JP2007088442A - 圧電体素子、それを用いた液体吐出ヘッド、および液体吐出装置 - Google Patents

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活水 青木
Kenichi Takeda
憲一 武田
Toshihiro Ifuku
俊博 伊福
Katayoshi Matsuda
堅義 松田
Hiroshi Funakubo
浩 舟窪
Shintaro Yokoyama
信太郎 横山
Masaru Okamoto
賢 岡本
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Abstract

【課題】変位能、効率および使用耐久性に優れた圧電アクチュエータとして好適な圧電体を提供すること、特に微細構造加工に適した横振動モード圧電体アクチュエータに好適に使用可能な、圧電体を提供する。
【解決手段】圧電体と、該圧電体に接する一対の電極とを有する圧電体素子において、前記圧電体の圧電定数d33及びd31について、下記関係式(I);
0.1≦|d33/d31|≦1.8 (I)
を満たすことを特徴とする圧電体素子。
【選択図】図16

Description

本発明は、圧電体素子、それを用いた液体吐出ヘッド、および液体吐出装置に関するものである。
圧電体素子は、圧電現象すなわち、圧電材料に応力を加えた時に電界が生じる圧電効果、または、圧電材料に電界を加えた時に応力が生じる逆圧電効果、を利用した機能素子である。
圧電効果を利用した素子としては、圧電点火素子や、加速度センサ素子、ジャイロ角速度センサ素子、歪みゲージ素子等に持いられている。また逆圧電効果を利用した素子としては、超音波振動素子、スピーカ、SPM(Scanning Prove Microscope)のステージなどの精密駆動素子などに利用されている。さらに、近年では、インクジェットヘッドの吐出駆動素子、さらにはMEMSなどの駆動素子などに利用されている。
逆圧電効果を利用し、微細精密駆動させる機能を持たせた圧電体素子については、電界を加えた方向に対する、圧電体素子が逆圧電効果により生じた歪み・応力を取り出す方向で大きく2つに分類することができる。
まず、電界を加えた方向に対して平行方向(d33方向)の歪み・応力(縦効果)を利用するd33モード型もしくは縦振動モード型である。それに対して電界を加えた方向に対して垂直平面方向(d31方向)の歪み・応力(縦効果)を利用するd31モード型もしくは横振動モード型である。また電界を加えた方向に対してせん断方向(d15方向)の歪み・応力を利用する場合もあるが、その主に取り出す歪み方向によって横振動モード型、縦振動モード型に分けることができる。
ここで、縦振動モード、特にd33方向の歪み・応力を圧電アクチュエータに利用する場合、入力電界方向に対して圧電材料の入力電界方向に平行な方向の応力・歪による変位を利用することとなる。このときの変位量は、入力電界を加えた圧電材料の厚みに対して、圧電材料の特性から、多くても高々1%程度の変位量しか得ることが出来ない。したがって、より多くの変位量を得るためには、電界を加える方向の厚みを大きくする必要がある。しかしながら、厚みを大きくしたとき、圧電材料の性能通りの変位を得るためには、厚みに応じた強度の電界を加える必要が生じ、駆動電圧を大きくしなければならないという問題点がある。そこで、その問題を解決するため、変位取り出し方向と垂直な方向に圧電体を駆動電界を加えるための電極を挟んで積層し、駆動電圧を低く抑える構成が提案されている。
一方、横振動モード、特にd31方向の歪み・応力を圧電アクチュエータに利用する場合、入力電界方向に対して圧電体の入力電界方向に垂直な面方向の応力・歪を利用することとなる。このとき、圧電体自身の変位量は、一般に縦振動モードのそれに比べてさらに小さなものとなる。しかしながら、d31モードの場合、圧電体素子を基板に拘束させることにより、圧電体が横振動モードで歪むことにより基板を曲げ、その結果、電界を加える方向の厚みが薄くても、大きな変位を取り出すことが可能である。かつ、電界を加える方向の厚みが薄いため、その駆動電圧を低く設定することが可能なことから、ベンディングモード型の構成の圧電アクチュエータが一般的に採用されている。
これらの方式は、その圧電アクチュエータの用途に応じて、適宜選択される。
しかしながら、近年微細な構造を有するMEMSの精密駆動源、高速・高画質が求められてきているインクジェット装置に適用できる高密度・多ノズル化インクジェットヘッドに適用する場合には、次のことが言える。すなわち、微細加工が可能な、薄膜成膜技術を用い駆動電源供給用電極を含む基板上に、直接合成できる圧電体が利用可能なd31モードの横振動モードを用いたベンディングモード型圧電アクチュエータを採用することが有効となってきている。
ところが、薄膜成膜技術を用いて合成・成膜された圧電体は、駆動電源供給用電極を含む基板に拘束された状態で成膜されるため、その圧電特性はバルクセラミックスなどの圧電体と比較して充分な圧電特性とはならないという課題がある。
ここで、圧電定数d33及びd31の関係については、例えばバルクセラミックスにおいては、非特許文献1にZr/Ti比を振ったPZT(Pb(Zr,Ti)O3)の各組成毎のd33、d31が記載されている。その値をプロットしたグラフを図2に示す。図2中グラフ原点を通る直線はプロットされたデータを基に線形近似された直線であり、傾きd33/|d31|=2.5を示している。
特許文献1においては、逆圧電効果・圧電効果を利用する水中用送受波器(ハイドロフォン)に好適な材料として、d31を実質上ゼロにすることで、静水圧下での圧電定数dh;
dh=d33+2×d31
を大きなものとする有機と無機を複合した、圧電体材料が提案されている。
なお、d31決定は、ユニモルフ型カンチレバー方式を用いて行うことができる。このときの、入力電圧Vに対するユニモルフ型カンチレバーの変位量の関係が、非特許文献2に、その関係式の物性値は非特許文献3に記載されている。
特許第3256254号公報 セラミック誘電体工学Page334(岡崎 清著 学献社) J. G. Smith, W. Choi, The constituent equations of piezoelectric heterogeneous bimorph, IEEE trans. Ultrason. Ferro. Freq. Control 38 (1991)256-270. W.Cao, Full set Material Properties of Multi-Domain and Single-domain (1-x)Pb(Mg1/3Nb2/3)O3-xPbTiO3 and (1-x)Pb(Zn1/3Nb2/3)O3-xPbTiO3 SingleCrystals and the Principle of Domain Engineering Method, Piezoelectric Single Crystals and Their Application(p236-256), Edited S. Trolier-Mckinstry, L. E. Cross,Y. Yamashita.
本発明は、前記の通り、変位能、効率および使用耐久性に優れた圧電アクチュエータとして好適な圧電体を提供すること、特に微細構造加工に適した横振動モード圧電体アクチュエータに好適に使用可能な、圧電体を提供することを目的とする。
上記目的を達成させるため、本発明者らが種々の圧電材料を合成・成膜検討した結果、以下の発明に至った。
上記目的は、圧電体と、該圧電体に接する一対の電極とを有する圧電体素子において、前記圧電体の圧電定数d33及びd31について、下記関係式(I);
0.1≦|d33/d31|≦1.8 (I)
を満たすことを特徴とする圧電体素子によって達成される。
また、本発明は、前記の圧電体素子を備えたことを特徴とする液体吐出ヘッド、さらに前記の液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液体吐出装置である。
本発明によれば、圧電体素子として変位能に優れ、d33方向の変位が少ないため、効率よくアクチュエータ変位を利用できる。さらに使用耐久性に優れた圧電体、特に、微細構造加工に適した横振動モード圧電体アクチュエータに好適に使用可能な圧電体を提供することができる。
[圧電体素子]
本実施形態の横振動モードを利用する圧電体素子の構成について、図1を用いて説明する。
本実施形態の圧電体素子は、圧電体と、該圧電体に接する一対の電極とを有する圧電体素子である。その機能面から構成を示すと、少なくとも、駆動電圧を供給するための二つの電極(上電極及び下電極)とその間に挟まれた圧電体とで構成される歪み・応力発生部を有している。さらに、その電極の一方(本明細書では便宜的に下電極とする)上に設けられた振動板で構成される振動板部と、を有している構成とすることもできる。
図1(A−1)及び(A−2)は、圧電体の横振動モードを利用した圧電アクチュエータの一例であるユニモルフ型カンチレバー(片持ちばり)の基本構成を示した図である。(A−1)は側面図であり、(A−2)は上視図である。101は振動板、102は下電極、103は圧電体、104は上電極、105はカンチレバー固定部である。上下電極102及び104間に電圧を加えたとき、圧電体103が面方向に伸縮することで、カンチレバーの開放端が上下に振動運動する。このような圧電体素子(ユニモルフ型カンチレバー)は、例えば、光スキャナーのミラー駆動に利用される。
図1(B−1)及び(B−2)は、圧電体の横振動モードを利用した圧電アクチュエータの一例であるユニモルフ型アクチュエータの基本構成を示した図である。(B−1)は側面図であり、(B−2)は上視図である。111は振動板、112は下電極、113は圧電体、114は上電極、115はアクチュエータ保持基体である。上下電極112及び114間に電圧を加えたとき、圧電体113が面方向に伸縮することで、振動板111がアクチュエータ中央部を最大変位とした上下に振動運動する。このような圧電素子は、例えばインクジェットヘッドに利用される。
次に、本実施形態の圧電体素子に関わる構成要素、本明細書記載の語彙、及び本実施形態の圧電体素子が好適に適用できるインクジェットヘッド、それを用いたインクジェットプリンタについて説明する。
[圧電体]
本実施形態で使用する圧電体は、圧電定数d33及びd31について、下記関係式(I);
0.1≦|d33/d31|≦1.8 (I)
を満たすことを特徴としている。
圧電体に電界を加えた時それに応じた歪み・応力を生じるが、圧電定数はその電界に対する歪む能力を示すものであり、一般に、本実施形態のように逆圧電効果を論じる時には単位として[pm/V]を使い、圧電効果について論じる時には[pC/N]を用いる。
ここでd33、d31の添え字表記は、直行する3つの軸1、2及び3を規定したとき、最初の添え字が電界を加えた方向を示し、2番目の添え字が歪の方向を示す。
一般に|d33/d31|は、種々の圧電体材料について、経験的に、2<|d33/d31|<3の範囲にあるといわれている。
また、d31方向の歪みがノイズとなる水中用送受波器用圧電体材料として、d31を実質的に0にする試みがなされている。即ち|d33/d31|≧3となる有機/無機複合圧電体材料を開発する試みがなされているが、有機/無機複合圧電体材料を選択することによって、水中用送受波器の有効圧電定数d33の絶対値を低下させてしまう弊害を引き起こしていた。
しかしながら、本発明者らが上記目的を達成させるために、圧電体の合成・成膜手段としてパルスMOCVD法を選択し、その合成・成膜方法を検討した結果、上記圧電体の経験的なd33とd31との相対関係を示す領域から外れた圧電体となることを見出した。そして、その圧電体が、横振動モードを利用する圧電アクチュエータに好適であることを見出した。
具体的には、
0.1≦|d33/d31|≦1.8 (I)
となるとき、横振動モードを利用する圧電アクチュエータ用圧電体として好適である。
圧電定数d33、d31の関係が、|d33/d31|≦1.8の範囲にあるとき、横振動モードの変位量が大きく、かつ縦振動モードの変位が抑えられているため、効率よくアクチュエータ変位を利用できる。さらに長時間使用に際しても特性劣化の少ない圧電体素子となることが可能となる。
本実施形態に係わる圧電体が上記効果を奏する理由は明らかではないが、成膜基板上へ圧電体が成膜される過程において、圧電体材料はまず、基板上に成膜起点となる核が成膜基板上に形成され点在する。そして、その核から成膜基板上表面方向及び厚み方向に成長し圧電体膜が形成される過程を経ている。このとき、隣り合う核から成長を始めた圧電体材料が表面方向で会合し膜状態となるが、この過程においてその結合状態が圧電定数の相対関係|d33/d31|に大きく影響していると考えている。本実施形態に係わる圧電体においては、成膜方法としてパルスMOCVDを選択し、そのパルス時間間隔を精密に調整することによって、膜成長過程における隣り合う核から成長した圧電体材料の結合状態を制御できる。そうすることで、本実施形態に係わる圧電体を得ることが出来ていると考えている。
また、圧電定数d33、d31の関係が、|d33/d31|<0.1となるのは、d33、及びd31の絶対値が小さい場合のみ達成される領域であり、特に横振動モードを利用する圧電アクチュエータ用圧電体には適さない。圧電定数d33、d31の関係が、より好ましい範囲は、0.14≦|d33/d31|≦1.5である。
本実施形態に係わる圧電体は、材料ごとにその成膜方法、具体的にはパルスMOCVD法におけるパルス時間間隔を調整することによって得ることができる。
本実施形態において、PZT系・リラクサ系圧電体材料が特に好ましいが、これらの材料は特に上述した、結合状態を制御しやすい材料群となっている。
圧電体の膜厚は1μm以上かつ10μm以下であることが、横振動モードを利用する圧電アクチュエータに用いる場合、圧電アクチュエータを駆動させる実効電界を、特殊な駆動電源を用いることなく適宜設定できるため好ましい。
[PZT系・リラクサ系圧電体材料]
本明細書中記載のPZT系材料とは、一般式Pb(Zrx,Ti1-x)O3[0<x<1]であり、前記主成分に対して適宜、PbまたはZr、Tiを置換する元素が添加されていても構わない。添加される元素としては、La、Ca、Nd、Nb、Ta、Sb、Bi、Si、Cr、Fe、Sc、Sr、Pbなどが挙げられる。PZT系材料は、リラクサ系材料に比べてコンプライアンスが小さい為、150≦│d33│で、さらに│d33│≦300の範囲をとるのが好ましい。また、150≦│d31│であると横振動モードを利用する圧電アクチュエータに用いる場合より好ましい。
本明細書中記載のリラクサ系圧電体材料とは、一般に誘電率の温度依存性がブロードな形状を示す事から呼称される強誘電体材料群である。例えば、(Pb(Mn,Nb)O3)1-x−(PbTiO3)x(PMN-PT)[0≦x<1]、(Pb(Zn,Nb)O3)1-x−(PbTiO3)x(PZN-PT)[0≦x<1]、(Pb(Ni,Nb)O3)1-x−(PbTiO3)x(PNN-PT)[0≦x<1]、(P(In,Nb)O3)1-x−(PbTiO3)x(PIN-PT)[0≦x<1]、(P(Sc,Nb)O3)1-x−(PbTiO3)x(PSN-PT)[0≦x<1]、(P(Yb,Nb)O3)1-x−(PbTiO3)x(PYN-PT)[0≦x<1]などが挙げられる。リラクサ系材料はコンプライアンスが大きい為、│d33│≦150の範囲をとるのが好ましい。また、150≦│d31│であると横振動モードを利用する圧電アクチュエータに用いる場合より好ましい。
以上、PZT系、リラクサ系圧電体材料について具体例を挙げて説明したが、本実施形態に係わるPZT系およびリラクサ系圧電体が、これら具体例に限定されるものではない。
[1軸配向結晶・単結晶]
本明細書中記載の1軸配向結晶とは、膜厚方向に単一の結晶方位をもつ結晶のことを指し、結晶の膜面内方位は特には問わない。図3には、X線回折で{110}非対称面の極点測定をした際に得られるパターンを示す。図3(A)が<100>PZTペロブスカイト型構造の1軸配向結晶の場合を示す。図3(B)がPZTペロブスカイト型構造の<100>単結晶の場合を示す。
例えば<100>1軸配向結晶とは、膜厚方向が<100>方位のみの結晶により構成された膜である。圧電膜が1軸配向結晶であることはX線回折を用いて確認することができる。例えば、PZTペロブスカイト型構造の<100>1軸配向結晶の場合、X線回折の2θ/θ測定での圧電膜に起因するピークは{100}、{200}等の(L00)面(L=1,2,3・・・n:nは整数)のピークのみが検出される。かつ、{110}非対称面の極点測定をした際に、図3(A)のように中心から約45°の傾きを表す同じ半径位置にリング状のパターンが得られる。
本明細書中記載の単結晶とは、膜厚方向及び膜面内方向に単一の結晶方位を持つ結晶のことを指す。例えば<100>単結晶とは、膜厚方向が<100>方位のみとなり、かつ、膜面内方向のある一方向が<110>方位のみの結晶により構成された膜である。圧電膜が1軸配向結晶であることはX線回折を用いて確認することができる。例えば、PZTペロブスカイト型構造の<100>単結晶の場合、X線回折の2θ/θ測定での圧電膜に起因するピークは{100}、{200}等の(L00)面(L=1,2,3・・・n:nは整数)のピークのみが検出される。かつ、{110}非対称面の極点測定をした際に、図3(B)のように中心から約45°の傾きを表す同じ半径位置に90°毎に4回対称のスポット状のパターンが得られる。
また、例えば<100>配向のPZTペロブスカイト型構造で、{110}非対称面の極点測定をした際に、中心から約45°の傾きを表す同じ半径位置に8回対称や12回対称のパターンが得られる結晶もある。もしくは、パターンがスポットではなく楕円である結晶もある。これらの結晶も、本実施形態の単結晶と1軸配向結晶の中間の対称性を有する結晶であるため、広義に単結晶および1軸配向結晶とみなす。同様に、例えば単斜晶と正方晶、単斜晶と菱面体晶、正方晶と菱面体晶、そのすべてなどの複数結晶相が混在(混相)する場合や、双晶に起因する結晶が混在する場合や、転位や欠陥等がある場合も、広義に単結晶および1軸配向結晶とみなす。
[電極]
本実施形態の圧電体素子は、圧電体に接するように対向して一対の電極(上電極及び下電極)が配置される。
電極材料としては、下電極及び上電極について、圧電体に実効的に電界を加えることができる導電性を有する材料であれば構わない。例えば、Au、Pt、Ir、Al、Ti、Taなどの金属材料や、IrO2,RuO2などの金属酸化物材料などを挙げることができる。さらに下電極及び上電極が多層構成であっても構わない。好ましくは、少なくとも下電極または上電極どちらか一方が、導電性酸化物層を含む構成となっていることが好ましい。特に、下電極が導電性酸化物層を有することが好ましい。つまり、圧電体素子の圧電体の結晶状態を制御する場合、具体的には1軸配向または単結晶に結晶状態を制御する場合において、次のことが言える。すなわち、圧電体素子を振動板、下電極、圧電体、上電極の順、もしくは振動板、バッファ層、下電極、圧電体、上電極の順に形成していく場合には、圧電体の結晶状態を制御するために、下電極の結晶構造が重要となってくる。
このとき、下電極として好適に導電性酸化物材料が使用できる。例えばLaあるいはNbでドープされたSrTiO3, SrRuO3, BaPbO3、LaNiO3 、Pb2Ir2O7等が挙げられる。
また、下電極が2層以上の導電性酸化物層を有することがより好ましい。これは前述したバッファ層が導電性酸化物材料である場合と同義の構成であり、結晶構造の制御がその特性に大きく影響する圧電体の結晶構造をより良い状態で制御することが可能となる。
また、転写法を用い上電極、圧電体、下電極の順に、形成していく場合においては、上電極の結晶構造が重要となり、前述した下電極の金属酸化物が好適に使用できる。
また、下電極・上電極の厚みは、電極として圧電体に実効的に電界を加えるために必要な導電性を持つための最低厚みが決定される。これは電極材料の導電率・圧電体素子のディメンジョンなどから決めることができる。
最大厚みについては、下電極は、ベンディングモード型圧電体素子の振動板機能を兼ねることが可能であるので、特に制限はないが、上電極については、横振動モードの負荷としかならないので、なるべく薄いことが好ましい。
下電極に振動板機能を兼ねさせない場合については、下電極・上電極共に、10nm〜1μmの範囲で最適厚みとなる。
[振動板]
本実施形態の圧電体素子は、電極の一方(下電極)にさらに振動板を設けることもできる。振動板は、本実施形態に係わる圧電体の横振動モードの変位を有効に取り出すためのベンディングモード型圧電体素子として必須の構成要素である。
振動板として用いられる主な材料は、ScおよびYを含む希土類元素でドープされたZrO2、BaTiO3、MgO、SrTiO3、MgAl2O4等の酸化物及び/あるいはSiを用いることができる。SiはB元素等のドーパント元素を含んでいても良い。これらの材料を主成分とする振動板は、ある特定制御された結晶構造を有する。<100>、<110>あるいは<111>の結晶構造が80%以上の強度で配向している場合が、圧電体の分極軸方向を印加する駆動電界に対して揃えることなり、圧電アクチュエータとして利用するのに、安定した変位を得ることができ、好ましい。より好ましくは99%以上から100%である。ここで、「99%」とは、XRD強度で1%主たる配向と異なる配向が存在する事を意味する。
さらに好ましくは、<100>1軸配向または単結晶である。これは、圧電体の分極軸方向と、印加する駆動電界の方向が一致するため、安定し、かつ大きな変位をえることができるため、好ましい。
また、例えば画像形成用のインクなどを吐出させる液体吐出装置の振動板のように、その使用時において様々な材料と接触する振動板の表面は、化学結合的に安定した酸化物層を有することが好ましい。
[バッファ層]
圧電体素子の圧電体の結晶状態を制御する場合、具体的には1軸配向または単結晶に結晶状態を制御する場合において、振動板と下電極との間に、圧電体を1軸配向または単結晶に結晶状態に制御し合成することを目的として、バッファ層を形成しても良い。バッファ層は複数の層であっても構わない。
バッファ層の材料としては、格子定数が基板の格子定数と8%以下の違いの範囲で合致する材料が好ましい。また、バッファ層としては、スパッタ法、MO-CVD法、レーザーアブレーション法で成膜できる酸化物が好ましく、立方晶あるいは擬似立法晶で格子定数が3.6Åから6.0Åの結晶構造を有するものが好ましい。
具体的な構成としては、例えば、10%Y2O3-ZrO2(100)/Si(100)、10%Y2O3-ZrO2(111)/Si(111)、SrTiO3(100)/MgO(100)、MgAl2O4(100)/MgO(100)、BaTiO3(001)/MgO(100)等が挙げられる。ここで、10%Y2O3-ZrO2の格子定数は5.16Å、SrTiO3は3.91Å、MgOは4.21Å、MgAl2O4は4.04Å、BaTiO3は3.99Å、Siは5.43Åである。格子定数の整合性を算出すると、例えば、10%Y2O3-ZrO2(111)/Si(111)を例に採ると次のようになる。10%Y2O3-ZrO2(111)は5.16×√2=7.30Å、Si(111)は5.43×√2=7.68Åで、整合性の違いは4.9%となり、良好であることが判る。
[圧電体合成・成膜方法]
本実施形態の圧電体を合成・成膜するのに好適な方法としては、ゾルゲル法、水熱合成法、スパッタ法、MBE法、PLD法、CVD法、MOCVD法などの一般に言われる薄膜成膜方法が挙げられる。これらの薄膜成膜方法は、10nm〜10μmオーダーの膜厚を成膜することに好適な合成・成膜方法である。この中でも、特にMOCVD法が好適である。
以下、本実施形態の圧電体素子の圧電体合成・成膜方法について、その1例であるMOCVD法による圧電体の合成・成膜方法について図面を用いて説明する。
図4は、MOCVD装置の構造・機構を示す装置概略図である。401、402、403は合成・成膜する材料の出発原料を貯蔵、及び不活性キャリアガスを用いて最適化された出発原料の分圧を適宜調整することが可能な出発原料貯蔵庫であり、出発原料の分圧を調整するための加熱装置(不図示)がおのおのに付加されている。
出発原料が液体の場合は、401、402に示すように出発原料中に不活性キャリアガスを吹き入れ、バブリングを行い効率的に出発原料ガス・不活性キャリアガス混合ガスを作る。
出発原料が固体の場合には、不活性キャリアガスを出発原料表面に直接吹き付けることで、効率的に出発原料ガス・不活性ガス混合ガスを作る。
目的の合成・成膜材料組成にあわせて、おのおのの出発原料の分圧、流量を調整された不活性キャリアガス・出発原料混合ガスは、出発原料混合ガス供給路404を通って混合される。そして、反応室405にあるノズル406から基板フォルダ407に配置された基板に出発原料混合ガスを吹き付けられる構成となっている。また酸化物を成膜する場合には原料酸素ガスを酸素ガス供給路408から、ノズル406に供給できる構成となっている。このときノズル406に供給される前に不活性キャリアガスと混合し、供給流量に加えて、酸素分圧を調整することで、合成・成膜時の供給酸素量を調整できる構成となっている。
不活性キャリアガス・出発原料混合ガスを間欠的に供給することも可能な構成となっている。
また、基板フォルダ407は成膜温度を調整できるよう加熱装置(不図示)が付加されており、均一な成膜を行うために回転機構が付加されている。
減圧装置409は反応室405に繋がれており、成膜時の反応室405の圧力を調整できる構成となっている。
MOCVD法において、例えばPZT系材料を成膜するための出発原料は、そのPZT系材料をMOCVD法で成膜するために利用できることが公知の出発原料をそのまま用いることができ、特に限定されない。すなわち、PZT系材料を構成する金属を含む気化可能な有機金属化合物であればよい。一般的には、アルキル金属化合物、アルコキシ金属化合物、アルキルアルコキシ金属化合物、β−ジケトン化合物、シクロペンタジエニル化合物、ハロゲン化物などが用いられる。
例えば、((CH33CCO)2CH−をthdで表わすと、
Pb原料として、Pb(C254、Pb(thd)2、(C253PbOCH2C(CH33、Pb(C253(t−OC49)、Pb(CH34、PbCl4、Pb(n−C374、Pb(i−C374、Pb(C654、PbCl2など;
Zr原料として、Zr(t−OC494,Zr(i−C374,Zr(thd)4,ZrCl4,Zr(C552Cl2,Zr(OCH34,Zr(OC254,Zr(n−OC5114,Zr(C2624など;
Ti原料として、Ti(i−OC374,Ti(thd)2(i−OC372,Ti(OC254,TiCl4,Ti(OCH34,Ti(OCH94,Ti(OC5114など;
を挙げることができる。
また、PZTではPbの一部をLaなどで置換することが行なわれるが、その場合のLa原料としては、La(thd)3,La(C2624,LaCl3などを用いることができる。
また、Mg原料としては、Mg[6−C25−2,2−(CH32−C10152]2、Mg(thd)2など;Nb原料としては、Nb(C255,NbC37(C254,Nb(O−iC375など;である。
これらの原料の多くは、毒性の問題のほか、室温で固体や液体であり、蒸気圧も低いので、加熱して蒸気圧を高くする必要がある。
出発原料混合ガスを反応室に均一に導入させるために、導入前に各原料ガスを混合させるのが好ましい。また、配管内で単結晶成膜を阻害する酸化反応が進行しないよう出発原料供給路の温度制御を行うことが好ましい。例えばPZT系では、原料種にもよるが、加熱温度は、30℃から250℃の範囲で行うことができる。
基板回転は行わなくても成膜可能であるが、基板回転を行う場合は、0.01rpmから100rpmの範囲で調整することが好ましい。
不活性キャリアガスは、具体的には、例えばAr,N2、He等を用いる事ができる。また、これらの混合系であっても良い。これらの不活性キャリアガスの流量は、10cm3/分から1000cm3/分の範囲で調整する。
液体原料の成膜前のバブリング時間は装置の構造にもよるが、5分から2時間が好ましく、より好ましくは10分から1時間である。この時間を設けずに成膜を始めると、初期に成膜される膜の組成制御に劣る恐れがある。
酸化ガスには、酸素ガスあるいは酸素・不活性ガス混合ガスが用いられる。この流量は、10cm3/分から5000cm3/分で調整できる。
上記各ガスの流量制御により反応室の全圧は、0.05torrから100torrで成膜が可能な構成となっている。
これにより、成膜速度が限定するわけではないが、例えば0.1μm/hr〜5μm/hr程度の好ましい範囲内となり、安定成膜を行う事が出来る。
[液体吐出ヘッド]
次に、本実施形態の圧電体素子を適用した液体吐出ヘッドの概略を、図5を用いて説明する。図5は、液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッドの構造の一例を示す概略図であり、501は吐出口、502は個別液室、503は個別液室502と吐出口501をつなぐ連通孔、504は共通液室、506は個別液室502と共通液室504とのインク流を制限する絞り部である。また、505は振動板、507は下電極、508は圧電体、509は上電極である。これらの形状は本図面によって特に限定されるものではなく、本実施形態の圧電体素子をインクジェットヘッドに適用した場合の一例である。なお、この例における圧電体素子は、圧電体508が下電極507及び上電極509で挟まれた部分と、下電極507上に設けられた振動板505とからなる部分である。
本実施形態の圧電体508に係わる部分について、更に詳細に図6を用い説明する。図6は、図5の圧電体508を含む部分の幅方向での断面図である。508は圧電体であり、505は振動板、507は下電極、509は上電極である。振動板505と下電極507との間に、例えば結晶性を制御するバッファ層などの機能を持った中間層510を有していてもよく、中間層510は複数の層構造を有していてもかまわない。また下電極507、上電極509においても密着性改善のための層などの機能を持った複数の層構造を有していてもかまわない。圧電体508の断面形状は矩形で表示されているが、形状についてもこれに限定されるものではない。
下電極507は圧電体508が存在しない部分まで引き出されており、上電極509は、下電極507と反対側(不図示)に引き出され駆動電源に繋がれる。図5及び図6では下電極はパターニングされた状態を示しているが、圧電体がない部分にも存在するものであっても良い。
本実施形態のインクジェットヘッドにおいて振動板505の厚みは1.0〜10μmであると、使用する圧電体の厚みとのオーダとほぼ一致し、有効に横振動モードの変位を取り出すことができるため好ましい。より好ましくは1.0〜6.0μmである。この厚みには、バッファ層がある場合は、バッファ層の厚みも含まれるものとする。下電極507、上電極509の膜厚は0.05〜0.4μmが好ましく、より好ましくは0.08〜0.2μmである。
図7は、インクジェットヘッドの1ユニットの構造を示す図である。個別液室502の幅Waは、30〜180μmが好ましい。個別液室502の長さWbは、吐出液滴量にもよるが、0.3〜6.0mmが好ましい。吐出口501の形は、円形が好ましく、径は、7〜30μmが好ましい。連通孔503方向に拡大されたテーパー形状を有するのが、好ましい。連通孔503の長さは、0.05mmから0.5mmが好ましい。これを超える長さであると、液滴の吐出スピードが小さくなる恐れがある。また、これ未満であると各吐出口から吐出される液滴の吐出スピードのばらつきが大きくなる恐れがある。
[液体吐出装置]
本実施形態の液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置について説明する。
図8に本実施形態の圧電体素子を好適に適用できるインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置の概略図を示す。また、図8のインクジェット記録装置の外装をはずした動作機構部概略図を図9に示す。
記録媒体としての記録紙を装置本体内へ自動給送する自動給送部801と、自動給送部801から送出される記録紙を所定の記録位置へと導くとともに、記録位置から排出口802へと記録紙を導く搬送部803とを有している。また、記録位置に搬送された記録紙に記録を行う記録部と、記録部に対する回復処理を行う回復部804とから構成されている。本実施形態のインクジェットヘッドは、キャリッジ805に配置され使用される。
本実施例においては、プリンターとしての例を示したが、本実施形態は、Faxや複合機、複写機あるいは、産業用吐出装置に使用されても良い。
[実施例1]
本実施形態の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
図10は、本実施形態の圧電体素子を用いたインクジェットヘッドを作製する製造プロセスを示すための構成断面図である。
1001はSOI基板であり、Si(100)200μmの基板1002、0.3μmのSiO2層1003、3μmのSi(100)層1004の構成となっている(10−1)。
SOI基板1001上に、安定化ジルコニア(10%Y2O3-ZrO2:YSZ)をAr/O2雰囲気中、基板温度800℃で反応性スパッタ成膜を行い、バッファ層として0.1μmの(100)YSZエピタキシャル膜1005を成膜した。その後、さらにLaNiO3:LNOをAr/O2雰囲気中、基板温度500℃でスパッタ成膜を行い、0.1μmの(100)LNOエピタキシャル膜1006を成膜した。次に下電極として、SrRuO3:SROをAr/O2雰囲気中、基板温度600℃でスパッタ成膜を行い、0.2μmの(100)SROエピタキシャル膜1007を成膜した(10−2)。このとき同時に、厚み625μmのSi(100)基板上にも同様に、YSZ、LNO、SROを成膜した。
次に、この基板上にMOCVD法により、圧電体1008として(Pb(Mn0.33,Nb0.67)O3)0.67−(PbTiO3)0.33(PMN-PT)を3μm成膜した(10−3)。成膜方法は以下に詳細に説明する。
まず、出発原料として、
Pb(thd)2 :ビス(ヘキサメチルアセチルアセトネート)鉛
Mg[6-C2H5-2,2-(CH3)2-C10H15O2]2 :ビス[6−エチル−2,2−ジメチル−3,5−デカンジオネート]マグネシウム
NbC3H7(C2H5)4 :プロピルテトラエチルニオブTi(C3H7O)4 :テトライソプロポキシチタン
を用意し、図11に示す構成のMOCVD装置を用いた圧電体成膜を行った。基本構成は図4に示したMOCVD装置と同一であり、各要件は次の通り。
各出発原料を加熱し、不活性キャリアガスとして用いた窒素N2ガスとの混合ガスをおのおの形成し、不活性キャリアガス・出発原料混合ガス供給路での各原料ガスのモル比を目的の膜組成に合わせ調整した。同時に酸素O2の供給量を15[cm3/min]、Pb原料、O2原料に関しては、成膜後の膜組成に対して過剰な供給量とした。
本実施例においては、原料供給を間欠的に行うパルスMOCVD成膜法を用いた。
パルスMOCVD法は、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスと酸素ガスとを混合したガスを成膜用基板にノズルから吹き付け成膜する時間t1と、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスの供給を止める時間t2を交互に設定することで、合成・成膜を行う。本実施例においては、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスと酸素ガスとを混合したガスを成膜用基板にノズルから吹き付け成膜する時間t1とt2について各々2つの水準t11、t12及びt21、t22を設定した。t11、t12及びt21、t22としたときの時間シーケンスを図12に示す。図12に示す時間シーケンスを採用し、合成・成膜を行った。
それぞれの時間はt11=10[sec]、t12=25[sec]、t21=15[sec]、t22=20[sec]、とした。
原料供給をおこなっている時間t11、及びt12において、反応室圧力は、8.5[torr]であり、そのときの酸素分圧は6.0[torr]であった。
成膜基板(SOI及びSi)を基板フォルダに配置し、成膜基板温度を650℃となるよう調整し、基板フォルダは、2.0rpmで回転させて、合成・成膜を行った。
成膜した圧電体1008(PMN−PT)の結晶構造解析を行ったところ、SOI基板上のPMN-PT、Si基板上のPMN−PTは共に、基板上にエピタキシャル成長した(100)単結晶であることが確認された。なお結晶構造解析は4軸を備える高解像度X線回折装置(XRD,PANalytical X'pert−MRD)を用いた。
また、成膜した圧電体1008(PMN−PT)の組成分析を行ったところ、SOI基板上のPMN−PT、Si基板上のPMN−PTはともに、(Pb(Mn0.33,Nb0.67)O3)0.67-(PbTiO3)0.33であることが確認された。なお組成分析には、波長分散型蛍光X線分析装置(XRF、PANalytical PW2404)を用いた。
次に、圧電体1008として成膜したPMN−PTを成膜したSOI基板を用いて、インクジェットヘッドを作製した。作製プロセスについて、以下に説明する。
SOI基板1001上に成膜されている圧電体1008の上に、インクジェットヘッドの各個別液室に対応する0.15mm×5mmにパターニングされた上電極1009として、Auを200nmの厚みでDCスパッタ法により成膜した(10−4)。
次に、パターニングされた上電極1009をマスクとして、ドライエッチングプロセスにより、圧電体1008を除去した(10−5)。
次に、ドライエッチングプロセスにより、SOI基板1001のSi基板1002部を2段階エッチングし個別液室1011、絞り部1012、共通液室1013を成型した(10−6)。
次に、30μmφの吐出口1014を持つノズルプレート1015を有機接着剤を用いてSOI基板1001と張り合わせ、インクジェットヘッドを作製した(10−7)。
インクジェットヘッドの性能評価は、10kHz駆動時の吐出インク液量を計測し、吐出開始直後のインク吐出量と吐出耐久試験を1010回行った後のインク吐出量との変化量を評価した。吐出量の差が初期値に対して3%未満のものを◎、3%以上5%未満のものを○、5%以上のものを×とした。
結果を表1に記載する。
次に、合成・成膜した圧電体の圧電定数d33及びd31評価用サンプルの作製方法について、以下に説明する。
インクジェットヘッド作製用SOI基板と同時に、PMN−PTを圧電体として成膜した、PMN−PT/SRO/LNO/YSZ/Si(100)基板に次の電極を成膜した。すなわち、PMN−PT上にd33測定用電極として、100μmΦのAu電極と、d31測定用電極として、12mm×3mmの矩形のAu電極を、100nmの厚みでDCスパッタ法により成膜した。このときd31測定用電極の12mm×3mmの矩形のAu電極は、その矩形の各辺がSi基板(100)の(100)面に対して垂直な(010)、面(001)面、(01バー0)面、(001バー)面と平行となるような配置とした。
図13に、d31測定用サンプルを示す。(13−1)に切断加工後の層構成の側面図を示し、(13−2)は上面図を示す。このように、d31測定用サンプルとして、図13に示す形状にd31測定用サンプルを、ダイサーによる切断加工により行った。図13において(13−1)は切断加工後d31測定サンプルの層構成を示す側面図であり、(13−2)は、サンプルの形状を示す上面図である。
圧電定数d33の決定方法を、以下に詳細に示す。
[d33測定法]
33決定は、薄膜圧電体の電界誘起歪を測定する一般的な方法である走査型プローブ顕微鏡(SPM=Scanning Probe Microscope)と強誘電体テスタとを組み合わせ使用することで行った。走査型プローブ顕微鏡はSPI−3800(セイコーインスツルメンツ社製商品名)、強誘電体テスタはFCE-1(東陽テクニカ社製商品名)を使用した。
走査型プローブ顕微鏡と強誘電体テスタとを組み合わせたd33測定装置の概略図を図14に示す。
図14において、SPMは、試料台1401、試料台高さ調整アクチュエータ1402、カンチレバー1403、カンチレバー変位ディテクタ1404、制御装置1405から構成されている。カンチレバー1403をX軸、Y軸方向(サンプル平面方向)に走査(スキャニング)し、そのときのカンチレバー1403のZ軸方向(高さ方向)の動きをカンチレバー変位ディテクタ1404により検知する。そうすることで、例えばサンプル表面の微細な凹凸を知ることが可能な構成となっている。また、カンチレバー変位ディテクタ1404により検知されたカンチレバー1403のZ軸方向の動きから、制御装置1405によってフィードバックZ軸制御信号が決定される。その、カンチレバー1403のZ軸方向の位置を一定にするフィードバックZ軸制御信号を端子1405−bから、信号試料台高さ調整アクチュエータ1402へ送りカンチレバー1403のZ軸方向の位置を一定にできる構成となっている。
強誘電体テスタ1406は、サンプルに端子1406−aと端子1406−bとの間に電圧を印加しそのときの電流量・電荷量をモニタできる構成となっている。またSPMのフィードバックZ軸制御信号を、端子1406−cに取り込む構成となっている。
SPM試料台1401は、電気的にフロートの状態にあり、強誘電体テスタ1406の電圧印加端子の電圧を供給する側端子1406-aに繋がっており、d33測定サンプル1411の下電極と繋がっている。もう一方のGnd側端子1406-bは導電処理をされたSPMカンチレバー1403に繋がれ、d33測定サンプル1411の上電極と接触し、d33測定サンプル1411に、電圧を加えることができる。
33測定においては、測定時カンチレバー1403は、X軸、Y軸方向の走査(スキャニング)は行わず、X軸、Y軸方向に静止した状態で測定を行う。
この入力電圧に対する変位を測定することで、圧電体のd33を決定することができる。
本実施例のd33決定においては、サンプルへの入力信号電圧として、圧電体に0〜150[kV/cm]の電界(圧電体膜厚3μmに対して0〜45Vの電圧を印加)が加わるよう10Hzの三角波を与えた。その極性については同一電界において、変位が最大となる極性を選んだ。
その入力信号電圧に対してサンプルは伸縮・変位をする。それをSPMがZ軸方向の変化として読み取った。
以上の手段を用いて、測定・決定したd33を表1に示す。
次に圧電定数d31決定方法を、以下に詳細に示す。
[d31測定法]
31決定は、ユニモルフ型カンチレバー方式を用いて行った。
図15はd31測定を説明するための図であり、(15−1)はユニモルフ型カンチレバーの変位測定装置の概略図であり、(15−2)は基本的なサンプルの層構成を示す概略図である。
基板1501-a上に下電極1501-b、圧電体1501-c、上電極1501-dの順で構成された圧電体素子1501は、クランプ冶具1502により片側が固定されたユニモルフ型カンチレバーの構成となっている。クランプ冶具1502の上側部分1502-aは、導電性材料で構成されており、圧電体素子1501の下電極1501-bと電気的に接触されており、交流電源1503の出力端子の一方(不図示)に電気ケーブル1504-aに繋がっている。交流電源1503の出力端子のもう一方(不図示)は電気ケーブル1504-bを通じ圧電体素子1501の上電極1501-dに繋がっており、圧電体素子1501の圧電体1501-cに交流電圧を印加できる構成となっている。
交流電源1503によって供給された電界によって、圧電体1501−cは伸縮する。それに伴って、基板1501−aが歪み、圧電体素子1501はクランプ冶具1502によって固定された端の部分を支点として上下振動する。このとき圧電体素子1501のクランプされていない端部の振動をレーザドップラー速度計(LDV)1505でモニタし、入力電界に対するユニモルフ型カンチレバーの変位量を計測できる構成となっている。
このときの、入力電圧Vに対するユニモルフ型カンチレバーの変位量には、近似的に式1の関係にある(非特許文献2参照)。
式1中には、下電極層、上電極層、その他バッファ層などの物性値項が入っていないが、それらの厚さが、基板厚さhsに対して、充分薄いとき、それらの層の物性値・膜厚は無視でき、式1は実用上充分な近似式となっている。
この式1から、ユニモルフ型カンチレバーの入力電界に対する変位量を測定することで圧電体のd31を決定することができる。
Figure 2007088442
本実施例のd31決定においては、サンプルへの入力信号電圧として、圧電体に0〜150[kV/cm]の電界(圧電体膜厚3μmに対して0〜45Vの電圧を印加)が加わるよう500Hzのsin波を与えた。その極性については同一電界において、変位が最大となる極性を選び、それはd33決定時の極性と一致した。入力信号電圧としてsin波を採用した理由は、カンチレバーの質量が大きいので、カンチレバー先端の変位δが、振動運動の慣性項を排除することを目的としている。
その入力信号電圧に対して、カンチレバー先端の変位量δを測定することで、d31を決定した。
式1中に使用した物性値は
11 S=7.7×10-12[m2/N]
11 P=70.2×10-12[m2/N]
とした。なおS11 Pに関しては、非特許文献3記載の値を用いている。
結果を表1に示す。
[実施例2]
圧電体として、(Pb(Mn0.33,Nb0.67)O3)0.70−(PbTiO3)0.30となる組成の圧電体を2.8μm厚で成膜した。その他は、実施例1と同様にして、インクジェットヘッドおよび圧電定数d33・d31決定用サンプルを作成し、その性能評価および圧電定数を決定した。結果を表1に示す。
式1中に使用した物性値は
11 S=7.7×10-12[m2/N]
11 P=51.2×10-12[m2/N]
とした。なおS11 Pに関しては、非特許文献3記載の値を用いている。
[実施例3]
実施例1記載と同様のSOI及びSi基板上に、YSZ(10%Y2O3-ZrO2:YSZ)酸化物ターゲットを用い、Ar/O2雰囲気中基板温度800℃でスパッタ成膜を行い、バッファ層として0.1μmのYSZ(100)1軸配向膜を成膜した。次に下電極としてSROをAr/O2雰囲気中、基板温度600℃でスパッタ成膜を行い0.2μmのSRO(100)1軸配向膜を成膜した。
次に、圧電体として(Pb(Mn0.33,Nb0.67)O3)0.67−(PbTiO3)0.33(PMN-PT)を3.0μm成膜した。
このとき、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスと酸素ガスとを混合したガスを成膜用基板にノズルから吹き付け成膜する時間t11及びt12と、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスの供給を止める時間t21及びt22を、以下のように設定した。
11=10[sec]、t12=25[sec]、t21=10[sec]、t22=25[sec]。
成膜された圧電体PMN-PTの結晶構造解析を行ったところ、SOI基板上のPMN-PT、Si基板上のPMN-PTは共に、(100)1軸配向膜であることが確認された。
以上のこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェットヘッドおよび圧電定数d33・d31決定用サンプルを作成し、その性能評価および圧電定数を決定した。結果を表1に示す。
式1中に使用した物性値は
11 S=7.7×10-12[m2/N]
11 P=70.2×10-12[m2/N]
とした。なおS11 Pに関しては、非特許文献3記載の値を用いている。
[実施例4]
実施例3と同様の成膜用基板(SRO/YSZ/SOI及びSRO/YSZ/Si)を用意した。
圧電体を成膜するMOCVD成膜法において、出発原料として
Pb(thd)2
Zr(O−t−C494
Ti(O−i−C374
を用意し、Pb(Zr0.5,Ti0.5)O3(PZT)を3.2μm成膜した。
このとき、このとき、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスと酸素ガスとを混合したガスを成膜用基板にノズルから吹き付け成膜する時間t11及びt12と、不活性キャリアガス・出発原料混合ガスの供給を止める時間t21及びt22を、以下のように設定した。
11=10[sec]、t12=25[sec]、t21=15[sec]、t22=20[sec]。
成膜された圧電体PZTの結晶構造解析を行ったところ、SOI基板上のPZT、Si基板上のPZTは共に、(100)1軸配向膜であることが確認された。
以上のこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェットヘッドおよび圧電定数d33・d31決定用サンプルを作成し、その性能評価および圧電定数を決定した。結果を表1に示す。
式1中に使用した物性値は
11 S=7.7×10-12[m2/N]
11 P=12.4×10-12[m2/N]
とした。なおS11 Pに関しては、非特許文献1記載の値を用いている。
[比較例1]
成膜用基板として、実施例1記載のSOI基板、Si基板上に、DCスパッタにより、Ti、Ptを成膜し、Pt(150nm)/Ti(5nm)/SOI及びPt(150nm)/Ti(5nm)/Siを用意した。
圧電体の成膜は、金属酸化物セラミックスターゲットPb1.1(Zr0.5,Ti0.5)O3を用意して行った。具体的には、Ar/O2雰囲気中、基板温度30℃で成膜後、700℃で2時間焼成処理を行いPb(Zr0.5,Ti0.5)O3(PZT)の多結晶膜を3.0μm成膜した。
成膜された圧電体PZTの結晶構造解析を行ったところ、SOI基板上のPZT、Si基板上のPZTは共に、無配向多結晶膜であることが確認された。
以上のこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェットヘッドおよび圧電定数d33・d31決定用サンプルを作成し、その性能評価および圧電定数を決定した。結果を表1に示す。
式1中に使用した物性値は
11 S=7.7×10-12[m2/N]
11 P=12.4×10-12[m2/N]
とした。なおS11 Pに関しては、非特許文献1記載の値を用いている。
Figure 2007088442
上述した、本実施形態の実施例及び比較例において作成した圧電体素子に係わる圧電体の|d31|とd33との関係をプロットしたグラフを図16に示す。また併せて図16に本実施形態の圧電体素子に係わる圧電体の|d31|とd33との関係を示した領域、及び、従来例となる|d31|とd33との関係を示した領域を付記した。
圧電体の横振動モードを利用した圧電アクチュエータの基本構成。(A−1)ユニモルフ型カンチレバーの側面図。(A−2)A−1の上視図。(B−1)ユニモルフ型アクチュエータの側面図。(B−2)B−1上視図。 非特許文献1の、PZTの各組成毎のd33、d31のグラフ。 X線回折で{110}非対称面の極点測定をした際のパターンを示す図。(A)は、<100>PZTペロブスカイト型構造の1軸配向結晶の場合。(B)は、PZTペロブスカイト型構造の<100>単結晶の場合。 MOCVD装置の構造・機構を示す装置概略図である。 本実施形態の圧電体素子を適用したインクジェットヘッドの概略図である。 図5の圧電体を含む部分の幅方向での断面図である。 インクジェットヘッドの1ユニットの構造を示す図である。 本実施形態のインクジェット記録装置の概略図である。 図8のインクジェット記録装置の外装をはずした動作機構部概略図である。 本実施形態のインクジェットヘッドの製造プロセスを示すための構成断面図である。 実施例1で圧電体を成膜する際に使用したMOCVD装置の構成を示す図である。 実施例1のパルスMOCVD法における時間シーケンスを示す図。 31測定用サンプルを示す。(13−1)は切断加工後の層構成を示す側面図である。(13−2)形状を示す上面図である。 33測定装置の概略図である。 31測定を説明するための図である。(15−1)はユニモルフ型カンチレバーの変位測定装置の概略図。(15−2)は基本的なサンプルの層構成を示す概略図。 本実施形態の圧電体素子に係わる圧電体の|d31|とd33との関係を示すグラフである。
符号の説明
1001 SOI基板
1002 Si基板
1003 SiO2
1004 Si(100)層
1005 (100)YSZエピタキシャル膜
1006 (100)LNOエピタキシャル膜
1007 (100)SROエピタキシャル膜
1008 圧電体
1009 上電極
1011 個別液室
1012 絞り部
1013 共通液室
1014 吐出口
1015 ノズルプレート

Claims (8)

  1. 圧電体と、該圧電体に接する一対の電極とを有する圧電体素子において、前記圧電体の圧電定数d33及びd31について、下記関係式(I);
    0.1≦|d33/d31|≦1.8 (I)
    を満たすことを特徴とする圧電体素子。
  2. 前記圧電体の膜厚が、1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の圧電体素子。
  3. 前記圧電体が、PZT系もしくはリラクサ系の圧電体材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電体素子。
  4. 前記圧電体が、<100>1軸配向結晶または単結晶であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電体素子。
  5. 前記電極の一方にさらに振動板が設けられ、前記振動板の表面に酸化物層を有し、前記振動板が設けられた電極が少なくとも導電性酸化物層を含むことを特徴とする請求項4に記載の圧電体素子。
  6. 前記振動板が設けられた電極が2層以上の導電性酸化物層を有することを特徴とする請求項5に記載の圧電体素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の圧電体素子を備えたことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 請求項7に記載の液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液体吐出装置。
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