JP2005221369A - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転体の回転角度に比例する出力を安定して得られる回転角度検出装置を提供すること。
【解決手段】回転角度検出装置1は、磁石17と、この磁石17に対向配置される磁石18と、磁石17と磁石18との間に配置されるGMRセンサ12とを備えている。磁石17及び磁石18は、ロータ15に固定され、磁石17と磁石18との間の磁界の強度がロータ15の回転角度に比例して変化するように対向面がそれぞれ形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】回転角度検出装置1は、磁石17と、この磁石17に対向配置される磁石18と、磁石17と磁石18との間に配置されるGMRセンサ12とを備えている。磁石17及び磁石18は、ロータ15に固定され、磁石17と磁石18との間の磁界の強度がロータ15の回転角度に比例して変化するように対向面がそれぞれ形成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置に関するものである。
従来、回転体に磁石(発磁部)を配設し、磁石から生じる磁界の強度または磁束方向を磁気検出センサにより検出して、その出力された電圧値に基づいて回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置が知られている。
この種の回転角度検出装置によると、回転体が等速回転した場合、磁気検出センサからは正弦波状の電圧が出力される。例えば、磁気検出センサとしてGMR(巨大磁気抵抗)センサを用いた場合、回転体が等速で1回転すると、GMRは1周期分の正弦波状の電圧を出力する。回転角度検出装置は、GMRセンサから出力された電圧値に基づいて回転体の回転角度を求める。出力された電圧値のうち変極点近辺の電圧値の変化量は小さいため、回転角度検出装置は回転体の回転角度を精度よく検出できない。そこで、変極点近辺の電圧値を取り除いた、直線状に変化する電圧値のみに基づいて回転角度を検出している。この際に複雑な演算が行われるため、回転角度検出装置の処理上の負担が大きいといった問題があった。
そこで、近年、例えば特許文献1に示される回転角度検出装置が提案されている。この回転角度検出装置は、回転体の回転に伴って、該回転体に配設された磁石と磁気検出センサとの対向面積が規則的に変化するように構成されている。このため、磁気検出センサは、回転体の回転角度に比例する電圧値を出力する。従って、複雑な演算を行うことなく回転体の回転角度を求めることができるため、回転角度検出装置の処理上の負担を軽減することができる。
特開2001−41768号公報
しかし、特許文献1に示される前記回転角度検出装置では、例えば磁石の近傍に何らかの金属部が設けられている場合、回転体の回転に伴って磁石と金属部とが近接または離間して磁石から生じる磁束の一部に漏れ磁束が生じる。このため、磁石と磁気検出センサとの間の磁界の強度が回転体の回転以外の要因によって変動し、回転体の回転角度に比例した電圧値が磁気検出センサから得られないおそれがある。そこで、回転体の回転角度に比例した電圧値を安定して得られる回転角度検出装置の提供が要望されている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、回転体の回転角度に比例する出力を安定して得られる回転角度検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明では、第1発磁部と、前記第1発磁部に対向配置される第2発磁部と、前記第1発磁部と前記第2発磁部との間に配置される磁気検出センサとを備え、前記第1発磁部及び前記第2発磁部または前記磁気検出センサのいずれか一方を回転体に固定するようにした回転角度検出装置であって、前記第1発磁部と前記第2発磁部との間の磁界の強度が前記回転体の回転角度に比例して変化するように前記第1発磁部と前記第2発磁部との対向面がそれぞれ形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の回転角度検出装置において、前記第1発磁部の対向面及び前記第2発磁部の対向面のうち少なくとも一方は、前記回転体の回転方向に所定の角度をもって傾斜する勾配面であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の回転角度検出装置において、前記第1発磁部及び前記第2発磁部は、同一形状に形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、前記第1発磁部及び前記第2発磁部は、前記回転体の回転軸に直交する方向における長さである幅が、同直交する方向における前記磁気検出センサの長さ以上となるように設定され、前記磁気検出センサは、前記第1発磁部の前記幅と前記第2発磁部の前記幅とで示される領域内に配置されることを要旨とする。
以下、本発明の作用について説明する。
請求項1に記載の発明によれば、第1発磁部と第2発磁部とが対向するように配置され、その間に磁気検出センサが配置される。第1発磁部及び第2発磁部または磁気検出センサのいずれか一方は回転体に固定される。第1発磁部と第2発磁部との対向面は、第1発磁部と第2発磁部との間の磁界の強度が回転体の回転角度に比例して変化するように形成される。このため、回転体が回転すると、第1発磁部と第2発磁部との間の磁界の強度(検出磁界強度)は回転体の回転角度に比例して増減する。従って、回転体の回転角度に比例する出力を得ることができる。また、磁気検出センサは、第1発磁部と第2発磁部との間の安定した磁界内に配置されるため、第1発磁部または第2発磁部からの漏れ磁束の量を抑制することができる。従って、例えば発磁部の近傍に金属部が配置された場合であっても、回転体の回転以外の要因による検出磁界強度の変動を抑制でき、回転体の回転角度に比例する出力を安定して得ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、第1発磁部と第2発磁部とが対向するように配置され、その間に磁気検出センサが配置される。第1発磁部及び第2発磁部または磁気検出センサのいずれか一方は回転体に固定される。第1発磁部と第2発磁部との対向面は、第1発磁部と第2発磁部との間の磁界の強度が回転体の回転角度に比例して変化するように形成される。このため、回転体が回転すると、第1発磁部と第2発磁部との間の磁界の強度(検出磁界強度)は回転体の回転角度に比例して増減する。従って、回転体の回転角度に比例する出力を得ることができる。また、磁気検出センサは、第1発磁部と第2発磁部との間の安定した磁界内に配置されるため、第1発磁部または第2発磁部からの漏れ磁束の量を抑制することができる。従って、例えば発磁部の近傍に金属部が配置された場合であっても、回転体の回転以外の要因による検出磁界強度の変動を抑制でき、回転体の回転角度に比例する出力を安定して得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1発磁部の対向面及び第2発磁部の対向面のうち少なくとも一方は、回転体の回転方向に所定の角度をもって傾斜する勾配面である。よって、回転体の回転角度に比例して検出磁界強度が増減するような傾斜角度をもつ勾配面を第1発磁部または第2発磁部の少なくとも一方に形成することにより、回転体の回転方向に比例する出力を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1発磁部及び第2発磁部は同一形状に形成されている。このため、同一の型を用いて成型することができる。従って、回転角度検出装置の製造コストを抑制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、回転体の回転軸に直交する方向における第1発磁部及び第2発磁部の幅は、同直交する方向における磁気検出センサの長さ以上となるように設定されている。そして、磁気検出センサは、第1発磁部の幅と第2発磁部の幅とで示される領域内に配置される。このため、磁気検出センサは、第1発磁部と第2発磁部との間の安定した磁界内に確実に配置される。従って、回転体の回転角度に比例する出力を一層安定して得ることができる。
本発明によれば、回転体の回転角度に比例する出力を安定して得られる回転角度検出装置を提供することができる。
以下、本発明を回転角度検出装置に具体化した一実施形態を図1〜図5(a),(b)に従って説明する。本実施形態の回転角度検出装置は、回転体に固着された2つの磁石間の磁界の強度をGMRセンサにより検出し、その検出された磁界の強度に応じてGMRセンサから出力された電圧値に基づいて回転体の回転角度を求めるものである。まず、その原理について説明する。
<原理>
図1(a)に示すように、第1発磁部としての磁石100と第2発磁部としての磁石101は、互いに異なる磁極が対向する状態でそれぞれ配置されている。例えば図1(a)に示すように、磁石100のN極と磁石101のS極とが対向するように配置される。これら磁石100,101との間には、磁気検出センサとしてのGMRセンサ102が該磁石100,101に対して相対移動可能に配置されている。GMRセンサ102は、GMR素子及びその周辺回路(図示略)から構成され、磁石100と磁石101との間の磁界の強度(検出磁界強度)を検出して、その強度に比例する電圧値を出力する。
図1(a)に示すように、第1発磁部としての磁石100と第2発磁部としての磁石101は、互いに異なる磁極が対向する状態でそれぞれ配置されている。例えば図1(a)に示すように、磁石100のN極と磁石101のS極とが対向するように配置される。これら磁石100,101との間には、磁気検出センサとしてのGMRセンサ102が該磁石100,101に対して相対移動可能に配置されている。GMRセンサ102は、GMR素子及びその周辺回路(図示略)から構成され、磁石100と磁石101との間の磁界の強度(検出磁界強度)を検出して、その強度に比例する電圧値を出力する。
磁石100,101は、検出磁界強度がGMRセンサ102の移動方向(矢印Uの方向)へ向かって増大するように、つまり、GMRセンサ102の移動量に比例して増大するようにそれぞれ形成されている。例えば、磁石100及び磁石101は、GMRセンサ102の移動方向に直交する方向(磁石100と磁石101とが対向する方向)における長さ(厚さ)がGMRセンサ102の移動量に応じて増大するように形成されている。また、磁石100,101は、厚さ方向に直交する方向における長さ(幅)が一定となるように形成されている。このため、図1(a)及び(b)に実線で示す位置(磁石100の端部A1と磁石101の端部A1との間)から二点鎖線で示す位置(磁石100の端部A2と磁石101の端部A2との間)へGMRセンサ102が移動するにつれて、磁石100と磁石101との距離が短くなるとともに、図1(c)に示すように検出磁界強度は強くなる。例えば、GMRセンサ102は、図1(a)及び(b)に実線で示す位置に配置された場合には弱い検出磁界強度に比例する電圧値を出力し、図1(a)及び(b)に二点鎖線で示す位置に配置された場合には強い検出磁界強度に比例する電圧値を出力する。
よって、GMRセンサ102が移動すると、その移動量Uに比例する電圧値がGMRセンサ102から出力される。従って、検出磁界強度が回転体の回転角度に比例して変化する構成を採用することにより、回転体の回転角度に比例する電圧値が得られる。この電圧値に基づいて、回転角度検出装置は回転体の回転角度を求める。
<構成>
図2に示すように、回転角度検出装置1は、円柱形状をなすステータ10と、ステータ10に固定された磁気検出センサとしてのGMRセンサ12と、ステータ10の軸心に対して同軸周りに回転可能に設けられた円環形状をなす回転体としてのロータ15とを備えている。
図2に示すように、回転角度検出装置1は、円柱形状をなすステータ10と、ステータ10に固定された磁気検出センサとしてのGMRセンサ12と、ステータ10の軸心に対して同軸周りに回転可能に設けられた円環形状をなす回転体としてのロータ15とを備えている。
図3に示すように、ロータ15は、ハウジング16と、このハウジング16の内側面に固着された第1発磁部としての磁石17及び第2発磁部としての磁石18とを備えている。磁石17はハウジング16の内頂面(図3における上壁内面)に固着されている。一方、磁石18は、磁石17と対向するハウジング16の内底面(図3における下壁内面)に固着されている。
磁石17,18は、同一形状をなし、半円環状にそれぞれ形成されている。磁石17,18は、図2に示すように、ロータ15の回転方向における一方の端部A1の端面と他方の端部A2の端面とがなす角度δ(検出可能角度範囲)が180°となるようにそれぞれ形成されている。
磁石17,18は、磁石17と磁石18との間の磁界の強度(検出磁界強度)がロータ15の回転角度に比例して増大または減少するようにそれぞれ形成されている。換言すれば、磁石17,18は、ロータ15の単位回転角度当たりの検出磁界強度の増大または減少が一定となる形状にそれぞれ形成されている。本実施形態では、図4(a)に示すように、磁石17及び磁石18は、ロータ15の回転軸に沿う方向(磁石17と磁石18とが対向する方向)における長さ(厚さ)が端部A1から端部A2に向かって直線状に増大するようにそれぞれ形成されている。つまり、磁石17には、ロータ15の回転方向に所定の角度をもって傾斜する勾配面17aが形成され、磁石18には、ロータ15の回転方向に対して勾配面17aと同一の角度(絶対値)でもって傾斜する勾配面18aが形成されている。また、磁石17,18は、厚さ方向に直交する半径方向における長さ(幅)が回転軸周りの全長に亘って一定となるように形成されるとともに、同幅が半径方向におけるGMRセンサ12の長さ以上となるように形成されている。
磁石17と磁石18とは、磁石17の厚さが最も薄い箇所(端部A1)と磁石18の厚さが最も薄い箇所(端部A1)とが対向するとともに、磁石17の厚さが最も厚い箇所(端部A2)と磁石18の厚さが最も厚い箇所(端部A2)とが対向するように配置されている。磁石17の端部A2と磁石18の端部A2との距離は、ロータ15の回転軸方向におけるGMRセンサ12の長さ以上に設定されている。本実施形態では、磁石17の端部A2と磁石18の端部A2との距離は、GMRセンサ12が固着された支持部11(後述)のロータ15の回転軸方向における長さよりも若干大きめに設定されている。また、磁石17と磁石18とは、互いに異なる磁極が対向する状態でそれぞれハウジング16に固着されている。本実施形態においては、磁石17のN極と磁石18のS極とが対向するように配置されている。
図2に示すように、ステータ10には、その側面から延びるように支持部11が形成されている。この支持部11は、磁石17と磁石18との間に配置されるように形成されている。支持部11には、GMRセンサ12が、その感磁面12aが磁石17,18の互いに対向する面に対して直交するように配設されている。支持部11におけるGMRセンサ12の配設位置は、磁石17と磁石18とが対向する方向に対してはその距離の中間位置に、半径方向に対しては磁石17,18の幅の中間位置に設定されている。
<本実施形態の作用>
次に、上記構成による回転角度検出装置1の作用について説明する。
ロータ15のハウジング16の内側面には、磁石17と磁石18とが対向するように配置され、その間にGMRセンサ12が配設されている。つまり、GMRセンサ12は、磁石17と磁石18との間の安定した磁界内に配設される。このため、例えば、制御回路やギアボックス等の金属部がハウジング16に近接するように配置され、磁石17,18の近傍に金属部が存在したとしても、磁石17のN極から発生した磁束の殆どは磁石18のS極に入り込む。また、磁石17のN極から発生して金属部に入り込んだ磁束も、金属部から磁石18のS極へと入り込むため、磁石17から生じた磁束が金属部を通ることによる漏れ磁束の量を抑制することができる。
次に、上記構成による回転角度検出装置1の作用について説明する。
ロータ15のハウジング16の内側面には、磁石17と磁石18とが対向するように配置され、その間にGMRセンサ12が配設されている。つまり、GMRセンサ12は、磁石17と磁石18との間の安定した磁界内に配設される。このため、例えば、制御回路やギアボックス等の金属部がハウジング16に近接するように配置され、磁石17,18の近傍に金属部が存在したとしても、磁石17のN極から発生した磁束の殆どは磁石18のS極に入り込む。また、磁石17のN極から発生して金属部に入り込んだ磁束も、金属部から磁石18のS極へと入り込むため、磁石17から生じた磁束が金属部を通ることによる漏れ磁束の量を抑制することができる。
次に、上記構成による回転角度検出装置1の作用について図4(a),(b)に従って説明する。図4(a),(b)は、磁石17の端部A1から端部A2までをステータ10の軸心周りに展開し、磁石17,18及びGMRセンサ12の位置関係を模式的に示す図である。なお、説明の便宜上、端部A1をロータ15の回転の開始点(0°)とし、端部A2をロータ15の回転の終了点(180°)とする。
ロータ15の矢印R1方向への回転に伴って、図4(a)に示す位置から磁石17,18が矢印R1方向に移動するにつれて(例えば図4(b)に示す位置へ移動)、磁石17と磁石18との距離(検出距離D)は短くなるとともに、検出磁界強度は増大する。すなわち、図5(a)に示すように、検出磁界強度はロータ15の回転角度θの増大に比例して増大する。このため、図5(b)に示すように、GMRセンサ12から出力される電圧値(出力電圧E)は、ロータ15の回転角度θの増大に比例して増大する。
一方、これとは逆に、ロータ15の矢印R2方向への回転に伴って、図4(b)に示す位置から磁石17,18が矢印R2方向に移動するにつれて(例えば図4(a)に示す位置へ移動)、検出距離Dは長くなるとともに、検出磁界強度は減少する。すなわち、図5(a)に示すように、検出磁界強度はロータ15の回転角度θの減少に比例して減少する。このため、図5(b)に示すように、GMRセンサ12から出力される電圧値(出力電圧E)は、ロータ15の回転角度θの減少に比例して減少する。
以上のように、ロータ15が回転すると、ロータ15の回転角度θに比例する出力電圧EがGMRセンサ12から得られる。回転角度検出装置1は、このGMRセンサ12からの直線的に変化する出力電圧Eに基づいてロータ15の回転角度θを求める。なお、端部A1の端面と端部A2の端面とがなす角度δが180°であるため、回転角度検出装置1は、0°〜180°までのロータ15の回転角度を検出可能である。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)磁石17と磁石18とはハウジング16の内側面において対向するように配置され、これら磁石17と磁石18との間にGMRセンサ12が配置されている。GMRセンサ12は支持部11を介してステータ10に固定されている。磁石17と磁石18との対向面は、磁石17と磁石18との間の磁界の強度がロータ15の回転方向へ向かって増大または減少するように、つまりロータ15の回転角度θに比例して変化するように形成されている。すなわち、磁石17には、ロータ15の回転方向に所定の角度をもって傾斜する勾配面17aが形成され、磁石18には、ロータ15の回転方向に対して勾配面17aと同一の角度(絶対値)でもって傾斜する勾配面18aが形成されている。このため、ロータ15の回転に伴って磁石17,18が移動するにつれて検出距離Dが増減する。検出距離Dが増減すると、この増減に比例して検出磁界強度が増減する。従って、GMRセンサ12からはロータ15の回転角度θに比例する出力電圧Eを得ることができる。また、GMRセンサ12は、磁石17と磁石18との間の安定した磁界内に配置されるため、磁石17と磁石18との間における漏れ磁束の量を抑制することができる。従って、磁石17,18の近傍に金属部が配置される場合であっても、ロータ15の回転以外の要因による検出磁界強度の変動を抑制でき、ロータ15の回転角度θに比例する出力電圧EをGMRセンサ12から安定して得ることができる。
(1)磁石17と磁石18とはハウジング16の内側面において対向するように配置され、これら磁石17と磁石18との間にGMRセンサ12が配置されている。GMRセンサ12は支持部11を介してステータ10に固定されている。磁石17と磁石18との対向面は、磁石17と磁石18との間の磁界の強度がロータ15の回転方向へ向かって増大または減少するように、つまりロータ15の回転角度θに比例して変化するように形成されている。すなわち、磁石17には、ロータ15の回転方向に所定の角度をもって傾斜する勾配面17aが形成され、磁石18には、ロータ15の回転方向に対して勾配面17aと同一の角度(絶対値)でもって傾斜する勾配面18aが形成されている。このため、ロータ15の回転に伴って磁石17,18が移動するにつれて検出距離Dが増減する。検出距離Dが増減すると、この増減に比例して検出磁界強度が増減する。従って、GMRセンサ12からはロータ15の回転角度θに比例する出力電圧Eを得ることができる。また、GMRセンサ12は、磁石17と磁石18との間の安定した磁界内に配置されるため、磁石17と磁石18との間における漏れ磁束の量を抑制することができる。従って、磁石17,18の近傍に金属部が配置される場合であっても、ロータ15の回転以外の要因による検出磁界強度の変動を抑制でき、ロータ15の回転角度θに比例する出力電圧EをGMRセンサ12から安定して得ることができる。
(2)磁石17及び磁石18は同一形状に形成されている。このため、例えば金型により磁石17及び磁石18を成型する場合には同一の金型を用いることができる。従って、磁石17,18の製造コストを抑制できる。よって、回転角度検出装置1の製造コストを抑制することができる。
(3)磁石17及び磁石18の幅は、同直交する方向におけるGMRセンサ12の長さ以上となるように設定されている。このため、GMRセンサ12の磁界の強度を検出する部位は、磁石17と磁石18との間の安定した磁界内に確実に配置される。従って、ロータ15の回転角度θに比例するGMRセンサ12の出力電圧Eを一層安定して得ることができる。
(4)磁石17の端部A2と磁石18の端部A2との距離は、GMRセンサ12が固着された支持部11のロータ15の回転軸方向における長さよりも若干大きめに設定されている。このため、ロータ15が回転した際に、支持部11と磁石17,18とが接触することがない。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態においては、磁気検出センサとしてGMRセンサ12が適用されていたが、磁気検出センサはGMRセンサ12に限定されない。例えば、磁気検出センサとしてホール素子(ホールIC)を適用してもよい。磁気検出センサとしてホール素子を適用した場合、磁石17から磁石18への磁束がホール素子の感磁面12aに対して垂直に入るようにホール素子の支持部11への固着を行うことが望ましい。
・前記実施形態においては、磁気検出センサとしてGMRセンサ12が適用されていたが、磁気検出センサはGMRセンサ12に限定されない。例えば、磁気検出センサとしてホール素子(ホールIC)を適用してもよい。磁気検出センサとしてホール素子を適用した場合、磁石17から磁石18への磁束がホール素子の感磁面12aに対して垂直に入るようにホール素子の支持部11への固着を行うことが望ましい。
・前記実施形態では、磁石17及び磁石18は同一形状に形成されているが、必ずしも同一形状に形成される必要はない。例えば、図6(a)に示すように、磁石18(磁石17)の代わりに、勾配面が形成されていない磁石20を採用してもよい。また、図6(b)に示すように、磁石18(磁石17)の代わりに、ロータ15の回転方向に対して磁石17の勾配面17aと異なる角度をもって傾斜する勾配面21aが形成された磁石21を採用してもよい。つまり、ハウジング16の上壁内面及び下壁内面に固着される2つの磁石は、磁石間の磁界の強度である検出磁界強度がロータ15の回転角度θに対して比例的に変化するように形成されるのであれば、その形状は限定されない。
・前記実施形態における回転角度検出装置1では、GMRセンサ12がステータ10に固定され、磁石17,18がロータ15とともに移動する構成であったが、これとは逆に、GMRセンサ12がロータ15とともに移動し、磁石17,18がステータ10に固定される構成でもよい。このようにすれば、ロータ15の慣性モーメントが小さくなるため、ロータ15の回転角度を検出する際の応答性が向上する。
・前記実施形態における回転角度検出装置1は、ステータ10の周囲をロータ15が回転する、いわゆるアウタロータタイプであるが、ステータ10の内部においてロータ15が回転するインナロータタイプでもよい。詳しくは、図7に示すように、回転角度検出装置5のロータ50は、磁石17と略相似形状をなす磁石51及び磁石18と略相似形状をなす磁石52が、回転軸53の軸心周りに固定されることにより構成されている。ステータ60には、磁石51と磁石52との間に位置するようにGMRセンサ61が固定されている。このように回転角度検出装置5が構成されても、ロータ50の回転角度θに比例して検出磁界強度が増減してGMRセンサ61からはロータ50の回転角度θに比例する出力電圧Eが出力されるため、上記実施形態における効果と同様の効果を得ることができる。
・前記実施形態において磁石17(磁石50)及び磁石18(磁石51)は、検出可能角度範囲が0°〜180°となる形状に形成されている。しかし、回転角度検出装置1の用途によって、磁石17及び磁石18は、検出可能角度範囲が0°〜180°以上となるように形成されてもよい。例えば、図2に示す角度δが270°となるように磁石17及び磁石18を形成すれば、回転角度検出装置1は、0°〜270°までの回転角度を検出することができる。
・前記勾配面17a,18aは、平面に限定されない。ロータ15の回転角度θに比例する検出磁界強度が得られるならば、勾配面17a,18aは曲面状に形成されてもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
・請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、前記第1発磁部の最も磁束密度が高い箇所と前記第2発磁部の最も磁束密度が高い箇所との間の距離は、両発磁部が対向する方向における前記磁気検出センサの長さ以上に設定されること。
・請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、前記第1発磁部の最も磁束密度が高い箇所と前記第2発磁部の最も磁束密度が高い箇所との間の距離は、両発磁部が対向する方向における前記磁気検出センサの長さ以上に設定されること。
1,5…回転角度検出装置、12…磁気検出センサとしてのGMRセンサ、15,50…回転体としてのロータ、17,18…発磁部としての磁石、17a,18a,21a…勾配面。
Claims (4)
- 第1発磁部と、
前記第1発磁部に対向配置される第2発磁部と、
前記第1発磁部と前記第2発磁部との間に配置される磁気検出センサとを備え、
前記第1発磁部及び前記第2発磁部または前記磁気検出センサのいずれか一方を回転体に固定するようにした回転角度検出装置であって、
前記第1発磁部と前記第2発磁部との間の磁界の強度が前記回転体の回転角度に比例して変化するように前記第1発磁部と前記第2発磁部との対向面がそれぞれ形成されていることを特徴とする回転角度検出装置。 - 前記第1発磁部の対向面及び前記第2発磁部の対向面のうち少なくとも一方は、前記回転体の回転方向に所定の角度をもって傾斜する勾配面であることを特徴する請求項1に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1発磁部及び前記第2発磁部は、同一形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1発磁部及び前記第2発磁部は、前記回転体の回転軸に直交する方向における長さである幅が、同直交する方向における前記磁気検出センサの長さ以上となるように設定され、
前記磁気検出センサは、前記第1発磁部の前記幅と前記第2発磁部の前記幅とで示される領域内に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004029336A JP2005221369A (ja) | 2004-02-05 | 2004-02-05 | 回転角度検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004029336A JP2005221369A (ja) | 2004-02-05 | 2004-02-05 | 回転角度検出装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005221369A true JP2005221369A (ja) | 2005-08-18 |
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ID=34997123
Family Applications (1)
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JP2004029336A Pending JP2005221369A (ja) | 2004-02-05 | 2004-02-05 | 回転角度検出装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005221369A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007232055A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Tokai Rika Co Ltd | シフト操作位置検出装置 |
WO2009147987A1 (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-10 | アルプス電気株式会社 | 位置検出装置及びそれを用いたレンズ装置 |
WO2009147988A1 (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-10 | アルプス電気株式会社 | 位置検出装置及びそれを用いたレンズ装置 |
-
2004
- 2004-02-05 JP JP2004029336A patent/JP2005221369A/ja active Pending
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WO2009147987A1 (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-10 | アルプス電気株式会社 | 位置検出装置及びそれを用いたレンズ装置 |
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