JP2007091661A - 外用抗真菌剤組成物 - Google Patents

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有里 辻
Hiroyasu Koga
裕康 古賀
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Abstract

【課題】 水虫の治療には、長期薬を塗布しなければならず、また、その再発が多いことが永年問題になっている。水虫のより根本的な治療には、菌の活動を抑制するだけでなく、治療効果の高い薬剤の開発が望まれている。水虫症状の原因が、白癬菌属かカンジダ属かという区別無く治療効果の高い薬剤を提供する。
【解決手段】 ラノコナゾール又はその塩類と、トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及び塩酸クロルヘキシジから選択される1又は2以上の抗真菌剤とを特定の割合に配合することを特徴とする相乗効果を有する抗真菌外用剤。

Description

本発明は、ラノコナゾールと、トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及びクロルヘキシジンから選択される1又は2以上の抗真菌剤とを有効成分として含有することを特徴とする相乗効果を有する抗真菌外用剤に関する。
本発明の有効成分のひとつのラノコナゾールは公知の化合物であり、農園芸用殺菌剤として有用であること(例えば、特許文献1を参照)、抗真菌剤として有用であること(例えば、特許文献2を参照)、また、その光学活性体についての記載(例えば、特許文献3を参照)がある。
〔4−(2,4−ジクロロフェニル)1,3−ジチオラン−2−イリデン〕−1−アゾリルアセトニトリル化合物とピロールニトリンをはじめとする抗真菌活性化合物との組合せにより白癬菌及びカンジダ菌に対し相乗効果を有することが開示されている(例えば、特許文献4を参照)。
本発明の抗真菌外用剤の他の有効成分として用いられる抗真菌剤はいずれも公知の化合物である(特許文献5を参照)。抗真菌剤組成物として、(A)シクロピロクスオラミン、トルナフタート、ハロプロジン、ウンデシレン酸、塩酸クロルヘキシジン等の化合物と(B)ミコナゾール等のイミダゾール系抗真菌剤を含んでなる抗真菌剤に関する記載があるが、実施例における(B)は硝酸ミコナゾールのみである。
特開昭60−218387号公報 特開昭62−93227号公報 特開平2−275877号公報 特開2002−114680号公報 特開平9−110693公報
一般に治りにくいと言われている水虫の治療には、長期間に亘り薬を塗布しなければならず、また、その再発が多いことが永年問題になっている。水虫のより根本的な治療には、菌の活動を抑制するだけでなく、治療効果の高い薬剤の開発が望まれている。さらに、水虫症状の原因が、白癬菌属かカンジダ属かという区別は専門医が顕微鏡で見るか、菌を培養することによってのみ判別できるものであり、判別が難しいことから双方に効く薬剤が重要である。また、同属菌の中でも菌株によりアゾール系抗真菌剤に対し感受性の低下しているものもあり、これらの菌株に対しできるだけ効果濃度差の少ない抗真菌剤組成物が望まれている。
本発明の抗真菌外用剤は、白癬菌属及びカンジダ属の双方に高い効力を有し、更には各種菌株の違いによらず高い効果を有する治療剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、白癬菌属及びカンジダ属の双方に効力を有する治療剤を見出すべく(1)〔4−(2−クロロフェニル)−1,3−ジチオラン−2−イリデン〕−1−イミダゾリルアセトニトリル(一般名:ラノコナゾール)の効力を増強できる種々の添加物を検討した結果、(2)トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及びクロルヘキシジンから選択される1又は2以上の抗真菌剤(以下、省略時には「(2)化合物」という。)が白癬菌属及びカンジダ属の双方の各種菌株に対して効力を相乗的に増強することを見出し、更に相乗効果を示す混合比率の詳細を調べて本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
ラノコナゾール又はその塩と、トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及び塩酸クロルヘキシジから選択される1又は2以上の抗真菌剤とを特定の割合に配合することを特徴とする相乗効果を有する抗真菌外用剤に関するものである。
本発明の抗真菌外用剤は、トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及びクロルヘキシジから選択される1又は2以上の抗真菌剤及びラノコナゾールの組み合わせにより作用が相乗的に増強され、白癬菌及びカンジダに対してそれらの菌株の違いによらず強い効力が得られ、短期間に治療効果をあげることができる。
塩類とは特に限定されるものではないが、薬理学的に許容される塩類であれば良く、例えば、蓚酸、琥珀酸、メタンスルホン酸等の有機酸との塩、銅、亜鉛等の金属類との塩、塩酸、硫酸等の鉱酸類との塩などが挙げられる。
各成分の配合量は用途や製剤剤型等により異なるため特に制限はないが、通常は、ラノコナゾールの有効配合量は0.00005〜10重量%程度であり、好ましくは0.005〜5重量%であり、特に好ましくは0.02〜2重量%である。
トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及びクロルヘキシジンから選択される1又は2以上の抗真菌剤の配合量は、上限20重量%程度、下限0.01重量%程度である。好ましくは、0.025〜1重量%程度である。特に好ましくは、0.05から0.5重量%程度である。
また配合比については、ラノコナゾールとトルナフタートとの配合又は使用比率は、通常100:1〜1:500であり、好ましくは2:1〜1:65である。
ラノコナゾールとウンデシレン酸亜鉛との配合又は使用比率は、通常10:1〜1:100000であり、好ましくは2:1〜1:67000である。また、カンジダ症への相乗効果を重視して、1:1〜1:20の範囲も好ましい。
ラノコナゾールとシクロプロクスオラミンとの配合又は使用比率は、通常100:1〜1:1000であり、好ましくは8:1〜1:500である。また、カンジダ症への相乗効果を重視して、8:1〜1:4の範囲も好ましい。
ラノコナゾールとハロプロジンとの配合又は使用比率は、通常100:1〜1:1000であり、好ましくは4:1〜1:250である。また、カンジダ症への相乗効果を重視して、4:1〜1:1の範囲も好ましい。
ラノコナゾールと塩化ベンゼトニウムとの配合又は使用比率は、通常100:1〜1:100000であり、好ましくは32:1〜1:32000である。また、カンジダ症への相乗効果を重視して、32:1〜1:4の範囲も好ましい。
ラノコナゾールとクレゾールとの配合又は使用比率は、通常1:1〜1:320000であり、好ましくは1:160〜1:32000である。また、カンジダ症への相乗効果を重視して、1:80〜1:310の範囲も好ましい。
ラノコナゾールと塩酸クロルヘキシジンとの配合又は使用比率は、通常10:1〜1:10000であり、好ましくは1:1〜1:4000である。また、カンジダ症への相乗効果を重視して、1:1〜1:4の範囲も好ましい。
本発明の有効成分は、必要に応じて公知の添加剤などを混合して常法により、錠剤、クリーム剤、液剤、ローション剤、乳剤、チンキ剤、軟膏剤、水性ゲル剤、油性ゲル剤、エアゾール剤、スプレー剤、パウダー剤、シャンプー、石鹸、爪塗布用エナメル剤、パップ剤等とすることができる。
本発明の抗真菌外用剤には、上記成分の他に水溶性成分、油性成分、粉末成分、界面活性剤、高分子成分、粘着性改良剤、被膜形成剤、pH調整剤、抗酸化剤、防腐剤、保存剤、保型剤、保湿剤、皮膚保護剤、清涼化剤、香料、キレート剤、潤沢剤、増粘剤、抗炎症剤、鎮痒剤、血行促進剤、収斂剤、組織修復促進剤、制汗剤、植物抽出成分、動物抽出成分、着色剤等を必要に応じて配合することができる。
水溶性成分としては、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等のポリエチレングリコール類等のグリコール系溶剤、グリセリン等の多価アルコール類、エタノール等の低級アルコール類、マクロゴール類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の低分子ケトン類等が挙げられる。
油性成分としては、例えばオレイルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、セタノール、ベンジルアルコール等の高級アルコール類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソステアリル等の脂肪酸エステル類、牛脂、オリーブ油等の中鎖脂肪酸トリグリセリド類、スクワレン、スクワラン、ホホバ油、ゲイロウ、白色ワセリン、流動パラフィン、ラノリン、l−メントール、d−カンファー、クロタミトン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、2−メトキシエタノール、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類などが挙げられる。
有機、無機粉末成分としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、カオリン、アエロジル、酸性白土、マイカ、トウモロコシデンプン、メタケイ酸アルミニウム等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。
増粘、被膜形成、接着性改良、その他を目的とする高分子成分としてはアクリル酸ポリマー、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエーテル類、キサンタンガム等の多糖類などが挙げられる。
pH調製剤としては、例えばクエン酸、乳酸、酒石酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の有機酸類、ピロリン酸ナトリウム等の有機酸塩類、水酸化ナトリウム等の無機塩基類、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン類などが挙げられる。
抗酸化剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、α−トコフェロール、エリソルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等が挙げられる。
防腐剤又は保存剤としてはベンジルアルコール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸等が挙げられる。保型剤としては、例えば植物性テキシトリン・蔗糖エステル等が挙げられる。保湿剤としては、例えばヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、グリコシルトレハロース、キシリトール、ソルビトール等の糖類、コラーゲン、アルギニン、加水分解シルク、セリシン等の蛋白質やアミノ酸類、乳酸ナトリウム、後述植物抽出成分等が挙げられる。皮膚保護剤としては、例えばリボフラビンリン酸ナトリウム、リン酸アスコルビルマグネシウム、シアノコバラミン等のビタミン誘導体類、グリコシルルチン等のポリフェノール類、ヒドロキシプロリン、ジパルミトイルヒドロキシプロリン等のヒドロキシプロリン又はその誘導体、セラミド、アミノカプロン酸、ステアロキシメチルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸等のシロキサン誘導体、セレブロシド等の糖脂質類等が挙げられる。
清涼化剤としてはハッカ(l−メントール)、カンフル、エタノール、ユーカリ油等が、香料としては、例えば、着色剤としては、特に限定は無いが例えば赤色202号、酸化鉄等が、キレート剤としては、例えばEDTA−2Na(エデト酸ナトリウム塩)、エチドロン酸4Na、三リン酸5Na、ペンテト酸5Na等が、潤沢剤としては、例えばシリカ、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。
抗炎症剤、鎮痒剤としては、クロタミトン、グリチルリチン酸塩、オレアノール酸等のサポゲニン類、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、ジメンヒドリナート、プロメタジン等の抗ヒスタミン剤、リドカイン、ジブカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチル及びこれらの塩等の局所麻酔剤、アラントイン、オキシポリエントキシドデカン、アミノ安息香酸エチル等が挙げられる。尿素、フタル酸ジエチル等の有機酸エステル類、乳酸等の有機酸類、鯨蝋、コレステロール等の油脂類等の角質軟化剤を添加することもできる。
血行促進剤としては、例えばニコチン酸ベンジル、ヘパリン類似物質、トウガラシ等が、収斂剤としては、例えば塩化アルミニウム、アルジオキサ等が挙げられる。組織修復促進剤としては、例えばアルミニウムクロロヒドロキシアラントイネート、塩化リゾチーム等が、制汗剤としては、例えばハロゲン化アルミニウム、ヒドロキシハロゲン化アルミニウム、オキシハロゲン化ジルコニウム、ヒドロキシハロゲン化ジルコニウム、及びそれらの混合物のようなアルミニウム塩及びジルコニウム塩等のアルミニウム、ジルコニウムおよび亜鉛の無機塩および有機塩若しくは錯体及びそれらの混合物等、クエン酸、乳酸、こうじ酸、メントール等が挙げられる。
植物抽出成分としては、例えばアロエエキス、オウゴンエキス、ソウハクヒエキス、モモ葉エキス、クチナシ葉エキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、米糠エキス、緑茶エキス、甘草エキス、紅藻エキス、チョウジエキス、トウキエキス、トウガラシエキス、ローズマリー油等を例示することができる。
動物抽出成分等としては、例えば冬虫夏草エキス、ローヤルゼリーエキス等が挙げられる。
これらの医薬品又は化粧品等として許容される添加物はいずれも、一般に製剤に用いられるものが使用できる。
本発明の抗真菌外用剤は、各種白癬菌、カンジダ菌に有効である。
以下に、実施例及び試験例を挙げ、本発明を具体的に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
製剤処方例1(クリーム処方例)
ラノコナゾール 50g
(2)化合物 50g
セトステアリルアルコール 1,000g
セバシン酸ジエチル 600g
中鎖脂肪酸トリグリセリド 800g
ポリソルベート60 400g
ソルビタンモノステアレート 200g
メチルパラベン 15g
プロピルパラベン 5g
ベンジルアルコール 100g
ジブチルヒドロキシトルエン 2g
精製水 残量
全10,000g
製造例1 油相成分(ラノコナゾール、 、セトステアリルアルコール、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ポリソルベート60、ソルビタンモノステアレート、プロピルパラベン、ベンジルアルコール、ジブチルヒドロキシトルエン)を加温混合後、冷却し攪拌しながら水相成分(メチルパラベン、精製水)を加えクリーム10,000gを製造する。
製剤処方例2(液剤処方例)
ラノコナゾール 100g
(2)化合物 25g
マクロゴール400 3,300g
メチルエチルケトン 1,000ml
エタノール 4,500ml
精製水 残量
全10,000ml
製造例2 上記各成分を混合溶解して液剤10,000mLを製造する。
試験例1
(被験物質)各化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、溶媒で2倍希釈系列を作成した。各化合物の混合液を調製し、抗菌活性測定の際、薬剤と培地を1:99の割合で混合した。
(試験方法)感受性測定用培地としてサブロー寒天培地(DIFCO)を用いた。薬剤を含むサブロー寒天培地上に白癬菌は10分生子/mlに調製した菌液を接種し、27℃で7日間培養した。カンジダは10細胞/mlに調製した菌液を接種し、35℃で2日間培養した。抗菌活性は培養終了時に菌の発育が認められない最小の薬剤濃度(MIC:最小発育阻止濃度)からFICインデックス(Fractional Inhibitory Concentration index)を算出した。
計算式;
FIC index=a/a+b/b
a:併用時のラノコナゾールのMIC
:ラノコナゾール単独のMIC
b:併用時の各化合物のMIC
:各化合物単独のMIC
併用による相乗効果の有無を判定するための基準;
FIC index≧2:拮抗作用
2>FIC index≧1:相加作用
FIC index<1:相乗作用
(結果)
表1にTrichophyton mentagrophytesに対する併用効果結果を示す。ラノコナゾール0.004μg/mlに対しトルナフタートを0.13μg/mlの濃度で併用した場合に相乗効果が認められ、FIC indexは0.5〜0.75であった。
表2にTrichophyton rubrumに対する併用効果結果を示す。
ラノコナゾール0.002〜0.004μg/mlに対しトルナフタートを0.0002〜0.031μg/mlの濃度で併用した場合に相乗効果が認められ、FIC indexは0.625〜0.75であった。
Figure 2007091661
Figure 2007091661
表3及び表4に白癬菌に対する併用効果結果を示す。
ラノコナゾールとウンデシレン酸亜鉛を併用した場合、Trichophyton mentagrophytes及びTrichophyton rubrumに対するFIC
index はそれぞれ0.516及び0.531であり、両化合物の組み合わせは白癬菌に対して相乗効果を示した。
ラノコナゾールとシクロピロクスオラミンを併用した場合、Trichophyton mentagrophytes及びTrichophyton rubrumに対するFIC
index はいずれも0.625であり、両化合物は白癬菌に対して相乗効果を示した。
ラノコナゾールとハロプロジンを併用した場合、Trichophyton mentagrophytes及びTrichophyton rubrumに対するFIC
index はそれぞれ0.75及び0.625であり、両化合物の組み合わせは白癬菌に対して相乗効果を示した。
ラノコナゾールと塩化ベンゼトニウムを併用した場合、Trichophyton mentagrophytes及びTrichophyton rubrumに対するFIC
index はそれぞれ<0.375〜<0.563及び<0.5であり、両化合物の組み合わせは白癬菌に対して相乗効果を示した。
ラノコナゾールとクレゾールを併用した場合、Trichophyton mentagrophytes及びTrichophyton rubrumに対するFIC
index はそれぞれ0.375及び0.5〜0.625であり、両化合物の組み合わせは白癬菌に対して相乗効果を示した。
ラノコナゾールと塩酸クロルヘキシジンを併用した場合、Trichophyton mentagrophytes及びTrichophyton rubrumに対するFIC
index はそれぞれ0.313〜0.75及び0.375〜0.625であり、両化合物の組み合わせは白癬菌に対して相乗効果を示した。
表5にカンジダに対する併用効果結果を示す。
ラノコナゾールとウンデシレン酸亜鉛を併用した場合、Candida albicansに対するFIC index は<0.375〜<0.5であり、両薬剤の組み合わせは明らかに相乗効果を示した。
ラノコナゾールとシクロピロクスオラミンを併用した場合、Candida albicansに対するFIC index は0.563〜0.625であり、両薬剤の組み合わせは相乗効果を示した。
ラノコナゾールとハロプロジンを併用した場合、Candida albicansに対するFIC index は0.5〜0.75であり、両薬剤の組み合わせは相乗効果を示した。
ラノコナゾールと塩化ベンゼトニウムを併用した場合、Candida albicansに対するFIC index は0.188〜0.563であり、両薬剤の組み合わせは相乗効果を示した。
ラノコナゾールとクレゾールを併用した場合、Candida albicansに対するFIC index は0.25〜0.375であり、両薬剤の組み合わせは明らかに相乗効果を示した。
ラノコナゾールと塩酸クロルヘキシジンを併用した場合、Candida albicansに対するFIC index は0.125〜0.188であり、両薬剤の組み合わせは著しい相乗効果を示した。
Figure 2007091661
Figure 2007091661
Figure 2007091661
効果試験例2 モルモット足白癬モデルにおける治療試験
片面をアルミホイルで覆ったペーパーディスク(厚さ1.5mm、直径8mm)に接種菌液(Trichophyton mentagrophytes TIMM 2789、1×10
分生子/ml)をしみ込ませ、モルモット(雄Hartley系、体重400から600g、日本エスエルシー(株))後肢足底部に伸縮性粘着テープで7日間固定感染する。供試薬剤を菌接種開始10日後から1日1回0.1mlずつ足底全体に塗布し、塗布期間は3日間とする。薬剤最終塗布後5日目に局所皮膚の培養試験を以下のとおり行う。足底部及び足踵部の皮膚を摘出し、両部位より各10個の皮膚小片(約2mm角)を切り出す。各小片を抗生物質を含有するSabouraud's glucose agar培地上に埋め込み、27℃で14日間培養し、菌のコロニーが発育したものを菌陽性小片とする。菌陽性小片を1個でも含む感染局所(足底部及び足踵部を合わせた部位)を菌陽性と判定する。さらに、感染局所の足底部及び足踵部ごとに、菌陽性小片数に基づいて次のとおりスコアー化し、感染強度とする。すなわち、菌陽性小片中、菌陽性小片の個数が10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0の場合をそれぞれ+10、+9、+8、+7、+6、+5、+4、+3、+2、+1、0とする。得られた菌陽性率及び平均感染強度について、それぞれFisherの正確確率検定法及びMann−WhitneyのU検定法により解析する。

Claims (4)

  1. (1)ラノコナゾール又はその塩類と(2)トルナフタート、ウンデシレン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、塩化ベンゼトニウム、クレゾール及びクロルヘキシジンから選択される1又は2以上の抗真菌剤とを相乗効果を有する量を含有することを特徴とする抗真菌外用剤。
  2. (1)ラノコナゾールと(2)抗真菌剤の比率が1:320000〜33:1である請求項1に記載の抗真菌外用剤。
  3. (1)ラノコナゾールと(2)抗真菌剤の比率が1:350〜33:1であり、相乗効果を有する量がカンジダ症に相乗効果を有する量である請求項1に記載の抗真菌外用剤。
  4. ラノコナゾール0.00005〜10重量%と抗真菌剤0.01〜20重量%を含有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の抗真菌外用剤。
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