JP2002022617A - 軸受診断装置 - Google Patents

軸受診断装置

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JP2002022617A
JP2002022617A JP2000204168A JP2000204168A JP2002022617A JP 2002022617 A JP2002022617 A JP 2002022617A JP 2000204168 A JP2000204168 A JP 2000204168A JP 2000204168 A JP2000204168 A JP 2000204168A JP 2002022617 A JP2002022617 A JP 2002022617A
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vibration
time
frequency band
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JP2000204168A
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Shingo Masukata
伸吾 益形
Hiroyuki Nishida
博幸 西田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の軸受診断装置は、異常時に発生するピ
ークを検出することで行っているため、小さなピークが
発生した場合は、ノイズ成分などにかき消されて特徴を
見いだすことができず、異常の判定が困難となる問題が
あった。 【解決手段】 回転中の軸受1の振動を振動検出器2に
よって検出し、増幅器3及びA/D変換器4を通じてデ
ジタル信号に変換した後、ウェーブレット変換演算器5
によって周波数帯域毎の時系列信号に変換し、この時系
列信号から平均実効値及び最大値を抽出して、予め設定
され、パラメータ設定器7によって入力された軸受の型
式及び使用年数に基づき補正を行った判定値と、比較す
ることにより、異常を判定して警報器15から出力する
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばエレベー
タの巻上げ機などの各種機器や設備に使用される軸受の
剥離や割れ、内部傷などの検査に用いられる軸受診断装
置に関し、特に判定の信頼性を向上させた軸受診断装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、例えば特開昭61−2655
33号公報に示された従来の軸受診断装置を示す構成図
であり、回転体の異常検出装置を示す。図10におい
て、21はマイク、22は振動センサ、23は回転数セ
ンサ、24はアンプ、25はサンプリングメモリ部であ
る。サンプリングメモリ部25は、ローパスフィルタな
ど互いに周波数レンジが異なるm個(m≧2)のアナロ
グフィルタ26−1〜26−mと、各アナログフィルタ
26−1〜26−mの出力を互いに独立にサンプリング
してデジタル信号に変換するm個のA/D変換器27−
1〜27−mと、各A/D変換器27−1〜27−mの
出力信号を互いに独立に記録するバッファメモリ28−
1〜28−mとを有する。29は判定及び制御用のメイ
ンコンピュータ(以下メインCPU)、30は高速フー
リエ変換(FFT)処理部で、FFT処理部30は、m
個の独立に動作するFFTチップ(IC)31−1〜3
1−mを有する。32は相関関数計算用マイクロコンピ
ュータ(以下マイクロCPU)、33はバイスペクトル
計算用マイクロコンピュータ(以下マイクロCPU)、
34−1〜34−mはFFT処理を通さない時間領域分
析用マイクロCPUであり、m個設けられている。38
は被測回転体の機種に応じてパラメータを変更する項目
設定器である。図11は、従来の軸受診断装置を説明す
る異常時原波形を示す図である。図12は、従来の軸受
診断装置を説明する足切後の波形を示す図である。
【0003】次に、動作について説明する。マイク21
の出力信号は、アンプ24を通してアナログフィルタ2
6−1〜26−mに並列に入力され、周波数レンジの異
なるm個のフィルタ出力が、各A/D変換器27−1〜
27−mによってデジタル信号に変換されて、各バッフ
ァメモリ28−1〜28−mに取り込まれる。バッファ
メモリ28−1〜28−mのデータは、一旦メインCP
U29に取り込まれてから、各FFTチップ31−1〜
31−mに送られる。これにより、アナログフィルタ、
A/D変換器、バッファメモリ及びFFTチップは、例
えば26−1、27−1、28−1及び31−1という
如く添字の同じものからなるユニットが、特定の周波数
レンジの周波数分析を行う。すなわち、m個の周波数レ
ンジの個々についてFFTチップ31−1〜31−mが
独立に処理を行う。m個のFFTチップ31−1〜31
−mによって周波数領域に変換されたm個の周波数レン
ジの各データから、時間領域分析が行われる。すなわ
ち、一方のマイクロCPU32が自己相関関数及び相互
相関関数を計算し、他方のマイクロCPU33がバイス
ペクトルを専用に計算する。ここで、バイスペクトルの
計算には時間がかかるので、専用のマイクロCPU33
で処理するようにしてある。
【0004】各FFTチップ31−1〜31−mからの
周波数領域データと、マイクロCPU32、33からの
時間領域データ(自己及び相互相関データとバイスペク
トルデータ)とが、メインCPU29に送られ、あらか
じめ記憶しておいたプログラムによって、特徴が抽出さ
れて異常が判断される。すなわち、検査員の耳による判
断などによって異常であるとされている回転体、また正
常であるとされている回転体について、各FFTチップ
31−1〜31−mの周波数領域データ、マイクロCP
U32の相関データ及びマイクロCPU33のバイスペ
クトルデータをあらかじめ収集し、異常の場合の特徴の
有無、異常と判断するための基準値をあらかじめ定めて
おく。例えば、各FFTチップ31−1〜31−mの周
波数領域データについては、各周波数レンジごとに、異
常のときに他の成分よりも顕著に大きい成分があるか否
かを調べ、異常と判断できるレベル差を定めておく。そ
して、いずれかの周波数レンジで、FFTチップ31−
1〜31−mの周波数領域データの成分中に、他の成分
よりも当該周波数レンジにあらかじめ定めた基準値、例
えば30dB以上大きい成分があれば、異常ありと判断
する。
【0005】また、バイスペクトルデータについては、
異常のときに例えば特定の周波数領域にピークが集中し
ているのか、あるいは全体にピークが少ないのか等の特
徴を調べ、異常と判断できるピークの分布を定めてお
く。そして、マイクロCPU33のバイスペクトルデー
タのピーク分布が、あらかじめ定めた基準値、例えばピ
ークが特定周波数領域に集中しているという条件に合え
ば、異常ありと判断する。さらに、マイクロCPU32
の各種相関データについても、異常のときにどのような
特徴が相関データに生じるかを調べ、異常と判断できる
相関値を定めておく。そして、マイクロCPU32のい
ずれかの相関データが該当相関データに定めた基準値よ
り、例えば大きければ、異常ありと判断する。異常の判
定により、異常の有無とその原因を知ることができる。
【0006】ところで、原動機などの調整不良時に発生
する規則的だが間欠的な異常音は、上述したFFT法で
は判断できない。この点を考慮し、マイクロCPU34
−1〜34−mにより、例えばサンプリングメモリ部2
5のバッファメモリ28−1〜28−mにあるデータ等
の時間領域データを、そのまま用いて処理する。原動機
などの調整不良時に発生する音、あるいは振動の波形の
時間領域データを詳細に分析すると、一定間隔ごとに大
きなピークを含んだ波形となっている。そこで、上記一
定間隔の時間の2倍以上の時間にわたって入力信号をサ
ンプリングし、ピーク値及びその他の値を調べて特異な
ピークだけが残るように足切りを行うと、特徴が極めて
明確になる。図11の原波形には3つの顕著なピークが
発生しているが、サンプリング値から演算によって足切
りのレベルVthを求め、これによって足切りを行う
と、図12の波形となる。
【0007】逆に調整された正常の原動機の場合は、際
だったピークがほとんどなく、他と同じレベルであるか
ら、足切り処理を行っても、ほとんど原波形に近い、す
なわち時間に対して密度の高い波形が出てくる。従っ
て、あらかじめ回転体の正常時と異常時における波形を
詳細に分析して足切り後の密度差を調べておき、回転体
の回転速度の情報をセンサ23から得ることにより、極
めて明確に且つ短時間で異常の有無を判断することがで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図10
に示された従来の軸受診断装置としての回転体の異常検
査装置においては、原動機などの調整不良時に発生する
規則的だが間欠的な異常音の判定をFFT法ではなく、
異常時に発生するピークを検出することで行っているた
め、小さなピークが発生した場合は、ノイズ成分などに
かき消されて特徴を見いだすことができず、平均的な振
幅増大も検出できないため、異常の判定が困難となる問
題があった。また、原波形に発生するピーク値により異
常判定を行うため、S/N比の低下により診断性能が低
下する。またピーク発生の周波数帯域により異なる軸受
損傷の発生位置を特定することができないという問題も
あった。
【0009】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、軸受箱から発生する振動に
より、軸受の正常と異常を判別し、異常が発生した場合
には損傷の発生した箇所までを特定し、保守業務の省力
化と異常診断の信頼性を向上させた軸受診断装置を得る
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる軸受診
断装置においては、回転中の軸受の振動を検出する振動
検出手段と、この振動検出手段によって検出された検出
信号を周波数帯域毎の時系列信号に変換する変換手段
と、この変換手段によって変換された周波数帯域毎の時
系列信号の最大値及び平均実効値を抽出する抽出手段
と、この抽出手段によって抽出された周波数帯域毎の時
系列信号の最大値及び平均実効値をそれぞれ予め設定さ
れた判定値と比較する比較手段を備えたものである。ま
た、変換手段は、振動検出手段によって検出された検出
信号をウェーブレット変換するウェーブレット変換手段
であるものである。
【0011】また、変換手段は、振動検出手段によって
検出された検出信号を短時間高速フーリエ変換する短時
間高速フーリエ変換手段であるものである。さらに、変
換手段は、振動検出手段によって検出された検出信号を
ウィグナー分布関数によって変換を行うウィグナー分布
関数変換手段であるものである。
【0012】また、変換手段は、振動検出手段によって
検出された検出信号の所定の周波数帯域の周波数成分
を、それぞれ通過させる複数の帯域フィルタを用いて構
成されたものである。また、軸受の型式、使用年数を入
力する入力手段と、この入力手段によって入力された軸
受の型式、使用年数により、比較手段への入力を補正す
る補正手段を備えたものである。
【0013】さらにまた、判定値は、正常な軸受を用い
て、抽出された周波数帯域毎の時系列信号の最大値及び
平均実効値に基づき設定されているものである。また、
判定値は、損傷を有する軸受を用いて、抽出された周波
数帯域毎の時系列信号の最大値及び平均実効値に基づき
設定されているものである。
【0014】また、時系列信号のピーク波形の周期に基
づき、軸受の損傷位置を特定する損傷位置特定手段を備
えたものである。加えて、平均実効値と比較される判定
値は、軸受の寿命を判定するように設定されているもの
である。
【0015】また、振動が検出される軸受は、ラジアル
方向に荷重が加えられているものである。また、振動検
出手段は、磁石によって軸受箱に取付けられているもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態を図に基づいて説明する。図1は、この発明
の実施の形態1による軸受診断装置を示す構成図であ
る。図1において、1は診断対象としている軸受、2は
振動検出手段としての加速度を抽出する振動検出器であ
り、軸受1を収納する軸受箱の表面に取り付け、軸受1
から発生する振動(加速度)を電気信号に変換する。3
は振動検出器2で変換された電気信号を増幅する増幅
器、4は増幅器3からのアナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換器である。5は変換手段としてのウ
ェーブレット変換(Wavelet Transfor
m)演算器であり、A/D変換器4から得られるデジタ
ル信号を各周波数帯域ごとに分解された時系列信号に変
換する。
【0017】6はウェーブレット変換演算器5により分
解された各周波数帯域ごとの時系列信号から平均実効値
を抽出する抽出手段としての平均実効値演算器である。
7は診断する軸受の型式、使用年数を外部から入力する
外部入力手段としてのパラメータ設定器である。8は各
型式の平均実効値の判定基準値を格納する判定値格納
器、パラメータ設定器7から入力された軸受の型式に対
応した判定基準値を出力する。9は補正手段としての補
正器であり、パラメータ設定器7から入力された軸受の
使用年数に応じて判定基準値を補正し、判定値として出
力する。10は比較手段としての比較器であり、診断中
の軸受1の平均実効値の演算値と判定値を比較する。比
較器10、判定値格納器8、補正器9は、周波数帯域ご
とに設置される平均実効値演算器6にそれぞれ対応して
設けられている。
【0018】11はウェーブレット変換演算器5により
分解された各周波数帯域ごとの時系列信号から最大値を
抽出する抽出手段としての最大値演算器である。12は
各型式の最大値の判定基準値を格納する判定値格納器
で、パラメータ設定器7から入力される軸受の型式に対
応した判定基準値を出力する。13は補正手段としての
補正器であり、パラメータ設定器7より入力された軸受
の使用年数に応じて判定基準値を補正し、判定値として
出力する。14は比較手段としての比較器であり、診断
中の軸受1の最大値の演算値と判定値を比較する。比較
器14、判定値格納器12、補正器13は、周波数帯域
ごとに設置される最大値演算器11にそれぞれ対応して
設けられている。15は警報器であり、周波数帯域ごと
に設けられた比較器10、14からの比較結果に基づい
て警報を出力する。
【0019】次に、動作について軸受診断時の流れを説
明する。パラメータ設定器7から診断する軸受の型式、
使用年数を入力する。判定基準値の設定時と同様、軸受
1を収納した軸受箱の表面に振動検出器2を取付け、軸
受箱表面に発生する振動を、振動検出器2で電気信号に
変換し、増幅器3で適当な利得を得る。A/D変換器4
は増幅器3からのアナログ信号をデジタル信号に変換
し、ウェーブレット変換演算器5により、デジタル信号
を各周波数帯域ごとの時系列信号に分離する。
【0020】各周波数帯域ごとに分離された時系列信号
は、周波数帯域ごとに設定されている平均実効値演算器
6ならびに最大値演算器11へ出力される。平均実効値
演算器6では、各周波数帯域ごとに分離された時系列信
号の平均実効値を演算し、演算結果を比較器10へ、最
大値演算器11では、各周波数帯域ごとに分離された時
系列信号の最大値を演算し、演算結果を比較器14へそ
れぞれ出力する。比較器10では、診断中の軸受1の平
均実効値の演算値と判定値を比較する。判定値は、診断
中の軸受1の型式の応じた判定基準値を判定値格納器8
に格納されている中から選択し、使用年数から求まる所
定の係数を乗じて、補正をかけた値である。異常の判定
は、あらかじめ設定された所定の関係と照合して、所定
の関係に収まっていれば、正常であることを警報器15
に出力し、所定の条件を超えていれば異常として警報器
15に出力し、警報器15より警報を発する。
【0021】比較器14では、診断する軸受1の最大値
の演算値と判定値を比較する。判定値は、診断する軸受
1の型式に応じた判定基準値を判定値格納器12に格納
されている中から選択し、使用年数から求まる所定の係
数を乗じて、補正をかけた値である。異常の判定は、あ
らかじめ設定された所定の関係と照合して、所定の関係
に収まっていれば、正常であることを警報器15に出力
し、所定の条件を超えていれば異常として警報器15に
出力し、警報器15より警報を発する。
【0022】ここで、軸受1の異常判定のために周波数
帯域ごとの平均実効値と最大値を求める理由を、軸受に
生じる各損傷の振動の特徴から説明する。軸受の損傷を
大別すれば、軌道面、転動体面の全周にわたる損傷と、
それらの面における円周局部の損傷の2つに分けること
ができる。図2は、正常な軸受の振動波形の一例を示す
図である。図3は、軌道面全周にわたる損傷を起した軸
受の振動波形の一例を示す図である。図4は、軌道面局
部に損傷を起した軸受の振動波形の一例を示す図であ
る。
【0023】まず、面の全周にわたる損傷について説明
する。損傷の代表例には磨耗や電食がある。振動波形
は、正常な軸受の振動波形と同じランダムな性質を持
ち、図3のように全時間を通じて振幅だけが大きくな
る。よって平均実効値による判定が有効である。また面
における円周局部の損傷の場合は、回転により局部の損
傷が他の箇所と接触する瞬間に大きな振動を生じるた
め、図4のように等間隔のパルスを持つ波形になる。こ
のような場合、ピークの振幅は大きいが、ピークの持続
時間が短いため、時間に対して平均するとピークの有無
がほとんどなく、実効値では適切な判定ができない。よ
ってピークの大きさを評価する最大値が有効である。さ
らに波形のパルスの間隔を測定すれば、軸受の寸法諸元
と回転数の条件から、計算によって損傷の位置を特定す
ることができる。
【0024】実施の形態1によれば、平均実効値と最大
値を周波数帯域毎に分解した時系列波形から抽出するこ
とにより、軸受診断に関係ない不要な外部振動やノイズ
などの影響を除いて軸受の診断を行うことができる。ま
た、ウェーブレット変換演算器を用いることにより、各
周波数帯域毎の時系列信号に分離する際の特性を向上さ
せることができる。
【0025】実施の形態2.診断のための判定基準値の
設定は、正常な軸受から発生する振動の周波数帯域ごと
の統計分布を型式、使用年数毎に取り、その結果に基づ
いて設定することができる。判定基準値を設定するとき
の流れを説明する。図5は、この発明の実施の形態2に
よる軸受診断装置を示す構成図である。図5において、
1〜15は図1におけるものと同一のものである。図6
は、軸受の使用年数と平均実効値の関係を示す図であ
る。
【0026】図5では、判定基準値設定時の動作の流れ
を点線で示す。軸受1を収納した軸受箱の表面に振動検
出器2を取付ける。軸受は正常な軸受を使用する。正常
な軸受とは、新品及び使用済みのものは所定の検査によ
り損傷がないことを確認できたものとする。軸受1にラ
ジアル方向の負荷がかかり軸受箱表面に発生する転動体
通過による振動信号を振動検出器2により電気信号に変
換し、増幅器3により適当な利得を得る。A/D変換器
4は増幅器3からのアナログ信号をデジタル信号に変換
する。ウェーブレット変換演算器5は、基底関数(ウェ
ーブレット関数)を拡大あるいは縮小することにより、
変換されたデジタル信号を各周波数帯域ごとの時系列信
号に分離する。この際に、測定波形や観測したい現象に
合わせて、適切な基底関数を選択することにより、周波
数の分離特性や判定の信頼性を向上させることができ
る。
【0027】ウェーブレット変換演算器5により各周波
数帯域ごとに分離された時系列信号は、周波数帯域ごと
に設置している平均実効値演算器6ならびに最大演算器
11へ出力される。平均実効値演算器6は時系列信号に
含まれるエネルギー成分の分布の平均実効値を演算し、
演算値として判定値格納器8へ、最大値演算器11は時
系列信号に含まれるエネルギー成分の分布の最大値を演
算し、演算値として判定値格納器12へ出力する。この
際、パラメータ設定器7により、軸受箱内に設置した軸
受の型式、使用年数を入力し、平均実効値演算器6、最
大値演算器11から得られた各々の演算値と、軸受の型
式、使用年数のパラメータを合わせて保存しておく。
【0028】以上の流れの処理を、診断対象とする軸受
の各型式ごとに、複数個の軸受を使用して行う。ここで
各型式ごとに収集するデータ数を増し、データのばらつ
きと再現性を確認することにより、軸受異常の判定精度
を高めることができる。平均実効値の統計結果から、同
一型式の軸受での使用年数の経過による数値レベルの変
化を把握する。軸受は経年による疲れなどにより、軌道
面の全周が摩耗し、消耗することから、使用を重ねるに
つれて平均実効値の数値レベルが上昇する。各型式の軸
受ごとに、使用年数の経過による数値レベルの上昇度合
を確認する。図6は、使用年数と平均実効値レベルの関
係を示したものである。
【0029】新品状態の軸受の平均実効値を判定基準値
として、各型式ごとに判定値格納器8に格納する。また
使用年数の経過によるレベルの上昇度合の関係より得た
値を補正値として補正器9に格納する。例えば、ある型
式の軸受の新品状態での平均実効値が1.2であり、同
じ型式の使用年数3年の軸受の平均実効値が1.5であ
った場合、使用年数3年の軸受では、補正値を1.5/
1.2=1.25として設定し、補正器9に格納する。
最大値の統計結果から、各型式の軸受での使用年数の経
過による数値レベルの変化を把握する。平均実効値と同
様、各型式の軸受ごとに、使用年数の経過による数値レ
ベルの上昇度合を確認する。新品状態の軸受の最大値
に、損傷により増加すると思われるレベルを乗じて判定
基準値として、各型式ごとに判定値格納器12に格納す
る。また使用年数の経過によるレベルの上昇度合の関係
より得た値を補正値として補正器13に格納する。使用
初期の軸受に発生した電食などの軌道面、転動体面全周
に突発的に現れた損傷と、経年変化により生じた摩擦な
どの消耗では、現象として同じように現れるため、振動
波形だけの条件から判別することができない。正常な軸
受のデータを判定基準設定のための基準値として使用
し、使用年数をパラメータとして入力することにより、
平均実効値レベルが上昇した場合に、使用初期の異常に
よるレベル変化か、経年によるレベル変化かを判別する
ことができ、軸受の交換時期を判定するのに役立つ。
【0030】実施の形態2によれば、正常な軸受から発
生する振動により、周波数帯域毎に平均実効値、最大値
の統計分布を取り、それに基づいて判定値を設定するこ
とにより、対象物に即した判定値の設定が容易となり、
診断装置の操作性を向上させることができる。
【0031】実施の形態3.実施の形態2では、診断に
必要な最大値の判定基準値を設定するために、正常な軸
受を使用してデータ収集を行ったが、実施の形態3で
は、判定基準値を設定するために円周局部に損傷を起し
た軸受を使用して最大値を求めるようにしている。この
ときに外輪・内輪・転動体などの各部の損傷条件におい
てデータを収集する。使用する軸受の損傷の程度は、診
断対象とする各型式において、異常判定が必要な程度の
損傷の大きさである。
【0032】各型式の軸受ごとに、損傷を起した軸受と
正常な軸受での最大値の数値レベル差を確認し、軸受が
損傷を起したときに発生する最大値の数値レベルを把握
する。そして、正常な軸受の数値に対して、損傷を起し
た軸受の数値が何倍の大きさになっているかを見極め判
定基準値として格納する。
【0033】実施の形態3によれば、実際に損傷を起し
た軸受によるデータから判定値を設定することにより、
円周局部に損傷を起した軸受を異常判定する診断精度の
向上ができると共に、損傷の大きさ程度ごとのデータを
あらかじめ収集しておくことにより、診断中の軸受が最
大値により異常判定されたときに、損傷の大きさも併せ
て把握することができる。
【0034】実施の形態4.実施の形態1では、軸受の
異常判定の1つとして平均実効値を判定値として採用し
ているが、実施の形態4は、この平均実効値のレベル変
化を監視することにより、軸受の寿命を予測するように
している。軸受振動は、経年により平均実効値レベルが
上昇する。軸受の使用初期から寿命に到達するまでの年
ごとの平均実効値レベルをあらかじめ調査しておく。そ
の結果から軸受寿命前の交換時期の平均実効値レベル
を、軸受交換を判定するための判定値として設定するこ
とにより、軸受の交換を行うことができる。この結果、
軸受が寿命に到達していないにもかかわらず、軸受の使
用年数により定期的に交換することをなくし、まだ使用
可能な軸受を、引き続き使用することが可能となり、交
換部品のコストを低減することができる。
【0035】実施の形態4によれば、経年変化により増
加する軸受の平均実効値レベルの変化の様子を統計的に
監視することにより、軸受の寿命を予測することがで
き、保守の省力化を図ることができる。
【0036】実施の形態5.実施の形態1では、診断中
の演算値が最大値を判定する所定のレベルを超えていた
場合に警報として出力していたが、実施の形態5は、さ
らに診断中の演算値が最大値を判定する所定のレベルを
超えていた場合には、パルス的なピークの振動が間欠的
に発生していないか確認し、そのパルスの発生周期を検
出することにより、軸受の損傷発生位置を特定する損傷
位置特定手段を有する。最大値の周波数帯域に現れるパ
ルス的なピーク波形の周期性と軸受の寸法諸元から計算
により求められる損傷発生箇所との相関関係をあらかじ
め設定しておくことで、そこに現れているパルス的なピ
ーク波形発生の周期性と照合することにより、軸受の損
傷発生位置を特定し、交換部品の発注作業の効率化を行
うことができる。
【0037】実施の形態5によれば、軸受の損傷発生位
置毎に異なる振動の特徴周波数帯域での、ピーク発生の
周期性を予め設定しておくことで、警報として出力され
た最大値の周波数帯域でのピーク波形発生の周期性から
軸受の損傷発生位置を判定することができる。
【0038】実施の形態6.実施の形態6は、実施の形
態1での軸受回転時に、軸受に対してラジアル方向の荷
重を加えることにより、異常軸受の検出精度を向上させ
る。軸受に対してラジアル方向の荷重を加えると、ラジ
アル方向の真下に転動体が来たときには、1つの転動体
で荷重を受け、転動体がラジアル方向の真下から移動し
た場合には2つの転動体で荷重を受けることになるた
め、各転動体に加わる力が異なる。つまり軸が回転する
と、転動体がラジアル方向の位置を通過する周期の振動
が発生する。この振動を転動体通過振動という。この振
動は軸受に加わる荷重が大きくなることによって増幅さ
れる。
【0039】実施の形態6によれば、ラジアル方向に荷
重を加えることによって、軸受の損傷により発生する振
動が顕著になり、振動の発生が小さい微小な損傷の場合
にも、判定精度を向上させることができる。
【0040】実施の形態7.実施の形態7は、実施の形
態1での軸受箱表面への振動検出器の取付けに磁石を使
用し、磁石と軸受箱表面との接触共振を、診断のための
判定に使用することにより、異常軸受の検出精度を向上
させるものである。軸受箱表面への振動検出器の取り付
けに磁石を使用すると、振動検出器により検出される振
動成分に、軸受箱と磁石の接触による共振成分が含まれ
ることになる。この共振成分は、正常な軸受の場合にも
振動として発生するが、軸受に損傷が起こり異常な振動
が発生した場合には、さらにこの共振成分が増幅されて
表れてくる。
【0041】実施の形態7によれば、この共振による振
動成分を監視することにより、軸受の特徴振動周波数帯
域に振動の影響が表れないような小さな損傷も明確に捕
らえることができ、軸受の異常判定精度を向上させるこ
とができる。
【0042】実施の形態8.実施の形態1では、各周波
数毎の平均実効値、最大値を求めるのに、ウェーブレッ
ト変換を用いていたが、短時間高速フーリエ変換を用い
てもよい。実施の形態8では、短時間高速フーリエ変換
を用いた場合について、図7に基づいて説明する。この
実施の形態8においては、短時間FFT演算器を設け、
各周波数帯域毎の時系列信号を求めるようにしたもので
あり、その他の動作は、実施の形態1と同様である。
【0043】図7は、この発明の実施の形態8による軸
受診断装置を示す構成図である。図7において、1〜
4、6〜15は図1におけるものと同一のものである。
16は変換手段として短時間FFT(STFT:Sho
rt−Time Fourier−Transfor
m)演算器であり、各周波数帯域毎の時系列信号を求め
るものである。このようにフーリエ変換器である短時間
FFT演算器16を設けて、各周波数帯域毎の時系列信
号を求めることにより、周波数分解能を向上させること
ができる。
【0044】実施の形態8によれば、短時間FFTの優
れた分解能を利用して、ピークが周期性を持って間欠的
に発生する軸受局部の損傷においても、診断の信頼性を
向上させることができる。
【0045】実施の形態9.実施の形態8では、各周波
数毎の平均実効値、最大値を求めるのに、短時間フーリ
エ変換を用いていたが、ウィグナー分布関数による変換
を用いてもよい。実施の形態9では、ウィグナー分布関
数による変換を用いた場合について、図8に基づいて説
明する。この実施の形態9においては、ウィグナー分布
関数による演算器を設け、各周波数帯域毎の時系列信号
を求めるようにしたものであり、その他の動作は、実施
の形態8と同様である。
【0046】図8は、この発明の実施の形態9による軸
受診断装置を示す構成図である。図8において、1〜
4、6〜15は図1におけるものと同一のものである。
17は変換手段としてウィグナー分布関数演算器であ
り、各周波数帯域毎の時系列信号を求めるものである。
ウィグナー分布関数では窓関数によるデータ長の制限を
受けず、周波数分解能が低下するという問題はない。ス
ペクトル分解能はデータ長によって決まり、全データ長
のフーリエ変換と同程度の分解能が与えられる。また時
間分解能は、サンプリング間隔と同程度となる。
【0047】実施の形態9によれば、ウィグナー分布の
優れた分解能を利用して、ピークが周期性を持って間欠
的に発生する軸受局部の損傷においても、診断の信頼性
を向上させることができる。
【0048】実施の形態10.実施の形態9では、各周
波数毎の平均実効値、最大値を求めるのに、ウィグナー
分布関数による変換を用いていたが、所定の周波数帯域
の周波数成分を通過させる複数の帯域フィルタを用いて
もよい。実施の形態10では、所定の周波数帯域の周波
数成分を通過させる複数の帯域フィルタとして、デジタ
ルBPFを用いた場合について、図9に基づいて説明す
る。
【0049】図9は、この発明の実施の形態10による
軸受診断装置を示す構成図である。図9において、1〜
4、6〜15は図1におけるものと同一のものである。
18は信号を各周波数帯域の時系列信号に変換する変換
手段としてのデジタルBPFである。デジタルBPF1
8は、例えば、ある軸受の異常振動の特徴周波数帯域が
800〜8k[Hz]であるような場合、この周波数帯
域を網羅するように500〜16k[Hz]までの5オ
クターブ分を対象とし、1/3オクターブ毎の分解能を
与えるとして全16バンド分設ける。19はデジタルB
PF18からの交流信号を整流する整流器である。
【0050】実施の形態10によれば、各周波数毎の時
系列信号を求める手法として、デジタルBPF18を用
いることにより、同じ帯域フィルタであるアナログBP
Fとは異なり、ソフトウェアにより処理できるため、フ
ィルタ特性の変更や診断する周波数帯域の追加などに柔
軟に対応することが可能である。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。回転中
の軸受の振動を検出する振動検出手段と、この振動検出
手段によって検出された検出信号を周波数帯域毎の時系
列信号に変換する変換手段と、この変換手段によって変
換された周波数帯域毎の時系列信号の最大値及び平均実
効値を抽出する抽出手段と、この抽出手段によって抽出
された周波数帯域毎の時系列信号の最大値及び平均実効
値をそれぞれ予め設定された判定値と比較する比較手段
を備えたので、時系列信号の最大値及び平均実効値によ
り、小さい異常を検出することができる。また、変換手
段は、振動検出手段によって検出された検出信号をウェ
ーブレット変換するウェーブレット変換手段であるの
で、周波数帯域毎の時系列信号の分離の特性を向上させ
ることができる。
【0052】また、変換手段は、振動検出手段によって
検出された検出信号を短時間高速フーリエ変換する短時
間高速フーリエ変換手段であるので、周波数の分解能を
向上させることができる。さらに、変換手段は、振動検
出手段によって検出された検出信号をウィグナー分布関
数によって変換を行うウィグナー分布関数変換手段であ
るので、時間軸の分解能を向上させることができる。
【0053】また、変換手段は、振動検出手段によって
検出された検出信号の所定の周波数帯域の周波数成分
を、それぞれ通過させる複数の帯域フィルタを用いて構
成されたので、デジタルBPFの場合は条件の変更に対
応させることができ、アナログBPFの場合は処理を高
速に行うことができる。また、軸受の型式、使用年数を
入力する入力手段と、この入力手段によって入力された
軸受の型式、使用年数により、比較手段への入力を補正
する補正手段を備えたので、軸受の型式、使用年数によ
り補正するので、より信頼性の高い診断を行うことがで
きる。
【0054】さらにまた、判定値は、正常な軸受を用い
て、抽出された周波数帯域毎の時系列信号の最大値及び
平均実効値に基づき設定されているので、対象物に即し
た判定値の設定が容易になる。また、判定値は、損傷を
有する軸受を用いて、抽出された周波数帯域毎の時系列
信号の最大値及び平均実効値に基づき設定されているの
で、判定を必要とする損傷の程度に応じた判定値を設定
することができる。
【0055】また、時系列信号のピーク波形の周期に基
づき、軸受の損傷位置を特定する損傷位置特定手段を備
えたので、軸受の損傷位置を特定することができる。加
えて、平均実効値と比較される判定値は、軸受の寿命を
判定するように設定されているので、容易に軸受の寿命
を知ることができる。
【0056】また、振動が検出される軸受は、ラジアル
方向に荷重が加えられているので、異常な振動成分を増
幅させて、異常の判定精度を向上させることができる。
また、振動検出手段は、磁石によって軸受箱に取付けら
れているので、磁石と軸受箱の接触により発生する接触
共振により、異常の判定精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による軸受診断装置
を示す構成図である。
【図2】 正常な軸受の振動波形の一例を示す図であ
る。
【図3】 軌道面全周にわたる損傷を起した軸受の振動
波形の一例を示す図である。
【図4】 軌道面局部に損傷を起した軸受の振動波形の
一例を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による軸受診断装置
を示す構成図である。
【図6】 軸受の使用年数と平均実効値の関係を示す図
である。
【図7】 この発明の実施の形態8による軸受診断装置
を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態9による軸受診断装置
を示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態10による軸受診断装
置を示す構成図である。
【図10】 従来の軸受診断装置を示す構成図である。
【図11】 従来の軸受診断装置を説明する異常時原波
形を示す図である。
【図12】 従来の軸受診断装置を説明する足切後の波
形を示す図である。
【符号の説明】
1 軸受、2 振動検出器、3 増幅器、4 A/D変
換器、5 ウェーブレット変換演算器、6 平均実効値
演算器、7 パラメータ設定器、8 判定値格納器(平
均実効値用)、9 補正器(平均実効値用)、10 比
較器(平均実効値用)、11 最大値演算器、12 判
定値格納器(最大値用)、13 補正器(最大値)、1
4 比較器(最大値用)、15 警報器、16 短時間
FFT演算器、17 ウィグナー分布関数演算器、18
デジタルBPF、19 整流器。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G024 AC00 BA11 CA09 CA13 FA01 FA06 2G064 AA17 AB22 CC43 3J101 AA02 AA62 FA24 GA41

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中の軸受の振動を検出する振動検出
    手段、この振動検出手段によって検出された検出信号を
    周波数帯域毎の時系列信号に変換する変換手段、この変
    換手段によって変換された周波数帯域毎の時系列信号の
    最大値及び平均実効値を抽出する抽出手段、この抽出手
    段によって抽出された周波数帯域毎の時系列信号の最大
    値及び平均実効値をそれぞれ予め設定された判定値と比
    較する比較手段を備えたことを特徴とする軸受診断装
    置。
  2. 【請求項2】 変換手段は、振動検出手段によって検出
    された検出信号をウェーブレット変換するウェーブレッ
    ト変換手段であることを特徴とする請求項1記載の軸受
    診断装置。
  3. 【請求項3】 変換手段は、振動検出手段によって検出
    された検出信号を短時間高速フーリエ変換する短時間高
    速フーリエ変換手段であることを特徴とする請求項1記
    載の軸受診断装置。
  4. 【請求項4】 変換手段は、振動検出手段によって検出
    された検出信号をウィグナー分布関数によって変換を行
    うウィグナー分布関数変換手段であることを特徴とする
    請求項1記載の軸受診断装置。
  5. 【請求項5】 変換手段は、振動検出手段によって検出
    された検出信号の所定の周波数帯域の周波数成分を、そ
    れぞれ通過させる複数の帯域フィルタを用いて構成され
    たことを特徴とする請求項1記載の軸受診断装置。
  6. 【請求項6】 軸受の型式、使用年数を入力する入力手
    段、この入力手段によって入力された軸受の型式、使用
    年数により、比較手段への入力を補正する補正手段を備
    えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一
    項記載の軸受診断装置。
  7. 【請求項7】 判定値は、正常な軸受を用いて、抽出さ
    れた周波数帯域毎の時系列信号の最大値及び平均実効値
    に基づき設定されていることを特徴とする請求項1〜請
    求項6のいずれか一項記載の軸受診断装置。
  8. 【請求項8】 判定値は、損傷を有する軸受を用いて、
    抽出された周波数帯域毎の時系列信号の最大値及び平均
    実効値に基づき設定されていることを特徴とする請求項
    1〜請求項6のいずれか一項記載の軸受診断装置。
  9. 【請求項9】 時系列信号のピーク波形の周期に基づ
    き、軸受の損傷位置を特定する損傷位置特定手段を備え
    たことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項
    記載の軸受診断装置。
  10. 【請求項10】 平均実効値と比較される判定値は、軸
    受の寿命を判定するように設定されていることを特徴と
    する請求項1〜請求項9のいずれか一項記載の軸受診断
    装置。
  11. 【請求項11】 振動が検出される軸受は、ラジアル方
    向に荷重が加えられていることを特徴とする請求項1〜
    請求項10のいずれか一項記載の軸受診断装置。
  12. 【請求項12】 振動検出手段は、磁石によって軸受箱
    に取付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項
    11のいずれか一項記載の軸受診断装置。
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