JP2007102331A - 印刷システム及び印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源がバックアップされていないRAMが使用された印刷装置において有効な電断対策を講じる。
【解決手段】印刷装置に、不揮発性の書換え可能なメモリを設ける。そして、印刷データを受信する毎にその印刷データに含まれ該印刷データの特定が可能な情報をメモリに書き込む。また、印刷データの印刷を終了する毎にその印刷データの特定が可能な情報をメモリから削除する。電源オン時、メモリに情報が記憶保持されているか確認する。情報が記憶保持されていることが確認された場合には、その情報で特定される印刷データの再送を上位装置に要求する。
【選択図】図8

Description

本発明は、印刷データバックアップ用のメモリを搭載していない伝票プリンタ等の印刷操作及びこの印刷装置を用いた印刷システムに関する。
例えばファミリーレストランや居酒屋等の多くの飲食店では、飲食メニューの注文から会計までを一元的に管理することが可能な注文管理システムが構築されている。このシステムは、携帯型のオーダエントリ用端末と、この端末と無線通信が可能な無線部を備えたステーションと、注文伝票を印字発行する伝票発行機と、調理指示票を印刷出力するキッチンプリンタと、代金の会計場所であるレジに設置された電子式キャッシュレジスタまたはPOS(Point Of Sales)端末等の決済装置とから構成されている。ステーションと、伝票発行機,キッチンプリンタ及び決済装置とは、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して接続されている。
このような注文管理システムが構築された飲食店では、接客担当の店員がオーダエントリ用端末を携帯している。そして、客から飲食メニューの注文を受けると、店員はオーダエントリ用端末を操作してその飲食メニューのオーダデータを入力する。そうすると、入力された飲食メニューのオーダデータが端末内で電波に変調されて発信され、無線部を介してステーションに取込まれる。
ステーションでは、オーダエントリ用端末から発信された飲食メニューのオーダデータが無線部を介して取込まれると、このオーダデータに基づいて客が注文した飲食メニューの調理指示データが作成され、通信回線を介してキッチンプリンタに伝送される。これにより、キッチンプリンタから調理指示票が印刷出力される。そこで調理担当の店員は、調理指示票の内容に従い、注文のあった飲食メニューの調理を行なう。なお、和食,洋食,中華というように厨房が分かれている大規模な飲食店では、厨房毎にキッチンプリンタが設置されており、各種飲食メニューの調理指示データがそれぞれ該当する厨房のキッチンプリンタから出力されるように、ステーションにおいて調理指示データの出力先を振り分けている。
また、ステーションでは、入力された飲食メニューのオーダデータに基づいて注文伝票の印刷データが作成され、通信回線を介して伝票発行機に伝送される。これにより、伝票発行機から注文伝票が印刷発行される。そこで接客担当の店員は、注文伝票の内容に従い、調理された飲食メニューの品を客席に配膳する。
また、ステーションには、飲食メニューのオーダデータを記憶管理するためのオーダファイルが設けられている。そして、オーダエントリ端末を介して入力された各客のオーダデータが、卓番号または伝票番号等の検索キーとなるデータと関連付けられて記憶保持される。そこで、会計担当の店員は、飲食を終えた客から注文伝票を受け取ると、決済装置を操作して検索キーとなるデータ、つまりは注文伝票の伝票番号またはその客が着いたテーブルの卓番号を入力する。そうすると、オーダファイルが検索されて、検索キーとなるデータと関連付けられてオーダファイルに記憶保持されている飲食メニューのオーダデータが決済装置に呼出される。決済装置では、このオーダデータに基づいて飲食代金の会計が処理される。
このような注文管理システムにおいて、何れかの厨房に設置されたキッチンプリンタの故障等により調理指示票が印刷出力されなかった場合に、別の厨房に設置されたキッチンプリンタから自動的に当該調理指示票を印刷出力させるバックアップ機能を設けたものは、既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、停電等の予期せぬ電断に対する対策も既に講じられている。例えば、ステーションや決済装置の場合は、UPS(Uninterruptible Power Supply)と呼ばれる無停電電源装置を搭載させることで電断対策が講じられている。また、キッチンプリンタや伝票発行機等の印刷装置については、ステーションから送られてきた印刷データを印刷が終了するまで記憶保持するための記憶部として電源がバックアップされたRAM(Random Access Memory)が使用された製品が存在する。
特許第2610344号公報
しかしながら、電源がバックアップされたRAMが使用された印刷装置は、当然のことながら高価なものである。このため、例えば厨房毎にキッチンプリンタを設置する必要がある大規模な飲食店において、このような電断対策が講じられた注文管理システムを導入しようとした場合、システム全体の価格が非常に高くなるので、容易には導入できなかった。
そこで、印刷データを記憶保持するための記憶部として電源がバックアップされていないRAMを使用した比較的廉価な印刷装置を使用しても、電源がバックアップされたRAMを使用した印刷装置と同等の電断対策を講じられることが望まれていた。
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、電源がバックアップされていないRAMが使用されたものであっても電源がバックアップされたRAMが使用されたものと同等の電断対策を講じることができる廉価な印刷装置及びこの印刷装置を用いた印刷システムを提供しようとするものである。
本発明の印刷装置は、上位装置と通信可能に接続され、上位装置から受信した印刷データを記憶部で記憶し、印刷可能となる毎に記憶部から印刷データを読み出して印刷出力するものであって、記憶部として、電源がバックアップされていないRAMが使用されたものである。このものにおいて、不揮発性の書換え可能なメモリと、印刷データを受信する毎にその印刷データに含まれ該印刷データの特定が可能な情報をメモリに書き込む特定情報書込み手段と、印刷データの印刷を終了する毎にその印刷データの特定が可能な情報をメモリから削除する特定情報削除手段と、電源オン時、メモリに情報が記憶保持されているか確認するメモリ確認手段と、このメモリ確認手段により情報が記憶保持されていることが確認されると、その情報で特定される印刷データの再送を上位装置に要求する再送要求手段とを設けた。
また、かかる構成の印刷装置を用いた印刷システムは、その上位装置に、印刷装置に送信した印刷データを保存するデータ保存部と、印刷装置から印刷データの再送要求があると該当する印刷データをデータ保存部から取得して印刷装置に送信する印刷データ再送手段とを設けた。
かかる構成の本発明によれば、電源がバックアップされていないRAMが使用されたものであっても電源がバックアップされたRAMが使用されたものと同等の電断対策を講じることができる廉価な印刷装置及びこの印刷装置を用いた印刷システムを提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、ファミリーレストラン等の飲食店に構築されている注文管理システムのステーション(上位装置)とキッチンプリンタ(印刷装置)とからなる印刷システムに本発明を適用した場合である。
図1は本実施の形態における注文管理システムの全体構成を示すブロック図であり、図中符号1はそれぞれオーダエントリ用端末を示している。各オーダエントリ用端末1は、接客担当の店員がそれぞれ携帯可能な小型の端末であり、客から注文を受けた飲食メニューのオーダデータを入力するのに供せられるものである。オーダエントリ用端末1には無線回路が内蔵されており、ステーション3に接続された無線部2との間で無線を利用してデータ通信を行えるようになっている。無線部2は、店舗の事務室等に置かれたステーション3と主に客席で使用される各オーダエントリ用端末1との間のデータ伝送の中継を担うべく、例えば客席の天井部に取り付けられている。
ステーション3は、客の注文から調理,会計までを一元的に管理するコンピュータ機器であり、本システムの注文管理装置として機能する。このステーション3には、通信回線であるLAN(Local Area Network)4を介して、複数台のキッチンプリンタ5と、伝票発行機6と、POS端末7がオンラインで接続されている。
キッチンプリンタ5は、厨房の調理担当者に対して客が注文した飲食メニューの調理指示を行なう調理指示票を印刷出力するもので、例えば和食,洋食,中華,喫茶等の厨房別に設けられている。伝票発行機6は、客が注文した飲食メニューの品目名,価格や合計品目数及び合計金額等の注文明細データが印字された注文伝票を客毎に発行するものである。各調理指示票及び注文伝票には、それぞれ固有の伝票番号が印刷されている。
POS端末7は、客が注文した飲食メニューの代金支払いに対する会計処理を行なうものである。
ステーション3が有するハードディスク等の不揮発性記憶部には、メニューファイル8及びオーダファイル9が形成されている。メニューファイル8は、各飲食メニューの品目を識別するために品目毎に設定されたメニューコードに対応して、そのメニュー品目名,価格等のメニューデータを予め記憶したものである。オーダファイル9は、オーダエントリ用端末1を介して入力された飲食メニューのオーダデータを順次記憶するものである。
かかる構成の注文管理システムにおいては、接客担当の店員がオーダエントリ用端末1を操作して、客が注文した飲食メニューのオーダデータを入力すると、このオーダデータが端末1内で電波に変調されて発信され、無線部2を介してステーション3に取込まれる。これにより、ステーション3では、このオーダデータに基づいて客が注文した飲食メニューの調理指示データが編集される。そして、この調理指示データが飲食メニューに対応した厨房のキッチンプリンタ5にLAN4を介して伝送され、キッチンプリンタ5から調理指示票が印刷出力される。また、ステーション3では、入力されたオーダデータに基づいて飲食メニューの注文伝票データが編集される。そして、この注文伝票データが伝票発行機6にLAN4を介して伝送され、伝票発行機6から注文伝票が印刷出力される。さらに、ステーション3では、入力されたオーダデータが注文伝票の伝票番号と関連付けられてオーダファイル9に記憶保持される。
一方、会計担当の店員が、飲食を終えた客から受け取った注文伝票の伝票番号をPOS端末7に入力すると、オーダファイル9が検索されて、当該伝票番号と関連付けられてオーダファイル9に記憶保持されているオーダデータがPOS端末7に呼出される。そして、POS端末7では、このオーダデータに基づいて飲食代金の会計が処理される。
キッチンプリンタ5から印刷出力される調理指示票10の一例を図2に示す。図示するように、調理指示票10には、新規オーダなのか追加オーダなのかを識別する伝票区分11、注文日付12、注文時刻13、厨房を特定する厨房番号14、このオーダデータに対応した注文伝票の伝票番号15、客席を特定する卓番号16、客席がテーブル席なのか座敷席なのかを識別する卓区分17、注文のあった飲食メニュー毎のメニュー名称18及びその点数19が印刷されている。
また、この調理指示票10を印刷するための調理指示データのデータ構造を図3に示す。図示するように、印刷データとしての調理指示データは、厨房番号14、伝票区分11、伝票番号15、枝番20、卓番号16、卓区分17、注文日付12、注文時刻13、注文品目数21、その品目数分のメニュー名称18及びその点数19で構成されている。因みに、枝番20は、初期値が“1”であり、同一伝票区分11及び伝票番号15の調理指示データが生成される毎に1ずつインクリメントされる。
図4は本発明の印刷システムにおいて上位装置して機能するステーション3の要部構成を示すブロック図である。ステーション3は、制御部本体を構成するCPU(Central Processing Unit)31、プログラム等の固定的データが格納されたROM(Read Only Memory)32、各種データを書換え可能に記憶するための種々のメモリエリアが形成されるRAM33、前記無線部2が電気的に接続される無線部インターフェイス34、前記メニューファイル8やオーダファイル9等を保存するためのHDD(Hard Disk Drive)装置35、現在の日付及び時刻を計時する時計部36、前記LAN4を介して行うデータ通信を制御するLANコントローラ37等を備えている。CPU31と、ROM32,RAM33,無線部インターフェイス34,HDD装置35,時計部46及びLANコントローラ37とは、アドレスバス,データバス等のバスライン38で接続されている。
ステーション3は、電源部として無停電電源装置39を搭載しており、この無停電電源装置39から各部31〜37に駆動電源が供給されるようになっている。また、停電等の電断が発生すると、無停電電源装置39からCPU31に停電信号s1が与えられる。これによりCPU31は、RAM33で記憶しているデータをHDD装置35に一括して転送する等の停電処理を実行するものとなっている。因みに、HDD装置35に転送されたRAM33のデータは、電源再投入時にRAM33上に復元される。
図5は本発明の印刷システムにおいて印刷装置して機能するキッチンプリンタ5の要部構成を示すブロック図である。キッチンプリンタ5は、制御部本体を構成するCPU51、プログラム等の固定的データが格納されたROM52、各種データを書換え可能に記憶するための種々のメモリエリアが形成されるRAM53、不揮発性の書換え可能なメモリであるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)54、前記LAN4を介して行うデータ通信を制御するLANコントローラ55、キーボード56から操作キーに対応したキー信号を取込むキーボードコントローラ57、表示器58のデータ表示を制御する表示コントローラ59、印字ヘッド60を駆動させるヘッドドライバ61、紙送りモータ62を駆動させるモータドライバ63、用紙センサ,紙詰まりセンサ,温度センサ等の各種センサ64からの信号を入力するI/Oポート65等を備えている。CPU51と、ROM52,RAM53,EEPROM54,LANコントローラ55,キーボードコントローラ57,表示コントローラ59,ヘッドドライバ61,モータドライバ63及びI/Oポート65とは、アドレスバス,データバス等のバスライン66で接続されている。
ここに、印字ヘッド60,ヘッドドライバ61,紙送りモータ62及びモータドライバ63は、所定の用紙に調理指示票10を印刷するための印刷部として機能する。
キッチンプリンタ5は、電源部として電源回路67を搭載しており、この電源回路67から各部51〜65に駆動電源が供給されるようになっている。ただし、停電等の電断が発生した場合には、電源供給が停止する。その際、RAM53は電源がバックアップされていないので、データは全てクリアされる。
上記構成のステーション3とキッチンプリンタ5とからなる印刷システムにおいて、ステーション3のRAM33には、図6にその概略を示す印刷データバッファ71が形成されている。また、各キッチンプリンタ5のEEPROM54には、図7にその概略を示す未印刷データテーブル72が形成されている。
印刷データバッファ71は、当該ステーション3で編集され各キッチンプリンタ5に送信された複数の調理指示データを発生順に記憶保存するデータ保存部としての領域であり、1メガバイト程度の大きなメモリ領域が確保されている。そして、この印刷データバッファ71は、最終アドレスのエリアまでデータが書き込まれると先頭アドレスのエリアからデータを上書きしていくリングバッファ構造となっている。
未印刷データテーブル72は、当該キッチンプリンタ5で受信された調理指示データに含まれ、該調理指示データを特定可能な情報である伝票区分11,伝票番号15及び枝番20を受信順に記憶する領域であり、100バイト程度の小さなメモリ領域が確保されている。そして、この未印刷データテーブル72に記憶された調理指示データ特定情報(伝票区分11,伝票番号15,枝番20)は、対応する調理指示データに基づく調理指示票10の印刷が完了するとクリアされるようになっている。
図8は各キッチンプリンタ5のCPU51が実行する電源オン処理の要部手順を示す流れ図である。CPU51は、電源回路67からの給電により立ち上がるとこの処理を開始する。先ず、ST(ステップ)1としてRAM53のチェック等の初期化処理を行なう。次に、ST2としてEEPROM54の未印刷データテーブル72に調理指示データ特定情報が記憶保持されているか確認する(メモリ確認手段)。
ここで、未印刷データテーブル72に調理指示データ特定情報が記憶保持されていない場合には、印刷処理に移る。これに対し、未印刷データテーブル72に調理指示データ特定情報が記憶保持されている場合には、後述するST3〜ST6の処理を実行した後、印刷処理に移る。
図9は各キッチンプリンタ5のCPU51が実行する印刷処理の要部手順を示す流れ図である。CPU51は、印刷処理に入ると、ST11として印刷データである調理指示データの受信を待機する。そして、ステーション3からLAN4を介して調理指示データを受信する毎に、ST12としてその調理指示データを記憶部であるRAM53に一時格納する。また、ST13としてこの調理指示データから該調理指示データの特定が可能な情報である伝票区分11,伝票番号15及び枝番20を抽出し、未印刷データテーブル72に書き込む(特定情報書込み手段)。
次に、CPU51は、ST14として印刷部が印刷可能であるか否かを確認する。印刷部が印刷不可能な場合には、印刷可能となるまで、次の調理指示データの受信を待機する。
印刷部が印刷可能であった場合、若しくは印刷不可能な状態から印刷可能な状態に変わった場合には、CPU51は、ST15としてRAM53に格納されている調理指示データに基づき印刷バッファに調理指示票10の印刷データを展開する。そして、印字ヘッド69及び紙送りモータ62を駆動させて、調理指示票10を印刷出力させる。ここで、ST16としてこの調理指示票10の印刷出力が正常に終了したならば、CPU51は、ST17としてこの印刷された調理指示データに該当する伝票区分11,伝票番号15及び枝番20の各情報を未印刷データテーブル72から削除する(特定情報削除手段)。紙詰まりや用紙切れ等のエラーにより調理指示票10の印刷出力が正常に終了しなかった場合には、未印刷データテーブル72に保持されている情報の削除は行なわない。その後、CPU51は、次の印刷データの受信を待機する。
したがって、停電等の電断が発生しない定常状態においては、調理指示票10が正常に印刷出力される毎に、該当する調理指示データ特定情報が未印刷データテーブル72から削除されるので、業務終了後の電源オフ時に未印刷データテーブル72に調理指示データ特定情報が残ることはない。しかしながら、停電等の意図せぬ電断により業務途中で電源がオフした場合には、ステーション3からキッチンプリンタ5に送信されたものの調理指示票10が印刷されずにクリアされてしまった調理指示データを特定する情報が未印刷データテーブル72に残る場合がある。
そこで本実施の形態のキッチンプリンタ5においては、図8に示す電源オン処理において、ST2として未印刷データテーブル72に調理指示データ特定情報が記憶保持されているか確認するようにしている(メモリ確認手段)。そして、調理指示データ特定情報が記憶保持されている場合には、CPU51は、ST3としてその調理指示データ特定情報を含むリカバリ印刷要求コマンドを生成し、LAN4を介してステーション3に送信するものとなっている。
ここで、ステーション3のCPU31は、図10に示すように、キッチンプリンタ5からリカバリ印刷要求コマンドを受信すると(ST21のYES)、そのコマンドに含まれている調理指示データ特定情報で印刷データバッファ71を検索する(ST22)。その結果、当該調理指示データ特定情報と伝票区分11,伝票番号15及び枝番20が全て一致する調理指示データを検出したならば(ST23のYES)、CPU31は、コマンド送信元のキッチンプリンタ5に対してACK応答を送信する(ST24)。また、当該調理指示データ特定情報と伝票区分11,伝票番号15及び枝番20が全て一致する調理指示データを読出し、コマンド送信元のキッチンプリンタ5に送信する(ST25:印刷データ再送手段)。
なお、該当する調理指示データを検出できなかった場合には(ST23のNO)、CPU31は、コマンド送信元のキッチンプリンタ5に対してNAK応答を送信する(ST26)。
そこで、リカバリ印刷要求コマンドを送信したキッチンプリンタ5のCPU51は、ST4としてステーション3からの応答を待機する。ここで、ACK応答を受信した場合には、CPU51は、ST5として未印刷データテーブル72をクリアする。しかる後、前述した印刷処理に移行する。
これに対し、NAK応答を受信するかタイムアウトした場合には、CPU51は、ST6として未印刷データテーブル72に保存されている伝票区分,伝票番号及び枝番のデータを印刷部に出力して、未印刷データリストを印刷出力させる(未印刷リスト出力手段)。その後、前述した印刷処理に移行するものとなっている。
したがって、キッチンプリンタ5において、電断による電源オフにより調理指示票10が印刷される前にRAM53からクリアされてしまった調理指示データが発生しても、同一の調理指示データがステーション3の印刷データバッファ71に残っている限り、当該キッチンプリンタ5の電源復旧時に自動的にステーション3から当該キッチンプリンタ5に再送されて、該当する調理指示票10が印刷出力される。すなわち、キッチンプリンタ5は、調理指示データを記憶する記憶部として電源バックアップ機能を持たないRAM53を使用した廉価なものであっても、電源バックアップ機能を有するメモリを使用した高価なものと同等のバックアップ機能を発揮することができる。
また仮に、RAM53からクリアされてしまった調理指示データと同一のデータがステーション3の印刷データバッファ71に残っていない場合でも、この調理指示データを特定可能な伝票区分,伝票番号及び枝番については、未印刷データリストの情報として得ることができる。
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、前記実施の形態では、調理指示票10を印刷するためのキッチンプリンタ5を印刷装置として本発明を説明したが、印刷装置はこれに限定されるものではない。例えば、注文伝票を印刷出力する伝票発行機6とその上位装置であるステーション3とからなる印刷システムについても、本発明を同様に適用できるものである。また、POS端末7に付随するレシート発行装置を印刷装置としてもよい。この場合、レシート印刷データの特定が可能な情報としては、レシート毎に異なる取引番号を適用すればよい。
また、前記実施の形態では、不揮発性の書換え可能なメモリとしてEEPROMを示したが、当該メモリはEEPROMに限定されるものではなく、他の書換え可能なメモリ媒体を適用できるものである。また、メモリは印刷装置に内蔵されたものでなくてもよく、メモリカード等の外付けメモリを適用してもよい。
また、未印刷データリストは印刷出力するのでなく、表示器58に表示出力して、オペレータに報知するようにしてもよい。あるいは、LAN4を経由してステーション3やPOS端末7などに伝送出力し、POS端末7の表示器や、ステーション3と無線接続されているオーダエントリ用端末1の表示部に表示出力するようにしてもよい。
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
本発明の一実施の形態である注文管理システムの全体構成を示すブロック図。 同実施の形態において発行される調理指示票の印刷例を示す平面図。 同実施の形態においてステーションからキッチンプリンタに伝送される調理指示データのデータ構造を示す模式図。 同実施の形態におけるステーションの要部構成を示すブロック図。 同実施の形態におけるキッチンプリンタの要部構成を示すブロック図。 同実施の形態においてステーションが有する印刷データバッファを示す模式図。 同実施の形態においてキッチンプリンタが有する未印刷データテーブルを示す模式図。 同実施の形態においてキッチンプリンタのCPUが実行する電源オン処理の主要な手順を示す流れ図。 同実施の形態においてキッチンプリンタのCPUが実行する印刷処理の主要な手順を示す流れ図。 同実施の形態においてステーションのCPUが実行するリカバリ印刷要求コマンド受信処理の主要な手順を示す流れ図。
符号の説明
1…オーダエントリ用端末、2…無線部、3…ステーション、5…キッチンプリンタ、6…伝票発行機、7…POS端末、8…メニューファイル、9…オーダファイル、10…調理指示票、31,51…CPU、39…無停電電源装置、54…EEPROM、67…電源回路、71…印刷データバッファ、72…未印刷データテーブル。

Claims (4)

  1. 印刷装置とその上位装置とを通信可能に接続し、前記上位装置は、印刷データが発生する毎にその印刷データを前記印刷装置に送信し、前記印刷装置は、受信した印刷データを記憶部で記憶し、印刷可能となる毎に前記記憶部から印刷データを読み出して印刷出力する印刷システムにおいて、
    前記印刷装置は、不揮発性の書換え可能なメモリと、
    印刷データを受信する毎にその印刷データに含まれ該印刷データの特定が可能な情報を前記メモリに書き込む特定情報書込み手段と、
    前記印刷データの印刷を終了する毎にその印刷データの特定が可能な情報を前記メモリから削除する特定情報削除手段と、
    電源オン時、前記メモリに前記情報が記憶保持されているか確認するメモリ確認手段と、
    このメモリ確認手段により前記情報が記憶保持されていることが確認されると、その情報で特定される印刷データの再送を前記上位装置に要求する再送要求手段とを具備し、
    前記上位装置は、前記印刷装置に送信した印刷データを保存するデータ保存部と、
    前記印刷装置から印刷データの再送要求があると該当する印刷データを前記データ保存部から取得して前記印刷装置に送信する印刷データ再送手段とを具備したことを特徴とする印刷システム。
  2. 前記印刷装置は、前記再送要求手段による再送要求に対して前記上位装置から印刷データの再送がないとき、前記メモリで記憶保持している情報を出力する未印刷リスト出力手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
  3. 上位装置と通信可能に接続され、前記上位装置から受信した印刷データを記憶部で記憶し、印刷可能となる毎に前記記憶部から印刷データを読み出して印刷出力する印刷装置において、
    不揮発性の書換え可能なメモリと、
    印刷データを受信する毎にその印刷データに含まれ該印刷データの特定が可能な情報を前記メモリに書き込む特定情報書込み手段と、
    前記印刷データの印刷を終了する毎にその印刷データの特定が可能な情報を前記メモリから削除する特定情報削除手段と、
    電源オン時、前記メモリに前記情報が記憶保持されているか確認するメモリ確認手段と、
    このメモリ確認手段により前記情報が記憶保持されていることが確認されると、その情報で特定される印刷データの再送を前記上位装置に要求する再送要求手段と、
    を具備したことを特徴とする印刷装置。
  4. 前記再送要求手段による再送要求に対して前記上位装置から印刷データの再送がないとき、前記メモリで記憶保持している情報を出力する未印刷リスト出力手段をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載の印刷装置。
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