LDMOSの形成領域における高濃度不純物層が第1絶縁分離トレンチと交わる角部での電界集中が緩和され、高濃度不純物層の導入に伴うLDMOSの耐圧低下を抑制することができる。
以上のようにして、当該半導体装置も、埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層にLDMOSが形成されてなる半導体装置であって、電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、LDMOSの耐圧低下が抑制された半導体装置とすることができる。尚、当該半導体装置は、第1絶縁分離トレンチを電位固定に利用しているため、請求項1に記載の半導体装置に較べて、フィールド領域を小さくしたり、素子を形成してフィールド領域を他の用途に利用したりすることができる。
請求項3に記載のように、上記半導体装置は、前記第2絶縁分離トレンチが、n重(n≧2)に形成され、前記第1絶縁分離トレンチにより絶縁分離されたNchLDMOSもしくはPchLDMOSが、前記フィールド領域を構成する前記n重の第2絶縁分離トレンチにより囲まれたn個の各領域に、一個ずつ配置されてなり、前記n個のNchLDMOSもしくはPchLDMOSが、グランド(GND)電位と所定電位との間で、前記n重の第2絶縁分離トレンチの外周側をGND電位側、内周側を所定電位側として、順次直列接続されてなる場合に好適である。
この場合にも、高濃度不純物層によって、電圧ノイズ等による誤動作を防止することができることは言うまでもない。また、この場合には、GND電位と所定電位の間に順次直列接続されたn個のLDMOSのそれぞれについて、前記高濃度不純物層の導入に伴うLDMOSの耐圧低下を抑制することができる。従って、当該記半導体装置では、GND電位と所定電位の間の電圧が、耐圧低下のない設計通りのn個のLDMOSにより分割され、全体として必要とされる高い耐圧を確保した半導体装置とすることができる。
請求項4に記載のように、上記請求項3に記載の半導体装置においては、前記n個のNchLDMOSもしくはPchLDMOSが、同じ耐圧を有してなることが好ましい。
これにより、GND電位と所定電位の間に挿入される各LDMOSの分担する電圧(耐圧)を均等にして、最小化することができる。
請求項5に記載のように、前記半導体装置は、GND電位を基準とするGND基準ゲート駆動回路、浮遊電位を基準とする浮遊基準ゲート駆動回路、および前記GND電位と浮遊電位の間で入出力信号をレベルシフトさせるレベルシフト回路を有してなるインバータ駆動用の高電圧ICにおいて、前記所定電位を浮遊電位とする、前記レベルシフト回路に好適である。
前記高電圧ICは、例えば、請求項6に記載のように、車載モータのインバータ駆動用の高電圧ICであってもよいし、請求項7に記載のように、車載エアコンのインバータ駆動用の高電圧ICであってもよい。
最初に、図12に示した半導体装置11の耐圧低下要因について調べた、予備的な試験結果について説明する。
図1と図2は、図12の直列接続されるNchLDMOS9aを6個とした半導体装置12について、電位(電界)分布をシミュレートした結果を示す図である。
図1は、上記半導体装置12の構成と、シミュレーションに用いた電位設定を示した図である。シミュレーションでは、電源を約500Vの電位に設定している。また、ゲートGとソースSを共通の電位として、それぞれのNchLDMOS9aには、図1の上段に示した各電位417V,333V,250V,167V,83Vが印加されるようにしている。フィールド領域F12,F34,F45は、図12(b)の試験に則してフローティング状態としているが、上記各電位の印加時には、それぞれ、図中の括弧内に示した電位となる。
図2(a),(b)は、半導体装置12の5段目のNchLDMOS9aに関する電位(電界)分布のシミュレーション結果で、図2(a)は断面における等電位線の分布を示した図であり、図2(b)は電界強度の分布を示した図である。
図1と図2(a)に示すように、シミュレーションでは、5段目のNchLDMOS9aのドレインDに417Vが印加され、共通のゲートGとソースSには333Vが印加される。また、フィールド領域F56は、フローティング状態であるが、上記電位の印加時には266Vとなり、ソース電位333Vより低い値となる。
上記ソース電位333Vとフィールド電位266Vの電位差に伴って、5段目のNchLDMOS9aでは、図2(b)に示すように、電界集中が第1絶縁分離トレンチZ1の内部だけでなく、埋め込みN+層が第1絶縁分離トレンチZ1と交わる図中の太線矢印で示した角部においてSOI層内まで広がり、NchLDMOS9aのSOI層内で電界集中が発生する。この電界集中によって、図12(b)の埋め込みN+層を形成した試料において、耐圧低下が発生したものと考えられる。
図3(a),(b)は、単体のNchLDMOS9bを製作して、フィールド電位と耐圧の関係を調べた結果である。図3(a)は、測定方法を説明する図であり、図3(b)は、測定結果をまとめた図である。
図3(a)に示すように、測定は、共通のゲートGとソースSを0Vとし、各フィールド電位Vに対して、NchLDMOS9bの耐圧を評価した。尚、NchLDMOS9bの耐圧は、ドレイン電圧を連続的に上昇し、ドレイン電流が1μAとなる時の電圧で評価した。また比較のために、図3(a)に示すNchLDMOS9bの埋め込みN+層を形成しない試料についても、同じ測定を実施した。
図3(b)に示すように、埋め込みN+層を形成しない試料については、フィールド電位Vを変えても、耐圧の低下は見られなかった。一方、埋め込みN+層を形成した試料については、フィールド電位Vを低くして、フィールドFとソースSの間に大きな電位差を与えるほど、NchLDMOS9bの耐圧が低下した。
以上の図1〜3に示す結果より、図12に示した半導体装置11の耐圧低下要因が、フィールドFとソースSの間の電位差による、埋め込みN+層が第1絶縁分離トレンチZ1と交わる角部での電界集中にあることが確認できた。
次に、以上の予備的な試験結果をもとにした、本発明の半導体装置に関する最良の実施形態を、図に基づいて説明する。
図4(a)は、本発明の一例である半導体装置20の構成を示す図で、図4(b)は、図4(a)の半導体装置20の一構成要素である、Nチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)20aとフィールド領域20Fの断面を示した模式的な図である。
図4(b)に示すように、半導体装置20には、埋め込み酸化膜3aを有するSOI基板が用いられており、SOI層(N−層)1bにおける埋め込み酸化膜3a上に、SOI層1bと同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層(埋め込みN+層)1cが形成されている。
図4(a)に示すように、半導体装置20には、n(正の整数)個のNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)20aが形成されている。各NchLDMOS20aは、ドレインD、ゲートGおよびソースSが同心円状に配置されたパターンとなっている。また、各NchLDMOS20aは、図中に太い実線の円で示した第1絶縁分離トレンチZ1により取り囲まれて、周りから絶縁分離されている。
図4(b)に示すように、第1絶縁分離トレンチZ1は、先端が埋め込み酸化膜3aに達しており、これによって、内部の各NchLDMOS20aが周囲から絶縁分離される。尚、各NchLDMOS20aのドレインD、ゲートGおよびソースSは上記したように同心円状に配置されるが、図4(b)ではこれらの配置を簡略化して模式的に示している。
図4(a)に示すように、半導体装置20には、太い実線の四角で示した第2絶縁分離トレンチZ2が、n重に形成されている。図4(b)に示すように、第2絶縁分離トレンチZ2も、先端が埋め込み酸化膜3aに達しており、これによって内部のフィールド領域20Fが周囲から絶縁分離される。
図4(a)に示すように、第1絶縁分離トレンチZ1により絶縁分離された各NchLDMOS20aは、フィールド領域を構成するn重の第2絶縁分離トレンチZ2により囲まれたn個の各領域20Fに、それぞれ一個ずつ配置されている。言い換えれば、各NchLDMOS20aの周りには、各NchLDMOS20aを取り囲む第1絶縁分離トレンチZ1と当該第1絶縁分離トレンチZ1を取り囲む第2絶縁分離トレンチZ2との間で、SOI層1bからなるフィールド領域20Fが形成されている。
図4(a)に示すように、n個のNchLDMOS20aは、グランド(GND)電位と所定の正電源電位との間で、n重の第2絶縁分離トレンチZ2の外周側をGND電位側、内周側を電源電位側として、順次直列接続されている。半導体装置20では、図sに示す半導体装置11と異なり、全てのフィールド領域20Fが、内部に配置された各NchLDMOS20aソースSと接続されて、ソース電位と同電位に設定される。尚、図4(a)における符号9bは、図12の半導体装置11と同様で、GND電位と電源電位を分割する分圧抵抗である。
以上の図4(a),(b)に示した半導体装置20においては、埋め込み酸化膜3a上にSOI層(N−層)1bと同じ導電型の高濃度不純物層(埋め込みN+層)1cが形成されている。このため、例えば当該半導体装置20の周囲で急峻に変化する電圧ノイズ等が発生しても、上記高濃度不純物層1cによって埋め込み酸化膜3aからの空乏層の拡がりが抑制され、電圧ノイズ等による誤動作を防止することができる。
また、上記半導体装置20においては、NchLDMOS20aを取り囲むフィールド領域20Fがソース電位と同電位に設定され、NchLDMOS20aの形成領域とフィールド領域20Fの電位差がなくなる。すなわち、半導体装置20においては、素子内の電位が上昇した場合でも、フィールド領域20Fの電位も同様に上昇して、電位差が生じない。これによって、図2(b)に示したNchLDMOS9aの形成領域における埋め込みN+層が第1絶縁分離トレンチZ1と交わる角部での電界集中が緩和され、高濃度不純物層(埋め込みN+層)1cの導入に伴うNchLDMOS20aの耐圧低下を抑制することができる。
図5と図6は、上記効果を確認するため、図4の直列接続されるNchLDMOS20aを6個とした半導体装置21について、電位(電界)分布をシミュレートした結果を示す図である。
図5は、上記半導体装置21の構成と、シミュレーションに用いた電位設定を示した図である。図2に示した半導体装置12の結果と比較するため、図5のシミュレーションでは、図1と同じ電源を約500Vの電位に設定している。また、ゲートGとソースSを共通の電位として、それぞれのNchLDMOS20aには、図1と同じ上段に示した各電位417V,333V,250V,167V,83Vが印加されるようにしている。一方、半導体装置21では各フィールド領域20F1〜20F6が内部にあるNchLDMOS20aのソース電位と同電位に設定されるため、図5のシミュレーションでは、各フィールド領域20F1〜20Fのフィールド電位は、それぞれ、ソース電位と同じ図中の下段に示した電位となる。
図6(a),(b)は、5段目のNchLDMOS20aに関する電位(電界)分布のシミュレーション結果で、図6(a)は断面における等電位線の分布を示した図であり、図6(b)は電界強度の分布を示した図である。
図5と図6(a)に示すように、シミュレーションでは、5段目のNchLDMOS20aのドレインDに417Vが印加され、共通のゲートGとソースSには333Vが印加される。また、フィールド領域20Fは、ソース電位と同電位の333Vとなる。
上記ソース電位とフィールド電位に電位差がなくなったため、図2(b)のNchLDMOS9aで見られた埋め込みN+層が第1絶縁分離トレンチZ1と交わる角部での電界集中が、図6(b)に示すNchLDMOS20aでは、第1絶縁分離トレンチZ1の内部に押し込められ、NchLDMOS20aのSOI層内での電界集中が抑制されている。このため、ソース電位とフィールド電位の電位差による図3(b)に示した耐圧低下も、図6(b)のNchLDMOS20aでは解消される。尚、同様にして、図5に示す他の段のNchLDMOS20aについても、上記電界集中がなくなり、ソース電位とフィールド電位の電位差による耐圧低下が解消されるのは言うまでもない。
図4(a),(b)の半導体装置20におけるn個のNchLDMOS20aとn重の第2絶縁分離トレンチZ2の数nは、n=1であってもよいし、n≧2であってもよい。n≧2の場合には、GND電位と所定電位の間に順次直列接続されたn個のNchLDMOS20aのそれぞれについて、高濃度不純物層(埋め込みN+層)1cの導入に伴うNchLDMOS20aの耐圧低下を抑制することができる。従って、図4(a),(b)の半導体装置20では、GND電位と所定電位の間の電圧が、耐圧低下のない設計通りのn個のNchLDMOS20aにより分割され、全体として必要とされる高い耐圧を確保した半導体装置とすることができる。特に、n≧2の半導体装置20では、n個のNchLDMOS20aが、同じ耐圧を有してなることが好ましい。これにより、GND電位と所定電位の間に挿入される各NchLDMOS20aの分担する電圧(耐圧)を均等にして、最小化することができる。
以上のようにして、図4(a),(b)に示す半導体装置20は、埋め込み酸化膜3aを有するSOI基板のSOI層(N−層)1bにNchLDMOS20aが形成されてなる半導体装置であって、電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、NchLDMOS20aの耐圧低下が抑制された半導体装置とすることができる。
尚、図4(a),(b)の半導体装置20において、フィールド領域20Fの電位をNchLDMOS20aのドレイン電位に固定した場合には、NchLDMOS20aの特性がずれてしまい、ゲート電圧Vg=0でもNchLDMOS20aに電流が流れる。このため、NchLDMOSが形成された半導体装置においては、ドレイン電位ではなくソース電位に固定する。逆に、PchLDMOSが形成された半導体装置においては、次に示すように、ソース電位ではなくドレイン電位に固定する。
図7は、本発明の別の例で、半導体装置30の一構成要素である、Pチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)30aとフィールド領域30Fの断面を示した模式的な図である。尚、図7に示す半導体装置30において、図4(b)に示す半導体装置20と同様の部分については、同じ符号を付した。
図7に示す半導体装置30においては、埋め込み酸化膜3aを有するSOI基板のSOI層(N−層)1bに、埋め込み酸化膜1bに達する第1絶縁分離トレンチZ1により取り囲まれて、絶縁分離されたPチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)30aが形成されている。また、第1絶縁分離トレンチZ1を取り囲んで、埋め込み酸化膜3aに達する第2絶縁分離トレンチZ2が形成され、第1絶縁分離トレンチZ1と第2絶縁分離トレンチZ2との間で、SOI層1bからなるフィールド領域30Fが形成されている。
図7の半導体装置30のSOI層(N−層)1bにおける埋め込み酸化膜3a上には、図4(b)に示す半導体装置20と同様に、SOI層1bと同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層(埋め込みN+層)1cが形成されている。一方、図7の半導体装置30においては、図4(b)に示す半導体装置20と異なり、フィールド領域30Fが、PchLDMOS30aのドレインDに接続され、ドレイン電位と同電位に設定されている。
図7に示す半導体装置30の場合には、SOI層1bにPchLDMOS30aが形成されているため、一般的に、PchLDMOS30aのドレインDがグランド(GND)電位側となり、PchLDMOS30aのソースSが所定の負電源電位側となる。尚、図7の半導体装置30においても、図4(a)に示す半導体装置20と同様にして、n個のPchLDMOS30aが直列接続されていてもよい。
図7の半導体装置30においても、埋め込み酸化膜3a上にSOI層1bと同じ導電型の高濃度不純物層1cが形成されており、この高濃度不純物層1c電圧ノイズ等による誤動作を防止することができる。また、図7の半導体装置30においても、PchLDMOS30aを取り囲むフィールド領域30Fが、PchLDMOS30aのドレイン電位と同電位に設定され、PchLDMOS30aの形成領域とフィールド領域30Fの電位差がなくなる。これによって、PchLDMOS30aの形成領域における高濃度不純物層1cが第1絶縁分離トレンチZ1と交わる角部での電界集中が緩和され、高濃度不純物層1cの導入に伴うPchLDMOS30aの耐圧低下を抑制することができる。
図8(a),(b)は、本発明の別の例で、それぞれ、半導体装置40,50の一構成要素である、NchLDMOS40aとフィールド領域40FおよびPchLDMOS50aとフィールド領域50Fの断面を示した模式的な図である。尚、図8(a),(b)に示す半導体装置40,50において、図4(b)および図7に示す半導体装置20,30と同様の部分については、同じ符号を付した。
図8(a),(b)に示す半導体装置40,50においては、図4(b)および図7の半導体装置20,30と同様に、それぞれ、埋め込み酸化膜3aを有するSOI基板のSOI層1bに、埋め込み酸化膜1cに達する第1絶縁分離トレンチZ1aにより取り囲まれて、絶縁分離されたNchLDMOS40aおよびPchLDMOS50aが形成されている。また、第1絶縁分離トレンチZ1aを取り囲んで、埋め込み酸化膜に達する第2絶縁分離トレンチ(図示省略)が形成され、第1絶縁分離トレンチZ1aと第2絶縁分離トレンチとの間で、それぞれ、SOI層1bからなるフィールド領域40F,50Fが形成されている。図8(a),(b)の半導体装置40,50のSOI層(N−層)1bにおける埋め込み酸化膜3a上にも、図4(b)および図7の半導体装置20,30と同様に、SOI層1bと同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層(埋め込みN+層)1cが形成されている。
一方、図4(b)および図7の半導体装置20,30では、フィールド領域20F,30Fが、それぞれ、NchLDMOS20aのソースSおよびPchLDMOS30aのドレインDに接続され、ソース電位およびドレイン電位と同電位に設定されていた。図4(b)および図7の半導体装置20,30における第1絶縁分離トレンチZ1は、内側に形成されるNchLDMOS20aおよびPchLDMOS30aを周囲から絶縁分離する機能のみが必要であり、トレンチの側壁絶縁膜を介して内部に埋め込まれる材料は、任意の材料であってよい。これに対して、図8(a),(b)の半導体装置40,50において、第1絶縁分離トレンチZ1aは、トレンチの側壁絶縁膜4sを介して、内部に導電性ポリシリコン4uが埋め込まれてなる絶縁分離トレンチである。また、半導体装置40,50では、第1絶縁分離トレンチZ1aの内部の導電性ポリシリコン4uが、それぞれ、NchLDMOS40aのソースSおよびPchLDMOS50aのドレインDに接続され、ソース電位およびドレイン電位と同電位に設定されている。
図8(a),(b)の半導体装置40,50においても、埋め込み酸化膜3a上にSOI層1bと同じ導電型の高濃度不純物層1cが形成されているため、この高濃度不純物層1cによって、電圧ノイズ等による誤動作を防止することができる。また、半導体装置40,50においては、NchおよびPchのLDMOSを取り囲む第1絶縁分離トレンチZ1aの内部の導電性ポリシリコン4uが、NchLDMOS40aの場合はソース電位と同電位、PchLDMOS50aの場合はドレイン電位と同電位に設定され、NchおよびPchのLDMOSの形成領域と第1絶縁分離トレンチZ1a内の導電性ポリシリコン4uの電位差がなくなる。これによって、NchおよびPchのLDMOSの形成領域における高濃度不純物層1cが第1絶縁分離トレンチZ1aと交わる角部での電界集中が緩和され、高濃度不純物層の導入に伴うNchおよびPchのLDMOSの耐圧低下を抑制することができる。
以上のようにして、図8(a),(b)の半導体装置40,50も、埋め込み酸化膜3aを有するSOI基板のSOI層1bにLDMOS40a,50aが形成されてなる半導体装置であって、電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、LDMOS40a,50aの耐圧低下が抑制された半導体装置とすることができる。尚、図8(a),(b)の半導体装置40,50は、第1絶縁分離トレンチZ1aを電位固定に利用しているため、図4(b)および図7の半導体装置20,30に較べて、フィールド領域40F,50Fを小さくしたり、素子を形成してフィールド領域40F,50Fを他の用途に利用したりすることができる。
以上のように、上記半導体装置20,30,40,50は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層にLDMOSが形成されてなる半導体装置であって、電圧ノイズ等による誤動作が防止されると共に、LDMOSの耐圧低下が抑制された半導体装置となっている。
上記半導体装置20,30,40,50は、例えば、GND電位を基準とするGND基準ゲート駆動回路、浮遊電位を基準とする浮遊基準ゲート駆動回路、およびGND電位と浮遊電位の間で入出力信号をレベルシフトさせるレベルシフト回路を有してなるインバータ駆動用の高電圧ICにおいて、前記所定電位を浮遊電位とする、前記レベルシフト回路に好適である。前記高電圧ICは、例えば、車載モータのインバータ駆動用の高電圧ICであってもよいし、車載エアコンのインバータ駆動用の高電圧ICであってもよい。また、これに限らず、民生・産業用モータ制御分野にも適用することができる。
図12の直列接続されるNchLDMOS9aを6個とした半導体装置12について、電位(電界)分布をシミュレートした結果を示す図で、半導体装置12の構成と、シミュレーションに用いた電位設定を示した図である。 半導体装置12の5段目のNchLDMOS9aに関する電位(電界)分布のシミュレーション結果で、(a)は断面における等電位線の分布を示した図であり、(b)は電界強度の分布を示した図である。 単体のNchLDMOS9bを製作して、フィールド電位と耐圧の関係を調べた結果で、(a)は測定方法を説明する図であり、(b)は測定結果をまとめた図である。 (a)は、本発明の一例である半導体装置20の構成を示す図で、(b)は、(a)の半導体装置20の一構成要素である、NchLDMOS20aとフィールド領域20Fの断面を示した模式的な図である。 図4の直列接続されるNchLDMOS20aを6個とした半導体装置21について、電位(電界)分布をシミュレートした結果を示す図で、半導体装置21の構成と、シミュレーションに用いた電位設定を示した図である。 半導体装置21の5段目のNchLDMOS20aに関する電位(電界)分布のシミュレーション結果で、(a)は断面における等電位線の分布を示した図であり、(b)は電界強度の分布を示した図である。 本発明の別の例で、半導体装置30の一構成要素である、PchLDMOS30aとフィールド領域30Fの断面を示した模式的な図である。 (a),(b)は、本発明の別の例で、それぞれ、半導体装置40,50の一構成要素である、NchLDMOS40aとフィールド領域40FおよびPchLDMOS50aとフィールド領域50Fの断面を示した模式的な図である。 SOI基板とトレンチ分離を用いた、従来の高電圧IC90の模式的な断面図である。 半導体装置10の基本的な等価回路図である。 高電圧IC100におけるレベルシフト回路部と浮遊基準ゲート駆動回路部を詳細に示す図で、レベルシフト回路に適用された図10の基本的な等価回路図で示した半導体装置10の各回路素子の配置を示す図である。 (a)は、半導体装置11の構成を示す図で、(b)は、半導体装置11の構成要素であるトランジスタの段数と半導体装置11の耐圧の関係を示す図である。
符号の説明
10〜12,20,30,40,50 半導体装置
9a,9b,20a,20a NchLDMOS
30a,50a PchLDMOS
S ソース
D ドレイン
G ゲート
Z1,Z1a 第1絶縁分離トレンチ
4s 側壁絶縁膜
4u 導電性ポリシリコン
Z2 第2絶縁分離トレンチ
F,F12,F34,F56,20F,20F1〜20F6,30F,4F,50F フィールド領域
1a,1b SOI層
1c 高濃度不純物層
3,3a 埋め込み酸化膜

Claims (7)

  1. 埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層に、前記埋め込み酸化膜に達する第1絶縁分離トレンチにより取り囲まれて、絶縁分離されたNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)もしくはPチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)が形成され、
    前記第1絶縁分離トレンチを取り囲んで、前記埋め込み酸化膜に達する第2絶縁分離トレンチが形成され、
    前記第1絶縁分離トレンチと第2絶縁分離トレンチとの間で、SOI層からなるフィールド領域が形成されてなる半導体装置であって、
    前記SOI層における前記埋め込み酸化膜上に、SOI層と同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層が形成されてなり、
    前記フィールド領域が、前記NchLDMOSのソース電位もしくはPchLDMOSのドレイン電位と同電位に設定されてなることを特徴とする半導体装置。
  2. 埋め込み酸化膜を有するSOI基板のSOI層に、前記埋め込み酸化膜に達する第1絶縁分離トレンチにより取り囲まれて、絶縁分離されたNチャネル横型MOSトランジスタ(NchLDMOS)もしくはPチャネル横型MOSトランジスタ(PchLDMOS)が形成され、
    前記第1絶縁分離トレンチを取り囲んで、前記埋め込み酸化膜に達する第2絶縁分離トレンチが形成され、
    前記第1絶縁分離トレンチと第2絶縁分離トレンチとの間で、SOI層からなるフィールド領域が形成されてなる半導体装置であって、
    前記SOI層における前記埋め込み酸化膜上に、SOI層と同じ導電型で不純物濃度が高い高濃度不純物層が形成されてなり、
    前記第1絶縁分離トレンチが、トレンチの側壁絶縁膜を介して、内部に導電性ポリシリコンが埋め込まれてなる絶縁分離トレンチであって、
    前記第1絶縁分離トレンチの内部の導電性ポリシリコンが、前記NchLDMOSのソース電位もしくはPchLDMOSのドレイン電位と同電位に設定されてなることを特徴とする半導体装置。
  3. 前記第2絶縁分離トレンチが、n重(n≧2)に形成され、
    前記第1絶縁分離トレンチにより絶縁分離されたNchLDMOSもしくはPchLDMOSが、前記フィールド領域を構成する前記n重の第2絶縁分離トレンチにより囲まれたn個の各領域に、一個ずつ配置されてなり、
    前記n個のNchLDMOSもしくはPchLDMOSが、グランド(GND)電位と所定電位との間で、前記n重の第2絶縁分離トレンチの外周側をGND電位側、内周側を所定電位側として、順次直列接続されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記n個のNchLDMOSもしくはPchLDMOSが、同じ耐圧を有してなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体装置が、
    GND電位を基準とするGND基準ゲート駆動回路、浮遊電位を基準とする浮遊基準ゲート駆動回路、および前記GND電位と浮遊電位の間で入出力信号をレベルシフトさせるレベルシフト回路を有してなるインバータ駆動用の高電圧ICにおいて、
    前記所定電位を浮遊電位として、前記レベルシフト回路に適用されることを特徴とする請求項3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記高電圧ICが、車載モータのインバータ駆動用の高電圧ICであることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記高電圧ICが、車載エアコンのインバータ駆動用の高電圧ICであることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017050555A (ja) * 2016-11-02 2017-03-09 ローム株式会社 半導体装置
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