JPH0945009A - データ記録再生装置及びデータ記録再生装置に適用する同期パルス信号生成回路 - Google Patents

データ記録再生装置及びデータ記録再生装置に適用する同期パルス信号生成回路

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JPH0945009A
JPH0945009A JP19537795A JP19537795A JPH0945009A JP H0945009 A JPH0945009 A JP H0945009A JP 19537795 A JP19537795 A JP 19537795A JP 19537795 A JP19537795 A JP 19537795A JP H0945009 A JPH0945009 A JP H0945009A
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JP
Japan
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pulse signal
frequency
circuit
signal
data
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JP19537795A
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Norio Nakamura
則男 中村
Kazuto Shimomura
和人 下村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データ再生処理に必要な同期パルス信号を生成
するいわゆるPLL回路において、ディスクの欠陥に伴
う異常な再生信号が入力された場合でも、同期パルス信
号の発振周波数が所定の値から大きく外れることを防止
して、データ再生動作時に発生する再生エラーを最小限
にすることを図ることにある。 【解決手段】データ再生動作時に再生信号RDと同期パ
ルス信号TCとの位相誤差を検出する位相比較回路1を
有し、位相誤差を解消するように同期パルス信号TCの
位相同期動作を実行する位相同期ループ回路と周波数引
込みループ回路とを有するPLL回路である。周波数引
込みループ回路は、データ再生動作時及び非動作時に、
基準パルス信号CLと同期パルス信号TCとの周波数誤
差を検出する周波数比較部6を有し、周波数誤差を解消
するための周波数引込み動作を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハードディ
スク装置や光ディスク装置等のデータ記録再生装置に関
し、特にデータ再生処理に必要な同期パルス信号生成回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばハードディスク装置(HD
D)や光ディスク装置等のデータ記録再生装置は、記録
媒体であるディスクに対して、ヘッド(磁気ヘッドやレ
ーザ等の光ヘッドを含む)によりデータを記録し、また
ディスクからデータを再生するための装置である。
【0003】このようなデータ記録再生装置には、ヘッ
ドから読出した再生信号を処理して記録データに再生す
るためのデータ再生回路(リードチャネル)が設けられ
ている。HDDでは、データ再生回路はデータ記録回路
と共に、リード/ライトICとして一体的に集積回路化
されている。
【0004】データ再生回路には、再生信号を増幅した
り、A/D変換する各種の処理回路要素と共に、再生信
号からデータパルス列を弁別し、かつ記録データに復号
化するときの同期パルス信号(同期クロック)を生成す
る同期パルス信号生成回路(位相同期回路)が必要であ
る。
【0005】同期パルス信号生成回路は、PLL(ph
ase−locked loop)回路を主構成要素と
するため、単にPLL回路と呼ばれている。ここでは、
HDDのリードチャネルに使用されているPLL回路を
想定する。
【0006】PLL回路は、図8に示すように、基本的
には位相比較回路1と、チャージポンプ回路2と、ルー
プフィルタ4と、電圧制御発振器(以下VCOと称す
る)5とを有する。VCO5は、入力信号の位相と周波
数が一致した出力信号(同期パルス信号)TCを発振す
る回路であり、この出力信号TCを位相比較回路1の第
2の入力端子にフィードバックするように構成されてい
る。
【0007】位相比較回路1の第1の入力端子には、入
力信号としてディスクからの再生信号RDが入力され
る。位相比較回路1は再生信号RDと出力信号TCとの
位相差を検出する。チャージポンプ回路2は検出された
位相差を電圧(又は電流)に変換する。ループフィルタ
4はローパスフィルタ(LPF)であり、ノイズ除去
(直流化)等の処理により、VCO5の入力電圧を生成
する。なお、チャージポンプ回路2が位相差を電流に変
換し、ループフィルタ4がその電流を電圧に変換する回
路として構成されてもよい。
【0008】ところで、HDDでは、ヘッドとして記録
と再生の兼用である誘導型の薄膜ヘッドまたは再生専用
のMRヘッドを使用した複合型の磁気ヘッドが使用され
ている。複合型の磁気ヘッドは、記録用として誘導型の
薄膜ヘッドを使用する。
【0009】このようなヘッドにより、データの記録再
生動作が実行されるが、記録動作と再生動作とは同時に
実行されることはなく、データ再生動作時には記録動作
は停止状態となる。通常では、データ再生動作は、HD
Dのディスクコントローラ(HDC)から出力されるリ
ードゲートと称する制御信号により実行される。また、
データ記録動作は、ライトゲートと称する制御信号によ
り実行される。
【0010】したがって、データ記録動作時には、PL
L回路には再生信号が入力されないことになる。再生信
号の入力が停止されると、VCO5は自走発振し、デー
タ再生動作に必要な所定の周波数から外れることにな
る。
【0011】ここで、HDDのPLL回路の動作過程
は、VCO5の発振周波数を所定の周波数に引込むため
の周波数引込み過程(プルイン過程)過程と位相を同期
させる位相同期過程(ロックイン過程)に大別される。
【0012】データ記録動作時に再生信号の入力が一旦
停止されて、再度、再生信号の入力が行なわれると、プ
ルイン過程を再度実行するため、結果的に位相同期の終
了まで長時間を要することになる。これは、HDDで
は、ディスク上に記録できるデータ量の減少化を意味す
る。
【0013】そこで、図8に示すように、第2の位相比
較回路20を使用した周波数比較動作を実行し、データ
記録動作時には基準クロックCLの周波数とVCO5の
出力信号TCの周波数とを一致させる周波数引込み動作
を行なう方式が採用されている。
【0014】このようなPLL回路では、データ再生時
に有意信号なるリードゲートRGによりスイッチ動作す
るスイッチ回路21が設けられている。スイッチ回路2
1は、データ再生時にオンとなるスイッチ21bによ
り、第1の位相比較回路1の出力をチャージポンプ回路
2に入力させる。また、データ記録時にオンとなるスイ
ッチ21aにより、第2の位相比較回路20の出力をチ
ャージポンプ回路2に入力させる。
【0015】基準クロックCLは、例えばデータ記録時
に使用されるライト同期クロック生成回路から出力され
るパルス信号であり、常時PLL回路に供給される。ま
た、再生信号RDは、ヘッドにより読出されたアナログ
のリード信号がA/D変換された後のパルス信号列であ
る。
【0016】ここで、HDDでは、図9に示すように、
例えばPRML方式のリードチャネルが使用されてお
り、このリードチャネルの構成要素としてPLL回路3
7が組込まれている。リードチャネルは、ヘッド30か
らのリード信号をヘッドアンプ31により増幅した後
に、再生処理するための回路であり、利得調整機能を有
するAGCアンプ32、ローパスフィルタ(LPF)3
3、A/Dコンバータ34、PRイコライザ35、デコ
ーダ36、およびPLL回路37からなる。
【0017】PRイコライザ35は、A/Dコンバータ
34により変換されたディジタルデータに対して、PR
(Partial Response)特性に従った波
形等化処理を実行するためのディジタルフィルタであ
る。デコーダ36は、PR等化されたディジタルデータ
(コードデータ列)から最尤のデータ系列を検出するビ
タビデコーダ及び記録データに復号化する記録デコーダ
からなり、復号化した再生データをHDCに出力する。
【0018】PRML方式のリードチャネルでは、PL
L回路37の入力信号としては、PRイコライザ35か
ら出力された再生信号RDが使用される。PLL回路3
7は、生成した同期パルス信号(リード同期クロックと
も称する)TCを、A/Dコンバータ34やデコーダ3
6に供給する。
【0019】HDDでは、ディスク上には同心円状の多
数のトラックが構成されており、さらに各トラックがセ
クタ単位(通常では1セクタが512バイトのデータ
量)に分割されている。通常では、1トラックが50セ
クタ乃至60セクタ程度に分割されている。したがっ
て、HDDでは、データのアクセス(記録/再生)単位
はセクタ単位である。
【0020】データアクセスのタイミングは、図7に示
すように、各セクタの先頭位置で発生するセクタパルス
SPにより決定される。インデックスパルスIPは、各
トラックの先頭を示すセクタパルスSPの一種であり、
ディスクの1回転に同期して発生する回転同期パルス信
号である。
【0021】データ再生動作の起動時には、HDCは再
生制御信号としてリードゲートRGを出力する。図7で
は、便宜的にローレベルを有意とするリードゲートRG
を示し、ハイレベルを記録動作期間として示す。
【0022】前述したように、図8に示すPLL回路で
は、リードゲートRGによりスイッチ回路21が動作
し、データ記録動作時にはスイッチ21aがオンとな
り、スイッチ21bがオフとなる。これにより、第2の
位相比較回20からVCO5を含む帰還ループが動作
し、再生信号RDの入力が停止されていても、VCO5
の発振周波数は、基準クロックCLの周波数(所望の周
波数に相当する)に一致するように制御される。
【0023】したがって、データ再生動作が一旦中断し
て、再開されたときに、前述のようなプルイン過程がな
くても、PLL回路はデータ再生処理に対応する位相同
期動作に速やかに復帰することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】近年、HDDは高記録
密度化が著しく、その実現のために前述した再生専用の
MRヘッドを使用した複合型の磁気ヘッドやPRML方
式のリードチャネル等の技術の導入がなされている。
【0025】ところで、高記録密度化に伴って、記録媒
体であるディスク上の欠陥によるデータ再生エラーの問
題が顕在化されつつある。通常では、ディスク上の欠陥
に対しては、エラー訂正(ECC)技術が有効であり、
データ記録動作時に記録データにエラー訂正用の冗長ビ
ット列からなるECC情報がディスク上に記録されてい
る。
【0026】このようなエラー訂正技術は、データ再生
回路(リードチャネル)が正常に動作して、欠陥の領域
に対応する限定された範囲の再生データに対してのみ訂
正処理が有効である。
【0027】しかしながら、ディスクの欠陥領域に対し
てヘッドにより再生動作が実行されたときに、前述のP
LL回路には異常状態の再生信号が入力されることにな
る。したがって、データ再生動作時に、PLL回路の位
相比較回路1は正常な位相誤差を検出することはできな
い。
【0028】ディスクの欠陥領域の大きさ(即ち、欠陥
データ量)によっては、PLL回路のVCO5の発振周
波数が所定の値から大きく外れる可能性がある。このた
め、ディスクの正常領域に対する再生動作でも、PLL
回路から正常な同期パルス信号が出力されないために、
正常な再生処理ができず、結果的に欠陥データも含めて
大量のエラー再生データが発生する。このような大量の
エラー再生データに対して、前記のエラー訂正処理によ
りデータを修復することは不可能である。
【0029】本発明の目的は、データ再生処理に必要な
同期パルス信号を生成するいわゆるPLL回路におい
て、ディスクの欠陥に伴う異常な再生信号が入力された
場合でも、同期パルス信号の発振周波数が所定の値から
大きく外れることを防止して、データ再生動作時に発生
する再生エラーを最小限にすることを図ることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、データ再生処
理のタイミングを決定する同期パルス信号をPLL回路
により生成する方式のデータ記録再生装置において、デ
ータ再生動作時に再生信号と同期パルス信号との位相誤
差を検出し、この位相誤差を解消するように同期パルス
信号の位相同期動作を実行する位相同期ループ回路(位
相同期手段)と同期パルス信号との周波数誤差を解消す
るための周波数引込み動作を実行する周波数引込みルー
プ回路(周波数引込み手段)とを有するPLL回路を備
えた装置である。
【0031】周波数引込みループ回路は、データ再生動
作時及び非動作時に、所定の基準パルス信号と同期パル
ス信号との周波数誤差を検出し、周波数誤差を解消する
ための周波数引込み動作を実行する。
【0032】さらに、本発明のPLL回路は、データ再
生動作時に位相同期ループ回路の位相誤差に応じて生成
された電圧信号と周波数引込みループ回路の電圧レベル
誤差に応じた電圧信号とを加算し、同期パルス信号の発
振周波数を制御する電圧として生成するための加算回路
を有する。
【0033】このような構成のPLL回路であれば、位
相同期ループ回路とは別に、周波数引込みループ回路に
より、同期パルス信号の発振周波数は常時、所定の値で
ある基準周波数と一致するように補正されている。した
がって、例えば記録媒体であるディスク上に比較的大き
な欠陥領域が存在している場合でも、PLL回路の発振
周波数を正常値に比較的早く復帰させることが可能とな
る。即ち、その欠陥領域に対するデータ再生動作が実行
された場合に、異常な再生信号がPLL回路に入力され
るため、同期パルス信号の発振周波数は所定値から一旦
外れるが、周波数引込みループ回路により直ちに発振周
波数を所定値と一致するように補正される。
【0034】したがって、このようなPLL回路を例え
ばHDD等のデータ記録再生装置に適用すれば、ディス
ク上に比較的大きな欠陥領域が存在している場合でも、
その欠陥領域の再生動作に伴うPLL回路の動作から正
常な再生動作時のPLL回路の動作に早く復帰させるこ
とができる。これにより、欠陥領域に対応するエラー再
生データ以外のエラー再生データの発生を最小限にする
ことが可能となる。
【0035】周波数引込みループ回路は、具体的には、
PLL回路のVCOの出力信号と基準クロックの各周波
数を比較して、周波数誤差に応じた電圧信号を出力する
周波数比較部を有する。この周波数比較部は、VCOの
出力信号と基準クロックのそれぞれを処理するための一
対の分周回路と、一対のF/V(周波数/電圧)変換回
路と、一対のピークホールド回路と、電圧比較回路とを
有する。
【0036】このような周波数引込みループ回路によ
り、電圧比較回路の電圧差を無くすように動作して、基
準クロックとVCOの出力信号(即ち、同期パルス信
号)の各周波数を一致させる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図1は本実施形態に関係するPLL
回路の構成を示すブロック図であり、図2乃至図4は本
実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートで
あり、図5は本実施形態のPLL回路とHDDのデータ
再生動作との関係を説明するためのフローチャートであ
る。 (PLL回路の構成)本実施形態のPLL回路は、HD
Dのリードチャネル(図9を参照)に使用されるデータ
再生処理に必要な同期パルス信号を出力する同期パルス
信号生成回路を想定している。
【0038】PLL回路の具体的構成は、図1に示すよ
うに、位相比較回路1と、チャージポンプ回路2と、ス
イッチ回路3と、ループフィルタ4と、VCO5とから
なる位相同期ループ、および周波数比較部6と、チャー
ジポンプ回路7と、ループフィルタ4と、VCO5とか
らなる周波数引込みループに大別される。
【0039】位相同期ループでは、位相比較回路1は入
力信号である再生信号RDとVCO5の出力信号TCと
の位相差を検出する。ここで、再生信号RDは、ヘッド
によりディスクから読出されたアナログのリード信号か
ら変換されたパルス列信号である。チャージポンプ回路
2は、位相比較回路1の位相差を電流に変換する。
【0040】ループフィルタ4はチャージポンプ回路2
からの電流を電圧に変換し、かつノイズ除去(直流化)
処理を行なうローパスフィルタ(LPF)である。VC
O5は電圧制御発振器であり、再生信号RDに対して位
相と周波数が一致した出力信号(同期パルス信号)TC
を発振する回路である。
【0041】スイッチ回路3は、データ再生動作の起動
時にHDCから出力されるリードゲートRGによりスイ
ッチ動作し、データ再生動作時にオンしてチャージポン
プ回路7の出力を加算回路8の第1の入力端子に接続す
る。加算回路8の第2の入力端子には、周波数引込みル
ープのチャージポンプ回路7の出力が接続されている。
【0042】一方、周波数引込みループの周波数比較部
6は、基準クロックCLを入力として分周するための第
1の分周回路10aと、分周された基準クロックCLの
周波数を電圧信号に変換する第1のF/V変換回路11
aと、変換された電圧信号のピーク値をホールドする第
1のピークホールド回路12aとからなる基準系回路を
有する。
【0043】さらに、周波数比較部6は、前記基準系回
路と同一構成の帰還系回路および電圧比較回路13を有
する。帰還系回路は、VCO5の出力信号(同期パルス
信号)TCを入力として分周するための第2の分周回路
10bと、分周された同期パルス信号TCの周波数を電
圧信号に変換する第2のF/V変換回路11bと、変換
された電圧信号のピーク値をホールドする第2のピーク
ホールド回路12bとからなる。
【0044】電圧比較回路13は、基準系回路と帰還系
回路の各ピークホールド回路12a,12bにホールド
されたピーク値を比較し、その電圧差に応じた電圧信号
をチャージポンプ回路7に出力する。
【0045】ここで、第1のF/V変換回路11aと第
2のF/V変換回路11bは、具体的には図6に示すよ
うに、定電流器60と、スイッチ回路61と、コンデン
サ62とから構成される一種の積分回路である。
【0046】スイッチ回路61がオン(短絡)すると、
コンデンサ62が電位が一定値に固定される。また、ス
イッチ回路61がオフ(開放)すると、コンデンサ62
の電位が上昇する。即ち、スイッチ回路61の開放時間
(オフ時間)がコンデンサ62の電位に変換されること
になる。
【0047】スイッチ回路61は、図2に示すように、
第1と第2の分周回路10a,10bの各出力CLa,
TCbのハイレベル期間が開放時間(オフ時間)とな
る。したがって、第1のF/V変換回路11aは、第1
の分周回路10aの出力CLaのハイレベル期間に電位
が上昇するような電圧波形CLVを出力する。また、第
2のF/V変換回路11bは、第2の分周回路10bの
出力TCbのハイレベル期間に電位が上昇するような電
圧波形TCVを出力する。
【0048】第1のピークホールド回路12aは、第1
のF/V変換回路11aの電圧波形CLVのピーク電圧
値PVaをホールドする。また、第2のピークホールド
回路12bは、第2のF/V変換回路11bの電圧波形
TCVのピーク電圧値PVbをホールドする。
【0049】電圧比較回路13は、ホールドされたピー
ク電圧値PVaとピーク電圧値PVbとの電圧差VEに
相当する電圧信号を出力する(図2の合成波形TCV+
CLVを参照)。 (位相引込み動作)以下、本実施形態のPLL回路の動
作を、HDDのデータ再生動作とを関連付けて説明する
(図5のフローチャートを参照)。
【0050】PLL回路の位相同期ループは、従来のP
LL回路と同様であり、入力信号である再生信号RDと
VCO5の出力信号(同期パルス信号)TCとの位相が
一致するように位相引込み動作を実行する。
【0051】まず、HDCからデータ再生動作を起動す
るためのリードゲートRGが出力されると、PLL回路
のスイッチ回路3はオン状態(短絡)となる(ステップ
S1のYES,S4)。したがって、位相同期ループ
は、データ再生動作時のみ動作状態となり、それ以外は
非動作状態である。
【0052】スイッチ回路3のオン状態により、位相引
込み動作が開始される(ステップS5)。即ち、位相比
較回路1は入力信号である再生信号RDとVCO5の出
力信号TCとの位相差を検出する。チャージポンプ回路
2は位相比較回路1の位相差を電流に変換する。
【0053】チャージポンプ回路2からの位相差電流
は、スイッチ回路3と加算回路8を介してループフィル
タ4に入力される。ループフィルタ4は抵抗とコンデン
サからなるLPFであり、通常では1次の伝達特性に設
定されており、位相差電流をVCO5の入力電圧に変換
する。VCO5は、入力電圧に応じて同期パルス信号T
Cの発振周波数を変化させる。
【0054】このような位相同期ループにより、同期パ
ルス信号TCと再生信号RDの位相が一致するように、
VCO5の発振周波数が制御される。ここで、位相と周
波数とは位相の時間微分が周波数となる関係であり、位
相同期ループは一種の積分回路の特性を有する。
【0055】具体例として、図3に示すように、VCO
5からの周期Tの同期パルス信号TCに対して、位相差
Teだけ位相が進んでいる再生信号RDeが入力されて
いる場合と位相差Tdだけ位相が遅れている再生信号R
Ddが入力されている場合がある。位相同期ループはそ
の位相差Te又はTdを検出し、解消するように動作す
る。
【0056】ここで、図3において、周期Tはデータの
1ビット周期になる。再生信号RDのデータ系列は周期
Tを最小間隔とし、その整数倍の不規則な信号系列であ
る。位相同期ループは、再生信号RDである入力信号
(パルス列)のパルスが存在するときだけ位相比較動作
を実行する。この位相比較動作において、図4に示すよ
うに、プルイン(周波数引込み)可能な周波数が多数存
在する。
【0057】換言すれば、図1に示す位相同期ループの
位相比較回路1は、所望の周波数(例えば、図4の周波
数f)に引込む周波数引込み機能を備えていない。この
ため、一旦、外乱やディスク欠陥等を要因として、VC
O5の発振周波数が所定値から外れた場合に、位相同期
ループだけでは、所定の周波数に復帰することが不可能
となる。 (周波数引込み動作)まず、周波数引込みループは、デ
ータ再生動作時と共に、データ再生の非動作時(データ
記録動作時)の場合でも、周波数引込み動作を実行して
いる(ステップS1のNO,S2)。
【0058】周波数引込みループは、図1に示す周波数
比較部6により、基準クロックCLの周波数(所定値)
とVCO5の出力信号TCの周波数とが一致するように
周波数引込み動作を実行する。
【0059】以下、周波数比較部6の動作を、図2のタ
イミングチャートを参照して説明する。第1の分周回路
10aは、基準クロックCLを分周し、周期T2のパル
スCLaを出力する。第1のF/V変換回路11aは、
パルスCLaの周波数を電圧信号CLVに変換する。第
1のピークホールド回路12aは、その電圧信号CLV
のピーク電圧値PVaをホールドする。基準クロックC
Lは、例えばデータ記録時に使用されるライト同期クロ
ック生成回路から出力されるパルス信号であり、常時P
LL回路に供給される。
【0060】一方、第2の分周回路10bは、VCO5
の出力信号(同期パルス信号)TCを分周し、周期T1
のパルスTCbを出力する。第2のF/V変換回路11
bは、パルスTCbの周波数を電圧信号TCVに変換す
る。第2のピークホールド回路12bは、その電圧信号
TCVのピーク電圧値PVbをホールドする。
【0061】電圧比較回路13は、ホールドされたピー
ク電圧値PVaとピーク電圧値PVbとの電圧差VEに
相当する電圧信号を出力する(図2の合成波形TCV+
CLVを参照)。この電圧差VEに応じた入力電圧が、
チャージポンプ回路7とループフィルタ4により生成さ
れて、VCO5に供給される。
【0062】これにより、VCO5は、電圧差VEに応
じた入力電圧に応じて発振周波数を変化し、基準クロッ
クCLの周波数と一致するように、同期パルス信号TC
の周波数を補正することになる。 (データ再生動作時の異常発生に対する処理)以上のよ
うなPLL回路の位相引込み動作と周波数引込み動作に
おいて、データ再生動作時に、例えばディスク欠陥に伴
う再生信号の異常が発生した場合を想定する(ステップ
S6のYES)。
【0063】再生信号に異常が発生すると、HDDでは
所定のリードエラー処理を実行する(ステップS7)。
リードエラー処理には、一旦、データ再生動作を停止し
て、例えば再実行をさせる方式がある(リトライ動
作)。
【0064】この異常発生時には、再生信号RDが異常
となるため、位相同期ループは位相引込み動作が不可能
となる。また、リードエラー処理により、データ再生動
作が停止されると、リードゲートRGのオフによりスイ
ッチ回路3はオフとなる。したがって、位相同期ループ
は非動作状態となる。
【0065】このとき、周波数引込みループは、再生信
号RDに異常が発生していても、基準クロックCLとの
周波数引込み動作を継続している(ステップS2,S3
のNO)。したがって、異常発生により、一旦、同期パ
ルス信号TCの発振周波数が所定値より外れても、直ち
に周波数引込みループの周波数引込み動作より復帰す
る。
【0066】これにより、リードゲートRGが出力され
て、データ再生動作が再開されたときに、同期パルス信
号TCの発振周波数は、周波数引込みループによりほぼ
所定値の周波数に一致している。したがって、PLL回
路は位相引込み動作と周波数引込み動作により、位相と
周波数とが所定値に一致した同期パルス信号TCをデー
タ再生処理に必要な各要素に供給する(ステップS
8)。
【0067】以上のように本実施形態によれば、データ
再生動作時と共に、その非動作時(データ記録動作時)
においても、周波数引込みループによる基準クロックC
Lに基づいて周波数引込み動作を実行している。したが
って、ディスク上に比較的大きい欠陥領域が存在して、
その欠陥領域に対する再生動作に伴って異常な再生信号
がPLL回路に入力された場合でも、VCO5の発振周
波数を所定値に一致するように補正することができる。
【0068】換言すれば、再生信号の異常発生により位
相同期ループの機能が停止しても、VCO5の発振周波
数が所定値から大きく外れるような事態を防止し、直ち
に所定値に復帰させることができる。したがって、ディ
スクの欠陥領域から正常なデータ再生動作に移行した場
合に、PLL回路から正常な同期パルス信号が供給され
るため、欠陥領域に伴う欠陥データ以外に、エラー再生
データの発生を最小限にすることができる。
【0069】なお、本実施形態では、HDDのリードチ
ャネルに使用されるPLL回路を想定したが、光ディス
ク装置や磁気テープ装置等のデータ記録再生装置のPL
L回路にも適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、記
録媒体の欠陥領域のデータ再生に伴って再生信号に異常
が発生した場合でも、PLL回路の発振周波数が所定の
値から大きく外れるような事態を防止することができ
る。したがって、記録媒体の欠陥領域に伴う欠陥データ
以外に、エラー再生データの発生を最小限にすることが
できる。これにより、ディスク等の記録媒体の欠陥が顕
在化する高記録密度化を実現したデータ記録再生装置に
適用すれば、極めて有効である。即ち、エラー再生デー
タの発生を最小限にできるため、データの誤り訂正機能
を実現するための誤り訂正用データ量(冗長ビット数)
を最小限にすることができるため、結果的に記録媒体の
データ記憶量の増大化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関係するPLL回路の構成
を示すブロック図。
【図2】本実施形態の動作を説明するためのタイミング
チャート。
【図3】本実施形態の動作を説明するためのタイミング
チャート。
【図4】本実施形態の動作を説明するためのタイミング
チャート。
【図5】本実施形態のPLL回路とHDDのデータ再生
動作との関係を説明するためのフローチャート。
【図6】本実施形態のF/V変換回路の具体例を示すブ
ロック図。
【図7】従来のHDDのデータ再生動作を説明するため
のタイミングチャート。
【図8】従来のHDDに使用されているPLL回路の構
成を示すブロック図。
【図9】従来のHDDに使用されているリードチャネル
の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…位相比較回路(位相同期ループの構成要素) 2…チャージポンプ回路 3…スイッチ回路 4…ループフィルタ 5…電圧制御発振器(VCO) 6…周波数比較部(周波数引込みループの構成要素) 7…チャージポンプ回路 8…加算回路 10a…第1の分周回路 11a…第1のF/V変換回路 12a…第1のピークホールド回路 10b…第2の分周回路 11b…第2のF/V変換回路 12b…第2のピークホールド回路 13…電圧比較回路 30…ヘッド 31…ヘッドアンプ 32…AGCアンプ 33…ローパスフィルタ(LPF) 34…A/Dコンバータ 35…イコライザ 36…デコーダ 60…定電流器 61…スイッチ回路 62…コンデンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体から読出した再生信号のデータ
    再生処理に必要な同期パルス信号を生成するための同期
    パルス信号生成手段を有するデータ記録再生装置であっ
    て、 データ再生動作の起動に応じて前記再生信号と前記同期
    パルス信号との位相誤差を解消するように前記同期パル
    ス信号の位相同期動作を実行する位相同期手段と、 前記データ再生動作時及び非動作時に、所定の基準パル
    ス信号と前記同期パルス信号との周波数誤差を解消する
    ための周波数引込み動作であって、前記再生信号が異常
    状態の前記同期パルス信号の周波数を前記基準パルス信
    号の周波数に一致させるように補正する動作を含む前記
    周波数引込み動作を実行する周波数引込み手段とを具備
    したことを特徴とするデータ記録再生装置。
  2. 【請求項2】 同期パルス信号のタイミングに基づいて
    記録媒体から読出した再生信号のデータ再生処理を実行
    するデータ記録再生装置に適用する同期パルス信号生成
    回路であって、 データ再生動作の起動に応じて前記再生信号と前記同期
    パルス信号との位相誤差を解消するように前記同期パル
    ス信号の位相同期動作を実行し、所定の基準パルス信号
    と前記同期パルス信号との周波数誤差を解消するための
    周波数引込み動作を実行する位相同期手段と、 前記データ再生動作の非動作時及び前記再生信号が異常
    状態の発生時に、前記同期パルス信号の周波数を前記基
    準パルス信号の周波数に一致させるように補正する周波
    数補正手段とを具備したことを特徴とする同期パルス信
    号生成回路。
  3. 【請求項3】 同期パルス信号のタイミングに基づいて
    記録媒体から読出した再生信号のデータ再生処理を実行
    するデータ記録再生装置であって、 データ再生動作の起動を制御する制御信号により切換え
    動作するスイッチ手段と、 前記スイッチ手段の切換え動作に従って、前記データ再
    生動作時に前記再生信号と前記同期パルス信号との位相
    誤差を検出し、この位相誤差に応じて生成された電圧信
    号により制御された発振周波数の前記同期パルス信号を
    出力し、前記位相誤差を解消するように前記同期パルス
    信号の位相同期動作を実行する位相同期ループ回路と、 前記データ再生動作時及び非動作時に、所定の基準パル
    ス信号と前記同期パルス信号との周波数誤差に応じた電
    圧レベル誤差を検出し、前記電圧レベル誤差に応じて所
    定の基準パルス信号と前記同期パルス信号との周波数誤
    差を解消するための周波数引込み動作を実行する周波数
    引込みループ回路と、 前記スイッチ手段の切換え動作に従って、前記データ再
    生動作時に前記位相同期ループ回路の位相誤差に応じて
    生成された電圧信号と前記周波数引込みループ回路の電
    圧レベル誤差に応じた電圧信号とを加算し、前記同期パ
    ルス信号の発振周波数を制御する電圧として生成するた
    めの加算回路とを具備したことを特徴とするデータ記録
    再生装置。
  4. 【請求項4】 前記位相同期ループ回路と前記周波数引
    込みループ回路の共用構成要素であって、入力電圧信号
    に応じて発振周波数を制御された前記同期パルス信号を
    出力するための電圧制御発振回路とを有し、 前記位相同期ループ回路の位相誤差に応じた電圧信号を
    生成するための第1のチャージポンプ回路と前記周波数
    引込みループ回路の前記電圧レベル誤差に応じた電圧信
    号を生成するための第2のチャージポンプ回路とを有
    し、 前記加算回路は前記第1と第2のチャージポンプ回路に
    より生成された各電圧信号を加算して、前記入力電圧信
    号を前記電圧制御発振回路に供給するように構成された
    ことを特徴とする請求項3記載のデータ記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記周波数引込みループ回路は、基準パ
    ルス信号の周波数に応じた電圧信号を生成する第1のF
    /V変換回路と前記電圧信号のピーク値をホールドする
    第1のピークホールド回路とを有する基準信号系回路
    と、 前記同期パルス信号の周波数に応じた電圧信号を生成す
    る第2のF/V変換回路と前記電圧信号のピーク値をホ
    ールドする第2のピークホールド回路とを有する帰還系
    回路と、 前記第1のピークホールド回路のピーク値と前記第2の
    ピークホールド回路のピーク値とを入力して前記基準パ
    ルス信号と前記同期パルス信号との周波数誤差に応じた
    電圧レベル誤差に応じた電圧信号を出力する電圧比較回
    路とから構成されたことを特徴とする請求項3記載のデ
    ータ記録再生装置。
JP19537795A 1995-07-31 1995-07-31 データ記録再生装置及びデータ記録再生装置に適用する同期パルス信号生成回路 Pending JPH0945009A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7684138B2 (en) 2005-12-01 2010-03-23 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic disk drive, method for registering defective sector, and method for controlling flying height

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