JP2007090665A - 射出成形設備における射出成形機の運転方法 - Google Patents

射出成形設備における射出成形機の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】後工程のトラブル発生時に、射出成形機の停止によるゲート詰まりを解消し、射出成形機の捨て打ち量を削減して材料歩留りを向上させ、ランニングコストの抑制を図って生産性を向上させる。
【解決手段】コールドランナー26を具備した金型22を使用して射出成形する際に、後工程に装置トラブルが発生すると待機モードとし、金型22にノズル37が接触した状態で停止する第1待機工程と、ノズル37を金型22から後退させて離間させるノズル後退工程と、加熱シリンダ32からの伝熱作用でノズル37を加熱してノズル37内の樹脂の流動性を高める第2待機工程と、ノズル37を突出させて金型22に接触させるノズルタッチ工程と、ノズル37から樹脂をキャビティ23に供給し成形する捨て打ち工程とを順次繰り返して行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、コールドランナーを有する金型を使用して射出成形機によりたとえば光ディスク基板などの成形品を連続成形する射出成形設備において、射出成形工程の後工程にスパッタ装置や張合せ装置などにより搬送・加工工程などを具備し、前記後工程で発生した装置トラブル時に、射出成形機を連続運転に移行可能な状態を待機させる射出成形機の運転方法に関する。
従来、たとえば特許文献1には、トラブル発生時に、射出成形機を停止させずに、・1ショット成形後に、成形機の待機時間を設けてサイクルを長くすること(図2)、・複数ショット成形後に、成形機の待機時間を設けてサイクルを長くすること(図3)、・1または複数ショット成形後に、成形機の待機時間を設けてサイクルを長くすること(図4)により、それぞれ打ち捨て量を減少させ材料歩留りを向上させる方法が記載されている。
特開2002−331560(図2〜図4)
上記方法には、一次停止と打ち捨て用のショットを繰り返す方法が提案されているが、この待機時に発生するトラブルに対応する技術は開示されていない。
たとえば、射出成形機のシリンダからノズルを介して供給される樹脂は、金型に設けられたランナーからキャビティに導入される。この金型のランナーには、樹脂を加熱しつつキャビティに送り出すホットランナーと、加熱しないでキャビティに送り出すコールドランナーとがある。そしてキャビティに供給された樹脂は冷却、凝固された後、金型が型開きされて成形品が取出される。
ところで、前記コールドランナーの場合、待機時間が長くなると、金型によりノズルが冷却され樹脂の流動性が低下してゲート詰まりが生じやすくなる。このゲート詰まりにより、次のショット開始時に樹脂をスムーズに供給することができないため、待機時間を十分延長できず、材料歩留りを向上させることができないという問題があった。
本発明は上記問題点を解決して、射出成形設備において、射出成形工程の後工程で装置トラブルの発生時に、射出成形機のノズルのゲート詰まりを解消できるコールドランナーを有する金型を用いた射出成形機の運転方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、射出成形機のノズルから樹脂を金型のコールドランナーを介してキャビティに樹脂を射出して成形するに際し、前記射出成形機により連続成形する通常成形モードでは、前記ノズルを金型に接触させて金型のキャビティに樹脂を射出成形し、前記射出成形機が停止された待機モードから通常成形モードにモードを変更する時に、前記ノズルを金型から後退離間させた後、前記ノズルを金型に接触させシリンダ内の樹脂をノズルから金型に供給するものである。
請求項2記載の発明は、射出成形機のシリンダの樹脂をノズルから金型のコールドランナーを介してキャビティに射出し成形するに際し、連続成形する通常成形モードで、前記ノズルを金型に接触させ、射出成形機が停止された待機モードで、金型に前記ノズルが接触した状態で成形を停止する第1待機工程と、前記ノズルを金型から後退させて離間させるノズル後退工程と、前記シリンダからの伝熱作用で前記ノズルを加熱して背ノズル内の樹脂の流動性を高める第2待機工程と、前記ノズルを突出させて金型に接触させるノズルタッチ工程と、前記ノズルから樹脂を前記キャビティに供給し成形する捨て打ち工程と、を順次単数回、または複数繰り返して行うものである。
請求項3記載の発明は、通常成形モードの型開き前に成形後サックバックを行い、第1待機工程の前に、前記成形後サックバックの吸引量よりも多いサックバックを行うものである。
請求項4記載の発明は、第2待機工程の終了時またはノズルタッチ工程中にサックバックを行うものである。
上記請求項1記載の発明において、装置トラブルが発生して後工程の装置が停止された待機モードでは、停止された射出成形機のノズルにおいて、シリンダから熱伝導されるよりも多くの熱量が金型側に放熱されてノズル内の樹脂が冷却され、樹脂の流動性が低下されるが、待機モードから通常成形モードにモード変更する時に、ノズルを後退させて金型から離間させることで、ノズルから金型への放熱を無くし、シリンダから伝導される熱でノズル内の樹脂を加熱して流動性を高めることができる。これにより、十分な待機時間を確保しても、ゲート詰まりすることなく打ち捨て成形することができる。したがって、樹脂の打ち捨て量を削減でき、打ち捨て工程や待機モードから通常成形モードへの運転再開をスムーズに行えて、ゲート詰まりが生じることがない。
請求項2記載の発明において、通常成形モードで装置トラブルが発生し最後に成形品が金型から離型された後、射出成形機が停止される待機モードになると、射出成形機では、シリンダから熱伝導されるよりも多くの熱量がノズルから金型側に放熱されてノズル内の樹脂が冷却される。このため樹脂の流動性が低下されて、成形が再開されると、ノズルが閉塞されてゲート詰まりが発生し、スムーズな運転再開が出来ない。しかし、上記運転方法によれば、ノズル内の樹脂の流動性が低下していても、ノズル後退工程でノズルを金型から離間させることで、ノズルから金型への放熱を大幅に低減または殆ど無くして、第2待機工程の待機時間によりシリンダから伝導される熱によりノズルを加熱して内部の樹脂の流動性を回復することができる。したがって、第1の待機工程の待機時間を十分に確保してもゲート詰まりが発生することがなく、打ち捨て工程や通常成形モードでの運転再開をスムーズに行うことができる。また第1待機工程の待機時間は、ノズル内の樹脂が凝固温度まで冷却されるまでの時間、射出成形機を停止することができるので、第1待機工程の待機時間を十分に確保することができる。これにより捨て打ち工程の回数を少なくして捨て打ち量を削減し、材料歩留りを向上させることができ、ランニングコストの抑制を図り生産性を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、第1待機工程の前に、前記成形後サックバックの吸引量よりも多いサックバックを行うことにより、第1待機工程での待機時間中に、ノズルから金型への洟垂れを効果的に防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、第2待機工程の終了時またはノズルタッチ工程の途中で、サックバックを行うことにより、打ち捨て工程の開始前や通常成形工程の運転再開前にノズルからの洟垂れを未然に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
この射出成形設備は、たとえばポリカーボネート材料等を用いたディスク基板を製造するためのもので、図4に示すように、表側ディスク基板と裏側ディスク基板とをそれぞれ成形する射出成形機1,1、これら射出成形機1,1から成形品をそれぞれ取出す成形品取出し機2,2、成形品を搬送する搬送装置3、ディスク基板を加工するためのスパッタ装置4、各ディスク基板を受け渡すための成形品受渡し装置5,表側ディスク基板と裏側ディスク基板とを張り合わせる成形品貼り合わせ装置6、および成形ディスク基板を検査する検査装置7により製造ラインが構成されている。ここで後工程とは、各射出成形機1による2つの射出成形工程と各成形品取出し機2による2つの成形品取出し工程の下流側の工程をいい、搬送装置3による2つの成形品の各搬送工程、スパッタ装置4による2つの成形品の各スパッタ工程、成形品貼り合わせ装置6による貼り合わせ工程、検査装置7による検査工程、を含むものとする。
前記射出成形機は横型で、図3に示すように、基台11上の一端側に配置された金型装置12と、他端側に配置されて金型装置12に成形材料を供給する射出シリンダ装置13とが具備されている。
金型装置12は、固定支持体21に固定された固定金型(金型)22と、この固定金型22との間にキャビティ23を形成する可動金型(金型)24とを具備し、固定金型22には、樹脂をキャビティ23に導入するコールドランナー26が設けられている。また前記固定金型22から可動金型24を離間移動してキャビティ23内の成形品を離型し取出し可能な型締め装置25が設けられている。この型締め装置25は、前記可動金型24が水平方向の型締め用ガイドロッド25aを介して固定金型22に接近離間自在に支持され、型締め用モータ25bによりタイミングベルトとタイミングプーリなどからなる型締め用巻き掛け伝動機構25fを介して型締め用ねじ軸25dが回転駆動される。また型締め用ねじ軸25dとそれに螺合する型締め用雌ねじ部材25eからなる型締め用ボールねじ式機構25cにより、固定金型22に対して可動金型24を接近離間移動および締付自在に構成されている。また前記固定金型22と可動金型24は冷却手段(図示せず)を有し、この冷却手段によりコールドランナー26からキャビティ23に導入された樹脂を冷却して凝固させる。
前記射出シリンダ装置13は、基台11上のスライドレールに案内されて金型装置12に対して接近離間自在な可動台31が設置され、この可動台31に加熱シリンダ32が設けられている。前記加熱シリンダ32は、材料ホッパ33から供給される樹脂材料を加熱ヒータ34により加熱溶融するとともに、計量用駆動装置42により回転駆動されるスクリュー軸35により混練・給送し、かつ射出用駆動装置43によりスクリュー軸35先端のプランジャ36で空間32a内の樹脂を樹脂供給用のノズル37から金型装置12に送り出すように構成されている。
前記基台11には、可動台31を介して加熱シリンダ32を移動し前記ノズル37を金型装置12の固定金型22に当接離間可能なノズルタッチ用移動装置38が設けられている。このノズルタッチ用移動装置38は、基台11に設けられたノズルタッチ用モータ38aにより、タイミングベルトとタイミングプーリなどからなるノズルタッチ用巻き掛け伝動機構38dを介して可動台31の移動方向に沿って配置されたノズルタッチ用ねじ軸38bを回転駆動する。そして可動台31には、ノズルタッチ用ねじ軸38bが螺合されるノズルタッチ用雌ねじ部材38cが設けられており、可動台31を介して加熱シリンダ32を移動可能に構成されている。
また基台11上の他端部に設置された支持台41には、前記スクリュー軸35を回転駆動して成形材料を給送する前記計量用駆動装置42と、スクリュー軸35およびプランジャ36を軸心方向に沿ってノズル37側に突出して樹脂をキャビティ23に射出し、また後退してノズル37内の樹脂をサックバックする前記射出用駆動装置43とが設けられている。
前記計量用駆動装置42は、基台11側に支持された計量用モータ42aと、前記スクリュー軸35の基端側に軸心方向にのみ移動自在に設けられた計量用回転駆動体42bと、計量用モータ42aの出力軸と計量用回転駆動体42bとを連結連動するタイミングベルトとタイミングプーリなどからなる計量用巻き掛け伝動機構42cとで構成され、計量用モータ42aにより計量用巻き掛け伝動機構42cを介して計量用回転駆動体42bおよびスクリュー軸35を回転駆動し、所定量の樹脂をプランジャ36の前方の空間32aに送給する。
また射出用駆動装置43は、支持台41に設けられた射出用モータ43aにより、タイミングベルトとタイミングプーリなどからなる射出用巻き掛け伝動機構43bを介して射出用ねじ軸43cを回転駆動し、支持台41に前記軸心方向に出退自在に支持されかつスクリュー軸35の基端部に回転のみ自在に連結された射出用伝動部材43dが設けられ、この射出用伝動部材43dに設けられた射出用雌ねじ部材43eが前記射出用ねじ軸43cに螺合されている。したがって、射出用モータ43aにより射出用巻き掛け伝動機構43bを介して射出用ねじ軸43cを回転駆動し、射出用雌ねじ部材43eにより射出用伝動部材43dを介してスクリュー軸35を軸心方向に出退移動させることができる。このようにスクリュー軸35を突出移動させることにより、プランジャ36で空間32a内の樹脂をノズル37に押出し、金型装置12のコールドランナー26を介してキャビティ23に樹脂を射出することができる。また、スクリュー軸35を後退移動することにより、ノズル37内の樹脂をサックバックして洟垂れを防止できる。
次に図1および図2を参照して、後工程で装置トラブルが発生した場合の射出成形機1の運転方法について説明する。通常成形モードで運転中に、後工程に装置トラブルが発生し、射出成形機1では型開き動作により成形品が取出されると、通常成形モードから待機モードに切換えられる。この待機モードは、第1待機工程、ノズル後退工程、第2待機工程、ノズルタッチ工程、打ち捨て工程が順次繰り返して行われる。
1.[通常成形モード]
(射出開始および射出終了)
ノズル37が固定金型22に接触した状態で、射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36がノズル37側に移動されて空間32a内の樹脂がノズル37から金型装置12のコールドランナー26を介してキャビティ23に射出される。
(計量終了)
キャビティ23内の樹脂が冷却されるとともに、射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が所定距離後退され、さらに計量用駆動装置42によりスクリュー軸35が回転されて所定量の樹脂が空間42aに供給される。
(成形後サックバック)
射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が所定量L1だけ後退されてノズル37内の樹脂が吸引され、ノズル37からの洟垂れ(樹脂垂れ)が防止される。
(型開き)
型締め装置25により可動金型24が固定金型22から離間され、キャビティ23で凝固された成形品が取出され、成形品取出し機2により搬送装置3に移載される。
2.[通常成形モードから待機モード]
(第1待機時サックバックおよび第1待機工程)
後工程の装置トラブルにより連続成形が停止され、ノズル37が固定金型22に接触した状態で保持される。そして型開き動作と同時に射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が所定量L2だけ後退されてノズル37内の樹脂が吸引されて、第1待機時サックバックが行われる。ノズル37内の樹脂圧力が負圧にされてノズル37からの洟垂れが防止される。ここで、前記成形後サックバック時の吸引量(プランジャ36の後退距離:L1)<第1待機時サックバックの吸引量(プランジャ36の後退距離:L2)とされ、これによりノズル37内を負圧として洟垂れが効果的に防止される。
第1待機工程においては、冷却される固定金型22によりノズル37が放熱され、この放熱量が加熱シリンダ32からの伝熱量を上回り、その結果、ノズル37が冷却されて内部の樹脂の流動性が低下したり流動性が無くなる。ここで、第1待機工程の待機時間T1は、第1待機工程の待機時間T1と後述の第2待機工程の待機時間T2との合計時間が、加熱シリンダ32内の樹脂が劣化して炭化が始まる時間以内に設定されていればよく、たとえば加熱シリンダ32の温度が370℃の場合、T1+T2を含む待機モードの時間は約500秒以内である。
(ノズル後退工程)
ノズルタッチ用移動装置38により加熱シリンダ32と共にノズル37が後退されて固定金型22から所定距離離間される。この離間距離は、固定金型22とノズル37との間の熱伝導が遮断されればよく、この隙間はたとえば少なくとも約0.5mm以上が確保される。
(第2待機工程)
ノズル37と固定金型22との間に隙間が形成されることにより、ノズル37から固定金型22への放熱が遮断され、加熱シリンダ32から伝導される熱によりノズル37が加熱されて内部の樹脂の流動性が回復される。この第2待機工程の待機時間T2は、ノズル37内の樹脂の流動性が高まって洟垂れが開始される時間以内に設定され、ノズル37内の樹脂容量や樹脂の種類、加熱シリンダ32の温度などに左右されるが、このポリカーボネート樹脂によりディスク基板を成形する場合ではたとえば約30秒前後である。
(ノズルタッチ工程)
ノズルタッチ用移動装置38によりノズル37が突出されて固定金型22に当接される。
(第2待機サックバック)
上記ノズルタッチ工程の前、またはノズルタッチ工程と同時に、射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が所定量L3だけ後退されてノズル37内の樹脂が吸引され、流動性が回復された樹脂の洟垂れが防止される。
(打ち捨て工程)
通常の射出成形と同様に、射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が移動されて樹脂がノズル37から金型装置12のコールドランナー26を介してキャビティ23に射出される(射出開始)。樹脂供給が完了される(射出終了)と、キャビティ23内の樹脂が冷却されるとともに、射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が後退され、さらに計量用駆動装置42によりスクリュー軸35が回転されて所定量の樹脂が空間32aに供給される(計量終了)。さらに射出用駆動装置43によりスクリュー軸35およびプランジャ36が所定量L3だけ後退されてノズル37内の樹脂が吸引され、洟垂れが防止される(打ち捨て時サックバック)。この打ち捨て時サックバックの吸引量は、前記成形後サックバックより少し多くする。これは、樹脂が劣化すると、洟垂れしやすくなるためである。さらに型締め装置25により型開きされ(型開き)、キャビティ23から凝固された成形品が取出され、成形品取出し機2により打ち捨て位置に排出される。この打ち捨て工程における射出成形回数は、加熱シリンダ32の容量に対応して熱劣化される樹脂を排出可能な回数であり、たとえば単数回または複数回(ここではたとえば2回)が行われる。
装置トラブルが復旧しない場合には、再度待機工程が開始され、繰り返される。装置トラブルが復旧した場合には、複数回、正常に戻すための打ち捨て成形を行った後、正常で連続した通常成形モードに移行される。
上記実施の形態によれば、待機モードでは、加熱シリンダ32からノズル37に伝導されるより多くの熱量がノズル37から固定金型22側に放熱され、ノズル37内の樹脂が冷却されて流動性が低下されるが、ノズル37を一旦後退させて固定金型22から離間させることで、固定金型22への放熱を止め、加熱シリンダ32からの熱でノズル37を加熱して樹脂の流動性を再度高めることができる。これによりゲート詰まりを防止して、打ち捨て成形や通常成形モードの連続成形をスムーズに再開できる。
また第1待機工程の待機時間T1を十分にとることにより、ノズル37からの洟垂れを防止できるので、射出成形機1に十分な停止時間をとることができて、待機モード中の打ち捨てショット回数を大幅に削減することができ、材料歩留りを向上させることができて、ランニングコストの抑制を図り生産性を向上させることができる。
さらに第1待機工程の前に、成形後サックバックの吸引量よりも多い吸引量で第1待機時サックバックを行うことにより、第1待機工程でノズル温度が十分に下がりきるまでの間、ノズル37から金型装置12への洟垂れを効果的に防止することができる。
さらに第2待機工程の終了時またはノズルタッチ工程中に、第2待機時サックバックを行うことにより、打ち捨て開始前や運転再開前のノズル37からの洟垂れを未然に防止することができる。
なお、上記実施の形態では、横型の射出成形機1について説明したが、図5に示す竪型の射出成形機1’であっても同様の降下を奏することができる。ここで先の実施の形態の射出成形機1と同様の機能を奏する部材には同一の符号を付している。この射出成形機1’は、加熱シリンダ32の中空部に、射出用駆動装置43により出退されるプランジャ36を有している。そして、バレル51内にスクリュー軸35を有する可塑化装置52の出口が加熱シリンダ32の中間部に接続されている。加熱シリンダ32の出口に樹脂射出用のノズル37が設けられ、図示しないノズルタッチ移動装置により、ノズル37を固定金型(上金型)22に当接離間自在に構成されたものである。
本発明は、射出成形設備において、後工程で発生した装置トラブル時に、射出成形機を連続運転可能な状態で待機させる時に、材料ロスを大幅に少なくできる運転方法で、連続運転するあらゆる射出成形設備に好適である。
本発明に係る射出成形機の実施の形態を示す工程図で、(a)は通常成形モードから待機モードへの工程図、(b)は打ち捨て工程の動作工程図である。 同射出成形機の動作説明図で、(a)は通常成形モードから待機モードへのタイミングチャート、(b)はノズルと金型装置の動作位置を示す説明図である。 横型の射出成形機を示す一部切欠き正面図である。 同射出成形機を具備した射出成形設備を示す全体平面図である。 射出成形機の他の実施の形態(縦型)を示す正面断面図である。
符号の説明
1 射出成形機
2 成形品取出し機
3 搬送装置(後工程)
4 スパッタ装置(後工程)
5 成形品受渡し装置(後工程)
6 成形品貼り合わせ装置(後工程)
7 検査装置(後工程)
12 金型装置
13 射出シリンダ装置
21 固定支持体
22 固定金型
23 キャビティ
24 可動金型
25 型締め装置
25a 型締め用ガイドロッド
25b 型締め用モータ
25c 型締め用ボールねじ式機構
25d 型締め用ねじ軸
25e 型締め用雌ねじ部材
26 コールドランナー
31 可動台
32 加熱シリンダ
35 スクリュー軸
36 プランジャ
37 ノズル
38 ノズルタッチ用移動装置
41 支持台
42 計量用駆動装置
43 射出用駆動装置

Claims (4)

  1. 射出成形機のノズルから金型のコールドランナーを介してキャビティに樹脂を射出し成形するに際し、
    前記射出成形機により連続成形する通常成形モードでは、前記ノズルを金型に接触させて金型のキャビティに樹脂を射出成形し、
    前記射出成形機が停止された待機モードから通常成形モードにモードを変更する時に、
    前記ノズルを金型から後退離間させた後、前記ノズルを金型に接触させシリンダ内の樹脂をノズルから金型に供給する
    ことを特徴とする射出成形設備における射出成形機の運転方法。
  2. 射出成形機のシリンダの樹脂をノズルから金型のコールドランナーを介してキャビティに射出し成形するに際し、
    連続成形する通常成形モードで、前記ノズルを金型に接触させ、
    射出成形機が停止された待機モードで、
    金型に前記ノズルが接触した状態で成形を停止する第1待機工程と、
    前記ノズルを金型から後退させて離間させるノズル後退工程と、
    前記シリンダからの伝熱作用で前記ノズルを加熱して前記ノズル内の樹脂の流動性を高める第2待機工程と、
    前記ノズルを突出させて金型に接触させるノズルタッチ工程と、
    前記ノズルから樹脂を前記キャビティに供給し成形する捨て打ち工程と、
    を順次単数回、または複数繰り返して行う
    ことを特徴とする射出成形設備における射出成形機の運転方法。
  3. 通常成形モードの型開き前に成形後サックバックを行い、
    第1待機工程の前に、前記成形後サックバックの吸引量よりも多いサックバックを行う
    ことを特徴とする請求項2記載の射出成形設備における射出成形機の運転方法。
  4. 第2待機工程の終了時またはノズルタッチ工程中にサックバックを行う
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の射出成形設備における射出成形機の運転方法。
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