JP2007095356A - カードコネクタ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 構造が簡素で、かつ横幅の異なるカードの位置を適正に保持できるカードコネクタ装置を提供する。
【解決手段】 ケース１２の上面１２ａには、その一部を切断して板ばね状の形状のカード位置規制部１５が形成され、その根元の部分が折り曲げられ先端部分がケース１２の底面に向かって所定寸法突出している。横幅の狭いカードが挿入された場合には、このカード位置規制部１５によりカード２２の横方向の移動が制限されるのでカード２２がコネクタ部から抜けにくくなる。
【選択図】図３

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等に使用されるカードコネクタ装置に関する。

パーソナルコンピュータに使用されるメモリカード、ＬＡＮカード等のＰＣＩカードが知られている。ＰＣＩカードには、カードの横幅の異なるものがあるのでそれらＰＣＩカードを１つのスロットに挿入できるようにするために、カード側の電極とカードコネク側の電極の位置関係がサイズの異なるそれぞれのカードに対して一定に定まるようにする必要がある。

特許文献１には、サイズの異なる２種類のＰＣＩカードを同一のスロットに挿入できるように、カードの幅方向の寸法差を吸収する幅方向に移動可能な板バネをケースの両側面に設けることが記載されている。

また、特許文献２にはカードの挿入口の幅寸法を狭める方向に臨出可能なカード案内部材を設け、そのカード案内部材によりカードの幅方向の位置を調整してカード装着部に異なるサイズのカードを案内する構造について記載されている。

ＰＣＩバスを利用してデータのパラレル転送を行うＰＣＩカードに対してシリアル転送を行うＥＸＰＲＥＳＳカードが知られている。ＥＸＰＲＥＳＳカードにおいても横幅の異なる複数種類のカードが存在する。
特開２００４−６３１９７号公報 特開２００４−７１２５７号公報

ＥＸＰＲＥＳＳカードでは、幅が５４ｍｍのカードと、幅が３４ｍｍのカードが存在する。ＥＸＰＲＥＳＳカードのカードコネクタ装置は、同一のスロットにこれらサイズの異なるＥＸＰＲＥＳＳカードが挿入できるように、スロット幅が広く設計されている。横幅の狭いカードを挿入した状態では、挿入されたＥＸＰＲＥＳＳカードの側面にあたるカードコネクタの部分に２０ｍｍ程度の隙間が生じてしまい、ＥＸＰＲＥＳＳカードの側面が支持されない。そのため、ＥＸＰＲＥＳＳカードの先端部（スロットの外に出る部分）に横方向の力が繰り返し加わると、カードがカードコネクタ内で動いてしまい、いずれカードがコネクタ部から抜けてしまうという問題点があった。

このような問題を解決するために、上記の特許文献１、あるいは特許文献２のスロットの構造を採用することも可能であるが、何れの構造でもカードコネクタ装置の構造が複雑になってしまう。

本発明の課題は、構造が簡素で、かつ異なる横幅のカードを適正に保持することができるカードコネクタ装置を提供することである。

本発明は、横幅の異なる複数種のカードが挿入可能なカードコネクタ装置であって、カードが挿入されるケースと、ケース内部に設けられ、前記カードと接続されるコネクタと、前記ケースの上面または底面に形成され、第一の幅を有するカードが前記ケースに挿入された場合には前記カードにより押圧され、前記第一の幅よりも狭い第二の幅を有するカードが前記ケースに挿入された場合には、前記カードの側面を支持するカード位置規制部とを有する。

この発明によれば横幅の狭いカードを挿入した場合には、カード位置規制部がケースの底面または上面より突出した状態となるので、カード側面がカード位置規制部により支持され、カードの幅方向の移動が制限される。従って、カードの先端部に横方向の力が繰り返し加わったときにカードがコネクタから抜けるのを防止できる。

本発明のカードコネクタ装置において、前記カード位置規制部は、前記ケースの底面または上面の一部を切断した板ばね状の部材からなる。
このように構成することでカード位置規制部をケースと一体の構造にできるので横幅の異なるカードの位置を規制する構造を簡素にできる。

本発明のカードコネクタ装置において、前記カード位置規制部は、前記ケースの底面または上面に一端を支点として回転可能に取り付けられ、前記ケースの上面方向または底面方向にバネにより付勢されている。

このように構成することでカード位置規制部を底面または上面方向に付勢する力の大きさをバネの強さを変えることで任意に設定できる。
本発明のカードコネクタ装置において、前記カード位置規制部は、前記ケースの底面または上面の一部を切断して得られる断面が略三角形の部材であり、前記ケースの側面の前記ガイドから前記カード位置規制部までの距離より横幅の広いカードが挿入されたときには、挿入されたカードにより前記カード位置規制部の頂部が押圧されて前記カード位置規制部の頂部の高さが底面または上面と同じ高さになる。

このように構成することでカード位置規制部の断面形状を変えることでカード位置規制部を押圧するのに必要な力を任意に設定できる。

本発明によれば横幅の異なる複数種類のカードをそれぞれ適正な位置に保持でき、カードがコネクタから抜けてしまうのを防止する簡素な構造のカードコネクタ装置を実現できる。

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図１は、本発明の第１の実施の形態のカードコネクタ装置１１の外観斜視図である。このカードコネクタ装置１１は、パーソナルコンピュータのＥＸＰＲＥＳＳカード用のカードコネクタ装置である。なお、本実施形態ではＥＸＰＲＥＳＳカードを対象として説明するが、複数の異なる幅を有するカードが接続されるコネクタ全般に本発明は適用可能である。

カードコネクタ装置１１は、金属性のケース１２と、ＥＸＰＲＥＳＳカードが挿入される挿入口（スロット）１４と、ケース１２に挿入されたＥＸＰＲＥＳＳカードを外部に排出するとき操作するイジェクトボタン１３とを有する。ケース１２の内部には、ＥＸＰＲＥＳＳカード用のシリアル転送インターフェースを有するコネクタ部が設けられている。カードコネクタ装置１１に挿入されたカードは、コネクタ部に接続される。

ケース１２の上面１２ａの一部が切断されて板ばね状の形状のカード位置規制部１５が形成され、切断された部分の根元の部分が折り曲げられ、先端部分が底面（上面１２ａと対向するケース１２の底面）に向かって所定寸法突出している。このカード位置規制部１４は板ばねの機能を有することから、ケース１２の上面１２ａに対して垂直方向に進退可能となっている。

次に、上述した第１の実施の形態のカードコネクタ装置１１に横幅（以下、カードを挿入する方向を縦、それと直交する方向を横方向と呼ぶ）の広いＥＸＰＲＥＳＳカードを挿入した場合と、横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカードを挿入した場合のカード位置規制部１５の動作を説明する。

図２（Ａ）は、横幅の広い（約５４ｍｍ）のＥＸＰＲＥＳＳカード２１を挿入したときの収納状態を示す図であり、図２（Ｂ）は、カード位置規制部１５の近傍の模式断面図である。なお、図２（Ａ）は、ケース１２内部のＥＸＰＲＥＳＳカード２１を透視した状態を示している。

図２（Ａ）に示すように横幅の広いＥＸＰＲＥＳＳカード２１を挿入したときには、垂直下方向（ケース１２の底面の方向）に突出しているカード位置規制部１５とＥＸＰＲＥＳＳカード２１の上面とが接触してカード位置規制部１５の先端部が垂直上方向に押圧される。その結果、図２（Ｂ）に示すようにカード位置規制部１５は横幅の広いＥＸＰＲＥＳＳカード２１に押されて垂直上方向に移動し、カード位置規制部１５は圧縮された状態でＥＸＰＲＥＳＳカード２１と接触する。

従って、横幅の広いＥＸＰＲＥＳＳカード２１を使用するときには、カード位置規制部１５が邪魔にならずにＥＸＰＲＥＳＳカード２１をケース１２に自由に挿入することができる。この場合、ＥＸＰＲＥＳＳカード２１の横幅方向の位置はケース１２の両側面のガイドにより規制される。

次に、図３（Ａ）は、横幅の狭い（約３４ｍｍ）のＥＸＰＲＥＳＳカード２２を挿入したときのカードの収納状態を示す図であり、図３（Ｂ）は、カード位置規制部１５の近傍の模式断面図であり、図３（Ｃ）は、カードコネクタ装置１１の上面図である。

図３（Ａ）に示すように横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２を挿入したときには、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横幅が狭いため、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の上面はカード位置規制部１５と接触しない。その結果、図３（Ｂ）に示すように、カード位置規制部１５がケース１２の上面１２から所定寸法突出した状態を維持する。図３（Ａ）及び（Ｃ）に示すように、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２側面の一方はケース１２の側面により支持され、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の他方の側面はカード位置規制部１５により支持される。これによって、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横幅方向の位置はカード位置規制部１５により規制される。

従って、横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２がカードコネクタ装置１１に挿入された状態でＥＸＰＲＥＳＳカード２２の先端部に横方向に力が繰り返し加わっても、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２はカード位置規制部１５により横方向の位置が規制されているのでＥＸＰＲＥＳＳカード２２をコネクタ部から引き抜くような力が作用するのを防ぐことができる。特に、先端部分がケース１２の外側に突出する形状のカードの場合、カードに対して横方向の力が加わりやすいが、本実施形態によるカード位置規制部１５を用いることで、このようなカードでもコネクタ部からのカードの抜けを防止することが可能となる。

上述した第１の実施の形態によれば、カードコネクタ装置１１の挿入口の横幅に比べて横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２を挿入したときに、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の先端に横方向の力が繰り返し加わっても、カード位置規制部１５によりＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横方向の移動が制限されるのでＥＸＰＲＥＳＳカード２２がカードコネクタ装置１１から抜けるのを防止できる。この場合、カード位置規制部１５はケース１２の一部を切断し、切断した根元の部分を折り曲げた構造となっているのでカード位置規制部１５の構造を簡素にできる。

さらに、ケース１２を鋼板等で構成し、カード位置規制部１５も同じ材料で構成してカード位置規制部１５をＥＸＰＲＥＳＳカードと接触させることでＥＸＰＲＥＳＳカードのケースを接地することができる。これによりＥＸＰＲＥＳＳカードを金属でシールドすることができる。

次に、図４は、本発明の第２の実施の形態のカードコネクタ装置３１の外観斜視図である。また、図５は第２の実施の形態のカード位置規制部３４の構造を示す図であり、図５（Ａ）はカード位置規制部３３の外観斜視図、図５（Ｂ）はその模式断面図である。この第２の実施の形態は、カード位置規制部３３をケース３２と別の部品として構成した例を示している。

図４及び図５に示すように、ケース３２の底面３２ａにはカード位置規制部３３を回転可能に取り付けるための溝３４が形成されている。溝３４は、カード位置規制部３３が垂直下方向に押圧されたときに、ケース３２の底面３２ａの内部に収納できるような大きさの凹部、あるいは貫通孔からなる。

図５（Ｂ）に示すように、溝３４の上部にはカード位置規制部３３の先端部３３ａが挿入される孔３５が設けられている。カード位置規制部３３の下面と溝３４の底面との間には巻きばね３６が挿入されている。カード位置規制部３３は、この巻きばね３６により垂直上方向に付勢され、かつその先端部３３ａがケース３２の底面３２ａの孔３５に回転可能に挿入されている。

従って、通常の状態（カード位置規制部３３がＥＸＰＲＥＳＳカードにより押圧されていない状態）ではカード位置規制部３３が巻きばね３６により垂直上方向に持ち上げられ、カード位置規制部３３の先端部３３ｂがケース３２の底面３２ａより突出した状態となっている。

図４において、ケース３２の左側面（または左側面のガイド）からカード位置規制部３３までの距離より横幅の広いＥＸＰＲＥＳＳカード２１（図２参照）が挿入された場合には、ＥＸＰＲＥＳＳカード２１の下面によりカード位置規制部３３が下方向に押圧され、カード位置規制部３３は底面３２ａと同じ高さまで後退する。

他方、ケース３２の左側面からカード位置規制部３３までの距離より横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２が挿入された場合には、カード位置規制部３３はカードにより押圧されないので、カード位置規制部３３は底面３２ａより所定寸法突出した状態を保つ。

従って、横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横幅方向の移動は、カード位置規制部３３により制限される。図４に示すＥＸＰＲＥＳＳカード２２が、例えば、ＬＡＮカードでＬＡＮケーブルが接続されて使用される場合に、ＬＡＮケーブルが引っ張れられてＥＸＰＲＥＳＳカード２２の先端部に横方向の力が繰り返し作用したとしても、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横方向の移動がカード位置規制部３３により制限されているので、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２がカードコネクタ装置３１から抜けるのを防止できる。

上述した第２の実施の形態のカードコネクタ装置３１によれば、横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２を挿入した場合でも、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横方向の移動がカード位置規制部３３により制限されるので、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２に横方向の力が繰り返し加わっても、カードコネクタ装置３３からＥＸＰＲＥＳＳカード２２が抜けるのを防止できる。また、カード位置規制部３３を巻きばね３６を用いてケース３２に取り付ける構造にしたのでカード位置規制部３３の構造を簡素にでき、カード位置規制部３３に使用する材料もプラスチック等の任意の材料を使用できる。さらに、巻きばね３６の強さを変えることでカード位置規制部３３が垂直上方向に付勢される力を任意に設定でき、幅の広いＥＸＰＲＥＳＳカード２１を挿入するときに必要な挿入力（カード位置規制部３３を押圧するときの押圧力）を任意に設計できる。

次に、図６は、本発明の第３の実施の形態のカードコネクタ装置のカード位置規制部４１の構造を示す図である。カードコネクタ装置の構造は、第１の実施の形態と同じである。図６は、カード位置規制部４１の近傍の断面を示しており、カード位置規制部４１は、図６の紙面の奥行方向に所定の長さを有する三角柱状の形状をしている。

第３の実施の形態のカード位置規制部４１は、ケースの底面４２の一部を切断して板ばね状の部材を形成し、板ばね状の略中央部を所定角度に折り曲げて、断面が略三角形の三角柱状の部材を形成している。

このように断面が略三角形のカード位置規制部４１を、図１と同様にケースの側面から所定寸法離れた位置に設ける。
ケースの側面からカード位置規制部４１までの距離より横幅の広いＥＸＰＲＥＳＳカード２１を挿入した場合には、そのＥＸＰＲＥＳＳカード２１によりカード位置規制部４１の三角形の頂点の部分（頂部）４１ａが押圧され、２辺の間の角度θが広くなるようにカード位置規制部４１が変形する。ＥＸＰＲＥＳＳカード２１がカードコネクタ装置の内部のコネクタ部と接続するまで挿入されると、挿入されたＥＸＰＲＥＳＳカード２１によりカード位置規制部４１の頂点の部分４１ａが底面４２と同じ高さになるまで圧縮される。

また、ケースの側面からカード位置規制部４１までの距離より横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２を挿入した場合には、カード位置規制部４１の頂点４１ａはＥＸＰＲＥＳＳカード２２により押圧されないのでカード位置規制部４１は底面４２より所定寸法突出した状態を保つ。

従って、横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横幅方向の位置はカード位置規制部３３により制限され、例えば、ＥＸＰＲＥＳＳカードがＬＡＮカードでＬＡＮケーブルが接続されて使用される場合に、ＬＡＮケーブルが引っ張れられてＥＸＰＲＥＳＳカード２２の先端部に横方向の力が繰り返し作用したとしても、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横方向の位置がカード位置規制部４１により制限されているのでＥＸＰＲＥＳＳカード２２がカードコネクタ装置から抜けるのを防止できる。

上述した第３の実施の形態のカードコネクタ装置４１によれば、横幅の狭いＥＸＰＲＥＳＳカード２２を挿入した場合でも、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２の横方向の移動がカード位置規制部４１により制限されるので、ＥＸＰＲＥＳＳカード２２に横方向の力が繰り返し加わり、その結果、カードコネクタ装置からＥＸＰＲＥＳＳカード２２が抜けるのを防止できる。また、カード位置規制部４１を断面が略三角形の形状にしたので構造が簡素となる。

本発明は上述した実施の形態に限らず、例えば、以下のように構成しても良い。
ケースと一体に設けるカード位置規制部１５は１個に限らず複数個設けてカードの押圧力を調整しても良い。

第１の実施の形態のカードコネクタ装置の外観斜視図である。 横幅の広いカードを挿入したときの収納状態を示す図である。 横幅の狭いカードを挿入したときの収納状態を示す図である。 第２の実施の形態のカードコネクタ装置の外観斜視図である。 カード位置規制部の構造を示す図である。 第３の実施の形態のカード位置規制部の構造を示す図である。

符号の説明

１１，３１ カードコネクタ装置
１２，３２ ケース
１５，３３，４１ カード位置規制部

Claims (5)

1. 横幅の異なる複数種のカードが挿入可能なカードコネクタ装置であって、
   カードが挿入されるケースと、
   ケース内部に設けられ、前記カードと接続されるコネクタと、
   前記ケースの上面または底面に形成され、第一の幅を有するカードが前記ケースに挿入された場合には前記カードにより押圧され、前記第一の幅よりも狭い第二の幅を有するカードが前記ケースに挿入された場合には、前記カードの側面を支持するカード位置規制部と、を有することを特徴とする、カードコネクタ装置。
2. 前記カード位置規制部は、前記ケースの底面または上面の一部を切断した板ばね状の部材からなる請求項１記載のカードコネクタ装置。
3. 前記カード位置規制部は、前記ケースの底面または上面に一端を支点として回転可能に取り付けられ、前記ケースの上面方向または底面方向にバネにより付勢されている請求項１記載のカードコネクタ装置。
4. 前記カード位置規制部は、前記ケースの底面または上面の一部を切断して得られる断面が略三角形の部材であり、前記ケースの側面の前記ガイドから前記カード位置規制部までの距離より横幅の広いカードが挿入されたときには、挿入されたカードにより前記カード位置規制部の頂部が押圧されて前記カード位置規制部の頂部の高さが底面または上面と同じ高さになる請求項１または２記載のカードコネクタ装置。
5. 前記カード位置規制部は、前記ケースの上面の一部を切断した板ばね状の形状で、前記上面から底面の方向に所定寸法突出している請求項１記載のカードコネクタ装置。
   

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