JP2007101245A - 支援装置 - Google Patents

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光一 和田
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Abstract

【課題】包括的なパラメータ探索を行なうことができる知識作成支援装置を提供する。
【解決手段】特徴量セット設定部15と、パラメータのセットを設定するパラメータセット設定部12と、パラメータセット設定手段で設定されたパラメータに基づき、時間軸と周波数軸で記述されるパラメータテーブルを生成し、与えられた波形データに対し、時間軸と周波数軸で特徴量を記述したデータ構造からなる特徴マトリックスを求める特徴マトリックス演算部18と、特徴マトリックス演算部で作成された特徴マトリックスを取得し、取得した特徴マトリックスの各周波数成分における時間軸の推移情報をスカラ量に変換する推移情報抽出処理演算部19と、特徴マトリックス並びに推移情報抽出処理演算部により求めた情報に基づいて、波形データについてのプロファイルデータを作成し、プロファイルデータベース22に登録するプロファイルデータ作成部21とを備えた。
【選択図】図10

Description

この発明は、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報提供する支援装置に関するものである。
自動車や家電製品などには、モータが組み込まれた回転機器が非常に多く用いられている。例えば自動車を例にとってみると、エンジン,パワーステアリング,パワーシート,ミッションその他の至る所に回転機器が実装されている。また、家電製品は、冷蔵庫,エアコン,洗濯機その他各種の製品がある。係る回転機器が実際に稼働した場合、モータ等の回転に伴って音が発生する。
係る音は、正常な動作に伴い必然的に発生するものもあれば、不良に伴い発生する音もある。不良に伴う異常音の発生原因は、ベアリングの異常,内部の異常接触,アンバランス,異物混入などがある。例えば、ギヤ1回転について1度の頻度で異常音が発生する原因は、ギヤの欠け,異物のかみ込み,スポット傷,モータ内部の回転部と固定部が回転中の一瞬だけこすれ合うことなどがある。また、人が不快と感じる音は、例えば人間の可聴範囲である20Hzから20kHzの中で様々な音がある。不快と感じる音の周波数の一例としては、例えば約15kHz程度のものがある。従って、係る所定の周波数成分の音が発生している場合も異常音となる。もちろん、異常音はこの周波数(15kHz)に限らない。
係る不良に伴う音は、不快であるばかりでなく、さらなる故障を発生させるおそれもある。そこで、それら各製品に対する品質保証を目的とし、生産工場においては、通常検査員による聴覚や触覚などの五感に頼った「官能検査」を行ない、異常音の有無の判断を行なっている。具体的には、耳で聞いたり、手で触って振動を確認したりすることによって行なっている。ここで官能検査とは、人間の感覚器官が感知できる属性を人間の感覚器官そのものによっておこなう検査のことである。
ところで、数年前から自動車に対する音品質の要求が急速に高くなってきている。すなわち、自動車業界では、エンジン,ミッション,パワーシートなどの車載駆動パーツの検査を定量的に自動検査するニーズが高まっており、従来から行なわれている検査員による上記の官能検査のように定性的で曖昧な検査ではそのニーズに応える品質を得ることができなくなってきている。
そこで、係る問題を解決するため、定量的かつ明確な基準による安定した検査を目的とした異音検査装置が開発されている。この異音検査装置は、「官能検査」工程の自動化を目的とした装置であり、製品駆動部の振動や音をセンサで測定し、そのアナログ信号をFFTアルゴリズムなどを応用した周波数解析装置を使って周波数成分を調べて検査するものである(特許文献1)。アナログ信号の解析は、他にバンドパスフィルタを応用したものでもよい。
この特許文献1に開示された技術を簡単に説明すると、FFTアルゴリズムを応用した周波数解析装置は、時間領域信号を高速フーリエ変換アルゴリズムにより、周波数領域の分析をすることができる。一方、異常音の周波数領域もある程度決まっている。従って、分析により抽出された周波数成分のうち、異常音の発生領域に該当する成分を抽出することができるので、係る抽出した成分の特徴量を求める。そして、特徴量から異常の有無やその原因などをファジィ推論などを用いて推定するようにしている。
上記した異音検査システムでは、一度定めた基準に従った自動判定ができるとともに、検査した結果と、そのときの波形データを、異音検査システム内の記憶装置に保存することができる。
上記のような異音検査システムは、検査を実行する際に使用する最適な特徴量の選択および特徴量演算用の諸パラメータの選択を行なう必要がある。しかし、係る特徴量とパラメータの選択処理は、人が勘と経験に頼って行なっているのが現状である。
特開平11−173909号
特許文献1等に開示された従来の異音検査システムでは、異常の有無に対応する特徴量を抽出することおよび、特徴量を演算するためのパラメータの選択は人が勘と経験に頼って行なっている。
従って、数千件を超える異常判定結果のデータから異常の有無とそれに対応する特徴量および特徴量を演算するために用いるパラメータを選択することは、経験と勘が要求されるだけでなく、非常に大きな工数が必要であり、煩雑で時間と労力がかかる。
すなわち、波形解析を行なう場合、各波形の特徴を表すために様々な方法で検査対象の波形を特徴量化する。そして、1つの特徴量の値を得る際には通常いくつかのパラメータがあり、これらの設定を変更することで特徴量の値は変化する。つまり、パラメータを適切に設定すると、波形解析時に、その波形の特徴が特徴量の値として、顕著に現れてくるため、これらのパラメータの調整作業を行なうことが重要である。
ところが1つのパラメータだけでも設定パターンは多いため、設定を逐次変えながら特徴量の演算結果を比較することはなかなか難しく適切なパラメータの決定も困難である。また複数の特徴量のどれに最も特徴が現れているのかを確認するのもパラメータとの組み合わせが多く困難なため、非常に大きな時間および労力を要している。
また、決定した特徴量やパラメータは、熟練者による経験的,直感的な調整作業の結果であり、パラメータの設定理由に科学的根拠が欠如するため、設定したパラメータの効果や適用範囲を検証するのが非常に困難となっている。また、係る経験等に基づくことから、特徴量等を設定する作業者間で、設定した結果が異なる可能性もある。さらに、例えば周波数成分を取ってみても、上述したように人が不快と感じる音の周波数の一例としては、例えば約15kHz程度のものがあるため、商品から係る不快と思われる音が出ないようにするためには、係る周波数帯を特徴量・パラメータに設定することができるものの、商品自体の故障・異常等に伴い発生する音・振動(波形信号)の周波数帯は一義的に定まるものではなく、さらに、検査対象のワーク(商品)が変わると、異常・故障等の不良品の場合に発生する音・振動の周波数帯はさらに多岐にわたる。よって、注目すべき周波数帯を決定するだけでも、煩雑である。さらに、上述したように特徴量・パラメータの決定は、熟練者の経験等に基づくことから、検査対象が未知のワーク(新規開発の商品等)の場合には、決定にさらなる時間と労力がかかるばかりか、決定した内容が本当に正しいものか否かを確定することもしにくいという問題もある。
この発明は、ユーザが最適な特徴量およびまたはパラメータを決定する選定過程において、包括的なパラメータ探索を行ない、段階的にパラメータの検討ができるとともに、選定過程のトレースができる支援装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明に係る支援装置は、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報提供する支援装置であって、ひとつ以上の特徴量を設定する特徴量設定手段と、時間軸と周波数軸における分析範囲と分解能を設定するパラメータを設定するパラメータ設定手段と、前記パラメータ設定手段で設定されたパラメータに基づき、時間軸と周波数軸で記述されるパラメータテーブルを生成し、与えられた波形データに対し、そのパラメータテーブルを構成する各パラメータ要素で規定される各変換領域ごとに前記特徴量設定手段で設定された特徴量を求めることで、時間軸と周波数軸で特徴量を記述したデータ構造からなる特徴マトリックスを求める特徴マトリックス演算手段と、その特徴マトリックス演算部で求めた前記特徴マトリックスに基づいて、前記波形データについてのプロファイルデータを作成し、データベースに登録するプロファイルデータ作成手段と、を備えて構成する。
前記特徴マトリックス演算手段で作成された特徴マトリックスを取得し、その取得した特徴マトリックスの各周波数成分における時間軸の推移情報を与えられた推移情報抽出パラメータに基づいてスカラ量に変換する推移情報抽出処理演算手段を設け、前記プロファイルデータ作成手段は、前記推移情報抽出処理演算手段により求めた情報も前記プロファイルデータに登録するようにしても良い。
また、別の解決手段としては、検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報提供する支援装置であって、処理対象の波形データについて、時間軸と周波数軸で規定される複数の変換領域に特徴量を記述したデータ構造からなる特徴マトリックスを取得し、その取得した特徴マトリックスの各周波数成分における時間軸の推移情報をスカラ量に変換する推移情報抽出処理演算手段を設け、前記プロファイルデータ作成手段は、前記推移情報抽出処理演算手段により求めた情報も前記プロファイルデータに登録するようにしてもよい。
上記の各発明を前提とし、前記データベースに格納されたプロファイルデータを検索するデータ検索手段と、そのデータ検索手段で検索されたプロファイルデータに基づく情報を出力する手段とを備えるとよい。
本発明によれば、特徴マトリックスを生成することで、波形データについて時間軸と周波数軸上の各領域(パラメータ要素)の特徴量が求められ、マトリックス状に管理される。よって、あらゆる組み合わせのパラメータについての特徴量を求めることになるので、包括的なパラメータ探索が行なえる。変換領域は、設定する変換領域に関するパラメータを調整・変更することで変更可能である。よって、特徴マトリックスを多数生成し、比較検討することで、より広範囲・多岐にわたる周波数軸と時間軸で規定される変換領域についての特徴量を求めることができ、周波数軸と時間軸のどの組み合わせがよいかの検討を行なうための情報を提供することが可能となる。
また、推移情報のスカラ量を求めることで、どの周波数軸と時間軸において、どの組み合わせが良いかの判断をするに際し、そのスカラ量の異同・大小などにより、簡単に判断・決定することができると共に、その決定した場合の科学的根拠を説明しやすくなる。
さらに、特徴マトリックス演算手段により、特徴マトリックスを求め、特徴マトリックスに基づいて推移情報抽出処理演算手段により時間の推移情報をスカラ量に変換して有効な周波数帯を検出するための情報を提供することが可能となる。このように、変換領域パラメータの検討と、推移情報抽出のためのパラメータの検討を分けて行なうことができるようになっており、段階的なパラメータ検討が可能となる。
また、パラメータを変化することによって特徴量の値も変化する。各設定手段により異なるパラメータを設定し、特徴マトリックスや推移情報のスカラ量を求めることができる。つまり、プロファイル生成を、対話的に変更,追加,削除することが可能となる。
特徴量には処理過程で多くのパラメータが存在する。よって、特徴量やパラメータの検討を行なう場合、以前の検討結果を紛失してしまう可能性が発生する。そこで本発明では,波形毎の処理過程をデータベースに保存し、過去にどのような特徴量変換をどのようなパラメータで行ったかを記憶保持し、トレースできる。つまり、パラメータを設定して特徴量を求めた(特徴マトリックス等を求める)際に、使用したパラメータとその結果算出された特徴量を関連づけしたプロファイルデータを作成し、データベースに登録する。検索手段により必要な情報を抽出することで、後日確認等が行なえる。
本発明において、「パラメータ」とは、与えられた波形データの特徴量の演算結果に影響を与えうる演算処理上の設定項目である。このパラメータは、波形を特徴量に変換する過程で、縦別すると以下の2種類のパラメータが存在する。1つ目は、「変換領域に関するパラメータ」である。従来の波形解析技術では,まず波形を特徴量化するために変換領域を設定する。具体的には,波形の分割間隔(時間時期常での切出し間隔(フレーム幅)等),FFT変換単位(窓幅),バタワースフィルタ処理の監視周波数帯域などが挙げられる。これらのパラメータは、前処理として実行される場合もある。2つ目は、「推移情報抽出パラメータ(もしくはアルゴリズム)」である。この推移情報抽出パラメータは、各周波数成分における特徴量の推移情報(時間変化)から、判定・判別の対象となる属性に関係する情報を抽出するパラメータである。一般的には、ピークtoピークや変化量,平均値などの計算によってベクトル量をスカラ量に変換(情報量の削減)する方法がとられる。また、パラメータの役割として,波形の推移情報に含まれる特徴を抽出する他、ノイズや外乱などを除外する役割で使用される場合もある。
*用語の定義
<特徴マトリックス>
特徴マトリックスは、波形の特徴量化(数値化)において、時間軸と周波数軸で特徴量を記述したデータ構造である。
<プロファイル>
波形には複数の特徴が内在しているため、1つの特徴量でその波形の特徴を記述することは出来ない。よって、波形の特徴を記述するには複数の特徴量で構成する必要がある。そこで、特徴マトリックスの時間成分を圧縮(スカラ量に変換)し、一方の軸に複数の特徴量を並べたデータ構造をプロファイルと定義する。
<プロファイルデータ>
波形には収録情報(センサ種類,ワーク情報,駆動条件など)が複数存在し、また特徴量化の過程で使用するパラメータセットも複数存在する。よって、分析過程をトレースするには各波形における収録情報と各パラメータセットによる変換結果(特徴マトリックスとプロファイル)をデータ化する必要がある。ここでは、このデータをプロファイルデータと定義する。
<プロファイルリスト>
複数の波形における各種情報(プロファイルデータから抽出)と、任意のプロファイル構成要素を関連付けしたデータ構造をプロファイルリストと定義する。
本発明では、ユーザが最適な特徴量およびまたはパラメータを決定する選定過程において、包括的なパラメータ探索を行ない、段階的にパラメータの検討ができるとともに、選定過程のトレースができる。
まず、本発明の実施形態の支援装置を用いて最終的に決定した特徴量およびまたはパラメータを設定する対象となる異音検査装置を簡単に説明する。異音検査装置は、振動センサまたは音声マイクなどで取得した波形データに対し前処理を行なった後、所定の複数の特徴量を演算し、演算結果から有効なものを用いて良品/不良品/不定の判断を行なうことを基本構成としている。その前処理としてのフィルタには、バンドパスフィルタ,ローパスフィルタ,ハイパスフィルタなど複数種類用意されるとともに、演算する特徴量も多数用意される。
検査対象にとって良否判定をするのに有効な特徴量は存在しており、あまり有効でない特徴量等を演算する処理は無駄となる場合がある。但し、有効な特徴量は、検査対象はもちろんのこと、異常の種類等によっても異なり、どの検査対象に対しても万能な特徴量・は無い。そこで、本実施形態では、検査対象に適した特徴量を決定するための情報を提供する機能を備えた。また、各特徴量は、演算方式は決定されているものの、パラメータを変えることで、演算の結果得られる特徴量の値ひいては判定結果も変わる。つまり、本来有効な特徴量であっても、設定するパラメータを誤ると、誤判定をするおそれがある。従って、本実施形態の支援装置は、特徴量とパラメータの適した組み合わせを包括的に見つけるための情報を提供する機能を備えている。さらに、本支援装置により選定した情報の選定過程を表示するトレース機能も備えている。
図1は、本発明の好適な一実施の形態を示している。図1に示すように、支援装置10は、ユーザとの間の入力インタフェースとして、波形データ入力指示部11,特徴量セット設定部15,パラメータセット設定部12,推移情報抽出方法入力部13並びにデータ検索部14を備えている。なお、図示省略するが、支援装置10の出力インタフェースとして、表示装置,印刷装置その他の出力装置を備えている。
さらに、支援装置10は、入力インタフェース(波形データ入力指示部11,特徴量セット設定部15,パラメータセット設定部12)からの指示に従い特徴マトリックスを求める特徴マトリックス演算部18と、波形データ入力指示部11からの指示に従い所望の波形データを特徴マトリックス演算部18に与える波形データ入力部16と、波形データを記憶保持する波形データベース17と、推移情報抽出方法入力部13からの指示に基づいて推移情報を抽出する推移情報抽出処理演算部19と、各演算部18,19で求めた情報に基づいて波形データのプロファイルデータを作成するプロファイルデータ作成部21と、そのプロファイルデータ作成部21で作成したプロファイルデータを格納するプロファイルデータベース22と、入力インタフェースのデータ検索部14からの依頼に基づきプロファイルデータベース22をアクセスし、必要な情報を取得すると共に、出力するデータ検索実行部20と、を備えている。なお、図示省略するが、たとえば、振動センサまたは音声マイクなどの波形信号検出手段を接続し、その波形信号検出手段から取得した波形信号に基づくデータを波形データとして入力するようにしても良い。この場合、通常波形信号検出手段の出力信号は、アナログデータであるため、支援装置10の内部あるいは外部にA/Dサンプリングを設け、波形信号検出手段から与えられるアナログ波形信号をサンプリングし、デジタルの波形データを生成する必要がある。
波形データ入力指示部11は、特徴マトリックスを求めるために特徴マトリックス演算部18に与える波形データを指定するものである。与える波形データとしては、本実施の形態では、波形データベース17に格納された既存の波形データであり、波形データベース17に格納された波形データを用いる場合には、どのファイルの波形データを使用するかを指示する。ここで指定する波形データは、1個の場合もあれば、複数個の場合もある。さらに、波形データベース17には、例えば良品のグループに属する波形データや、不良品のグループに属する波形データや、A製品についての波形データなど、波形データのグループも入力できるようになっている。
波形データ入力部16は、受け取った指示に従い、波形データベース17にアクセスし、波形データ入力指示部11により指定された波形データ(例えば、ファイル名で指定)を取得し、特徴マトリックス演算部18に渡す。
特徴量セット設定部15は、特徴量セット(波形特徴表現演算式)を特徴マトリックス演算部18に渡す。例えば、与える特徴量の一例としては、RMS(実効値),AMX(ピーク to ピーク),平均値等、各種のものがあり、その組み合わせは任意に設定できる。この特徴量セットの指定・設定方法としては、例えば、特徴量セット設定部15が予め用意した特徴量(所定の記憶装置に格納しておく)を表示装置にリストアップし、そのリストアップされた特徴量の中からユーザが1または複数個指定することで対応できる。また、予め複数の特徴量を組み合わせた特徴量セットの入力装置を用いて特徴マトリックスを作成する特徴量を入力しても良いし、予め1または複数の特徴量セットを用意しておき(所定の記憶装置に格納しておく)、その特徴量セットを呼び出すとともに、表示装置に表示し、ユーザにいずれの特徴量セットを使用するか選択させるようにしてもよい。その場合でも、マニュアル操作によりユーザが希望する任意の特徴量からなる特徴量セットを設定できるようにしておくとよい。
パラメータセット設定部12は、パラメータセット(演算設定値)を特徴マトリックス演算部18に設定するものである。このパラメータセットは、時間軸と周波数軸において分析範囲と分解能を設定するもので、特徴量演算に使用するパラメータの構成要素のセットである。各パラメータ(Param)は、たとえば図2に示すようになっており、分析範囲を特定するための特徴量抽出の波形を分割する1フレームの時間(duration[秒])や、1フレームから抽出するデータサイズ(TimeFrameSize[データ])や、前後のフレームの重なり時間(TimeSiftSize[秒]:0秒とするとフレーム同士は重ならず、1フレームの時間間隔で波形データを切り出す)や、分析対象とする周波数の分析範囲を規定する周波数範囲(FreqFrameSize[Hz])や、周波数の切出し範囲の重なり等の各種のパラメータ要素がある。分析範囲が短いほど分解能が高くなり、分析範囲が同じ場合には、データサイズが大きい方が分解能が高くなる。図示したパラメータの要素は一例であり、他にも設定可能である。また、1つのパラメータセットにおいて、たとえば分析範囲は、全て等しくする必要はなく、異ならせても良い。特に、時間軸については全てのフレーム幅を等しくすることが多いが(異ならせても良い)、周波数軸については適宜異ならせても良い。たとえば、1番目は0から10Hzで2番目は10から100Hzにするなどである。
このパラメータセットの設定も、特徴量セットの設定と同様に、要素の入力テンプレート(数値は空欄)を用意し、そこに数値を入力するようにしても良いし、初期値として数値を入力したものを複数用意しておき、そこから適宜選択したり、初期値を適宜修正することでパラメータセットを設定することができる。また、関数f()により、自動設定することもできる。
これにより、変換領域に関するパラメータを、マトリックス状のパラメータテーブル(図3参照)として設定することができる。このパラメータテーブルは、1つのパラメータに対し1つ作成される。Xa,bは、各軸上での特徴量化するためのパラメータ要素である。aは時間軸についてのパラメータ要素により決定され、bは周波数軸についてのパラメータ要素により決定される。Xa,bは、時間軸に関するパラメータ要素のa番目の変数領域(a番目のフレームの領域)と、周波数軸に関するパラメータ要素のb番目の変数領域とにより決定される。つまり、仮に、周波数軸が2番目(b=2)の変数領域が10から100Hzとすると、X1,2は、1番目のフレームについて10から100Hzの周波数帯について特徴量を求めることを意味するパラメータ要素であり、X2,2は、2番目のフレームについて10から100Hzの周波数帯について特徴量を求めることを意味するパラメータ要素である。
パラメータセットは、図2に示すようなパラメータの集まり(p1,p2,……,pn)であり、パラメータテーブルは、図3に示すように各パラメータごとに生成される特徴量を演算するためのパラメータの集まり(要素Xa,b)である。
特徴マトリックス演算部18は、波形データ入力部16から与えられた波形データを読み込み、その読み込まれた波形データを、各パラメータテーブルに基づいて要素分割する(要素数は時間軸分解能×周波数分解能)。上述した例では、パラメータ要素Xa,bで規定される変数領域について、指定された特徴量Fa,bを算出する。各特徴量Fa,bが、それぞれ特徴量要素となり、その各要素から特徴マトリックス(図4参照:縦軸が時間軸で横軸が周波数軸)を作成する。従って、パラメータテーブルは、パラメータセットを構成するパラメータごとに作成されるため、ある特徴量について着目すると、パラメータセットを構成するパラメータの数だけ特徴マトリックスが作成される。さらに、特徴量も通常、特徴量セット設定部15により複数個設定されるため、「特徴量の数×パラメータの数」分の特徴マトリックスが生成される。この作成された特徴マトリックスは、プロファイルデータ作成部21と推移情報抽出処理部19に与えられる。
推移情報抽出方法入力部13は、推移情報抽出パラメータ(推移情報抽出方法)を推移情報抽出処理演算部19に設定する。すなわち、与えられた波形データは、上述したように、パラメータテーブルを用いて特徴マトリックスに変換される。この特徴マトリックスの各列の要素ベクトルが特徴量の推移情報となる。そこで、本実施の形態の「推移情報抽出パラメータ」は、推移情報の時間軸成分(ベクトル情報)の情報量を削減(圧縮)してスカラ量に変換するためのパラメータ(もしくはアルゴリズム)である。このように、スカラ量に変換することで、有効な特徴量か否かを容易に比較・判断することができる。情報抽出パラメータとしては、たとえば、ピークtoピークであったり、平均値であったり、最大値や、閾値越えのピーク数等各種のものがある。
推移情報抽出処理演算部19は、推移情報抽出パラメータ(アルゴリズム)を読み込み、特徴マトリックス演算部18から取得した特徴マトリックスの推移情報抽出処理を行なう。一例を示すと、図5(a)に示すように、2つの波形データ(たとえば、良品と不良品)におけるある周波数(ここでは、周波数軸の1番目)の時間推移情報が、図5(b)のようになっていたとする。図から明らかなように、2つの波形の時間推移情報は大きく異なるため、この特徴量の、この周波数を用いることで、2つの波形を識別することができる。しかし、実際には、1つの特徴マトリックスを見ても、周波数軸のm列分の時間推移情報が存在し、しかも、上述したように、特徴マトリックスの数も、1つの波形データに対し、「特徴量の数×パラメータの数」だけ存在するため、現実問題として図5(b)に示すように、実際の時間推移情報をみて比較するのは困難である(処理対象が少ない場合には可能性はあるが)。また、時間推移情報のように、波形同士を比較した場合には、感覚的な要素も含まれ、どの周波数と特徴量の組み合わせが最も良いか等を判断する場合には、最終的な決定がしにくく、仮に決定したとしても、決定した特徴量とパラメータの設定理由に科学的根拠が欠如する。そこで、推移情報抽出処理演算部19は、上述したように、ピークtoピークなどの推移情報抽出パラメータを用いて、ある周波数におけるある特徴量の時間推移情報に対応するスカラ量を求める。このようにスカラ量を求めることで、各時間推移情報を数値化することができ、識別に適した周波数・特徴量の組み合わせか否かの判断を容易に行なうことができるとともに、決定した後も弁別したい波形データについて得られたスカラ量の差が大きいものほど、識別しやすいことになり、パラメータの設定理由に対する科学的根拠も十分主張できる。
推移情報抽出処理演算部19は、抽出した推移情報のスカラ量をプロファイルデータ作成部21に与える。プロファイルデータ作成部21は、取得した推移情報(スカラ量)に対応するプロファイルデータをプロファイルデータベース22から呼び出すとともに、そこに追加後、プロファイルデータベース22に格納(更新登録)する。
プロファイルデータ作成部21は、特徴マトリックス演算部18から取得した特徴マトリクスや、推移情報抽出処理演算部19から取得したプロファイル情報に基づき、各波形データについてのプロファイルデータを作成し、プロファイルデータベース22に格納する。上述したように、プロファイルデータに登録する情報は、各演算部が順次作成していくので、本実施の形態では、データを取得するごとプロファイルデータを作成すると共に登録するようにしている。つまり、新規に取得したデータに基づいて新たにプロファイルデータを作成し、対応するプロファイルデータが存在する場合には、それを読み出して必要な情報を追記して更新し、再登録するようにしている。プロファイルデータの一例を示すと、図6のようになる。
ここで、[Information]は、波形ファイルの情報を記述するもので、たとえば、「ファイル名」,「日付」,「聴感結果(OK/NG)」などを格納する。このデータは、波形データデータベースに波形データを登録する際に、その波形データのファイルに併せて格納させておき、波形データ入力部16が指定されたファイル名の波形データを呼び出して特徴マトリックス演算部18に渡す際に、併せて係る波形ファイルの情報を渡す。そして、特徴マトリックス演算部18は、作成した特徴マトリックスとともに波形ファイルの情報も一緒にプロファイルデータ作成部21に渡すことでプロファイルデータに格納することができる。
[Parameter]は、パラメータセット(特徴量演算に使用するパラメータテーブルの構成要素)を記述するものである。このパラメータセットも、特徴マトリックス演算部18が取得したものをそのままプロファイルデータ作成部21に転送する(特徴マトリックスと共に)ことで、プロファイルデータに格納される。
[AMX]や[RMS]等は、各特徴量のタイトルであり、それに続く[element]にて、タイトルの特徴量について特徴マトリックス演算部18で求めた演算結果をマトリックス構造(縦軸を時間軸,横軸を周波数軸)で記述する。
[Profile]は、推移情報抽出処理演算部19で求めたプロファイルデータ、つまり、周波数軸の各点に対する時間軸推移情報のスカラ量の集合である。この[Profile]に基づき、複数波形の特徴量推移を比較し、特徴を最も抽出することのできるパラメータ設定を検討することができる。
よって、上述したように、プロファイルデータ作成部21は、まず、特徴マトリックス演算部から取得した特徴マトリックス等の情報に基づき、図6に示す[Profile]の前(特徴マトリックス)まで格納したプロファイルデータを作成し、プロファイルデータベース22に格納する。ついで、推移情報抽出処理演算部19からプロファイルを取得すると、対応するプロファイルデータをプロファイルデータベース22から読み出すとともに、取得したプロファイルを追加したプロファイルデータを作成し、プロファイルデータベース22に更新登録する。
また、本実施形態のように、特徴マトリックス演算部18と、推移情報抽出処理演算部19を備えた支援装置10であって、上述しように特徴マトリックス演算部18で生成された特徴マトリックスが推移情報抽出処理演算部19に与えられ、推移情報のスカラ量であるプロファイルの生成までが連続して行なわれるような場合には、プロファイルデータ作成部21は、特徴マトリックス演算部18から取得した特徴マトリックスを内部バッファ等の記憶手段に格納し、次に推移情報抽出処理演算部19からプロファイルを取得したならばその記憶手段に格納された特徴マトリックス等を読み出すと共に、それらを合成してプロファイルデータを作成し、プロファイルデータベース22に登録するようにしても良い。
さらに、そのように一括してプロファイルデータを作成する場合、図1では特徴マトリックス等のデータは、特徴マトリックス演算部18からプロファイルデータ作成部21に与えるようにしたが、次段の推移情報抽出処理演算部19に対しても特徴マトリックスを与えるため、その推移情報抽出処理演算部19経由で特徴マトリックスをプロファイルデータ作成部21に対して与えるようにしても良い。
データ検索部14は、プロファイルデータベース22に格納された所定のプロファイルデータを検索するためのプロファイルデータの検索条件を入力し、その検索結果であるプロファイルリストを取得したならば、それを出力手段(表示装置,印刷装置等)に出力する。検索条件としては、判定結果や日時,演算済みの特徴量や各パラメータ等がある。さらに、出力内容(波形リストや特徴マトリックス,プロファイルなど)や、出力ファイル(CSV,TXTなどのファイル種類)も設定する。
データ検索実行部20は、データ検索部14から与えられた検索条件に従い、プロファイルデータベース22をアクセスし、該当するデータを抽出し、設定された形式の出力データリストを作成し、データ検索部14へ渡す。これにより、ユーザは、所望の形式でプロファイルデータの全部または一部を見ることができ、トレースが行なえる。
図7は、本実施の形態の支援装置の全体の処理フローを示している。まず、特徴マトリックス演算部18は、特徴量セット設定部15,パラメータセット設定部12で設定された設定内容(特徴量セットと、パラメータセット)を読み込む(S1)とともに、指定された波形データを読み込む(S2)。なお、この処理ステップS1とS2の実行順序は逆でも良い。
ついで、特徴マトリックス演算部15は、取得した波形データについて、設定されているパラメータセットで各特徴マトリックスを作成する(S3)。この特徴マトリックスの作成処理は、具体的には、図8に示すフローチャートを実行することで行なえる。もちろん、他のアルゴリズムにより作成することもできる。
すなわち、まず、設定された特徴量セットのうちの1つ目の特徴量を処理対象の特徴量に設定し(S11)、設定されたパラメータセットのうちの1つ目をパラメータテーブルに設定する(S12)。ついで、設定されているパラメータテーブルを用いて周波数軸1番目の要素にセットする(S13)。つまり、上述した図4の例でいうと、Fa,1の特徴量を求め、該当個所にセットする。ここでの処理は、a=1からnまでの全ての要素(Fa,1(a=1,2,……,n))を求め、該当する個所にそれぞれ求めた特徴量をセットする。これにより、周波数軸1番目についての時間軸推移情報が作成される。
そして、設定したパラメータテーブルXa,bにおいて時間軸要素を全て計算したか(b=mになったか)否かを判断し(S14)、未計算の時間軸要素が残っている場合には、次の周波数要素についての設定をする。つまり、2回目であれは、Fa,2(a=1,2,……,n)の各特徴量を求め、該当個所にセットする。つまり、Fa,bにおけるbの値を1インクリメントし、該当する周波数軸についての時間軸推移情報を作成する。このようにして、b=mまで処理を実行したならば、S11で設定した特徴量について図4に示した特徴マトリックスが完成する。
従って、処理ステップS14の分岐判断がYesとなるため、未処理のパラメータテーブルがあるか否かを判断する(S16)。パラメータテーブルが残っている場合には、次のパラメータテーブルを設定し(S17)、処理ステップS13からS15を繰り返し実行することで、この処理ステップ17で設定したパラメータテーブルに対応する特徴マトリックスを生成する。
そして、パラメータセットを構成する全てのパラメータについてのパラメータテーブルに基づいて、ある特徴量(1回目はS11で設定した1番目の特徴量)についての特徴マトリックスを作成したならば、処理ステップS16の分岐判断は、Yesとなるので、S18に進み、特徴量セットを構成する特徴量のうち、未処理のものがないかを判断する(S18)。そして、特徴マトリックスを未形成の特徴量がある場合には、特徴量セットの次の特徴量を処理対象にセットし(S19)、上述したS12からS17を適宜実行することで、その設定した特徴量についての全ての特徴マトリックスを生成する。特徴量セットを構成する全ての特徴量について、パラメータセットを構成する全てのパラメータについての特徴マトリックスが作成されると、処理ステップS18の分岐判断はYesとなるので、処理を終了する(S3の処理が完了)。この図8に示すフローチャートが、特徴マトリックス演算部18の機能を示すものである。
上述した処理を実行して必要とする全ての特徴マトリックスを作成したらならば、図7に戻り、推移情報抽出パラメータを読み込む(S4)。つまり、推移情報抽出処理演算部19が、推移情報抽出方法入力部13から与えられた推移情報抽出パラメータを取得する。ついで、推移情報抽出処理演算部19は、各特徴マトリックスの構成要素から推移情報を抽出する(S5)。この推移情報の抽出処理は、具体的には、図9に示すフローチャートを実行することで行なえる。もちろん、他のアルゴリズムにより作成することもできる。
まず、作成した特徴マトリックスの1つ目を処理対象に設定する(S21)。そして、その設定した特徴マトリックスの周波数軸の1番目の要素列を処理対象に設定し、推移情報抽出パラメータに従って、その処理対象の要素列の推移情報のスカラ量を求める(S22)。以下順に、周波数軸の2番目、3番目、……m番目までを順次処理対象に設定し、それぞれについて推移情報のスカラ量を求める(S23,S24)。
そして、現在処理対象の特徴マトリックスについて、周波数軸の最終列まで推移情報のスカラ量を算出したならば、処理対象の特徴マトリックスを次の特徴マトリックスに設定し(S25,S26)、上記のS22からS24の処理を適宜実行し、設定した特徴マトリックスについての全ての推移情報のスカラ量を算出する。上述した処理を適宜繰り返して実行することで、全ての特徴マトリックスについて、全ての推移情報のスカラ量を算出することができる。すると、処理ステップS25の分岐判断がYesとなり、推移情報抽出処理が完了する(S5の処理が完了)。この図9に示すフローチャートが、推移情報抽出処理演算部19の機能を示すものである。
上述した処理を実行して必要とする全ての特徴マトリックスについての推移情報のスカラ量(プロファイル)を作成したらならば、図7に戻り、プロファイルデータ作成部21が、各特徴マトリックスとそれらのプロファイルからプロファイルデータを作成する(S6)。そして、各波形のプロファイルデータからデータベースを作成(データベースにプロファイルデータを格納)する(S7)。このS1からS7の処理を実行することで、プロファイルデータが作成できる。
また、このようにして作成されたプロファイルデータは、データ検索部14からの指示に基づき、プロファイルデータデース21から必要な情報を出力する(S8)。なお、図7のフローチャートでは、処理ステップS7に続いてS8を実行するように一連の処理フローとして作成したが、S7までの処理と、S8の処理は必ずしも連続して行なわれることを意味しているのではない。つまり、S7までの処理を実行して得られたプロファイルデータを、その後、適当なタイミングでS8を実行することで検索し、トレースをすることができることを意味している。通常は、S7までの処理を実行してプロファイルデータを作成すると、処理がいったん完了する。
このS8のデータ出力処理であるが、ユーザの指定した検索条件に従って、該当する情報を出力することができ、たとえば、特徴マトリックスの状態で出力するようにしたり、推移情報のスカラ量(プロファイル)を出力することもできる。そして、OKデータやNGデータなどのグループで出力することもできる。これにより、同一グループに属する波形データで、スカラ量が近い時間軸と周波数軸の組み合わせを見つけたり、異なるグループに属する波形データ同士でスカラ量が大きく異なる時間軸と周波数軸の組み合わせを見つけたりすることにより、科学的な裏付けのある特徴量・パラメータの設定を行なうための情報を提供することができる。また、出力されたパラメータリストは、特徴量,特徴量パラメータの検討・検証に使用できる。
図1に示した本実施の形態を、機能に着目して簡略化して記載すると、図10に示すように表示することができる。つまり、与えられた情報に基づいて、特徴マトリックス演算部18にて特徴マトリックスを求め、ついで、推移情報抽出処理演算部19にて推移情報抽出をし、プロファイルデータ作成部21にてプロファイルデータを作成する。そして、作成したプロファイルデータは、プロファイルデータベース22に格納され、その格納されたプロファイルデータは、データ検索部14からの指示により検索することができる。このように、本実施の形態の支援装置では、各種の機能を全て組み込んだ最良の実施の形態の一つであるが、本発明は必ずしも係る機能を全て備えていなくても良い。
図11は、本発明の第2の実施の形態を示している。図10と比較すると明らかなように、本実施の形態では、与えられた情報(特徴量セット,パラメータセット,波形データ)に基づいて、特徴マトリックス演算部18にて特徴マトリックスを求めたならば、それに基づいてプロファイルデータ作成部21にてプロファイルデータを作成し、プロファイルデータベース22に登録するようにしている。つまり、推移情報抽出処理を行なわなくても良い。
図12は、本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態では、推移情報抽出処理演算部19と、推移情報抽出パラメータ入力部13と、プロファイルデータ作成部21と、プロファイルデータベース22とを備えている。本実施の形態では、すでに特徴マトリックスが作成されていることを前提に動作する。推移情報抽出処理演算部19は、この作成された特徴マトリックスに基づき、推移情報のスカラ量を算出し、それに基づいてプロファイルデータ作成部21がプロファイルデータを作成し、データベース22に格納する。このとき使用する特徴マトリックスは、たとえば同一の支援装置において過去に使用し、格納された者を読み出しても良いし、別の装置で作成された者を取得するようにしても良い。
図13は、本発明の第4の実施の形態を示している。この実施の形態では、プロファイルデータベース22に格納されたプロファイルデータを検索する機能から構成される。この実施の形態では、処理過程のトレース機能が実現される。
本発明の好適な一実施の形態を示すブロック図である。 パラメータセットのデータ構造の一例を示す図である。 パラメータテーブルを説明する図である。 特徴マトリックスを説明する図である。 推移情報を説明する図である。 プロファイルデータのデータ構造の一例を示す図である。 本実施の形態の一連の処理フローを説明するフローチャートである。 特徴マトリックス演算部の機能を示すフローチャートである。 推移情報抽出処理演算部の機能を示すフローチャートである。 第1の実施の形態を模式的に示したブロック図である。 第2の実施の形態を模式的に示したブロック図である。 第3の実施の形態を模式的に示したブロック図である。 第4の実施の形態を模式的に示したブロック図である。
符号の説明
10 支援装置
11 波形データ入力指示部
12 パラメータセット設定部
13 推移情報抽出方法入力部
14 データ検索部
15 特徴量セット設定部
16 波形データ入力部
17 波形データベース
18 特徴マトリックス演算部
19 推移情報抽出処理演算部
20 データ検索実行部
21 プロファイルデータ作成部
22 プロファイルデータベース

Claims (4)

  1. 検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量および特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、
    ひとつ以上の特徴量を設定する特徴量設定手段と、
    時間軸と周波数軸における分析範囲と分解能を設定するためのパラメータを設定するパラメータ設定手段と、
    前記パラメータ設定手段で設定されたパラメータに基づき、時間軸と周波数軸で記述されるパラメータテーブルを生成し、与えられた波形データに対し、そのパラメータテーブルを構成する各パラメータ要素で規定される各領域ごとに前記特徴量設定手段で設定された特徴量を求めることで、時間軸と周波数軸で特徴量を記述したデータ構造からなる特徴マトリックスを求める特徴マトリックス演算手段と、
    その特徴マトリックス演算部で求めた前記特徴マトリックスに基づいて、前記波形データについてのプロファイルデータを作成し、データベースに登録するプロファイルデータ作成手段と、
    を備えたことを特徴とする支援装置。
  2. 前記特徴マトリックス演算手段で作成された特徴マトリックスを取得し、その取得した特徴マトリックスの各周波数成分における時間軸の推移情報を与えられた推移情報抽出パラメータに基づいてスカラ量に変換する推移情報抽出処理演算手段を設け、
    前記プロファイルデータ作成手段は、前記推移情報抽出処理演算手段により求めた情報も前記プロファイルデータに登録することを特徴とする請求項1に記載の支援装置。
  3. 検査対象から取得した波形データに対し、その波形データの特徴を表す特徴量を演算して得られた特徴量演算結果に基づいて、前記検査対象が正常か異常かの判断を行なう検査装置に設定する、前記判断に有効な特徴量および特徴量を演算するためのパラメータを決定するための情報を提供する支援装置であって、
    処理対象の波形データについて、時間軸と周波数軸で規定される複数の変換領域に特徴量を記述したデータ構造からなる特徴マトリックスを取得し、その取得した特徴マトリックスの各周波数成分における時間軸の推移情報をスカラ量に変換する推移情報抽出処理演算手段を設け、
    前記プロファイルデータ作成手段は、前記推移情報抽出処理演算手段により求めた情報も前記プロファイルデータに登録することを特徴とする支援装置。
  4. 前記データベースに格納されたプロファイルデータを検索するデータ検索手段と、
    そのデータ検索手段で検索されたプロファイルデータに基づく情報を出力する手段とを備えたことを特徴とする請求得1から3のいずれか1項に記載の支援装置。
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