JP2007095734A - 磁気記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小さなスイッチング磁場と半選択時の高い安定性の両立が可能な磁気記録装置を提供する。
【解決手段】磁気記録装置は、基準層と磁化可変層と非磁性層とを含む磁気抵抗効果素子1を含む。第1、第2書き込み線L1、L2は、磁気抵抗効果素子を挟み、それぞれ、磁化可変層の磁化困難軸、磁化容易軸に沿う磁場を磁化可変層に印加する。第1、第2電流供給回路SD1、SD2は、それぞれ、磁化容易軸に沿い且つ磁化可変層の磁化の向けたい方向である記録方向と反対の方向を向いた第1磁場が磁化可変層に印加され、磁化可変層に第1磁場が印加されながら磁化困難軸に沿った方向を向いた第2磁場が磁化可変層に印加され、磁化可変層に第2磁場が印加されながら記録方向を向いた第3磁場が磁化可変層に印加されるように、第1書き込み線および前記第2書き込み線に電流を供給する。
【選択図】 図7
【解決手段】磁気記録装置は、基準層と磁化可変層と非磁性層とを含む磁気抵抗効果素子1を含む。第1、第2書き込み線L1、L2は、磁気抵抗効果素子を挟み、それぞれ、磁化可変層の磁化困難軸、磁化容易軸に沿う磁場を磁化可変層に印加する。第1、第2電流供給回路SD1、SD2は、それぞれ、磁化容易軸に沿い且つ磁化可変層の磁化の向けたい方向である記録方向と反対の方向を向いた第1磁場が磁化可変層に印加され、磁化可変層に第1磁場が印加されながら磁化困難軸に沿った方向を向いた第2磁場が磁化可変層に印加され、磁化可変層に第2磁場が印加されながら記録方向を向いた第3磁場が磁化可変層に印加されるように、第1書き込み線および前記第2書き込み線に電流を供給する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、強磁性トンネル接合素子を含む磁気記録装置に関する。
強磁性トンネル接合(MTJ)素子をメモリセルとして用いた磁気メモリが知られている。MTJ素子は、主に積層された強磁性層/絶縁層/強磁性層から構成される。絶縁層をトンネルして流れる電流に対する接合抵抗値は2つの強磁性層の磁化の方向が平行のときに極小値、反平行のときに極大値をとる。これはトンネル磁気抵抗(TMR)効果と呼ばれている。
強磁性層の一方は、その磁化を固定され、例えば基準層、固着層と呼ばれる。他方の強磁性層は、その磁化が変化し、例えば記憶層、自由層と呼ばれる。基準層と記憶層の磁化の方向の平行または反平行を2値情報に対応づけることによって情報が記憶される。情報の書き込みは、MTJ素子を挟む2つの書き込み線を流れる書き込み電流によって発生する磁場により記憶層の磁化を反転させることにより行なわれる。
記録層の磁化の方向を反転するために必要なスイッチング磁場の大きさが大きくなると、スイッチング磁場を発生するのに必要な書き込み電流が大きくなり、消費電力が増加する。したがって、スイッチング磁場を低減することは、低消費電力を実現するために重要である。
しかしながら、スイッチング磁場が小さくなると、書き込み電流が流れている一方の書き込み線に沿った、すなわち、半選択状態のMTJ素子のうち、書き込み対象(選択対象)以外のものに、周囲の書き込み線からの磁場等により、誤書込みされやすくなる。このため、MTJ素子を用いて磁気メモリを実現するには、小さなスイッチング磁場と半選択時の高い安定性の両立が可能なMTJ素子を用いることが望ましい。
特許文献1には、スイッチング磁場を低減するために、互いに反強磁性結合している2つの強磁性層と、これらの間に介在する非磁性層とを備える多層膜を記憶層として用いることが提案されている。記録層内の2つの強磁性層の磁化が実効的に相殺されることにより、記憶層全体としては磁化容易軸に沿って小さな磁化を持った強磁性体と同等と考えることができる。この記憶層の持つ磁化の向きと逆向きの磁場が印加されると、各強磁性層の磁化は反強磁性結合を保ったまま反転する。この際、磁力線が閉じていることから反磁場の影響が小さく、記録層のスイッチング磁場は各強磁性層の保磁力により決まるため、小さなスイッチング磁場での磁化反転が可能になる。
特開平9-251621号公報
本発明は、小さなスイッチング磁場と半選択時の高い安定性の両立が可能な磁気記録装置を提供しようとするものである。
本発明の第1の視点による磁気記録装置は、磁化の方向が固定された基準層と、磁化の方向が可変の磁化可変層と、前記基準層と前記磁化可変層との間に設けられた非磁性層と、を含む磁気抵抗効果素子と、前記磁化可変層の磁化困難軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第1書き込み線と、前記第1書き込み線とともに前記磁気抵抗効果素子を挟み、前記磁化可変層の磁化容易軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第2書き込み線と、前記第1書き込み線に電流を供給する第1電流供給回路と、前記第2書き込み線に電流を供給する第2電流供給回路と、を具備し、前記第1電流供給回路および前記第2電流供給回路が、前記磁化容易軸に沿い且つ前記磁化可変層の磁化の向けたい方向である記録方向と反対の方向を向いた第1磁場が前記磁化可変層に印加され、前記磁化可変層に前記第1磁場が印加されながら前記磁化困難軸に沿った方向を向いた第2磁場が前記磁化可変層に印加され、前記磁化可変層に前記第2磁場が印加されながら前記記録方向を向いた第3磁場が前記磁化可変層に印加されるように、前記第1書き込み線および前記第2書き込み線に電流を供給する、ことを特徴とする。
本発明の第2の視点による磁気記録装置は、磁化の方向が固定された基準層と、磁化の方向が可変の磁化可変層と、前記基準層と前記磁化可変層との間に設けられた非磁性層と、を含む磁気抵抗効果素子と、前記磁化可変層の磁化困難軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第1書き込み線と、前記第1書き込み線とともに前記磁気抵抗効果素子を挟み、前記磁化可変層の磁化容易軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第2書き込み線と、前記第1書き込み線に電流を供給する第1電流供給回路と、前記第2書き込み線に電流を供給する第2電流供給回路と、を具備し、前記第2電流供給回路が、前記第2書き込み線の第1方向に沿った方向に第1電流を供給し、前記第1電流供給回路が、前記第1電流が供給されている間に、前記第1書き込み線に第2電流を供給し、前記第2電流供給回路が、前記第2電流が供給されている間に、前記第1方向と反対の第2方向に第3電流を供給する、ことを特徴とする。
本発明によれば、小さなスイッチング磁場と半選択時の高い安定性の両立が可能な磁気記録装置を提供できる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気記録装置のMTJ素子を示す斜視図である。図1に示すように、MTJ素子1は、少なくとも、順に積層された強磁性層11、絶縁層12、強磁性層13を有する。
また、MTJ素子1は、図2に示すように、いわゆる2重トンネル結合構造とすることもできる。この場合、MTJ素子1は、少なくとも、順に積層された強磁性層11、絶縁層12、強磁性層13、絶縁層14、強磁性層15を有する。
なお、強磁性層11、13、15は、複数のサブレイヤーからなる積層構造から構成されていてもよい。
強磁性層13の磁化方向は、可変であり、磁場が外部から印加されることにより変化する。そして、強磁性層13は、記録層(磁化可変層)として機能する。さらに、強磁性層13を、非磁性層および強磁性層を交互に複数回積層して得られる積層体によって構成することもできる。
強磁性層11、15の磁化は固定されており、所定の外部磁場が印加されている状態でも実質的に変化しない。ここで、所定の外部磁場とは、強磁性層13の磁化が変化する程度の大きさを有する磁場を意味する。
強磁性層11、15の磁化の固着は、例えば、強磁性層11の下方、強磁性層15の上方に、反強磁性層21、22をそれぞれ設けることにより行うことができる。この結果、強磁性層11と反強磁性層21、強磁性層15と反強磁性層22が、それぞれ交換結合することにより、強磁性層11、15の磁化が固着される。または、反強磁性層21、22の代わりに硬質磁性層23、24を用いることもできる。この場合、硬質磁性層23、24から発生する漏れ磁場により、強磁性層11、15の磁化が固着される。強磁性層11、15は、基準層として機能する。
また、基準層11、15の磁化は、記録層13の磁化を変化させる磁場が印加されても不変である必要があるので、基準層11、15は、記録層13の保磁力より強い保持力を有する磁性材料から構成される。
なお、図1の構成において、MTJ素子1が、強磁性層13に積層された別の非磁性結合層および強磁性層をさらに含んでもよい。
次に、上記のMTJ素子1に用いられる材料について説明する。MTJ素子1の読み出し感度を大きくするためには、各層の材料は、トンネル磁気抵抗効果の大きなMTJ素子を得られるようなものを用いることが望ましい。より具体的には、強磁性層11、13、15の材料として、Co、Fe、Ni、Co−Fe合金、Co−Fe−Ni合金などを用いることが望ましい。強磁性層11、13、15のいずれかの平均厚さは、0.1nm以上100nm以下とすることができ、より好ましくは1nm以上10nm以下である。
絶縁層12、14の材料としては、Al2O3、NiO、SiO2、MgOなどを用いることができる。絶縁層12、14の膜厚の好ましい範囲は、0.5nm以上3nm以下である。
反強磁性層21、22の材料としては、FeMn、IrMn、PtMn、NiMnなどを用いることができる。
MTJ素子1を挟むように、2本の書き込み線L1、L2が設けられている。書き込み線L1、L2は、相互に異なる方向、典型例として相互に直交する方向に延びている。書き込み線L1はMTJ素子1の磁化容易軸(以下、単に容易軸)に沿い、書き込み線L2はMTJ素子1の磁化困難軸(以下、単に困難軸)に沿っている。
書き込み線L1の両端には、書き込み線L1の任意の方向に電流を流すため電流供給回路(図示せぬ)が接続されている。より具体的には、電流供給回路は、書き込み線L1に電流を供給するための電流ドライバと書き込み線L1から電流を引き抜くための電流シンカの一方または両方が接続される。書き込み線L2の各両端にも同様に、電流供給回路が接続される。
MTJ素子1は、外部から磁場が印加されていない状態(以下、ゼロ磁場状態)で、記録層13の磁化が、いわゆるC型磁区を取るような平面形状を有している。より具体的には、台形形状の長辺部分に窪みを有した形状でも良いし、長方形形状の長辺部分に窪みを有した形状でも良い。さらに、これらの形状に対して全体的に丸みを帯びた形状でも良い。
図3乃至図6は、本実施形態に係る磁気記録装置のMTJ素子の平面形状を例示している。図3に示すように、長方形形状の一方の長辺部分の中央近傍に窪み31が形成されている。このMTJ素子が延びる方向(図3で左右に延びる方向)が、磁化容易軸に沿う方向である。
図3の形状は、磁化の安定等の観点から、図4の形状を有している方が現実的である。図4に示すように、窪み31を有しない長辺が作る角32、33は丸みを有している。また、窪み31の相対する一組の辺34、35は、図3のように、長方形部分の短辺に対して角度を有していても、平行であっても構わない。
図4の各矢印は、ゼロ磁場の状態での、記録層における各磁区の磁化を概略的に示している。図4から分かるように、記録層の全体的な磁化は、C型磁区を示している。すなわち、一方の短辺近傍においては、各磁区は、この短辺に沿って困難軸に沿って上を向き、他方の短辺近傍おいては、各磁区は、この短辺に沿って困難軸に沿って下を向いている。そして、長方形状の中央近傍では、各磁区は、容易軸に沿って左を向いている。長方形状の中央近傍の、容易軸に沿った磁化の方向が、記録層の磁化方向として、情報の記録に寄与する。このように、記録層の全体の磁化パターンが、MTJ素子1の平面形状に沿って、1つの流れを作りながら略C字形状を有している。
図5に示すMTJ素子1は、図4の形状の全体が丸みを帯び、窪み31の幅および深さが図4の形状におけるものより小さくなっている。また、全体の形状が、台形形状に近くなっている。このような形状でも、図5に示すように、C型磁区を示している。すなわち、記録層の全体の磁化のパターンが、窪み11を中心として、1つの流れを作りながら略C字形状を有している。
図6に示すMTJ素子1は、図5の形状より幅が狭く、窪み31の幅が図4のものより広くなっており、左右に延びる延在部の両端が同じ方向(下)に向かって湾曲した形状を有している。また、全体の形状が、台形形状に近くなっている。このような形状でも、図6に示すように、C型磁区を示している。すなわち、中央部分近傍においては、各磁区が、容易軸に沿った方向(図では右方向)を向いている。そして、湾曲している2つの部分の一方(右側)では、各磁区が、この湾曲部に沿って、右下方向を向いている。同様に、湾曲している2つの部分の他方(左側)では、各磁区が、この湾曲部に沿って、右上方向を向いている。この結果、記録層の全体の磁化パターンが、MTJ素子1の平面形状に沿って、1つの流れを作りながら略C字形状を有している。
なお、MTJ素子1を構成する各層11乃至15が、全て、同じ形状を有していることは必須でない。すなわち、少なくとも、その磁化が変化する強磁性層13の形状が、上記した平面形状を有していればよい。
MTJ素子1は、図7に示すような周辺回路とともに設けられる。そして、この周辺回路によって、書き込み線L1、L2に、後述のような所定のタイミングで、所定の方向に電流が流れる。この結果、MTJ素子1に所定のタイミングで、所定の方向に磁場が印加される。この図7に示す周辺回路について説明する。
図7は、MTJ素子1と周辺回路を示す構成を示す回路図である。図7
に示すように、書き込み線L1の端部は、トランジスタTP1、TN1の接続ノードと接続される。トランジスタTP1、TN1は電流供給回路SD1を構成し、電源供給端VDDと接地電位端との間に接続される。
に示すように、書き込み線L1の端部は、トランジスタTP1、TN1の接続ノードと接続される。トランジスタTP1、TN1は電流供給回路SD1を構成し、電源供給端VDDと接地電位端との間に接続される。
書き込み線L2の端部は、トランジスタTP2、TN2の接続ノードと接続される。トランジスタTP2、TN2は電流供給回路SD2を構成し、電源供給端VDDと接地電位端との間に接続される。
電流供給回路SD1の一方(左側)のトランジスタTP1のゲートと他方(右側)のトランジスタTN1のゲートには、相補の制御信号/LR1(/は否定論理を表す)およびLR1がそれぞれ供給される。
同様に、電流供給回路SD1の一方(左側)のトランジスタTN1のゲートと他方(右側)のトランジスタTP1のゲートには、相補の制御信号RL1および/RL1がそれぞれ供給される。
電流供給回路SD2の一方(上側)のトランジスタTP2のゲートと他方(下側)のトランジスタTN2のゲートには、相補の制御信号/TB1およびTB1がそれぞれ供給される。
同様に、電流供給回路SD2の一方(上側)のトランジスタTN2のゲートと他方(下側)のトランジスタTP2のゲートには、相補の制御信号BT1および/BT1がそれぞれ供給される。
制御信号LR1、/LR1、RL1、/RL1、TB1、/TB1、BT1、/BT1は、図8に示すように、デコーダから供給される。
書き込み線L1は、例えばメモリセル1の一端に接続される。メモリセル1の他端は、
例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)からなる、読み出し用のスイッチング素子Tを介して接地される。スイッチング素子Tのゲートには、読み出し系のデコーダから、読み出し対象のアドレスによって特定される制御信号が供給される。
例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)からなる、読み出し用のスイッチング素子Tを介して接地される。スイッチング素子Tのゲートには、読み出し系のデコーダから、読み出し対象のアドレスによって特定される制御信号が供給される。
次に、本実施形態に係る、MTJ素子への書き込み方法について、図4に示す形状のMTJを例に取り、図9乃至図12を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る、MTJ素子への書き込みの際にMTJ素子に印加される磁場の変化を示している。
図9は、記録層の磁化方向を左向きから右向きに反転させる際に印加される磁場ベクトルの終点をプロットしたものである。図9において、磁場Hxの方向が図4のMTJ素子の容易軸に一致し、磁場Hyの方向が困難軸に一致する。
図9に示すように、まず、Hx方向に沿って、記録方向(右向き)と反対方向(左向き)に磁場Aを印加する。次に、磁場Aを印加したまま、Hy方向に沿って、例えば上向き(下向きでも可)に磁場Bを印加する。その後、磁場Bを印加したまま、Hx方向に沿って記録方向(右向き)に磁場Cを印加する。
図9に示すように磁場を印加するには、図10に示すように2つの書き込み線L1、L2に電流を流す。図10は、本実施形態に係る、MTJ素子への書き込みの際に書き込み線L1、L2を流れる電流のタイミングチャートである。図10に示すように、まず、時刻T1からT3の間、書き込み線L2を負の方向(図1の書き込み線L2を紙面の裏側から表側に向かう方向)に書き込み電流が流れる。次に、時刻T1の後で時刻T3の前の時刻T2から時刻T4までの間、書き込み線L1を正の方向(図1の書き込み線L1を左から右に向かう方向)に書き込み電流が流れる。次に、時刻T3から時刻T4の間、書き込み線L2を正の方向(図1の書き込み線L1を紙面の表側から裏側に向かう方向)に書き込み電流が流れる。
なお、書き込み線L1の正の方向と書き込み線L2の正の方向に電流が流れている期間が、記録層の磁化の反転に必要な時間を経過すれば、どのタイミングで書き込み線L1、L2を流れる電流を停止しても構わない。すなわち、典型例としては、磁場Cのベクトルの先端からの実線の矢印で示すように、磁場Cを印加したまま、磁場Bの印加を停止し、磁場Cの印加を停止する。または、破線の矢印で示すように、磁場Cの印加後、磁場Bおよび磁場Cの印加を同時に停止してもよい。
上記のように、記録方向とは反対の方向を向いた磁場を印加した後、困難軸に沿った方向を向いた磁場Bを印加している。図11は、磁場Bが印加された状態における記録層13の磁化を示している。図11に示すように、記録層13の左側の短辺近傍の領域の磁化は、この短辺に沿って磁化困難軸に沿って上を向いている。これは、記録方向とは反対の方向(図11の右から左に向かう方向)に磁場が印加されることにより、この記録層13の左側の短辺近傍の領域の磁化が左方向を向き、この状態で、上方向の磁場が印加されるためである。このように、記録層13の左側の短辺近傍の領域において、磁化が上方向を向く結果、記録層13の磁化は、全体としていわゆるS型磁区を示している。
記録層13がS型磁区を示しているので、この状態で記録方向の磁場(図11の左から右に向かう方向)を印加すると、少ない磁場でも磁化が反転する。このように、記録方向の磁場を印加する前の磁区パターンを、容易に磁化が反転するようなパターンへと制御する。こうすることにより、スイッチング磁場の低減が可能になる。
一方、以下に示すように、図9に示した磁場印加過程を経ない半選択セルでは、以下の理由により、磁化が反転しにくい。すなわち、まず、外部磁場が印加されていない状態では、上記のように記録層はC型磁区を示している。このため、容易軸または困難軸のみに沿った方向を向いた磁場が印加された場合のスイッチング磁場は大きく、これら一方向のみの磁場で磁化を反転させることは難しい。
S型磁区、C型磁区によるスイッチング磁場が異なる理由、すなわち、磁化反転のしやすさが異なる理由は、概略、以下の通りである。すなわち、まず、各磁区は、磁場を印加されると、磁場の印加前に自身が向いている方向から周り易い方向に回転して、印加磁場と同じ方向を向こうとする。また、各磁区は、隣接する他の磁区と同じ方向に回転する方が、相互に異なる場合より回転に要するエネルギーが小さい。このため、磁化反転の過程において、各磁区がなるべく同じ方向に沿って回転することが、スイッチング磁場の低減に繋がる。
S型磁区、C型磁区の例として、図4、図11を用いると、以下のように説明される。まず、図4、図11のMTJ素子1を磁化容易軸方向(図の左右方向)に沿って約3等分する。図11の状態から記録方向(図の右から左に向かう方向)に磁場が印加されると、この3つの領域の各磁区の多くが、同じ方向(時計方向)に沿って回転し、右方向を向こうとする。このため、各磁区の周りの磁区は磁化の回転の障害として振舞わない。よって、スイッチング磁場は少なくて済む。
一方、C型磁区の場合、図4から分かるように、左3分の1の領域は、図11と異なり、下および左下方向を向いている。この状態で、記録方向に磁場を印加すると、左3分の1の領域の各磁区は、反時計回りに回転する。一方、図11の場合と同様に、中央および右3分の1の領域では、時計回りに回転する。この結果、時計回りに回転する磁区と、反時計回りに回転する磁区とは、一方が他方の障害となって、磁化反転に大きなエネルギーが求められる。
さらに、本実施形態に係るMTJ素子は、半選択状態であっても、選択セル以外のものの磁化が周囲の書き込み線L1、L2からの磁場により反転することも、以下に述べるように困難である。図12は、半選択状態の磁化状態の例として、困難軸に沿った方向を向いた磁場のみを与えた際に示す磁化パターンを示している。このパターンは、ゼロ磁場状態の磁化パターン(図4)と類似しているが、いずれにせよC型磁区を取っている。なお、異なる点は、中央近傍右側(破線により囲まれた部分)において、磁化が図4と比べて、若干左上を向いていることである。このように、困難軸に沿った方向を向いた磁場のみを与えた場合、記録層13はC型磁区を維持しているので、この磁化を反転させるために大きな磁場が必要である。すなわち、困難軸に沿った方向を向いた磁場が印加された半選択セル時における安定性は高い。
図13は、外部磁場ゼロの状態でC型磁区を示すMTJ素子に、本実施形態(実線)および従来(破線)の書き込み方法によって磁場を印加した場合のアステロイド曲線を示している。なお、従来の書き込み方法では、容易軸に沿って記録方向と反対方向を向いた磁場を印加せずに、困難軸方向および記録方向を向いた磁場を印加する。
ここで、破線のアステロイド曲線は、C型磁区のMTJ素子1が半選択状態の場合のアステロイド曲線に対応する。図13に示すように、破線のアステロイド曲線は、原点と反対の方向に大きく膨らんでおり、スイッチング磁場が大きい。このため、一方向の磁場のみが与えられている状態(半選択状態)でも、磁化を反転させるには、もう一方の方向に大きな磁場が必要である。すなわち、隣接する書き込み線L1、L2からの磁場により、意図せずに磁化反転しにくい。
一方、実線のアステロイド曲線は、原点に向かって大きく窪んだ形状を有している。このため、スイッチング磁場が小さく、すなわち、スイッチング電流が小さい。以上の記述から分かるように、半選択時の熱的安定性が高く、且つ選択時のスイッチング磁場が小さいMTJ素子が実現される。
なお、ゼロ磁場状態でC型磁区を示さない平面形状、例えば、図14のような形状でも、本実施形態の効果を得られる。図14は、本実施形態を適用可能なMTJ素子の平面形状を示しており、ゼロ磁場状態での磁化を例示している。図14に示すように、MTJ素子1(記録層13)は、図14の左右方向に延びる略長方形状の四角形形状部1aと、四角形形状部の長辺の中央から、図14の上下にそれぞれ突出する2つの突出部1bと、を有する。四角形状部は、長方形でも平行四辺形でも構わない。
なお、四角形形状部1aの角は丸みを帯びており、相対する一組の角の丸みは、もう一方の組の角より大きな丸みを有しており、突出部1bは、四角形形状部と離れた方の辺が、長方形状と接続された方の辺より短い略台形の形状を有する。しかし、四角形形状部1a、突出部1bの形状は、図14のものに限られない。突出部1bは、丸みを帯びていても良い。帯びていなくてもよい。
図14に示すように、四角形形状部1aの両端において、各磁区の磁化は容易軸に沿って右側を向いている。一方、四角形形状部1aの、突出部1bの相互間の領域では、各磁区の磁化は、右下を向いている。このように、ゼロ磁場状態で、C型磁区を示していない。しかしながら、本実施形態に係る方法によって磁場を印加すると、困難軸に沿った方向を向いた磁場が印加された際に、記録層13は、C型磁区を示す。このため、困難軸方向を向いた磁場が印加される半選択セルでは、磁化反転が起こりにくい。
一方、選択セルでは図9のように磁場が印加されるので、記録層13はC型磁区を示さない。このため、スイッチング磁場は小さい。
次に、図4に示すようなMTJ素子を作製した例について説明する。
(実施例1)
マグネトロンスパッタ装置を用いて、熱酸化処理されたシリコン基板上に、10nmのTa/10nmのNiFeからなる下地層、12nmのIrMnからなる反強磁性層、2nmのCo9Feからなる強磁性層、1.5nmのAl2O3からなるトンネル絶縁層、4.3nmのCo9Feからなる強磁性層を順次積層した。
マグネトロンスパッタ装置を用いて、熱酸化処理されたシリコン基板上に、10nmのTa/10nmのNiFeからなる下地層、12nmのIrMnからなる反強磁性層、2nmのCo9Feからなる強磁性層、1.5nmのAl2O3からなるトンネル絶縁層、4.3nmのCo9Feからなる強磁性層を順次積層した。
全ての膜は真空を破ることなく形成した。トンネル絶縁層を構成するAl2O3は、Al金属をスパッタした後、プラズマ酸化することにより形成した。なお、下地層、反強磁性層、および強磁性層は、100μm幅の下側の書き込み線形状の開口を有するマスクを用いて成膜した。Al2O3となるAlは接合部形状の開口を有するマスクを通して成膜した。トンネル絶縁層より上部の各層は、上側の書き込み線形状の開口を有するマスクを用いて成膜した。上側の書き込み線は、下側の書き込み線に直交する方向に延び、100μm幅を有している。こうして、接合面積100×100μm2が得られた。なお、これらの工程中において、真空チャンバー内でこれらのマスクを交換した。また、成膜時に100Oeの磁場を印加することにより、膜面内に一軸異方性を付与した。
このMTJ素子について、4端子法を用いて磁気抵抗を測定したところ、約25Oeの小さなスイッチング磁場で38%の磁気抵抗変化が観測された。すなわち、ある程度の大きな磁気抵抗変化を示す素子であることが確認された。
次に、このMTJ素子に、本実施形態に係る書き込み方法に従って磁場を印加した。つまり、まず、記録開始直後は記録方向と反対方向に磁場(図7の磁場Aに対応)を印加する。次に、困難軸に沿った方向を向いた磁場(図7の磁場Bに対応)を、磁場Aの印加から1ns後に、印加開始する。その後、磁場Bを印加したままで、記録方向を向いた磁場(図7の磁場Cに対応)を印加した。この時間タイミングで磁場を印加し、スイッチング磁場を測定したところ、従来の書き込み方法より小さなスイッチング磁場で磁化反転し、10%程度、磁場を低減することが確認された。
(実施例2)
実施例2として、図4の平面形状を有し、実施例1と同じ積層構造を有する、MTJ素子を作製した。ただし、平面形状の大きさは、実施例1より小さく、各層の接合面積が1×2μm2である。
実施例2として、図4の平面形状を有し、実施例1と同じ積層構造を有する、MTJ素子を作製した。ただし、平面形状の大きさは、実施例1より小さく、各層の接合面積が1×2μm2である。
このMTJ素子について、4端子法を用いて、磁場を印加しないで磁気抵抗を測定したところ、35Oeという小さい磁場で磁気抵抗変化が観測された。接合面積が小さくなったために、実施例1の場合よりスイッチング磁場が増加しているが、磁気抵抗変化率を比べるとほぼ変わらない38%を観測した。すなわち、ある程度の大きな磁気抵抗変化を示す素子であることが確認された。
次に、本実施形態に係る書き込み方法に従って磁場を印加した。磁場の印加のタイミングは、実施例1と同じである。そして、スイッチング磁場を測定したところ、約28Oeの磁場で磁化反転することを観測した。従来の書き込み方法と比べて約20%減少することが確認された。
本実施形態に係るMTJ素子1は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)に適用できる。一般に、ランダムアクセスメモリにおいては、小さなサイズで大容量であることが要求される。従って、配線幅および各メモリセルの面積は小さいことが好ましい。MTJ素子1によって、スイッチング磁場は小さく、データの書き込みの際に必要な書き込み電流および消費電力が小さく、かつ高速なスイッチングが可能なメモリセルを実現できる。したがって、MTJ素子1は、MRAMのメモリセルに用いるのに好適である。
次に、本実施形態に係るMTJ素子1が、MRAMのメモリセルとして用いられる場合について、図15乃至図17を参照して、以下に説明する。
図15は、MRAMのセルアレイの平面レイアウトの一例を模式的に示している。図15に示すように、複数の書き込み線L1と、複数の書き込み線L2と、が相互に異なる方向に沿って延びている。典型例として、書き込み線L2はx方向に沿って延び、書き込み線L1は、x方向と直交するy方向に沿って延びている。書き込み線L1と書き込み線L2の各交点には、MTJ素子1を含んだメモリセルMCが設けられる。
MTJ素子1は、長手方向が書き込み線L1に沿うように配置されている。各書き込み線L1は、同一行(または列)の複数のMTJ素子1の一端と電気的に接続されている。各書き込み線L2は、同一の列(または行)の複数のMTJ素子1の他端に近接して対向するように配置されている。各メモリセルMCは、後述のように、例えば、いわゆるクロスポイント構造、またはいわゆる1Tr+1MTJ構造とすることができる。
各書き込み線L1の両端は、所望の書き込み線L1の所定の方向に書き込み電流を流すための、書き込み電流回路/デコーダC1と接続されている。書き込み電流回路/デコーダC1には、外部からアドレス信号が供給され、このアドレス信号がデコーダによりデコードされ、アドレス信号に応じた書き込み電流回路が動作する。この結果、所望の書き込み線L1の所定の方向に書き込み電流が流れる。書き込み電流回路/デコーダC1は、図7および図8の電流供給回路SD1およびデコーダDに対応する。
同様に、各書き込み線L2の両端は、所望の書き込み線L2の所定の方向に書き込み電流を流すための、書き込み電流回路/デコーダC2が接続されている。書き込み電流回路/デコーダC2には、外部からアドレス信号が供給され、このアドレス信号がデコーダによりデコードされ、アドレス信号に応じた書き込み電流回路が動作する。この結果、所望の書き込み線L2の所定の方向に書き込み電流が流れる。書き込み電流回路/デコーダC1は、図7および図8の電流供給回路SD2およびデコーダDに対応する。
書き込み対象のメモリセルMCを通る書き込み線L1、L2のみに電流を印加することにより図9に示すような磁場を印加することにより、この書き込み対象のメモリセルMCの記録層13の磁化方向が反転する。このようにして、任意のメモリセルMCに情報が書き込まれる。
情報の読み出しは、例えば選択されたメモリセルMCの記録層13および基準層11に電圧を印加し、これを流れる電流から抵抗値を読み取ることにより行われる。または、定電流を選択メモリセルのMTJ素子1に流し、記録層13と基準層11との間の電圧を読み出すことによっても可能である。
図16は、本実施形態に係るMTJ素子1が、いわゆるクロスポイント構造のメモリセルに適用された場合を示している。図16に示すように、メモリセルMCは、MTJ素子1のみから構成される。MTJ素子1の一端は電極UEを介して書き込み線L2に電気的に接続され、MTJ素子1の他端は電極BEを介して書き込み線L1に電気的に接続されている。
図17は、本発明の実施形態に係るMTJ素子1が、いわゆる1Tr+1MTJ構造のメモリセルに適用された場合を示している。図17に示すように、メモリセルMCは、MTJ素子1と、スイッチング素子Tと、から構成される。
MTJ素子1の一端は上部電極UEを介して書き込み線L2に電気的に接続される。MTJ素子1の他端は下部電極BE、導電層IC、コンタクトCPを介してスイッチング素子Tの一端に電気的に接続され、スイッチング素子Tの他端は接地される。
なお、スイッチング素子Tとして、MOSFETの代わりに、ダイオードを用いることも可能である。
書き込み線L1は、書き込み時に電流を流すために用いられ、導電層ICの下方に、導電層ICと離れて位置する。スイッチング素子Tには、読み出しワード線(図示せぬ)を介して読み出し時に所定のメモリセルMCを選択するための信号が供給される。
本発明の一実施形態に係る磁気記録装置によれば、容易軸に沿って記録方向とは反対の方向を向いた磁場を印加した後、困難軸に沿った方向を向いた磁場を印加し、記録方向を向いた磁場を印加する。このため、ゼロ磁場状態でC型磁区を示している記録層13の磁化は、困難軸に沿った方向を向いた磁場を印加しながら記録方向を向いた磁場を印加する直前で、S型磁区を示す。このため、選択時のスイッチング磁場が小さく、且つ半選択時に安定性の高い磁気記録装置を実現できる。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例に想到し得るものであり、それら変更例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
1…MTJ素子、11、13、15…強磁性層、12、14…絶縁層、21、2…反強磁性層。
Claims (6)
- 磁化の方向が固定された基準層と、磁化の方向が可変の磁化可変層と、前記基準層と前記磁化可変層との間に設けられた非磁性層と、を含む磁気抵抗効果素子と、
前記磁化可変層の磁化困難軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第1書き込み線と、
前記第1書き込み線とともに前記磁気抵抗効果素子を挟み、前記磁化可変層の磁化容易軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第2書き込み線と、
前記第1書き込み線に電流を供給する第1電流供給回路と、
前記第2書き込み線に電流を供給する第2電流供給回路と、
を具備し、
前記第1電流供給回路および前記第2電流供給回路が、前記磁化容易軸に沿い且つ前記磁化可変層の磁化の向けたい方向である記録方向と反対の方向を向いた第1磁場が前記磁化可変層に印加され、前記磁化可変層に前記第1磁場が印加されながら前記磁化困難軸に沿った方向を向いた第2磁場が前記磁化可変層に印加され、前記磁化可変層に前記第2磁場が印加されながら前記記録方向を向いた第3磁場が前記磁化可変層に印加されるように、前記第1書き込み線および前記第2書き込み線に電流を供給する、
ことを特徴とする磁気記録装置。 - 磁化の方向が固定された基準層と、磁化の方向が可変の磁化可変層と、前記基準層と前記磁化可変層との間に設けられた非磁性層と、を含む磁気抵抗効果素子と、
前記磁化可変層の磁化困難軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第1書き込み線と、
前記第1書き込み線とともに前記磁気抵抗効果素子を挟み、前記磁化可変層の磁化容易軸に沿う磁場を前記磁化可変層に印加する第2書き込み線と、
前記第1書き込み線に電流を供給する第1電流供給回路と、
前記第2書き込み線に電流を供給する第2電流供給回路と、
を具備し、
前記第2電流供給回路が、前記第2書き込み線の第1方向に沿った方向に第1電流を供給し、
前記第1電流供給回路が、前記第1電流が供給されている間に、前記第1書き込み線に第2電流を供給し、
前記第2電流供給回路が、前記第2電流が供給されている間に、前記第1方向と反対の第2方向に第3電流を供給する、
ことを特徴とする磁気記録装置。 - 前記磁化可変層の前記非磁性層と面する面の形状が、前記磁化可変層に磁場が印加されていない状態で前記磁化可変層の磁化がC型磁区を示す形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録装置。
- 前記磁化可変層の前記非磁性層と面する面の形状が、長辺において窪みを有する台形形状または長方形形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録装置。
- 前記磁化可変層の前記非磁性層と面する面の形状が、前記磁化困難軸に沿った方向を向いた磁場が印加された状態で前記磁化可変層の磁化がC型磁区を示す形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録装置。
- 前記磁化可変層の前記非磁性層と面する面の形状が、相互に向き合う第1長辺および第2長辺を有する四角形状部と、前記第1長辺から突出する第1突出部と、前記第2長辺から突出する第2突出部と、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005279381A JP2007095734A (ja) | 2005-09-27 | 2005-09-27 | 磁気記録装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012533189A (ja) * | 2009-07-13 | 2012-12-20 | シーゲイト テクノロジー エルエルシー | 直交磁化配向方向を伴う基準層を有する磁気スタック |
WO2015133035A1 (ja) * | 2014-03-04 | 2015-09-11 | 株式会社 東芝 | 抵抗変化素子及び不揮発性記憶装置 |
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2005
- 2005-09-27 JP JP2005279381A patent/JP2007095734A/ja active Pending
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