JP2005285333A - 単体防水クリンプコネクタ及びその組立方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本目的はレセプタクルシェル60と中間インサート30とフロントインサート20とリアインサート40と3つのインサート20、30、40をフロント20、中間30、リア40の順でレセプタクルシェル60に固定するリテナーリング70とリアリリーズ構造のインサートに装着されるクリンプピンコンタクト50とを具えた単体防水クリンプコネクタ10において、フロントインサート20若しくは中間インサート30の中間インサート30側若しくはフロントインサート20側に少なくとも1個以上の係合手段を設け、中間インサート30若しくはフロントインサート20にフロントインサート20若しくは中間インサート30の係合手段に対応する位置に係止手段を設けることにより達成できる。
【選択図】 図1
Description
また、特許文献1のようなリアリリーズ構造の単体防水コネクタでは、前記中間インサートのフロント側の挿入孔以外の接着剤塗布面にだけ接着剤を塗布しているので、塗布に時間が掛かり、組み立てが面倒で、かつ、コストアップに繋がってしまっていた。
また、前記係合手段として、前記フロントインサート20の前記中間インサート30側に突出した少なくとも1個以上の係合突起24を設け、前記係止手段として、前記中間インサート30に前記フロントインサート20の前記係合突起24に対応する位置に前記係合突起24に係合する係止孔34を設け、前記リアインサート40に前記フロントインサート20の前記係合突起24に対応する位置に前記係合突起24の逃げ部44を設ける。
前記クリンプピンコンタクト50が挿入される前記フロントインサート20の挿入孔22内に少なくとも1以上のリング状の凸部29を設け、前記クリンプピンコンタクト50部分を防水構造にする。このような構造にすることで、クリンプピンコンタクト50毎に防水構造をとることができる。
前記フロントインサート20を、弾性体により成形する。弾性体で成形することで、前記クリンプピンコンタクト50を前記フロントインサート20の挿入孔22に挿入した際に凸部29が潰れ、容易に前記クリンプピンコンタクト50が挿入でき、かつ、防水構造にできる。
まず、前記係合突起24の先端に延設部27を設け、該延設部27を引っ張ることにより前記フロントインサート20の係合突起24を前記中間インサート30に係合させ、係合させた後に前記延設部27を切断するようにした。
また、前記係合突起24の先端と前記延設部27との間にノッチを設け、前記フロントインサート20の係合突起24を前記中間インサート30に係合させ後に、更に引っ張るだけで前記延設部27を切断するようにした。
(1)前記レセプタクルシェル60と、複数のクリンプピンコンタクト50の挿入孔32を有し前記レセプタクルシェル60に装着される絶縁材料よりなる中間インサート30と、該中間インサート30と同数のクリンプピンコンタクト50の挿入孔22を有すると共に該中間インサート30のフロント側の保持される絶縁性弾性体よりなるフロントインサート20と、前記中間インサート30と同数のクリンプピンコンタクト50の挿入孔42を有すると共に該挿入孔42にはコンタクトリテンションが設けられ前記中間インサート30の後面に装着される絶縁材料よりなるリアインサート40と、前記中間インサート30、フロントインサート20及びリアインサート40を前記レセプタクルシェル60に固定するリテナーリング70と、前記中間インサート30、フロントインサート20及びリアインサート40より構成されたリアリリーズ構造のインサートに装着されるクリンプピンコンタクト50とを具えた単体防水クリンプコネクタ10において、前記係合手段として、前記フロントインサート20若しくは前記中間インサート30の前記中間インサート30側若しくは前記フロントインサート20側に突出した少なくとも1個以上の係合突起24を設け、前記係止手段として、前記中間インサート30若しくは前記フロントインサート20に前記フロントインサート20若しくは前記中間インサート30の前記係合突起24に対応する位置に前記係合突起24に係合する係止部を設けているので、ピッチの狭小化が進んでも、接着剤を塗布する必要がないためコストアップに繋がることなく、簡単に前記中間インサート30と前記フロントインサート20とを接続することができる。
(2)前記レセプタクルシェル60と、複数のクリンプピンコンタクト50の挿入孔32を有し前記レセプタクルシェル60に装着される絶縁材料よりなる中間インサート30と、該中間インサート30と同数のクリンプピンコンタクト50の挿入孔22を有すると共に該中間インサート30のフロント側の保持される絶縁性弾性体よりなるフロントインサート20と、前記中間インサート30と同数のクリンプピンコンタクト50の挿入孔42を有すると共に該挿入孔42にはコンタクトリテンションが設けられ前記中間インサート30の後面に装着される絶縁材料よりなるリアインサート40と、前記中間インサート30、フロントインサート20及びリアインサート40を前記レセプタクルシェル60に固定するリテナーリング70と、前記中間インサート30、フロントインサート20及びリアインサート40より構成されたリアリリーズ構造のインサートに装着されるクリンプピンコンタクト50とを具えた単体防水クリンプコネクタ10において、前記係合手段として、前記フロントインサート20の前記中間インサート30側に突出した少なくとも1個以上の係合突起24を設け、前記係止手段として、前記中間インサート30に前記フロントインサート20の前記係合突起24に対応する位置に前記係合突起24に係合する係止孔34を設け、前記リアインサート40に前記フロントインサート20の前記係合突起24に対応する位置に前記係合突起24の逃げ部44を設けているので、ピッチの狭小化が進んでも、接着剤を塗布する必要がないためコストアップに繋がることなく、簡単に前記中間インサート30と前記フロントインサート20とを接続することができ、前記係合突起24に十分な強度を持たせることができる。
(3)前記係合突起24を、前記フロントインサート20の中心及び90度間隔の5箇所に設けているので、均等で確実に中間インサート30をフロントインサート20に接続できる。
(4)前記クリンプピンコンタクト50が挿入される前記フロントインサート20の挿入孔22内に少なくとも1以上のリング状の凸部29を設け、前記クリンプピンコンタクト50部分を防水構造しているので、クリンプピンコンタクト50毎に防水構造をとることができ、かつ、コネクタ全体でも防水構造に容易にできる。
(5)前記フロントインサート20を、弾性体により成形しているので、前記クリンプピンコンタクト50を前記フロントインサート20の挿入孔22に挿入した際に凸部29が潰れ、容易に前記クリンプピンコンタクト50が挿入でき、かつ、簡単に防水構造にできる。
(7)前記係合突起24の先端と前記延設部27との間にノッチを設け、前記フロントインサート20の係合突起24を前記中間インサート30に係合させ後に、更に引っ張るだけで前記延設部27を切断するようにしたので、容易に前記延設部27の切断を治具なしでもすることができる。
図1(A)は嵌合側からみた単体防水コネクタの斜視図であり、(B)は接続部側からみた単体防水コネクタの斜視図である。図2(A)は嵌合側よりみたフロントインサート、中間インサート、リアインサート及びクリンプコンタクトの斜視図であり、(B)は接続部側よりみたフロントインサート、中間インサート、リアインサート及びクリンプコンタクトの斜視図である。図3(A)はフロントインサートと中間インサートとリアインサートとを組んだ状態のクリンプピンコンタクト及びアースコンタクトの挿入孔の断面図であり、(B)はフロントインサートと中間インサートとリアインサートとを組んでクリンプピンコンタクト及びアースコンタクトを挿入した状態のクリンプピンコンタクト及びアースコンタクトの挿入孔の断面図である。
本発明の単体防水コネクタ10は、レセプタクルシェル60と中間インサート30とフロントインサート20とリアインサート40とリテナーリング70とクリンプピンコンタクト50とを具えている。
まず、本発明のポイントであるフロントインサト20について説明する。前記フロントインサート20は、弾性体であり、公知技術のトランスファー成形やコンプレッション成形によって製作され、これらの材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、クロロプレンゴムやエチレンプロピレンゴムやシリコンゴムなどを挙げることができる。前記フロントインサート20は略円柱形をしており、また、前記クリンプピンコンタクト50が挿入される複数の挿入孔22が設けられている。前記挿入孔22の大きさは、前記クリンプピンコンタクト50より0.1〜0.4mm程度小さくし、前記クリンプピンコンタクト50が挿入される前記フロントインサート20の挿入孔22内に少なくとも1以上のリング状の凸部29を設け、前記クリンプピンコンタクト50を前記挿入孔22に挿入すると前記クリンプピンコンタクト50で前記凸部29を潰すことで、前記クリンプピンコンタクト50部分を防水構造にしている。前記凸部29の大きさは、防水構造の役割や前記クリンプピンコンタクト50の挿入のし易さや成形性を考慮して適宜設計するが、本実施例では0.15〜0.2mm程度突出させている。前記凸部29の数は、確実な防水を行う意味や品質安定のためで本実施例では2本にしている。
本実施例では、図2のようにフロントインサート20側に係合手段である係合突起24を設けた。本実施例では、前記フロントインサート20と前記中間インサート30とが係合した際に離れることがないように係合突起24を均等に配置し、インサート20の中心と90度ずつずらした円周上の4箇所の計5箇所に設けた。
前記係合突起24の先端には、同軸的に首細部28を介した截頭円錐状の係合部26が形成されている。この係合部26が前記中間インサート30若しくは前記リアインサート40の係止部に係合することで、前記フロントインサート20と前記中間インサート30とが離れないようになっている。前記係合部26の大きさは、加工性や前記フロントインサート20と前記中間インサート30とを係合した際の強度や作業性等を考慮して適宜設計するが、本実施例では4mm程度突出させている。前記首細部28と前記係止部との関係は、前記フロントインサート20と前記中間インサート30の保持力を考慮して設計している。そのため、本実施例では前記首細部28と前記係止部である下述する係止孔34との関係は、軽圧入になるように設計している。
また、嵌合口62側の前記アースコンタクト80が挿入される挿入孔23の周囲は、上記同様に縁面距離をかせぐために、円柱状に突出させている。
上述のように、窪ませたり、突出させたりして縁面距離をかせぐ目的は、コンタクト50、80に3000Vの電圧を流した場合にコンタクト間及びコンタクト・シェル間でショートする可能性があり、ショートしないようにするためにコンタクト50、80間の距離をかせぐためのものである。縁面距離をかせぐ目的としては、以下同様である。
前記中間インサート30には、該中間インサート30の厚みが2.5mmと薄いために、前記フロントインサート20の係合突起24に対応した位置に、前記係合突起24の係合部26と係合する係止孔34が設けられている。前記係合部26が前記係止孔34の縁に引っかかることで前記フトントインサート20と前記中間インサート30とが離れないようになっている。前記係止孔34の大きさは、前記係合突起24の挿入性や係合強度を考慮して適宜設計するが、本実施例では前記係合突起24の首細部28より0.4〜1mm程度大きくしている。
前記中間インサート30の厚みが5mm程度あれば、前記係止部としての前記係止孔34を段付形状にし、該段部に前記係合突起24の係合部26を引っ掛けることも可能である。
嵌合口側の前記中間インサート30の挿入孔32の周囲は図2(A)のように縁面距離をかせぐために、前記フロントインサート20の一段窪ませた部分に入るように円柱状に突出させており、また、その逆側(接続側)の挿入孔32の周囲は図2(B)のように縁面距離をかせぐために、前記リアインサート40の挿入孔42に入るように突出されている。
また、嵌合口62側の前記アースコンタクト80が挿入される挿入孔33の周囲は、上記同様に縁面距離をかせぐために、円柱状に突出させてあり、また、その逆側(接続側)の挿入孔33の部分的な周囲は図2(B)のように縁面距離をかせぐために、突出させている。
嵌合口62側の前記リアインサート40の周囲は図2(A)のように縁面距離をかせぐために、前記クリンプピンコンタクト50と前記アースコンタクト80とそれぞれ分割するように略十字形状に突起が設けられている。
前記アースコンタクト80が挿入される部分は、略U字形状の切り欠き48になっている。
前記レセプタクルシェル60には図1(A)のように相手コネクタが嵌入される嵌合口62が形成され、該嵌合口62内には前記クリンプコンタクト50の接触部52が突出している。前記嵌合口62は貫通穴になっており、前記嵌合口62の反対側には3つの各インサートが挿入される装着部64が形成されており、前記装着部64には3つの前記インサートが所定の位置に保持されるための前記リテナーリング70が入る溝部が設けられている。前記溝部の大きさは、前記リテナーリング70が入り、3つの前記インサート20、30、40が保持できるように適宜設計されるが、本実施例では深さ0.7mm程度にした。
まず、前記係合突起24の先端に延設部27を設ける。
次に、前記延設部27を前記中間インサート30の係止孔34に挿入し、前記延設部27を引っ張ることにより前記フロントインサート20の係合突起24を前記中間インサート30に係合さる。
最後に、係合させた後に前記延設部27を切断する。
前記延設部27の径は、前記中間インサート30の係止孔34より幾分小さめにし、挿入し易くする。本実施例では前記係止孔34より0.1〜0.5mm程度小さくした。また、前記延設部27の長さは、前記中間インサート30の係止孔34より突出し、手で突出部分を持てるようにする。本実施例では前記延設部27の長さを8〜12mm程度にした。
また、前記延設部27が容易に切断できるように、前記係合突起24の先端と前記延設部27との間にノッチを設けた。前記フロントインサート20の係合突起24を前記中間インサート30に係合させ後に、更に引っ張るだけで前記延設部27を切断できる。前記ノッチの深さとしては、0.05〜0.1mm程度にした。
12 ケーブル
20、94 フロントインサート
22、23、94a 挿入孔
24 係合突起
26 係合部
27 延設部
28 首細部
29 凸部
30、93 中間インサート
32、33、93a 挿入孔
34 係止孔
40、92 リアインサート
42、92a 挿入孔
44 逃げ部
46 ランス
48 切り欠け
50 クリンプピンコンタクト
52、82 接触部
54 固定部
56 接続部
58、84 フランジ
60、91 レセプタクルシェル
62 嵌合口
64 装着部
66、91c ネジ部
67、91a フランジ部
68、91b 取付孔
70、96 リテナーリング
80 アースコンタクト
86 ネジ孔
95 半田付けピンコンタクト
951 半田付けアースコンタクト
96a 折り曲げ部
Claims (8)
- レセプタクルシェルと、複数のクリンプピンコンタクトの挿入孔を有し前記レセプタクルシェルに装着される絶縁材料よりなる中間インサートと、該中間インサートと同数のクリンプピンコンタクトの挿入孔を有すると共に該中間インサートのフロント側の保持される絶縁性弾性体よりなるフロントインサートと、前記中間インサートと同数のクリンプピンコンタクトの挿入孔を有すると共に該挿入孔にはコンタクトリテンションが設けられ前記中間インサートの後面に装着される絶縁材料よりなるリアインサートと、前記中間インサート、フロントインサート及びリアインサートを前記レセプタクルシェルに固定するリテナーリングと、前記中間インサート、フロントインサート及びリアインサートより構成されたリアリリーズ構造のインサートに装着されるクリンプピンコンタクトとを具えた単体防水クリンプコネクタにおいて、
前記フロントインサート若しくは前記中間インサートの前記中間インサート側若しくは前記フロントインサート側に少なくとも1個以上の係合手段を設け、前記中間インサート若しくは前記フロントインサートに前記フロントインサート若しくは前記中間インサートの前記係合手段に対応する位置に係止手段を設けたことを特徴とする単体防水クリンプコネクタ。 - 前記係合手段として、前記フロントインサート若しくは前記中間インサートの前記中間インサート側若しくは前記フロントインサート側に突出した少なくとも1個以上の係合突起を設け、前記係止手段として、前記中間インサート若しくは前記フロントインサートに前記フロントインサート若しくは前記中間インサートの前記係合突起に対応する位置に前記係合突起に係合する係止部を設けたことを特徴とする請求項1記載の単体防水クリンプコネクタ。
- 前記係合手段として、前記フロントインサートの前記中間インサート側に突出した少なくとも1個以上の係合突起を設け、前記係止手段として、前記中間インサートに前記フロントインサートの前記係合突起に対応する位置に前記係合突起に係合する係止孔を設け、前記リアインサートに前記フロントインサートの前記係合突起に対応する位置に前記係合突起の逃げ部を設けたことを特徴とする請求項1記載の単体防水クリンプコネクタ。
- 前記係合突起を、前記フロントインサートの中心及び90度間隔の5箇所に設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の単体防水クリンプコネクタ。
- 前記クリンプピンコンタクトが挿入される前記フロントインサートの挿入孔内に少なくとも1以上のリング状の凸部を設け、前記クリンプピンコンタクト部分を防水構造したことを特徴とする請求項4記載の単体防水クリンプコネクタ。
- 前記フロントインサートを、弾性体により成形したことを特徴とする請求項5記載の単体防水クリンプコネクタ。
- 前記係合突起の先端に延設部を設け、該延設部を引っ張ることにより前記フロントインサートの係合突起を前記中間インサートに係合させ、係合させた後に前記延設部を切断したことを特徴とする単体防水クリンプコネクタの組立方法。
- 前記係合突起の先端と前記延設部との間にノッチを設け、前記フロントインサートの係合突起を前記中間インサートに係合させ後に、更に引っ張るだけで前記延設部を切断したことを特徴とする請求項7記載の単体防水クリンプコネクタの組立方法。
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