JP2007095658A - 同軸ケーブル用コネクタ及び電子機器用箱体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前記コネクタ本体内に設けられ,前記同軸ケーブル周囲を咬持して同軸ケーブルの抜脱を阻止する抜け止め具を備えた同軸ケーブル用コネクタにおいて,
前記抜け止め具は,コネクタ本体内に,該コネクタ本体と同一中心軸を有するように内設するリング形状の係止部と,該係止部からコネクタ本体の中心軸方向へ向かって突設した咬持部とから成り,少なくとも,前記コネクタ本体の筒状部内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
同軸ケーブル端部を前記コネクタ本体内へ後方から挿入操作することで,前記抜け止め具は,前記咬持部が前記同軸ケーブル周囲を咬持することによって,同軸ケーブルの抜脱を阻止し,前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止するように構成した。
【選択図】 図8
Description
しかし,この方法は工具を用いてカシメを行わなければならず,コネクタの装着作業が面倒であったため,特許文献1に記載されているように内側筒部に内側爪部,外側筒部に外側爪部を設けて同軸ケーブルを挿入するだけでコネクタに装着できる構成や,本出願人が先に出願した特許文献2に示すように,爪部を有するリング状の抜け止め具を同軸ケーブルに外嵌して,爪部をケーブルに食い込ませて抜けを防止させ,カシメの工程を必要とせずにケーブルを抜け難くしたコネクタの構成や,同様の端子を設けた電子機器用箱体の構成が知られている。
また,特許文献2で開示した技術は,抜け止め具に備えた爪部をケーブルに食い込ませて抜けを防止させ,カシメの工程を必要とせずにケーブルを抜け難くしたものであるが,ケーブルの回転方向に加わる力に対しても,爪部の咬持力を利用することと成る。ところがこの爪部はケーブルの挿入を容易とするために,バネ性を有する薄板の導電材で形成されると共に,該爪部の先端部が形成する面が,ケーブルの軸線に対して直交する方向に配設されることから,ケーブルの回転方向に対する力に対して,前記咬持力だけでは弱いといった問題があった。
そこで,本発明は上記問題点に鑑み,同軸ケーブルの取付けが簡単であるばかりでなく,この同軸ケーブルが抜け難く且つ回転し難い構成を有する同軸ケーブル用コネクタ及び電子機器用箱体を提供することを目的とする。
前記スリーブ体の前方に回動自在に設けられ,接続対象の外部導体に接続可能な接続手段と,
前記同軸ケーブルにスリーブ体の挿入部を挿入後,該挿入部を固着する固着リングと,
を備えた同軸ケーブル用コネクタにおいて,
少なくとも,前記コネクタ本体内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止するように構成した。
この構成により,コネクタに装着した同軸ケーブルは,抜け止め具の作用により引っ張り応力が加わっても抜けてしまうようなことがなく,また,回転阻止手段の作用によって回転応力が加わっても回転することのない,堅牢な装着ができる。
前記スリーブ体の前方に回動自在に設けられ,接続対象の外部導体に接続可能な接続手段と,
前記コネクタ本体内に設けられ,前記同軸ケーブル周囲を咬持して同軸ケーブルの抜脱を阻止する抜け止め具と,
を備えた同軸ケーブル用コネクタにおいて,
前記抜け止め具は,コネクタ本体内に,該コネクタ本体と同一中心軸を有するように内設するリング形状の係止部と,該係止部からコネクタ本体の中心軸方向へ向かって突設した咬持部とから成り,
少なくとも,前記コネクタ本体内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
同軸ケーブル端部を前記コネクタ本体内へ後方から挿入操作することで,前記抜け止め具は,前記咬持部が前記同軸ケーブル周囲を咬持することによって,同軸ケーブルの抜脱を阻止し,前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止するように構成した。
この構成により,コネクタに装着した同軸ケーブルは,抜け止め具の作用により引っ張り応力が加わっても抜けてしまうようなことがなく,また,回転阻止手段の作用によっ回転応力が加わっても回転することのない,堅牢な装着ができる。また,同軸ケーブルの端部を所定の形状に処理してコネクタ本体に挿入すれば,コネクタ装着が完了してコネクタ部が完成するので,コネクタ装着も容易である。
この構成により,抜け止め具の同軸ケーブル抜け止め力が向上する。
この構成により,リリーサを操作することで抜け止め具による抜脱阻止作用を解除でき,容易に抜き取ることができる。よって,ケーブル交換等の作業を容易に実施できる。また,リリーサを押込操作するだけの簡易な操作で装着した同軸ケーブルを抜き取りできるし,リリーサは簡単な構成で済む。
この構成により,抜け止め具は回転阻止手段としても作用し前記回転阻止手段と合わせて確実に同軸ケーブルに対する回転を防止できる。
この構成によって,更に引き抜け難い同軸ケーブル用コネクタを提供できる。
この構成により,簡易な構成で同軸ケーブルの回転を阻止をより強力にできる
前記筒状嵌合部には,装着した同軸ケーブルの内部絶縁体及び中心導体を挿通する挿通孔がスリーブ体から連続形成され,装着した同軸ケーブルの中心導体を前記挿通孔から突出させて,前記ナット体の中心軸上に配置させて成ることを特徴とする。
この構成により,同軸ケーブル端部を所定の形状に処理するだけでプラグ端子を装着でき,電子機器等のレセプタクル端子と接続できる。
この構成により,同軸ケーブル端部を所定の形状に処理するだけでレセプタクル端子を装着でき,プラグ端子と容易に接続できる。よって,同軸ケーブル同士の接続を容易に実施できる。
この構成により,ケーブル同士を直接接続するケーブル中継コネクタを得ることができ,ケーブル端部を所定の形状に切断処理して挿入操作するだけで,容易に連結できる。また,リリーサを操作すれば,容易にケーブルを抜き取りできる。
少なくとも,前記コネクタ本体内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止することを特徴とする。
この構成により,箱体に装着した同軸ケーブルは,回転応力が加わっても回転することのない,堅牢な装着ができる。
前記抜け止め具は,コネクタ本体内に,該コネクタ本体と同一中心軸を有するように内設するリング形状の係止部と,該係止部からコネクタ本体の中心軸方向へ向かって突設した咬持部とから成り,少なくとも,前記コネクタ本体内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
同軸ケーブル端部を前記コネクタ本体内へ後方から挿入操作することで,前記抜け止め具は,前記咬持部が前記同軸ケーブル周囲を咬持することによって,同軸ケーブルの抜脱を阻止し,前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止することを特徴とする。
この構成により,コネクタに装着した同軸ケーブルは,抜け止め具の作用により引っ張り応力が加わっても抜けてしまうようなことがなく,また,回転阻止手段の作用によっ回転応力が加わっても回転することのない,堅牢な装着ができる。また,同軸ケーブルの端部を所定の形状に処理してコネクタ本体に挿入する簡単な操作で,箱体に直接同軸ケーブルを接続でき,別途コネクタを同軸ケーブルに装着する必要がない。
この構成により,確実に同軸ケーブルを把持し,抜け止め力が向上する。
この構成により,リリーサを操作することで抜け止め具による抜脱阻止作用を解除でき,容易に抜き取ることができる。よって,ケーブル交換等の作業を容易に実施できる。また,リリーサを押込操作するだけの簡易な操作で装着した同軸ケーブルを抜き取りできるし,リリーサは簡単な構成で済む。
この構成により,抜け止め具は回転阻止手段としても作用し回転阻止手段と合わせて確実に同軸ケーブルに対する回転を防止できる。
この構成によって,更に引き抜け難い同軸ケーブル用コネクタを提供できる。
この構成により,簡易な構成で同軸ケーブルの回転を阻止をより強力にできる。
更に,抜け止め具を固着することによって回転防止手段としての作用を備えさせれば,更に回転力に対して堅牢な装着ができる。
また,抜き取り可能な構成であっても,装着状態で同軸ケーブルは回転し難く,良好な接続状態を維持できるし,同軸ケーブルの端部を所定の形状に処理してコネクタ本体に挿入するだけで,コネクタ装着が完了するので,コネクタ装着も容易である。
そして,本発明に係る電子機器用箱体によれば,箱体に装着した同軸ケーブルは,抜け止め具の作用により引っ張り応力が加わっても抜けてしまうようなことがなく,また,回転阻止手段の作用によって同軸ケーブルに回転力が加わっても回転し難い,堅牢な装着ができる。それでいて,リリーサを操作すれば,抜け止め具による抜脱阻止作用を解除できるので,ケーブル交換等の作業を容易に実施できる。また,同軸ケーブルの端部を所定の形状に処理してコネクタ本体に挿入するだけで,箱体への装着が完了するので,同軸ケーブルの装着が容易である。
図1において,1は内部にケーブル装着手段を備え,同軸ケーブル(以下,単にケーブルと称する。)に外嵌する筒状のコネクタ本体,2はレセプタクル等の接続対象に接続する接続手段であり,本願の実施例ではナット体である。ケーブル装着手段は,装着したケーブルの抜けを防止する抜け止め具3,抜け止め具3を固定する固定具4,抜け止め具3の抜け止め作用を解除するリリーサ5,装着するケーブル7の内部絶縁体7bと外部導体7cの間に挿入する挿入部6を有するスリーブ体61とから成り,以下図示左方向を前方として説明する。尚,7aはケーブルの中心導体,7dは保護被覆である。
更にコネクタ本体1の内面から中心軸方向に向かって,コネクタ本体1に形成された同軸ケーブルの収納空間の前方から後方部に亘り回転阻止手段としての直線状の帯状突起45が複数形成されている。この帯状突起45は,例えば断面形状を四角形状や3角形状に形成されており,本願の実施例ではケーブル挿入口側が先端に向けて徐々に低く形成されている。
また,該環状連結部10の前方には細径の筒状嵌合部8が突出形成されている。そしてこの筒状嵌合部8には,接続手段としてのナット体2が連結される。本発明の実施例ではナット体2は,内部に雌ねじが切られ,後部にスリーブ体61の筒状嵌合部8を挿入嵌合する連結孔2aを有し,回転可能にスリーブ体61前面にて連結されている。尚,筒状嵌合部8は,ナット体2と嵌合した後に先端部8bが拡径され,ナット体2が抜け落ちることはない。
更に挿入部6と筒状嵌合部8には装着するケーブル7の内部絶縁体7b及び中心導体7aを挿通する挿通孔6a,8aが同一径で形成されている。
この帯状突起111は1つだけであっても良いし,スリーブ体61の挿入部6の基部から後方端部にかけて全体に形成せず,一部だけに設けても良い。
また,前記帯状突起111の替わりに,図2(c)に示すように,挿入部6周囲に網目状の溝,所謂ローレット溝35に代表される差し込んだ同軸ケーブルの抜け止め加工を施した形状としても良い。特に,このローレット溝35の場合,同軸ケーブルの回転止め作用も奏するし,同軸ケーブルの外部導体cに付着した酸化物皮膜も除去でき,電気的接続が確実になる。また,この抜け止め加工は他の実施形態のスリーブ体61の挿入部6に適用することもできる。
この抜け止め具3は,コネクタ本体1の中心軸と同一の中心軸を有するリング状の係止部3bと,該リング状の係止部3bに内側に係止部3bの中心線方向に向けて突設させた咬持部としての複数の爪部3aとから成る。
爪部3aの先端部の形状は本願の実施例においては台形形状をしているが,ケーブルの挿入を容易とするならば先端分を鋭角的に尖らせてもよいし,更にはケーブルの引き抜き方向の力に対する耐力をより強くするためには,爪部3aが形成する内径が装着するケーブル7の外径より小さな径で形成され,その先端はケーブル7に線接触するように,内周がケーブルの径に合わせたアールを設けて形成してもよく,特に限定されるものではなく,ケーブルを保持するに要求される所定の保持力に対して最適な形状をなすようにすればよい。
このように折り曲げることで,ケーブルの挿入操作の際,爪部3aは容易に拡径するので,挿入操作をスムーズに実施できる。また,このように形成した場合であっても挿入したケーブルに引っ張り応力が加わった場合,爪部3aがケーブルに確実に食い込むので,抜け落ちることがない。
更に,抜け止め具3の係止部3bは,外周方向に所定の平面部が形成されると共に,この平面部3bが配設されるコネクタ本体1内部において,固定スリーブ14の段部14aと固定リング15の端面とで係止部3bの前後方向への動きが制限されるように形成されているので,ケーブルに大きな応力が加わることによって,係止部3bが前方向にも後方向にも反り返ることがないので係止部3bが変形することがなく,抜け止め具3の爪部3aの折り曲げ角θは維持され,良好に咬持動作する。
加えて,固定スリーブ14の段部14aと固定リング15の端面とで係止部3bを挟み込むときに,夫々が相互に密着するように固定スリーブと固定リングを固着すれば,抜け止め具の前後方向への動きが制限されるばかりでなく,抜け止め具の回転をも阻止されることに成り,抜け止め具3自体が回転阻止手段としての作用を有することとなり,同軸ケーブルに対する引っ張り力に対して強いばかりでなく,同軸ケーブルに加わる回転力に対しても信頼性の高い取付性を有する。
尚,このように抜け止め具3が回転阻止手段として作用する実施例においては,固定スリーブと固定リングと抜け止め具3の係止部3bの平面部分が請求孔に記載の係止手段となる。
そして,抜け止め具3を固定した固定具4を,コネクタ本体1背部から圧入することで,抜け止め具3は,コネクタ本体1に組み付けられる。
また,操作部5bは,コネクタ本体1の後方に配置され,操作部5bを操作して前方に押圧することで摺動部5aが摺動し,先端操作部5dが爪部3aを前方へ押す。その結果,爪部3aは拡径して,ケーブル7から爪部3aが浮き上がる。こうして,抜け止め具3によるケーブル7咬持作用が解除,即ち抜脱阻止作用が解除される。
その後,上述するように固定スリーブ14と固定リング15で把持固定された抜け止め具3を,コネクタ本体1内に挿入して抜け止め具3を装着し,リリーサ5を挿入することでコネクタは完成する。
図4はケーブル挿入前の状態,図5はケーブル挿入途中の状態を示す側面説明図であり,装着完了した状態は図1のようになる。ケーブル7の挿入は,保護被覆7dがコネクタ本体1に備えられた前記挿入止着部に当接する所定位置まで行われる。こうすることで,挿入部6は内部絶縁体7bと外部導体7cの間に挿入され,外部導体7cとコネクタ本体1とはスリーブ体61を介して確実に電気的接続が成されるし,コネクタ本体1内面に形成された帯状突起45の作用で,ケーブル7は回転応力が加わっても容易に回転することがなく,良好な接続状態を維持できる。更に,スリーブ体61の挿入部6の周囲に帯状突起111若しくはローレット溝35を設ければ,回転応力に対してより強くなる。
そして,爪部3aは上述するように確実にケーブル7を咬持するよう作用する。更に,中心導体7aの先端はナット体2先端位置まで突出し,ナット体2の中心軸(M)上にケーブル7の中心導体が配置され,接続手段の中心導体を得る。
また,コネクタ本体1の内面に形成された帯状突起45によってケーブルの回転を阻止でき,良好な接続状態を維持できる。また,抜け止め具3を固定する前記係止手段,挿入部6の周面に形成した帯状突起111,ローレット溝35などと組み合わせて構成することによって更にケーブルの回転に強い同軸ケーブル用コネクタを提供できる。
更に,リリーサは簡単な構造及び形状で済み,コネクタの構成が複雑になることがないし,接続手段をプラグとすることで電子機器等のレセプタクル端子に接続できる。尚,本願の実施例ではリリーサを備えさせたが,リリーサはなくてもよい。
ボルト体20は,環状連結部10の前方に一体形成されており,このボルト体20と,環状連結部10と,挿入部6とで,第2の実施形態におけるスリーブ体62を構成している。尚,21は第2の実施例におけるコネクタ本体である。
ボルト体20は,中心軸M上に接続対象のコネクタの中心導体(図示せず)を挿入し,コネクタ本体21内の挿入部6の挿通孔6aに連通する連通孔22が形成されている。そして,この連通孔22内には,コネクタ本体21に装着されたケーブル7の中心導体7aと接続対象のコネクタの中心導体(図示せず)を連結する連結金具23が配置されている。この連結金具23は,樹脂製の保持筒24内に配置され,保持筒24は前面及び背面に夫々中心導体を挿通するための挿通孔24aが形成されている。
また,ケーブル7の装着手順も上記第1の実施形態と同様であり,所定形状に端部を加工したケーブル7をコネクタ本体21に挿入することで確実に装着され,引っ張り応力が作用しても抜けてしまうようなことがないし,コネクタ本体21内面に形成された帯状突起45によって回転応力に対して回転してしまうことがない。そして,差し込んだケーブル7の中心導体7aは保持筒24内に挿入され,連結金具23に挟持される。
このように,接続手段をセプタクルとして形成することで,上記第1の実施形態のようなプラグを連結でき,連結した中心導体同士は連結金具23により連結されるし,外部導体同士はボルト体20を介して連結され,ケーブル同士の良好な接続ができる。そして,第1の実施形態と同様に,堅牢なケーブルの装着ができるし,リリーサを操作すればケーブルを抜き取りできる。
このように構成することで,ケーブル同士を直接接続するケーブル中継コネクタを得ることができ,ケーブル端部を所定の形状に切断処理して挿入操作するだけで,容易に連結できる。また,リリーサを操作すれば,容易にケーブルを抜き取りできる。尚,リリーサはなくてもよい。
この実施例によるとスリーブ体61は,コネクタ本体41に連結するための環状連結部10の背部から後方端部にかけて肉厚を徐々に薄く且つ先端を細く,円錐状に一体的に形成した内部に挿通孔6aを備えた挿入部6と,環状連結部10の前部から連設させたナット体2を装着するための細径の筒状嵌合部8が突出形成されており,コネクタ本体41の前方側から圧入固着されている。筒状嵌合部8には,装着するケーブル7の内部絶縁体7b及び中心導体7aを挿通する挿通孔が,前記スリーブ体6に形成されている挿通孔6aと内径を同じに連設されている。そして,ナット体2は,内部に雌ねじが切られ,後部にコネクタ本体1の筒状嵌合部8を挿入嵌合する連結孔2aを有し,回転可能に筒状嵌合部8にて連結されている。尚,筒状嵌合部8は,ナット体2と嵌合した後に先端部8bが拡径され,ナット体2が抜け落ちることはない。
このケーブル挿入孔43は開口部内部に段部43aが形成されている。この段部43aの周径は,前記抜け止め具3の係止部3bが内接される大きさに形成されており,前記抜け止め具3の係止部3bを段部43aに当接するように載置した後,ケーブル挿入孔43の先端部43bがへら押しやカーリングによって縮径されることによって取り付けられている。
尚,抜け止め具3の取付方法としては,段部43aに抜け止め具を載置した後に,該段部43aを覆うようにコネクタ本体41に蓋体を圧入等によって被せるように構成してもよい。
この第3の実施形態において,へら押しやカーリングによって縮径されたケーブル挿入孔の先端部分や,ケーブル挿入孔に圧入された蓋体が,係止部3bに密着固定するようにすれば,抜け止め具3はコネクタ本体の軸線方向の移動ばかりでなく回転が阻止され,抜け止め具3は回転阻止手段としての作用も有することとなる。尚,この場合の係止手段は係止部3bの平面部分,段部43aとケーブル挿通口の先端部分(若しくは蓋体)である。
このように,コネクタ本体41の内部に帯状突起45を形成したので,同軸ケーブル挿入操作により,内部絶縁体と外部導体の間に挿入部6が進入し,保護被覆が挿入部6周囲にせり上がって行き,帯状突起45が確実に保護被覆に食い込む。図8(b)はこの食い込み状態を示す断面図であり,図8(a)におけるケーブルを挿入した状態のC−C線断面図を示す。
また,上記実施形態は,何れもコネクタ本体1,21,41或いはコネクタ筒体25を円筒形状としているが,他の形状,例えば6角柱形状としても何ら差し支えない。また,接続手段は,上記プラグ或いはレセプタクル構造以外の形状であってもよい。
図12に良く示されるように,この第4の実施形態における抜け止め具130は,図3で示されたコネクタ抜け止め具3の係止部3bに対応する係止部130bに,130cで示される係止爪が形成されたものである。この係止爪130cは,係止部130bからコネクタ前方に突出するように係止部の周縁に1又は複数個,折り曲げ形成されている。
このケーブル挿入孔143には上記実施例と同様に,開口部内部に段部143aが形成されている。この段部143aは,周径が前記抜け止め具130の係止部130bが内接される大きさに形成されていると共に,前記抜け止め具130の係止部130bを段部143aに当接するように載置したときに,前記係止部130bに備えた係止爪130cが挿入されて嵌合する嵌合溝143cが,前記係止爪130cに対向する位置に形成されている。更にコネクタ本体41の後方側端部の外周縁には,雄ねじ143bが形成されている。
153は,中心に同軸ケーブルを挿通するための挿通孔152を有すると共に,内部には前記コネクタ本体41の後方側端部に形成された雄ねじ143bに螺合するように形成された雌ねじ153bが形成されて,前記コネクタ本体41の後方側端部に着脱自在に構成されたキャップである。このキャップ153は上記実施形態における固定具4や,ケーブル挿入孔の先端部を縮径するへら押しやカーリングと同じ作用を持ち,これによってコネクタ抜け止め具130はコネクタ本体内に取り付けられるのである。
尚,この係止爪130cと嵌合溝143cが請求孔に記載の係止手段である。
更に加えて,この実施例においては,抜け止め具130の固定用キャップ153が着脱自在に構成されていることから,コネクタの出荷の時点で,キャップ153をケーブル挿通口143に螺合した状態にしておけば,ユーザーは同軸ケーブルを挿入操作することで簡単且つ素早く取付することができるのであるが,もしこの取付作業においてケーブルの挿着ミスがあった場合,一般的な工具を使ってキャップ153を取外すことができ,これによって抜け止め具130を簡単にコネクタ本体41から取外すことができ,同軸ケーブル7の再装着が簡単にできるのである。また,長期的な使用を考えると,システムの変更等による同軸ケーブル7の再配線にも簡単に対応できるのである。
尚,この抜け止め具130の異なる実施例を図13(a)は正面図と図13(b)のE−E線端面図に示す。この実施例では係止爪130cの変わりに係止部130bに切欠部130dを形成し,ケーブル挿通孔143の内部には,図14(b)に示されるように前記段部143aから延設され,前記切欠部130dに嵌合する突起143dが形成されたものであり,第4の実施形態と同様にこの切欠部130dと突起143dの嵌合においてコネクタ抜け止め具130の回転を阻止するように取り付けられるのである。
尚,この第4の実施形態のような抜け止め具の取付方法は,この実施例に限定されるものではなく,他に示される実施例に応用してもよい事は言うまでもない。
また,この第4の実施形態においては,抜け止め具130の回転を阻止するための係止手段を備えさせた例を示したが,特に係止手段を備えさせなくてもよく,キャップ153によって抜け止め具が着脱自在に構成されておれば実施形態に限定されるものではない。
コネクタ本体51は,前部に環状連結部10を圧入固着するための嵌合孔42を備え,上記実施例とは,前後方向の長さ(即ち,筒状部1bの長さ)は上記抜け止め具及びリリーサの装着を必要としない分だけ短く形成されている。そして,コネクタ本体51内面から中心軸方向に向かって,コネクタ本体51に形成された同軸ケーブルの収納空間の前方から後方部に亘り回転阻止手段としての直線状の帯状突起45が複数形成されている。この帯状突起45は,例えば断面形状を四角形状や3角形状に形成されており,本願の実施例ではケーブル挿入口側が先端に向けて徐々に低く形成されている。
スリーブ体61は,前記嵌合孔42に連結される筒状連結部10の背部から,後方端部にかけて肉厚を徐々に薄く且つ先端を細く,円錐状に一体形成された挿入部6を備えている。また,挿入部6の後方端部位には周径外方向に環状突起36が周設されている。また,環状連結部10の前方には細径の筒状嵌合部8が突出形成されており,この筒状嵌合部8には上述のように接続手段2が取付けられている。
そして,この実施形態においては,挿入部6の後方端部は,コネクタ本体51の筒状部1bを突き抜けて筒状部1bより後方に位置するように形成されている。
同軸ケーブルへの装着は,挿入部6にケーブル7を接続したなら,予め同軸ケーブルに装着されている圧着リング37を前記挿入部6を締付ける位置に配置し,ケーブル外皮の上から圧着リング37を圧着する事によって完了する。
このように構成された第5の実施形態によれば,固着手段としての圧着リング37と抜け止め加工として挿入部6の後方端部位に施された環状突起35によって引っ張り応力が加わっても抜けてしまうようなことがなく,堅牢な装着ができる。更に,ケーブルコネクタ本体51の内面に形成された帯状突起45によってケーブルの回転を阻止でき,良好な接続状態を維持できる。また,挿入部6の周面に前記帯状突起111を形成したり,前記ローレット溝35などを形成したりして,前記帯状突起45と組み合わせて構成することによって更にケーブルの回転に強い同軸ケーブル用コネクタを提供できる。
加えて,抜け止め具,リリーサ等が必要ないため簡単な構成で実現でき,コストも安価にできる
一方,コネクタ29の先端に相当する本体27a壁面は,接続された同軸ケーブル7の中心導体7a及び内部絶縁体7bを箱体27内部に挿通する連結孔31が形成され,コネクタ本体30に挿入されたケーブル7の中心導体7aを内部空間に突出させている。そして,中心導体7aを接続する連結金具32が,箱体27内に配置された回路基板28上に,挿入されたケーブル7の中心軸M上に中心導体7aの位置に合わせて組み付けられ,この回路基板28上に接続手段が構成されている。
また,コネクタ本体41の内面に形成された帯状突起45は,ケーブルの回転方向の動きを阻止するように構成されているので,良好な接続状態を維持できる。
更に,リリーサを設けたとしても,このリリーサは簡単な構造及び形状で済み,ケーブル装着手段の構成が複雑になることがない。
また,図8及び図9に示す第3の実施形態のような構成,即ちコネクタ本体の内部に帯状突起45を形成し,抜け止め具3をカーリング等で装着した構成のコネクタも低廉化を目標とした電子機器用箱体に好適である。
また,図10及び図11に示す第4の実施形態のような構成,即ちコネクタ本体の内部に帯状突起45を形成し,抜け止め具130をコネクタ本体から着脱自在に固着するキャップで取付けるようにした構成のコネクタも,同軸ケーブルの挿着ばかりでなく,挿着の失敗や,システムの配線の変更時に同軸ケーブルを取外しできるので,更に利便性を有した電子機器用箱体に好適である。
また,図15に示す第5の実施形態ような構成,即ち即ちコネクタ本体の内部に帯状突起45を形成し,圧着リング37でケーブルを固着する構成のコネクタも,構成が簡単で低廉化が目標とした電子機器箱体に好適である。
更に加えて,実施形態においてリリース機能を持たせるためにリリーサを設けている例を示したが,リリース機能が必要ない部位に使用するものであれば,当然リリーサを設ける必要が無く,装着したケーブルが抜けにくいばかりでなくケーブルの回転に対して堅牢なコネクタをその分安価に構成できる。
Claims (17)
- 同軸ケーブルの内部絶縁体と外部導体との間に挿入される挿入部を有するスリーブ体と,
該挿入部の周囲に設けられた筒状のコネクタ本体と,
前記スリーブ体の前方に回動自在に設けられ,接続対象の外部導体に接続可能な接続手段と,
前記同軸ケーブルにスリーブ体の挿入部を挿入後,該挿入部を固着する固着リングと,
を備えた同軸ケーブル用コネクタにおいて,
少なくとも,前記コネクタ本体の内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止するように構成した同軸ケーブル用コネクタ。
- 同軸ケーブルの内部絶縁体と外部導体との間に挿入される挿入部を有するスリーブ体と, 該挿入部の周囲に設けられた筒状のコネクタ本体と,
前記スリーブ体の前方に回動自在に設けられ,接続対象の外部導体に接続可能な接続手段と,
前記コネクタ本体内に設けられ,前記同軸ケーブル周囲を咬持して同軸ケーブルの抜脱を阻止する抜け止め具と,
を備えた同軸ケーブル用コネクタにおいて,
前記抜け止め具は,コネクタ本体内に,該コネクタ本体と同一中心軸を有するように内設するリング形状の係止部と,該係止部からコネクタ本体の中心軸方向へ向かって突設した咬持部とから成り,
少なくとも,前記コネクタ本体の内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
同軸ケーブル端部を前記コネクタ本体内へ後方から挿入操作することで,前記抜け止め具は,前記咬持部が前記同軸ケーブル周囲を咬持することによって,同軸ケーブルの抜脱を阻止し,前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止するように構成した同軸ケーブル用コネクタ。
- 抜け止め具の咬持部は,先端が同軸ケーブルに線接触するよう形成されて成る請求項2に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- 抜け止め具による同軸ケーブルの抜脱阻止を解除するリリーサを有し,該リリーサは,同軸ケーブルに外嵌する円筒状の摺動部と該摺動部を操作する操作部とを有し,前記摺動部先端が抜け止め具の咬持部に当接するよう配置され,前記摺動部を前方へ摺動させることで,摺動部先端が咬持部を前方へ押上げ,同軸ケーブルの咬持動作を解除する請求項2又は請求項3の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- 抜け止め具をコネクタ本体内に,コネクタ本体に対して軸線方向への移動と該軸線を中心軸とする回転とを阻止して固着する係止手段を備えたことを特徴とした請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- スリーブ体の周囲の全部若しくは一部には,同軸ケーブルの抜け止め防止加工が施されている請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- スリーブ体側面に,前後に長く形成した帯状突起から成る同軸ケーブルの回り止め加工が施されている請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- 接続手段は,内側面に雌ねじが切られたナット体であって,スリーブ体の前面に前記ナット体を嵌合保持する筒状嵌合部が突設して前記ナット体後部を回転可能に嵌合保持し,
前記筒状嵌合部には,装着した同軸ケーブルの内部絶縁体及び中心導体を挿通する挿通孔がスリーブ体から連続形成され,装着した同軸ケーブルの中心導体を前記挿通孔から突出させて,前記ナット体の中心軸上に配置させて成る請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- 接続手段は,スリーブ体に一体形成されて周囲に雄ねじが切られたボルト体であり,該ボルト体中心軸上に,スリーブ体に挿入装着した同軸ケーブルの中心導体と接続対象の中心導体とを連結するための連通孔が形成され,該連通孔内に双方の中心導体を挟持して連結する連結金具が配置されて成る請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- 接続手段は,スリーブ体と対称に形成して成り,2つのスリーブ体を対向配置して全体を一体に形成し,コネクタ本体は双方のスリーブ体の双方の周囲に対称に配置し,抜け止め具も双方のコネクタ本体内に対称に配置し,中央に双方のコネクタ本体に挿入装着した同軸ケーブルの中心導体を連結するための連結金具が配置されて成る請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
- 同軸ケーブルの内部絶縁体と外部導体との間に挿入される挿入部を有するスリーブ体と, 該挿入部の周囲に設けられた筒状のコネクタ本体と,
前記スリーブ体の前方に回動自在に設けられ,接続対象の外部導体に接続可能な接続手段と,
前記同軸ケーブルにスリーブ体の挿入部を挿入後,該挿入部を固着する固着リングと,
を備えた,外部から同軸ケーブルを装着する同軸ケーブル用コネクタを有する電子機器用箱体において,
少なくとも,前記コネクタ本体の内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止することを特徴とする電子機器用箱体。
- 同軸ケーブルの内部絶縁体と外部導体との間に挿入される挿入部を有するスリーブ体と, 該挿入部の周囲に設けられた筒状のコネクタ本体と,
前記スリーブ体の前方に回動自在に設けられ,接続対象の外部導体に接続可能な接続手段と,
前記コネクタ本体内に設けられ,前記同軸ケーブル周囲を咬持して同軸ケーブルの抜脱を阻止する抜け止め具と,
を備えた,外部から同軸ケーブルを装着する同軸ケーブル用コネクタを有する電子機器用箱体において,
前記抜け止め具は,コネクタ本体内に,該コネクタ本体と同一中心軸を有するように内設するリング形状の係止部と,該係止部からコネクタ本体の中心軸方向へ向かって突設した咬持部とから成り,
少なくとも,前記コネクタ本体の内面には,挿入した同軸ケーブル周囲に食い込むように,前後に長く形成した帯状突起から成る回転阻止手段を備え,
同軸ケーブル端部を前記コネクタ本体内へ後方から挿入操作することで,前記抜け止め具は,前記咬持部が前記同軸ケーブル周囲を咬持することによって,同軸ケーブルの抜脱を阻止し,前記帯状突起は同軸ケーブルの回転を阻止するように構成した電子機器用箱体。
- 抜け止め具の咬持部は,先端が同軸ケーブルに線接触するよう形成されて成る請求項12のいずれか一項に記載の電子機器用箱体。
- 抜け止め具による同軸ケーブルの抜脱阻止を解除するリリーサを有し,該リリーサは,同軸ケーブルに外嵌する円筒状の摺動部と該摺動部を操作する操作部とを有し,前記摺動部先端が抜け止め具の咬持部に当接するよう配置され,前記摺動部を前方へ摺動させることで,摺動部先端が咬持部を前方へ押上げ,同軸ケーブルの咬持動作を解除する請求項12又は請求項13の何れか一項に記載の電子機器用箱体。
- 抜け止め具をコネクタ本体内に,コネクタ本体に対して軸線方向への移動と該軸線を中心軸とする回転とを阻止して固着する係止手段を備えたことを特徴とした請求項12乃至請求項14の何れか一項に記載の電子機器用箱体。
- スリーブ体の周囲の全部若しくは一部には,同軸ケーブルの抜け止め防止加工が施されている請求項11乃至請求項15の何れか一項に記載の電子機器用箱体
- スリーブ体側面に,前後に長く形成した帯状突起から成る同軸ケーブルの回り止め加工が施されている請求項11乃至請求項16に何れか一項に記載の電子機器用箱体。
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