JP2007090368A - レーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法 Download PDF

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【課題】 簡便な構成によって、複数のワークに対して適切にレーザ溶接することが可能なレーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法を提供する。
【解決手段】 レーザ溶接装置は、リッドとパッケージを備えるワークに対してレーザビームを照射することによって、ワークが封止されるように溶接を行う。具体的には、レーザ溶接装置は、レーザビーム出射部と、照射位置変更部と、移動手段と、を備える。レーザビーム出射部は、レーザビームを出射し、照射位置変更部は、レーザビーム出射部から出射されたレーザビームを受光して、レーザビームを照射する位置を変更する。具体的には、トレイなどに載置された複数のワークに対して溶接を行うために、照射位置変更部がレーザビームを照射する位置を変更する。そして、移動手段は、ワーク及び照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる。上記のレーザ溶接装置によれば、簡便な装置構成によって、複数のワークに対して効率的かつ適切に溶接を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワークに対してレーザビームを照射することによって溶接を行うレーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法に関する。
従来から、光デバイス素子や水晶振動子などのパッケージ封止において、リッド(蓋)に対してレーザビームを照射することによって、リッドとパッケージとを溶接(即ち、レーザ溶接)することが行われている。例えば、特許文献1乃至3には、レーザビームを用いて溶接を行うレーザ溶接装置が記載されている。
特開2000−164095号公報 特開2002−244072号公報 特開2004−90060号公報
しかしながら、上記した特許文献1乃至3に記載された技術では、複数のワーク(リッドとパッケージとから構成される被溶接物)に対して溶接を行う場合、装置が複雑化すると共に大型化してしまう場合があった。
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、簡便な構成によって、複数のワークに対して適切にレーザ溶接することが可能なレーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、リッドとパッケージを備えるワークに対してレーザビームを照射することによって、前記ワークが封止されるように溶接を行うレーザ溶接装置であって、前記レーザビームを出射するレーザビーム出射部と、前記レーザビーム出射部から出射されたレーザビームを受光し、当該レーザビームを照射する位置を変更する照射位置変更部と、前記ワーク及び前記照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる移動手段と、を備える。
請求項9に記載の発明は、レーザビームを出射するレーザビーム出射部と、前記レーザビームを照射する位置を変更する照射位置変更部とを備える装置によって実行され、ワークが封止されるように溶接を行うレーザ溶接方法であって、前記レーザビームを出射させるレーザビーム出射工程と、前記レーザビームを照射する位置を変更させる照射位置変更工程と、前記ワーク及び前記照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる移動工程を備えることを特徴とする
本発明の好適な実施形態では、リッドとパッケージを備えるワークに対してレーザビームを照射することによって、前記ワークが封止されるように溶接を行うレーザ溶接装置は、前記レーザビームを出射するレーザビーム出射部と、前記レーザビーム出射部から出射されたレーザビームを受光し、当該レーザビームを照射する位置を変更する照射位置変更部と、前記ワーク及び前記照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる移動手段と、を備える。
上記のレーザ溶接装置は、リッドとパッケージを備えるワークに対してレーザビームを照射することによって、ワークが封止されるように溶接を行う。具体的には、レーザ溶接装置は、レーザビーム出射部と、照射位置変更部と、移動手段と、を備える。レーザビーム出射部は、レーザビームを出射し、照射位置変更部は、レーザビーム出射部から出射されたレーザビームを受光して、レーザビームを照射する位置を変更する。具体的には、トレイなどに載置された複数のワークに対して溶接を行うために、照射位置変更部がレーザビームを照射する位置を変更する。そして、移動手段は、ワーク及び照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる。例えば、照射位置変更部によるレーザビームを照射可能な範囲に位置する、全てのワークに対する溶接が終了したときに、移動手段が上記の移動を実行する。上記のレーザ溶接装置によれば、簡便な装置構成によって、複数のワークに対して効率的かつ適切に溶接を行うことができる。
上記のレーザ溶接装置の一態様では、前記ワークを溶接する際に、当該ワークが搬入される封止室を更に備え、前記レーザビーム出射部及び前記照射位置変更部は、前記封止室の外部に設けられている。このようにレーザ溶接装置を構成することにより、封止室を簡易化及び小型化することができる。
好適には、前記封止室には、前記レーザビームが透過する透過窓が設けられており、前記照射位置変更部は、前記透過窓から前記封止室へレーザビームが入射されるように、前記レーザビームが照射される位置を変更することができる。
上記のレーザ溶接装置の他の一態様では、前記リッドと前記パッケージとが仮付けされた状態にあるワークに対して、前記ワークを封止するための溶接を行う。これにより、封止する際に生じるリッドとパッケージとの位置ずれや、リッドの溶け出しなどに因るリッドとパッケージとの浮きや、ワークを搬送する際の振動や衝撃に因るリッドとパッケージとの位置ずれなどを防止することができる。即ち、上記のレーザ溶接装置によれば、リッドとパッケージとの封止をするための溶接を適切に行うことができる。
上記のレーザ溶接装置において好適には、前記封止するための溶接を行う前に、前記リッドと前記パッケージとを前記仮付けするための溶接を行う仮付け機構を更に備える。これにより、仮付け及び封止のための溶接を効率的に行うことが可能となる。
上記のレーザ溶接装置の他の一態様では、磁石による磁力を前記リッドに対して付与することによって、前記リッドを前記パッケージに対して固定すると共に、前記ワークが載置されるトレイに対して前記リッド及び前記パッケージを固定する。これにより、リッドとパッケージとの封止をするための溶接を適切に行うことができる。
好ましくは、前記封止室には、複数のワークが載置されたトレイが搬入される。この場合、レーザ溶接装置は、移動手段によって、ワーク及び照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させることによって、複数のワークに対する溶接を適切に行うことができる。
また、上記のレーザ溶接装置において好適には、前記照射位置変更部は、前記ワークを画像計測する画像計測手段と、前記画像計測結果に基づいて、前記レーザビームを照射する位置を補正する位置補正手段と、を更に備える。
本発明の他の実施形態では、レーザビームを出射するレーザビーム出射部と、前記レーザビームを照射する位置を変更する照射位置変更部とを備える装置によって実行され、ワークが封止されるように溶接を行うレーザ溶接方法は、前記レーザビームを出射させるレーザビーム出射工程と、前記レーザビームを照射する位置を変更させる照射位置変更工程と、前記ワーク及び前記照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる移動工程を備える。上記のレーザ溶接方法によっても、簡便な構成の装置を用いて、複数のワークに対して効率的かつ適切に溶接を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[第1実施例]
まず、本発明の第1実施例について説明する。
(レーザ溶接装置の構成)
図1は、第1実施例に係るレーザ溶接装置100の概略構成を示す図である。具体的には、図1(a)はレーザ溶接装置100を上部から観察した図を示し(一部を透視して示している)、図1(b)は図1(a)中の矢印H方向から封止室31の内部を観察した図を示している。なお、図1(a)中の実線矢印は、トレイ20が移動する方向を示している。また、図1(a)では、説明の便宜上、ワーク10を省略して示している。更に、ガルバノヘッド36は実際にはガラス窓25(破線で示す)の上方に位置するが(図1(b)参照)、図1(a)では、説明の便宜上、ガルバノヘッド36をずらして示している。
レーザ溶接装置100は、主に、移動機構27、28と、予備室30と、封止室31と、ドライポンプ32と、クライオポンプ33と、レーザビーム出射装置35と、ガルバノヘッド36と、を備える。レーザ溶接装置100は、トレイ20(図1(a)中の「トレイ20a〜トレイ20d」は、位置によってトレイ20を区別するために符号を変えて示している。)上に載置された複数のワーク10に対して溶接を行う装置である。
ここで、ワーク10の具体的な構成と、ワーク10が載置されたトレイ20の状態について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、ワーク10を拡大して示した図である。具体的には、図2(a)は、ワーク10の上面図を示し、図2(b)はワーク10の側面図を示し、図2(c)は図2(a)中の切断線A1−A2に沿った断面図を示している。ワーク10は、板状のリッド10aと、箱状のパッケージ10bと、電子部品10cと、を備える。具体的には、リッド10aは、コバール材、42アロイ材、ステンレス材又はAgロークラッド材などの金属材料で構成され、パッケージ10bはセラミック材料で構成される。電子部品10cは、水晶素子や半導体素子などの素子や圧電体を有しており、パッケージ10b内に収納される。前述したレーザ溶接装置100は、例えばリッド10aの破線領域10aaに対してレーザビームを照射する。これにより、リッド10aがパッケージ10bに対して溶接されることにより、ワーク10が封止される。
なお、図2(a)では、リッド10aのみに対してレーザビームを照射して溶接を行う例を示しているが、これに限定はされない。他の例では、レーザ溶接装置は、リッド10aとパッケージ10bの両方に対してレーザビームを照射して溶接を行うことができる。
図3は、ワーク10が載置されたトレイ20の状態の具体例を示す図である。具体的には、図3(a)はワーク10が載置されたトレイ20の上面を示し、図3(b)は図3(a)中の切断線B1−B2に沿った断面図を示している。図3(a)及び図3(b)に示すように、複数のワーク10は、トレイ20に形成された複数の溝20x内に載置される。例えば、トレイ20には、600個程度のワーク10が載置される。
図1に戻って、レーザ溶接装置100について説明を行う。予備室30は、溶接を行う前にトレイ20が待機している部屋であり、封止室31は、溶接が実際に行われる部屋である。これらの予備室30及び封止室31には、扉21、26、及び中間扉22が設けられている。扉21は、予備室30にトレイ20が搬入される際に閉から開にされ、扉26は、予備室30からトレイ20が排出される際に閉から開にされる。また、中間扉22は、予備室30から封止室31にトレイ20が搬入される際に閉から開にされる。
ドライポンプ32は、予備室30と封止室31に接続されており、予備室30と封止室31内のガスを吸引して排気を行う。クライオポンプ33は、封止室31に接続されており、封止室31内のガスを吸引して排気を行う。詳しくは、ドライポンプ32は、予備室30及び封止室31の真空度が低真空(数(Pa)程度の圧力)となるまで排気を行う。これに対し、クライオポンプ33は、封止室31の真空度が低真空から高真空(低真空未満の圧力)となるまで排気を行う。
移動機構27は、矢印90で示す方向にトレイ20が載置されたステージ23を移動させる。また、移動機構28は、矢印91で示す方向にトレイ20が載置されたステージ23を移動させる。
レーザビーム出射装置35及びガルバノヘッド36は、封止室31の外側に設けられている。レーザビーム出射装置35は、レーザビームLB1を出射し、このレーザビームLB1をガルバノヘッド36に対して照射する。ガルバノヘッド36は、レーザビームLB1を受光し、当該レーザビームLB1を照射する位置を変更する。具体的には、ガルバノヘッド36は、トレイ20上のワーク10を画像計測するカメラや、画像計測結果に基づいて照射する位置を補正する位置補正手段や、レーザビームを走査する走査機構や、レーザビームを反射するミラーや、レーザビームを集光する集光レンズなどを備える。ガルバノヘッド36から出射されたレーザビームLB2は、封止室31に設けられたガラス窓25を透過して、封止室31に入射する。そして、レーザビームLB2がワーク10に対して照射され、ワーク10の溶接が行われる。
このように、レーザビーム出射装置35はレーザビーム出射部として機能し、ガルバノヘッド36は照射位置変更部、画像計測手段、及び位置補正手段として機能し、移動機構27、28は移動手段として機能し、ガラス窓25は透過窓として機能する。なお、レーザビーム出射装置35、ガルバノヘッド36、及び移動機構27、28は、パーソナルコンピュータ(PC)などによって調整や制御などが行われる。
ここで、ワーク10に対して溶接を行う際のレーザ溶接装置100の動作について説明する。
ワーク10は、リッド10aとパッケージ10bとが仮付けされた状態で図示しないストック台などにストックされている。詳しくは、仮付けされたワーク10は、トレイ20に載置された状態でストックされている。なお、ワーク10の仮付けについては、詳細は後述する。上記したストック台にストックされているトレイ20は、図示しない移動機構によって予備室30まで搬送される。具体的には、トレイ20は、符号20aで示す位置を通過して、予備室30内の符号20bで示す位置に搬入される。この場合、トレイ20が予備室30に搬入される際に、扉21が閉から開にされる。予備室30にトレイ20が搬入され、扉21を開から閉にした後、ドライポンプ32は、予備室30の排気を行う。予備室30の圧力が所定圧力に達すると、具体的には真空度が低真空にまで到達すると、ドライポンプ32は排気を停止する。
そして、中間扉22を閉から開にして、符号20bで示す位置にあるトレイ20を、封止室31内の符号20cで示す位置に移動する、即ちステージ23上に移動する。そして、中間扉22を開から閉にする。この後、予備室30が大気圧にされ、扉21が閉から開にされ、予備室30には新たなトレイ20が搬入される。そして、扉21を開から閉にした後、ドライポンプ32は予備室30の排気を行う。なお、ステージ23とトレイ20との間には、磁石を有するマグネットベッドが挿入されている(言い換えると、ステージ23に予めマグネットベッドが置かれており、トレイ20はこのマグネットベッド上に載置される)。マグネットベッドが有する磁石によってリッド10aに磁力が付与されることによって、リッド10aがパッケージ10bに対して固定されると共に、リッド10aとパッケージ10bがトレイ20に対して固定される。即ち、磁石によって上記のように固定した状態で、封止室31において溶接が行われる。なお、磁石を用いた固定方法については、詳細は後述する。
次に、クライオポンプ33は、封止室31の排気を行う。封止室31の圧力が所定圧力に達すると、具体的には真空度が高真空まで到達すると、ガルバノヘッド36は、トレイ20に載置されたワーク10の画像計測を行い、画像計測結果に基づいてレーザビームを照射すべき位置を補正(位置補正)する。そして、レーザビーム出射装置35はガルバノヘッド36に対してレーザビームLB1を出射し、ガルバノヘッド36は、位置補正結果に基づいてレーザビームLB2をワーク10に対して照射する。ガルバノヘッド36は、1つのワーク10に対する溶接が終了すると、現在のステージ23の位置においてレーザビームLB2を照射することが可能なトレイ20上のエリア(以下、このエリアを「照射可能エリア」と呼ぶ。)内に存在する他のワーク10に対して、画像計測及び位置補正を行う。そして、レーザビーム出射装置35はレーザビームLB1を出射し、ガルバノヘッド36は、位置補正を行ったワーク10に対してレーザビームLB2を照射する。このようなガルバノヘッド36による画像計測及び位置補正は、照射可能エリア内の全てのワーク10に対して行う。
次に、照射可能エリア内の全てのワーク10に対する溶接が完了すると、移動機構27、28は、溶接が行われていないワーク10がガルバノヘッド36の照射可能エリア内に入るような位置へと、ステージ23を移動させる。そして、前述した手順によって、照射可能エリア内の全てのワーク10に対して溶接を行う。この照射可能エリアに位置する全てのワーク10に対して溶接が終了すると、移動機構27、28は、更にステージ23を移動させる。移動機構27、28は、トレイ20上の全てのワーク10に対する溶接が終了するまでステージ23を移動させる。
トレイ20上の全てのワーク10に対する溶接が終了すると、移動機構27、28はステージ23を排出側に移動させ、クライオポンプ33は排気を停止する。次に、中間扉22を閉から開にして、溶接が終了したトレイ20を予備室30に搬送する。このとき、封止室31には、予備室30から新たなトレイ20が搬入される。そして、中間扉22を開から閉にした後に予備室30を大気圧にして、扉26を閉から開にして、溶接が終了したワーク10が載置されたトレイ20を符号20dで示す位置に搬送する(即ち予備室30から排出する)と共に、溶接をこれから行うワーク10が載置されたトレイ20を符号20bで示す位置に搬入する(即ち予備室30に搬入する)。この後、溶接が終了したワーク10が載置されたトレイ20は、移動機構(不図示)によって、溶接が終了したワーク10が載置されたトレイ20をストックするストック台(不図示)などに搬送される。
このように、第1実施例に係るレーザ溶接装置100では、ガルバノヘッド36による位置補正に基づいてレーザビームを照射すると共に、ガルバノヘッド36の照射可能エリア内のワーク10に対する溶接が終了すると、移動機構27、28によってトレイ20が載置されたステージ23を移動させる。したがって、上記のレーザ溶接装置100によれば、複数のワーク10に対して、効率的かつ適切に溶接を行うことができる。また、レーザ溶接装置100は、レーザビーム出射装置35及びガルバノヘッド36を封止室31の外部に設け、封止室31の外部から位置補正とレーザビームの照射を行うことができる。これにより、封止室31の構成を簡便にしつつ、小型化することが可能となる。そのため、封止室31の真空度を向上させることができ、排気時間も短縮することができる。
ここで、第1実施例に係るレーザ溶接装置100による溶接方法と、一般的に行われる溶接方法(以下、「他の溶接方法」と呼ぶ。)を比較する。他の溶接方法としては、電子ビームを用いて溶接を行う方法がある。この方法では、電子ビームがガラス窓を透過できないため、ガラス窓を用いて封止室の外部から電子ビームを照射できない。そのため、電子ビームを用いて溶接を行う方法では、磁場で照射位置を補正するため封止室と一体の電子ガンと磁場の位置補正機構を備える必要があり、レーザ溶接装置100による溶接方法と比較すると、装置が高価となると共に大型化する。また、電子ビームを用いて溶接を行う方法では、ワーク10の画像計測ができないため、ワーク10の位置を機械的に決める必要があるが、レーザ溶接装置100による溶接方法では、ガルバノヘッド36によってワーク10の画像計測結果に基づいて位置補正を行うためワークの位置決めの工程を省くことができる。
更に他の溶接方法としては、抵抗シーム溶接を行う方法がある。この方法では、一対のローラ電極がワーク10上を転がり溶接するため、ワークの小型化に対応することができない。また、ワーク10を数万個溶接するごとにローラ電極を交換する必要がある。これに対して、レーザ溶接装置100による溶接方法では、ワーク10に対して直接接触しないため、ワーク10の小型化に対応することができると共に、ローラ電極などを用いないため、封止室内の構成要素を交換する必要がない。
なお、本発明は、封止室31に1個のトレイ20を収容することに限定はされない。他の例では、2個以上のトレイ20を封止室31に収容させることができる。この場合には、レーザ溶接装置100は、封止室31に収容されている全てのトレイ20に載置されたワーク10に対する溶接が終了した後に、これらのトレイ20を排出すると共に、新たなトレイ20を搬入することができる。
また、本発明は、封止室31を真空に維持した状態で溶接を行うことに限定はされず、真空に維持する代わりに、Nなどの不活性ガスなどの雰囲気に維持した状態で溶接を行うことも可能である。この場合、レーザ溶接装置は、ドライポンプ32及びクライオポンプ33の代わりに、ガス置換ポンプと不活性ガスを予備室30及び封止室31に導入するガス導入装置とを備えて構成される。
(仮付け溶接方法)
ここで、リッド10aとパッケージ10bとの仮付けについて説明する。なお、本明細書では、「仮付け」とは、リッド10aとパッケージ10bとを完全に封止する前に行う仮の接着をいう。
本実施例では、リッド10aとパッケージ10bとが仮付けされた状態にあるワーク10に対して、リッド10aとパッケージ10bとを完全に封止するための溶接(以下、「封止溶接」とも呼ぶ。)を行う。詳しくは、レーザ溶接装置100にワーク10を供給する前に、リッド10aとパッケージ10bとを仮付けするための溶接(以下、「仮付け溶接」とも呼ぶ。)を行う。具体的には、仮付け溶接は、封止溶接されるリッド10a上のエリアの一部分に対して溶接を行う。
仮付け溶接を行うのは、封止溶接時に生じるリッド10aとパッケージ10bとの位置ずれや、リッド10aの溶け出しなどに因るリッド10aとパッケージ10bとの浮きや、ワーク10を搬送する際の振動や衝撃に因るリッド10aとパッケージ10bとの位置ずれなどを防止するためである。即ち、本実施例では、リッド10aとパッケージ10bとの封止溶接を適切に行うために、封止溶接前に仮付け溶接を行う。
図4を用いて、本実施例に係る仮付け溶接方法について説明する。図4(a)及び図4(b)は、ワーク10の上面図を示している。図4(a)は、レーザビーム又は電子ビームによる仮付け溶接の一例を示している。この場合、リッド10aの4隅の点40にレーザビーム又は電子ビームを照射して仮付け溶接を行っている。図4(b)は、シーム溶接などの抵抗溶接による仮付け溶接の他の例を示している。この場合、リッド10aの対向する2辺41に抵抗溶接を行っている。このような2辺41の仮付け溶接は、一対のローラ電極などによって転がり溶接又は押し付け溶接を行うことによって形成される。
一般的にビーム溶接では、上記した仮付け溶接を封止溶接前に行わずに、封止溶接を行う際に治具などを用いて、リッド10aとパッケージ10bとの位置決めと固定や、パッケージ10bへのリッド10aの押し付けを行っている。この場合、リッド10aの外周部分を治具で押さえるので、リッド10aの内側に封止溶接を行う必要がある。そのため、治具を用いる方法では、パッケージ10bのシール幅(壁幅)が必要になり、パッケージ10bの内容積が狭くなって小型のパッケージ10bへの対応が困難となったり、リッド10aのマーキングスペースが狭くなったりする場合がある。また、治具の取付け作業なども必要である。
これに対し、本実施例では、仮付け溶接を行ったワーク10に対して封止溶接を行うため、リッド10aの外周を溶接することができる(即ち、治具で押さえる部分を確保する必要がない)ため、パッケージ10bのシール幅を狭くすることができる。そのため、本実施例に係る仮付け溶接を行うことにより、パッケージ10bの内容積を広く確保することができ、小型のパッケージ10bへの対応が容易であると共に、リッド10aのマーキングスペースを広く確保することができる。また、治具が不要であるため、治具の取付け作業などを行う必要がない。以上より、本実施例に係る仮付け溶接によれば、簡便な作業によって、適切に封止溶接を行うことが可能となる。
なお、レーザビームを用いて仮付け溶接を行う場合には、レーザビームのレーザパワーを、封止溶接時に設定するレーザパワーよりも弱く設定することが好ましい。こうするのは、仮付け溶接を確実に行うと共に、仮付け溶接によるリッド10aの溶け過ぎを防止するためである。
(磁石を用いた固定方法)
ここで、磁石を用いてリッド10aをパッケージ10bに対して固定すると共にワーク10をトレイ20に対して固定する方法について説明する。本実施例では、封止溶接を行う際に、言い換えると封止室31内において、磁石による磁力をリッド10aに対して付与することによって、リッド10aをパッケージ10bに対して固定する。こうするのは、封止溶接時に、リッド10aがパッケージ10bに対して動かなくするためである。また、磁石による磁力をリッド10aに対して付与することによって、リッド10aとパッケージ10bをトレイ20に対して固定する。こうするのは、封止溶接時に、レーザビームでワーク10が動かなくするためである。なお、前述したように封止室31に搬送されたワーク10は仮付け溶接された状態にあるが、本実施例では、封止溶接時におけるリッド10aとパッケージ10bとの固定を更に確実にするために磁石を用いて固定を行っている。例えば、封止溶接時には仮付け部分が溶融するためリッド10aがパッケージ10bに対して移動し易くなるが、磁石を用いて固定を行うことにより、このような移動を確実に抑制することが可能となる。
図5は、磁石による固定方法を説明するための図である。図5(a)は、ワーク10、トレイ20、マグネットベッド46、及びステージ23の断面図(図3(a)中の切断線B1−B2に対応する線分による断面図)を示している。マグネットベッド46は、複数の磁石45が設けられており、トレイ20とステージ23の間に挟まれている。マグネットベッド46は予めステージ23の上に載置されているため、トレイ20が封止室31に搬入された際に、マグネットベッド46上にトレイ20が載置される。複数の磁石45は、トレイ20がマグネットベッド46上に載置された状態において、リッド10a及びパッケージ10bに対向する位置に設けられている。また、磁石45は矩形形状を有していると共に、磁石45の大きさは、リッド10a及びパッケージ10bの大きさと概ね同一である。更に、磁石45は、ワーク10がトレイ20に載置された状態において、ワーク10の中心と磁石45の中心が概ね一致するような位置に配置されている。
リッド10aは、前述したような金属材料で構成されているため、磁石45によって白抜き矢印で示すような磁力を受ける。これに対して、パッケージ10bは、セラミック材料で構成されているため磁力は受けない。したがって、リッド10aが磁力を受けることによって、リッド10aがパッケージ10bとトレイ20に対して付勢されて、リッド10aはパッケージ10bに対して固定されると共に、リッド10aとパッケージ10bはトレイ20に対して固定される。
図5(b)は、図5(a)中の矢印C方向からマグネットベッド46を観察した図であり、マグネットベッド46の一例を示す図である。図5(b)に示すように、磁石45のN極とS極とが形成する軸の方向がマグネットベッド46の水平方向に一致するように、マグネットベッド46に磁石45を配置している。具体的には、磁石45のN極とS極が隣り合うように磁石45を横方向に配置し、縦方向にもN極とS極が隣り合うように磁石45を配置する。このように磁石45を配置することにより、磁石45に対向する位置(即ちワーク10が載置される位置)に及ぼす磁力が概ね均一になるため、マグネットベッド46にトレイ20を載置する際に、トレイ20上のワーク10が磁力によって反転などしてしまうことを抑制することができる。
一般的にビーム溶接では、上記したような磁石45による固定を行わずに、治具を用いて機械的にリッド10a及びパッケージ10bを押え付けて封止溶接する方法が行われている。この場合には、複雑な形状(即ちリッド10aとパッケージ10bの形状に適合する形状)を有する治具が必要であると共に、溶接する際にはそれらの治具を組む必要がある。更に、治具を用いて固定する方法の他に、パッケージ10bに搭載したリッド10aの表面をガラス板で押え付けて固定する方法が一般的に行われているが、この方法を用いた場合にはガラス板に付着した汚れを除去する手間が必要となる。
これに対し、本実施例では、治具やガラス板を用いる代わりに磁石45を用いているため、手間を要せず、且つ簡便な作業によって、封止溶接時にリッド10aをパッケージ10bに対して固定すると共に、リッド10aとパッケージ10bをトレイ20に対して固定することができる。また、治具を用いて固定する場合、治具で押さえていないリッド10aの内側にレーザビームなどを照射する必要があるため、シール幅の狭い小型のパッケージ10bに対応することは困難であるが、本実施例に係る磁石45を用いた固定方法によれば、機械的に固定を行わないため(即ちリッド10a及びパッケージ10bに対して直接接触しないため)、レーザビームの照射を妨げることがないので、シール幅の狭い小型のパッケージ10bにも対応することができる。
[第2実施例]
次に、第2実施例に係るレーザ溶接装置について説明する。第2実施例に係るレーザ溶接装置は、封止溶接だけでなく仮付け溶接も行う点で、第1実施例に係るレーザ溶接装置100とは異なる。即ち、第1実施例に係るレーザ溶接装置100は、仮付け溶接された状態にあるワーク10に対して作業を行ったが、第2実施例に係るレーザ溶接装置は、仮付け溶接されていない状態にあるワーク10に対して作業を行う。
図6は、第2実施例に係るレーザ溶接装置101の概略構成を示す図である。レーザ溶接装置101は、主に、アニール室50と、ドライポンプ51と、クライオポンプ52と、仮付け室57と、仮付け機構55とを有する点で、第1実施例に係るレーザ溶接装置100と構成が異なる。よって、同一の構成要素に対しては同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、図6中の実線矢印は、トレイ20が移動する方向を示している。なお、ガルバノヘッド36は実際にはガラス窓25(破線で示す)の上方に位置するが、図6では、説明の便宜上、ガルバノヘッド36をずらして示している。
アニール室50では、パッケージ10bに付着したガスなどを除去するアニール処理(真空加熱処理)が行われる。アニール室50には、パッケージ10b(電子部品10cを含む)のみが載置されたトレイ20が搬入され、ドライポンプ51及びクライオポンプ52によって内部が真空状態にされ、アニール室50内の図示しないヒーターによって加熱される。アニール処理後の複数のパッケージ10bが載置されたトレイ20は、仮付け室57のストック棚に搬送バッファー53によって搬入される。なお、アニール室50を真空状態に維持する代わりに、不活性ガスなどの雰囲気に維持してもよい。
仮付け室57では、リッド10aとパッケージ10bとの仮付け溶接が行われる。仮付け室57には、搬送バッファー53によってアニール室50からトレイ20が搬入される。そして、搬入されたトレイ20は、ストック棚54に載置される。このストック棚54には、アニール処理後のトレイ20が載置される。次に、ストック棚54に載置されたトレイ20は、移動機構56によって仮付け溶接を行う仮付け台58に搬送される。
仮付け台58では、仮付け機構55によって仮付け溶接のための作業が行われる。まず、仮付け機構55によって、トレイ20上のパッケージ10bが画像処理され、画像処理結果に基づいてセンタリングしたリッド10aをパッケージ10b上に載置する。そして、仮付け機構55は、前述したレーザビームを用いた仮付け溶接、或いはシーム溶接などの抵抗溶接を行う。具体的には、上記の図4に示すような方法によって、トレイ20に載置された複数のワーク10全てに対して仮付け溶接を行う。トレイ20に載置された全てのワーク10に対する仮付け溶接が完了すると、このトレイ20は移動機構56によって仮付け台58から予備室30内に搬入される。そして、前述したレーザ溶接装置100が行う方法と同様の方法によって、ワーク10に対する封止溶接が行われる。
このような第2実施例に係るレーザ溶接装置101によれば、仮付け溶接及び封止溶接を効率的に行うことができる。
なお、レーザ溶接装置101においても、前述した第1実施例に係るレーザ溶接装置100と同様に、封止溶接を行う際に磁石45を用いてリッド10aとパッケージ10bとの固定を行うと共に、ワーク10とトレイ20との固定を行う。
また、上記では、アニール処理した後に仮付け溶接を行う例について示したが、仮付け溶接した後にアニール処理を行うことも可能である。この場合、レーザ溶接装置は仮付け台58と仮付け機構55を無くした構成を有し、仮付け溶接は別の装置を用いて行われる。
[第3実施例]
次に、第3実施例に係るレーザ溶接装置について説明する。第3実施例に係るレーザ溶接装置は、封止室31内のステージ23を移動させる代わりに、ガルバノヘッド36自体を移動させる点で、前述した第1実施例に係るレーザ溶接装置100と構成が異なる。
図7は、第3実施例に係るレーザ溶接装置102の概略構成を示す図である。図7では、レーザビーム出射装置35や、予備室30に搬入する装置や予備室30から排出する装置などは、第1実施例に係るレーザ溶接装置100と同様であるため、図示を省略している。レーザ溶接装置102は、主に、封止室31の代わりに封止室31aを有し、移動機構27、28の代わりに移動機構61、62を有する点で、第1実施例に係るレーザ溶接装置100と構成が異なる。よって、同一の構成要素に対して同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、ガルバノヘッド36は実際にはガラス窓25(破線で示す)の上方に位置するが、図7では、説明の便宜上、ガルバノヘッド36をずらして示している。
移動機構61は、矢印94で示す方向にガルバノヘッド36を移動させ、移動機構62は、矢印95で示す方向にガルバノヘッド36を移動させる。具体的には、移動機構61、62は、ガルバノヘッド36の照射可能エリア内のワーク10に対する溶接が終了するごとに、溶接が行われていないワーク10がガルバノヘッド36の照射可能エリア内に入るような位置へと、ガルバノヘッド36を移動させる。
このようにガルバノヘッド36を移動させることにより、封止室31a内でトレイ20を移動させる必要がないため、言い換えるとステージ63を固定することができるため、封止室31aを封止室31よりも小型化することができる。なお、封止室31aを小型化することによって、封止室31aの中間扉22aも、封止室31の中間扉22よりも小さく構成される。したがって、この中間扉22aから適切にトレイ20を搬入させるために、レーザ溶接装置102は、予備室30内で矢印96方向にトレイ20を移動させることが可能な移動機構64を有する。
以上のように、第3実施例に係るレーザ溶接装置102によれば、封止室31aを更に小型化及び簡素化することができるため、封止室31aの真空度を向上させることができると共に、排気時間も短縮することができる。
なお、第3実施例に係るレーザ溶接装置102においても、前述した第1実施例に係るレーザ溶接装置100と同様に、仮付け溶接された状態にあるワーク10に対して封止溶接すると共に、封止溶接を行う際に磁石45を用いてリッド10aとパッケージ10bとの固定、及びワーク10とトレイ20との固定を行う。
また、レーザ溶接装置102を、前述した仮付け溶接及びアニール処理を行うことが可能なように構成してもよい。この場合、予備室30に、前述した仮付け室57又はアニール室50(図6参照)が接続されるようにレーザ溶接装置を構成すればよい。
[第4実施例]
次に、第4実施例に係るレーザ溶接装置について説明する。第4実施例に係るレーザ溶接装置は、封止室内でトレイ20を移動させると共に、ガルバノヘッド36を移動させる点で、前述した第1実施例に係るレーザ溶接装置100及び第3実施例に係るレーザ溶接装置102と構成が異なる。
図8は、第4実施例に係るレーザ溶接装置103の概略構成を示す図である。図8では、レーザビーム出射装置35や、予備室30の構成や、予備室30に搬入する装置及び予備室30から排出する装置などは、第1実施例に係るレーザ溶接装置100と同様であるため、図示を省略している。レーザ溶接装置103は、主に、封止室31の代わりに封止室31bを有し、移動機構27、28の代わりに移動機構71、72を有する点で、第1実施例に係るレーザ溶接装置100と構成が異なる。よって、同一の構成要素に対して同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、ガルバノヘッド36は実際にはガラス窓25(破線で示す)の上方に位置するが、図8では、説明の便宜上、ガルバノヘッド36をずらして示している。
移動機構71は、矢印97で示す方向にガルバノヘッド36を移動させ、移動機構72は、矢印98で示す方向にトレイ20が載置されたステージ73を移動させる。具体的には、移動機構71、72は、ガルバノヘッド36の照射可能エリア内のワーク10に対する溶接が終了するごとに、溶接が行われていないワーク10がガルバノヘッド36の照射可能エリア内に入るような位置へと、ガルバノヘッド36を移動させる。
このようにガルバノヘッド36を移動させることにより、封止室31b内でステージ73を一方向のみに移動させればよいため、封止室31bを封止室31よりも小型化することができる。具体的には、ガルバノヘッド36の移動方向に、封止室31bのサイズを小さく構成することができる。また、移動機構72によってステージ73を移動させ、ガルバノヘッド36を一方向のみに移動させるため、第3実施例に係るレーザ溶接装置102と比較すると、ガルバノヘッド36周辺の装置構成を簡便にすることが可能となる。
以上のように、第4実施例に係るレーザ溶接装置103によれば、ガルバノヘッド36周辺の装置構成を簡便にしつつ、封止室31bを小型化及び簡素化することができる。
なお、第4実施例に係るレーザ溶接装置103においても、前述した第1実施例に係るレーザ溶接装置100と同様に、仮付け溶接された状態にあるワーク10に対して封止溶接すると共に、封止溶接を行う際に磁石45を用いてリッド10aとパッケージ10bとの固定、及びワーク10とトレイ20との固定を行う。
また、レーザ溶接装置103を、前述した仮付け溶接及びアニール処理を行うことが可能なように構成してもよい。この場合、予備室30に、前述した仮付け室57又はアニール室50(図6参照)が接続されるようにレーザ溶接装置を構成すればよい。
[変形例]
上記した実施例では、封止室31、31a、31bに仮付け溶接した状態にあるワーク10を搬入し、封止室31、31a、31bで封止溶接のみを行う例について示したが、変形例に係るレーザ溶接装置は、封止室において仮付け溶接及び封止溶接の両方を行うことができる。即ち、変形例に係るレーザ溶接装置は、同一の部屋で、仮付け溶接及び封止溶接の両方を行う。この場合、磁石45によって固定した状態で、仮付け溶接及び封止溶接を行う部屋までのトレイ20の搬送を行う。即ち、トレイ20が載置されるマグネットベッド46自体を移動機構などによって移動させる。そして、上記の部屋にトレイ20が搬送された後、磁石45によってリッド10aをパッケージ10bに対して固定し、リッド10aとパッケージ10bをトレイ20に対して固定した状態で、ワーク10に対する仮付け溶接と封止溶接を行う。なお、上記のように同一の部屋で仮付け溶接及び封止溶接の両方を行う場合、マグネットベッド46を用いる代わりに、磁石45が予め設けられたトレイを用いてもよい。この場合には、トレイにワーク10を載置した時点で、磁力によってリッド10aはパッケージ10bに対して固定され、リッド10aとパッケージ10bはトレイ20に対して固定される。
以上のように、本実施例に係るレーザ溶接装置は、リッドとパッケージを備えるワークに対してレーザビームを照射することによって、ワークが封止されるように溶接を行う装置であり、レーザビームを出射するレーザビーム出射装置と、レーザビーム出射部から出射されたレーザビームを受光し、当該レーザビームを照射する位置を変更するガルバノヘッドと、ワーク及びガルバノミラーのうち少なくともいずれかを移動させる移動機構と、を備える。これにより、簡便な装置構成によって、複数のワークに対して効率的かつ適切に溶接を行うことができる。
本発明の第1実施例に係るレーザ溶接装置の概略構成を示す図である。 ワークの具体的な構成を示す図である。 ワークが載置されたトレイの状態を示す図である。 仮付け溶接方法を説明するための図である。 磁石を用いた固定方法を説明するための図である。 第2実施例に係るレーザ溶接装置の概略構成を示す図である。 第3実施例に係るレーザ溶接装置の概略構成を示す図である。 第4実施例に係るレーザ溶接装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
10 ワーク
10a リッド
10b パッケージ
20 トレイ
23 ステージ
27、28 移動機構
30 予備室
31 封止室
35 レーザビーム出射装置
36 ガルバノヘッド
100 レーザ溶接装置

Claims (9)

  1. リッドとパッケージを備えるワークに対してレーザビームを照射することによって、前記ワークが封止されるように溶接を行うレーザ溶接装置であって、
    前記レーザビームを出射するレーザビーム出射部と、
    前記レーザビーム出射部から出射されたレーザビームを受光し、当該レーザビームを照射する位置を変更する照射位置変更部と、
    前記ワーク及び前記照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる移動手段と、を備えることを特徴とするレーザ溶接装置。
  2. 前記ワークを溶接する際に、当該ワークが搬入される封止室を更に備え、
    前記レーザビーム出射部及び前記照射位置変更部は、前記封止室の外部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接装置。
  3. 前記封止室には、前記レーザビームが透過する透過窓が設けられており、
    前記照射位置変更部は、前記透過窓から前記封止室へレーザビームが入射されるように、前記レーザビームが照射される位置を変更することを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接装置。
  4. 前記リッドと前記パッケージとが仮付けされた状態にあるワークに対して、前記ワークを封止するための溶接を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザ溶接装置。
  5. 前記封止するための溶接を行う前に、前記リッドと前記パッケージとを前記仮付けするための溶接を行う仮付け機構を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のレーザ溶接装置。
  6. 磁石による磁力を前記リッドに対して付与することによって、前記リッドを前記パッケージに対して固定すると共に、前記ワークが載置されるトレイに対して前記リッド及び前記パッケージを固定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレーザ溶接装置。
  7. 前記封止室には、複数のワークが載置されたトレイが搬入されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレーザ溶接装置。
  8. 前記照射位置変更部は、前記ワークを画像計測する画像計測手段と、
    前記画像計測結果に基づいて、前記レーザビームを照射する位置を補正する位置補正手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレーザ溶接装置。
  9. レーザビームを出射するレーザビーム出射部と、前記レーザビームを照射する位置を変更する照射位置変更部とを備える装置によって実行され、ワークが封止されるように溶接を行うレーザ溶接方法であって、
    前記レーザビームを出射させるレーザビーム出射工程と、
    前記レーザビームを照射する位置を変更させる照射位置変更工程と、
    前記ワーク及び前記照射位置変更部のうち少なくともいずれかを移動させる移動工程を備えることを特徴とするレーザ溶接方法。
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