JP2007099016A - ハイブリッド型車両の動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両搭載性が向上するとともに、油路の取り回しが容易となって設計自由度を高くできるハイブリッド型車両の動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 一方側から他方側に向けて、エンジン2、このエンジン2から出力トルクが伝達される第1電動機6、バッテリの電力で出力トルクを発生する第2電動機8、この第2電動機8の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構10、この減速遊星歯車機構10及び第1電動機6間の断接を行う第1クラッチ12、第1クラッチ12の断接動作によりエンジン2の出力トルク、或いはエンジン2及び第2電動機8の合成した出力トルクが伝達される変速機14を、この順序で同軸に配置した。
【選択図】 図1
【解決手段】 一方側から他方側に向けて、エンジン2、このエンジン2から出力トルクが伝達される第1電動機6、バッテリの電力で出力トルクを発生する第2電動機8、この第2電動機8の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構10、この減速遊星歯車機構10及び第1電動機6間の断接を行う第1クラッチ12、第1クラッチ12の断接動作によりエンジン2の出力トルク、或いはエンジン2及び第2電動機8の合成した出力トルクが伝達される変速機14を、この順序で同軸に配置した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンジンと、2つの電動機と、これら2つの電動機の断接を行うクラッチとを備えたハイブリッド型車両の動力伝達装置に関する。
エンジン、2つの電動機及びクラッチとを備え、クラッチの断接動作によりエンジンの出力トルク、或いはエンジンと電動機の合成した出力トルクを駆動輪に伝達するようにしたハイブリッド型車両の動力伝達装置は、低速走行時及び中速走行時において電動機のみを駆動することで、騒音や排気ガスを発生させることなく走行することができる。
このようなハイブリッド型車両の動力伝達装置として、例えば特許文献1の図3に示すように、エンジン、第1のモータ、クラッチ、第2のモータの順で同軸に配置したものや、特許文献1の図4に示すように、エンジン、減速機構を介して配置した始動モータ、クラッチ、減速機構を介して配置した走行モータの順で配置したものが知られている。また、特許文献2のように、エンジン、発電機、クラッチ、モータ、減速機又は変速機の順で同軸に配置したものが知られている。
特開2004−7944号公報(図3,図4)
特開平08−98320号公報
このようなハイブリッド型車両の動力伝達装置として、例えば特許文献1の図3に示すように、エンジン、第1のモータ、クラッチ、第2のモータの順で同軸に配置したものや、特許文献1の図4に示すように、エンジン、減速機構を介して配置した始動モータ、クラッチ、減速機構を介して配置した走行モータの順で配置したものが知られている。また、特許文献2のように、エンジン、発電機、クラッチ、モータ、減速機又は変速機の順で同軸に配置したものが知られている。
しかし、特許文献1の図3で示すハイブリッド型車両は、第2のモータの出力トルクを減速する機構を備えていないので、第2のモータが大型の装置となって軽量化の面で問題がある。また、第2のモータが大型の装置となると、第1及第2のモータ及びクラッチを収納する装置ケースの外径も大きくなる。FR車両では車両フロアで形成されるトンネルの下部に入り込んで動力伝達装置が搭載されるが、外径が大きな装置ケースになるとトンネルが狭い車両には搭載できなくなり、搭載性が悪化するという問題がある。
また、特許文献1の図4で示すハイブリッド型車両は、走行モータが減速機構で減速されているので小型の装置となる。しかし、始動モータ及び走行モータは、エンジンの駆動軸とは別の軸上に配置されているので、装置ケースの外径が大きくなり、やはり搭載性が悪化するという問題がある。
一方、特許文献2のハイブリッド型車両は、減速機又は変速機を備えているので第2のモータジェネレータが小型が装置となり、他の装置も全てエンジンの駆動軸と同軸上に配置しているので装置ケースの外径も小さくなり、FR車両に搭載しても搭載性が悪化することがない。
一方、特許文献2のハイブリッド型車両は、減速機又は変速機を備えているので第2のモータジェネレータが小型が装置となり、他の装置も全てエンジンの駆動軸と同軸上に配置しているので装置ケースの外径も小さくなり、FR車両に搭載しても搭載性が悪化することがない。
しかし、特許文献2では、発電機とモータとの間にクラッチを配置し、このクラッチから離れた位置に減速機又は変速機を配置しているので、油圧制御装置とクラッチの間の作動油路の長さと、油圧制御装置と減速機又は変速機間の作動油路の長さが異なってしまうので、高精度の油圧制御が困難である。また、各装置間の作動油路が長くなるので油路の取りまわしが困難となり、設計自由度が低くなるという問題もある。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両搭載性が向上し、油路の取り回しが容易となって設計自由度を高くできるとともに、高精度の油圧制御を行うことができるハイブリッド型車両の動力伝達装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両搭載性が向上し、油路の取り回しが容易となって設計自由度を高くできるとともに、高精度の油圧制御を行うことができるハイブリッド型車両の動力伝達装置を提供することを目的としている。
本発明に係るハイブリッド型車両の動力伝達装置は、一方側から他方側に向けて、エンジン、このエンジンから出力トルクが伝達される第1電動機、バッテリの電力で出力トルクを発生する第2電動機、この第2電動機の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構、この減速遊星歯車及び前記第1電動機間の断接を行う第1クラッチ、前記第1クラッチの断接動作により前記エンジンの出力トルク、或いは前記エンジン及び前記第2電動機の合成した出力トルクが伝達される変速機を、この順序で同軸に配置した。
本発明に係るハイブリッド型車両の動力伝達装置によると、第2電動機の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構を備えたことで、第2電動機は小型の装置として他の装置と同軸に配置されるので、装置ケースの外径寸法が小さくなる。このように装置ケースの外径寸法を小さくした動力伝達装置をFR車両に配置すると、車両フロア下部のトンネルに搭載してもトンネルの広さに関係なく容易に搭載できるので、FR車両への搭載性が向上する。
また、減速遊星歯車機構及び第1クラッチを、変速機とともに他方側に配置したことから、減速遊星歯車機構の潤滑油路や、第1クラッチ及び変速機の作動油路を、他方側に集中して設けることができ、油路の取りまわしが容易となって設計自由度を高くすることができる。
また、減速遊星歯車機構及び第1クラッチを、変速機とともに他方側に配置したことから、減速遊星歯車機構の潤滑油路や、第1クラッチ及び変速機の作動油路を、他方側に集中して設けることができ、油路の取りまわしが容易となって設計自由度を高くすることができる。
以下、本発明に係るハイブリッド型車両の動力伝達装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るハイブリッド型車両の動力伝達装置の第1実施形態を示すスケルトンであり、一方側から他方側に向けて、エンジン2、ダンパ4、発電機6、モータ8、モータ8の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構10、減速遊星歯車機構10及び発電機6間の断接を行う第1クラッチ12、変速機14の順で同軸に配置されている。また、符号18は、ダンパ4、発電機6、モータ8、減速遊星歯車機構10、第1クラッチ12及び変速機14を収容している装置ケースである。
図1は、本発明に係るハイブリッド型車両の動力伝達装置の第1実施形態を示すスケルトンであり、一方側から他方側に向けて、エンジン2、ダンパ4、発電機6、モータ8、モータ8の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構10、減速遊星歯車機構10及び発電機6間の断接を行う第1クラッチ12、変速機14の順で同軸に配置されている。また、符号18は、ダンパ4、発電機6、モータ8、減速遊星歯車機構10、第1クラッチ12及び変速機14を収容している装置ケースである。
一方側に配置されているエンジン2のクランク軸2aは、ダンパ4のダンパケース4aに連結されている。
エンジン2に対して他方側に配置されているダンパ4は、ダンパケース4a内に緩衝部材4bを介してハブ4cが設けられており、ハブ4cに、第1伝達軸16が他方側に延在して連結されている。
ダンパ4に対して他方側に配置されている発電機6は、装置ケース18に固定されているステータ6Sと、このステータ6Sの内周側で回転するロータ6Rとを備えており、ロータ6Rは、図示しないインバータを介してバッテリに接続されている。そして、ロータ6Rは、ダンパ4のダンパケース4aに連結されている。
エンジン2に対して他方側に配置されているダンパ4は、ダンパケース4a内に緩衝部材4bを介してハブ4cが設けられており、ハブ4cに、第1伝達軸16が他方側に延在して連結されている。
ダンパ4に対して他方側に配置されている発電機6は、装置ケース18に固定されているステータ6Sと、このステータ6Sの内周側で回転するロータ6Rとを備えており、ロータ6Rは、図示しないインバータを介してバッテリに接続されている。そして、ロータ6Rは、ダンパ4のダンパケース4aに連結されている。
発電機6に対して他方側に配置されているモータ8は、装置ケース18に固定されているステータ8Sと、このステータ8Sの内周側で回転するロータ8Rとを備えており、ロータ8Rは、図示しないインバータを介してバッテリに接続されている。そして、ロータ8Rに、中空の第2伝達軸20が他方側に延在して連結されており、この第2伝達軸20内に第1伝達軸16が配置されている。
減速遊星歯車機構10及び第1クラッチ12は、最も他方側に配置した変速機14に近接して配置されている。
減速遊星歯車機構10は、モータ8に対して他方側に配置されており、サンギヤ10sと、サンギヤ10sに噛合する複数のピニオン10pと、ピニオン10pに外周側から噛合するリングギヤ10rと、ピニオン10pを回転自在に支持するピニオンキャリア10cとを備え、リングギヤ10rが装置ケース18に固定され、サンギヤ10sが第2伝達軸20に連結され、ピニオンキャリア10cが、第1クラッチの第1回転メンバ12aを介して変速機14の入力軸14aに連結されている。
第1クラッチ12は、油圧アクチュエータの制御により摩擦要素の締結・開放動作を行うことで、第1伝達軸16及び入力軸14a間の断接を行うクラッチである。
減速遊星歯車機構10は、モータ8に対して他方側に配置されており、サンギヤ10sと、サンギヤ10sに噛合する複数のピニオン10pと、ピニオン10pに外周側から噛合するリングギヤ10rと、ピニオン10pを回転自在に支持するピニオンキャリア10cとを備え、リングギヤ10rが装置ケース18に固定され、サンギヤ10sが第2伝達軸20に連結され、ピニオンキャリア10cが、第1クラッチの第1回転メンバ12aを介して変速機14の入力軸14aに連結されている。
第1クラッチ12は、油圧アクチュエータの制御により摩擦要素の締結・開放動作を行うことで、第1伝達軸16及び入力軸14a間の断接を行うクラッチである。
次に、各走行状態における本実施形態のハイブリッド型車両の作動について説明する。
フル発進時や低速走行の加速時には、エンジン2を停止し、第1クラッチ12の開放動作を行い、バッテリからインバータを介してモータ8に放電電力を供給する。モータ8の出力トルクは減速遊星歯車機構10のサンギヤ10sに入力し、減速遊星歯車機構10は、リングギヤ10rが装置ケース18に固定されているので、ピニオンキャリア10cから減速された出力トルクが第1回転メンバ12aを介して変速機14の入力軸14aに出力される。これにより、フル発進時や低速走行の加速時には、モータ8の出力トルクのみでハイブリッド型車両が走行する。
フル発進時や低速走行の加速時には、エンジン2を停止し、第1クラッチ12の開放動作を行い、バッテリからインバータを介してモータ8に放電電力を供給する。モータ8の出力トルクは減速遊星歯車機構10のサンギヤ10sに入力し、減速遊星歯車機構10は、リングギヤ10rが装置ケース18に固定されているので、ピニオンキャリア10cから減速された出力トルクが第1回転メンバ12aを介して変速機14の入力軸14aに出力される。これにより、フル発進時や低速走行の加速時には、モータ8の出力トルクのみでハイブリッド型車両が走行する。
また、中速走行及び高速走行の加速時や、登坂時には、エンジン2を駆動し、第1クラッチ12の締結動作を行い、バッテリからインバータを介してモータ8に放電電力を供給する。第1クラッチ12の締結動作が行われることで第1伝達軸16及び入力軸14a間が連結し、エンジン2の出力トルクと、モータ8の減速した出力トルクとが合成されて変速機14の入力軸14aに出力される。これにより、中速走行及び高速走行の加速時や、登坂時には、エンジン2及びモータ8の合成した出力トルクでハイブリッド型車両が走行する。ここで、発電機6は、エンジン2の駆動によりインバータを介してバッテリに充填電流を供給する回生動作を行う。
また、高速走行の巡航時には、エンジン2を駆動し、第1クラッチ12の締結動作を行い、モータ8にはバッテリから放電電力を供給しない。第1クラッチ12の締結動作が行われることで第1伝達軸16及び入力軸14a間が連結し、エンジン2の出力トルクが変速機14の入力軸14aに出力される。これにより、高速走行の巡航時には、エンジン2の出力トルクのみでハイブリッド型車両が走行する。
また、低速走行や中速走行の制動時には、エンジン2を停止し、第1クラッチ12の開放動作を行う。このとき、慣性力によってハイブリッド型車両は走行するが、モータ8は、インバータを介してバッテリに充填電流を供給する回生動作を行う。
また、低速走行や中速走行の制動時には、エンジン2を停止し、第1クラッチ12の開放動作を行う。このとき、慣性力によってハイブリッド型車両は走行するが、モータ8は、インバータを介してバッテリに充填電流を供給する回生動作を行う。
本実施形態のハイブリッド型車両の動力伝達装置は、以下の効果を奏することができる。
(a)モータ8の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構10を備えているので、モータ8を、モータ容量が小さい小型で小径の装置とすることができる。しかも、減速遊星歯車機構10を備えたことで、モータ8が装置ケース18内に配置した他の装置と同軸に配置されるので、装置ケース18の外径寸法を小さくすることができる。このように、装置ケース18の外径寸法を小さく設定してFR車両に配置すると、車両フロア下部のトンネルに搭載してもトンネルの広さに関係なく容易に搭載できるので、FR車両への搭載性が向上するという効果を得ることができる(請求項1に対応)。
(b)減速遊星歯車機構10及び第1クラッチ12を、変速機14とともに他方側に配置したことから、減速遊星歯車機構10の潤滑油路や、第1クラッチ12及び変速機14の作動油路を、他方側に集中して設けることができ、油路の取りまわしが容易となって設計自由度を高くすることができる(請求項1に対応)。
(a)モータ8の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構10を備えているので、モータ8を、モータ容量が小さい小型で小径の装置とすることができる。しかも、減速遊星歯車機構10を備えたことで、モータ8が装置ケース18内に配置した他の装置と同軸に配置されるので、装置ケース18の外径寸法を小さくすることができる。このように、装置ケース18の外径寸法を小さく設定してFR車両に配置すると、車両フロア下部のトンネルに搭載してもトンネルの広さに関係なく容易に搭載できるので、FR車両への搭載性が向上するという効果を得ることができる(請求項1に対応)。
(b)減速遊星歯車機構10及び第1クラッチ12を、変速機14とともに他方側に配置したことから、減速遊星歯車機構10の潤滑油路や、第1クラッチ12及び変速機14の作動油路を、他方側に集中して設けることができ、油路の取りまわしが容易となって設計自由度を高くすることができる(請求項1に対応)。
次に、本発明に係るハイブリッド型車両の動力伝達装置の第2実施形態について、図2から図及び図3を参照して説明する。なお、図1で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付して説明を省略する。
図2は、第2実施形態のハイブリッド型車両の動力伝達装置を示すスケルトンであり、第1実施形態と同様に、一方側から他方側に向けてエンジン2、ダンパ4、発電機6、モータ8、減速遊星歯車機構10、第1クラッチ12、変速機14の順で同軸に配置されているとともに、本実施形態の変速機14は、遊星歯車機構22と、第2クラッチ24と、ブレーキ26とを備えた低速段と高速段に切替え可能な2段自動変速機である。
図2は、第2実施形態のハイブリッド型車両の動力伝達装置を示すスケルトンであり、第1実施形態と同様に、一方側から他方側に向けてエンジン2、ダンパ4、発電機6、モータ8、減速遊星歯車機構10、第1クラッチ12、変速機14の順で同軸に配置されているとともに、本実施形態の変速機14は、遊星歯車機構22と、第2クラッチ24と、ブレーキ26とを備えた低速段と高速段に切替え可能な2段自動変速機である。
遊星歯車機構22は、サンギヤ22sと、サンギヤ22sに噛合する複数のピニオン22pと、ピニオン22pに外周側から噛合するリングギヤ22rと、ピニオン22pを回転自在に支持するピニオンキャリア22cとを備え、リングギヤ22rが第2回転メンバ28を介して入力軸14aに連結され、ピニオンキャリア22cが出力軸14bに連結され、サンギヤ22sがブレーキ26に接続されている。
ブレーキ26は、油圧アクチュエータの制御により摩擦要素の締結・開放動作を行うことで、サンギヤ22sを選択的に停止させるブレーキである。
第2クラッチ24は、油圧アクチュエータの制御により摩擦要素の締結・開放動作を行うことで、入力軸14a及び出力軸14b間の断接を行うクラッチである。
本実施形態の変速機14の低速段は、第2クラッチ24の開放動作、ブレーキ26の締結動作により得られる。この低速段では、遊星歯車機構22のサンギヤ22sが装置ケース18に固定され、入力軸14aの回転が第2回転メンバ28を介してリングギヤ22rに入力するので、ピニオンキャリア22cから減速された回転が出力軸14bに出力される。
第2クラッチ24は、油圧アクチュエータの制御により摩擦要素の締結・開放動作を行うことで、入力軸14a及び出力軸14b間の断接を行うクラッチである。
本実施形態の変速機14の低速段は、第2クラッチ24の開放動作、ブレーキ26の締結動作により得られる。この低速段では、遊星歯車機構22のサンギヤ22sが装置ケース18に固定され、入力軸14aの回転が第2回転メンバ28を介してリングギヤ22rに入力するので、ピニオンキャリア22cから減速された回転が出力軸14bに出力される。
また、変速機14の高速段は、第2クラッチ24の締結動作、ブレーキ26の開放動作により得られる。この高速段では、第2クラッチ24の締結動作により遊星歯車機構22のピニオンキャリア22cとリングギヤ22rとが直結状態となり、ピニオンキャリア22cから入力軸14aの回転がそのまま出力軸14bに出力される。
次に、装置ケース18内の他方側に配置されている減速遊星歯車機構10と、第1クラッチ12と、変速機14の遊星歯車機構22、第2クラッチ24及びブレーキ26の具体的な構造について、図3を参照して説明する。
装置ケース18は、一方側に配置した第1装置ケース18aと他方側に配置した第2装置ケース18aとを備えており、これら第1及び第2装置ケース18a,18bで形成したケース内空間に、一方側から他方側に向かって第1伝達軸16、変速機14の入力軸14a及び出力軸14bが、互いに相対回転自在に同軸に配置されている。
装置ケース18は、一方側に配置した第1装置ケース18aと他方側に配置した第2装置ケース18aとを備えており、これら第1及び第2装置ケース18a,18bで形成したケース内空間に、一方側から他方側に向かって第1伝達軸16、変速機14の入力軸14a及び出力軸14bが、互いに相対回転自在に同軸に配置されている。
装置ケース18内には、ボス部32aと、このボス部32aから径方向外方に延在する円板状の隔壁32bとを備えた隔壁部材32が配置されており、ボス部32aが入力軸14aの外周に回転自在に支持され、装置ケース18の内壁まで延在した隔壁32bによりケース内空間が一方側のケース内空間と他方側のケース内空間に仕切られている。
そして、隔壁32bに近接する一方側のケース内空間に第1クラッチ12が配置され、隔壁部材32に近接する他方側のケース内空間に変速機14の第2クラッチ24が配置されている。
そして、隔壁32bに近接する一方側のケース内空間に第1クラッチ12が配置され、隔壁部材32に近接する他方側のケース内空間に変速機14の第2クラッチ24が配置されている。
第1クラッチ12は、外径側が減速遊星歯車機構10のピニオンキャリア10cにスプライン結合し、内径側が入力軸14aにスプライン結合している前述した第1回転メンバとしてのクラッチドラム12aと、このクラッチドラム12aの内周側に配置して第1伝達軸16にスプライン結合しているクラッチハブ12bと、クラッチドラム12aの外径側及びクラッチハブ12b間に交互に配置した摩擦板12c,12dと、クラッチドラム12aの内周部に形成したシリンダ部に嵌め込んだピストン12fと、ピストン12fをシリンダ部側に押圧するリターンスプリング12gとを備えている。
そして、クラッチドラム12aの内径側には、シリンダ部とピストン12fとの間に画成したシリンダ室12eに連通する油穴12a1が形成されており、この油穴12a1は、隔壁部材32のボス部32aに形成した油穴32c、軸方向に延在する作動油路32dに連通している。また、作動油路32dは、隔壁32b内を径方向に延在する作動油路32eと連通している。これにより、第1装置ケース12aに接続した油圧制御装置40から作動油路32e,作動油路32d、油穴32c,12a1を介してシリンダ室12eの油圧制御を行うことで、ピストン12fを軸方向に移動させて摩擦板12c,12dの締結・開放が行われる。
変速機14の第1クラッチ24は、外径側が遊星歯車機構22のリングギヤ22rに結合し、内径側が入力軸14aにスプライン結合している第2回転メンバ28と、この第2回転メンバ28の内周側に配置して遊星歯車機構22のピニオンキャリア22cに結合しているクラッチハブ24bと、第2回転メンバ28の外径側及びクラッチハブ24b間に交互に配置した摩擦板24c,24dと、第2回転メンバ28のの内周部に形成したシリンダ部に嵌め込んだピストン24fと、ピストン24fをシリンダ部側に押圧するリターンスプリング24gとを備えている。
そして、第2回転メンバ28の内径側には、シリンダ部とピストン24fとの間に画成したシリンダ室24eに連通する油穴28aが形成されており、この油穴28aは、隔壁部材32のボス部32aに形成した油穴32fと、前述した作動油路32dと異なる位置で略同一の長さで軸方向に形成した作動油路32gに連通している。そして、この作動油路32gは、隔壁32b内を径方向に延在して前記作動油路32eと異なる位置に形成した作動油路と連通している。これにより、第1装置ケース18aに接続した油圧制御装置40から隔壁32b内を通過して作動油路32g、油穴32f,28aを介してシリンダ室24eの油圧制御を行うことで、ピストン24fを軸方向に移動させて摩擦板24c,24dの締結・開放が行われる。
また、ブレーキ26は、内径側が減速遊星歯車機構10のサンギヤ22sにスプライン結合しているブレーキハブ26aと、ブレーキハブ26aの外径側及び第2装置ケース18bの内壁の間に交互に配置した摩擦板26c,26dと、第2装置ケース12bの内周部に形成したシリンダ部に嵌め込んだピストン26fと、ピストン26fをシリンダ部側に押圧するリターンスプリング26gとを備えている。
そして、第2装置ケース18bには、シリンダ部とピストン26fとの間に画成したシリンダ室26eに連通する作動油路34が形成されており、油圧制御装置40から作動油路34を介してシリンダ室26eの油圧制御を行うことで、ピストン26fを軸方向に移動させて摩擦板26c,26dの締結・開放が行われる。
さらに、第1伝達軸16、変速機14の入力軸14a及び出力軸14bの軸心位置には、潤滑油路42a,42b,42cが互いに連通して形成されており、これらの潤滑油路に、潤滑油供給ポンプ(図示せず)から潤滑油が順次供給されている。そして、第1伝達軸16の潤滑油路42aには、減速遊星歯車機構10に向けて連通する油穴42dが径方向に形成され、出力軸14bの潤滑油路42cには、遊星歯車機構22に向けて連通する油穴42eが径方向に形成されている。
さらに、第1伝達軸16、変速機14の入力軸14a及び出力軸14bの軸心位置には、潤滑油路42a,42b,42cが互いに連通して形成されており、これらの潤滑油路に、潤滑油供給ポンプ(図示せず)から潤滑油が順次供給されている。そして、第1伝達軸16の潤滑油路42aには、減速遊星歯車機構10に向けて連通する油穴42dが径方向に形成され、出力軸14bの潤滑油路42cには、遊星歯車機構22に向けて連通する油穴42eが径方向に形成されている。
本実施形態のハイブリッド型車両の動力伝達装置は、第1実施形態で記載した(a)の効果を得ることができるとともに、以下の効果を奏することができる。
(c)装置ケース18内の他方側に、減速遊星歯車機構10、第1クラッチ12、変速機14の遊星歯車機構22、第2クラッチ24及びブレーキ26を配置しているので、減速遊星歯車機構10及び遊星歯車機構22の潤滑油路、第1クラッチ12、第2クラッチ24及びブレーキ26の作動油路を集中して設けることができ、潤滑油路、作動油路の取りまわしが容易となって設定自由度を高くすることができる(請求項1に対応)。
(c)装置ケース18内の他方側に、減速遊星歯車機構10、第1クラッチ12、変速機14の遊星歯車機構22、第2クラッチ24及びブレーキ26を配置しているので、減速遊星歯車機構10及び遊星歯車機構22の潤滑油路、第1クラッチ12、第2クラッチ24及びブレーキ26の作動油路を集中して設けることができ、潤滑油路、作動油路の取りまわしが容易となって設定自由度を高くすることができる(請求項1に対応)。
(d)装置ケース18内に隔壁部材32を配置し、この隔壁部材32の隔壁32bの一方側に第1クラッチ12を配置し、隔壁32bの他方側に変速機14の第2クラッチ24を配置するとともに、隔壁部材32内に、油圧制御装置40から第1クラッチ12のシリンダ室12eに作動油を供給する作動油路と、油圧制御装置40から第2クラッチ24のシリンダ室24eに作動油を供給する作動油路とを設けたので、第1クラッチ12用の作動油路と第2クラッチ24用の作動油路の長さの短縮化を図ることができ、しかも、それら作動油路の長さを略同長とすることができる。これにより、油圧制御装置40による第1及び第2クラッチ12,24の油圧制御を高精度に行うことができる(請求項2に対応)。
なお、第2実施形態では、変速機14を、低速段と高速段に切替え可能な2段自動変速機として説明したが、他の多段変速機であっても同様の効果を得ることができる。
また、第1及び第2実施形態では、減速遊星歯車機構10を備えることでモータ8を小径の装置としたが、このモータ8を大径な装置とした発電機6の内側に配置し、発電機6及びモータ8を軸方向にラップさせて配置すると、動力伝達装置の軸方向の短縮化を図ることができる。
また、第1及び第2実施形態では、減速遊星歯車機構10を備えることでモータ8を小径の装置としたが、このモータ8を大径な装置とした発電機6の内側に配置し、発電機6及びモータ8を軸方向にラップさせて配置すると、動力伝達装置の軸方向の短縮化を図ることができる。
2 エンジン
4 ダンパ
6 発電機(第1電動機)
8 モータ(第2電動機)
10 減速遊星歯車機構
10s サンギヤ
10p ピニオン
10c ピニオンキャリア
10r リングギヤ
12 第1クラッチ
12e シリンダ室
12a1 油穴
14 変速機
14a 変速機の入力軸
14b 変速機の出力軸
16 第1伝達軸
18 装置ケース
18a 第1装置ケース
18b 第2装置ケース
20 第2伝達軸
22 遊星歯車機構
22s サンギヤ
22p ピニオン
22c ピニオンキャリア
22r リングギヤ
24 第2クラッチ
24e シリンダ室
26 ブレーキ
26e シリンダ室
32 隔壁部材
32a ボス部
32b 隔壁
32d,32e,32g 作動油路
12a1,28a,32c,32ef 油穴
40 油圧制御装置
42a,42b,42c 潤滑油路
42d,42e 油穴
4 ダンパ
6 発電機(第1電動機)
8 モータ(第2電動機)
10 減速遊星歯車機構
10s サンギヤ
10p ピニオン
10c ピニオンキャリア
10r リングギヤ
12 第1クラッチ
12e シリンダ室
12a1 油穴
14 変速機
14a 変速機の入力軸
14b 変速機の出力軸
16 第1伝達軸
18 装置ケース
18a 第1装置ケース
18b 第2装置ケース
20 第2伝達軸
22 遊星歯車機構
22s サンギヤ
22p ピニオン
22c ピニオンキャリア
22r リングギヤ
24 第2クラッチ
24e シリンダ室
26 ブレーキ
26e シリンダ室
32 隔壁部材
32a ボス部
32b 隔壁
32d,32e,32g 作動油路
12a1,28a,32c,32ef 油穴
40 油圧制御装置
42a,42b,42c 潤滑油路
42d,42e 油穴
Claims (2)
- 一方側から他方側に向けて、エンジン、このエンジンから出力トルクが伝達される第1電動機、バッテリの電力で出力トルクを発生する第2電動機、この第2電動機の出力トルクを常時減速する減速遊星歯車機構、この減速遊星歯車機構及び前記第1電動機間の断接を行う第1クラッチ、前記第1クラッチの断接動作により前記エンジンの出力トルク、或いは前記エンジン及び前記第2電動機の合成した出力トルクが伝達される変速機を、この順序で同軸に配置したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型車両の動力伝達装置。
- 前記変速機は、遊星歯車機構、第2クラッチ及びブレーキを備えており、当該変速機と前記第1クラッチとの間に隔壁部材を設け、この隔壁部材の一方側に前記第1クラッチを配置し、前記隔壁部材の他方側に前記第2クラッチを配置し、前記隔壁部材内に、前記第1及び第2クラッチの断接動作のために作動油を供給する作動油路を設けたことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型車両の動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005289242A JP2007099016A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | ハイブリッド型車両の動力伝達装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005289242A JP2007099016A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | ハイブリッド型車両の動力伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007099016A true JP2007099016A (ja) | 2007-04-19 |
Family
ID=38026388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005289242A Pending JP2007099016A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | ハイブリッド型車両の動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007099016A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-09-30 JP JP2005289242A patent/JP2007099016A/ja active Pending
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