JP2007100859A - 等速自在継手用ブーツ及びブーツ装着等速自在継手 - Google Patents

等速自在継手用ブーツ及びブーツ装着等速自在継手 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、耐熱老化性、及び耐オゾン性に優れた等速自在継手用のブーツを得ることを課題とする。
【解決手段】等速自在継手用ブーツの材料として、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルからなる二元共重合ゴム、及びエチレンと(メタ)アクリル酸エステル及び加硫サイトモノマーからなる多元共重合ゴムから選ばれるエチレン−アクリルゴムを用いる。
【選択図】図2(a)

Description

この発明は、等速自在継手用ブーツ及びこれを装着した等速自在継手に関し、特に、自動車のプロペラシャフトに用いられる等速自在継手用ブーツ及びこれを装着した等速自在継手に関する。
一般に、等速自在継手には、継手内部に封入されたグリースの漏れ防止や、継手内部への異物侵入を防止するため、この継手内部を覆うようにブーツが設けられる。
上記等速自在継手は、自動車のエンジンの動力を駆動輪に伝達するドライブシャフト、4WD車やFR車の後輪のドライブシャフトに動力を伝達するためのプロペラシャフト等に使用される。
また、上記等速自在継手用ブーツとしては、蛇腹状の屈曲部を有するブーツ(本願発明として説明する図1参照)や、U字状の屈曲部を有するブーツ(本願発明として説明する図2参照)が知られており、これらは、使用条件等により使い分けがされている。
また、上記等速自在継手用ブーツの材料としては、熱可塑性エラストマーやクロロプレンゴムが広く用いられ、高い耐熱性を要求される場合には、シリコーンゴム等が用いられる。
しかしながら、近年の自動車の高性能化に伴い、等速自在継手の使用条件は過酷になる傾向にある。特に、使用温度領域が高温側に広がると共に、高温雰囲気下での連続使用頻度が増大する傾向にある。さらに、等速自在継手に対し、より高トルク、高回転での使用条件が要求されるようになり、等速自在継手自体も発熱量が増加する傾向があり、一層高温に曝される機会が増大することとなる。
また、個々の等速自在継手の中でも、排気管近くで使用される、ディファレンシャルギア側に装備されるドライブシャフト用等速自在継手や、プロペラシャフト用等速自在継手は、上記のような高温条件下に曝される機会が多い。特に、プロペラシャフト用等速自在継手は、高温雰囲気下の条件に加え、ドライブシャフト用等速自在継手よりも遙かに高速回転で使用されるため、このような過酷な条件で耐えることが要求される。このため、このような使用条件下では、耐熱性、耐熱老化性、耐オゾン性等がより一層必要となる。
上記の高温雰囲気下、及び高速回転下では、上記のクロロプレンゴムからなるブーツでは、耐熱性、耐熱老化性、耐オゾン性が不十分である。また、熱可塑性エラストマーからなるブーツでは、高温すぎると軟化することがあり、耐熱性が不十分である。さらに、上記のシリコーンゴムからなるブーツは、耐熱性は優れているものの、常温での引張強度や引裂き強度が弱く、取扱いに注意を要する。
そこで、この発明は、耐熱性、耐熱老化性及び耐オゾン性に優れた等速自在継手用ブーツを得ることを課題とする。
この発明は、等速自在継手用ブーツの材料として、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルからなる二元共重合ゴム、及びエチレンと(メタ)アクリル酸エステル及び加硫サイトモノマーからなる多元共重合ゴムから選ばれるエチレン−アクリルゴムを用いることにより、上記課題を解決したのである。
等速自在継手用ブーツとして、所定の材料を用いて得られたブーツは、耐熱性、耐熱老化性及び耐オゾン性に優れたものとなる。
この発明は、所定のゴムからなる等速自在継手用ブーツ、及びこのブーツを装着した等速自在継手に関する。
上記等速自在継手は、自動車のエンジン等の動力を駆動輪に伝達するドライブシャフト、4WD車やFR車の後輪のドライブシャフトに動力を伝達するためのプロペラシャフト等に使用される継手である。
また、上記等速自在継手用ブーツとは、等速自在継手内部に封入されたグリースの漏れ防止や、継手内部への異物侵入を防止するため、この継手内部を覆うように設けられたブーツをいう。
このようなブーツとしては、図1に示すように、等速自在継手1aの外側継手部材2aから、この等速自在継手1aの内側継手部材3aに接続したドライブシャフトやプロペラシャフト等のシャフト4aにかけて、上記等速自在継手1aの内部を覆うように設けられた等速自在継手用ブーツ5aがあげられる。この等速自在継手用ブーツ5aは、その外周面に蛇腹状の屈曲部が形成される。
なお、本明細書において、等速自在継手の外側継手部材、又は後述する外側継手部材に介される環状部材に連結される等速自在継手用ブーツの端部を外筒端部と称し、等速自在継手のシャフトに連結される等速自在継手用ブーツの端部を内筒端部と称する。
この等速自在継手用ブーツ5aの外筒端部6aを、上記外側継手部材2aに、締結バンド11a等で連結し、シールする。また、上記等速自在継手用ブーツ5aの内筒端部7aを、上記シャフト4aに、締結バンド11b等で連結し、シールする。このシャフト4aの連結部分の外周面には、ブーツ溝9aが形成され、このブーツ溝9aに、上記内筒端部7aの部分が入る。これにより、内筒端部7aとシャフト4aの連結がより強固となる。また、このブーツ溝9aの両端縁に、それぞれ環状突出部8aを設けることができる。このようにすると、ブーツ溝9aに入っている内筒端部7aの部分が、上記環状突出部8aを乗り越えて移動することが困難となり、内筒端部7aとシャフト4aの連結がさらに強固となる。さらに、上記ブーツ溝9aに入る上記内筒端部7aの部分に凸部を設けると、内筒端部9aとシャフト4aの連結がよりさらに強固となる。
上記等速自在継手用ブーツの他の例としては、図2(a)に示すように、等速自在継手1bの外側継手部材2bに装着した環状部材10bを介して、この等速自在継手1bの内側継手部材3bに接続したドライブシャフトやプロペラシャフト等のシャフト4bにかけて、上記等速自在継手1bの内部を覆うように設けられた等速自在継手用ブーツ5bがあげられる。この等速自在継手用ブーツ5bは、その外周面、すなわち、上記シャフト4b側の内筒端部7bと、上記環状部材10b側の外筒端部6bとの間に、U字状に反転する環状の屈曲部13が形成される。
この等速自在継手用ブーツ5bの外筒端部6bを、上記外側継手部材2bに装着した環状部材10bに連結し、シールする。連結方法としては、図2(a)に示すように、環状部材10bに凹部14を設け、この凹部14に等速自在継手用ブーツ5bの外筒端部6bの先端を嵌入する方法等があげられる。なお、この外筒端部6bと環状部材10bとの連結方法は、一例であり、これに限られるものではない。すなわち、環状部材10bに外筒端部6bを締結バンド等によって、直接連結してもよいし、環状部材10bを等速自在継手用ブーツ5bとあらかじめ一体に成形して、外側継手部材2bに装着してもよい。その場合、外筒端部6bは、図2(a)に示す形状とは異なる形状となる。
また、上記等速自在継手用ブーツ5bの内筒端部7bを、上記シャフト4bに連結し、シールする。このシャフト4bの連結部分の外周面には、ブーツ溝9bが形成され、このブーツ溝9bに、上記内筒端部7bが入る。これにより、内筒端部7bとシャフト4bとの連結がより強固となる。また、このブーツ溝9bの両端縁に、それぞれ環状突出部8bを設けることができる。このようにすると、ブーツ溝9bに入っている内筒端部7bが、上記環状突出部8bを乗り越えて移動することが困難となり、内筒端部7bとシャフト4bの連結がさらに強固となる。さらに、上記ブーツ溝9bに入る上記内筒端部7bの部分に凸部を設けると、内筒端部7bとシャフト4bの連結がよりさらに強固となる。
このようなとき、上記内筒端部7b(上記凸部を含む)を、上記ブーツ溝9bの円筒形の底面に対して、しめしろ(図示せず)をもって嵌合させることが好ましい。しめしろを設けることにより、締結バンド等によって、内筒端部7bと、ブーツ溝9bとの間をより強固に連結し、シールすることが可能となる。
また、図2(a)(b)に示すように、上記一方の環状突出部8cと接触する上記内筒端部7bの部分と、上記他方の環状突出部8dと接触する上記内筒端部7bの部分との間に、上記シャフトの軸方向の溝15を設けてもよい。この溝15を設けることにより、この溝15を経由して、上記等速自在継手用ブーツ5bの内外の空気の行き来が可能となる。これにより、この発明にかかるブーツ装着等速自在継手が高温に曝されて、このブーツ装着等速自在継手内部の空気が膨張しても、この溝15により、空気を外部に逃がすことができ、上記ブーツ装着等速自在継手の内圧を一定に保つことができる。なお、この溝15は、上記ブーツ装着等速自在継手の内部のグリース等が漏れ出さない程度の大きさであることが必要である。
上記等速自在継手用ブーツ5a,5bを構成する上記所定のブーツ材料としては、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合ゴム(以下、「エチレン−アクリルゴム」と称する。)があげられる。これを用いることにより、得られる等速自在継手用ブーツ5a,5bの耐熱性、耐熱老化性及び耐オゾン性を向上させることができる。このようなエチレン−アクリルゴムとしては、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルからなる二元共重合ゴムや、エチレンと(メタ)アクリル酸エステル及び加硫サイトモノマーからなる多元共重合ゴム等があげられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」という記載は、「アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル」を意味するものである。
上記エチレン−アクリルゴムは、ゴム的特性を考慮すると、一般には(メタ)アクリル酸エステルの重合単位を25〜70重量%程度、好ましくは30〜65重量%程度の範囲で含有する。また、特に好適な多元共重合ゴムとしては、加硫特性を考慮すると、架橋サイトモノマーの重合単位を0.1〜10重量%、特に0.3〜7重量%の範囲で含有することが望ましい。
また、エチレン−アクリルゴムの加工性、加硫物性等を考慮すると、ムーニー粘度(ML(1+4)、100℃)が5〜100、好ましくは10〜70程度のものを使用することが好ましい。
上記エチレン−アクリルゴムにおける(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等があげられる。これらの中でも、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル又はアクリル酸n−ブチルを共重合成分とする共重合ゴムの使用が好ましい。
また前記多元共重合ゴムにおける架橋サイトモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピルのようなマレイン酸モノエステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルのような不飽和モノカルボン酸グリシジル等を例示することができる。特に、マレイン酸モノメチル及びマレイン酸モノエチルのようなマレイン酸モノエステルの使用が好ましい。
本発明において、加硫剤として使用されるポリアミンの例としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタンのような脂肪族系ポリアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミンカルバメート、p,p’−メチレンジアニリンの部分水素添加物のような脂環族系ポリアミン、p,p’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアニリン、メタキシレンジアミンのような芳香族系ポリアミン、これらポリアミンから誘導されるポリアミン、ポリアミドアミン、ケチミン、シラミン等が挙げられる。これらのポリアミンは単独で使用してもよく、あるいは2種以上併用してもよい。
上記加硫剤と共に加硫促進剤としてグアニジン類またはイミダゾール類を使用することができる。このグアニジン類の例としては、ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジン、o−トリルビグアニド、ジ−o−トリルグアニジンのジカテコールほう酸塩、ジフェニルグアニジンフタレート、混合ジアリールグアニジン等が挙げられる。
また、上記イミダゾール類の例としては、イミダゾールのみならず、イミダゾール環の炭素原子及び/又は窒素原子に結合した水素原子が各種炭化水素基で置換された置換イミダゾールが挙げられる。より具体的には、イミダゾール類としてはイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール等が挙げられる。グアニジン類もイミダゾール類も、1種のみならず、2種以上併用することができる。またグアニジン類とイミダゾール類を組み合せ併用してもよい。
上記エチレン−アクリルゴムにおいては、機械強度、耐油性の改善のため、あるいは増量、硬度の調整、その他の目的で無機充填剤を配合してもよい。上記無機充填剤の例としては、シリカ、アルミナ、タルク、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、合成ゼオライト、カーボンブラック、ガラス粉、酸化チタン、ハイドロタルサイト等が挙げられる。機械強度及び耐油性を考慮するとこれらの中では粒径が40〜200μmのカーボンブラックの使用が好ましい。これらは1種のみならず、2種以上併用することができる。
上記本発明のエチレン−アクリルゴムにおいては、耐油性、耐寒性の改善のため、あるいは硬度の調整、その他の目的で特定の可塑剤を配合してもよい。可塑剤の例としては、エチレン−アクリルゴムと相溶性があるものであって、耐熱性を合わせもつポリエーテルエステル系、トリメリット酸系及びピロメリット酸系から選ばれるものが挙げられる。これらは1種のみならず、2種以上併用することができる。具体的には、ポリエーテルエステル系として、アデカサイザーRS735(旭電化社製)、アデカサイザーRS700(旭電化社製)等の商品名で市販されているものを挙げることができる。またトリメリット酸系としては、トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート、トリメリット酸混合高級アルコールエステル等、またピロメリット酸系としては、テトラ(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテート、ピロメリット酸混合高級アルコールエステル等が挙げられる。
上記エチレン−アクリルゴムにおける上記各成分の配合量は、エチレン−アクリルゴム100重量部当り、ポリアミンが0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、加硫促進剤が0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、無機充填剤が1〜400重量部、好ましくは10〜300重量部、上記可塑剤が1〜60重量部、好ましくは10〜40重量部となる割合である。
上記エチレン−アクリルゴムにおいては、必要に応じその他の各種添加剤を配合することができる。このような添加剤の例としては加工助剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、顔料や染料等の着色剤等が挙げられる。加工助剤の例としてはポリエチレンワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、高級脂肪族アミン、高級脂肪酸アミド、高級アルコール、リン酸エステル等を挙げることができ、それぞれ1種のみ用いることができるし、また2種以上併用することもできる。
また、老化防止剤の例としてはフェノール系老化防止剤、アミン系老化防止剤、硫黄系老化防止剤、リン系老化防止剤等を挙げることができ、それぞれ1種のみ用いることができるし、また2種以上併用することもできる。また加硫促進剤の例としては、上記加硫促進剤の例として挙げたグアニジン類、イミダゾール類以外にも、第三級アミン、三弗化ホウ素化合物等を挙げることができ、それぞれ1種のみ用いることができるし、また2種以上併用することもできる。加硫遅延剤の例としてはサリチル酸、高級脂肪族アミン等を挙げることができ、それぞれ1種のみ用いることができるし、また2種以上併用することもできる。
本発明にかかる等速自在継手用ブーツは、エチレン−アクリルゴムに、加硫剤、加硫促進剤、無機充填剤、可塑剤、及び任意に配合される他の添加剤をバンバリーミキサー、ニーダー、オープンロールなど通常のゴム用混練機を用いて混練し、次いで、圧縮成形、射出成形等で、等速自在継手用ブーツの形状に成形することにより、製造できる。
この発明にかかるブーツ装着等速自在継手は、耐熱性、耐熱老化性、及び耐オゾン性に優れるので、使用条件が、高温雰囲気下という厳しい条件下で使用することができる。すなわち、この発明にかかるブーツ装着等速自在継手は、上記シャフトが自動車に用いられるプロペラシャフトである場合のブーツ装着等速自在継手として特に好ましく使用することができる。
このプロペラシャフトに用いるブーツ装着等速自在継手を構成する等速自在継手の構造は、種々のものがあげられる。例えば、ツェッパ型、バーフィールド型などのボールを用いたタイプの固定式等速自在継手や、ダブルオフセット型、トリポード型、クロスグルーブ型等の摺動式等速自在継手等の外側継手部材の軸線方向にスライドする機構を備えたタイプ等があげられる。
また、上記プロペラシャフトに用いるブーツ装着等速自在継手を構成する等速自在継手用ブーツとしては、図2に示すようなU字状に反転する環状の屈曲部を有するブーツであってもよく、図1に示すような蛇腹状の屈曲部を有するブーツであってもよい。
以下、この発明を実施例を用いて具体的に示す。まず、この実施例及び比較例で用いた材料及び評価方法について示す。
[材料]
(ゴム)
・エチレン−アクリルゴム…三井デュポンポリケミカル(株)製:VAMAC、以下、「AEM」と略する。
・クロロプレンゴム…デュポンエラストマー(株)製:ネオプレン、以下、「CR」と略する。
・ビニルメチルシリコーンゴム…東レダウコーニング(株)製:SH、以下、「VMQ」と略する。
・熱可塑性ポリエステル系エラストマー…東レデュポン(株)製:ハイトレル、以下、「TE(PEEST)」と略する。
(その他の添加剤)
・加硫剤…ヘキサメチレンジアミンカルバメート(デュポンエラストマー(株)製:ダイアック)
・加硫促進剤…ジフェニルグアニジン(三新化学工業(株)製:サンセラ)
・可塑剤…ポリエーテルエステル系可塑剤(旭電化(株)製:アデカサイザー)
・老化防止剤…2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(三新化学工業(株)製:サンダント)
・無機充填剤…カーボンブラック(東海カーボン(株)製:シースト)
[評価法]
(引張強さ)
JIS K 6251の「加硫ゴムの引張試験方法」に基づき、引張強さの測定をした。
(切断時伸び)
JIS K 6251の「加硫ゴムの引張試験方法」に基づき、切断時伸びの測定をした。
(引裂き強さ)
JIS K 6252の「引裂き強さの求め方」に基づき、引裂き強さの測定をした。
(耐熱老化性)
1.引張強さ
JIS K 6257の「加硫ゴムの老化試験方法」に基づき、150℃の雰囲気下で72時間老化後、引張強さの変化を測定した。
2.切断時伸び
JIS K 6257の「加硫ゴムの老化試験方法」に基づき、150℃の雰囲気下で72時間老化後、切断時伸びの変化を測定した。
(圧縮永久歪)
JIS K 6262の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」に基づき、150℃雰囲気下で72時間経過後の圧縮永久歪を測定した。ただし、圧縮比は、25%である(熱可塑性ポリエステル系エラストマーのみ10%)。
(耐オゾン性)
JIS K 6259の「加硫ゴムのオゾン劣化試験方法」に基づき、動的オゾン劣化試験引張法として、50pphmのオゾン雰囲気下で、10%の引張ひずみを与えた際の72時間後のオゾン劣化の状態を観察した。ただし、熱可塑性ポリエステル系エラストマーのみ、つかみ具間が最長でひずみがかからない状態とし、最短では、テストピースがくの字に屈曲する設定にて試験を実施した。
(実施例1)
エチレン−アクリルゴム100重量部、上記加硫剤1.25重量部、上記加硫促進剤4重量部、上記可塑剤20重量部、上記老化防止剤2重量部、上記無機充填剤50重量部を配合した材料を混練し、圧縮成形により一次加硫した後、さらに二次加硫して加硫ゴムを得た。この得られた加硫ゴムについて、上記の評価をした。その結果を表1に示す。
(比較例1)
クロロプレンゴム100重量部にステアリン酸1重量部、酸化マグネシウム4重量部、酸化亜鉛5重量部、上記可塑剤10重量部、上記老化防止剤2重量部、上記無機充填剤50重量部を配合した材料を混練し、射出成形して加硫ゴムを得た。この得られた加硫ゴムについて、上記の評価をした。その結果を表1に示す。
(比較例2)
ビニルメチルシリコーンゴム100重量部に有機過酸化物1重量部を配合した材料を混練し、射出成形して加硫ゴムを得た。この得られた加硫ゴムについて、上記の評価をした。その結果を表1に示す。
(比較例3)
熱可塑性ポリエステル系エラストマーを射出成形してテストピースを得た。この得られたテストピースについて、上記の評価をした。その結果を表1に示す。
Figure 2007100859
この発明にかかる等速自在継手の例を示す一部断面図 この発明にかかる等速自在継手の他の例を示す一部断面図 図2(a)のA−A断面図
符号の説明
1a,1b 等速自在継手
2a.2b 外側継手部材
3a,3b 内側継手部材
4a,4b シャフト
5a,5b 等速自在継手用ブーツ
6a,6b 外筒端部
7a,7b 内筒端部
8a,8b,8c,8d 環状突出部
9a,9b ブーツ溝
10b 環状部材
11a,11b 締結バンド
12 外側継手部材
13 U字状の屈曲部
14 凹部
15 溝

Claims (5)

  1. エチレンと(メタ)アクリル酸エステルからなる二元共重合ゴム、及びエチレンと(メタ)アクリル酸エステル及び加硫サイトモノマーからなる多元共重合ゴムから選ばれるエチレン−アクリルゴムからなる等速自在継手用ブーツ。
  2. 請求項1にかかる等速自在継手用ブーツは、U字状に反転する環状の屈曲部が形成され、
    この等速自在継手用ブーツを、等速自在継手の外側継手部材から、この等速自在継手の内側継手部材に接続したシャフトにかけて、上記等速自在継手内部を覆うように配し、
    上記等速自在継手用ブーツの外筒端部を、直接又は環状部材を介して上記外側継手部材に連結し、かつ、上記ブーツの内筒端部を、上記シャフトの外周面に形成したブーツ溝に連結したブーツ装着等速自在継手。
  3. 上記シャフトは、自動車に用いられるプロペラシャフトである請求項2に記載のブーツ装着等速自在継手。
  4. 上記ブーツ溝の両端縁は、それぞれ環状突出部を有し、
    上記ブーツの内筒端部は、上記プロペラシャフトのブーツ溝の円筒形底面にしめしろをもって嵌合される請求項2又は3に記載のブーツ装着等速自在継手。
  5. 上記ブーツ溝の両端縁は、それぞれ環状突出部を有し、
    上記一方の環状突出部と接触する上記内筒端部の部分と、上記他方の環状突出部と接触する上記内筒端部の部分との間に、上記シャフトの軸方向の溝が設けられる請求項2乃至4のいずれかに記載のブーツ装着等速自在継手。
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