JP2007101243A - 支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良品と不良品とを分離できるか否かの判断を行なうことが科学的に説明でき、分離できる場合には有効な特徴量等を見つけるための情報を提供できる知識作成支援装置を提供する。
【解決手段】波形データをフレーム分割し、フレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについてのプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された複数の波形データについてのプロファイルを表示領域R3に同時に表示する手段と、カーソルで指定された位置に該当する各プロファイルの特徴量の値を、レーダーチャートを生成し、領域R4に出力するように構成した。
【選択図】図13

Description

この発明は、支援装置に関するものである。
自動車や家電製品などには、モータが組み込まれた回転機器が非常に多く用いられている。例えば自動車を例にとってみると、エンジン,パワーステアリング,パワーシート,ミッションその他の至る所に回転機器が実装されている。また、家電製品は、冷蔵庫,エアコン,洗濯機その他各種の製品がある。係る回転機器が実際に稼働した場合、モータ等の回転に伴って音が発生する。
係る音は、正常な動作に伴い必然的に発生するものもあれば、不良に伴い発生する音もある。不良に伴う異常音の発生原因は、ベアリングの異常,内部の異常接触,アンバランス,異物混入などがある。例えば、ギヤ1回転について1度の頻度で異常音が発生する原因は、ギヤの欠け,異物のかみ込み,スポット傷,モータ内部の回転部と固定部が回転中の一瞬だけこすれ合うことなどがある。また、人が不快と感じる音は、例えば人間の可聴範囲である20Hzから20kHzの中で様々な音がある。不快と感じる音の周波数の一例としては、例えば約15kHz程度のものがある。従って、係る所定の周波数成分の音が発生している場合も異常音となる。もちろん、異常音はこの周波数(15kHz)に限らない。
係る不良に伴う音は、不快であるばかりでなく、さらなる故障を発生させるおそれもある。そこで、それら各製品に対する品質保証を目的とし、生産工場においては、通常検査員による聴覚や触覚などの五感に頼った「官能検査」を行ない、異常音の有無の判断を行なっている。具体的には、耳で聞いたり、手で触って振動を確認したりすることによって行なっている。ここで官能検査とは、人間の感覚器官が感知できる属性を人間の感覚器官そのものによっておこなう検査のことである。
ところで、数年前から自動車に対する音品質の要求が急速に高くなってきている。すなわち、自動車業界では、エンジン,ミッション,パワーシートなどの車載駆動パーツの検査を定量的に自動検査するニーズが高まっており、従来から行なわれている検査員による上記の官能検査のように定性的で曖昧な検査ではそのニーズに応える品質を得ることができなくなってきている。
そこで、係る問題を解決するため、定量的かつ明確な基準による安定した検査を目的とした異音検査装置が開発されている。この異音検査装置は、「官能検査」工程の自動化を目的とした装置であり、製品駆動部の振動や音をセンサで測定し、そのアナログ信号をFFTアルゴリズムなどを応用した周波数解析装置を使って周波数成分を調べて検査するものである(特許文献1)。アナログ信号の解析は、他にバンドパスフィルタを応用したものでもよい。
この特許文献1に開示された技術を簡単に説明すると、FFTアルゴリズムを応用した周波数解析装置は、時間領域信号を高速フーリエ変換アルゴリズムにより、周波数領域の分析をすることができる。一方、異常音の周波数領域もある程度決まっている。従って、分析により抽出された周波数成分のうち、異常音の発生領域に該当する成分を抽出することができるので、係る抽出した成分の特徴量を求める。そして、特徴量から異常の有無やその原因などをファジィ推論などを用いて推定するようにしている。
上記した異音検査システムでは、一度定めた基準に従った自動判定ができるとともに、検査した結果と、そのときの波形データを、異音検査システム内の記憶装置に保存することができる。
上記のような異音検査システムは、検査を実行する際に使用する最適な特徴量の選択および特徴量演算用の諸パラメータの選択を行なう必要がある。しかし、係る特徴量とパラメータの選択処理は、人が勘と経験に頼って行なっているのが現状である。
特開平11−173909号
特許文献1等に開示された従来の異音検査システムでは、異常の有無に対応する特徴量を抽出することおよび、特徴量を演算するためのパラメータの選択は人が勘と経験に頼って行なっている。
従って、数千件を超える異常判定結果のデータから異常の有無とそれに対応する特徴量および特徴量を演算するために用いるパラメータを選択することは、経験と勘が要求されるだけでなく、非常に大きな工数が必要であり、煩雑で時間と労力がかかる。
すなわち、波形解析を行なう場合、各波形の特徴を表すために様々な方法で検査対象の波形を特徴量化する。そして、1つの特徴量の値を得る際には通常いくつかのパラメータがあり、これらの設定を変更することで特徴量の値は変化する。つまり、パラメータを適切に設定すると、波形解析時に、その波形の特徴が特徴量の値として、顕著に現れてくるため、これらのパラメータの調整作業を行なうことが重要である。
ところが1つのパラメータだけでも設定パターンは多いため、設定を逐次変えながら特徴量の演算結果を比較することはなかなか難しく適切なパラメータの決定も困難である。また複数の特徴量のどれに最も特徴が現れているのかを確認するのもパラメータとの組み合わせが多く困難なため、非常に大きな時間および労力を要している。
このように、異音検査システムで用いる特徴量・パラメータの数が多く、特徴量探索・パラメータチューニングが煩雑であり、しかも、係る特徴量探索等を行なったとしても、正常(良品)と異常(不良品)を精度良く分離することができる特徴量等を決定できない場合がある。係る場合、選択する特徴量の種類と、パラメータ空間は無限であることから、両群を分離できない原因が、(1)データ分離可能な情報が根本的に得られていないのか、(2)無限のパラメータ空間の中での探索が十分でないのかを判断することが困難である。
従って、本質的に(1)のケースであっても、それを科学的に説得性を持って説明をすることができないと、無限空間の探索をし、無駄な労力をさらにかけてしまうことがある。
この発明は、異音検査を行なう場合に使用する特徴量及び又はその特徴量のパラメータを決定するに際し、良品と不良品とを分離できるか否かの判断を行なうことができ、分離できる場合には、有効な特徴量・パラメータを求めるための情報を提供することのできる支援装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明に係る支援装置は、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された複数の波形データのプロファイルにおける前記マトリックス状の指定された要素についての特徴量の値を取得すると共に、取得した特徴量の値のヒストグラムを生成し出力する手段と、を備えて構成した。
ヒストグラムを表示することで、同一のグループに属する複数の波形データのし呈された要素が1群を構成しているか否かが容易に理解でき、一群を構成している場合には、そのグループを認識するために適する有効な要素(特徴量と周波数のパラメータ)であると言える。また、多数の組み合わせからなるどの要素も一群を構成しない場合には、当該グループを認識するための適する要素がないことが科学的に説明できる。
また、別の解決手段としては、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された複数の波形データについてのプロファイルを同時に表示する手段と、前記同時に表示した複数のプロファイルにおける周波数軸の任意の位置を共通に指定する指定手段と、その指定手段で指定された位置に該当する各プロファイルの特徴量の値を、比較して表示する比較表示手段と、を備えて構成することもできる。この場合に、前記比較表示手段は、レーダーチャートを生成し出力するものとすることができる。
複数のプロファイルを同時に表示すると共に、周波数軸の同一位置の情報(各特徴量の値に基づく情報)を比較して表示するため、同一のグループに属するものが近い値を採り、異なるグループに属するものが離れるような特徴量・パラメータの有無並びに存在する場合には具体的な特徴量・パラメータを見つけることができる。また、このように多数の組み合わせを検討しても適切な特徴量・パラメータが見つけることができない場合、そもそも両者を分離することができないことが科学的に説明できる。
また、別の解決手段としては、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された同一グループに属する複数の波形データのプロファイルを統計処理して1つの統計プロファイルを生成する統計プロファイル生成手段と、前記統計プロファイル生成手段で生成された統計プロファイルと、その統計プロフィルと異なるグループに属する波形データのプロファイルを比較するプロファイル比較手段と、を備えて構成することができる。
このようにすると、集められるサンプル数が異なるような場合、たとえば、良品のサンプルデータは多数集めて統計プロファイルを作成できるものの、不良品のサンプル数が十分に集められない場合には、本発明を実行することで良品と不良品を識別できるかの判断を科学的に説明することが可能となるとともに、識別できる場合には、具体的な特徴量・パラメータを求めることも可能となる。また、このように多数の組み合わせを検討しても適切な特徴量・パラメータが見つけることができない場合、そもそも両者を分離することができないことが科学的に説明できる。
また、別の解決手段としては、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された同一グループに属する複数の波形データのプロファイルを統計処理して1つの統計プロファイルを生成する統計プロファイル生成手段と、前記統計プロファイル生成手段で生成された異なるグループの統計プロファイルを比較するプロファイル比較手段と、を備えて構成することもできる。
本発明によれば、良品と不良品のサンプルデータが共に統計プロフィルを作成するに十分な量だけ収集できた場合、区別可能か否かや、区別できる場合には有効な特徴量・パラメータのより正確な判断を行なうことができ、その結果に科学的な説得をすることができる。
*用語の定義
<フレームプロファイル>
フレームプロファイルは、波形の特徴量化(数値化)において、特徴量軸と周波数軸で特徴量をマトリックス状に記述したデータ構造で、処理対象の波形データから抽出した1フレームに対して生成されるものである。
<プロファイル>
プロファイルとは、1つの波形データについて、周波数×特徴量の2次元空間に対して、そのときの特徴量値が格納されているマトリックスのこと(このように1つの波形の特性を定量的に表したもの)をいう。同一波形データについて得られた複数のフレームプロファイルを用いて生成される。
<統計プロフィル>
統計プロファイルとは、複数のプロファイル(1つのプロファイルは1波形に対応)を統計処理を行ない、グループとしてのプロファイルの性質を記述するものである。
本発明では、異音検査を行なう場合に使用する特徴量及び又はその特徴量のパラメータを決定するに際し、良品と不良品とを分離できるか否かの判断を行なうことができ、その判断結果を科学的に説明でき、分離できる場合には、有効な特徴量・パラメータを求めるための情報を提供することができる。
まず、本発明の実施形態の支援装置を用いて最終的に決定した特徴量およびまたはパラメータを設定する対象となる異音検査装置を簡単に説明する。異音検査装置は、振動センサまたは音声マイクなどで取得した波形データに対し前処理を行なった後、所定の複数の特徴量を演算し、演算結果から有効なものを用いて良品/不良品/不定の判断を行なうことを基本構成としている。その前処理としてのフィルタには、バンドパスフィルタ,ローパスフィルタ,ハイパスフィルタなど複数種類用意されるとともに、演算する特徴量も多数用意される。
検査対象にとって良否判定をするのに有効な特徴量は存在しており、あまり有効でない特徴量等を演算する処理は無駄となる場合がある。但し、有効な特徴量は、検査対象はもちろんのこと、異常の種類等によっても異なり、どの検査対象に対しても万能な特徴量・は無い。そこで、本実施形態では、検査対象に適した特徴量を決定するための情報を提供する機能を備えた。また、各特徴量は、演算方式は決定されているものの、パラメータを変えることで、演算の結果得られる特徴量の値ひいては判定結果も変わる。つまり、本来有効な特徴量であっても、設定するパラメータを誤ると、誤判定をするおそれがある。従って、本実施形態の支援装置は、特徴量とパラメータの適した組み合わせを包括的に見つけるための情報を提供する機能を備えている。
図1は、本発明の好適な一実施の形態を示している。図1に示すように、支援装置10は、サンプルデータを格納する波形データベース11と、その波形データベース11に格納されたサンプルデータ(正常データと異常データの波形データ)に基づき、検査装置が良否判定を行なう際に使用する特徴量やルール等を生成する良否判定アルゴリズム生成部12と、良否判定アルゴリズム生成部12で生成された特徴量等を格納する特徴量演算パラメータ記憶部15と、を備えている。さらに、この支援装置10は、パソコン等のコンピュータから構成され、キーボード,マウス等の入力装置13と、表示装置14とを備えている。また、必要に応じて外部記憶装置を備えたり、通信機能を備え外部のデータベースと通信し、必要な情報を取得することが出来る。
波形データベース11に格納する波形データは、例えば、実際の官能検査を行なうのと同様に、サンプル品等を動作させた時に生じる音や振動を、そのサンプル品等に接触・近接配置するマイク,加速度ピックアップ等のセンサ3で取得し(図示省略するが、必要に応じて増幅する)、AD変換器5にてデジタルデータに変更したものを記憶しても良いし、別途用意した別のデータベースからダウンロードして格納しても良い。また、この波形データベース11には、実際の波形データと、その種類(正常データと異常データの区別)が分かるように格納されている。すなわち、各波形データと、種類を関係づけて格納しても良いし、正常データのホルダと、異常データのホルダを分け、各ホルダ毎に対応する波形データを格納するようにしても良い。要は、格納された波形データの種類が分かるようになっていればよい。尚、上記の種類は、例えば、検査員が実際にセンサ3でデータ取得した際に検査員が同時に検査対象物(サンプル品)から発生する音等を聴いて判断したり、一旦格納した波形データを再生し、その再生した音を検査員が聴いて判断した結果を格納するようにしても良いし、サンプルデータを取得するための検査対象物が、予め良品か不良品かの区別が付いているものの場合には、予め種類を指定して波形データを取り込むことにより自動的に種類と波形データの関連づけを行なうようにしても良い。
図2は、良否判定アルゴリズム生成部12の内部構造の一例を示している。本実施の形態では、良品の波形データで構成されるOK群のばらつきを調べ、異音検査に基づく良否判定をすることができるか否かを判断するものである。良否判定アルゴリズム生成部12は、図2に示すように、プロファイル生成部21と、複数のプロファイルヒストグラム表示部22と、表示項目選択部23と、を備えている。
ここで、プロファイル生成部21で生成されるプロファイルとは、例えば図3に示すように、周波数×特徴量の2次元空間に対して、そのときの特徴量値が格納されているマトリックス(このように1つの波形の特性を定量的に表したもの)のこという。このプロファイルは、図4に示すように、処理対象の波形データ中から選択・抽出された1フレーム単位に作成されたフレームプロファイル(特徴マトリックス)の時間推移の情報を含むものである。特徴量軸と周波数軸が同一の要素を各フレームごとに抽出し、設定されたアルゴリズムでデータ圧縮(スカラー量に変換)し、求めたスカラー量を、その波形についてのプロファイルを構成する特徴量軸と周波数軸が同一の箇所に配置する。これを全ての要素について行なうことで、当該波形についてのプロファイルが作成される。図4に示すように、「プロファイル時間推移」とは、プロファイルを求める過程にてその時間変化の情報を含んだものである。
このプロファイルを構成する各要素を求めるためのアルゴリズムは、例えば、平均値や、ピークtoピーク等の各種のものを用いることができる。どれを使用するかは、予めプロファイル生成部21に初期値として設定しても良いし、複数設定している場合には、入力装置13を操作してユーザから選択させるようにしても良いし、さらに、入力装置13から任意のアルゴリズムを登録するようにしても良い。
また、プロファイルを構成する縦軸の特徴量は、予めプロファイル生成部21に登録した全ての特徴量を設定するようにしてもよいし、例えば登録した全ての特徴量を表示装置14に表示し、ユーザに選択させるようにしても良い。また横軸の周波数は、波形データの特徴量演算を行なう対象となる周波数帯である。例えば、バンドパスフィルタの上下限値で規定される。周波数軸を構成するf1,f2,……は、予め周波数軸のパラメータセットとして用意されたものを使用しても良いし、ユーザが入力装置13を操作して指定するようにしても良い。このパラメータセットを構成する周波数帯は、一部の周波数範囲が重複していたり、一方の周波数帯の範囲の全てを他方の周波数帯が含むようなものを設定しても良い。すなわち、抽出する周波数帯(パラメータ)と特徴量との組み合わせにより、良否判定を行なうための有効な特徴量になったり、有効でない特徴量になったりする。そこで、色々な周波数範囲のものを周波数軸を構成する要素(パラメータ)に設定しておくことで、適切な組み合わせを見つけることができるし、仮に、多数の周波数範囲を用意しておくことで、適切な組み合わせが見つからなかった場合には、その特徴量ではグループを認識することができない(適切でない)ことが分かる。
図5は、上述したプロファイルを生成するプロファイル生成部21の内部構成を示す機能ブロック図である。波形データベース11に格納された波形データのうち、入力装置13を介して指定された波形データを読み込む読込部21bと、その読込部21bにより読み込まれた波形データについてのフレームプロファイル(1フレームごとにプロファイルの要素に対応する特徴量を求めた特徴マトリックス)を算出するフレームプロファイル演算部21cと、そのフレームプロファイル演算部21cで求めた各フレームのフレームプロファイルの時間推移情報を、予め設定されたパラメータ(時間推移情報を含んだプロファイルの各要素を求めるためのアルゴリズム(ピークtoピーク等))にしたがって求め、処理対象の波形データのプロファイルを作成するプロファイル演算部21dと、プロファイル演算部21dで求めた各波形データのプロファイルをプロファイルデータベース21gに格納する保存部21fとを備えている。
読込部21bは、例えば、波形データベース11にアクセスし、表示装置14に処理可能(データベースに格納された)の波形データをリスト表示し、ユーザに選択を促す。そして、入力装置13を介して指定された波形データのファイル名を取得し、そのファイル名に基づいて波形データベース11から対応する波形データを読み出すとともに、フレームプロファイル演算部21cに渡す。また、波形データベース11に格納された波形データは、良品(OKデータ)/不良品(NGデータ)の種別や、ワークの種類その他各種の情報が関連づけて登録されているため、読込部21bは、例えば、入力装置13から指示に従い、波形データベース11に格納された各ファイルに関連づけられた上記の情報を参照し、良品のみの波形データ等、指定された条件に合致する波形データのみを抽出し、リストアップすることができる。さらに指定する波形データは、1個の場合もあれば、複数個の場合もある。
フレームプロファイル演算部21cは、取得した波形データに対してフレーム分割し、各フレーム毎に、図3,図4に示すような各周波数帯(f1,f2,f3,……)について、指定された特徴量A,B,……を求め、演算結果を該当する箇所に登録する。この演算処理は、通常の異音検査装置における特徴量抽出処理と同様の機能により実現できる。すなわち、異音検査装置は、通常、前処理として各種フィルタを用いて波形データから所望の周波数帯域の波形データを抽出し、その抽出したフィルタ処理後の波形データに対して設定された特徴量演算を行なう。ここでは、抽出する周波数が多岐に及ぶと共に、各周波数帯域に対して、それぞれ設定された特徴量を求めるため、演算処理対象が多数になるものの、1つ1つの各要素を求める特徴量演算は既存の技術を用いることができる。特徴量の一例としては、RMS(実効値),AMX(ピーク to ピーク),平均値等、各種のものがある。
また、各フレームをどのようにとるかは、特徴量セットと同様に、予めプロファイル生成部21に設定しておいても良いし、入力装置13を介して設定するようにしても良い。設定内容としては、フレーム幅(1フレームの時間)や、1フレームを構成するデータサイズや、前後のフレームの重なりの程度(重なり0を含む)などがある。このフレームをどのように切り出すかのパラメータも複数設定しておき、入力装置13を介してユーザに設定させたり、予め用意した(支援装置が記憶保持している)パラメータの値を初期値として、適宜変更するようにしても良い。このように入力装置13からのパラメータセット等の入力を許容する場合には、当然のことながら、係る入力されたパラメータセットや特徴量セットがプロファイル生成部21に与えられるように構成され、プロファイル生成部21は、その与えられたパラメータ・特徴量に基づいてフレームプロファイルを作成する。
図4からも明らかなように、プロファイル生成部21では、1つの波形データに対して複数フレーム分のフレームプロファイルが作成される。そこで、これら複数分のフレームプロファイルは、所定の一時記憶手段(バッファメモリ)に格納する。この一時記憶手段は、フレームプロファイル演算部21c側に持たせておき、全てのプロファイル時間推移の情報を生成したならば、一括してプロファイル演算部21dに送るようにしても良いし、プロファイル演算部21d或いは外部の記憶手段に設定し、フレームプロファイルを作成する都度、その外部の一時記憶手段に格納するようにしても良い。
プロファイル演算部21dは、フレームプロファイル演算部21cが求めた1つの波形データに対する複数のフレームプロファイルに基づき、時間推移情報を統合して1つのプロファイルを作成するものである(図4の処理を実行する)。このプロファイル演算部21dは、例えば、特徴量軸のx番目と周波数軸のy番目を処理対象とし、各フレームプロファイルについての特徴量軸と周波数軸の2次元空間上の座標(x,y)の特徴量の値の時間推移情報を求める演算処理(たとえば、ピークtoピーク)を実行し、その実行結果を、プロファイルの座標(x,y)の位置に格納する。そして、y=1についてx=1からX(Xは、設定された特徴量の数)までの各座標について上記の演算処理(プロファイルの各座標(要素)の値を求める処理)を実行することで、y=1の列についてのプロファイルを構成する各要素の値が求められる。このようにして、yの値を1ずつインクリメントしながら、上記の演算処理を繰り返し実行することで、プロファイルの周波数軸が1列ずつ生成される。そして、y=Y(Yは、周波数軸を構成するパラメータ数)になるまで上記の演算処理を実行すると、その波形データのプロファイルを構成する全ての要素に、各特徴量(時間軸推移を考慮したもの)が格納され、プロファイルが生成される。
このプロファイル演算部21dで求めたプロファイルは、保存部21fにて処理対象の波形データの情報と関連付けてプロファイルデータベース21gに格納される。このとき関連付ける波形データの情報は、少なくとも、良品(OK)データか不良品(NGデータ)かの区別と、波形データを特定するための情報(ファイル名,ID番号等)を含むようにする。
複数のプロファイルヒストグラム表示部22は、複数の波形データのプロファイル中の表示項目選択部23で選択された表示項目について、ヒストグラムを求め、表示装置13に表示するものである。入出力イメージとしては、図6に示すように、複数の波形データについての複数のプロファイル項目(特徴量と、周波数帯の組み合わせ:プロファイルを構成する各要素に対応)を表示するとともに、そのプロファイル項目の各値を表形式の入力(選択)画面Aを作成し、出力する。ユーザは、ヒストグラム表示させたいプロファイル項目を選択することで、その選択されたプロファイル項目の列を構成する各値のヒストグラムを作成し、作成したヒストグラム(B)を出力する。選択の仕方は、表計算ソフトにおける列の指定と同様の各種の手法を採ることができる。図6では、プロファイル項目1を指定している。なお、入力画面にリストアップされる波形は、同一のグループ(OK/NG)に属するものである。
このヒストグラムを見ることで、そのプロファイル項目のばらつきの度合いを一目で認識できる。つまり、群が1つである場合(特に、ピークが高く・急峻で広がりの幅も狭い)には、そのグループを認識するのに適切なプロファイル項目といえ、そのグループのコントロール(グループに属するか否かの判定)が可能となる。逆に、複数の群に分かれている(ピークが複数ある)場合や、ピークが低くなだらかで、すそ野も広がっているような場合には、そのグループを認識するのに不適切なプロファイル項目といえ、そのグループのコントロール(グループに属するか否かの判定)が困難となる。
図7は、上述したヒストグラムを表示する複数のプロファイルヒストグラム表示部22の内部構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、プロファイルデータベースから、所定の波形データ(本実施の形態では良品の正常データ)のプロファイルを取得するプロファイル取得部22aと、そのプロファイル取得部22aが取得した複数のプロファイルに基づき、図6に示すようなプロファイル項目の指定入力画面を生成し、表示装置14に表示し、指定され内容を次段のヒストグラム作成・表示部22cに送る表示項目選択部22bとを有している。
プロファイル取得部22aは、たとえば良品(正常:OK)の判定結果をもつ波形データのプロファイルを取得する。上述したように、各プロファイルには、波形データの情報も関連付けられているため、その情報の一つである判定結果を参照し、OKのプロファイルのみを抽出する。
表示項目選択部22bは、指定された表示項目に該当するデータを抽出し、ヒストグラム作成・表示部22cに渡す。たとえば図6に示す例の場合、「プロファイル項目1」が選択された場合、各波形データの「プロファイル項目1」の値を抽出し、抽出したデータをヒストグラム作成・表示部22cに渡す。
ヒストグラム作成・表示部22cは、受け取ったデータに基づきヒストグラムを作成し、作成したヒストグラムを表示装置14に表示するものである。ヒストグラムを作成する機能(アルゴリズム)は公知のものを用いることができるので、ここでは省略する。
図8は、本実施の形態の機能(作用)を示すフローチャートである。まず、プロファイル生成部21を稼働させ、良品の正常な波形データに基づき、各波形データのプロファイルを作成し、プロファイルデータベース21gに格納する(S1)。次いで、複数のプロファイルヒストグラム表示部22を稼働させ、プロファイルデータベース21gに格納された良品(OK)についての複数のプロファイルを読み出し、読み出したデータを図6に示すような表形式で表示する(図6のA参照)。そして、表示項目選択部23からの指示によりi番目の項目を選択する。なお、係る処理は、ユーザのマニュアル操作に基づく入力を待つようにしてもよいし、i=1から順番にiをインクリメントしながら自動的に選択するようにしてもよい。このi番目の項目が選択されると、そのi番目の項目についてのヒストグラムを生成し、その結果を出力する(図6のB参照)(S2)。
表示された良品(OK)のヒストグラムが1群で構成されているか、つまり、全体としてピークが1つの山になっているかを判断する(S3)。係る判断は、ヒストグラムをみたユーザが判断し、その判断結果を入力装置13を操作して行なうようにしている。1群で構成されていれば、そのグループ(この場合は良品)に属するか否かを判別するための項目(特徴量+パラメータ)として有効であると推定でき、逆に山が2つあるなど1群でない場合にはその項目に基づいて判断できないといえる。そこで上記の処理ステップS3の分岐判断でNoとなった場合には、その項目を監視することに意味があるか否かを判断し(S4)、意味がある場合には、OK群をコントロールできていないとの決定に至る。なお、その場合には、設計や製造工程、着目項目を見直すことにより対処することになる。
また、1群でない項目についての監視することに意味がない場合(S4でNo)には、その項目を無視し(S5)、iを1インクリメント(S6)してS2に戻り次の項目についてのヒストグラムを表示し、1群であるかの判断を行なう。
一方、表示したヒストグラムが1群で構成されている場合(S3でYes)には、全ての項目をチェックした(iが最大)か否かを判断する(S7)。未チェックの項目がある場合には、このS7の分岐判断はNoとなるので、S6に飛び、次の項目のチェックを行なう。このようにして、全ての項目についてのヒストグラムを表示し、1群であるか否かのチェックをしたならば(途中で、S4の判断がYesにならない限り)、S7の分岐判断はYesとなるので、上述したS3の判断において1つでも1群で構成される項目があるか否かを判断し(S8)、1つでも該当する項目があれば、良品(OK群)をコントロールして製造できているといえる。また、1つも該当する項目がない(S8でNo)場合には、OK群をコントロールできないと判断される。
なお具体的な処理ステップの記載は省略しているが、単にコントロールできるか否かの判断のみ行なえばよい場合には、例えばS3でYesになった場合に、フラグを立てる処理を行なうと、S8の判断を行なうに際し、係るフラグをチェックするだけで簡単に判断できる。
また、具体的な項目まで知る場合には、各項目ごとにフラグを設け、S3でYesになった項目のフラグを立てたり、S3でYesになった項目をバッファメモリ等に記憶するようにすることで、後で簡単に確認できる。
さらにまた、本実施の形態では、たとえ1つ以上の項目において1群である(S3でYes)ものであっても、1群でない項目に監視することに意味がある重要なものがある場合には、コントロールできないと判断するようにしたが、係るS4判断はなくてもよい。
図9は、本発明の第2の実施の形態の要部を示している。本実施の形態は、良品の正常データ(OK)と、不良品の異常データ(NG)がそれぞれ複数個ずつ存在する場合に分析可能か否かを判定するものである。本実施の形態では、良否判定アルゴリズム生成部12内に、プロファイル生成部21と、プロファイル時間推移表示部24と、プロファイル比較部25と、を備えている。プロファイル生成部21は、第1の実施の形態で説明したものと同様の構成をとる。
プロファイル時間推移表示部24は、プロファイル項目の時間推移情報取得部24aと、プロファイルの1軸のパラメータ選択部24bと、時間推移情報作成・表示部24cとを備えている。プロファイル項目の時間推移情報取得部24aは、プロファイル生成部21のフレームプロファイル演算部21cから、指定した波形データの各フレームプロファイルの情報、すなわち、プロファイル時間推移情報を取得する。これは、例えば第1の実施の形態と同様にプロファイル生成部21が、与えられた波形データについてプロファイルを生成する途中のデータであるフレームプロファイルをプロファイル生成部21から取得するように構成することで実現できる。
また、プロファイル時間推移表示部24は、複数の波形データについて実行し、表示することができる。つまり、複数の波形データ分のメモリを持ち、プロファイル項目の時間推移情報取得部24aは、取得した各波形データごとに、それぞれのフレームプロファイルを記憶手段に格納する。
プロファイルの1軸のパラメータ選択部24bは、入力装置を介して指定されたプロファイルの1軸(ここでは、周波数軸)のうちの任意のパラメータを選択する。つまり、取得した波形データのフレームプロファイルを構成する各要素の中で、指定されたパラメータ(項目)を処理対象のデータとし、該当するデータを次段の時間推移情報作成・表示部24cに渡す。上記の指定・選択されるパラメータは、図3におけるf1,f2,f3,……のいずれかである。指定の仕方は、例えば、表示装置14に、図11に示すようなパラメータ入力領域R1を設定し、プルダウンメニュー方式により、パラメータを指定させる。このプルダウンメニュー方式にてリストアップされる項目は、図3におけるf1,f2,f3等の予め設定されたパラメータ(ここでは、周波数帯域:バンドパスフィルタの上下限値)の項目に一致させている。
時間推移情報作成・表示部24cは、取得したパラメータ(周波数軸の1つの項目)についての所定の特徴量の値を時系列に並べ、各値を結ぶ折れ線グラフを作成し、表示領域R2に出力表示する。図11に示すように、この表示レイアウト例では、4つの表示領域R2を設けているので、最大4つの波形データについて時間推移情報を表示することができる。
このとき表示する特徴量は、例えば、第1の実施の形態で求めた良品を1群で表現された特徴量(コントロール可能な特徴量)としたり、後述するプロファイル比較部25で求めた2つのグループを分離するのに適した特徴量としたり、周波数軸のパラメータ設定と同様に、任意の特徴量を指定するようにしたり、全ての特徴量を順次設定したりするなど、各種の設定方式がとれる。
プロファイル比較部25は、複数のプロファイルを対比するものである。たとえば、良品のプロファイルと、不良品のプロファイルを比較し、相違が大きいパラメータを見つけることができると、係るパラメータが良否判定をする際に適したパラメータになり得る。逆に、特に顕著な差が見られない場合には、良品と不良品とを分離・識別できないことが科学的に実証できる。
図12に示すように、このプロファイル比較部25は、プロファイル取得部25aと、プロファイル表示部25bと、プロファイルの1軸のパラメータ選択部25cと、プロファイル項目表示部25dを備えている。
プロファイル取得部25aは、プロファイル生成部21のプロファイル演算部21dから、指定した波形データのプロファイルの情報を取得する。これは、例えば第1の実施の形態と同様にプロファイル生成部21が、与えられた波形データについてプロファイルを生成する途中のデータであるフレームプロファイルをプロファイル生成部21から取得するように構成することで実現できる。また、プロファイルデータベース21gから所定の波形データのプロファイルを読み出して取得することもできる。各種の方法により取得したプロファイルは、たとえば一時記憶メモリに記憶保持する。この一時記憶メモリには、複数の波形データのプロファイルを記憶保持することができる。
プロファイル表示部25bは、プロファイル取得部25aが取得したプロファイルを表示装置14のプロファイル表示領域R3に出力表示する(図13参照)。プロファイル表示領域R3は、プロファイルの形式にあわせて、縦軸が特徴量軸で横軸が周波数軸からなるマトリックス状(2次平面)にしている。2次元空間を仕切る各要素(区画)は、取得したプロファイルデータにあわせている。そして、プロファイルを構成する各要素は、数値データとなっているため、係る数値をそのまま表示しても良いし、色の種類や色の濃さに対応付けて変換したものを表示するようにしてもよい。そのように変換することで、視覚的・感覚的に理解しやすくなる。つまり、同一のグループに属する波形データの複数のプロファイルを表示した場合に、同一の要素(特徴量軸とパラメータ軸の位置(座標)が同じ)の色・濃度等が近い場合には、その特徴量とパラメータの組み合わせはそのグループを認識するのに適するものであることがわかる。逆に、同一の要素の色・濃度等が異なる場合には、そのグループを認識するのに適さないものであることがわかる。一方、異なるグループに属する波形データの複数のプロファイルを表示した場合に、同一の要素(特徴量軸とパラメータ軸の位置(座標)が同じ)の色・濃度等が異なる場合には、その特徴量とパラメータの組み合わせは2つのグループを弁別するのに適するものであることがわかる。逆に、同一の要素の色・濃度等が異なる場合には、2つのグループを弁別するのに適さないものであることがわかる。
プロファイルの1軸のパラメータ選択部25cは、入力装置を介して指定されたプロファイルの1軸(ここでは、周波数軸)のうちの任意のパラメータを選択する。つまり、取得した波形データのプロファイルを構成する各要素の中で、指定されたパラメータ(項目)を処理対象のデータとする。具体的には、図13に示すように、プロファイル表示領域R3にカーソルCSを表示し、そのカーソルCSが示す位置の項目を選択されたパラメータとする。このカーソルCSは、入力装置13(マウス等)を操作することで横軸方向に移動させることができると共に、4つのプロファイル表示領域R3に表示されたカーソルCSは、連動して動くようになる。これにより、4つのプロファイル表示領域R3では、周波数軸において同一のパラメータが選択される。
プロファイル項目表示部25dは、プロファイルの1軸のパラメータ選択部25cで選択されたパラメータについての各特徴量の値を取得し、表示装置14に設定したプロファイル項目表示領域R4に表示する。本実施形態では、各プロファイルをカーソルCSの軸で切った時のプロファイル項目を軸にとったレーダーチャート(図14参照)となっている。カーソルCSの位置を変えることで、レーダーチャートの表示も、図14(a),(b)に示すように表示状態が変化する。
図14では、図示の便宜上1つのプロファイルについて示したが、実際には、4つのプロファイルについてのレーダーチャートを重ねて表示する。これにより、カーソルCSで指定されたパラメータ(周波数帯域)の特徴量が近い値を採っているのか、大きく異なっているのかが一目でわかる。そして、カーソルCSを移動するにつれで、4つのプロファイルのレーダーチャートの表示状態も変化し、各特徴量の値の異同の状態も一目でわかる。よって、周波数軸のどの項目(周波数軸)にしたときに、異なるグループに属する特徴量が離れ、同じグループに属する特徴量が近い値になるかを容易に探すことができる。また、カーソルCSを最初から最後まで移動させても、適切なパラメータ・特徴量が見つけられなければ、良品と不良品とを分離することができないことが科学的に説明できる。
図15は、本実施の形態の機能(作用)を示すフローチャートである。まず、プロファイル生成部21を稼働させ、波形データベース11から良品の正常な波形データと不良品の異常な波形データをそれぞれ複数個ずつ読み出すと共に、各波形データのプロファイルを作成する。作成されたプロファイルは、プロファイル比較部25に渡され、作成途中で生成されるプロファイル時間推移情報は、プロファイル時間推移表示部24に渡される。
ついで、プロファイル比較部25が稼働し、有効プロファイル候補はあるか否かを判断する(S12)。つまり、プロファイル比較部25の実行に伴い表示されるプロファイルやレーダーチャートを見ながら、有効プロファイル候補を探す。良品(OK)と不良品(NG)を分離することができる有効プロファイルが見つけられない場合には、OK/NGは分離できないとの結論付けを行なう。本実施の形態では、有効プロファイルか否かの最終判断は、表示画面を見たユーザが行なう。もちろん、良品の特徴量の値と、不良品の特徴量の値を比較し、予め設定した閾値以上離れており、かつ、良品の特徴量の値は近い(一定の範囲内に収まる)か否かによりプロファイル比較部に自動的に判断させるようにしてもよい。
有効プロファイル候補が存在する場合には、プロファイル時間推移表示部25aを稼働させ、有効プロファイル候補のOKとNGの推移プロファイルを比較し、本当に有効であるかを確認する(S13)。係る確認についても、表示画面を見たユーザが行なう。もちろん、有効プロファイル候補について、良品と不良品のそれぞれについて時間推移情報(たとえば、ピークtoピークや、平均値等)を算出し、両者の差が設定した閾値以上離れており、かつ、良品の時間推移情報は近い(一定の範囲内に収まる)か否かによりプロファイル比較部に自動的に判断させるようにしてもよい。そして、有効である場合(ST13でYes)には、OK/NGは分離できるとの結論付けを行ない、有効でない場合(ST13でNo)にはOK/NGは分離できないとの結論付けを行なう。
図16は、本発明の第3の実施の形態の要部を示している。本実施の形態は、良品の正常データ(OK)と、不良品の異常データ(NG)がそれぞれ多数個ずつ存在して群を構成する場合(第2の実施の形態に比べてサンプル数が多い)に、各群同士を比較して両者を分離できるか否かを判断すると共に、分離できる場合には具体的な判別知識を作成するものである。この実施の形態は、たとえば第2の実施の形態の装置を実行し、S13の判断でYesとなった場合に、良品と不良品のそれぞれのサンプル数Nを増加した後で実行するとよい。もちろん、第2の実施の形態の装置を用いることなく、予め多数(たとえば100から1000個)のサンプルデータを収集し、本実施の形態を実行しても良いが、事前に第2の実施の形態を実行することで、OK/NGの分離が困難と判断された場合には、無駄なサンプルデータを収集する必要がないので好ましい。
具体的には、統計プロファイル生成部26と、プロファイル比較部27と、知識ファイル受渡し部28とを備えている。統計プロファイルは、図17に示すように、複数のプロファイル(1つのプロファイルは1波形に対応)を統計処理を行ない、グループとしてのプロファイルの性質を記述するものである。マトリクス状に表現されるのはプロファイルと同様である。
図18は、上述した統計プロファイルを生成する統計プロファイル生成部26の内部構成を示す機能ブロック図である。波形データベース11に格納された波形データのうち、入力装置13を介して指定された波形データを読み込む読込部26bと、その読込部26bにより読み込まれた波形データについてのフレームプロファイル(1フレームごとにプロファイルの要素に対応する特徴量を求めた特徴マトリックス)を算出するフレームプロファイル演算部26cと、そのフレームプロファイル演算部26cで求めた各フレームのフレームプロファイルの時間推移情報を、予め設定されたパラメータ(時間推移情報を含んだプロファイルの各要素を求めるためのアルゴリズム(ピークtoピーク等))にしたがって求め、処理対象の波形データのプロファイルを作成するプロファイル演算部26dと、プロファイル演算部26dで求めた各波形データのプロファイルから、統計プロファイルを求める統計プロファイル演算部26eと、統計プロファイル演算部21dで求めた各グループごとの統計プロファイルを統計プロファイルデータベース26gに格納する保存部26fとを備えている。統計プロファイル演算部26e以外の各処理部は、図5に示したプロファイル生成部21の各処理部と基本的に同じなため、ここでは説明を省略する。
また、図4と図17とを比較すると明らかなように、プロファイル演算部21d(26d)の処理対象は、同一波形についての複数のフレームプロファイル(マトリックス状)であって、プロファイル演算部21d(26d)は、この複数のプロファイルから所定のアルゴリズムにしたがってプロファイル時間推移をまとめて1枚のマトリックス状のプロファイルを生成するのに対し、統計プロファイル演算部26eの処理対象は、同一(良品/不良品)グループに属する各波形データのプロファイル(マトリックス状)でって、プロファイル演算部21d(26d)は、この複数のプロファイルに対して所定の統計処理を行ないを1枚のマトリックス状の統計プロファイルを生成するものである。統計処理として、最大,最小,平均などを算出することができる。
よって、入力するデータ(フレームプロファイル/プロファイル)と出力するデータ(プロファイル/統計プロファイル)が異なるものの、プロファイル演算部26dと、統計プロファイル演算部26eの機能は基本的に同様のものを用いることができる。もちろん、プロファイルを生成するときに使用する演算処理(アルゴリズム)と、統計プロファイルを作成する際の演算処理は、同じでも良いし、異ならせても良い。また、プロファイル演算部26dと同様に複数の波形データについてのプロファイルを記憶保持するバッファメモリを備え、プロファイル演算部26eで演算処理26dから逐次与えられるプロファイルをグループごとに格納する機能を備える。
また、図19に示すよう、統計プロファイル生成部26は、すでにプロファイルが作成され、プロファイルデータベース21gに格納されているような場合には、そのプロファイルデータベース21gから読込み部26bにより、所定のプロファイルを読み出して統計プロファイル演算部26eに与え、統計プロファイルを求めるようにしても良い。
図20は、プロファイル比較部27の内部構成の一例を示している。このプロファイル比較部27は、統計プロファイル取得部27aと、統計プロファイル表示部27bと、統計プロファイルの1軸のパラメータ選択部27cと、統計プロファイル項目表示部27dを備えている。図12と比較すると明らかなように、処理対象の1枚のマトリックス状のデータが、1つの波形データについてのプロファイルデータは、複数のプロファイルをまとめた1つの統計プロファイルデータかの相違はあるが、いずれも1枚のマトリックス状のデータであることでは共通するため、各処理部の機能は基本的に同じものを用いて構成できる。従って、表示画面も図13と同様の構成を採ることができる。
図21は、知識受渡し部28の概念を示している。良否判定アルゴリズム生成部12は、上述した有効な特徴量とパラメータの組み合わせの有無等を判断する分析機能と、その分析機能により有効な特徴量・パラメータに基づいて具体的な良否判定アルゴリズムを作成する知識作成機能を備えている。知識受渡し部28は、分析機能により生成した知識情報を知識作成機能側に渡すものである。なお、知識作成機能における知識作成部30は、従来公知の各種の者を用いることができるので、ここでは説明を省略する。
図22は、本実施の形態の機能(作用)を示すフローチャートである。まず、統計プロファイル生成部26を稼働させ、波形データベース11から良品の正常な波形データと不良品の異常な波形データをそれぞれ所定数(統計処理可能な比較的多数)ずつ読み出すと共に、各波形データの統計プロファイルを作成する(S21)。作成された統計プロファイルは、プロファイル比較部27に渡される。
ついで、プロファイル比較部27が稼働し、有効プロファイルはあるか否かを判断する(S22)。つまり、プロファイル比較部27の実行に伴い表示されるプロファイルやレーダーチャートを見ながら、有効プロファイルを探す。良品(OK)と不良品(NG)を分離することができる有効プロファイルが見つけられない場合には、OK/NGは分離できないとの結論付けを行なう。本実施の形態では、有効プロファイルか否かの最終判断は、表示画面を見たユーザが行なう。もちろん、良品の特徴量の値と、不良品の特徴量の値を比較し、予め設定した閾値以上離れており、かつ、良品の特徴量の値は近い(一定の範囲内に収まる)か否かによりプロファイル比較部に自動的に判断させるようにしてもよい。
有効プロファイルが存在する場合には、ファイル受渡し部28を稼働させ、検出した有効プロファイルに基づく知識ファイルを知識作成機能に渡す(S23)。知識作成機能は、取得した知識に基づき良否判定アルゴリズムを作成し、処理を終了する(S24)。作成した良否判定アルゴリズムは、特徴量演算パラメータ記憶部15に格納される。
図23は、本発明の第4の実施の形態を示している。第3の実施の形態では、良品(OK)と不良品(NG)の両方のサンプルデータを多数集め、それぞれの群に基づいて生成された統計プロファイル同士を比較するようにしたが、本実施の形態では、良品(OK)群と、不良品(NG)とを比較するようにしている。すなわち、良品のサンプルデータは比較的容易に集めるため、統計プロファイルを生成するのに十分な数をすることができるが、不良品のデータを多数集めることは困難な場合がある。係る場合に、本実施の形態を用いる。
図23に示すように、多数の良品の波形データに基づいて統計プロファイルを生成する統計プロファイル生成部26と、不良品の波形データに基づいてその波形データのプロファイルを生成するプロファイル生成部21と、各生成部26,21で求めた統計プロファイルとプロファイルとを比較するプロファイル比較部27′と、プロファイル比較部27で有効なプロファイル(特徴量・パラメータ)が検出できた場合に、その情報を含む知識ファイルを知識作成機能に引き渡す知識ファイル受渡し部28とを備えている。各処理部は、上述した各実施の形態のものと同様であるため、ここでは内部構成の具体的な説明を省略する。
また、プロファイル比較部27′は、第3の実施の形態では、統計プロファイル同士を比較するようにしたが、本実施の形態では、統計プロファイルとプロファイルとを比較する点で相違するが、統計プロファイルもプロファイルも共に特徴量軸と周波数軸の2次元空間からなるマトリックス状で表現されるため、基本的に第3の実施の形態のプロファイル比較部27と同様の構成で実現できる。なお、プロファイル比較部27は、図20に示すように、全てが統計プロファイルを処理対象としているが、不良品(NG)については、プロファイルを扱うことで対応できる。
また、本実施の形態でも第3の実施の形態と同様に、たとえば第2の実施の形態の装置を実行し、S13の判断でYesとなった場合に、良品のサンプル数Nを増加した後で実行するとよい。もちろん、第2の実施の形態の装置を用いることなく、予め良品について多数(たとえば100から1000個)のサンプルデータを収集し、本実施の形態を実行しても良いが、事前に第2の実施の形態を実行することで、OK/NGの分離が困難と判断された場合には、良品についての無駄なサンプルデータを収集する必要がないので好ましい。
図24は、本実施の形態の機能(作用)を示すフローチャートである。まず、統計プロファイル生成部26,プロファイル生成部21を稼働させ、波形データベース11から良品の正常な波形データと不良品の異常な波形データをそれぞれ所定数(良品については統計処理可能な比較的多数で、不良品については1つ)ずつ読み出すと共に、良品(OK)の波形データの統計プロファイルと、不良品(NG)のプロファイルを作成する(S31)。作成された統計プロファイル,プロファイルは、プロファイル比較部27′に渡される。
ついで、プロファイル比較部27′が稼働し、有効プロファイルはあるか否かを判断する(S32)。つまり、プロファイル比較部27′の実行に伴い表示されるプロファイルやレーダーチャートを見ながら、有効プロファイルを探す。良品(OK)と不良品(NG)を分離することができる有効プロファイルが見つけられない場合には、OK/NGは分離できないとの結論付けを行なう。本実施の形態では、有効プロファイルか否かの最終判断は、表示画面を見たユーザが行なう。もちろん、良品の特徴量の値と、不良品の特徴量の値を比較し、予め設定した閾値以上離れており、かつ、良品の特徴量の値は近い(一定の範囲内に収まる)か否かによりプロファイル比較部に自動的に判断させるようにしてもよい。
有効プロファイルが存在する場合には、ファイル受渡し部28を稼働させ、検出した有効プロファイルに基づく知識ファイルを知識作成機能に渡す(S33)。知識作成機能は、取得した知識に基づき良否判定アルゴリズムを作成し、処理を終了する(S34)。作成した良否判定アルゴリズムは、特徴量演算パラメータ記憶部15に格納される。
なお、第3,第4の実施の形態では、比較対象のプロファイル(統計プロファイル)は、原則として2つである。従って、図13に示す出力レイアウトでは、プロファイル表示領域R3を4つ用意したが、そのうちの2箇所を使用するようになる。
また、プロファイル比較部は、プロファイル(統計プロファイルも含む)同士を比較し、その異同がわかればよいので、たとえば、図13に示すレーダーチャートを設けなくても良い。また、特に第3,第4の実施の形態のように、比較対照のプロファイルの数が2つの場合には、その2つのプロファイルの同一の要素(特徴量と周波数パラメータが同じ)もの同士を比較演算(差分,割り算等)をし、その結果を演算後のプロファイル比較データとして表示するようにしても良い。そのようにすると、特徴量の値が近い場合には、差が小さいので、差分値は小さくなるし、わり算をした場合には、1に近い値となるが、特徴量の値が離れている場合には、差分値が大きくなるし、割り算をした場合には、1から離れた値(0に近いか、大きな値)になる。そこで、係る演算結果をプロファイルと同様にマトリックスで表現し、演算結果の値に応じて色を変えたり、濃度を変えて表示することで、有効な特徴量とパラメータの組み合わせがあるか否かを簡単に理解できる。換言すると、係るマトリックス状に表現した演算結果を見て、有効プロファイルを見つけられなかった場合には、OK/NGは分離できないとの結論付けを行なえる。
また、第4の実施の形態のように、OK群と1つのNGとを比較する場合、たとえば図25に示すように、良品(OK)群を構成する各プロファイルについて、ある特徴量と周波数のパラメータにおける度数分布(平均・分散)を求め、同一の特徴量と周波数のパラメータにおける不良品(NG)のプロファイルの特徴量値を求め、両者を同一グラフ上に表示する。これにより、NGの位置を見ることで、分離できるか否かがわかる。どの特徴量と周波数のパラメータの組み合わせを見ても、分離できなければ、分離不能と判断できる。
本発明の好適な一実施の形態を示すブロック図である。 第1の実施の形態の要部を示すブロック図である。 プロファイル時間推移とプロファイルの関係を示す図である。 推移情報を説明する図である。 プロファイル生成部の内部構成を示すブロック図である。 表示画面の一例を示す図である。 プロファイルヒストグラム表示部の内部構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態の装置全体の機能・作用を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態の要部を示すブロック図である。 プロファイル時間推移表示部の内部構成を示すブロック図である。 表示画面の一例を示す図である。 プロファイル比較部の内部構成を示すブロック図である。 表示画面の一例を示す図である。 レーダーチャートの説明をする図である。 第2の実施の形態の装置全体の機能・作用を説明するフローチャートである。 第3の実施の形態の要部を示すブロック図である。 統計プロファイルを説明する図である。 統計プロファイル生成部の内部構成を示すブロック図である。 統計プロファイル生成部の内部構成を示すブロック図である。 プロファイル比較部の内部構成を示すブロック図である。 知識受渡し部の機能を説明する図である。 第3の実施の形態の装置全体の機能・作用を説明するフローチャートである。 第4の実施の形態の要部を示すブロック図である。 第4の実施の形態の装置全体の機能・作用を説明するフローチャートである。 変形例を説明する図である。
符号の説明
10 支援装置
11 波形データベース
12 良否判定アルゴリズム生成部
13 入力装置
14 出力装置
15 特徴量演算パラメータデータベース
21 プロファイル生成部
22 複数のプロファイルヒストグラム表示部
23 表示項目選択部
24 プロファイル時間推移表示部
25 プロファイル比較部
26 統計プロファイル生成部
27 プロファイル比較部
28 知識ファイル受渡し部28
30 知識作成部

Claims (5)

  1. 検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、
    与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、
    そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、
    前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された複数の波形データのプロファイルにおける前記マトリックス状の指定された要素についての特徴量の値を取得すると共に、取得した特徴量の値のヒストグラムを生成し出力する手段と、
    を備えたことを特徴とする支援装置。
  2. 検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、
    与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、
    そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、
    前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された複数の波形データについてのプロファイルを同時に表示する手段と、
    前記同時に表示した複数のプロファイルにおける周波数軸の任意の位置を共通に指定する指定手段と、
    その指定手段で指定された位置に該当する各プロファイルの特徴量の値を、比較して表示する比較表示手段と、
    を備えたことを特徴とする支援装置。
  3. 前記比較表示手段は、レーダーチャートを生成し出力するものであることを特徴とする請求項2に記載の支援装置。
  4. 検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、
    与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、
    そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、
    前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された同一グループに属する複数の波形データのプロファイルを統計処理して1つの統計プロファイルを生成する統計プロファイル生成手段と、
    前記統計プロファイル生成手段で生成された統計プロファイルと、その統計プロフィルと異なるグループに属する波形データのプロファイルを比較するプロファイル比較手段と、
    を備えたことを特徴とする支援装置。
  5. 検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量及び特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、
    与えられた波形データをフレーム分割し、各フレームに対して、特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるフレームプロファイルを求めるフレームプロファイル演算手段と、
    そのフレームプロファイル演算手段で求めた同一波形データについての複数の前記フレームプロファイルを取得し、その複数のフレームプロファイルから、その波形データについての特徴量軸と周波数軸で特徴量を記述したマトリックス状のデータ構造からなるプロファイルを求めるプロファイル演算手段と、
    前記プロファイル演算手段で求めたプロファイルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された同一グループに属する複数の波形データのプロファイルを統計処理して1つの統計プロファイルを生成する統計プロファイル生成手段と、
    前記統計プロファイル生成手段で生成された異なるグループの統計プロファイルを比較するプロファイル比較手段と、
    を備えたことを特徴とする支援装置。
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