JP2007089609A - トレーニングマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ディップ運動及びプルダウン運動(チニング運動)を行うことができるトレーニングマシンを提供すること。
【解決手段】 装置本体4に装着された一対の第1アーム部材32,34と、これら第1アーム部材に設けられた第1把持部40,42と、第1アーム部材32,34の中間部から上方に延びる一対の第2アーム部材44,46と、これら第2アーム部材に設けられた第2把持部48,50と、第1及び第2アーム部材に負荷を付与するための負荷付与手段74と、負荷付与手段74からの負荷を第1及び第2アーム部材に伝達するための負荷伝達手段80とを具備するトレーニングマシン。第1把持部40,42を把持して押し下げて第1アーム部材32,34を旋回させてディップ運動を行い、また第2把持部48,50を把持して引き下げて第2アーム部材44,46を旋回させてプルダウン運動を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、筋肉を疲労させて鍛えるトレーニングマシンに関する。
ディップ運動(腕を伸ばす腕立て運動)を行うトレーニングマシンとして、装置本体と、装置本体に旋回自在に装着された一対のアーム部材と、一対のアーム部材間に配設されたシート手段と、前記一対のアーム部材に負荷を付与するための負荷付与手段と、具備し、一対のアーム部材の先端部に把持部が設けられたものが知られてている。このトレーニングマシンを用いてディップ運動を行うときには、トレーニング者はシート手段に座り、一対のアーム部材の把持部を両手で把持し、このような状態にて、負荷付与手段の負荷に抗して両腕を伸ばしながら一対のアーム部材を押し下げるようにして運動を行っている(非特許文献1参照)。
また、プルダウン運動(腕を縮める懸垂運動)(又はチニング運動)を行うトレーニングマシンとして、床面に設置される装置本体と、装置本体の上端部に旋回自在に装着された一対のアーム部材と、一対のアーム部材間に配設されたシート手段と、一対のアーム部材に負荷を付与するための負荷付与手段と、を具備し、一対のアーム部材の先端部に把持部が設けられたものが知られている。このトレーニングマシンを用いてプルダウン運動(チニング運動)を行うときには、トレーニング者はシート手段に座り、一対のアーム部材の把持部を両手で把持し、このような状態にて、負荷付与手段の負荷に抗して両腕を縮めるようにして一対のアーム部材を引っ張り下げるようにして運動を行っている(非特許文献2参照)。
目で見る筋力トレーニングの解剖学 第48頁 目で見る筋力トレーニングの解剖学 第62頁
しかしながら、従来の上述したトレーニングマシンでは、次の通りの解決すべき問題がある。即ち、ディップ運動を行うトレーニングマシンでは、ディップ運動の専用マシンとして開発されており、それ故に、ディップ運動についてはそのマシンを用いて所望の運動を行うことができるが、その他の運動に適用することは困難となる。また、プルダウン運動(チニング運動)を行うトレーニングマシンでは、プルダウン運動の専用マシンとして開発されており、それ故に、プルダウン運動については所望の通りに行うことができるが、その他の運動に適用することは困難である。トレーニングジムなどにおいては、各種の運動を行って筋肉を鍛えるための多数種のトレーニングマシンを用意しなければならず、特に各種運動のための専用マシンを用いるとすれば広い設置スペースが必要となるとともに、マシンの購入金額も高くなる問題がある。
本発明の目的は、ディップ運動及びプルダウン運動(チニング運動)を行うことができるトレーニングマシンを提供することである。
本発明の請求項1に記載のトレーニングマシンは、床面に設置される装置本体と、前記装置本体に所定方向に延びる旋回軸線を中心として一体的に旋回するように装着された一対の第1アーム部材と、前記一対の第1アーム部材の先端部に設けられた第1把持部と、前記一対の第1アーム部材の中間部からそれぞれ上方に延びる一対の第2アーム部材と、前記一対の第2アーム部材の先端部に設けられた第2把持部と、前記第1及び第2アーム部材に負荷を付与するための負荷付与手段と、前記負荷付与手段からの負荷を前記第1及び第2アーム部材に伝達するための負荷伝達手段と、前記一対の第1アーム部材間に配設されたシート手段と、を具備し、
前記シート手段に座った状態にて、前記一対の第1アーム部材の前記第1把持部を把持して押し下げて前記一対の第1アーム部材を前記旋回軸線を中心として旋回させてディップ運動を行い、また前記シート手段に座った状態にて、前記一対の第2アーム部材の前記第2把持部を把持して引き下げて前記第1アーム部材を前記旋回軸線を中心として旋回させてプルダウン運動を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のトレーニングマシンでは、前記第1アーム部材は横方向に延びる旋回軸線を中心として前記装置本体に旋回自在に支持され、前記第1アーム部材は前方向に略水平に延びており、前記第1アーム部材の先端部が前記第1把持部として機能し、また前記第2アーム部材は前記一対の第1アーム部材の中間部から上方に略垂直に延びており、前記第2アーム部材の先端部に外側に延びるように前記第2把持部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のトレーニングマシンでは、前記装置本体には、前記シート手段に関連してクッションが設けられており、前記シート手段に座った状態にてトレーニング者の両膝を前記クッションの下側に位置付け、かかる状態にて前記一対の第1アーム部材の前記第1把持部を把持して押し下げて前記第1アーム部材を旋回させてディップ運動を行い、また前記シート手段に座った状態にてトレーニング者の両膝を前記クッションの下側に位置付け、かかる状態にて前記一対の第2アーム部材の前記第2把持部を把持して引き下げて前記第1アーム部材を旋回させてプルダウン運動を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項請求項4に記載のトレーニングマシンでは、前記一対の第1アーム部材に関連して、前記一対の第1アーム部材と反対方向に延びるウエイト用アーム部材が設けられ、前記ウエイト用アーム部材にバランスウエイトが位置調整自在に取り付けられることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載のトレーニングマシンでは、前記一対の第1アーム部材に関連して、前記一対の第1アーム部材と反対方向に延びるウエイト用アーム部材が設けられ、前記ウエイト用アーム部材にウエイト取付部が設けられた取付部材が位置調整自在に取り付けられ、前記取付部材の前記ウエイト取付部に補助ウエイトが着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
更に、本発明の請求項6に記載のトレーニングマシンでは、前記負荷付与手段は重力を利用したウエイト体を備え、前記ウエイト体に関連して、前記ウエイト体の上移動から下移動に切り替わる際に下方向の力を発生させるための反発抵抗付与手段が設けられ、前記反発抵抗付与手段は、ばね定数の比較的大きい第1コイルばね部材と、ばね定数が比較的小さい第2コイルばね部材とから構成され、前記第1及び第2コイルばねが直列的に配設され、前記第1コイルばね部材は主として反発抵抗付与として作用し、前記第2コイルばね部材は主として緩衝として作用することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のトレーニングマシンによれば、一対の第1アーム部材が一体的に旋回するように装置本体に旋回自在に支持されているとともに、一対の第1アーム部材の中間部に上方に延びる第2アーム部材がそれぞれ設けられ、第1アーム部材には先端部には第1把持部が設けられ、第2アーム部材の先端部に第2把持部が設けられている。ディップ運動を行うときには、シート手段に座って両腕を曲げた状態で一対の第1アーム部材の第1把持部を両腕を両手で把持し、この状態にて両腕を伸ばしながら第1把持部を押し下げる。かく押し下げると、一対の第1アーム部材が負荷付与手段から負荷伝達手段を介して伝達される負荷に抗して旋回され、このように旋回させることによって、主として大胸筋に対するディップ運動を効果的に行うことができる。また、プルダウン運動を行うときには、シート手段に座って両腕を伸ばした状態で一対の第2アーム部材の第2把持部を両手で把持し、この状態にて両腕を縮めるようにしながら第2把持部を引っ張り下げる。かく引っ張り下げると、一対の第2アーム部材が負荷付与手段から負荷伝達手段を介して伝達される負荷に抗して旋回され、このように旋回させることによって、主として広背筋に対するプルダウン運動(チニング運動)を効果的に行うことができる。
また、本発明の請求項2に記載のトレーニングマシンによれば、前方に略水平に延びる一対の第1アーム部材の先端部が第1把持部として機能し、第1アーム部材から略垂直に延びる第2アーム部材の先端部に外側に延びるように第2把持部が設けられているので、ディップ運動を行うときには、両腕を縮めた状態で第1アームの第1把持部を所要の通りに把持することができ、またプルダウン運動(チニング運動)を行うときには、両腕を伸ばした状態で第2アーム部材の第2把持部を所要の通りに把持することができる。
また、本発明の請求項3に記載のトレーニングマシンによれば、シート手段に関連してクッションが設けられ、ディップ運動及びプルダウン運動(チニング運動)を行うときには、シート手段に座った状態にて両膝をクッションの下側に位置付けるので、このクッションが支えとなり、ディップ運動のときには両腕を伸ばしながら一対の第1アーム部材を安定して押し下げることができ、またプルダウン運動(チニング運動)のときには両腕を縮めながら一対の第2アーム部材を安定して引っ張り下げることができる。
また、本発明の請求項4に記載のトレーニングマシンによれば、一対の第1アーム部材に関連して、かかる一対の第1アーム部材と反対方向に延びるウエイト用アーム部材が設けられ、このウエイト用アーム部材にバランスウエイトが取り付けられるので、このバランスウエイトによって負荷付与手段からのとの負荷とのある程度のバランスが保たれ、第1及び第2アーム部材を旋回させる際の左右のバランスを保って旋回部材の旋回動を安定させることができる。また、このバランスウエイトがウエイト用アーム部材に位置調整自在に取り付けられているので、その取付位置を調整することによって、バランスウエイトにより付与されるバランス力を調整することができる。
また、本発明の請求項5に記載のトレーニングマシンによれば、一対の第1アーム部材に関連して、一対の第1アーム部材と反対方向に延びるウエイト用アーム部材が設けられ、このウエイト用アーム部材に取付部材を介して補助ウエイトが取り付けられるので、この補助ウエイトによって、負荷付与手段から第1アーム部材に作用する負荷の大きさを調整することができる。また、取付部材がウエイト用アーム部材に位置調整自在に取り付けられ、また補助ウエイトが取付部材のウエイト取付部に着脱自在に取り付けられるので、取付部材の取付位置及びウエイト取付部に取り付ける補助ウエイトの個数を調整することによって、負荷付与手段から一対の第1アーム部材に作用する負荷の大きさを段階的に調整することができる。
更に、本発明の請求項6に記載のトレーニングマシンによれば、負荷付与手段は重力を利用したウエイト体を備え、このウエイト体に関連して、ウエイト体の上移動から下移動に切り替わる際に下方向の力を発生させるための反発抵抗付与手段が設けられ、反発抵抗付与手段は、直列的に配設された第1及び第2コイルばね部材から構成されている。従って、ウエイト体が上移動から下移動に切り替わる際には、第1コイルばねが収縮して慣性によるウエイト体の浮き上がりを防止して下方向への戻り力を付与することができるとともに、この第1コイルばねが収縮して大きな戻り力を付与するまえに第2コイルばねが収縮して上移動から下移動に切り替わる際の衝撃を緩衝することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従うトレーニングマシンの最良の形態について説明する。
まず、図1〜図8を参照して、本発明に従うトレーニングマシン一実施形態について説明する。図1は、一実施形態のトレーニングマシンを示す正面図であり、図2は、図1のトレーニングマシンの側面図であり、図3は、図1のトレーニングマシンを用いたディップ運動において両腕を縮めた状態を示す図であり、図4は、ディップ運動において両腕を伸ばした状態を示す図であり、図5は、図1のトレーニングマシンを用いたプルダウン運動において両腕を伸ばした状態を示す図であり、図6は、両腕を縮めた状態を示す図である。
図1及び図2において、図示のトレーニングマシン2は、床面に設置される装置本体4を備え、この装置本体4の前部(図1において紙面に対して手前側、図2において右側)がトレーニング部6となり、その後部(図1において紙面に対して背面側、図2において左側)が負荷部8となっている。トレーニング部6はフレーム構造10となり、負荷部10は後面が開放されたハウジング構造12となっている。
図示のトレーニング部6のフレーム構造10は、基台フレーム14と、この基台フレーム14の後部から上方に延びる一対の主フレーム16,18とを有し、これら主フレーム18,20の中間部が接続フレーム20を介して接続されている。基台フレーム14の横方向(図1において左右方向、図2において紙面に垂直な方向)中央部であって、その前端部には、シート手段22が設けられている。シート手段22は基台フレーム14から上方に延びる脚部材24と、この脚部材24の上端部に設けられた座部26とから構成され、脚部材24には、脚部材24側に設けられる挿通孔と座部30側に設けられる複数の貫通孔との組合せからなる高さ調整機構28が設けられている。
このフレーム構造12の後部の両側部には主フレーム16,18が設けられ、これら主フレーム16,18の上端部に、一対の第1アーム部材32,34が支持軸36(図1において、第1アーム部材32側のもののみを示す)を介して旋回自在に装着され、上記シート手段22はこれら第1アーム部材32,34間に配置される。支持軸36は旋回軸線を構成し、この実施形態では横方向に延びている。一対の第1アーム部材32,34の中間部には両アーム部材32,34を接続するための接続フレーム38が設けられており、従って、一対の第1アーム部材32,34は、この接続フレーム38を介して一体的に旋回動される。かかる一対の第1アーム部材32,34の先端部は、トレーニング者がディップ運動を行うときに把持する第1把持部40,42として機能する。この実施形態では、一対の第1アーム部材32,34をフレーム構造12に直接的に旋回自在に装着しているが、このような構成に限定されず、フレーム構造12に旋回取付部材を旋回自在に装着し、かかる旋回取付部材に一対の第1アーム部材を取り付けるようにしてもよい。
一対の第1アーム部材32,34の中間部にはそれぞれ第2アーム部材44,46が設けられ、これら第2アーム部材44,46は上述した第1アーム部材32,34と一体的に支持軸36を中心として旋回される。第2アーム部材44,46は、第1アーム部材32,34から実質上垂直に延び、それらの先端部には、トレーニング者がプルダウン運動(チニング運動)を行うときに把持する第2把持部48,50が設けられている。これら第2把持部48,50は装置本体4の横方向外側に延びるように設けられている。
一対の第1アーム部材32,34と一対の第2アーム部材44,46との間には、弧状の補強部材52(図1において、一方の第1及び第2アーム部材32,44間に設けられたもののみを示す)が設けられている。また、第1及び第1アーム部材34,46側の補強部材52には、ハウジング構造12の前面に当接する旋回阻止部材54が設けられている。この旋回阻止部材54は、ハウジング構造12に当接して矢印56で示す方向の旋回動を阻止し、ハウジング構造12に当接することによって、第1及び第2アーム部材32,34,44,46は、図1及び図2に示す通常位置に保持され、この通常位置から矢印58で示す方向の旋回動が許容される。この通常位置においては、一対の第1アーム部材32,34は主フレーム16,18から略水平に、この実施形態では実質上水平に前方に延び、一対の第2アーム部材44,46は対応する第1アーム部材32,34から略垂直に、この実施形態では実質上垂直に延びている。尚、旋回阻止部材54の先端部には、当接時の衝撃を緩和するための緩衝部材を設けるのが望ましい。
また、フレーム構造10の接続フレーム20には、この接続フレーム20から前方にシート手段22に向かって延びる補助フレーム60が設けられ、この補助フレーム60の前部が、基台フレーム14に固定された支持フレーム62により支持されている。補助フレーム60の先端部には両側に突出するように支持軸64が設けられ、支持軸64の突出部にローラ状のクッション66,68が取り付けられている。トレーニング者がディップ運動及びプルダウン運動を行うときに両膝がかかるクッション66,68の下側に位置付けられる。
次に、負荷部8について説明すると、図示のハウジング構造14は、基台フレーム14の右部後端部から上方に延びる垂直ハウジング72を備えている。この垂直ハウジング72の横断面形状はコ字状であり、その内部に負荷付与手段74が配設されている。図示の負荷付与手段74は、複数のウエイト体76と、これらウエイト体76を支持するための支持ロッド78と、これらウエイト体76を支持ロッド78に解除自在にロックするための連結ピン80(図12参照)から構成され、連結ピン80によって支持ロッド78に着脱自在に連結されたウエイト体76が上方に持ち上げられる。ウエイト体76は、重量が例えば5kg程度のブロック状に形成されている。この負荷付与手段74及びそれに関連する構成については、後に説明する。
この負荷付与手段74により付与される負荷は負荷伝達手段80を介して一対の第1及び第2アーム部材36,38,44,46に伝達される。図示の負荷伝達手段80は伝達ワイヤ82から構成され、この伝達ワイヤ82の一端部が支持ロッド78に連結され、その他端部が、垂直ハウジング72に回転自在に支持された案内プーリ84を介して第2アーム部材46(補強部材52が設けられた第2アーム部材)に連結され、かかる第2アーム部材46を介して伝達される。尚、この実施形態では、伝達ワイヤ82の他端部を第2アーム部材46に連結しているが、このような構成に代えて、第1アーム部材34に連結するようにしてもよい。
この実施形態では、更に、一対の第1アーム部材32,34に関連して、ウエイト用アーム部材86が設けられている。ウエイト用アーム部材86は、一方の第1アーム部材32と一体的に回転する支持軸36に固定され、一対の第1アーム部材32,34と反対方向の後方に向けて延びている。このウエイト用アーム部材86には、バランスウエイト88が取り付けられた取付スリーブ90がその長手方向に位置調整自在に取り付けられている。即ち、ウエイト用アーム部材86には長手方向に間隔をおいて複数の貫通孔92が設けられ、また取付スリーブ90には挿通孔(図示せず)が設けられており、取付スリーブ90をウエイト用アーム部材86に沿って所定位置まで移動させ、この挿通孔及び特定の貫通孔92を通して連結ピン94を装着することによって、バランスウエイト88が取り付けられる。このトレーニングマシン2においては、負荷付与手段74からの負荷が第1及び第2アーム部材34,46側に作用し、またバランスウエイト88が第1及び第2アーム部材32,44側に作用するので、片側の第1及び第2アーム部材32,44に作用する負荷と他側の第1及び第1アーム部材34,46側に作用する負荷との左右バランスをある程度保ち、第1及び第2アーム部材32,34,44,46の後述する旋回動を安定させることができる。
このバランスウエイト88は、例えば図2に実線で示すように、支持軸36(旋回軸線)から離れた位置に保持されるときには大きなバランス力(図2において反時計方向に旋回させようとする力)を付与し、例えば図2に二点鎖線で示すように、支持軸36に近づいた位置に保持されるときには小さなバランス力を付与する。
尚、上述した実施形態では、一方の第1及び第2アーム部材32,44側にバランスウエイト88を配設し、他方の第1及び第2アーム部材34,46側に負荷付与手段74を配設しているが、上述した構成と反対に、一方の第1及び第2アーム部材32,44側に負荷付与手段74を配設し、他方の第1及び第2アーム部材34,46側にバランスウエイト88を配設するようにしてもよい。
このトレーニングマシン2は、図3及び図4に示すようにしてディップ運動(所謂、腕立て運動)のトレーニングに用いられ、また図5及び図6に示すようにしてプルダウン運動(所謂、懸垂運動)(チニング運動)のトレーニングに用いられる。
主として図3及び図4を参照して、上述したトレーニングマシン2を用いてディップ運動を行うときには、トレーニング者Hはシート手段22の座部26に座り、両膝を一対のクッション66,68の下側に位置付け、両腕を縮めるようにして両手で一対の第1アーム部材32,34の第1把持部40,42を把持し、図3に示すようなディップ運動に適した姿勢をする(図3参照)。
そして、このような状態にて、図4に示すように、両腕を伸ばすようにして第1把持部40,42を下方に押し下げる。かく押し下げると、所謂腕立てをするように大胸筋が収縮し、両腕の伸縮を繰り返して行うことにより、効果的なディップ運動を行って大胸筋を鍛えることができる。
このように第1把持部40,42を押し下げると、一対の第1アーム部材32,34が支持軸36を中心として図3に示す通常位置から図4に示す位置まで矢印98で示す方向に旋回され(第2アーム部材44,46も一体的に旋回される)、かく旋回されると、伝達ワイヤ82を介して支持ロッド78及びこれに連結されたウエイト体76が上方に持ち上げられ、これら支持ロッド78及びウエイト体76の重量が負荷として伝達ワイヤ82を介して一対の第1アーム部材32,34に作用し、トレーニング者Hは、これら重量による負荷に抗して第1アーム部材32,34を旋回させるようになり、適度な負荷によるディップ運動を行うことができる。
主として図5及び図6を参照して、上述したトレーニングマシン2を用いてプルダウン運動(チニング運動)を行うときには、トレーニング者Hはシート手段22の座部26に座り、両膝を一対のクッション66,68の下側に位置付け、両腕を上方に伸ばすようにして両手で一対の第2アーム部材44,46の第2把持部48,50を把持し、図5に示すようなプルダウン運動に適した姿勢をする(図5参照)。
そして、このような状態にて、図6に示すように、両腕を縮めるようにして第2把持部48,50を引き下げる。かく引き下げると、所謂懸垂をするように広背筋が収縮し、両腕の伸縮を繰り返して行うことにより、効果的なプルダウン運動を行って広背筋を鍛えることができる。
このように第2把持部48,50を押し下げると、一対の第2アーム部材44,46が一対の第1アーム部材32,34とともに支持軸36を中心として図5に示す通常位置から図6に示す位置まで矢印100で示す方向に旋回され、かく旋回されると、上述したと同様に、支持ロッド78及びこれに連結されたウエイト体76の重量が負荷として伝達ワイヤ82を介して一対の第2アーム部材44,46に作用し、トレーニング者Hは、これら重量による負荷に抗して第2アーム部材44,46を旋回させるようになり、適度な負荷によるプルダウン運動(チニング運動)を行うことができる。
図7〜図9は、変形形態のトレーニングマシンを示し、この変形形態では、バランスウエイトに代えて、補助ウエイトを用いている。図7は、変形形態のトレーニングマシンを示す側面図であり、図8は、図7のトレーニングマシンを用いたプルダウン運動を説明するための図であり、図9は、図7のトレーニングマシンにおいて補助ウエイトの取付個数を変えた状態を示す図である。尚、この変形形態において、図1から図6に示す実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図7及び図8において、この変形形態では、ウエイト用アーム部材86にスリーブ状の取付部材112が長手方向に位置調整自在に装着される。この形態では、上述したと同様に、取付部材112に挿通孔(図示せず)が設けられており、この取付部材112をウエイト用アーム部材86に沿って移動させて所定位置に位置付け、取付部材112の挿通孔及びウエイト用アーム部材86の特定の貫通孔92を通して連結ピン94を装着することによって、位置調整自在に取り付けられる。
この取付部材112には、上方に延びるウエイト取付部114が設けられ、かかるウエイト取付部114に補助ウエイト116が着脱自在に取り付けられる。補助ウエイト116は円盤状に形成され、その中央部に装着孔が設けられている。この補助ウエイト116は、ウエイト取付部114を被嵌するように取付部材112に取り付けられ、例えばロックナットなどを螺着することによって、取付部材112に着脱自在に取り付けられる。取付部材112に取り付けられる補助ウエイト116の数は適宜に設定することができ、この形態では、図7及び図8に示すように最大4個まで取り付けることができるが、その個数はトレーニングマシンの種類によって適宜設定することができる。この変形形態のその他の構成は、図1〜図6に示すトレーニングマシンと実質上同一である。
このトレーニングマシン2Aにおいては、その基本的構成が上述した同様であるので、上述したと同様に、ディップ運動及びプルダウン運動(チニング運動)に用いることができる。また、上述したように補助ウエイト116が装着される取付部材112がウエイト用アーム部材86に沿って位置調節自在であるので、例えば図7及び図8に示すように支持軸36(旋回軸線)から離れた位置に保持されるときには、負荷付与手段74からの負荷に更に増加される負荷の度合いが大きくなり、例えば図9に示すように支持軸36に近づいた位置に保持されるときには、負荷付与手段74からの負荷に更に増加される負荷の度合いが小さくなる。また、取付部材112に取り付けられる補助ウエイト116の数が調整可能であるので、例えば図7及び図8に示すように補助ウエイト116の取付個数が多い(図7及び図8では4個取り付けられている)ときには、負荷付与手段74からの付負荷に更に増加される負荷の度合いが大きくなり、例えば図8に示すように補助ウエイト116の取付個数が少ない(図9では2個取り付けられている)ときには、負荷付与手段からの付与に更に増加される負荷の度合いが小さくなる。このように、取付部材112の取付位置及びこれに取り付ける補助ウエイト116の取付個数によって、負荷付与手段の負荷に増加される負荷度合いを段階的に調整することができ、トレーニング者Hの体力に合ったディップ運動及びプルダウン運動を行うことができる。尚、取付部材112の取付位置及び補助ウエイト116の取付個数のいずれかによって負荷の減少度合いを調整するようにしてもよい。
上述したトレーニングマシン2(2A)においては、負荷付与手段74及びそれに関連する構成が、図10に示すように構成されている。図10において、基台フレーム14と垂直ハウジング72の上端部に設けられた上フレーム152との間に一対のガイドポスト151,153が設けられ、かかるガイドポスト151,153にウエイト体76がガイドポスト151,153に沿って上下方向に移動自在に装着され、このウエイト体76に関連して反発抵抗付与手段154,155が設けられている。各ウエイト体76には上下方向に貫通して貫通孔が設けられ、かかる貫通孔を通して支持ロッド78が挿入される。支持ロッド78には軸線方向に間隔をおいて複数の連結孔157が設けられ、各ウエイト体76の底部には挿入凹部159が設けられ、特定のウエイト体76の挿入凹部159及び支持ロッド78の対応する連結孔157(図1参照)を通して連結ピン161を装着することによって、この特定のウエイト体76及びその上側に位置するウエイト体76が支持ロッド78に着脱自在に連結される。
反発抵抗付与手段154,155は実質上同一の構成であり、以下、一方の反発抵抗付与手段154(155)について説明する。図示の反発抵抗付与手段154(155)は、ガイドポスト151(153)に被嵌された第1及び第2コイルばね部材160,162から構成され、第1及び第2コイルばね部材160,162が直列的に配設されている。第1ばね部材160は、比較的ばね定数が大きいばねから構成され、弾性変形し難くて主として反発抵抗付与作用を発揮し、第2ばね部材162は、比較的ばね定数が小さいばねから構成され、弾性変形し易くて主として衝撃緩衝作用を発揮する。
この形態では、最上位のウエイト体76の両端部に凸部164が設けられ、ガイドポスト151,153はかかる凸部164を貫通して上方に延びており、かかる凸部164の上面に当接するように第1コイルばね160が載置され、この第1コイルばね160に当接するように第2コイルばね162が載置され、ウエイト体74の凸部164と第1コイルばね部材160との間に第1ばね受け166が介在され、第1コイルばね部材160と第2コイルばね部材162との間に第2ばね受け168が介在され、また第2コイルばね部材162の上側に第3ばね受け170が装着されている。
一対のガイドポスト151,153には、反発抵抗付与手段154,155の上方に移動拘束部材172,174が取り付けられている。この移動拘束部材172,174は、例えば固定用ねじ(図示せず)によってガイドポスト151,153に取り付けられ、固定用ねじを緩めることによって高さ位置を調整することができ、これによって、反発抵抗付与手段154,156に対する相対的位置を調整することができる。
このような反発抵抗付与手段154,155を備えた負荷付与手段74においては、ウエイト体76が上移動から下移動に切り替わる際、即ちディップ運動において収縮した大胸筋が伸展する(又はプルダウン運動において収縮した広背筋が伸展する)際に、反発抵抗付与手段154,155の第1コイルばね部材160が、移動拘束部材172,174によって上移動が拘束されることによって、持ち上げられたウエイト体76に作用し、この反発抵抗力が伝達ワイヤ82を介して第1及び第2アーム部材32,34,44,46に伝達されて戻り方向に力として作用する。従って、この戻り方向に力によってウエイト体76の慣性による浮き上がりが防止され、トレーニング者はウエイト体76の上移動から下移動への切り替えの際にも負荷を感じるようになる。その結果、大胸筋(又は広背筋)の緊張状態が保たれ、大胸筋(又は広背筋)を効果的に刺激してより効果的なディップ運動(又はプルダウン運動)を行うことができる。このとき、反発抵抗付与手段154,155の第2コイルばね部材162は大きく弾性変形して第1コイルばね部材160によって付与される反発抵抗力を緩衝するので、ウエイト体76の上下移動を安定的にスムースにすることができる。
以上、本発明に従うトレーニングマシンの各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
一実施形態のトレーニングマシンを示す正面図。 図1のトレーニングマシンの側面図。 図1のトレーニングマシンを用いたディップ運動において両腕を縮めた状態を示す図。 ディップ運動において両腕を伸ばした状態を示す図。 図1のトレーニングマシンを用いたプルダウン運動において両腕を伸ばした状態を示す図。 プルダウン運動において両腕を縮めた状態を示す図である。 変形形態のトレーニングマシンを示す側面図。 図7のトレーニングマシンを用いたプルダウン運動を説明するための図。 図7のトレーニングマシンにおいて補助ウエイトの取付個数を変えた状態を示す図。 負荷付与手段及びそれに関連する構成を示す背面図。
符号の説明
2,2A トレーニングマシン
4 装置本体
26 シート手段
32,34 第1アーム部材
36 支持軸
40,42 第1把持部
44,46 第2アーム部材
48,50 第2把持部
66,68 クッション
74 負荷付与手段
76 ウエイト体
80 負荷伝達手段
82 伝達ワイヤ
86 ウエイト用アーム部材
88 バランスウエイト
116 補助ウエイト

Claims (6)

  1. 床面に設置される装置本体と、前記装置本体に所定方向に延びる旋回軸線を中心として一体的に旋回するように装着された一対の第1アーム部材と、前記一対の第1アーム部材の先端部に設けられた第1把持部と、前記一対の第1アーム部材の中間部からそれぞれ上方に延びる一対の第2アーム部材と、前記一対の第2アーム部材の先端部に設けられた第2把持部と、前記第1及び第2アーム部材に負荷を付与するための負荷付与手段と、前記負荷付与手段からの負荷を前記第1及び第2アーム部材に伝達するための負荷伝達手段と、前記一対の第1アーム部材間に配設されたシート手段と、を具備し、
    前記シート手段に座った状態にて、前記一対の第1アーム部材の前記第1把持部を把持して押し下げて前記一対の第1アーム部材を前記旋回軸線を中心として旋回させてディップ運動を行い、また前記シート手段に座った状態にて、前記一対の第2アーム部材の前記第2把持部を把持して引き下げて前記第1アーム部材を前記旋回軸線を中心として旋回させてプルダウン運動を行うことを特徴とするトレーニングマシン。
  2. 前記第1アーム部材は横方向に延びる旋回軸線を中心として前記装置本体に旋回自在に支持され、前記第1アーム部材は前方向に略水平に延びており、前記第1アーム部材の先端部が前記第1把持部として機能し、また前記第2アーム部材は前記一対の第1アーム部材の中間部から上方に略垂直に延びており、前記第2アーム部材の先端部に外側に延びるように前記第2把持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトレーニングマシン。
  3. 前記装置本体には、前記シート手段に関連してクッションが設けられており、前記シート手段に座った状態にてトレーニング者の両膝を前記クッションの下側に位置付け、かかる状態にて前記一対の第1アーム部材の前記第1把持部を把持して押し下げて前記第1アーム部材を旋回させてディップ運動を行い、また前記シート手段に座った状態にてトレーニング者の両膝を前記クッションの下側に位置付け、かかる状態にて前記一対の第2アーム部材の前記第2把持部を把持して引き下げて前記第1アーム部材を旋回させてプルダウン運動を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のトレーニングマシン。
  4. 前記一対の第1アーム部材に関連して、前記一対の第1アーム部材と反対方向に延びるウエイト用アーム部材が設けられ、前記ウエイト用アーム部材にバランスウエイトが位置調整自在に取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトレーニングマシン。
  5. 前記一対の第1アーム部材に関連して、前記一対の第1アーム部材と反対方向に延びるウエイト用アーム部材が設けられ、前記ウエイト用アーム部材にウエイト取付部が設けられた取付部材が位置調整自在に取り付けられ、前記取付部材の前記ウエイト取付部に補助ウエイトが着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトレーニングマシン。
  6. 前記負荷付与手段は重力を利用したウエイト体を備え、前記ウエイト体に関連して、前記ウエイト体の上移動から下移動に切り替わる際に下方向の力を発生させるための反発抵抗付与手段が設けられ、前記反発抵抗付与手段は、ばね定数の比較的大きい第1コイルばね部材と、ばね定数が比較的小さい第2コイルばね部材とから構成され、前記第1及び第2コイルばねが直列的に配設され、前記第1コイルばね部材は主として反発抵抗付与として作用し、前記第2コイルばね部材は主として緩衝として作用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトレーニングマシン。
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