JP2007098486A - ボルト供給装置 - Google Patents

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孝男 谷口
Shigeharu Ikeda
重晴 池田
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信義 渡邊
Kuniyuki Hashimoto
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Abstract

【課題】ボルトをふらつかせずに安定した姿勢で確実に取付孔にセットでき、ボルトの取り出しからワークへのセットまでを単一の駆動源で行うことができ、簡素でかつ低廉なボルト供給装置を提供する。
【解決手段】本発明のボルト供給装置1は、受け入れホッパー内に配置され延在方向に傾斜した取り出し溝29を備え上下方向に移動可能な取り出し部2と、延在方向に傾斜した整列溝39を備え該取り出し溝29の下方端に隣接して配置される整列部3と、該整列溝39の下方寄りに配置されて該整列溝39内に突出及び待避可能な二本の開閉部材42、43をもつ切り出し部4と、該整列溝39に向かって開いた断面V字形状の傾斜した滑落溝をもつ案内部5(滑落部材51)と、該滑落溝の下方に配置されてワークWを一定時間間隔ごとに回転させて取付孔をボルトの落下軌跡に揃える位置合わせ部6と、一つの駆動源(駆動モータ7)と、リンク機構8と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車部品の組立などに用いられるボルト供給装置に関し、より詳細には受け入れホッパーからボルトを順々に取り出してワークの複数の取付孔にセットするボルト供給装置に関する。
自動車部品の組立などでは、複数のボルトを締め付けてワークを組み付ける工程が多々ある。この工程では、作業者は受け入れホッパーからボルトを取り出して、ワークの複数の取付孔に順番に差し込み、ナットランナなどにより締め付けていた。この作業は作業者にとって煩わしく生産リードタイムもかかるため、各種の効率化・合理化の方策がとられてきた。例えば、ボルトを整列させて容易に取り出せるようにした装置や、複数のボルトを一度にセットしたり同時に締め付けたりする装置が、創意工夫されてきた。
特許文献1に開示されるボルト供給装置は、取り出し機構と整列機構と分離送給機構とを備えている。そして、取り出し機構で取り出し体を昇降用アクチュエータで駆動することにより少数本のボルトを取り分け、整列機構で姿勢を整えて整列させ、分離送給機構で別の送給用アクチュエータあるいは加圧エアを用いて1本ずつ外部に供給するようになっている。また、特許文献2に開示されるボルト供給装置は、直線フィーダから一列に整列搬送されるボルトを、4本ずつ正方形の頂点位置に配置保持し、ボルト挿通穴に一括して供給するようにしている。この他、電磁石によりボルトを吸引及び解放する装置などもあり、最近では産業用ロボットの適用例もある。
特開平11−129128号公報 特開平9−323228号公報
ところで、いずれの方式のボルト供給装置においても、ボルトを取付孔にセットできなくなる不具合の生じるケースがある。この原因として、ボルトを取付孔に落下させる際の、落下位置の誤差や姿勢のふらつきが考えられる。例えば、シュートと呼ばれるフレキシブルな筒状の搬送管の内径はボルト頭部よりも大きめになっており、落下するボルトは必ずしも管中央を落下しない。また、ボルトが傾いて落下すると、当然ながらボルトの軸部先端が取付孔に引っかかってしまう。引っかかったボルトは作業者が手直しするが、生産効率は大きく低下する。
また、特許文献1や特許文献2の装置は、多数の駆動手段を組み合わせて使用するため、装置が大形化して設置スペースが制約され、また投資費用もかさんでいた。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、ボルトをふらつかせずに安定した姿勢で確実に取付孔にセットでき、ボルトの取り出しからワークへのセットまでを単一の駆動源で行うことができる小形でかつ低廉なボルト供給装置を提供する。
本発明のボルト供給装置は、頭部と軸部とからなるボルトをランダムな状態で受け入れる受け入れホッパー内に配置され、取り出し溝を上部に備え、該取り出し溝をその延在方向に傾斜させ、かつ上下方向に移動可能な取り出し部と、整列溝を上部に備え、該整列溝をその延在方向に傾斜させ、かつ該整列溝の上方端が該取り出し溝の下方端に隣接して配置される整列部と、該整列溝の下方寄りに該ボルトの略軸径分の間隔を傾斜方向に設けて配置されるとともに該整列溝の側壁を略垂直に貫入して突出及び該整列溝外に待避可能な二本の開閉部材をもつ切り出し部と、該整列溝の下方端から間隔を開けて配置され、該整列溝に向かって開いた断面V字形状の傾斜した滑落溝をもつ案内部と、該滑落溝の下方に配置され、ボルトがセットされる複数の取付孔を円周上に等角度間隔でもつワークを一定時間間隔ごとに回転させて、順番に該取付孔の中心軸線の方向を滑落する該ボルトの該軸部の軌跡に揃える位置合わせ部と、該取り出し部、該切り出し部、該位置合わせ部のうちいずれか一つを直接駆動する駆動源と、該取り出し部、該切り出し部、該位置合わせ部のうち直接駆動されない二つに対し、該駆動源の駆動力を回転運動、昇降運動、揺動運動のいずれかに変換して伝達するリンク機構と、を備えることを特徴とする。
前記取り出し溝及び前記整列溝は、前記ボルトの前記軸径よりも広く前記頭部の横断面の直径あるいは対辺距離よりも狭い幅と軸長よりも大きな深さとをもつとともに、該ボルトの該頭部を溝上面に保持し該軸部を溝内に保持した姿勢で順番に滑落させる適当な傾斜角度をもつことが好ましい。
本発明のボルト供給装置は、受け入れホッパーからボルトを取り出してワークの複数の取付孔にセットするまでを、単一の駆動源により自動で行う装置である。本発明のボルト供給装置は、取り出し部、整列部、切り出し部、案内部、位置合わせ部、駆動源、リンク機構を備えている。なお、本発明で取り扱うボルトは、頭部と軸部とをもち、頭部は軸部よりも大きな円形横断面あるいは正六角形などの正多角形横断面をもつものとする。
取り出し部は、取り出し溝を上部に備えている。取り出し溝の幅は、ボルトの軸径よりも広く頭部の横断面の直径あるいは対辺距離よりも狭くして、深さは軸長よりも大きくすることができる。これにより、頭部を上に、軸部を下にした起立姿勢でボルトを保持することができる。また、取り出し溝をその延在方向に傾斜させることにより、重力の作用でボルトを下方端に向けて滑落させることができる。なお、適当な傾斜角度として、ボルトが溝から飛び出さないように、かつ順番に整然と滑落するように形成することができる。
また、取り出し部には、取り出し溝を上下方向に駆動するための昇降駆動手段を設けることができる。昇降駆動手段により、取り出し溝は多数のボルトを受け入れた受け入れホッパー内を上下に動作することができる。取り出し溝の上下動作により、ボルトの軸部は取り出し溝に入り込み起立姿勢で保持され、掬い上げられて、取り出される。仮に1回の上下動作で取り出せなくとも、反復動作することによりボルトの姿勢が変化するため、取り出しは可能である。なお、ボルトの取り出しを容易にするため、受け入れホッパーの底面を漏斗状に傾けて形成し、その中心部分で取り出し溝を上下動作することができる。またこれによれば、受け入れホッパーの隅にボルトが残ることなく、最後の1本まで取り出しが可能である。
整列部は、整列溝を上部に備えている。整列溝の幅、深さ、及び延在方向の傾斜角度は取り出し溝と略同一とすることができる。整列溝の上方端は、取り出し溝が上昇したときの下方端に隣接して、溝同士が連通するように配置することができる。これにより、取り出し溝に保持されていたボルトは、起立姿勢のままで自然に整列溝に滑落してくる。その後、ボルトは整列溝を順番に整列状態で滑落してゆく。
切り出し部は、整列溝の下方寄りにボルトの略軸径分の間隔を傾斜方向に設けて配置される二本の開閉部材をもっている。二本の開閉部材はそれぞれ、整列溝の側壁を略垂直に貫入して突出することによりボルトの滑落を阻止し、整列溝外に待避することにより滑落を許容する。切り出し部には、二本の開閉部材を突出及び待避するための切り出し駆動手段を設けることができる。
前記切り出し部において、前記二本の開閉部材を上側開閉部材及び下側開閉部材としたとき、まず下側開閉部材のみが突出した初期状態をとり、次に上側開閉部材を突出させ、次に下側開閉部材を待避させ、次に下側開閉部材を再度突出させ、最後に上側開閉部材を待避させて初期状態に戻るように駆動する切り出し駆動手段をもつようにしてもよい。
上述の切り出し駆動手段の動作、作用について説明する。今、整列溝のうち下側開閉部材よりも下方の範囲を切り出し位置、下側開閉部材と上側開閉部材との間の略ボルト1本分の範囲を保留位置、上側開閉部材よりも上方の範囲を整列位置と呼ぶ。すると、初期状態では、整列溝を滑落してくるボルトの先頭が下側開閉部材に阻止されて保留位置に停止し、2番目以降は整列位置に並ぶ。次に上側開閉部材が突出すると、ボルトの先頭と2番目との間に入り込み、2番目以降を阻止する。次に下側開閉部材が待避すると、ボルトの先頭は切り出し位置に滑落して、切り出される(このとき2番目以降は上側開閉部材により阻止されている)。次に下側開閉部材を再度突出させる。最後に上側開閉部材を待避させると、ボルトの2番目が保留位置に滑落し、3番目以降も順番にボルト1本分ずつ滑落して、初期状態に戻る。この動作サイクルの繰り返しにより、ボルトを1本ずつ切り出すことができる。
案内部は、整列溝の下方端から間隔を開けて配置されている。そして、案内部は、整列溝に向かって開いた断面V字形状の傾斜した滑落溝をもっている。滑落溝のV字形状は左右対称とし、整列溝に向かって斜め上方に開くように配設することができる。V字の内角は90°が好ましいが限定はされない。傾斜角度も特に限定されないが、ボルトが摺動しながら落下することが条件であり、あまり鉛直方向に近いとボルトが滑落溝から浮き上がってしまうため好ましくない。滑落溝を形成する部材には、等辺山形鋼などの鋼材や樹脂などの一般的な構造材料を用いることができる。溝の内面はボルトが滑らかに摺動できるように仕上げておくことが好ましい。V字形状の部材に代えて、正四角筒などの角筒部材の2つの内面を用いても同様の態様となる。
上述の案内部では、整列溝を滑落し下方端から飛び出したボルトが、滑落溝のV字形状の中央で受け止められ、溝内を滑らかに摺動しながら落下する。このとき、ボルトは軸部先端及び頭部の左右各2点、合計4点で滑落溝と接触、摺動する。このため、ボルトの姿勢は落下途中でも安定するとともに、落下コースも一定になり、安定して下方に案内することができる。
位置合わせ部は、滑落溝の下方に配置され、ボルトの落下コースにワークの取付孔を配置するものである。ワークはボルトがセットされる複数の取付孔を円周上に等角度間隔でもつ。このため、位置合わせ部には、一定時間間隔ごとにワークを一定角度回転させる回転駆動手段を設けることができる。ボルトを確実にセットするためには取付孔の中心軸線の方向を滑落するボルトの軸部の軌跡に揃えることが必要であり、ワークを傾斜させて保持する戴置台を設けることができる。そして、回転駆動手段により戴置台を等角度ずつ回転駆動するように構成することができる。これにより、複数の取付孔がボルトの落下コースに順次配置される。
駆動源は、取り出し部、切り出し部、位置合わせ部のうちいずれか一つを直接駆動するものである。取り出し部の昇降駆動手段は昇降運動、切り出し部の切り出し駆動手段は揺動運動、位置合わせ部の回転駆動手段は回転運動、をそれぞれ駆動するものである。このうちいずれか一つを直接駆動する駆動源として、例えば電動モータや圧縮空気操作機構などを用いることができる。
リンク機構は、取り出し部、切り出し部、位置合わせ部のうち直接駆動されない二つに対し、駆動源の駆動力を回転運動、昇降運動、揺動運動のいずれかに変換して伝達するものである。単一の駆動源で3種類の運動を駆動するために、異なる駆動箇所への駆動力の伝達と運動形態の変換とを行うリンク機構が必要になる。リンク機構には、例えば回転運動を直線運動に変換するクランク機構や、間欠動作に変換するラチェット機構、方向を変えるてこ、などを適宜組み合わせて用いることができる。
以上のように構成された本発明のボルト供給装置は、次のように動作、作用する。駆動源により直接またはリンク機構を介して駆動される取り出し部は、受け入れホッパー内を上下に動作する。上昇の途中で、取り出し部の取り出し溝はボルトを起立状態で掬い上げ、取り出すことができる。そして、上昇した取り出し溝は整列溝と連通して、ボルトは整列溝に滑落し、さらに整列状態で切り出し部に向けて滑落してゆく。切り出し部では、駆動源により駆動される切り出し駆動手段と二本の開閉部材の作用により、ボルトが1本ずつ切り出される。切り出されたボルトは案内部に到達し、滑落溝を摺動落下する。位置合わせ部はワークを保持し、回転駆動手段により複数の取付孔を順次ボルトの落下コースに配置する。そして、切り出されて落下するボルトが順次取付孔に自動でセットされて、動作が完了する。
前記ワークは、車両用デファレンシャル装置を組み立てる際に複数の前記ボルトを一括してセットするためのセット治具であってもよい。本発明のボルト供給装置は、実際の部品の組立作業へ適用する他、一時的に多数のボルトを保持することにより部品へのセット作業を効率化するセット治具にも適用することができる。
本発明のボルト供給装置は、断面V字形状の傾斜した滑落溝をもつ案内部と、ワークを一定時間間隔ごとに回転させて順番に取付孔の中心軸線の方向を滑落するボルトの軸部の軌跡に揃える位置合わせ部と、取り出し部、整列部、及び切り出し部とを備えている。このため、滑落溝を落下するボルトは合計4点で滑落溝と接触、摺動し、安定して下方に案内され、確実に取付孔にセットされる。
また、取り出し部、切り出し部、位置合わせ部のうちいずれか一つを直接駆動する駆動源と、他の二つを駆動するためのリンク機構とを備えている。このため、単一の駆動源ですべての動作を行うことができ、小形でかつ低廉な装置となっている。
本発明を実施するための最良の形態を、図1〜図6を参考にして説明する。図1は、本発明の実施例のボルト供給装置1を模式的に示す説明図である。実施例のボルト供給装置1は、取り出し部2、整列部3 切り出し部4、案内部5、位置合わせ部6、駆動源に相当する駆動モータ7、リンク機構8、で構成されている。また、図2は、実施例のボルト供給装置1の具体的な構成を示す説明図であり、リンク機構8は省略されている。
取り出し部2は、図2に示されるように、基部21、受け入れホッパー22、取り出し本体部23、で構成されている。基部21は共通基台10上に戴置される枠状のベース211と、ベース211の4隅から立設される4本の支柱212と、これらの支柱212に支えられる板状のテーブル213と、で形成されている。受け入れホッパー22は、上方に開口する箱形の部材である。受け入れホッパー22は、2枚の支持板222によりテーブル213の上側中央に支持されている。図3は、図2の矢印Aの方向からみた取り出し部2の側面図である。図3に示されるように、受け入れホッパー22の底面221には傾斜が設けられて、受け入れたボルトが底部中央に集まるように形成されている。
取り出し本体部23は、図3に示されるように2枚の板材231と、これらを並行に保持する保持部材232とで形成されている。2枚の板材231の間隔は、ボルトの軸径よりも大きめで、上辺は斜めに切り取られて、傾斜した取り出し溝29を形成している。斜めに切り取られた下方端233は受け入れホッパー22の一側面に近接するように配置されている。取り出し本体部23は、受け入れホッパー22の底面221の中央部に形成された四角孔に嵌入され、受け入れホッパー22内を昇降できるように配設されている。
駆動モータ7は、取り出し本体部23を直接駆動する駆動源であり、テーブル213の下側に配設されている。駆動モータ7の出力軸71にはクランク72の一端が結合され、クランク72の他端には連結棒73が結合されている。一方、取り出し本体部23の保持部材232には横長の長円形のスロット233が切り欠かれ、スロット233内には摺動部材74が左右に摺動可能に保持されている。摺動部材74には、連結棒73が貫通結合している。そして、駆動モータ7により、出力軸71、クランク72、及び連結棒73が回転運動すると、摺動部材74はスロット233内を左右に往復運動しながら、保持部材232を昇降運動させるようになっている。
整列部3は、図2に示されるように、基部30と2枚の整列板31とで構成されている。基部30は、共通基台10上に、取り出し部21の基部21に隣接して戴置されている。2枚の整列板31は、基部30から立設された2本の支持ロッド301によって支持され、並行して傾斜方向に配設され、上部に整列溝39を形成している。整列板31の上方端311は、受け入れホッパー22の一側面を貫通し、上昇した取付本体部23の取り出し溝29と連通するように配設されている。すなわち、上昇した板材231と整列板31の上面が一直線となり、ボルトが滑落して移送できるようになっている。なお、支持ロッド301により整列板31の高さ及び傾きの微調整ができるようになっている。
切り出し部4は、下側開閉部材42、上側開閉部材43と、切り出し駆動機構44とで構成されている。二つの開閉部材42、43は、整列板31の下方寄りにボルトの略軸径分の間隔を傾斜方向に設けて配置され、取り出し部2から遠い下方側が下側開閉部材42、上方側が第二開閉部材43である。切り出し駆動機44も整列板31の側方に配設されている。
図4は、切り出し部4の構造、及び動作を示す説明図であり、(A)は下側開閉部材42のみが突出した初期状態、(B)は下側開閉部材42及び上側開閉部材43が突出した状態、(C)は上側開閉部材43のみが突出した状態、をそれぞれ示している。図4に示されるように、下側開閉部材42及び上側開閉部材43は、整列板31を略垂直に嵌入して整列溝39内に突出することによりボルトの滑落を阻止し、整列溝外に待避することにより滑落を許容するようになっている。整列溝39のうち下側開閉部材42よりも下方の(図中では左の)範囲が切り出し位置391、下側開閉部材42と上側開閉部材43との間の略ボルト1本分の範囲が保留位置392、上側開閉部材43よりも上方(図中では右)の範囲が整列位置393である。
切り出し駆動機構44は、下側開閉部材42を突出及び待避可能に保持する下側操作棒442と、上側開閉部材43を突出及び待避可能に保持する上側操作棒443と、両操作棒442、443を駆動する揺動カム444と、で構成されている。揺動カム444は、図中の右に揺動すると上側開閉部材43を待避させ、左に揺動すると下側開閉部材42を待避させるように形成されており、常に少なくとも一方の開閉部材(42または43)は突出している。なお、揺動カム444は後述のリンク機構8により駆動されている。
図4(A)は、揺動カム444が右に揺動して上側開閉部材43が待避した初期状態を示している。初期状態では、整列溝39を図中の右方向から滑落してくるボルトの先頭が下側開閉部材42に阻止されて保留位置392に停止し、2番目以降は整列位置393に並ぶ。次に(B)示されるように揺動カム444が中央に戻ると、上側開閉部材43が突出してボルトの先頭と2番目との間に入り込み、2番目以降を阻止する。次に(C)示されるように揺動カム444が左に揺動して下側開閉部材42が待避すると、ボルトの先頭は切り出し位置391に滑落して、切り出される。次に揺動カム444が中央に戻って下側開閉部材42が再度突出し、最後に揺動カム444が右に揺動して上側開閉部材43を待避させると、ボルトの2番目が保留位置392に滑落する。そして、3番目以降のボルトも順番にボルト1つ分ずつ滑落して、初期状態に戻る。この動作サイクルの繰り返しにより、ボルトを1本ずつ切り出すことができる。
案内部5は、図1及び図2に示されるように、左右対称なV字形状の滑落溝をもつ滑落部材51で形成されている。滑落部材51は、整列板31に向かってV形状が斜め上方に開くように、取付部材52により整列板31の側面に間隔を開けて取り付けられている。
位置合わせ部6は、複数の取付孔を円周上にもつワークWを回転させるものであり、図1及び図2に示されるように、基部61、戴置台62、回転駆動機構63、で構成されている。基部61は、共通基台10上に、整列部3の基部30に隣接して戴置されている。戴置台62は、基部61に回動自在に保持され、ワークWを固定保持するようになっている。戴置台62は、保持したワークWの取付孔の中心軸線の方向を滑落するボルトの軸部の軌跡に揃えるために、傾斜をつけて保持されている。
回転駆動機構は63は、往復運動を間欠的な回転運動に変換するものであり、往復動作する駆動レバー631、駆動レバー631に係脱する駆動ピン632、及び図略のラチェット部で構成されている。駆動レバー631は後述のリンク機構7に付設され、図2の左右方向に往復運動する。駆動ピン632は、戴置台62の周囲にボルトの取付孔と同一の角度間隔で設けられている。そして、図2において、駆動レバー631が左から右へ動くときには駆動ピン632に係合し、戴置台62及び保持されるワークWを駆動するようになっている。また、駆動レバー631が右から左へ動くときには駆動ピン632をすり抜けるようになっている。ラチェット部は戴置台62の逆転を防止して、ワークWを確実に一定角度ずつ駆動するようにしている。
ワークWとしては、例えば図5に示すデファレンシャル装置用のセット治具9がある。図5で、(A)はデファレンシャル装置の横断面図、(B)はセット治具9の横断面図、(C)はセット治具9の平面図、をそれぞれ示している。このセット治具9は、16個のボルトBを一つの円周上に保持し、デファレンシャル装置の取付孔99に一括してセットするものである。セット治具9は、図5(B)に示されるように、同じ外径の上円板91と下円板96とが相対回転変位可能に軸支持されて構成されている。上円板91には、デファレンシャル装置の取付孔99の円周配置と同一の径及び角度間隔で、保持孔92が穿たれている。保持孔92の内径はボルトBの頭部よりも大とされている。下円板96にも、保持孔92と同径の孔が同数、同配置で穿たれ、さらに小径の孔が一部重ねて穿たれて、いわゆるダルマ孔97となっている。ダルマ孔97の小径部分の内径は、ボルトBの軸部よりも大きく、頭部よりも小とされている。
上円板91と下円板96との相対位置関係として、図5(C)に示される保持孔92とダルマ孔97の小径部分とが重なる保持状態と、保持孔92とダルマ孔97の大径部分とが重なる解放状態と、をとることができる。そして、セット治具9を保持状態で位置合わせ部6に戴置することによりボルトBを保持し、次にデファレンシャル装置に戴置して解放状態とすることでボルトBを取付孔99に落とし込んでセットすることができる。
リンク機構8は、駆動モータ7の駆動力を切り出し駆動機構44及び回転駆動機構63に伝達する機構である。リンク機構8は、図1に示されるように操作棒81、伝達軸82、揺動操作レバー83、揺動回転軸84、駆動レバー取付部85で構成されている。操作棒81の一端は、駆動モータ7の出力側の連結棒73に連結されており、他端は伝達軸82の一端に連結されている。伝達軸82は、取り出し部2の近傍から切り出し部4の近傍を経て位置合わせ部6の近傍まで配設され、軸支部材821によって共通基台10上に復運動可能に保持されている。伝達軸82の途中には、揺動操作レバー83の一端が揺動可能に保持されている。揺動操作レバー83の他端には揺動回転軸84が回転可能に連結され、揺動回転軸84は切り出し駆動機構44の揺動カム444と結合されている。また、駆動レバー取付部85は伝達軸82の他端に設けられ、回転駆動機構63の駆動レバー631を備えている。
上述のリンク機構8では、駆動モータ7の回転運動は操作棒81によって伝達軸82の往復運動に変換される。伝達軸82の往復運動は、揺動操作レバー83及び揺動回転軸84によって揺動カム444の揺動運動に変換され、二つの開閉部材42、43を駆動して、ボルトを1本ずつ切り出すことができる。また、伝達軸82の往復運動は、駆動レバー631と駆動ピン632の作用により間欠回転運動に変換され、ワークWを一定角度ずつ駆動することができる。
以上の説明による実施例のボルト供給装置1は、次のように動作、作用する。まず、駆動モータ7の電源が投入されると、回転駆動力が摺動部材74に伝わり、取り出し本体部23を上昇動作させる。このとき、受け入れホッパー22内にはランダムにボルトが受け入れられているため、取り出し本体部23は、ランダムな姿勢のボルトを押し上げる。そして、取り出し溝29に軸部が入ったボルトのみが取り出され、残りは左右に除かれる。取り出されたボルトは、頭部が板材231に保持されて軸部を下にした起立姿勢で保持され、下方端233に滑落してゆく。
取り出し本体部23が上昇位置に達すると、板材231と整列板31とが連通して、ボルトは起立姿勢のままで取り出し溝29から整列溝39に滑落する。さらに、ボルトは順番に整列溝39を上側開閉部材43まで滑落してゆき、整列位置393に並ぶ。一方、切り出し駆動機構44は、駆動モータ7とリンク機構8によって駆動されている。そして、上側開閉部材43が待避するタイミングに、ボルトの先頭は上側開閉部材43を通過して保留位置392に到達する。次のタイミングで下側開閉部材42が待避すると、ボルトは切り出し位置391に到達して1本だけが切り出され、滑落を続ける。滑落するボルトは整列溝39の下方端に達し、案内部5の滑落部材51に向かって飛び出す。
ボルトは、滑落部材51のV字形状の滑落溝内を摺動しながら落下する。ここで、摺動落下するボルトの安定性について補足説明する。図6はボルトB2の摺動落下状態を説明する図であり、(A)は斜視図、(B)は下方から見た図、(C)は従来の円筒管を下方から見た図、である。ボルトB2としては、軸部とワッシャ部と六角形頭部とが一体に成形されたものを例示している。図6(A)及び(B)に示されるように、ボルトB2は、軸部の先端の2点C1、C2と、ワッシャ部の2点C3、C4の合計4点で接触しながら落下する。したがって、重力に抗して左右にぶれることはなく、落下姿勢及び落下コースが安定する。これに対して、図5(C)に示されるように、従来の円筒管59内を摺動落下するとき、ボルトBは軸部の1点Xとワッシャ部の1点(Xの奥)の合計2点でのみ接触する。このため、接触点は容易にX2やX3のように左右に移動し得るため、落下姿勢がふらつき、落下点が安定しない。
一方、位置合わせ部6にはワークWが戴置されている。したがって、滑落部材51に案内されて落下するボルトは、ワークWの取付孔に確実にセットされる。そして次のタイミングでは、回転駆動機構63によりワークWが一定角度回転されて、次の取付孔が滑落部材51の下方に配置され、次のボルトを待つことになる。
以上のボルトの取り出しからセットまでの動作が繰り返されることにより、ワークのすべての取付孔へボルトをセットすることができる。
本実施例では、V字形状の滑落部材51を用いボルトの落下姿勢を安定させてセットするとともに、単一の駆動モータ7とリンク機構8を用いてセット作業を自動化した。このため、ボルトは確実にセットされるとともに、装置構成は簡素であり、装置価格も低廉である。
本発明の実施例のボルト供給装置を模式的に示す説明図である。 図1の実施例における具体的な構成を示す説明図である。 図2の具体的な構成における取り出し部の側面図である。 図2の具体的な構成における切り出し部の構成及び動作を説明する図である。 ワークの例であるデファレンシャル装置用のセット治具の説明図であり、(A)はデファレンシャル装置の横断面図、(B)はセット治具の横断面図、(C)はセット治具の平面図、をそれぞれ示している。 ボルトの摺動落下状態を説明する図であり、(A)は斜視図、(B)は下方から見た図、(C)は従来の円筒管を下方から見た図、である。
符号の説明
1:ボルト供給装置
10:共通基台
2:取り出し部
21:基部 22:受け入れホッパー 23:取り出し本体部
29:取り出し溝
3:整列部
30:基部 31:整列板 39:整列溝
4:切り出し部
42:下側開閉部材 43:上側開閉部材 44:切り出し駆動機構 5:案内部
51:滑落部材 52:取付部材
59:従来の円筒管
6:位置合わせ部
61:基部 62:戴置台 63:回転駆動機構
7:駆動モータ
71:出力軸 72:クランク 73:連結棒
74:摺動部材
8:リンク機構
81:操作棒 82:伝達軸 83:揺動操作レバー
84:揺動回転軸 85:駆動レバー取付部
9:セット治具
91:上円板 92:保持孔
96:下円板 97:ダルマ孔
99:取付孔
W:ワーク
B、B2:ボルト

Claims (4)

  1. 頭部と軸部とからなるボルトをランダムな状態で受け入れる受け入れホッパー内に配置され、取り出し溝を上部に備え、該取り出し溝をその延在方向に傾斜させ、かつ上下方向に移動可能な取り出し部と、
    整列溝を上部に備え、該整列溝をその延在方向に傾斜させ、かつ該整列溝の上方端が該取り出し溝の下方端に隣接して配置される整列部と、
    該整列溝の下方寄りに該ボルトの略軸径分の間隔を傾斜方向に設けて配置されるとともに該整列溝の側壁を略垂直に貫入して突出及び該整列溝外に待避可能な二本の開閉部材をもつ切り出し部と、
    該整列溝の下方端から間隔を開けて配置され、該整列溝に向かって開いた断面V字形状の傾斜した滑落溝をもつ案内部と、
    該滑落溝の下方に配置され、ボルトがセットされる複数の取付孔を円周上に等角度間隔でもつワークを一定時間間隔ごとに回転させて、順番に該取付孔の中心軸線の方向を滑落する該ボルトの該軸部の軌跡に揃える位置合わせ部と、
    該取り出し部、該切り出し部、該位置合わせ部のうちいずれか一つを直接駆動する駆動源と、
    該取り出し部、該切り出し部、該位置合わせ部のうち直接駆動されない二つに対し、該駆動源の駆動力を回転運動、昇降運動、揺動運動のいずれかに変換して伝達するリンク機構と、
    を備えることを特徴とするボルト供給装置。
  2. 前記取り出し溝及び前記整列溝は、前記ボルトの前記軸径よりも広く前記頭部の横断面の直径あるいは対辺距離よりも狭い幅と、軸長よりも大きな深さとをもつとともに、該ボルトの該頭部を溝上面に保持し該軸部を溝内に保持した姿勢で順番に滑落させる適当な傾斜角度をもつ請求項1に記載のボルト供給装置。
  3. 前記切り出し部において、前記二本の開閉部材を上側開閉部材及び下側開閉部材としたとき、まず下側開閉部材のみが突出した初期状態をとり、次に上側開閉部材を突出させ、次に下側開閉部材を待避させ、次に下側開閉部材を再度突出させ、最後に上側開閉部材を待避させて初期状態に戻るように駆動する切り出し駆動手段をもつ請求項1または2に記載のボルト供給装置。
  4. 前記ワークは、車両用デファレンシャル装置を組み立てる際に複数の前記ボルトを一括してセットするためのセット治具である請求項1〜3に記載のボルト供給装置。
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