JP2007101014A - 空気調和装置、空気調和機及び遠隔操作機 - Google Patents

空気調和装置、空気調和機及び遠隔操作機 Download PDF

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Abstract

【課題】空気調和装置の仕向け地の温度単位が摂氏又は華氏のいずれであっても、共通のリモコンを使用することができる空気調和装置、該空気調和装置を構成する空気調和機及び遠隔操作機を提供する。
【解決手段】リモコン1に摂氏温度と華氏温度とを選択する選択スイッチ14を設け、温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を空気調和機2へ送信し、空気調和機2は、受信した設定情報に基づいて、室温を所望の温度にする。空気調和機の仕様が摂氏温度又は華氏温度のいずれであっても、共通のリモコン1を用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般家庭、オフィスなどで使用される空気調和装置に関し、特に温度単位(摂氏又は華氏)が異なる地域を仕向け地とした空気調和装置、該空気調和装置を構成する空気調和機及び遠隔操作機に関する。
一般家庭又はオフィスなどで使用される空気調和装置(エアコンディショナー)は、使用される部屋の大きさ、ユーザの要望などに応じて種々の機種のものが製品化されている。空気調和装置の仕様が多様化する中で、遠隔操作可能なリモートコントロールユニット(以下、リモコンという)も、空気調和装置の仕様に合わせて機種毎に専用のものが製品化されている。
しかし、空気調和装置の機種毎に専用のリモコンを製造していたのでは、量産効果が上がらず、製品コスト高を招くとともに、多くの部品の管理、部品納期の管理など多大な労力を要することになり、生産性の効率向上の阻害要因になっていた。
そこで、空気調和機から設定可能な風向又は風量に関する情報をリモコンに入力し、設定可能な風向又は風量以外の風向又は風量に関する表示を除外し、設定可能な風向又は風量に関する表示を選択的に行うことにより、設定可能な風向又は風量が異なる空気調和機に対しても共通のリモコンを使用することができる空気調和装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−339498号公報
しかしながら、特許文献1の空気調和装置にあっては、風向又は風量が異なる空気調和機に対して、リモコンを共通するものであるため、他の仕様、例えば、空気調和装置の仕向け地で使用される温度単位(摂氏又は華氏)が異なる場合、リモコンを共通にすることはできなかった。特に温度単位が異なる場合、摂氏温度で18℃から32℃の温度帯は、華氏温度で64°Fから93°Fの温度帯となり、両者で温度帯が全く異なるとともに、表示される温度値も異なるため、リモコンを共通にすることはできず、温度表示のための表示装置、設定温度を制御するマイクロコンピュータなどの、部品手配に労力を要する主要部品を共通化して、いずれの温度仕様でも共通に使用できるリモコンが望まれていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、リモコン(遠隔操作機)に摂氏又は華氏のいずれかの温度単位を選択する手段を備え、温度設定のための設定値及び選択された温度単位を示す識別子を含む設定情報を空気調和機へ送信し、空気調和機は、前記設定情報を受信し、受信した設定情報に基づいて、室温を所望の温度にすることにより、空気調和装置の仕向け地の温度単位が摂氏又は華氏のいずれであっても、共通のリモコンを使用することができる空気調和装置、該空気調和装置を構成する空気調和機及び遠隔操作機を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、リモコンから空気調和機に対して摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度夫々を関連付ける設定値を送信し、空気調和機は、受信した識別子で示される温度単位が予め設定された温度単位と異なる場合、受信した設定情報から前記識別子を無視して、前記設定値の温度にすることにより、摂氏温度(又は華氏温度)仕様の空気調和機に、華氏温度(又は摂氏温度)に選択されたリモコンを誤って使用した場合でも、設定値に近い温度にすることができる空気調和装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、リモコンは、選択された温度単位で温度表示する表示手段を備えることにより、リモコンがいずれの温度単位に選択されたかを容易に確認することができる空気調和装置を提供することにある。
本発明に係る空気調和装置は、室温を所望の温度にする空気調和機と、該空気調和機に対して遠隔操作で温度を設定するための遠隔操作機とを備えた空気調和装置において、前記遠隔操作機は、摂氏又は華氏のいずれかの温度単位を選択する手段と、温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を前記空気調和機へ送信する手段とを備え、前記空気調和機は、前記設定情報を受信する手段を備え、受信した設定情報に基づいて、室温を所望の温度にするようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る空気調和装置は、前記遠隔操作機は、前記設定値を摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度夫々に対応付けて記憶する手段を備え、前記空気調和機は、予め設定された温度単位と受信した識別子で示される温度単位とが異なる場合、受信した設定情報から前記識別子を無視して、前記設定値の温度にするようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る空気調和装置は、前記遠隔操作機は、選択された温度単位で温度表示する表示手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る遠隔操作機は、遠隔操作で温度を設定する遠隔操作機において、摂氏又は華氏のいずれかの温度単位を選択する手段と、温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を出力する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る空気調和機は、室温を所望の温度にする空気調和機において、温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を受け付ける手段と、受け付けた設定情報に基づいて、室温を所望の温度にするようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、遠隔操作機(リモコン)で使用する温度単位を摂氏又は華氏のいずれかに選択する。温度単位を選択された遠隔操作機は、温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を空気調和機へ送信する。該空気調和機は、前記遠隔操作機が送信した設定情報を受信し、受信した設定情報に基づいて室温を所望の温度にする。
本発明にあっては、遠隔操作機は、摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度を対応付ける設定値及び前記識別子を含む設定情報を空気調和機へ送信する。該空気調和機は、受信した識別子で示される温度単位が予め設定された温度単位と異なる場合、受信した設定情報から前記識別子を無視し、前記設定値の温度にする。前記設定値は、摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度を対応付けてあるため、受信した設定値で温度設定する場合、温度単位(摂氏又は華氏のいずれか)に拘わらず、摂氏温度で設定された温度と華氏温度で設定された温度とは、近似した値となる。例えば、摂氏18度(華氏では約64度に対応)と華氏64度とを対応付ける設定値として、「0001」を用い、温度単位を摂氏に選択された遠隔操作機から設定値「0001」を温度単位が華氏の空気調和機へ送信した場合、該空気調和機は、設定値「0001」に基づいて華氏64度に温度設定する。設定された華氏64度は、前記遠隔操作機で当初設定した摂氏18度(華氏64.4度)に近似する。
本発明にあっては、表示手段は、選択された温度単位(摂氏又は華氏)で温度表示する。
本発明にあっては、遠隔操作機(リモコン)で摂氏温度と華氏温度とを選択する手段を備え、空気調和機は、室温を前記遠隔操作機で設定された温度にすることにより、空気調和機の仕様が摂氏温度又は華氏温度のいずれであっても、共通の遠隔操作機を用いることができる。
本発明にあっては、遠隔操作機から空気調和機に対して摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度を対応付ける設定値及び前記識別子を含む設定情報を送信し、空気調和機は、受信した識別子で示される温度単位が予め設定された温度単位と異なる場合、受信した設定情報から前記識別子を無視して、前記設定値の温度にすることにより、摂氏温度(又は華氏温度)仕様の空気調和機に、華氏温度(又は摂氏温度)に選択された遠隔操作機を誤って使用した場合でも、設定値に近い温度にすることができる。
本発明にあっては、遠隔操作機は、選択された温度単位で温度表示する表示手段を備えることにより、遠隔操作機がいずれの温度単位に選択されたかを容易に確認することができるとともに、選択された温度単位で、表示される温度を見ながら容易に温度設定することができ、ユーザの利便性が向上する。
以下、本発明に係る空気調和装置を実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る空気調和装置100の構成を示すブロック図である。空気調和装置100は、遠隔操作用のリモートコントロールユニット(以下、リモコンという)1及び空気調和機2を備える。
リモコン1は、空気調和機2の運転の開始・停止、温度設定などを行うための操作部11、運転モード、設定温度などを表示する表示部12、運転オン信号、運転オフ信号、設定温度に関する設定情報などを空気調和機2へ送信する送信部15、摂氏又は華氏のいずれかの温度単位を選択する選択スイッチ14、摂氏で温度を設定するための摂氏設定情報13a及び華氏で温度を設定するための華氏設定情報13bを記憶するROM13、リモコン1の全体を制御するマイクロコンピュータ16を備える。
操作部11は、空気調和機2の運転操作を行うための各種スイッチを備え、操作部11の各スイッチを操作する都度、マイクロコンピュータ16は、操作部11からの操作信号を受け取り、受け取った操作信号に応じた信号を送信部15から空気調和機2へ送信する。例えば、操作部11で温度設定がされた場合、送信部15を介して設定温度に関する設定情報を空気調和機2へ送信する。
ROM13は、温度単位が摂氏に選択された場合に使用される摂氏設定情報13a、温度単位が華氏に選択された場合に使用される華氏設定情報13bを、夫々アドレスの異なる領域に記憶してある。
選択スイッチ14は、リモコン1で使用する温度単位を摂氏又は華氏のいずれに設定するかを選択するものであり、選択スイッチ14が摂氏又は華氏のいずれに選択されているかによって、マイクロコンピュータ16は、ROM13の所定の領域に記憶された摂氏設定情報13a又は華氏設定情報13bのいずれかを読み込む。これにより、リモコン1は、温度単位が摂氏又は華氏のいずれでも使用することが可能となる。
送信部15は、変調回路を備え、マイクロコンピュータ16から出力される信号、設定情報などに基づいて、搬送波(例えば、39kHz)を変調した変調信号を送信する。送信部15から送信される信号の信号形式は、例えば、ヘッダ、製造者コード、商品コード、データ部、パリティコードなどから構成される。例えば、温度設定を行う場合は、データ部には、温度設定のための設定情報が含まれる。
マイクロコンピュータ16は、例えば、選択スイッチ14で温度単位が摂氏に選択されている場合、ROM13から読み出した摂氏設定情報13aを内蔵メモリに記憶し、操作部11で設定された温度に対応する設定情報を送信部15へ出力する。
空気調和機2は、隔壁33により室内部と室外部に分離され、室内部には、室内側の熱交換機21、室内側のファン23を設け、室外部には、室外側の熱交換機22、室外側のファン24、圧縮機25を設けてある。これにより、例えば、冷房運転時には、圧縮機25からの冷媒を室外側の熱交換機22で凝縮することにより熱を室外に放熱し、キャピラリーチューブ(不図示)などの減圧手段を経て、触媒を室内側の熱交換機21で膨張させ吸込口から取り入れた空気を冷却した後、冷却した空気を吐出口から吐き出すとともに、切換弁(不図示)を経て再び触媒を圧縮機25へ戻す。
受信部26は、赤外線受光素子、復調回路などを備え、リモコン1から送信された信号、設定情報を受信し、受信した信号、設定情報を復調し、復調後のデジタル信号をマイクロコンピュータ29へ出力する。
操作部27は、空気調和機2の運転操作用の各種スイッチを設けてある。表示部28は、操作部27又はリモコン1で設定された設定温度、空気調和機2の運転状態などを表示する。
マイクロコンピュータ29は、空気調和機2の全体を制御し、例えば、温度センサ30で検出した温度と設定情報で設定される設定温度とを比較し、比較した結果に応じて、圧縮機駆動部32へ制御信号を出力する。圧縮機駆動部32は、マイクロコンピュータ29から入力された制御信号に基づいて、圧縮機25の回転数を調節するための駆動電力を圧縮機25へ出力する。
また、マイクロコンピュータ29は、室外側のファン24、又は室内側のファン23の回転数を検出し、検出した回転数と設定情報で設定された風量に応じて、ファン駆動部31へ制御信号を出力する。ファン駆動部31は、マイクロコンピュータ29から入力された制御信号に基づいて、ファン23、24の回転数を調節するための駆動電力をファン23、24へ出力する。
また、マイクロコンピュータ29は、メモリを内蔵し、該メモリには、空気調和機2で使用される温度単位が摂氏か華氏のいずれであるかを示す識別子を記憶してある。なお、この識別子は、空気調和機2が製造される段階で、仕向け地の温度単位に応じて設定される。
図2はリモコン1の操作部11及び表示部12の例を示す模式図である。図において、11aは、空気調和機2の運転をオン・オフするオン・オフスイッチ、11bは、冷房、暖房などの運転モードを変更する変更スイッチ、11cは、設定温度を上げる温度設定スイッチ、11dは、設定温度を下げる温度設定スイッチである。
表示部12は、液晶パネルを備え、運転モード(例えば、冷房時は、氷のマークなど)、風量の強さを示す3分割された三角形状のマーク、設定温度、温度単位(摂氏又は華氏)などを表示する。
図2(a)に示すように、リモコン1の温度単位が摂氏に選択されている場合は、表示部12には、摂氏を示す温度単位とともに設定温度が表示される。また、図2(b)に示すように、リモコン1の温度単位が華氏に選択されている場合は、表示部12には、華氏を示す温度単位とともに設定温度が表示される。これにより、温度単位が摂氏又は華氏のいずれであっても、リモコン1を共通に使用することができるとともに、ユーザは、設定温度がいずれの温度単位であるかを容易に確認することができる。
図3は設定情報の構成を示す説明図である。図3(a)は設定情報のデータ形式を示し、図3(b)は温度単位が摂氏の場合の設定情報、図3(c)は温度単位が華氏の場合の設定情報を示す。図3(a)に示すように、設定情報は、設定値と識別子とを備える。設定値は、例えば、4ビットのデータを有し、摂氏温度と該摂氏温度と略同温の華氏温度とを対応付け、共通のデータ値を有する。また、識別子は、例えば、2ビットのデータを有し、設定される温度を設定値とともに示すとともに、温度単位を示す。
図3(b)に示すように、設定する温度が摂氏18度の場合、設定値は「0001」、識別子は「00」であり、設定する温度が摂氏19度の場合、設定値は「0010」、識別子は「00」である。以下、同様に、設定する温度が摂氏32度の場合、設定値は「1111」、識別子は「00」である。この場合、設定される温度は、設定値の4ビット列と、識別子の2ビット列とを合わせて6ビット列のデータで表される。また、識別子「00」により、温度単位が摂氏温度であることを示す。
図3(c)に示すように、設定する温度が華氏64度(摂氏18度に近い温度)の場合、設定値は「0001」、識別子は「01」であり、設定する温度が華氏65度(摂氏18度に近い温度)の場合、設定値は「0001」、識別子は「10」である。また、設定する温度が華氏66度(摂氏19度に近い温度)の場合、設定値は「0010」、識別子は「01」であり、設定する温度が華氏67度(摂氏19度に近い温度)の場合、設定値は「0010」、識別子は「10」である。以下、同様に、設定する温度が華氏92度(摂氏32度に近い温度)の場合、設定値は「1111」、識別子は「01」であり、設定する温度が華氏93度(摂氏32度に近い温度)の場合、設定値は「1111」、識別子は「10」である。この場合も、設定される温度は、設定値の4ビット列と、識別子の2ビット列とを合わせて6ビット列のデータで表される。また、識別子「01」、又は「10」により、温度単位が華氏温度であることを示す。
上述の如く、摂氏18度と、これに近い温度である華氏64度及び華氏65度とを共通の設定値「0001」で対応付けてあり、同様に他の温度についても共通の設定値で対応付けてある。
空気調和機2の温度単位が摂氏である場合(仕向け地が摂氏温度を使用する場合)、マイクロコンピュータ29は、リモコン1から送信された設定情報が「000100」であるとき、識別子が「00」であることからリモコン1で設定された温度単位が、空気調和機2で予め設定されている自身の温度単位と同じ摂氏であることを判定し、設定値「000100」に基づいて、設定温度を摂氏18度に設定する。
同様に、空気調和機2の温度単位が摂氏である場合(仕向け地が摂氏温度を使用する場合)、マイクロコンピュータ29は、リモコン1から送信された設定情報が「111100」であるとき、識別子が「00」であることからリモコン1で設定された温度単位が自身の温度単位と同じ摂氏であることを判定し、設定値「111100」に基づいて、設定温度を摂氏32度に設定する。
また、空気調和機2の温度単位が華氏である場合(仕向け地が華氏温度を使用する場合)、マイクロコンピュータ29は、リモコン1から送信された設定情報が「000101」であるとき、識別子が「01」であることからリモコン1で設定された温度単位が自身の温度単位と同じ華氏であることを判定し、設定値「000101」に基づいて、設定温度を華氏64度に設定する。
同様に、空気調和機2の温度単位が華氏である場合(仕向け地が華氏温度を使用する場合)、マイクロコンピュータ29は、リモコン1から送信された設定情報が「000110」であるとき、識別子が「10」であることからリモコン1で設定された温度単位が自身の温度単位と同じ華氏であることを判定し、設定値「000110」に基づいて、設定温度を華氏65度に設定する。
一方、空気調和機2の温度単位が摂氏である場合(仕向け地が摂氏温度を使用する場合)、マイクロコンピュータ29は、リモコン1から送信された設定情報が「000101」であるとき、識別子が「01」であることからリモコン1で設定された温度単位が自身の温度単位と異なると判定し、識別子「01」を除外した設定値「0001」に基づいて、設定温度を摂氏18度に設定する。この場合、リモコン1で設定しようとした温度(華氏64度)と空気調和機1で設定される温度(摂氏18度)とは大きな差はなく(摂氏18度は、華氏64.4度である)、リモコン1の温度単位と空気調和機1の温度単位とが何らかの理由で不一致であっても、設定温度に近い温度で運転することができる。
また、同様に、空気調和機2の温度単位が華氏である場合(仕向け地が華氏温度を使用する場合)、マイクロコンピュータ29は、リモコン1から送信された設定情報が「111100」であるとき、識別子が「00」であることからリモコン1で設定された温度単位が自身の温度単位と異なると判定し、識別子「00」を除外した設定値「1111」に基づいて、設定温度を華氏93度に設定する。この場合、リモコン1で設定しようとした温度(摂氏32度)と空気調和機1で設定される温度(華氏93度)とは大きな差はなく(摂氏32度は、華氏89.6度である)、リモコン1の温度単位と空気調和機1の温度単位とが何らかの理由で不一致であっても、設定温度に近い温度で運転することができる。
次に本発明の空気調和装置100の動作について説明する。図4はリモコン1の処理手順を示すフローチャートであり、図5は空気調和機2の処理手順を示すフローチャートである。まず、リモコン1の処理手順について説明する。
マイクロコンピュータ16は、操作部11で運転開始のための運転オンの操作が行われたか否かを判定し(S11)、運転オンの操作が行われていない場合(S11でNO)、ステップS11の処理を続ける。運転オンの操作が行われた場合(S11でYES)、マイクロコンピュータ16は、摂氏又は華氏のいずれの温度単位が選択されているかを判定する(S12)。
温度単位が摂氏である場合(S12で摂氏)、マイクロコンピュータ16は、ROM13から摂氏設定情報13aを読み出し、読み出した摂氏設定情報13aを内蔵メモリにロードすることにより初期設定を行う(S13)。一方、温度単位が華氏である場合(S12で華氏)、マイクロコンピュータ16は、ROM13から華氏設定情報13bを読み出し、読み出した華氏設定情報13bを内蔵メモリにロードすることにより初期設定を行う(S14)。
マイクロコンピュータ16は、運転オン信号を空気調和機2へ送信し(S15)、初期設定に基づいて設定された温度(例えば、運転停止前に設定されていた温度)を設定するための設定情報を空気調和機2へ送信する(S16)。マイクロコンピュータ16は、操作部11で設定温度の変更のための操作が行われたか否かを判定し(S17)、設定温度が変更された場合(S17でYES)、設定値を更新し(S18)、ステップS16以降の処理を続ける。
設定温度が変更されない場合(S17でNO)、マイクロコンピュータ16は、操作部11で運転停止のための運転オフの操作が行われたか否かを判定し(S19)、運転オフの操作が行われていない場合(S19でNO)、ステップS17以降の処理を続ける。運転オフの操作が行われた場合(S19でYES)、マイクロコンピュータ16は、運転オフ信号を空気調和機2へ送信し(S20)、処理を終了する。
次に、空気調和機2の処理手順について説明する。マイクロコンピュータ29は、リモコン1から運転オン信号を受信したか否かを判定し(S31)、運転オン信号を受信していない場合(S31でNO)、ステップS31の処理を続ける。運転オン信号を受信した場合(S31でYES)、マイクロコンピュータ29は、ファン・圧縮機を駆動する(S32)。
マイクロコンピュータ29は、リモコン1から設定情報を受信したか否かを判定し(S33)、設定情報を受信していない場合(S33でNO)、ステップS33の処理を続ける。設定情報を受信した場合(S33でYES)、マイクロコンピュータ29は、設定情報に含まれる識別子と記憶してある識別子とを比較して、温度単位が一致するか否かを判定する(S34)。
温度単位が一致する場合(S34でYES)、マイクロコンピュータ29は、設定情報に含まれる設定値及び識別子に基づいて温度設定し(35)、設定した温度に基づいて駆動出力を調整する(S36)。温度単位が一致しない場合(S34でNO)、マイクロコンピュータ29は、設定情報に含まれる識別子を無視し、設定値に基づいて温度設定し(37)、ステップS36以降の処理を行う。
マイクロコンピュータ29は、リモコン1から運転オフ信号を受信したか否かを判定し(S38)、運転オフ信号を受信していない場合(S38でNO)、ステップS33以降の処理を続ける。運転オフ信号を受信した場合(S38でYES)、マイクロコンピュータ29は、ファン・圧縮機を停止し(S39)、処理を終了する。
以上説明したように、本発明にあっては、リモコン1に摂氏温度と華氏温度とを選択する選択スイッチ14を設け、温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を空気調和機2へ送信し、空気調和機2は、受信した設定情報に基づいて温度設定することにより、空気調和機の仕様が摂氏温度又は華氏温度のいずれであっても、共通のリモコン1を用いることができる。また、リモコン1から空気調和機2に対して摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度を対応付ける設定値及び識別子を含む設定情報を送信し、空気調和機2は、受信した識別子で示される温度単位が予め設定された温度単位と異なる場合、受信した設定情報から識別子を無視し、設定値の温度にすることにより、摂氏温度(又は華氏温度)仕様の空気調和機2に、華氏温度(又は摂氏温度)に選択されたリモコン1を誤って使用した場合でも、設定値に近い温度に設定することができる。
上述の実施の形態において使用した設定値、識別子を含む設定情報は、一例であって、これに限定されるものではなく、他のビット列データを用いてもよい。
上述の実施の形態では、空気調和装置を例として説明したが、空気調和装置に限定されるものではなく、リモコンにより摂氏又は華氏の温度設定を要するものであれば、他の電気機器に対して、本発明を適用することができる。
上述の実施の形態において、リモコンの温度仕様と空気調和機の温度仕様とが異なっている場合、例えば、識別子の不一致を判定することにより、温度単位がリモコンと空気調和機とで相違することを表示部28で点滅表示して、ユーザに注意を促すようにすることもできる。また、ブザーなどの警告音を同時に発する構成であってもよい。
本発明に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 リモコンの操作部表示部の例を示す模式図である。 設定情報の構成を示す説明図である。 リモコンの処理手順を示すフローチャートである。 空気調和機の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 リモコン
2 空気調和機
11 操作部
12 表示部
13 ROM
14 選択スイッチ
15 送信部
16 マイクロコンピュータ
26 受信部
27 操作部
28 表示部
29 マイクロコンピュータ

Claims (5)

  1. 室温を所望の温度にする空気調和機と、該空気調和機に対して遠隔操作で温度を設定するための遠隔操作機とを備えた空気調和装置において、
    前記遠隔操作機は、
    摂氏又は華氏のいずれかの温度単位を選択する手段と、
    温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を前記空気調和機へ送信する手段と
    を備え、
    前記空気調和機は、
    前記設定情報を受信する手段を備え、
    受信した設定情報に基づいて、室温を所望の温度にするようにしてあることを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記遠隔操作機は、
    前記設定値を摂氏温度及び該摂氏温度と略同温の華氏温度夫々に対応付けて記憶する手段を備え、
    前記空気調和機は、
    予め設定された温度単位と受信した識別子で示される温度単位とが異なる場合、受信した設定情報から前記識別子を無視して、前記設定値の温度にするようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記遠隔操作機は、
    選択された温度単位で温度表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 遠隔操作で温度を設定する遠隔操作機において、
    摂氏又は華氏のいずれかの温度単位を選択する手段と、
    温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を出力する手段と
    を備えることを特徴とする遠隔操作機。
  5. 室温を所望の温度にする空気調和機において、
    温度を設定するための設定値及び温度単位が摂氏又は華氏のいずれに選択されたかを示す識別子を含む設定情報を受け付ける手段と、
    受け付けた設定情報に基づいて、室温を所望の温度にするようにしてあることを特徴とする空気調和機。
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