JP2007101454A - アブソリュート型エンコーダ - Google Patents
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Abstract
【課題】 安価でコンパクトな構成で絶対回転角度の検出が行え、トリミングが可能で、エンコーダの着磁精度を要求せず、また出力の直線性を得ることが容易なアブソリュート型エンコーダを提供することである。
【解決手段】 このアブソリュート型エンコーダ1は、互いに相対回転可能に対向して設けられる被検出部2および磁束検出部3を備える。被検出部2は、磁石4を磁性体5で覆い、この磁性体5に窓部6を設けることで、磁束検出部3で検出される磁束の範囲を制限したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 このアブソリュート型エンコーダ1は、互いに相対回転可能に対向して設けられる被検出部2および磁束検出部3を備える。被検出部2は、磁石4を磁性体5で覆い、この磁性体5に窓部6を設けることで、磁束検出部3で検出される磁束の範囲を制限したものである。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電源投入時にイニシャライズ動作を行わずに、絶対回転角度などの絶対位置を知ることができるアブソリュトート型エンコーダに関する。
この種のエンコーダの一例として、磁気特性を円周方向に周期的に変化させたリング状磁石からなり軸受の回転側軌道輪に取付けられる被検出部と、この被検出部に対向して軸受の固定側軌道輪に取付けられる磁気センサとを備え、被検出部の磁気特性を回転側軌道輪の1回転を1周期として変化させたものが知られている(例えば特許文献1)。
特開2004−4028号公報
しかし、上記構成のエンコーダにおいて、リング状磁石を例えば1周にわたって正弦波着磁する場合、磁石の磁性粉分布のむらなどにより、精度良く着磁することができず、着磁波形に対してトリミング等の処置を施すことが困難である。
また、1回転の絶対角度を検出する場合、2つの磁気センサを90°位相差に配置し、その出力信号を演算処理する必要があり、コストが高くなるという問題もある。このような演算処理を行うことなく、例えば正弦波形の直線部分だけを利用して、揺動角などを直線出力として検出することも可能であるが、この場合、直線性が得られる角度範囲が±90°以下と狭い範囲でしか直線性が得られないという問題がある。
さらに、磁気センサで得られる信号が直線状となるように、磁石の磁気特性を図10のように構成した場合、回転境界部(360°から0°に変わる部分)で磁石から発生する出力(磁束密度)は最大値から最小値に変わり、検出が困難となる。また、回転角度の絶対角度を検出する場合、芯ずれなどにより精度が悪くなるといった問題もある。
また、1回転の絶対角度を検出する場合、2つの磁気センサを90°位相差に配置し、その出力信号を演算処理する必要があり、コストが高くなるという問題もある。このような演算処理を行うことなく、例えば正弦波形の直線部分だけを利用して、揺動角などを直線出力として検出することも可能であるが、この場合、直線性が得られる角度範囲が±90°以下と狭い範囲でしか直線性が得られないという問題がある。
さらに、磁気センサで得られる信号が直線状となるように、磁石の磁気特性を図10のように構成した場合、回転境界部(360°から0°に変わる部分)で磁石から発生する出力(磁束密度)は最大値から最小値に変わり、検出が困難となる。また、回転角度の絶対角度を検出する場合、芯ずれなどにより精度が悪くなるといった問題もある。
この発明の目的は、安価でコンパクトな構成で絶対回転角度などの絶対位置の検出が行え、また出力の直線性を得ることが容易なアブソリュート型エンコーダを提供することである。
この発明のアブソリュート型エンコーダは、互いに相対移動可能に対向して設けられる被検出部および磁束検出部を備え、前記被検出部が、磁石を磁性体で覆い、この磁性体に窓部を設けることで、前記磁束検出部で検出される磁束の範囲を制限したものであることを特徴とする。ここで言う相対移動は、相対回転を含む意味である。前記窓部の形状は、例えば、前記相対移動の方向の位置によって幅が異なる形状とする。
この構成によると、着磁された磁石を磁性体で覆い、この磁性体に窓部を設けたため、窓部の形状を適宜設計することにより、磁束検出部に対して被検出部が相対移動すると、その被検出部の1回転の間、あるいは被検出部の全長に渡る相対移動の間に、磁束検出部から1周期分の波形の出力を得ることができる。そのため、電源投入時にイニシャライズ動作を行わずに、前記出力波形から絶対回転角度、または直線経路等における絶対位置を知ることができる。また、窓部の形状を適宜設計することにより、一つの磁束検出部で絶対角度または絶対位置を検出することができて、安価でコンパクトな構成とできる。
前記出力波形を直線波形とする場合に、直線性が得られない部分があれば、その部分に対応する被検出部における磁性体の窓部を削ったり肉付けしたりしてトリミングすることにより、出力波形を容易に直線形状に近づけることができる。このように、トリミングが可能なことから、磁石の精密な着磁は不要となり、着磁波形も正弦波形などにする必要がない。
この構成によると、着磁された磁石を磁性体で覆い、この磁性体に窓部を設けたため、窓部の形状を適宜設計することにより、磁束検出部に対して被検出部が相対移動すると、その被検出部の1回転の間、あるいは被検出部の全長に渡る相対移動の間に、磁束検出部から1周期分の波形の出力を得ることができる。そのため、電源投入時にイニシャライズ動作を行わずに、前記出力波形から絶対回転角度、または直線経路等における絶対位置を知ることができる。また、窓部の形状を適宜設計することにより、一つの磁束検出部で絶対角度または絶対位置を検出することができて、安価でコンパクトな構成とできる。
前記出力波形を直線波形とする場合に、直線性が得られない部分があれば、その部分に対応する被検出部における磁性体の窓部を削ったり肉付けしたりしてトリミングすることにより、出力波形を容易に直線形状に近づけることができる。このように、トリミングが可能なことから、磁石の精密な着磁は不要となり、着磁波形も正弦波形などにする必要がない。
この発明において、前記被検出部がリング状であり、前記磁束検出部で前記被検出部の絶対的な回転角度を検出するものとしても良い。
被検出部がリング状であれば、被検出部に対して磁気検出部を相対回転可能に配置することで、絶対的な回転角度を検出することができる。
被検出部がリング状であれば、被検出部に対して磁気検出部を相対回転可能に配置することで、絶対的な回転角度を検出することができる。
前記被検出部は、リング状とする他に、直線状、円弧状、その他の任意曲線状としても良く、その場合、被検出部に対する磁気検出部の絶対位置を検出することができる。
この発明において、前記磁性体の窓部を、磁束検出部に対して被検出部が相対回転等の相対移動をすることで、前記磁束検出部の出力が鋸波となる形状としても良い。この場合に、被検出部をリング状とし、角度検出範囲が±180°以下の揺動角を検出するものとしても良い。
磁束検出部の出力が鋸波となるように窓部の形状を形成すれば、一つの磁束検出部で絶対角度または絶対位置を検出することができて、安価でコンパクトな構成とできる。
出力が鋸波となるように窓部の形状を形成すれば、上記のように窓部のトリミング等により、直線性を得られる範囲を広くできて、被検出部がリング状である場合に、広い範囲の揺動角等の角度検出ができる。上記のように角度検出範囲が±180°以下の揺動角を検出するものとすることも容易である。
磁束検出部の出力が鋸波となるように窓部の形状を形成すれば、一つの磁束検出部で絶対角度または絶対位置を検出することができて、安価でコンパクトな構成とできる。
出力が鋸波となるように窓部の形状を形成すれば、上記のように窓部のトリミング等により、直線性を得られる範囲を広くできて、被検出部がリング状である場合に、広い範囲の揺動角等の角度検出ができる。上記のように角度検出範囲が±180°以下の揺動角を検出するものとすることも容易である。
この発明において、前記磁性体の窓部を、磁束検出部に対して被検出部が相対回転等の相対移動をすることで、前記磁束検出部の出力が正弦波となる形状としても良い。
出力が正弦波となるようにした場合も、電圧値等による出力から回転角度等の絶対位置を演算する処理が簡単なものとでき、精度の良い角度検出が行える。
出力が正弦波となるようにした場合も、電圧値等による出力から回転角度等の絶対位置を演算する処理が簡単なものとでき、精度の良い角度検出が行える。
この発明において、前記被検出部の磁石は、任意のギャップ位置でほぼ一定の磁束密度となるように着磁されたものであっても良い。
磁性体に窓部を形成することにより磁束検出部の出力波形を調整するため、トリミングが可能であり、着磁精度を要求されない。また、着磁波形を特別な形状にする必要もない。窓形状をトリミングすることで、所望の磁気特性とすることができる。
磁性体に窓部を形成することにより磁束検出部の出力波形を調整するため、トリミングが可能であり、着磁精度を要求されない。また、着磁波形を特別な形状にする必要もない。窓形状をトリミングすることで、所望の磁気特性とすることができる。
この発明において、被検出部がリング状であって、磁束検出部の出力が鋸波となる形状とする場合に、被検出部に対して、この被検出部の相対回転の方向に並べて磁束検出部を2つ以上設けても良い。
出力を鋸波とする場合、2つ以上の磁束検出部を設けることで、回転境界部(360°から0°に変わる部分)の検出が容易となる。
出力を鋸波とする場合、2つ以上の磁束検出部を設けることで、回転境界部(360°から0°に変わる部分)の検出が容易となる。
この発明において、磁束検出部の出力が正弦波となる形状とする場合に、磁束検出部を90°位相差で複数配置しても良い。
磁束検出部の出力が正弦波となる場合に、複数の磁束検出部を90°位相差で配置すれば、2つの出力信号を演算処理することにより、絶対回転角度等の絶対位置を検出することができる。
磁束検出部の出力が正弦波となる場合に、複数の磁束検出部を90°位相差で配置すれば、2つの出力信号を演算処理することにより、絶対回転角度等の絶対位置を検出することができる。
この発明のアブソリュート型エンコーダ付き軸受は、この発明のアブソリュート型エンコーダのうち、被検出部がリング状であるアブソリュート型エンコーダを、被検出部および磁束検出部のうちの一方を軸受の回転側軌道輪に、他方を固定側軌道輪に取付けて軸受に組み込んだものである。
エンコーダを軸受に組み込むことにより、被検出部と磁束検出部の芯ずれを抑制することができ、ユニット構造となるため、組立性も向上する。
エンコーダを軸受に組み込むことにより、被検出部と磁束検出部の芯ずれを抑制することができ、ユニット構造となるため、組立性も向上する。
この発明のアブソリュート型エンコーダは、互いに相対移動可能に対向して設けられる被検出部および磁束検出部を備え、前記被検出部が、磁石を磁性体で覆い、この磁性体に窓部を設けることで、磁束検出部で検出される磁束の範囲を制限したものであるため、安価でコンパクトな構成で絶対回転角度等の絶対位置の検出が行える。また、トリミング等が可能で、着磁精度が要求されず、精度の良い検出が行える。
この発明のアブソリュート型エンコーダ付き軸受は、この発明のアブソリュート型エンコーダを、被検出部および磁束検出部のうちの一方を軸受の回転側軌道輪に、他方を固定側軌道輪に取付けて軸受に組み込んだものであるため、この発明のエンコーダの上記各効果が得られるうえ、磁束検出部と被検出部の芯ずれを抑制することができ、ユニット構造となるため、組立性も向上する。
この発明のアブソリュート型エンコーダ付き軸受は、この発明のアブソリュート型エンコーダを、被検出部および磁束検出部のうちの一方を軸受の回転側軌道輪に、他方を固定側軌道輪に取付けて軸受に組み込んだものであるため、この発明のエンコーダの上記各効果が得られるうえ、磁束検出部と被検出部の芯ずれを抑制することができ、ユニット構造となるため、組立性も向上する。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。図1は、この実施形態のアブソリュート型エンコーダの概略図である。このアブソリュート型エンコーダ1は、互いに相対回転可能に対向して設けられる被検出部2と磁束検出部3とでなる。被検出部2はリング状であり、図2(A)にはその被検出部2を直線状に展開した平面図を、図2(B)は図2(A)のB−B矢視断面図をそれぞれ示す。この被検出部2は、例えば内周側がS磁極となり外周側がN磁極となるように着磁した磁石4を磁性体5で覆い、この磁性体5の外周側に窓部6を設けることで、磁束検出部3で検出される磁束の範囲を制限したものである。
図2(C),図2(D)および図2(E)は、図2(A)におけるc,d,eの各位置での幅方向の断面図を示す。この実施形態では、被検出部2における磁性体5の窓部6の形状を、その開口幅が図2(A)のように展開状態での被検出部2の長手方向の一端から他端に向けて次第に狭まる細長い三角形に形成している。被検出部2の磁石4は、図3に符号Aで示すように任意のギャップ位置で全周にわたってほぼ一定の磁束密度となるように着磁されている。したがって、被検出部2における磁性体窓部6での磁束密度は、周回角度に対して図3に符号Bで示すように鋸歯状となる。これにより、窓部6の開口幅が大きい部分では磁束の漏れが大きくなり、窓部6の開口幅が小さくなるに従い磁性体5の部分で磁束がループし易くなるため、磁束検出部3で検出される磁束密度は小さくなっていき、窓部6が完全に閉じられた部分では、磁束検出部3で検出される磁束密度はほぼ0になる。すなわち、このアブソリュート型エンコーダ1では、磁束検出部3に対して被検出部2が相対回転することで、磁束検出部3の出力が図3における符号Bの磁束密度分布形状に相似な鋸波となるようにされている。
この構成のアブソリュート型エンコーダ1によると、磁束検出部3に対して被検出部2が相対回転すると、その1回転の間に磁束検出部3から1つ分の鋸波が出力される。そのため、電源投入時にイニシャライズ動作を行わずに、出力波形から絶対回転角度を知ることができる。
また、前記出力波形において、直線性が得られない部分がある場合には、その部分に対応する被検出部2における磁性体5の窓部6を削ったり肉付けしたりしてトリミングすることにより、出力波形を容易に直線形状に近づけることができる。このように、トリミングが可能なことから、磁石4の精密な着磁は不要となり、着磁波形も正弦波形などにする必要がない。
また、前記出力波形において、直線性が得られない部分がある場合には、その部分に対応する被検出部2における磁性体5の窓部6を削ったり肉付けしたりしてトリミングすることにより、出力波形を容易に直線形状に近づけることができる。このように、トリミングが可能なことから、磁石4の精密な着磁は不要となり、着磁波形も正弦波形などにする必要がない。
なお、この実施形態では図示しないが、磁束検出部3の裏側などに別途磁性体を設けても良い。
また、この実施形態において、被検出部2の窓部6での磁束密度と回転角度との関係を符号Bで示す。図3において、その回転角度の中間位置C(回転角度180°)に磁束検出部3を対向配置すれば、その中間位置Cを揺動起点とする±180°以内の広い揺動角度を絶対回転角度として検出することもできる。
さらに、この実施形態では、回転方向の絶対角度を検出するエンコーダの場合を示したが、直線移動の移動位置を検出する場合には、図1のようなリング状の被検出部2に代えて、図2に展開状態で示したような直線状の被検出部とし、その他の構成はこの実施形態と同じ構成とすることで、直線移動位置を容易に検出することができる。
また、この実施形態では、リング状の被検出部2の外周側に磁性体5の窓部6を開口させ、その窓部6に対向する径方向に磁束検出部3を配置して回転角度を検出したが、これに限らず、リング状の被検出部2の一側面に磁性体5の窓部6を開口させ、その窓部6に対向するアキシアル方向に磁束検出部3を配置することで回転角度を検出するようにしてもよい。
また、この実施形態において、被検出部2の窓部6での磁束密度と回転角度との関係を符号Bで示す。図3において、その回転角度の中間位置C(回転角度180°)に磁束検出部3を対向配置すれば、その中間位置Cを揺動起点とする±180°以内の広い揺動角度を絶対回転角度として検出することもできる。
さらに、この実施形態では、回転方向の絶対角度を検出するエンコーダの場合を示したが、直線移動の移動位置を検出する場合には、図1のようなリング状の被検出部2に代えて、図2に展開状態で示したような直線状の被検出部とし、その他の構成はこの実施形態と同じ構成とすることで、直線移動位置を容易に検出することができる。
また、この実施形態では、リング状の被検出部2の外周側に磁性体5の窓部6を開口させ、その窓部6に対向する径方向に磁束検出部3を配置して回転角度を検出したが、これに限らず、リング状の被検出部2の一側面に磁性体5の窓部6を開口させ、その窓部6に対向するアキシアル方向に磁束検出部3を配置することで回転角度を検出するようにしてもよい。
図4および図5は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、図1のアブソリュート型エンコーダ1において、リング状の被検出部2を、図4に展開状態を示す窓部形状としたものである。すなわち、磁性体5の窓部6を、磁束検出部3に対して被検出部2が相対回転したときに、磁束検出部3の出力が正弦波となるようにしたものである。具体的には、被検出部2における磁性体5の窓部6を、図4における左端(回転角度0°)から右端(回転角度360°)までの範囲で、その開口幅が途中(回転角度180°)まで拡大し、以後縮小するように変化するように形成している。また、被検出部2の磁石4は、図5に符号Aで示すように任意のギャップ位置で全周にわたってほぼ一定の磁束密度となるように着磁されている。なお、この実施形態の場合、図1に想像線で示すように、1つの磁束検出部3に対して、90°の位相差でもう1つの磁束検出部3’を配置する。
この実施形態のアブソリュート型エンコーダ1では、磁束検出部3,3’に対して被検出部2が相対回転することで、第1の磁束検出部3が正弦波の検出信号を出力し、第2の磁束検出部3’が90°の位相差の正弦波の検出信号を出力する。これらの検出信号の位相差から、1回転の回転角度の象限判別が可能となるので、その象限判別結果と検出信号とにより、絶対回転角度を検出することができる。象限判別等の信号処理は、別に設ける図示しない絶対角度演算回路により行われる。
この実施形態の場合も、図1のようなリング状の被検出部2に代えて直線状の被検出部とすることで(被検出部のその他の構成は図4の場合と同じ)、直線移動の場合の移動位置を容易に検出することができる。
また、この実施形態でも、リング状の被検出部2の一側面に磁性体5の窓部6を開口させ、その窓部6に対向するアキシアル方向に磁束検出部3,3’を配置することで回転角度を検出するようにしてもよい。
また、この実施形態でも、リング状の被検出部2の一側面に磁性体5の窓部6を開口させ、その窓部6に対向するアキシアル方向に磁束検出部3,3’を配置することで回転角度を検出するようにしてもよい。
図6および図7は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1のアブソリュート型エンコーダ1において、2つの磁束検出部3A,3Bを位相差180°で配置する。この場合に、例えば、一方の磁束検出部3Aが被検出部2の回転境界部(360°から0°に変化する部分)で対向する時、他方の磁束検出部3Bの検出信号を絶対回転角度検出に用い、他方の磁束検出部3Bが被検出部2の回転境界部で対向する時には、一方の磁束検出部3Aの検出信号を絶対回転角度検出に用いるようにしたものである。その他の構成は第1の実施形態の場合と同じである。
図7における符号B1は磁束検出部3Aが対向する位置での被検出部2の窓部6の磁束密度を、符号B2は磁束検出部3Bが対向する位置での被検出部2の窓部6の磁束密度を、それぞれ回転角度に対応させて示す。符号Aは被検出部2の磁石4の磁束密度を回転角度に対応させて示す。同図において、90°〜270°の範囲が磁束検出部3Aの検出範囲とされ、0°〜90°および270°〜360°の範囲が磁束検出部3Bの検出範囲とされる。
図7における符号B1は磁束検出部3Aが対向する位置での被検出部2の窓部6の磁束密度を、符号B2は磁束検出部3Bが対向する位置での被検出部2の窓部6の磁束密度を、それぞれ回転角度に対応させて示す。符号Aは被検出部2の磁石4の磁束密度を回転角度に対応させて示す。同図において、90°〜270°の範囲が磁束検出部3Aの検出範囲とされ、0°〜90°および270°〜360°の範囲が磁束検出部3Bの検出範囲とされる。
このように、2つの磁束検出部3A,3Bの検出信号を交互に用いることにより、磁束密度が最大値から最小値に一気に変化する回転境界部の絶対回転角度を、回転境界部に対向しない時の磁束検出部の検出信号で検出することができるので、回転境界部での絶対回転角度の検出を容易に行うことができる。
なお、用いる磁束検出部の数は2つ以上でも良い。
なお、用いる磁束検出部の数は2つ以上でも良い。
図8は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、第1の実施形態におけるアブソリュート型エンコーダ1において、1つの磁束検出部3に隣合わせて別の磁束検出部3Cを設けたものである。この場合、回転境界部を除く絶対回転角度検出は一方の磁束検出部3の検出信号で行うが、回転境界部の絶対回転角度は、両磁束検出部3,3Cの検出信号を用いて行う。具体的には、回転境界部では、磁束検出部3,3Cの検出信号の差が大きくなることを利用して、回転境界部の絶対回転角度を算出する。
図9は、例えば図1ないし図3に示す第1の実施形態のアブソリュート型エンコーダ1を組み込んだ軸受の一例を示す断面図である。このアブソリュート型エンコーダ付き軸受10は、転動体14を介して互いに回転自在な回転側軌道輪12および固定側軌道輪13を有する軸受部11と、回転側軌道輪12の一端部に設けたアブソリュータ型エンコーダ1の被検出部2と、この被検出部2に対向して固定側軌道輪13の一端部に取付けられたアブソリュート型エンコーダ1の磁束検出部3と、回路基板19とを備える。軸受部11は、深溝玉軸受からなり、その内輪が回転側軌道輪12となり、外輪が固定側軌道輪13となる。回転側軌道輪12の外径面および固定側軌道輪13の内径面には転動体14の軌道面12a,13aが形成されており、転動体14は保持器15で保持されている。回転側軌道輪12と固定側軌道輪13の間の環状空間は、被検出部2および磁束検出部3の設置側とは反対側の端部がシール部材20で密封されている。
被検出部2はバックメタル21を介して回転側軌道輪12に固着されている。磁束検出部3は回路基板19と共に樹脂ケース22内に挿入した後に樹脂モールドされる。この樹脂ケース22を、金属ケース16を介して固定側軌道輪13に固定することにより、磁束検出部3および回路基板19が固定側軌道輪12に取付けられている。回路基板19は、磁束検出部3への電力供給および磁束検出部3の出力信号を処理して外部に出力するための回路を実装した基板である。
このように、このアブソリュート型エンコーダ付き軸受10によると、回転側軌道輪12の回転角度をアブソリュート型エンコーダ1により絶対角度として検出することができる。また、電源投入時にイニシャライズ動作を行うことなく、絶対回転角度を知ることができる。また、被検出部2と磁束検出部3の芯ずれを抑制することができ、ユニット構造となるため組立性も向上する。
1…アブソリュート型エンコーダ
2…被検出部
3,3’,3A〜3C…磁束検出部
4…磁石
5…磁性体
6…窓部
10…アブソリュート型エンコーダ付き軸受
11…軸受部
12…回転側軌道輪
13…固定側軌道輪
2…被検出部
3,3’,3A〜3C…磁束検出部
4…磁石
5…磁性体
6…窓部
10…アブソリュート型エンコーダ付き軸受
11…軸受部
12…回転側軌道輪
13…固定側軌道輪
Claims (9)
- 互いに相対移動可能に対向して設けられる被検出部および磁束検出部を備え、前記被検出部が、磁石を磁性体で覆い、この磁性体に窓部を設けることで、前記磁束検出部で検出される磁束の範囲を制限したものであることを特徴とするアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項1において、前記被検出部がリング状であり、前記磁束検出部で前記被検出部の絶対的な回転角度を検出するものとしたアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項1または請求項2において、前記磁性体の窓部を、磁束検出部に対して被検出部が相対移動することで、前記磁束検出部の出力が鋸波となる形状としたアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項1または請求項2において、前記磁性体の窓部を、磁束検出部に対して被検出部が相対移動することで、前記磁束検出部の出力が正弦波となる形状としたアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項3において、前記被検出部がリング状であり、角度検出範囲が±180°以下の揺動角を検出するものとしたアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記被検出部の磁石は、任意のギャップ位置でほぼ一定の磁束密度となるように着磁されたものであるアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項3において、被検出部がリング状であり、被検出部に対して、この被検出部の相対移動の方向に並べて磁束検出部を2つ以上設けたアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項4において、磁束検出部を90°位相差で複数配置したアブソリュート型エンコーダ。
- 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のアブソリュート型エンコーダのうち、被検出部がリング状であるアブソリュート型エンコーダを、被検出部および磁束検出部のうちの一方を軸受の回転側軌道輪に、他方を固定側軌道輪に取付けて軸受に組み込んだアブソリュート型エンコーダ付き軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005294250A JP2007101454A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | アブソリュート型エンコーダ |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007101454A true JP2007101454A (ja) | 2007-04-19 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007187471A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Tokai Rika Co Ltd | 回転角検出装置 |
JP2009276159A (ja) * | 2008-05-14 | 2009-11-26 | Sae Magnetics (Hk) Ltd | 磁気センサ |
-
2005
- 2005-10-07 JP JP2005294250A patent/JP2007101454A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007187471A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Tokai Rika Co Ltd | 回転角検出装置 |
JP2009276159A (ja) * | 2008-05-14 | 2009-11-26 | Sae Magnetics (Hk) Ltd | 磁気センサ |
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