JP4319592B2 - 同軸ケーブル用コネクタ - Google Patents
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また,カシメ以外の固定方法として,爪部を有するリング状の抜け止め具を同軸ケーブルに外嵌して,爪部をケーブルに食い込ませて抜けを防止させるようにした同軸ケーブル用コネクタが知られている。(例えば,特許文献2参照)。
このように,同軸ケーブルが回転すると作業する者が不安に思い,作業に要する時間がかかり作業能率が低下するという問題があった。
また,時間の経過と共に接触不良となる危険性が増大するといった問題があった。
同軸ケーブルを一端側から挿入するための筒形状のコネクタ本体と,
前記コネクタ本体の他端部に枢着され,接続対象の外部導体に接続するための接続手段と,
を備えた同軸ケーブルコネクタであって,
前記コネクタ本体内には,
前記同軸ケーブルの内部絶縁体と外部導体との間に挿入されるスリーブ体と,
前記同軸ケーブルの保護被覆に食い込み,前記同軸ケーブルの回転を阻止する回転阻止手段と,
を備え,
前記コネクタ本体の一端側には,
前記同軸ケーブルが抜けるのを防止する抜け止め具と,
前記抜け止め具を当該コネクタ本体に固定する筒形状の固定具と,
を備え,
前記抜け止め具は,リング形状の枠体と,該枠体のリングの内側から中心へ向かって突設された複数の爪部とからなり,
前記スリーブ体は,前記コネクタ本体内に,前記同軸ケーブルの軸線方向に移動可能に設けられていることを特徴とする。
また,同軸ケーブルが挿入されるコネクタ本体の一端側には,同軸ケーブルが抜けるのを防止する抜け止め具と,この抜け止め具をコネクタ本体に固定する筒形状の固定具とが設けられている。
そして,抜け止め具は,リング形状の枠体と,この枠体のリングの内側から中心へ向かって突設された複数の爪部とから構成され,しかも,スリーブ体は,コネクタ本体内に同軸ケーブルの軸線方向に移動可能に設けられている。
このため,本発明の同軸ケーブルコネクタによれば,ペンチや専用工具がなくても同軸ケーブルの装着・固定が容易に行えると共に,同軸ケーブルの回転を阻止して作業者の不安を取り除き,その結果,作業能率が向上できる同軸ケーブル用コネクタを提供することができる。また,経年変化により同軸ケーブルが塑性変形しても接触不良を起こさない同軸ケーブル用コネクタを提供することができる。
なお,この場合,請求項2に記載のように,スリーブ体にバネを設けて,そのバネ力によりスリーブ体をコネクタ本体の一端側に移動させるようにするとよい。
図1において,1は内部にケーブル装着手段を備え,同軸ケーブル(以下,単にケーブルと称する。)に外嵌する筒状のコネクタ本体,2はレセプタクル等の接続対象に接続する接続手段としてのナット体である。
ケーブル装着手段は,装着したケーブルの抜けを防止する抜け止め具3,ケーブルの回転を阻止する係止体(回転阻止手段)4,抜け止め具3を固定する固定具5,装着するケーブル7の外部導体(アルミ箔)7cと外部導体7dの間に挿入するスリーブ体6とから成り,以下図示左方向を前方として説明する。なお,7aはケーブルの中心導体,7bは内部絶縁体,7cは外部導体(アルミ箔),7dは外部導体(網状導体),7eは保護被覆である。
なお,本実施例ではナット体で形成したが,外部に雄ねじを切ったボルト体であっても良いし,ネジ式に限定されるものではなく,接続対象と確実に接続できればなんでもよい。例えば板バネ等による結合体であっても良い。
本実施例では爪片を16個設けたが,この数に限定されるものではなく,16より多くても少なくても良い。また,本実施例では咬持部3aの先端はアールを設けたが,爪片(咬持部3a)を10個程度より多くすることにより,爪片の先端は直線で切断してもケーブルに線接触でき,良好に咬持動作する。
このように折り曲げることにより,抜け止め具3が径方向に弾性を有し咬持部3aも径方向に伸縮する作用と合わせて,ケーブルの挿入操作の際,咬持部3aは容易に拡径するので,挿入操作もスムーズに実施できるまた,挿入したケーブルに引っ張り応力が加わった場合,咬持部がケーブルに確実に食い込むので,抜け落ちることはない。
4bは係止刃4dを形成するために打ち抜かれた開口部であり,係止刃4dは,その開口部4bの1辺に,内側に折り曲げられて形成され,中心軸であるコネクタ中心軸に平行に帯状に形成されている。また,同軸ケーブル7に食い込む先端部は打ち抜く際に鋭角に形成され同軸ケーブル7の保護被覆7dに食い込み易くなっている。また,係止刃4dの突出量は,コネクタ本体1に組み付けた際にスリーブ体6との間の隙間が,挿入する同軸ケーブル7の保護被覆7dの厚みより所定量狭くなるように設定されている。なお,係止刃4dは1つだけであっても良い。
また,同軸ケーブル7挿入側となる後端部4eは拡開され,同軸ケーブル7を挿入し易くしている。
そして,係止体4前面の対向する2箇所には,環状連結部9に係止させるための突起4cを係止する凹部(図示せず)が設けられている。
また,係止体により,挿入した同軸ケーブルが回転するようなことがない。特に,スリーブ体を覆うように係止体を配置することで,同軸ケーブル挿入操作により,内部絶縁体と外部導体の間にスリーブ体が侵入し,保護被覆がスリーブ体周囲にせり上がって行くので,係止刃が確実に保護被覆に食い込む。したがって,確実に同軸ケーブルの回転を阻止できる。また,係止体は弾性を有するので,経年変化により同軸ケーブルの保護被覆が組成変化しても同軸ケーブルの回転阻止機能を維持できる。
ところで,ケーブルの外径寸法は製造メーカや種類により誤差(10%程度)があるがスリーブを使用することによりこの誤差を吸収できる。
また,抜け止め具は全体が径方向に弾性を有するのでケーブルの挿入をスムーズに実施できる。さらに,回転阻止手段を有しているので,ケーブルの回転応力が加わってもケーブルが容易に回転することなく作業者の不安を取り除き,その結果,作業能率が向上できる。さらに,経年変化により同軸ケーブルが塑性変形しても接触不良を起こすことなく耐久性が向上する。
本実施例の同軸ケーブル用コネクタは,上記第1実施例の同軸ケーブル用コネクタにおいて,スリーブ6を使用する代わりに,ケーブルの外径に対応する内径を持つ環状溝11を形成したコネクタ本体100を備えている。
また,本実施例の同軸ケーブル用コネクタはケーブルの回転阻止手段の方法が異なっており,第1実施例では回転阻止手段として別部材の係止体4を使用したが,本実施例では,コネクタ本体100の内側に形成した環状溝11の内側に,さらに帯状の突起10を形成している。
対向する帯状突起10の先端における長さはケーブルの径より短くなっており,コネクタ本体100にケーブルを挿入することにより,帯状突起がケーブルの保護被覆7eに食い込み,ケーブルに回転応力が加わってもケーブルが容易に回転しなくなる。
なお,コネクタ本体100の径が小さくなることに伴い,抜け止め具および固定具の径もそれに対応する寸法に設定されている。具体的には抜け止め具30の係止部30b及び,固定具50の径がコネクタ本体100に対応する寸法になっている。尚,図5は抜け止め具30の(A)は正面図,(B)はC−C線端面図である。
本実施例の同軸ケーブル用コネクタは,第1実施例の同軸ケーブル用コネクタにおいて,スリーブ体60がコネクタ本体110の軸心方向に移動するように構成したものである。このように構成することにより,ケーブルを挿入する際,ケーブルの嵌合が容易になる。尚,61はスプリングバネである。バネ力により常時スリーブ体をコネクタ本体110の端部に移動させるようになっている。
また,本実施例では,第2実施例に記載のものと同様にコネクタ本体110の環状溝11が形成されており,その内側に帯状の突起10を形成している。そして,対向する帯状突起10の先端における長さはケーブルの径より短くなっており,コネクタ本体110にケーブルを挿入することにより,帯状突起がケーブルの保護被覆7eに食い込み,ケーブルに回転応力が加わってもケーブルが容易に回転しなくなる。
たとえば,同軸ケーブルを接続する電子機器の接続手段として,その電子機器の筐体に一体的に形成してもよい。
Claims (2)
- 同軸ケーブルを一端側から挿入するための筒形状のコネクタ本体と,
前記コネクタ本体の他端部に枢着され,接続対象の外部導体に接続するための接続手段と,
を備えた同軸ケーブルコネクタであって,
前記コネクタ本体内には,
前記同軸ケーブルの内部絶縁体と外部導体との間に挿入されるスリーブ体と,
前記同軸ケーブルの保護被覆に食い込み,前記同軸ケーブルの回転を阻止する回転阻止手段と,
を備え,
前記コネクタ本体の一端側には,
前記同軸ケーブルが抜けるのを防止する抜け止め具と,
前記抜け止め具を当該コネクタ本体に固定する筒形状の固定具と,
を備え,
前記抜け止め具は,リング形状の枠体と,該枠体のリングの内側から中心へ向かって突設された複数の爪部とからなり,
前記スリーブ体は,前記コネクタ本体内に,前記同軸ケーブルの軸線方向に移動可能に設けられていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタ。 - 前記スリーブ体をバネ力により前記コネクタ本体の一端側に移動させるバネを備えたことを特徴とする請求項1に記載の同軸ケーブルコネクタ。
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