JP2007089776A - 低周波治療器 - Google Patents

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英郎 秋山
Hatoo Nakayama
鳩夫 中山
Takehiko Matsumura
健彦 松村
Akihiko Matsumura
昭彦 松村
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Abstract

【課題】関電極及び不関電極を有する低周波治療器において治療効果を促進させるようにする。
【解決手段】低周波治療器10は、関電極パッド12と、不関電極パッドと、これら関電極パッド12及び不関電極パッドに接続される低周波電源16と、を有し、更に、関電極パッド12に取付け可能であるイオントフォレーシス装置18が備えられている。イオントフォレーシス装置18は、イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体と、作用側電極構造体から薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体と、これら作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を含んで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体に電流を通して治療するための低周波治療器に関する。
従来、肩こり、筋肉痛、神経痛等を治療する物理療法機器の1種として低周波治療器が知られている。これは、一対の関電極パッド及び不関電極パッドを人体等の患部あるいはこの患部に近い部分に当てて、両者間に低周波の電位差を与えることによって患部に低周波の電流を流すようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−143829号公報
本発明は、このような低周波治療器の治療効果を高めることを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、低周波治療器における関電極パッド及び不関電極パッドの少なくとも一方にイオントフォレーシス装置を備えることによって、従来よりも高い治療効果が得られることを見出した。
即ち、以下の各種実施形態例により、上記課題を解決することができる。
(1)関電極パッドと、不関電極パッドと、これら関電極パッド及び不関電極パッドに接続される低周波電源と、を有してなる低周波治療器であって、前記関電極パッド及び不関電極パッドの少なくとも一方に取付け可能であるイオントフォレーシス装置が備えられ、該イオントフォレーシス装置は、イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体と、前記作用側電極構造体から薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体と、これら作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を含むことを特徴とする低周波治療器。
(2)関電極パッドと、不関電極パッドと、これら関電極パッド及び不関電極パッドに接続される低周波電源と、を有してなる低周波治療器であって、前記関電極パッド及び不関電極パッドの一方に取付け可能でありイオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体と、前記関電極パッド及び不関電極パッドの他方に取付け可能であり前記作用側電極構造体から前記薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体と、これら作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を含むイオントフォレーシス装置が備えられたことを特徴とする低周波治療器。
(3) (2)において、前記作用側電極構造体は、前記関電極パッドに取付け可能であることを特徴とする低周波治療器。
(4) (1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記薬物イオンは、血行促進、消炎及び鎮痛のいずれかの効能を有する薬物イオンであることを特徴とする低周波治療器。
(5) (1)乃至(4)のいずれかにおいて、前記作用側電極構造体は、前記直流電源での、前記薬物イオンの帯電イオンと同種の極性に接続された作用側電極と、この作用側電極の前面に配置され、第1電解液が保持されている電解液保持部と、この第1電解液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンの帯電イオンと反対の第2導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第2イオン交換膜と、この第2イオン交換膜の前面に配置され、前記薬物イオンを含む薬液が保持されている薬液保持部と、この薬液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンの帯電イオンと同種の第1導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第1イオン交換膜と、を有してなり、前記非作用側電極構造体は、前記直流電源での、前記薬物イオンの帯電イオンと反対の極性に接続された非作用側電極と、この非作用側電極の前面に配置され、第2電解液が保持されている第2電解液保持部と、この第2電解液保持部の前面に配置され、前記第1導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第3イオン交換膜と、この第3イオン交換膜の前面に配置され、第3電解液が保持されている第3電解液保持部と、この第3電解液保持部の前面に配置され、前記第2導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第4イオン交換膜と、を有してなることを特徴とする低周波治療器。
尚、本出願において「薬物イオン」という用語は、薬物がイオン解離することによって生じるイオンであって、薬効を担うイオンという意義で用いることとする。
この発明においては、関電極パッド及び不関電極パッドの少なくとも一方に取付け可能であるイオントフォレーシス装置により、治療時に、作用側電極構造体の薬液保持部に予め設けられている薬物イオンを、イオントフォレーシスによって患部に吸収させることができるので、例えば、この薬物イオンとして血行促進、消炎、鎮痛等の効能を有する薬物イオンを用いることで、肩こり、筋肉痛、神経痛等の治療効果を高めることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態例について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、本発明の第1実施形態例に係る低周波治療器10は、関電極パッド12と、不関電極パッド14と、これら関電極パッド12及び不関電極14パッドに接続される低周波電源16と、を有し、更に、関電極パッド12に取付け可能であるイオントフォレーシス装置18が備えられている。
関電極パッド12は、人体等の被験面に当てられるものであり、不関電極パッド14は関電極パッド12に対して対を成すように構成されている。
関電極パッド12は、図3に示されるように、支持シート12Aと、導電層12Bと、導電性粘着層12Cと、から構成されている。支持シート12Aは、中央部に略矩形の中心孔12Dが形成されており、この中心孔12Dの内周は、導電層12Bと反対側が導電層12B側よりも一回り小さい段付形状となっている。導電層12Bは、ケーブル12Eを介して低周波電源16と接続されるようになっている。
不関電極パッド14も、関電極パッド12と同様に支持シートと、導電層と、導電性粘着層と、から構成されており(図示省略)、導電層はケーブル14Eを介して低周波電源16と接続されるようになっている。尚、不関電極パッド14に中心孔は形成されていない。
低周波電源16は、関電極パッド12及び不関電極パッド14に所定の周波数の電流を供給するように構成されている。
イオントフォレーシス装置18は、図2及び図3に示されるように、ベースシート19と、イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体20と、作用側電極構造体20から薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体22と、これら作用側電極構造体20及び非作用側電極構造体22に異なる極性で接続される直流電源24と、を備えている。
ベースシート19は、略矩形で外周が関電極パッド12の支持シート12の中心孔12Dに導電層12B側から嵌合可能な段付形状となっている。
図4に示されるように、作用側電極構造体20は、薬物イオンの帯電イオンと同種の極性において、直流電源24に接続された作用側電極26と、この作用側電極26の前面に配置され、第1電解液が保持されている第1電解液保持部28と、この電解液保持部第1の前面に配置され、前記薬物イオンの帯電イオンと反対の第2導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第2イオン交換膜30と、この第2イオン交換膜30の前面に配置され、前記薬物イオンを含む電解液が保持されている薬液保持部32と、この薬液保持部32の前面に配置され、前記薬物イオンの帯電イオンと同種の第1導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第1イオン交換膜34と、を備えている。
非作用側電極構造体22は、直流電源24における、前記薬物イオンの帯電イオンと反対の極性に接続された非作用側電極36と、この非作用側電極36の前面に配置され、第2電解液が保持されている第2電解液保持部38と、この第2電解液保持部38の前面に配置され、前記第1導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第3イオン交換膜40と、この第3イオン交換膜40の前面に配置され、第3電解液が保持されている第3電解液保持部42と、この第3電解液保持部42の前面に配置され、前記第2導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第4イオン交換膜44と、を備えている。
作用側電極26は、ベースシート19の一方の面に塗布された、例えばカーボンペースト等の非金属導電フィラーが配合された導電塗料から構成するとよい。この作用側電極26を銅板や金属薄膜によって構成することもできるが、ここから溶出した金属が薬物投与に際して生体に移行することも考えられるので、非金属性が好ましい。
第1電解液保持部28は、例えば、作用側電極26に塗布された電解質塗料から構成される。この電解質塗料は電解質を含有する塗料であり、水の電解反応(陽極での酸化及び陰極での還元)よりも酸化又は還元され易い電解質、例えばアスコルビン酸(ビタミンC)やアスコルビン酸ナトリウム等の薬物、乳酸、シュウ酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸及び/又はその塩を使用することが特に好ましく、これにより、酸素ガスや水素ガスの発生を抑制することが可能であり、又、溶媒に溶解した際に緩衝電解液となる組合せの複数種の電解質を配合することにより、通電中におけるpHの変動を抑制することもできる。
電解質塗料には、塗料としての塗布性や製膜性を向上させるために、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール等の親水性高分子が配合され、又、電解質塗料の粘度を調整するための水、エタノール、プロパノール等の溶媒が適当量配合される。更に、増粘剤、チキソ剤、消泡剤、顔料、香料、着色料等の適宜の追加的な成分を配合することもできる。
第2イオン交換膜30は、第1電解液保持部28に第2のイオン交換塗料を塗布することによって形成される。
この第2のイオン交換塗料は、後述の、薬液保持部32中の薬物イオンの帯電イオンと反対の第2導電型のイオンを対イオンとするイオン交換基が導入されたイオン交換樹脂を含有する塗料であり、薬液保持部32に保持されている薬物イオンがカチオンである場合にはアニオン交換樹脂が配合され、逆に、薬物イオンがアニオンである場合にはカチオン交換樹脂が配合される。
薬液保持部32は、第2イオン交換膜30に塗布された薬物塗料からなり、水等の溶媒に溶解する等によりカチオン又はアニオンの薬物イオンに解離する薬物(薬物の前駆体を含む)を含有する塗料である。カチオンの薬物イオンに解離する薬物としては、ニコチン酸ベンジル、ノニル酸ワリニルアミド等の血行促進の効能を有する薬物やサリチル酸グリコール、サリチル酸メチル等の消炎及び鎮痛の効能を有する薬物を例示することができる。又、アニオンの薬物イオンに解離する薬物としては、ケトプロフェン、インドメタシン、ジクロフェナク、フェルビナク等の消炎及び鎮痛の効能を有する薬物を例示することができる。
第1イオン交換膜34は、薬液保持部32に塗布された第1のイオン交換塗料から形成されている。この第1のイオン交換塗料は、薬液保持部32中の薬物イオンと同一の第1導電型のイオンを対イオンとするイオン交換基が導入されたイオン交換樹脂を含有する塗料であり、薬液保持部32に保持されている薬物イオンがカチオンである場合には、カチオン交換樹脂が配合され、薬物イオンがアニオンである場合にはアニオン交換樹脂が配合される。
カチオン交換樹脂としては、ポリスチレン樹脂やアクリル酸系樹脂等の炭化水素系樹脂やパーフルオロカーボン骨格を有するフッ素系樹脂等の3次元的な網目構造を持つ高分子に、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等のカチオン交換基(対イオンがカチオンである交換基)が導入されたイオン交換樹脂が制限無く使用することができる。
又、アニオン交換樹脂としては、上記カチオン交換樹脂と同様の3次元的な網目構造を持つ高分子に、1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基、4級イミダゾリウム基等のアニオン交換基(対イオンがアニオンである交換基)が導入されたイオン交換樹脂が制限無く使用できる。
非作用側電極構造体22における非作用側電極36は、作用側電極26と同様の構成であり、非作用側電極構造体22におけるベースシート19の一方の面側に設けられている。又、第2電解液保持部38及び第3電解液保持部42の構成及び成分も、第1電解液保持部28と同様である。
第3イオン交換膜40は、第2電解液保持部38上に塗布されたイオン交換塗料から形成されている。このイオン交換塗料は、第1イオン交換膜34を形成している第1のイオン交換塗料と同様に第1導電型のイオンを対イオンとするイオン交換基が導入されたイオン交換樹脂を含有する塗料であり、第1イオン交換膜34と同様のイオン交換膜として機能する。
第4イオン交換膜44は、第3電解液保持部42上に塗布された、上記の第2のイオン交換塗料と同様に第2導電型のイオンを対イオンとするイオン交換基が導入されたイオン交換樹脂を含有する塗料であり、第2イオン交換膜30と同様のイオン交換膜として機能する。
ベースシート19の他方の面には、作用側電極端子26Aが設けられ、この作用側電極端子26Aは、作用側電極26に対して、ベースシート19に設けたスルーホールを介して導通されている。
同様に、非作用側電極構造体22におけるベースシート19の他方の面には、非作用側電極端子36Aが設けられていて、この非作用側電極端子36Aは、非作用側電極36に対して、非作用側ベースシート19に形成されたスルーホールを介して導通されている。
作用側電極構造体20及び非作用側電極構造体22は、共に、パイプ状のセル20A、22A内に配置され、その先端の第1イオン交換膜34及び第4イオン交換膜44がそれぞれ露出されて、生体側に接触できるようにされている。
ここで、作用側電極構造体20及び非作用側電極構造体22のそれぞれの先端の第1イオン交換膜34及び第4イオン交換膜44とは、通電時に、これらの間に直接電流が流れないようにするために、一定の隙間が設けられている。
直流電源24は、セル型電池であって、ベースシート19の一方の面に印刷等の塗布法により順次積層してされる第1活電極層48と、セパレータ層50と、第2活電極層52とから構成されている。直流電源24の、第1活電極層48と作用側電極26とは、導電塗料の塗膜54により、又、第2活電極層52と非作用側電極36とが、絶縁ペースト層49を介して形成された導電塗料の塗膜56によりそれぞれ接続されている。
直流電源24を構成する薄型の電池は、例えば、特開平11−067236号公報、米国特許公開公報2004/0185667A1号公報、米国特許6855441号公報等に開示されるものを使用することができ、この第1実施形態例の構造に限定されるものでない。
次に、低周波治療器10を用いた治療方法について説明する。
まず、関電極パッド12にイオントフォレーシス装置18を取付ける。次に、例えば被治療部を挟んで両側に、関電極パッド12及び不関電極パッド14を生体に当てる。この際、イオントフォレーシス装置18の第1イオン交換膜34及び第4イオン交換膜44が患部又はその近傍に接触するように設定する。
次に、低周波電源16から、関電極パッド12と不関電極パッド14間に所定の周波数の電流を流すと、筋肉等の患部の生体組織が収縮する。これにより、マッサージ効果、血行促進効果、鎮痛効果等が得られる。
一方、作用側電極構造体20の薬液保持部32に保持されている薬物イオンが第1イオン交換膜34から、被治療部の表面に投与され、この薬物イオンにより、生体組織の収縮による治療効果が高められる。例えば薬物がニコチン酸ベンジルやノニル酸ワニリルアミドであったとすれば、これらの薬物イオンが、患部に浸入して血行を促進するので、生体組織の収縮による血行促進効果と併せて治療効果が高められる。又、薬物がサリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、ケトプロフェン、インドメタシン、ジクロフェナク、フェルビナクであったとすれば、これらの薬物イオンが患部の消炎や鎮痛に寄与するので、生体組織の収縮による血行促進効果と併せて治療効果が高められる。
治療が終了したら関電極パッド12から使用済みのイオントフォレーシス装置18を取外す。再度治療を行う場合は、未使用のイオントフォレーシス装置18を関電極パッド12を取付ける。
尚、本第1実施形態例において、イオントフォレーシス装置18は、関電極パッド12に取付けられているが、例えば、被治療部を挟んで関電極パッド及び不関電極パッドを生体に貼り付ける場合のように、関電極パッド及び不関電極パッド双方を患部又はその近傍に配置して治療を行う場合、図5に示される本発明の第2実施形態例に係る低周波治療器60のように、イオントフォレーシス装置18を不関電極パッド14に取付けてもよい。又、図6に示される本発明の第3実施形態例に係る低周波治療器70のように、イオントフォレーシス装置18を関電極パッド12及び不関電極パッド14双方に取付けてもよい。
次に、本発明の第4実施形態例について説明する。
本第4実施形態例に係る低周波治療器80は、図7に示されるように、イオントフォレーシス装置82が、関電極パッド12に取付け可能でありイオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体84と、不関電極パッド14に取付け可能であり作用側電極構造体84から薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体86と、これら作用側電極構造体84及び非作用側電極構造体86に異なる極性で接続される直流電源88と、を有してなる構成であることを特徴としている。
他の構成については、前記第1実施形態例に係る低周波治療器10と同様であるので、図1〜4と同一符号を用いることとして説明を省略する。
作用側電極構造体84は、前記第1実施形態例に係る作用側電極構造体20と同様の構成であり、関電極パッド12に着脱自在に取付けられている。非作用側電極構造体86も、前記第1実施形態例に係る非作用側電極構造体22と同様の構成であり、不関電極パッド14に着脱自在に取付けられている。
直流電源88は、ケーブル12Fを介して作用側電極構造体84に接続され、ケーブル14Fを介して非作用側電極構造体86に接続されるようになっている。直流電源88は、例えばAC−DC変換器あるいは乾電池、ボタン電池等であり、低周波電源16と組み合わされている。直流電源88の通電時の電流値や投与時間である通電時間を調整する制御装置を設け、ダイヤル等の調整手段によって一定範囲で電流値及び投与時間を調節できるようにしてもよい。直流電源88が作用側電極構造体84及び非作用側電極構造体86に供給する電流は連続直流型に限定されず、薬液保持部32の薬物の種類等によりパルス型や交流型としてもよいが、この場合、直流電源88は、作用側電極構造体84には正又は負のいずれか一方の電流だけを供給するように構成する。
尚、直流電源88が作用側電極構造体84に正の電流を供給する場合、低周波電源16は、正の範囲内だけで大きさが変異する電流を関電極パッド12に供給することが好ましい。又、直流電源88が作用側電極構造体84に負の電流を供給する場合、低周波電源16は、負の範囲内で大きさが変異する電流を関電極パッド12に供給することが好ましい。このようにすることで、関電極パッド12と作用側電極構造体84とのクロストークや不関電極パッド14と非作用側電極構造体86とのクロストークを防止できる。
低周波治療器80も、前記第1実施形態例に係る低周波治療器10と同様に作用側電極構造体84から薬物イオンが被治療部の表面に投入され、この薬物イオンにより、生体組織の収縮による治療効果が高められる。
又、作用側電極構造体84及び非作用側電極構造体86は、1回の治療毎に交換する必要があるが、直流電源88については繰り返し使用することが可能である。
尚、本第4実施形態例において、作用側電極構造体84は関電極パッド12に取付けられ、非作用側電極構造体86は不関電極パッド14に取付けられているが、例えば、患部を挟んで関電極パッド及び不関電極パッドを生体に貼り付ける場合のように、関電極パッド及び不関電極パッド双方を被治療部又はその近傍に配置して治療を行う場合、作用側電極構造体84を不関電極パッド14に取付け、非作用側電極構造体86を関電極パッド12に取付けてもよい。
本発明の第1実施形態例に係る低周波治療器の概略構造を示す平面図 同低周波治療器におけるイオントフォレーシス装置を拡大して示す平面図 同側面図 図2におけるIV−IV線に沿う断面図 本発明の第2実施形態例に係る低周波治療器の概略構造を示す平面図 本発明の第3実施形態例に係る低周波治療器の概略構造を示す平面図 本発明の第4実施形態例に係る低周波治療器の概略構造を示す平面図
符号の説明
10、60、70、80…低周波治療器
12…関電極パッド
14…不関電極パッド
16…低周波電源
18、82…イオントフォレーシス装置
20、84…作用側電極構造体
22、86…非作用側電極構造体
24、88…直流電源
26…作用側電極
28…第1電解液保持部
30…第2イオン交換膜
32…薬液保持部
34…第1イオン交換膜
36…非作用側電極
38…第2電解液保持部
40…第3イオン交換膜
42…第3電解液保持部
44…第4イオン交換膜

Claims (5)

  1. 関電極パッドと、不関電極パッドと、これら関電極パッド及び不関電極パッドに接続される低周波電源と、を有してなる低周波治療器であって、
    前記関電極パッド及び不関電極パッドの少なくとも一方に取付け可能であるイオントフォレーシス装置が備えられ、
    該イオントフォレーシス装置は、イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体と、前記作用側電極構造体から薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体と、これら作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を含むことを特徴とする低周波治療器。
  2. 関電極パッドと、不関電極パッドと、これら関電極パッド及び不関電極パッドに接続される低周波電源と、を有してなる低周波治療器であって、
    前記関電極パッド及び不関電極パッドの一方に取付け可能でありイオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するための作用側電極構造体と、前記関電極パッド及び不関電極パッドの他方に取付け可能であり前記作用側電極構造体から前記薬物イオンを投与する際に対電極となる非作用側電極構造体と、これら作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を含むイオントフォレーシス装置が備えられたことを特徴とする低周波治療器。
  3. 請求項2において、
    前記作用側電極構造体は、前記関電極パッドに取付け可能であることを特徴とする低周波治療器。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記薬物イオンは、血行促進、消炎及び鎮痛のいずれかの効能を有する薬物イオンであることを特徴とする低周波治療器。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記作用側電極構造体は、
    前記直流電源での、前記薬物イオンの帯電イオンと同種の極性に接続された作用側電極と、
    この作用側電極の前面に配置され、第1電解液が保持されている第1電解液保持部と、
    この第1電解液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンの帯電イオンと反対の第2導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第2イオン交換膜と、
    この第2イオン交換膜の前面に配置され、前記薬物イオンを含む薬液が保持されている薬液保持部と、
    この薬液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンの帯電イオンと同種の第1導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第1イオン交換膜と、
    を有してなり、
    前記非作用側電極構造体は、
    前記直流電源での、前記薬物イオンの帯電イオンと反対の極性に接続された非作用側電極と、
    この非作用側電極の前面に配置され、第2電解液が保持されている第2電解液保持部と、
    この第2電解液保持部の前面に配置され、前記第1導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第3イオン交換膜と、
    この第3イオン交換膜の前面に配置され、第3電解液が保持されている第3電解液保持部と、
    この第3電解液保持部の前面に配置され、前記第2導電型のイオンを選択的に通過させる機能を有する第4イオン交換膜と、
    を有してなることを特徴とする低周波治療器。
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