JP2007100643A - 燃料噴射弁およびこれを用いた筒内直噴式内燃機関 - Google Patents

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かおり 荒井
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Abstract

【課題】 筒内に燃料噴射を行う時に燃料噴射弁のノズル先端近傍における空気の流れを制御することで燃料噴霧形状を制御する。
【解決手段】 燃料噴射弁1は、中空の燃料噴射ノズル本体3と、燃料噴射ノズル本体3の内側に配置される略筒状の外側針弁(第1針弁)4と、外側針弁4の内側に配置され外側針弁4と同軸に組み込まれる内側針弁(第2針弁)2と、外側針弁4を燃料噴射弁1の軸方向に動作可能な外側針弁用ソレノイド6と、内側針弁2を燃料噴射弁1の軸方向に動作可能な内側針弁用ソレノイド7と、を備えている。成層燃焼運転条件で、圧縮行程中に内側針弁2を開閉して空気室12内に負圧を保持し、圧縮行程中に燃料噴射時期に合わせて内側針弁2を開放して燃料噴霧を変形させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁およびこれを用いた筒内直噴式内燃機関に関する。
従来、内燃機関の燃料噴射装置のノズルにおいて液体燃料と空気とを同時に噴射する方法としては、特許文献1に示すように、燃料噴射弁の先端部のノズル形状を工夫することでコアンダ効果により燃料噴霧を燃料噴射弁の中心軸側に寄せることが知られている。
特表平7−503773号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料噴射装置のノズルでは、別個に圧縮空気をポンプなどで供給する必要があるため、コストの増加を伴うだけでなく、運転条件に応じて圧縮空気の供給を変化させることが不可能である。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、筒内に燃料噴射を行う時に燃料噴射弁のノズル先端近傍における空気の流れを制御することで燃料噴霧形状を制御することを目的とする。
そのため本発明では、筒内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関に用いる燃料噴射弁において、燃料を噴射するノズル先端の噴孔または噴孔群の略中央位置にて、空気制御により空気の吸い込みまたは空気の噴き出しを行う。
本発明によれば、燃料噴射弁がノズル先端の噴孔または噴孔群の略中央位置にて空気の吸い込みまたは空気の噴き出しを行うため、燃料噴霧形状を変化させ、筒内に燃焼に適切な混合気を形成することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す燃料噴射弁1の断面図である。図2は、図1において内側針弁2が開いた状態を示す断面図である。
この燃料噴射弁1は、筒内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関に用いられるスワール弁またはマルチホール噴射弁であり、大別して、中空の燃料噴射ノズル本体3と、燃料噴射ノズル本体3の内側に配置される略筒状の外側針弁(第1針弁)4と、外側針弁4の内側に配置され外側針弁4と同軸に組み込まれる内側針弁(第2針弁)2と、外側針弁4を燃料噴射弁1の軸方向に動作可能な外側針弁用ソレノイド6と、内側針弁2を燃料噴射弁1の軸方向に動作可能な内側針弁用ソレノイド7と、を備えている。
燃料噴射ノズル本体3は、略中空円筒状の側部3aと、該側部3aから燃料噴射弁1の軸方向先端側に略テーパ状に形成された先端部3bとを含んで形成されている。燃料噴射ノズル本体3の側部3aには、燃料の導入が可能な燃料導入孔8が形成されている。燃料噴射ノズル本体3の先端部3aには、円周方向に複数個の噴孔9が燃料噴射弁1の中心軸に対して所定の角度で形成され、これらの噴孔9の略中央位置には軸中心方向に貫通孔10が形成されている。この貫通孔10には、内側針弁2の先端部2aが摺動可能に配置されている。
内側針弁2は、筒内に連通する空気孔11が形成された先端部2aと、該先端部2aから軸方向後端側に延びる中空円筒状の中空軸部2bと、中空軸部2bの後端を閉じる蓋部(肩部)2cとから形成されている。これにより内側針弁2内には、空気孔11を介して筒内に連通する空気室12が形成される。
内側針弁2の空気孔11は、円周方向の所定間隔で、内側針弁2の中心軸から径方向外側を臨んで所定の角度で複数個形成されている。
内側針弁2の蓋部2cと、該蓋部2cより内側針弁2の先端側の位置にて燃料噴射ノズル本体3の内周面から径方向内側に突出して形成された内側針弁用凸部13と、の間の中空軸部2bの外周には、スプリング14が配置されている。このスプリング14は、先端側が内側針弁用凸部13に、後端側が内側針弁2の蓋部2cにそれぞれ掛止されている。
燃料噴射ノズル本体3の内周面にて、内側針弁用凸部13より軸方向後端側(図の上側)には、内側針弁用ソレノイド7が設けられている。
そして、図示しないエンジンコントロールユニットからの指令に応じて内側針弁用ソレノイド7に電磁力を発生させ、内側針弁2を燃料噴射弁1の軸方向先端側に移動させる(図2)。これにより、内側針弁2の空気室12と筒内とを空気孔11を介して連通させる。
また、外側針弁4は、略中空円筒状であり、内側針弁2の中空軸部2bと、燃料噴射ノズル本体3の内周面との間にて、中空軸部2bの外周に摺動可能なように配置されている。
外側針弁4の先端部4aは、燃料噴射用ノズル本体3の先端部3bの内周面にて、噴孔9より径方向の外側の位置で当接可能なように略テーパ状に形成されている。外側針弁4の後端部4bの外周4cは、外側針弁4の軸方向の所定長さに亘って径方向内側に縮径されている。この外周縮径部4c内に、燃料噴射ノズル本体3の内周面から径方向内側に突出して形成された外側針弁用凸部15が位置している。
外側針弁用凸部15と、外側針弁4の軸方向先端側における外周縮径部4cの肩部4dとの間には、スプリング16が外周縮径部4cの外側に配置されている。外側針弁用凸部15の後端側(図の上側)には、外側針弁用ソレノイド6が設けられている。
次に、内側針弁2と外側針弁4とのそれぞれの開閉動作について説明する。
内側針弁用ソレノイド7に電流を流さない場合には、図1に示すように、内側針弁用スプリング14が内側針弁2の蓋部2cを付勢するため、内側針弁2は軸方向の後端側(図の上側)に押される。これにより、燃料噴射用ノズル本体3の先端部3aに形成された貫通孔10の内周面に、内側針弁2の先端部2aに形成された空気孔11が気密に当接するため、空気室12と筒内との連通を遮断する。すなわち、内側針弁2は、空気孔11を閉じることが可能な開閉バルブとしての機能を有している。
一方、内側針弁用ソレノイド7に電流を流した場合には、ソレノイド7の内部および外部に磁界が発生し、図2に示すように、内側針弁2の蓋部2cを軸方向先端側に移動させるため、内側針弁2は軸方向の先端側(図の下側)に押される。これにより、内側針弁2の先端部2aに形成された空気孔11が筒内に連通するため、空気室12内と筒内との空気の交換を可能にする。すなわち、内側針弁2は、空気孔11を開くことが可能な開閉バルブとしての機能を有している。
内側針弁2を開閉した場合には、内側針弁2を開いた際に空気孔11を介して空気室12と筒内とが連通するため(図2)、空気室12内の圧力が筒内の圧力と一致する一方、内側針弁2を閉じた際に筒内と空気室12とを遮断するため(図1)、空気室12内の圧力を筒内圧に一致した状態で保持する。すなわち、空気室12は、蓄圧室としての機能を有している。特に、吸気行程中に内側針弁2を開閉させた場合には、筒内の圧力が低い状態であるため、空気室12内の圧力も低い状態のまま保持される一方、圧縮行程中に内側針弁2を開閉させた場合には、筒内の圧力が高い状態であるため、空気室12内の圧力も高い状態のまま保持される。
例えば、内側針弁2を吸気行程中に開閉させて空気室12内を低圧力状態で保持したまま、圧縮行程で内側針弁2を開いた場合には、筒内の圧力が高いため、筒内の圧縮された空気が内側針弁2の空気室12内に導入される。
また、外側針弁用ソレノイド6に電流を流さない場合には、図1に示すように、外側針弁用スプリング16が外側針弁4の肩部4dを付勢するため、外側針弁4は軸方向の先端側(図の下側)に押される。このため、外側針弁4の先端部4aが燃料噴射ノズル本体3の先端部3bの内周面に当接し、燃料導入孔8と噴孔9との連通を遮断する。すなわち、外側針弁4は、燃料噴射ノズル本体3の先端部3bの噴孔9を閉じることが可能な燃料噴射制御バルブとしての機能を有している。
一方、外側針弁用ソレノイド6に電流を流した場合には、ソレノイド6の内部および外部に磁界が発生し、図示しないが、外側針弁4を軸方向の後端側(図の上側)に引き付ける。このため、外側針弁4の先端部4aが燃料噴射ノズル本体3の先端部3bの内周面から離れ、燃料導入孔8と噴孔9とを連通して燃料噴射を行う。すなわち、外側針弁4は、燃料噴射ノズル本体3の先端部3bの噴孔9を開くことが可能な燃料噴射制御バルブとしての機能を有している。
次に、前述の燃料噴射弁1を用いた内燃機関において、内側針弁2および外側針弁4の開閉および燃料噴霧の分布について図3〜図7を用いて説明する。
図3は、機関運転条件であるエンジン回転数およびエンジン負荷(トルク)に応じて、成層燃焼運転領域および均質燃焼運転領域にて、内側針弁2および外側針弁4のそれぞれの開閉を制御することを示す図である。図4には、成層燃焼運転領域において、機関の運転サイクル(吸気行程または圧縮行程)に同期させた内側針弁2および外側針弁4の開閉時期を示している。図5には成層燃焼を行っている状態、図6には均質燃焼を行っている状態をそれぞれ示している。
成層燃焼運転領域では、図4(イ)に示すように、内側針弁2を吸気行程中に開閉し、圧縮行程中に再び開閉する一方、外側針弁4を圧縮行程中に開閉して筒内に燃料を噴射する。
吸気行程中に内側針弁2を開くと、図2に示すように、内側針弁2の空気孔11を介して空気室12と筒内とを連通するため、筒内の圧力が低い状態で空気室12内の圧力が一致し、図1に示すように、内側針弁2が閉じると、空気室12内の圧力は内側針弁2を閉じたときの筒内圧力(負圧)を保持する。
そして、圧縮行程中に内側針弁2を開閉すると、空気孔11が内側針弁2の軸方向から外向きに開き(外開き)、空気室12内の圧力が筒内の圧力より低いため、燃料噴射ノズル先端部3b近傍の筒内の空気を内側針弁2の空気孔11を介して空気室12内に吸い込む。すなわち、内側針弁2は、空気室12内に空気の吸い込みを行う空気制御手段としての機能を有している。
この時、内側針弁2の開閉タイミング(空気吸い込み時期)に合わせて外側針弁4の開閉を開閉すると、燃料噴射ノズル先端部3bの噴孔9から噴射された燃料噴霧が、空気室12内に吸い込まれる空気により引き付けられ、燃料噴射弁1の軸中心側に引き寄せられる。
この時、図7(イ)に示すように、内側針弁2を閉じた状態(図7(ハ)に示す状態)と比較して、内側針弁2内に筒内の空気を吸い込むことで燃料噴霧のペネトレーションが増大する。これにより、筒内を循環する混合気を所望の状態に形成できる。
図5(イ)は、燃料噴射弁1から噴射された燃料噴霧が燃料噴射弁1の軸中心側に引き寄せられた状態を示しており、燃料噴射後は図5(ロ),(ハ)に示すように、ピストン17の上昇と共にピストンキャビティ17a内およびその上空に成層混合気を形成し、ピストン上死点近傍にて点火プラグ18により該成層混合気に着火して成層燃焼を行う。
このようにすることで、圧縮行程中に燃料噴射弁1の噴孔9から噴射された燃料噴霧に、内側針弁2の空気孔11を介して空気室12から噴き出された空気を衝突させることができ、燃料噴霧の微粒化が図れ、燃焼に適した成層混合気を点火プラグ18近傍に形成し、成層燃焼を行うことができる
なお、圧縮行程中に内側針弁2および外側針弁4を開閉する時期は、点火プラグ18の近傍に成層混合気を適切に形成するために、圧縮行程後期に設定することが好ましい。
また、成層燃焼運転領域では、図4(ロ)に示すように、内側針弁2を圧縮行程中に2回開閉する一方、外側針弁4を圧縮行程中に開閉して筒内に燃料を噴射するようにしてもよい。
図4(ロ)は、予め圧縮行程中において燃料噴射後から点火までの間に内側針弁2を開閉することで、空気室12内の圧力を燃料噴射時(外側針弁2の開閉時)の筒内圧力より高い状態で保持し、次回の圧縮行程中の燃料噴射に合わせて内側針弁2を開閉する場合を示している。
前回のサイクルにおいて内側針弁2の空気室12内には高圧の圧縮空気が封入され、内側針弁2を外側針弁4の開閉時期に合わせて開閉させた場合には、筒内圧力より空気室12内の圧力が高いため、内側針弁2の空気孔11を介して空気室12から筒内へ圧縮空気を噴き出す。すなわち、内側針弁2は、空気室12内に空気の噴き出しを行う空気制御手段としての機能を有している。
内側針弁2の空気孔11から噴き出された空気は、燃料噴射ノズル先端部3bの噴孔9から噴射された燃料噴霧を押し出し、図7(ロ)に示すように、燃料噴霧のペネトレーションを増加させる。これにより、筒内を循環する混合気を所望の状態に形成できる。
また、図3に示すように、機関運転条件が高回転かつ高負荷である均質燃焼運転領域にある場合には、内側針弁2の開閉を行わないで閉状態に保持しておく一方、外側針弁4を開閉させることで均質燃焼を行う。
図6は、機関運転条件が均質燃焼運転領域にある場合における燃料噴射を示している。
均質燃焼運転では、内側針弁2の開閉動作を行わないで図1に示すように、内側針弁2の空気室12と筒内との連通を遮断した状態を維持する。一方、外側針弁4の開閉時期を、ピストン17が下死点近傍にあるときに設定して燃料噴射を行う(図6(イ))。
この場合の燃料噴霧は、内側針弁2を閉状態に維持した状態であるため、図7(ハ)に示すように、ペネトレーションが短くなっている。このため、筒内に均質な混合気を形成することができる。
そして、燃料噴射弁1から噴射された燃料噴霧は、図6(ロ),(ハ)に示すように、筒内全体に均質に分布して均一な混合気を形成すると共に、ピストン17の上昇により圧縮され、ピストン上死点近傍にて点火プラグ18により着火され均質燃焼が行われる。
本実施形態によれば、筒内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関に用いる燃料噴射弁において、燃料を噴射するノズル先端3bの噴孔9または噴孔群の略中央位置に、空気の吸い込みまたは空気の噴き出しが可能な空気制御手段を有する。このため、燃料噴射弁1がノズル先端3bの噴孔9または噴孔群の略中央位置にて空気の吸い込みまたは空気の噴き出しを行うため、燃料噴霧形状を変化させ、筒内に燃焼に適切な混合気を形成することができる。
また本実施形態によれば、空気制御手段は、筒内に連通するように先端部2aに形成された空気孔11を開閉可能な開閉バルブである。このため、特別なポンプ等を用いることなく空気の吸い込みまたは空気の噴き出しができ、製造コストの低減が図れる。
また本実施形態によれば、開閉バルブは、空気孔11を閉じて空気孔11に連通する空気室12内の圧力を、空気孔11を閉じたときの筒内圧力と同一に保持可能である。このため、所望の時期に開閉バルブを閉じることで空気室11内の圧力を設定できる。
また本実施形態によれば、ノズル先端3bの噴孔9または噴孔群を開閉可能な燃料噴射制御バルブとして配置された中空の第1針弁(外側針弁)4と、該第1針弁4の内側に開閉バルブとして配置された第2針弁(内側針弁)2と、を有する。このため、燃料噴射弁1により燃料噴射と、空気の吸い込みまたは空気の噴き出しと、を行うことができる。
また本実施形態によれば、開閉バルブは、先端部2aにて、空気孔11が第2針弁2の径方向外側を臨んで形成され、第2針弁2が燃料噴射弁1の軸方向の先端側に移動することで筒内と空気室12とを連通する(図2)。このため、第2針弁2を燃料噴射弁1の軸方向の先端側に移動させたときに、空気の吸い込みまたは空気の噴き出しを行うことができる。
また本実施形態によれば、燃料噴射弁1は、スワール弁またはマルチホール噴射弁である。このため、要求燃料噴霧特性に応じて適切な燃料噴射弁を用いることで設計の自由度を高めることができる。
また本実施形態によれば、開閉バルブを、機関の運転サイクル(吸気行程または圧縮行程)に同期させて開閉制御する。このため、機関の運転サイクルを考慮して空気の吸い込みまたは空気の吹き出しができる。
また本実施形態によれば、開閉バルブは、吸気行程中または圧縮行程中に開状態から閉じることで空気室12内の圧力を、吸気行程中または圧縮行程中の筒内圧力に保持し、燃料噴射時期に合わせて開く。このため、燃料噴霧の形状を、空気の吸い込みまたは空気の噴き出しを行うことで変形させることができる。
また本実施形態によれば、開閉バルブは、吸気行程中に開閉することで空気室12内の圧力を燃料噴射時の筒内圧力よりも低い状態で保持し、圧縮行程中の燃料噴射に合わせて開くことで、ノズル先端部近傍の空気を空気室12内に吸い込む。このため、空気室12内に負圧を保持し、これを燃料噴射時期に合わせて開放するため、空気室12内に空気の吸い込みを行い、燃料噴霧の形状を変形させることができる。
また本実施形態によれば、開閉バルブは、圧縮行程中に開閉することで空気室12内の圧力を燃料噴射時の筒内圧力よりも高い状態で保持し、次回の圧縮行程中の燃料噴射に合わせて開くことで、空気室12内の空気をノズル先端部近傍に噴き出す。このため、空気室12内に正圧(高圧)を保持し、これを燃料噴射時期に合わせて開放するため、空気室12内から空気の噴き出しを行い、燃料噴霧の形状を変形させることができる。
また本実施形態によれば、開閉バルブを機関の運転サイクルに同期させて開閉する開閉制御と、機関運転条件に応じて、開閉バルブを閉状態に保持する閉状態保持制御と、を切り換える。このため、運転サイクルおよび運転サイクルを考慮して空気の吸い込みまたは空気の吹き出しを行うか否かを制御できる。
また本実施形態によれば、低回転かつ低負荷の機関運転条件で、圧縮行程中に燃料を噴射して燃焼を行う成層燃焼時に開閉バルブを開閉する。このため、成層燃焼を行う場合には開閉バルブの開閉を行い、空気の吸い込みまたは空気の吹き出しを行うことができる。
また本実施形態によれば、閉状態保持制御は、高回転かつ高負荷の機関運転条件で、吸気行程中に燃料を噴射して燃焼を行う均質燃焼時に開閉バルブの閉状態を保持する。このため、均質燃焼を行う場合には開閉バルブの開閉を停止できる。
次に、本発明の第2の実施形態について図8および図9を用いて説明する。
図8は、本実施形態における燃料噴射弁21の断面図を示し、図9は、内側針弁22が開いた状態を示している。
本実施形態では、内側針弁22は、先端部22aが略テーパ状に形成され、燃料噴射弁21のノズル先端部3bの略中央位置に軸方向に形成された空気孔23に、内側から当接して該空気孔23を閉じることが可能なように配置されている。
図8および図9に示すように、内側針弁22と外側針弁4との間には中空管25が配置され、該中空管25の先端25aが燃料噴射弁21のノズル先端部3bの内壁面に固定されている。
内側針弁22には、空気室26が形成されており、この空気室26と筒内とを連通する連通路27が形成されている。
これにより、図9に示すように、内側針弁22が燃料噴射弁21の軸方向後端側に移動した場合には、空気孔23が燃料噴射弁1の軸方向中心に開く(内開きとなる)ため、ノズル先端部3bの空気孔23を介して空気の吸い込みまたは空気の噴き出しを可能にする。
また、外側針弁4を燃料噴射弁21の軸方向後端側に移動した場合には、噴孔9を介して筒内に燃料を噴射する。
なお、内側針弁22の開閉時期および開閉条件(エンジン回転数およびエンジン負荷)と、外側針弁4の開閉時期および開閉条件とは、第1の実施形態にて説明した開閉時期および開閉条件と同じである。
内側針弁22が吸気行程中に開閉した場合には、空気室26内および空気通路27内に圧力が低い状態で保持される(負圧が封入される)。圧縮行程中において燃料噴射弁21の噴孔9から燃料を噴射したときに、再び内側針弁22を開けると、空気室26と筒内との空気圧差によってノズル先端部3bの空気孔23からノズル先端部3b近傍の空気を空気室26側に吸い込む。この時、ノズル先端部3bの噴孔9から噴射された燃料噴霧が燃料噴射弁21の中心軸側に引き込まれるため、周囲気体の流動によって噴霧のペネトレーションを大きくすると共に、ピストン17のキャビティ17aに的確に燃料を衝突させることができる。更に、吸気バルブおよび排気バルブに熱が集中することを防止できる。
また、内側針弁22が圧縮行程中に開閉する場合には、外側針弁4を開閉して燃料噴射を行うと同時に、内側針弁22を開閉する。そして、外側針弁4の開閉終了後で点火プラグ18による点火を行うまでの間に、再び内側針弁22を開閉することで、空気室26内および空気通路27内に高圧の空気を封入する。次回の圧縮行程中では、外側針弁4が開閉する時期に合わせて内側針弁22を開閉することで、空気孔23を介して空気室26内の空気を筒内に噴き出す。これにより、空気の吹き出しを良好に行い、燃焼に適した混合気を形成する。
また、内側針弁22を開閉する場合は、機関運転条件が低回転かつ低負荷である場合であり、機関運転条件が高回転かつ高負荷である場合には、内側針弁22を閉じた状態にして燃料噴霧のペネトレーションを短くし、均質な混合気を燃焼室内に形成する。
第1の実施形態の燃料噴射弁の断面図 内側針弁を開いた状態を示す燃料噴射弁の断面図 成層燃焼および均質燃焼を行う運転領域を示す図 内側針弁および外側針弁の開閉時期を示す図 低回転かつ低負荷時における燃料噴射を示す図 高回転かつ高負荷時における燃料噴射を示す図 燃料分布を示す図 第2の実施形態の燃料噴射弁の断面図 内側針弁を開いた状態を示す燃料噴射弁の断面図
符号の説明
1 燃料噴射弁
2 内側針弁
2a 先端部
3 燃料噴射ノズル本体
4 外側針弁
6 外側針弁用ソレノイド
7 内側針弁用ソレノイド
9 噴孔
10 貫通孔
11 空気孔
12 空気室

Claims (14)

  1. 筒内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関に用いる燃料噴射弁において、
    燃料を噴射するノズル先端の噴孔または噴孔群の略中央位置に、空気の吸い込みまたは空気の噴き出しが可能な空気制御手段を有することを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記空気制御手段は、筒内に連通するように先端部に形成された空気孔を開閉可能な開閉バルブであることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記開閉バルブは、前記空気孔を閉じて前記空気孔に連通する空気室内の圧力を、前記空気孔を閉じたときの筒内圧力と同一に保持可能であることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記ノズル先端の噴孔または噴孔群を開閉可能な燃料噴射制御バルブとして配置された中空の第1針弁と、該第1針弁の内側に前記開閉バルブとして配置された第2針弁と、を有することを特徴とする請求項3記載の燃料噴射弁。
  5. 前記開閉バルブは、先端部にて、前記空気孔が前記第2針弁の径方向外側を臨んで形成され、前記第2針弁が燃料噴射弁の軸方向の先端側に移動することで筒内と空気室とを連通することを特徴とする請求項4記載の燃料噴射弁。
  6. 前記開閉バルブは、先端部にて、前記空気孔が前記第2針弁の軸方向先端側を臨んで形成され、前記第2針弁が燃料噴射弁の軸方向の後端側に移動することで筒内と空気室とを連通することを特徴とする請求項4記載の燃料噴射弁。
  7. 前記燃料噴射弁は、スワール弁またはマルチホール噴射弁であることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  8. 請求項2〜請求項7のいずれか1つに記載の燃料噴射弁を備え、
    前記開閉バルブを、機関の運転サイクルに同期させて開閉制御することを特徴とする内燃機関。
  9. 前記開閉バルブは、吸気行程中または圧縮行程中に開状態から閉じることで前記空気室内の圧力を、吸気行程中または圧縮行程中の筒内圧力に保持し、燃料噴射時期に合わせて開くことを特徴とする請求項8記載の内燃機関。
  10. 前記開閉バルブは、吸気行程中に開閉することで前記空気室内の圧力を燃料噴射時の筒内圧力よりも低い状態で保持し、圧縮行程中の燃料噴射に合わせて開くことで、ノズル先端部近傍の空気を前記空気室内に吸い込むことを特徴とする請求項9記載の内燃機関。
  11. 前記開閉バルブは、圧縮行程中に開閉することで前記空気室内の圧力を燃料噴射時の筒内圧力よりも高い状態で保持し、次回の圧縮行程中の燃料噴射に合わせて開くことで、前記空気室内の空気をノズル先端部近傍に噴き出すことを特徴とする請求項9記載の内燃機関。
  12. 前記開閉バルブを機関の運転サイクルに同期させて開閉する開閉制御と、
    機関運転条件に応じて、前記開閉バルブを閉状態に保持する閉状態保持制御と、
    を切り換えることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれか1つに記載の内燃機関。
  13. 前記開閉制御は、低回転かつ低負荷の機関運転条件で、圧縮行程中に燃料を噴射して燃焼を行う成層燃焼時に行うことを特徴とする請求項12記載の内燃機関。
  14. 前記閉状態保持制御は、高回転かつ高負荷の機関運転条件で、吸気行程中に燃料を噴射して燃焼を行う均質燃焼時に行うことを特徴とする請求項12または請求項13記載の内燃機関。
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