JP2007098243A - 金属アルミニウムの回収装置およびアルミドロスのリサイクルシステム - Google Patents

金属アルミニウムの回収装置およびアルミドロスのリサイクルシステム Download PDF

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Abstract

【課題】従来は、アルミドロスから金属アルミニウムを回収する場合には金属アルミニウムを溶解しており、高温作業や酸化防止のために大掛かりな設備を必要としていた。
【解決手段】アルミ含有物(A)をローラー式粉砕機13の一対のロール25,25間に投入して平板状の金属アルミニウム(M)と粉体(I)とに物理的に分離し、それをふるいにかけて金属アルミニウム(A)をふるい上物として回収する。好ましくは、ローラー式粉砕機13にかける前に、アルミドロス(A)を予備分別用ふるい分級機11にかけて分別し、分別粒の大きさに対応してロール間距離(d)が調整されたローラー式粉砕機13にそれぞれの分別粒をかける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アルミドロス等のアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置と、当該回収装置を含むアルミドロスの無駄のでないリサイクルシステムに関するものである。
アルミ含有物として代表的なアルミドロスはアルミインゴット、アルミニウムリサイクル材等をアルミニウム溶解炉で溶解するときに不可避的に生じてしまうアルミ滓であるが、金属アルミニウム分を多いもので80重量%程度と未だ十分な量含有している。これをそのまま廃棄したのでは、有用な資源を無駄にするだけでなく、アルミニウム溶解工業の経済的負担が大きい。
従って、資源を有効利用するために、従来から、アルミドロス中に含まれる金属アルミニウムを回収する方法が提案されている。
アルミドロスから金属アルミニウムを回収する方法には大別して2つのカテゴリーが存在する。
一つ目のカテゴリーに属するのは、炉から排出された溶融状態にあるアルミドロスを対象とする回収方法で、高温状態を維持しつつ回収プロセスを操作するものであり、以下の特許文献において提案され、実際に国内でも主に実行されている。
特許文献1には、その一つとして、アルミ含有物を、一対の電極間にアークを発生させて加熱するように構成したアーク炉内に装入すると共に、該アーク炉を回転または揺動させながら処理温度を制御しつつ加熱処理し、アルミ含有物中に含まれる金属アルミニウムを分離して回収する方法が開示されているが、高温で行われるため、処理設備は金属アルミニウムの酸化を防止するためには非酸化性雰囲気を高度に保持する必要がある。
また、特許文献2には、溶解炉からの排出された溶融状態のアルミドロスをポットに収容し、回転羽根により撹拌処理してアルミドロスから金属アルミニウムを分離し、分離した金属アルミニウムをポット下部から回収する方法が開示されている。なお、この処理は通常大気雰囲気中で行われるが、高温で処理が進むために、ある程度のアルミニウムの損耗が不可避である。
特開平10−195554号公報 特開平9−87764号公報
二つ目のカテゴリーに属するのは、炉から溶融状態で排出された溶融状態のアルミドロスをそのまま冷却し、或いは一つ目のカテゴリーに属する方法でそこから金属アルミニウムが回収された後に残りのアルミドロスを冷却したものを対象とする、二次回収方法と呼ばれる回収方法であり、冷却されたアルミドロスを粉砕・分別し、金属アルミニウム分の多い分別粒を選別し、これを溶解して金属アルミニウムを回収する。一つ目のカテゴリーに属する回収方法と異なり高度な制御は必要としない。
しかしながら、従来使用されている二次回収方法を実施する装置は、いずれもアルミドロスの再溶解時にアルミドロスを再生成させてしまう。投入量の60重量%以上が再びアルミドロスとして排出されてしまうことから、ドロスの完全なリサイクルを図ることは難しい。しかも、大掛かりとなる上に、操作に熟練を要する。
そこで、本発明は、従来の課題を解決するために、構造が単純で取扱いが容易で、効率良く金属アルミニウムを分離して回収できる、新規且つ有用な装置を提供することを目的とする。
また、上記のように、従来実用されている二次回収方法の実施装置は、その工程中にアルミドロスを再生成してしまうためにアルミドロスの完全なリサイクル実現に支障をきたしている。
そこで、本発明は、アルミドロスが再生成されずに、アルミドロスの完全リサイクル化に一歩近づくリサイクルシステムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究の結果、アルミ含有物、特にアルミドロスは延性を有する金属アルミニウムと脆性を有する窒化アルミ、酸化アルミ、酸化マグネシウム、スピネル、シリカ等の不純物とで構成されていることに着目し、この金属アルミニウムと不純物の性質の違いを利用して、冷却されて固体状態のアルミドロスから不純物を物理的に効率良く分離して高純度の金属アルミニウムを回収できる装置を開発することに成功した。
また、金属アルミニウムの回収時にふるいを通過して落下する細かい粒子部分にも金属アルミニウムの粉体が混入しているが、これら粉体をアルミニウムとして再溶解するのは困難であるが、鉄鋼向け副資材として有効活用することは十分可能である。
そこで、本発明者らは、更に熟考の結果、これらの粉体を所望の割合で混合してアルミニウム分布が均質化された、所望の金属アルミニウム含有量の粉体とする粉体混合手段を併設することで、アルミドロスから金属アルミニウムとして回収された残りも全て商品として販売できるリサイクルシステムをも開発することに成功した。
請求項1の発明は、一対のロール間に投入されたアルミ含有物に粉砕圧力を加えて平板状の金属アルミニウムとその他の粉体とに物理的に分離するローラー式粉砕機と、前記ローラー式粉砕機により分離された金属アルミニウムと粉体を分別して金属アルミニウムをふるい上物として回収する分離回収用ふるい分級機と、前記ローラー式粉砕機により分離された金属アルミニウム等を前記ふるい分級機に移送する移送手段とを備えることを特徴とするアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、さらに、アルミ含有物をローラー式粉砕機にかける前に予備的に分別する予備分別用ふるい分級機を備えており、ローラー式粉砕機は分別粒の大きさに対応してロール間距離の異なるものが複数設けられていることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置である。
請求項3の発明は、請求項2に記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、予備分別用ふるい分級機は複数のふるいが上下方向に配置された多段構造になっており、下段のふるいほどふるい孔が小さくなっていることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置である。
請求項4の発明は、請求項2または3に記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、予備分別用ふるい分級機とローラー式粉砕機とでなる粉砕機構が複数設けられており、予備分別用ふるい分級機で全てのふるいを通過したふるい下物が下流側の粉砕機構に移送されることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置である。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、アルミドロスを処理対象物とすることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置である。
請求項6の発明は、請求項5に記載したアルミドロスからの金属アルミニウムの回収装置と、前記回収装置において金属アルミニウムが分離・回収された後の残りの粉体を回収する複数の粉体回収手段と、前記複数の粉体回収手段で回収された粉体を所望の配合割合で混合してアルミニウム分布が均質化された、所望の金属アルミニウム含有量の粉体とする粉体混合手段とを備えることを特徴とするアルミドロスのリサイクルシステムである。
本発明のアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置は、アルミドロス等のアルミ含有物から、金属アルミニウムを溶解する等の高温処理をせずに、物理的な力を加えることで金属アルミニウムを分離して回収できる。
また、本発明のリサイクルシステムは、アルミドロスを無駄なくリサイクルすることができる。
本発明の実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
図1は、金属アルミニウム(M)の回収装置1の全体の模式図であり、処理対象物としてのアルミ含有物は溶解炉から排出された直後の高温アルミドロスを上記した一つ目のカテゴリーに属する各種方法によって金属アルミニウムが回収された後の一次アルミドロス(A)である。
符号3は貯留容器を示し、この貯留容器3にはアルミドロス(A)が貯留されている。貯留容器3の途中には金網5が設けられており、一定粒度以下のアルミドロス(A)のみが金網5を通過して底面上に堆積されている。
符号7は移送手段としてのスクリューコンベアを示し、このスクリューコンベア7は貯留容器3内に貫入しており、装入口は金網5の下に配置されている。その装入口からスクリューコンベア7内にアルミドロス(A)が装入されて、移送される。
符号9はアルミドロス(A)の粉砕機構を示し、この粉砕機構9は予備分別用ふるい分級機11とローラー式粉砕機13とで構成されている。この同じ構成の粉砕機構9が3つ直列に配置されている。
図2は上流側の粉砕機構9を拡大して示している。
予備分別用ふるい分級機11は慣用的な振動ふるい式のものであり、図示しない振動モーターにより振動する構成になっている。予備分別用ふるい分級機11の本体15の天井にはアルミドロス(A)の投入口17が設けられている。この投入口17はスクリューコンベア7の排出口の下に配置されており、スクリューコンベア7で移送されてきたアルミドロス(A)がこの投入口17から予備分別用ふるい分級機11に投入される。
予備分別用ふるい分級機11の本体15は長手方向の途中からは下方に向かって先細り状をしており、下端には開口部19が設けられている。本体15の内部には上下方向に3つのふるい(金網)21(21a、21b、21c)が互いに等間隔だけ離間して配設されている。ふるい21a、21b、21cは、いずれも、斜めに傾斜しており、ふるい21を通過せずに残った各ふるい上物が次の工程に容易に移送される。
ふるい孔の大きさ(p)は、21a>21b>21cと、下段のふるいほど小さくなっており、最下段のふるい21cを通過したふるい下物が最も粒度が小さい。区別の便宜のために、ふるい21aのふるい上物を分別大粒、ふるい21bのふるい上物を分別中粒、ふるい21cのふるい上物を分別小粒、ふるい21cのふるい下物を分別細粒とする。
符号23は移送手段としてのベルトコンベアを示し、このベルトコンベア23は上下方向に3段(23a、23b、23c)設けられている。ベルトコンベア23aは分別大粒を、ベルトコンベア23bは分別中粒を、ベルトコンベア23cは分別小粒をそれぞれ受取り、ローラー式粉砕機13に移送する。
ローラー式粉砕機13は一対のロール25、25で構成されており、図示しない回転モーターにより、図2の拡大図に示す方向で回転する構成になっている。ローラー式粉砕機13は各分別粒に対応して3つ(13a、13b、13c)設けられており、一対のロール25、25のロール間距離(d)は、分別粒の大きさに対応して複数設定されており、小さい分別粒を受けるロールほど、ロール間距離(d)が小さくなっている。
それぞれのローラー式粉砕機13に分別粒が投入されると、分別粒に粉砕圧力が加えられる。従って、ローラー式粉砕機13に分別粒をかけると、分別粒は延性を有する金属アルミニウム(M)と脆性を有する窒化アルミ、酸化アルミ等の不純物とでなることから、図2に示すように、脆性の不純物は粉砕されて粉体(I)となってアルミドロス(A)の塊から物理的に分離されるが、延性の金属アルミニウム(M)は展延されて平板状に押し潰されるだけで分離はしない。従って、アルミドロス(A)の塊から主に不純物が粉砕されて生成された粉体(I)が物理的に分離されることになる。
しかも分別粒の大きさに対応してロール間距離(d)が設定されているので、必要かつ十分な粉砕圧力が各分別粒にかかり、金属アルミニウム(M)が必要以上に伸ばされて切断するような不都合も、不純物が殆ど粉砕されずに残るような無駄もない。
同じ構成の粉砕機構9が3つ直列に配置されている。
符号27は移送手段としてのスクリューコンベアを示し、このスクリューコンベア27は上流側の粉砕機構9の予備分別ふるい分級機11の開口部19から落下した分別細粒を受取り、次の粉砕機構9の予備分別用ふるい分級機11に移送するよう配置されている。
中間、下流側の予備分別用ふるい分級機11は、それより上流側の予備分別用ふるい分別機11からふるい21を通過して分別細粒として排出されてものをその隣接する下流側のふるい分級機11ではさらに分別大粒、中粒、小粒、粉体として分別するものであるから、ふるい21のふるい孔(p)は上流側のものより小さく設定されている。
即ち、上流側の予備分別用ふるい分級機11の上段のふるい21a、中段のふるい21b、下段のふるい21cと、中間の予備分別用ふるい分級機11の上段のふるい21d、中段のふるい21e、下段のふるい21fと、下流側の上段のふるい21g、中段のふるい21h、下段のふるい21iのふるい孔(p)の大きさは、
21a>21b>21c>21d>21e>21f>21g>21h>21i
の関係に設定されている。
それぞれのふるい上物を受けるローラー式粉砕機13のロール間距離(d)も対応して下流側の且つ下段のふるい上物を受けるものほど、小さく設定されており、上流側の予備分別用ふるい分級機11の上段のふるい21a、中段のふるい21b、下段のふるい21cと、中間の予備分別用ふるい分級機11の上段のふるい21d、中段のふるい21e、下段のふるい21fと、下流側の上段のふるい21g、中段のふるい21h、下段のふるい21iに対応する一対のロール25a、25b、25c、‥‥のロール間距離(d)は、
25a>25b>25c>25d>25e>25f>25g>25h>25i
の関係に設定されている。
符号29は移送手段としてのスクリューコンベアを示し、このスクリューコンベア29は水平方向に配置されている。各分別粒は各ローラー式粉砕機13にかけられた後にロール25,25間から平板状の金属アルミニウム(M)と粉体(I)とが矢印に示すように落下してくるが、スクリューコンベア29にはこれらの落下物を受け止められるように途中に装入口30が複数設けられている。
スクリューコンベア29に装入された金属アルミニウム(M)と粉体(I)とは、矢印に示す方向に移送される。
符号31は粉体の回収容器を示し、この粉体の回収容器31は最下流に配置された粉砕機構9の予備分別用ふるい分級機11の下端の開口部19の下に配置されており、この予備分別用ふるい分級機11のふるい下物である粉体を受けとり回収できるようになっている。
符号33は移送手段としてのスクリューコンベアを示し、このスクリューコンベア33の一端はスクリューコンベア29と接続されている。
符号35は分離回収用ふるい分級機を示し、この分離回収用ふるい分級機35は分別用ふるい分級機11と同様に振動ふるい式で、本体37の天井にはアルミドロスAの投入口39が設けられ、下部が先細り状をしており、下端には開口部41が設けられている。本体37の内部には金属アルミニウム(M)と粉体(I)の分別用に、ふるい(金網)43が斜めに傾斜した状態で配設されている。
ふるい43の先にはベルトコンベア45が接続され、その先には金属アルミニウム(M)の回収容器47が配置されている。分離回収用ふるい分級機35のふるい上物である金属アルミニウム(M)はベルトコンベア45によって移送され、最終的には回収容器47内に回収される。
また、開口部41の下には二次粉体回収容器49が配置されており、分離回収用ふるい分級機35のふるい下物である粉体(I)はその中に回収される。
全体的な処理フローを説明する。
アルミドロス(A)が貯留容器3からスクリューコンベア7により上流側の粉砕機構9の予備分別用ふるい分級機11に移送され、そこで分別された後ベルトコンベア23により分別粒の大きさに対応してローラー粉砕機13に移送され、そこで粉砕圧力が加えられ、延性の金属アルミニウム(M)は平板状となり、脆性の窒化アルミ等は粉砕されて粉体(I)になる。そして、共にスクリューコンベア29の装入口30上に落下し、スクリューコンベア29によって移送される。
一方、上流の予備分別用ふるい分級機11の開口部19から排出された分別細粒は、スクリューコンベア27により移送されて中間の粉砕機構9において再び分別されて同様に処理され、更に、その予備分別用ふるい分級機11の開口部19から排出された分別細粒は、スクリューコンベア27により移送されて下流側の粉砕機構9において再び分別されて同様に処理される。但し、この下流側の粉砕機構9の予備分別用ふるい分級機11の開口部19から排出された分別細粒は微粉末となっており、回収容器31に回収されて処理を終える。ここで回収される粉体は1回もローラー式粉砕機13にはかけられていない。
一方、スクリューコンベア29により移送されてきたものは、いずれもローラー式粉砕機13にかけられたものであり、平板状の金属アルミニウム(M)と粉砕された粉状の窒化アルミ等を含む粉体(I)とに物理的に分離されている。
これらが分離回収用ふるい分級機35によって最終的に分別され、平板状の金属アルミニウム(M)はふるい上物として回収容器47に回収され、不純物を含む粉体(I)はふるい下物として回収容器49に回収されて処理を終える。
なお、回収容器47に回収される金属アルミニウム(M)は純粋な金属アルミニウムを意味しているわけではなく、不可避的に不純物を微量含有しているが、金属アルミニウム分の純度は高く、そのまま再度溶解させて金属アルミニウム製品に成形できる。
アルミドロス(A)は図中では白丸で描画されているが、実際は角ばった不定形をしている。平板状の金属アルミニウム(M)も図中では白楕円形で描画されているが、実際は角ばった不定形をしている。
また、図中ではふるい21やベルトコンベア23、45等に対してアルミドロス(A)や金属アルミニウム(M)は相対的に大きく表示されているが、これは処理フローを視認し易くするために便宜上なされたものである。
なお、この回収装置1では移送手段として主にスクリューコンベアが用いられているので、移送中でも不純物を含む粉体(I)が粉砕されて金属アルミニウム(M)の表面からの分離が進行しており、回収される金属アルミニウム(M)の純度を上げるのに寄与している。
次に、分別された後に回収容器31、49に最終的に回収された粉体(I)、即ち分別粉体(I−1、I−2)の処理部を説明する。
回収容器49で回収された分別粉体(I−2)は金属アルミニウムを全く含有していないわけではなく、金属アルミニウムを10〜60重量%程度含有する。また、回収容器31で回収された分別粉体(I−1)も、回収容器49で回収される分別粉体(I−2)より金属アルミニウム分の含量は少ないが、未だ金属アルミニウムを含有している。
従って、鉄鋼精錬時における脱酸用ないし保温目的での添加剤として用いることができるが、商品としての利便性を高めるためには、客の要望に応じて金属アルミニウムが所望の量だけ含まれるものを提供することが望ましい。
そのために、先ず、図3に示すように、それぞれの回収容器から5g程度の少量の分別細粒をサンプルとして取り出し、JIS G2402(2002)のガス濃度の測定方法(塩酸または水酸化ナトリウムを使用)を利用して水素(H2)ガスを発生してその濃度を測定する。
この方法では、三角フラスコ51内に塩酸等の薬剤が所定量予め入れられている。それぞれのフラスコ51はパイプ53を介して接続されており、純粋栓浄水を経て残った水素ガスのみがガスメーター55に導かれるようになっている。
塩酸(HCl)を使用した場合を例に上げると、アルミニウム(Al)との反応は以下の通りであり、
2Al + 6HCl → 2AlCl3 +3H2
Alを1モル(26.98g)反応させると、H2ガスが3/2モル(22.4リットル×3/2モル=33.6リットル)発生する。
それぞれの回収容器31,49内に回収された粉体(I−1、I−2)中は金属アルミニウムが略均一に分布されているので、上記した手法によりサンプル中の金属アルミニウムの含有量が即ちそれぞれの回収容器31,49内に回収された粉体全量中に含まれる金属アルミニウムの含有量となる。
従って上記の作業により、それぞれの回収容器31,49に回収された粉体(I−1、I−2)中の金属アルミニウムの含有量を正確に測定することができる。
従って、金属アルミニウムの含有量を所望のものにするには、それぞれの回収容器31,49内にある金属アルミニウムの含有量の判明している粉体(I−1、I−2)を適切な配合比で混合すればよい。
符号57は粉体混合手段としてのミキサーを示し、このミキサー57の本体59は断面が円形をしており、図示しないモーターを駆動すると矢印に示すように正転・反転する。
本体59の内部は2つの仕切り板61により混合空間が仕切られており、混合空間の断面は上部分が円弧で、下部分が三角形になっている。そして、対向する仕切り板61の上端間に掛け渡された複数の桟63,65が配置されている。桟63,65は断面が途中で屈曲して斜め上方に向かって突出している。手前側に配置された桟63は突出部64が斜め後方に向かって突出しているのに対して、奥側に配置された桟65は突出部66が逆に斜め前方に向かって突出している。
ミキサー57の混合空間の下方の三角形の頂点部分には、移送手段としてのスクリューコンベア67が貫入される。スクリューコンベア67は貫入パイプ69の中で分割可能になっており、混合するときにはその部分で分割し、更に貫入パイプ69に蓋をする。
上方の投入口71から本体59内に所望の混合比でそれぞれの回収容器内の粉体(I)を投入して、本体59を一定時間一方向で回転した後それと同じ時間だけ反対方向で回転させると、2種類の粉体が十分に混合されて、アルミニウム分布が均質化された所望の金属アルミニウム含有量の粉体が得られる。
混合後の粉体は、本体59の回転を停止した後に、スクリューコンベア67を連結させてスクリューコンベア67の駆動により外まで搬送させる。
そして、粉体(I)はふるい分級機73のふるい75にかけられ、ふるい下物が搬送用フレコンバック77に充填されて商品と化す。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成が上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更があっても本発明に含まれる。
例えば、粉砕機構9は3列に限らず増減でき、予備分別用ふるい分級機11のふるいも3つに限定されず増減できる。
粉体の回収容器は任意のふるい分級機の開口部の下に設けることで、所望の金属アルミニウム(M)含量の粉体を得ることができる。また、これらの粉体をブレンドして金属アルミニウム(M)を所望の含量に調整することができる。従って、粉体の用途に応じて金属アルミニウム(M)の含量を調整することができる。
また、分離回収用ふるい分級機35はふるい43が一つだけ設けられているが、ふるいを多段に設けて、金属アルミニウム(M)を分粒して回収してもよい。
本発明のアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置は、アルミ含有物から不純物を物理的に分離するため、大掛かりな設備は必要とせず、しかも金属アルミニウムを純度高く回収できる。
また、本発明のリサイクルシステムによれば、金属アルミニウムとして回収された後の残りの部分も全て商品として販売することができ、採算性の向上を実現している。また、アルミドロスの完全リサイクルに資する所大である。
本発明の実施の形態に係るアルミドロスからの金属アルミニウムの回収装置の全体の模式図である。 図1の粉砕機構の要部拡大図である。 粉体の金属アルミニウムの含有量の測定方法の説明図である。 回収装置から出てきた粉体の商品化までのシステムの模式図である。 ミキサーの斜視図である。
符号の説明
1‥‥アルミニウム含有物からの金属アルミニウムの回収装置
3‥‥アルミドロスの貯留容器 5‥‥金網
7‥‥スクリューコンベア 9‥‥粉砕機構
11‥‥予備分別用ふるい分級機 13‥‥ローラー式粉砕機
15‥‥本体 17‥‥投入口
19‥‥開口部 21‥‥ふるい
23‥‥ベルトコンベア 25‥‥ロール
27‥‥スクリューコンベア 29‥‥スクリューコンベア
30‥‥装入口 31‥‥回収容器
33‥‥スクリューコンベア 35‥‥分離回収用ふるい分級機
37‥‥本体 39‥‥投入口
41‥‥開口部 43‥‥ふるい
45‥‥ベルトコンベア 47‥‥回収容器
49‥‥回収容器
51‥‥三角フラスコ 53‥‥パイプ
55‥‥ガスメーター
57‥‥ミキサー 59‥‥本体
61‥‥仕切り板 63,65‥‥桟
64,66‥‥突出部 67‥‥スクリューコンベア
69‥‥貫入パイプ 71‥‥投入口
73‥‥ふるい分級機 75‥‥ふるい
77‥‥フレコンバック
A‥‥アルミドロス M‥‥平板状の金属アルミニウム
I‥‥粉体 d‥‥ロール間距離
p‥‥ふるい孔の大きさ

Claims (6)

  1. 一対のロール間に投入されたアルミ含有物に粉砕圧力を加えて平板状の金属アルミニウムとその他の粉体とに物理的に分離するローラー式粉砕機と、前記ローラー式粉砕機により分離された金属アルミニウムと粉体を分別して金属アルミニウムをふるい上物として回収する分離回収用ふるい分級機と、前記ローラー式粉砕機により分離された金属アルミニウム等を前記ふるい分級機に移送する移送手段とを備えることを特徴とするアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置。
  2. 請求項1に記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、さらに、アルミ含有物をローラー式粉砕機にかける前に予備的に分別する予備分別用ふるい分級機を備えており、ローラー式粉砕機は分別粒の大きさに対応してロール間距離の異なるものが複数設けられていることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置。
  3. 請求項2に記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、予備分別用ふるい分級機は複数のふるいが上下方向に配置された多段構造になっており、下段のふるいほどふるい孔が小さくなっていることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置。
  4. 請求項2または3に記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、予備分別用ふるい分級機とローラー式粉砕機とでなる粉砕機構が複数設けられており、予備分別用ふるい分級機で全てのふるいを通過したふるい下物が下流側の粉砕機構に移送されることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載したアルミ含有物からの金属アルミニウムの回収装置において、アルミドロスを処理対象物とすることを特徴とする金属アルミニウムの回収装置。
  6. 請求項5に記載したアルミドロスからの金属アルミニウムの回収装置と、前記回収装置において金属アルミニウムが分離・回収された後の残りの粉体を回収する複数の粉体回収手段と、前記複数の粉体回収手段で回収された粉体を所望の配合割合で混合してアルミニウム分布が均質化された、所望の金属アルミニウム含有量の粉体とする粉体混合手段とを備えることを特徴とするアルミドロスのリサイクルシステム。
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