JP2007102960A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】データ・セクタのプリアンブルの領域を低減し記憶容量の増大を図った磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】磁気ディスク装置はデータ面サーボ方式を採用する。磁気ディスクには、主プリアンブル21a、21bがデータ・クロックの周波数で書き込まれている。各データ・セクタ19a〜19fは、主プリアンブルを再生した信号に同期したライト・クロックで記録される。各データ・セクタは副プリアンブル22a〜22fを含んでいる。このように記録されたデータ・セクタを再生する際には、主プリアンブルを再生した信号と再生にかかるデータ・セクタに属する副プリアンブルを再生した信号を利用してリード・クロックの同期をとる。副プリアンブルは単独で同期をとる従来のプリアンブルよりもビット長が短くなっており、主プリアンブルと副プリアンブルを合計した領域は従来のプリアンブルを合計した領域よりも狭くなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、磁気ディスクにおけるデータ・セクタのフォーマット構造に関し、さらに詳細にはデータ・セクタのプリアンブルの領域を低減して磁気ディスク装置の記憶容量の増大を図る技術に関する。
磁気ディスク装置では、ユーザ・データの記録面にサーボ・データを書き込んでサーボ制御を行うデータ面サーボ方式(セクタ・サーボ方式ともいう。)を採用するものがある。データ面サーボ方式に採用される磁気ディスクのフォーマット構造では、データ・トラック上において円周方向に離散的に配置されたサーボ・セクタの間にデータ領域が設けられ、各データ領域に複数のデータ・セクタが記録されている。磁気ディスク装置は、通常データ・セクタの単位でデータの記録および再生ができる直接アクセス記憶装置として構成されている。データ・セクタは磁気ディスクの回転速度に同期したライト・クロックで記録されないので直接アクセス記憶装置を実現するために、すべてのデータ・セクタはリード・クロックの同期をとるために使用するプリアンブルを含んでいる。
記録時は、所定の周波数のライト・クロックでプリアンブルとユーザ・データを含むデータ・セクタを指定された位置に記録する。再生時は、再生にかかるデータ・セクタごとに当該データ・セクタのプリアンブルを再生した信号にリード・クロックを同期させてユーザ・データを再生する。フェーズ・ロック・ループ回路は、プリアンブルを再生したクロックに対してリード・クロックを同期させるためには、所定のパターン長のプリアンブルを再生する必要がある。
プリアンブルは再生時の磁気ディスクの回転速度やリード・ゲートのタイミングなどに発生するジッタに対応できるように冗長部分を含んでいる。プリアンブルはデータ領域に記録されるためにユーザ・データの記録領域を狭くするので、できるだけそのパターン長が短いほうが望ましい。特許文献1は、プリアンブルを短くして記録領域の増加を図った情報記録再生装置を開示する。各データ・セクタのプリアンブルは、同文献の図1(b)(c)に示すように第1〜第3プリアンブルとして分割されている。
特許文献2は、スプリット・セクタの同期領域を低減する技術を開示する。同文献の図3にあるように第1スプリット・セクタの同期領域は位相同期領域と位相周波数同期領域に分割されているが、第2スプリット・セクタの同期領域は位相同期領域だけとなっている。第1スプリット・セクタを再生したときの同期周波数を同文献の図1に示す同期周波数記憶部に記憶しておき、第2スプリット・セクタの再生を行うときはこの記憶された同期周波数と同期領域のパターンを使用する。
特開2004−280898号公報 特開2005−100529号公報
リード/ライト・チャネルの構成要素である同期回路は、プリアンブルを再生した信号に同期したクロックを生成するために所定のビット長のプリアンブルを再生する必要がある。磁気ディスクの回転速度やデータ・クロックにはある程度のジッタが許容されているが、同期を不安定にする要因としては特に回転ジッタの影響が大きい。従来の磁気ディスク装置は、記録時に固定周波数のライト・クロックでデータ・セクタを記録して、再生時に各データ・セクタの先頭に記録されたプリアンブルの再生信号にリード・クロックを同期させることで、回転ジッタやクロック・ジッタが発生してもデータ・セクタの単位で正確に再生できるようになっている。したがって、各データ・セクタには、記録されたデータの再生信号に対してリード・クロックを完全に同期させることができるビット長のプリアンブルを書き込まれていた。
しかし、フェーズ・ロック・ループで構成される同期回路では、同期の基準信号であるプリアンブルの再生信号の入力が一旦中断されたあとに再入力される場合、再生信号の周波数などが著しく変化しない限り、最初から同期作業を行うよりも短時間で完了することができる。このことは、各データ・セクタの先頭に完全な同期をとるだけのビット長のプリアンブルを設けないでもよいことを意味する。また、再生時に再生にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタをリード・クロックの同期に利用することができれば、プリアンブルのビット長をより短くすることができる。
そこで本発明の目的は、データ・セクタのプリアンブルの記録領域を低減して記憶容量の増大を図った磁気ディスク装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、磁気ディスク装置においてプリアンブルの記録領域を低減して記憶容量の増大を図るためのデータの記録再生方法を提供することにある。
本発明の原理は、各データ・セクタを構成するプリアンブルの記録領域を低減して、主プリアンブルまたは共通プリアンブルを導入した点にある。主プリアンブルも共通プリアンブルもゾーンごとに定められたデータ・クロックの周波数であらかじめ書き込まれ、ユーザ・データの記録動作中には書き換えられることがないようになっている。主プリアンブルも共通プリアンブルもリード/ライト・チャネルのリード・クロックおよびライト・クロックの同期をとるために利用されるが、主プリアンブルは各データ・セクタを構成する副プリアンブルと協働して作用し、共通プリアンブルは単独で作用する。
本明細書でデータ・セクタという場合は、データ・セクタを構成するすべてのデータ要素を含むことにする。1つの態様では、データ・セクタは常に主プリアンブルの再生信号に同期したライト・クロックで記録される。したがって、記録されたデータ・セクタの線記録密度は、主プリアンブルが再生された時刻から記録にかかるデータ・セクタの記録時刻までに発生する磁気ディスクの回転ジッタやデュアル・ヘッド・オフセットに起因する程度の極わずかの差異はあるが、同期に利用された主プリアンブルの線記録密度にほぼ一致する。このようにして記録されたデータ・セクタを再生する際には、主プリアンブルを再生した信号と再生にかかるデータ・セクタの副プリアンブルを再生した信号を利用してリード・クロックの同期をとる。リード・クロックの同期をとるとはリード・クロックを完全に同期させることだけでなく、データを再生するのに支障がない程度まで副プリアンブルの再生信号に位相および周波数を一致させることも含んだ意味で使用する。
主プリアンブルと副プリアンブルはほぼ同一の線記録密度で記録されているため、主プリアンブルを再生した信号に対するリード・クロックの同期作業を行い、さらに再生にかかるデータ・セクタにおいて副プリアンブルを再生した信号に対する同期作業を行うことで、回転ジッタやクロック・ジッタを吸収してユーザ・データの再生をすることができる。ここで主プリアンブルを利用したリード・クロックの同期は、つづくデータを再生するのに支障がないほどの完全な同期だけでなく、そこまでには至らない不完全な同期であってもよい。主プリアンブルの再生信号に対するリード・クロックの同期が不完全な場合は、副プリアンブルの再生信号に対してデータの再生ができる程度まで同期させることになる。このような構成によれば、主プリアンブルは各データ・セクタの再生においてリード・クロックの同期に共通に利用することができるので、副プリアンブルのビット長は単独で同期をとるだけの長さを必要としなくなる。
主プリアンブルとこれに対応するデータ・セクタとの円周方向における間隔が長くなると、主プリアンブルを再生した時刻と副プリアンブルを再生した時刻との間に発生する磁気ディスクの回転ジッタにより、リード・クロックの同期を適切にとることができなくなる。よって、主プリアンブルとこれに同期して記録された複数のデータ・セクタは同一のサーボ・セクタ間に挟まれたデータ領域に配置されることが望ましい。各データ・セクタにおいて副プリアンブルのビット長を同一にすると各データ・セクタ全体のビット長を相互に等しくすることができるので、データ・セクタの位置を検出する回路が複雑にならないので都合がよい。
主プリアンブルのビット長は、従来の磁気ディスク装置の各データ・セクタで採用していたプリアンブルと同様に、ユーザ・データを再生するのに必要な長さにして、かつ副プリアンブルのビット長を主プリアンブルより短くすることで、主プリアンブルと副プリアンブルを合計した記録領域を低減することができる。主プリアンブルは副プリアンブルと一体として同期に利用されるので、従来のプリアンブルのビット長よりも短くすることができる。主プリアンブルのビット長に対する副プリアンブルのビット長の割合を、10%〜40%の範囲にしておくと記録効率と同期機能のバランスをとることができる。
主プリアンブルを先行するサーボ・セクタに隣接して配置しておくと、主プリアンブルにつづくデータ・セクタの位置を検出したりリード/ライト・チャネルの制御をしたりする上で都合がよい。ただし、主プリアンブルは先行するサーボ・セクタに隣接する位置に配置する必要はない。記録または再生時に、主プリアンブルを再生した信号と、記録または再生にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタを再生した信号を利用してライト・クロックやリード・クロックの同期をとると、クロック・ジッタや回転ジッタの影響を軽減して一層性能のよい再生動作をすることができる。本発明においては、回転ジッタの公差を厳格に設定することにより、副プリアンブルを省略して共通プリアンブルとプリアンブルを除去したデータ・セクタで磁気ディスクのフォーマットを構成することもできる。
本発明により、データ・セクタのプリアンブルの記録領域を低減して記憶容量の増大を図った磁気ディスク装置を提供することができた。さらに本発明により、磁気ディスク装置においてプリアンブルの記録領域を低減して記憶容量の増大を図るためのデータの記録再生方法を提供することができた。
[磁気ディスクのフォーマット構造]
図1は、本発明の実施の形態にかかる磁気ディスク装置に採用した磁気ディスク10のフォーマット構造を示す図である。磁気ディスク10は、データ面サーボ方式を採用する磁気ディスク装置に適用されるフォーマット構造になっている。図1(A)に示すように磁気ディスク10には、放射状に半径方向に延びた複数のサーボ・セクタ11が書き込まれている。サーボ・セクタ11の本数は図では簡略化しているが、実際にはトラック方向の密度(TPI)に応じた本数が配置される。図1(B)に示すようにサーボ・セクタ11a、11bの間にはデータ領域13が配置されて中に複数のデータ・セクタが定義される。他のサーボ・セクタとデータ領域もほぼ同様の配置関係になっている。データ領域13の構成はのちほど詳細に説明する。
磁気ヘッドを通過するデータ・トラックの速度は外周側ほど速い。単位長さ当たりの記録ビット数を外周側と内周側とでできるだけ均一にして記憶容量を増大させるために磁気ディスク10は半径方向において4つのゾーン14〜17に分割されている。各ゾーン内ではデータ領域13に同一周波数のライト・クロックでデータ・セクタが書き込まれるが、外周側のゾーンほどライト・クロックの周波数を高くしてデータ・セクタの数が多くなるようにしている。これをゾーン・ビット・レコーディング方式という。
サーボ・セクタにはサーボ・データが書き込まれており、サーボ・データの再生信号により同心円状の複数のデータ・トラックと各データ・トラック上のデータ・セクタの位置が定義される。各サーボ・データはゾーン14〜17の影響を受けることなく内周側から外周側に向かって一定の周波数で書き込まれている。サーボ・データを書き込むサーボ・クロックの周波数とデータ・セクタを書き込むデータ・クロックの周波数は異なっており、データ・クロックの周波数が最も高いゾーン14の周波数に対してサーボ・クロックの周波数はおよそ5分の1程度になっている。
[磁気ディスク装置の構成]
図2を参照して本発明の実施の形態にかかる磁気ディスク装置100の概略構成を説明する。図2では、磁気ディスク装置の周知の要素は簡略化または省略して記載している。中央制御回路101は、プロセッサやメモリで構成されホスト装置とのデータ通信や磁気ディスク10に対するユーザ・データの記録および再生動作のために磁気ディスク装置100の全体を制御する。中央制御回路101は、サーボ・ゲート・パルス(SGパルス)、リード・ゲート・パルス(RGパルス)、およびライト・ゲート・パルス(WGパルス)を生成してリード/ライト・チャネルやサーボ制御回路135などに送る。SGパルス、RGパルス、およびWGパルスはそれぞれ、再生にかかるサーボ・セクタ、再生にかかるデータ・セクタ、および記録にかかるデータ・セクタに対する再生または記録動作のタイミングを決定する信号である。
変調回路103は、中央制御回路101から送られたユーザ・データを記録媒体に記録するのに適したRLL(Run Length Limited)コードに変換する。パラレル/シリアル変換器105は、変調回路103から送られたRLLコードを直並列変換する。NRZ−NRZI変換回路107は、ユーザ・データの形式であるNRZ方式の信号を磁気ディスクに対する記録に適したNRZI(Non-Return to Zero Inverse)方式の信号に変換する。記録補償回路109は、磁化反転点のずれ時間に相当するNLTS(Non Linear Transition Shift)を補償するために、記録電流を流すタイミングをずらす回路である。記録補償回路109は、タイミング調整回路129から受け取ったライト・クロックのタイミングでユーザ・データを記録するための記録電流をヘッド・アンプ111のライト・ドライバに送る。
磁気ヘッド113は記録ヘッドと再生ヘッドで構成されている。ヘッド・アンプ111は、記録ヘッドに記録電流を流してデータ・セクタの記録を行う。ヘッド・アンプ111はさらにリード・アンプを備えており再生ヘッドが再生した信号を増幅する。ライト・ドライバとリード・アンプの切り換えや磁気ディスクが複数の記録面を備える場合の磁気ヘッド113の切り換えは、中央制御回路101からのRGパルスまたはWGパルスで行われる。変調回路103、パラレル/シリアル変換器105、NRZ−NRZI変換回路107、記録補償回路109、およびヘッド・アンプ111をライト・チャネルということにする。
再生ヘッドは、サーボ・セクタおよびデータ・セクタの再生を行う。可変利得増幅器115と自動利得制御部116は、ヘッド・アンプ111から受け取ったユーザ・データやサーボ・データの再生信号の振幅を一定にする。波形等価回路117は、高域ゲインをプログラマブルに変更できるローパス・フィルタを備え、再生信号に混入しているノイズを除去して波形を等価する。等価とは、再生信号の波形を想定したPR(Partial Response)のクラスに合わせる信号処理をいう。A/D変換器119は、微分回路、フィルタ、および比較回路などを備え、アナログの再生信号からリード・パルス信号を生成する。リード・パルス信号を生成するタイミングは、タイミング調整回路129から供給されるリード・クロックにより獲得する。
FIR(Finite Impulse Response)フィルタ121は直列接続された複数の遅延演算子を備えたディジタル・フィルタで、タップの値を設定して復号しやすい信号を生成する。ビタビ復号器123は、FIRフィルタ121で処理された信号をPRML(Partial Response Maximum Likelihood)回路を使って処理しRLLコードとして出力する。復調回路125は、RLLコードをユーザ・データ形式のNRZ符号列のデータに変換する。シリアル/パラレル変換器127は、NRZ符号列を並列データに変換して中央制御回路101に送る。
ヘッド・アンプ111、可変利得増幅器115と自動利得制御部116、波形等価回路117、A/D変換器119、FIRフィルタ121、ビタビ復号器123、復調回路125、およびシリアル/パラレル変換器127をリード・チャネルということにする。また、ライト・チャネルとリード・チャネルを合わせてリード/ライト・チャネルということにする。リード/ライト・チャネルは中央制御回路101が生成するRGパルスとWGパルスに応じて動作する。
タイミング調整回路129は、位相・周波数同期発振器(PLL:Phase Locked Loop)回路を内部に備え、ビタビ復号器123の出力信号に対して周波数シンセサイザ131から供給されたデータ・クロックを同期させたリード・クロックとライト・クロックを生成する。タイミング調整回路129は、リード・クロックをA/D変換器119に供給し、データ領域13に記録されたユーザ・データを再生したアナログ信号をA/D変換器119がディジタル化するタイミングを制御する。タイミング調整回路129はさらにライト・クロックを記録補償回路109に供給し、記録補償回路109がユーザ・データの記録電流を生成するタイミングを制御する。
タイミング調整回路129の構成は、図3に示すように位相比較器151、ローパス・フィルタ153、および電圧制御発振器(VCO)155で構成されている。タイミング調整回路129は、ビタビ復号器123から入力された基準信号に同期したVCO155の出力信号を得る回路である。位相比較器151は、ビタビ復号器123から入力された基準信号とVCO155の出力信号の位相差を比較して、その位相差をパルス状の差信号として出力する。
ローパス・フィルタ153は、入力信号の高周波成分をカットしてVCO155を制御する制御電圧を出力する。VCO155は、周波数シンセサイザ131から供給されるデータ・クロックの周波数を自走周波数とし、制御端子に供給されるローパス・フィルタ153からの制御電圧でフィードバック制御されて出力信号の周波数を調整する回路である。VCO155は、出力信号の位相が基準信号に対して進んでいれば発振周波数を下げて位相を遅らせ、出力信号の位相が遅れていれば発振周波数を上げて位相を進めて、出力信号と基準信号との位相差が零となるように動作する。タイミング調整回路129は、位相を同期させるように周波数を調整するが、VCO155の出力信号の位相が基準信号の位相に同期したときは結果的に周波数も同期することになる。
タイミング調整回路129は、同期したデータ・クロックの出力をリード/ライト・チャネルや中央制御回路101に送る。タイミング調整回路129は、フィードバック制御によりVCO155の出力信号を基準信号に同期させているため、同期をとるためには基準信号と出力信号とを比較する所定の時間が必要となる。周波数シンセサイザ131は、位相比較器、ローパス・フィルタ、VCO、および分周器で構成され、中央制御回路101からの制御信号に応じてゾーン14〜17に対応した周波数のデータ・クロックを出力する。固定周波数発振器133は水晶発振器で構成され、周波数シンセサイザ131に単一の周波数を供給する。タイミング調整回路129、周波数シンセサイザ131、および固定周波数発振器133はリード・チャネルおよびライト・チャネルの構成要素となる。
サーボ制御回路135は、中央制御回路101から供給されるSGパルスに応じて動作する。サーボ制御回路135は、FIRフィルタ121から受け取ったサーボ・データのバースト・パターンを再生したディジタル信号を中央制御回路101に送る。サーボ制御回路135はまたFIRフィルタ121から受け取ったサーボ・データのアドレス・マークを再生して、SGパルス、RGパルス、WGパルスを生成するためのタイミング信号を中央制御回路101に供給する。ドライバ回路139は、スピンドル・モータやボイス・コイルに供給する電流を生成するドライバで構成され、中央制御回路101からのディジタル制御信号に応じた電流をスピンドル・モータやボイス・コイルに供給する。
フォーマット生成回路137は、ユーザ・データの記録動作を行う際に副プリアンブルやSYNCパターンを含むデータ・セクタのフォーマットを生成し、データ・トラックごとにデータ・セクタの記録位置を定めて中央制御回路101に提供する。中央制御回路101はその記録フォーマットにユーザ・データとECCを埋め込んでライト・チャネルに送る。副プリアンブルのパターンについてはつぎに図4を参照して説明する。
[第1実施例のフォーマット構造]
図4は、磁気ディスク10の典型的なデータ・トラックのフォーマット構造を説明する図である。データ・トラックは、磁気ディスク10の回転により矢印Aで示す方向に移動しているものとする。データ・トラック上には、サーボ・セクタ11a、11bに挟まれたデータ領域にデータ・セクタ19a〜19dが配置され、サーボ・セクタ11bにつづくデータ領域にはデータ・セクタ19e、19fが配置されている。データ・セクタ19d、19eはスプリット・セクタとなっている。さらに各データ領域には先行するサーボ・セクタ11a、11bに隣接してそれぞれ主プリアンブル21a、21bが各データ領域に1つずつ書き込まれている。本明細書において先行するとは、回転するサーボ・セクタまたはデータ・セクタが磁気ヘッドにより先に読み取りが行われる位置に配置されていることを意味する。磁気ディスク10の各ゾーン14〜17では、同一ゾーン内においてサーボ・セクタ間にデータ・セクタの数やスプリット・セクタの構造などが同一になるように構成されたフォーマットでデータ・セクタが配置される。
データ・セクタ19a〜19fは、副プリアンブル22a〜22f、SYNCパターン23a〜23f、データ・ブロック24a〜24f、およびECC25a〜25fで構成されている。ただし、スプリット・セクタ19dは、スプリット・セクタ19eと一体となって1つのデータ・セクタを構成するためECCは存在しない。主プリアンブル21a、21bと副プリアンブル22a〜22eは一定周期の繰り返しパターンで構成されており、タイミング調整回路129がデータ・クロックをこれらの再生信号に同期させるために利用される。主プリアンブル21a、21bは、あらかじめ各ゾーン14〜17に設定されたデータ・クロックの周波数で書き込まれており、以後磁気ディスク装置100の記録中に書き換えが行われることがないようになっている。主プリアンブルは、出荷前にサーボ・データを書き込んだあとに書き込むようにしている。
一方副プリアンブル22a〜22fは、各データ・セクタの一部となって各データ・セクタが記録されるタイミングで書き換えられる。本実施の形態における主プリアンブルのビット長は、データ・セクタ単位でアクセスできる従来の磁気ディスク装置のデータ・セクタを構成するプリアンブルと同程度のビット長で、その再生クロックに対してタイミング調整回路129がデータ・クロックを同期させるのに十分な長さになっている。本実施の形態における副プリアンブルのビット長は、主プリアンブルの25%に設定している。このような構成によれば、従来のデータ・セクタが占有するプリアンブルの面積を約半分まで低減することができる。
主プリアンブル21a、21bと副プリアンブル22a〜22fは、タイミング調整回路129の同期作業に対して協働して作用する。副プリアンブルのビット長を適切に選択すれば、主プリアンブルのビット長は単独でデータ・クロックを同期させるのに十分な長さがなくてもよい。主プリアンブルに対する副プリアンブルのビット長を10%〜40%程度にしておくと、プリアンブルの記録効率と同期性能のバランスをとる上で望ましい。各データ・セクタの副プリアンブルのビット長は同一になっており、結果として各データ・セクタ全体のビット長も同一になっている。各データ・セクタのビット長を同一にしておくと、記録フォーマットを生成する記録フォーマット回路137が複雑にならないので都合がよい。
SYNCパターン23a〜23fは、データ・セクタの先頭を見つけるためにRLL規約にはない特有のパターンで構成されており、中央制御回路101はSYNCパターンが検出されたあとの再生信号がユーザ・データであることを認識してホスト装置に転送する。データ・ブロック24a〜24fは、ユーザ・データを記録する512バイトの記録領域である。各データ・ブロックには、RLLのチャネル符号で変調されたデータが記録される。リード・チャネルでデータ・ブロックから読み出したデータを再生する場合に、チャネル符号ごとに区切って復号して元のユーザ・データに復元する。SYNCパターン23a〜23fは、当該チャネル符号の区切りを検出するために使用される。
各データ・セクタ間には回転ジッタを吸収することにより隣接するデータ・セクタを上書きしないようにするためのギャップ領域が設けられている。副プリアンブル22a〜22f、SYNCパターン23a〜23f、およびギャップ領域は、磁気ディスク装置100をデータ・セクタごとに書き換えが可能な直接アクセス記憶装置として機能させるために設けられている。ECC25a〜25fはユーザ・データと同時に記録されるエラー訂正コードであり、再生時に中央制御回路101がビット・エラーの検出および訂正に利用する。
[記録再生動作]
つぎに、磁気ディスク装置100がデータ・セクタの記録をする際の動作について説明する。中央制御回路101は、サーボ・セクタ11a、11bが再生ヘッドに到達するタイミングでSGパルスを生成してサーボ制御回路135に送る。SGパルスを受け取ったサーボ制御回路135は、図4に示すようにサーボ・セクタ11a、11bのタイミングでアサートし、サーボ・セクタの終了位置でネゲートするサーボ検出ウインドウ201を生成してサーボ・データを再生する。そして、中央制御回路101にシリンダ・アドレス、サーボ・セクタ・アドレス、およびバースト・パターンの再生信号を送る。これらの信号を受け取った中央制御回路101は、磁気ヘッド113をホスト装置から支持された位置に位置づけるための制御信号をドライバ回路139に送る。
いま、磁気ディスク装置100がホスト装置から受け取ったライト・コマンドを解釈してデータ・セクタ19c、19fの位置にユーザ・データを記録するものとする。中央制御回路101は、フォーマット生成回路137が生成したデータ・セクタ19c、19fの記録フォーマットにホスト装置から受け取ったユーザ・データと自ら計算したECCを書き込んでライト・チャネルの変調回路103に送る。そのフォーマットには、副プリアンブル22c、22fを構成するビット・パターンおよびデータ・セクタの記録位置に関する情報が含まれている。中央制御回路101は、データ・セクタ19c、19fが属するゾーンに対して定められているデータ・クロックの周波数を周波数シンセサイザ131に指示する。
中央制御回路101が主プリアンブル21aを再生する範囲でアサートするRGパルス203を生成してリード・チャネルを動作させると、リード・チャネルはRGパルス203がアサートされている間主プリアンブル21aから再生した信号を処理する。周波数シンセサイザ131は、記録にかかるデータ・セクタ19cに対応する周波数のデータ・クロックをタイミング調整回路129に供給する。タイミング調整回路129は、主プリアンブル21aを再生した信号に同期したデータ・クロックをリード/ライト・チャネルおよび中央制御回路101に送る。タイミング調整回路129は主プリアンブル21aの再生信号に同期したライト・クロックを記録補償回路109に供給する。
サーボ検出ウインドウ201がネゲートされると、リード・チャネルは主プリアンブル21aの再生を停止し、タイミング調整回路129はその時点で出力していたライト・クロックの周波数を固定して記録補償回路109に供給を続ける。本実施の形態では、主プリアンブル21aがタイミング調整回路129の出力を同期させるのに十分なビット長を備えているので、この時点でライト・クロックは主プリアンブル21aの再生信号に同期している。磁気ディスクが回転してデータ・セクタ19cが記録ヘッドの位置に到達したときに中央制御回路101はWGパルス205をアサートする。記録補償回路109は、主プリアンブル21aの再生信号に同期したライト・クロックのタイミングでデータ・セクタ19cを構成する副プリアンブル22c、SYNCパターン23c、データ・ブロック24c、およびECC25cを記録する。主プリアンブル21bとデータ・セクタ19fにつても同様の制御が行われてデータ・セクタ19fが記録される。
ここでライト・クロックは主プリアンブル21aの再生信号に同期しているため、従来の固定周波数のクロックでデータ・セクタを記録する場合に比べてつぎのような特徴がある。いま、固定周波数fのデータ・クロックでデータ・セクタ19bを記録するときの回転速度がV1でデータ・セクタ19cを記録するときの回転速度がV2であるとする。データ・セクタ19bの線記録密度n1はf/V1となり、データ・セクタ19cの線記録密度n2はf/V2となる。したがって、データ・セクタ19b、19cの線記録密度はそれぞれを記録するときの磁気ディスクの回転速度V1、V2に依存することになる。ここで線記録密度は、磁気ディスクの円周方向に記録される単位長当たりのビット数としている。
一方、本実施の形態のように、主プリアンブル21aの再生信号に同期したライト・クロックでデータ・セクタ19b、19cを記録するときはつぎのようになる。主プリアンブル21aの線記録密度をnとして、データ・セクタ19b、19cを記録するときの磁気ディスクの回転速度がV1、V2であるとすれば、データ・セクタ19b、19cを記録するときのライト・クロックの周波数f1、f2はそれぞれn・V1、n・V2となる。データ・セクタ19b、19cの線記録密度n1、n2はそれぞれf1/V1、f2/V2となり結果としてともにnとなって相互に等しくなる。
ただし、主プリアンブル21aを再生してからデータ・セクタ19bまたは19cを記録するまでの間に生ずるわずかの回転ジッタの影響で厳密には両者の線記録密度は一致しないが、固定周波数のデータ・クロックで記録する場合に比べて線記録密度ははるかに近似する。よって、データ・セクタ19cは、その再生信号が主プリアンブル21aの再生信号と位相が同期する位置に記録され、再生信号の周波数も一致することになる。なお、図4では再生にかかる主プリアンブル21aと記録にかかるデータ・セクタ19c、19fが同一のデータ・トラック上にあるように表現しているが、記録ヘッドと再生ヘッドが分離しているヘッド構造の場合は、いわゆるリード/ライト・オフセットまたはデュアル・ヘッド・オフセットの存在により実際にはそれらは異なるデータ・トラック上に存在することになり、その分磁気ディスクの回転速度が異なるので、線記録密度の偏差が若干大きくなる。
つぎにデータ・セクタ19cを再生するときの動作を説明する。中央制御回路101は、記録時と同様にサーボ制御動作を行っている。中央制御回路101が主プリアンブル21aの再生範囲でアサートするRGパルス207を生成してリード・チャネルを動作させると、リード・チャネルは主プリアンブル21aから再生した信号を処理する。周波数シンセサイザ131は、再生にかかるデータ・セクタ19cに対するデータ・クロックをタイミング調整回路129に供給する。タイミング調整回路129は主プリアンブル21aの再生信号に同期したリード・クロックをA/D変換器119に供給する。
中央制御回路101は、RGパルス207をデータ・セクタ19a、19bの位置でネゲートしデータ・セクタ19cの位置で再びアサートする。RGパルス207がネゲートしている間タイミング調整回路129は、主プリアンブル21aの再生信号に同期したリード・クロックの周波数を固定してA/D変換器119に供給し続ける。リード・チャネルは、データ・セクタ19cの先頭に記録された副プリアンブル22cを最初に再生する。タイミング調整回路129が出力するリード・クロックの周波数は、主プリアンブル21aの再生信号に同期した時点で固定されているので、タイミング調整回路129はその周波数から同期作業を開始する。
副プリアンブル22cは主プリアンブル21aと同一の線記録密度で、主プリアンブル21aに位相が同期した位置に書き込まれている。よって、副プリアンブル22cは単独で同期をとるだけのビット長を備えていないが、タイミング調整回路129は、主プリアンブル21aの再生時刻とデータ・セクタ19cの再生時刻との間に回転ジッタやクロック・ジッタが発生したとしても、それらを吸収して副プリアンブル22cの再生信号にリード・クロックを同期させることができる。
タイミング調整回路129は副プリアンブル22cの再生信号に同期したリード・クロックをA/D変換器119に供給し、A/D変換器119は入力されたアナログ信号を正確な位置でサンプリングしてディジタル化することができるようになる。データ・セクタ19fの再生も主プリアンブル21bを利用して同様に行うことができる。本実施の形態では各データ・セクタが従来のように完全な同期をとるために必要なビット長のプリアンブルを備えなくても、主プリアンブルと副プリアンブルとの協働作用でリード・クロックを再生動作に支障がないように再生にかかるデータ・セクタに同期させることができるためユーザ・データの記録領域を増大することができる。
つぎにデータ・セクタ19c、19fを記録する他の方法を説明する。中央制御回路101は、データ・セクタの記録のためにRGパルス209をアサートする。RGパルス209は、主プリアンブル21aからデータ・セクタ19bを再生するまでの期間アサートされている。ただし、主プリアンブル21aとデータ・セクタ19aの境界およびデータ・セクタ19aと19bの境界では一瞬ネゲートされる。そして中央制御回路101はRGパルス209がネゲートしWGパルス205をアサートしてデータ・セクタ19cを記録する。この場合、リード・チャネルは、主プリアンブル21aからデータ・セクタ19bまで再生動作を行い、タイミング調整回路129はRGパルス209がネゲートした時点ではリード・クロックをデータ・セクタ19bの再生信号に同期させている。同期したリード・クロックは記録時に記録補償回路109に供給されるライト・クロックとなる。
主プリアンブル21aとデータ・セクタ19a、19bは同一の線記録密度で記録されている。タイミング調整回路129は、主プリアンブル21aに加えて先行するデータ・セクタ19a、19bの再生信号をライト・クロックの生成に利用して同期状態を継続するので、RGパルス203、205を利用して記録する場合に比べてクロック・ジッタの影響や電子回路の不安定さを排除して主プリアンブル21aに対するデータ・セクタ19cの線記録密度をより近似させることができる。データ・セクタ19fの記録も同様の手順で行うことができる。
つぎに、データ・セクタ19c、19fを再生する他の方法を説明する。中央制御回路101は、データ・セクタ19c、19fを再生するために、RGパルス211をアサートする。データ・セクタ19cを再生するために、RGパルス211は主プリアンブル21aの位置からデータ・セクタ19cの位置までアサートされる。ただし、RGパルス209と同様に各データ・セクタの境界では一瞬ネゲートされる。したがって、リード・チャネルは、データ・セクタ19a〜19cのユーザ・データを再生して主制御回路101に送る。このとき、主制御回路101はデータ・セクタ19a、19bのユーザ・データを廃棄するように構成されている。
データ・セクタ19a、19bは主プリアンブル21aおよびデータ・セクタ19cと同一の線記録密度で記録され、かつ主プリアンブル21aに同期した位置に記録されている。よって、主プリアンブル21aを再生した時刻からデータ・セクタ19cを再生する時刻までの間に回転ジッタやクロック・ジッタが発生してもリード・クロックを直前のデータ・セクタ19bの再生信号に同期させることができる。よってタイミング調整回路129は、RGパルス207で再生する場合に比べて、同期作業をより的確に行うことができる。データ・セクタ19eの再生も同様に行うことができる。
本実施の形態では、副プリアンブル22a〜22fのビット長を同一にしているが、副プリアンブルのビット長は先行する主プリアンブルから離れるにしたがって長くなるようにすることもできる。データ・セクタは先行するプリアンブルから離れるにしたがって回転ジッタやクロック・ジッタの影響を受ける程度が大きくなるので、副プリアンブルが同期に寄与する割合が高まるからである。この場合、1つの主プリアンブルに関係する各データ・セクタのビット長は相互に異なることになるが、そのようなフォーマットはフォーマット生成回路137が生成する。
[第2実施例のフォーマットに対する記録、再生動作]
図5は、磁気ディスク10におけるデータ・トラックの他のフォーマット構造を説明する図である。図5のフォーマット構造では、サーボ・セクタ11a、11bの間に挟まれたデータ・セクタ19a〜19dとサーボ・セクタ11bにつづくデータ・セクタ19e、19fがそれぞれ、SYNCパターン53a〜53f、データ・ブロック54a〜54f、およびECC55a〜55fで構成され、各データ・セクタからプリアンブルが除かれている。また、共通プリアンブル41a、41bが先行するサーボ・セクタ11a、11bに隣接して配置されている。本実施の形態では共通プリアンブルを各データ領域に1個設けているが2個以上設けてもよい。
共通プリアンブル41a、41bは、図4の主プリアンブルや副プリアンブルと同様の繰り返しパターンであり、タイミング調整回路129がデータ・クロックを同期させるために使用される。共通プリアンブルはあらかじめ各ゾーン14〜17に設定されたデータ・クロックの周波数で書き込まれており、以後、ユーザ・データの記録時に書き換えが行われることがないようになっている。共通プリアンブル41a、41bは、リード/ライト・チャネルが後続のデータを再生するために必要な同期をとるのに十分な長さになっている。SYNCパターン53a〜53f、データ・ブロック54a〜54f、およびECC55a〜55fの意味は図4で説明した内容と同じである。
磁気ディスク装置100がデータ・セクタ19c、19fの記録をする際の動作は、図4で説明したものとほぼ同一である。図5のサーボ検出ウインドウ301、RGパルス303、307、309、311、およびWGパルス305は、それぞれ図4のサーボ検出ウインドウ201、RGパルス203、207、209、211、およびWGパルス205に対応してリード/ライト・チャネルが記録および再生動作を行う。図4に示した場合と異なるのは、各データ・セクタが副プリアンブルを備えていないので、タイミング調整回路129は共通プリアンブル41a、41bの再生信号だけに対してデータ・クロックを同期させる。
したがって、共通プリアンブル41a、41bを再生してから再生にかかるデータ・セクタを再生するまでの期間中に発生する磁気ディスクの回転ジッタが大きいと、図4の場合に比べて再生動作が困難になってくる。よって、磁気ディスクの回転ジッタの公差は0.01%程度以下までとするように規定することが望ましい。ただし、RGパルス309とWGパルス305を利用してデータ・セクタ19c、19fを記録し、RGパルス311を利用して再生するというように、先行するデータ・セクタの再生信号を利用してライト・クロックまたはリード・クロックを同期させるようにすれば、クロック・ジッタや回転ジッタの影響を吸収してより的確に同期動作を行うことができる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
本実施の形態にかかるデータ面サーボ方式の磁気ディスクのフォーマットを説明する図である。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置の概略ブロック図である。 タイミング調整回路の構成を説明する図である。 データ領域のフォーマット構造に関する一例を説明する図である。 データ領域のフォーマット構造に関する他の例を説明する図である。
符号の説明
21a、21b 主プリアンブル
22a〜22f 副プリアンブル
23a〜23f、53a〜53f SYNCパターン
24a〜24f、54a〜54f データ・ブロック
25a〜25f、55a〜55f ECC
41a、41b 共通プリアンブル

Claims (20)

  1. データ面サーボ方式を採用する磁気ディスク装置であって、
    データ・クロックの周波数で書き込まれた主プリアンブルを備える磁気ディスクと、
    前記主プリアンブルを再生した信号に同期したライト・クロックで副プリアンブルとユーザ・データを含む複数のデータ・セクタを記録するライト・チャネルと、
    前記記録された複数のデータ・セクタのいずれかを再生する際に前記主プリアンブルを再生した信号と再生にかかるデータ・セクタに属する前記副プリアンブルを再生した信号を利用してリード・クロックを生成するリード・チャネルと
    を有する磁気ディスク装置。
  2. 前記主プリアンブルは1つのデータ領域に1つだけ配置される請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記主プリアンブルは先行するサーボ・セクタに隣接して配置されている請求項2記載の磁気ディスク装置。
  4. 前記記録される複数のデータ・セクタの前記各副プリアンブルのビット長が同一である請求項1記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記主プリアンブルのビット長が単独で前記ユーザ・データを再生するのに十分な長さでかつ前記副プリアンブルのビット長より長い請求項4記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記主プリアンブルのビット長に対する前記副プリアンブルのビット長の割合が、10%〜40%の範囲である請求項4記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記副プリアンブルのビット長が、前記データ・セクタが前記主プリアンブルから離れるに従って長くなっている請求項1記載の磁気ディスク装置。
  8. 前記ライト・チャネルは前記データ・セクタを記録する際に前記主プリアンブルを再生した信号と、前記記録にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタを再生した信号を利用して前記ライト・クロックを生成する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  9. 前記リード・チャネルは前記記録されたデータ・セクタを再生する際に前記主プリアンブルを再生した信号と、前記再生にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタを再生した信号と、前記再生にかかるデータ・セクタに属する副プリアンブルを再生した信号を利用して前記リード・クロックを生成する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  10. 前記磁気ディスク装置がゾーン・ビット・レコーディング方式を採用し、前記主プリアンブルは各ゾーンに設定されたデータ・クロックの周波数で書き込まれている請求項1記載の磁気ディスク装置。
  11. 前記サーボ・セクタは前記磁気ディスクの最内周側から最外周側に向かって同一の周波数で書き込まれ、前記サーボ・セクタの書き込み周波数と前記データ・クロックの周波数が異なっている請求項1記載の磁気ディスク装置。
  12. データ面サーボ方式を採用する磁気ディスク装置においてユーザ・データを記録および再生する方法であって、
    サーボ・セクタに挟まれたデータ領域にデータ・クロックの周波数で主プリアンブルが書き込まれた磁気ディスクを提供するステップと、
    前記主プリアンブルの再生信号に同期したライト・クロックで副プリアンブルとユーザ・データとを含む複数のデータ・セクタを前記データ領域に記録するステップと、
    前記主プリアンブルを再生しながらリード・チャネルの同期作業を行うステップと、
    前記同期作業を行うステップに続いて前記記録された複数のデータ・セクタの中から選択したデータ・セクタの前記副プリアンブルを再生しながら前記リード・チャネルの同期作業を行うステップと
    を有する記録再生方法。
  13. 前記磁気ディスクを提供するステップが、前記磁気ディスク装置を出荷する前に前記主プリアンブルを前記磁気ディスクに書き込むステップ含む請求項12記載の記録再生方法。
  14. 前記磁気ディスクを提供するステップが、サーボ・セクタ間に挟まれたすべてのデータ領域において先行するサーボ・セクタに隣接する位置に前記主プリアンブルを書き込むステップを含む請求項12記載の記録再生方法。
  15. 前記データ・セクタを記録するステップが前記主プリアンブルを再生した信号と、前記記録にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタを再生した信号を利用して前記ライト・クロックを生成するステップを含む請求項12記載の記録再生方法。
  16. 前記データ・セクタを再生するステップが前記主プリアンブルを再生した信号と、前記再生にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタを再生した信号と、前記再生にかかるデータ・セクタに属する副プリアンブルを再生した信号を利用して前記リード・クロックを生成するステップを含む請求項12記載の記録再生方法。
  17. データ面サーボ方式を採用する磁気ディスク装置であって、
    データ・クロックの周波数で書き込まれた共通プリアンブルを備える磁気ディスクと、
    前記共通プリアンブルを再生した信号に同期したライト・クロックで複数のデータ・セクタを書き込むライト・チャネルと、
    前記記録された複数のデータ・セクタのいずれかを再生する際に前記共通プリアンブルを再生した信号にリード・クロックを同期させるリード・チャネルと
    を有する磁気ディスク装置。
  18. 前記共通プリアンブルは先行するサーボ・セクタに隣接した位置に書き込まれ、前記ライト・チャネルは前記データ・セクタを記録する際に前記共通プリアンブルの再生信号と、前記書き込みにかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタの再生信号を利用して前記ライト・クロックを生成する請求項17記載の磁気ディスク装置。
  19. 前記共通プリアンブルは先行するサーボ・セクタに隣接した位置に書き込まれ、前記リード・チャネルは前記記録されたデータ・セクタを再生する際に前記共通プリアンブルと、前記再生にかかるデータ・セクタに先行するデータ・セクタの再生信号を利用して前記リード・クロックを生成する請求項17記載の磁気ディスク装置。
  20. 前記各データ・セクタの先頭のデータがSYNCパターンである請求項17記載の磁気ディスク装置。
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