JP2011178120A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単純な構成で、流路、ノズル部の気泡排除あるいは異物詰まりのメンテナンスが可能な液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法を提供する。
【解決手段】液体を吐出するノズル127と、ノズル127と連通し、ノズル127から吐出する液体を収容する圧力室124と、圧力室124を構成する壁面に設けられ、圧力室124内の液体を加圧する圧電体アクチュエータ125と、を備え、圧電体アクチュエータは、超音波発振器能を併せ持つことを特徴とする液体吐出ヘッド129、および、液体吐出ヘッド129の洗浄方法である。
【選択図】図11

Description

本発明は液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法に係り、特に、液体吐出ヘッド内を洗浄する機能を備える液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法に関する。
一般に、汎用の画像形成装置として、インクジェットヘッドから記録媒体上にインク液滴を吐出して所望の画像を形成するインクジェット記録装置が広く用いられている。インクジェット記録装置では、インクジェットヘッド内部の流路内の気泡、あるいは異物固形物による詰まりなどにより、吐出異常が起こる場合がある。吐出異常が発生すると、記録画像にスジムラが発生するなど、画像品質が著しく低下してしまうといった問題があった。
インクジェットヘッドの流路内の気泡を脱泡する、あるいは、洗浄する方法として、例えば、下記の特許文献1には、インク吐出用圧電体とは別に共通流路壁加振用の圧電体を共通液室の外壁に配置し、インクの脱泡を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、吐出ノズルの吐出口に覆設する超音波振動子を備えるキャップを有し、超音波を用いて洗浄を行うことで、ノズル孔内部、ノズルプレート面の固形物あるいは付着物を除去することが記載されている。特許文献3には、700kHz以上の周波数の超音波を発振し、インク噴射方向とは逆方向に励振させた洗浄液を噴流することで、ノズル内の凝集物を効率良く除去できることが記載されている。
特開平10−119265号公報 特開2006−347000号公報 特開2005−028758号公報
このように、特許文献1から3に記載されているインクジェットヘッドまたは液体吐出装置は、ノズルの外部にキャッピングもしくは噴射洗浄などにて超音波併用でノズルを洗浄する方式が提案されている。また、ヘッド内部の流路内の気泡排出や異物固形物などの詰まり防止のために、インク吐出用の圧電体とは別の圧電体を流路際に配置し、超音波を発生させてメンテナンスをすることなどが提案されている。
しかしながら、超音波キャップユニットや超音波噴射洗浄ユニットなどの外部ユニットの配置は、大幅なシステム構成の複雑化に繋がっていた。また、流路上へ個別に圧電体を配置する場合は、構造が複雑化するだけでなく、小型高精細吐出ヘッドのような高密度小型化を進める上では、大きな障害となっていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、単純な構成で、流路、ノズル部の気泡排除あるいは異物詰まりのメンテナンスが可能な液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法を提供する。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、液体を吐出するノズルと、前記ノズルと連通し、前記ノズルから吐出する液体を収容する圧力室と、前記圧力室を構成する壁面に設けられ、前記圧力室内の液体を加圧する圧電体アクチュエータと、を備え、前記圧電体アクチュエータは、超音波発振機能を併せ持つことを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
請求項1によれば、圧電体アクチュエータに超音波発振機能を持たせることにより、インク吐出を行う圧電体アクチュエータを用いて、超音波を発振させ、液滴吐出ヘッド内の洗浄を行うことができる。したがって、別途、洗浄用の構造を追加する必要がないので、装置の複雑化、コストの増加を防ぐことができる。
請求項2は請求項1において、前記液体を吐出する吐出駆動用の回路と超音波発振用の回路の2種類の駆動回路と、それぞれの前記駆動回路を制御する制御回路を備えていることを特徴とする。
請求項2によれば、2種類の駆動回路と制御回路を用いて、圧電体アクチェータの駆動を行っているので、圧電体の駆動系回路を容易に変更することができる。
請求項3は請求項1または2において、前記圧電体アクチュエータを構成する圧電体膜の膜厚が、5μm以上15μm以下であることを特徴とする。
請求項3によれば、圧電体膜の膜厚を上記範囲とすることにより、高周波の超音波を発振することができる。また、膜厚を薄くすることにより、液体吐出ヘッドの小型化を行うことができる。
請求項4は請求項1から3いずれか1項において、前記圧電体アクチュエータは、振動板と、前記振動板の上面に形成される下部電極と、前記下部電極の前記振動板と反対側の上面に成膜される圧電体膜と、前記圧電体膜の前記下部電極と反対側面に形成される上部電極と、前記上部電極の前記圧電体膜と反対側面に設けられる拘束板と、を備え、前記振動板と、前記下部電極と、前記圧電体膜と、は接着剤を介さずに成膜されていることを特徴とする。
請求項4によれば、接着剤を介さずに振動板、下部電極、圧電体膜の成膜を行っているので、間に空気などが混入することがなく、圧力室内に超音波を効率よく伝達することができるので、効果的に洗浄を行うことができる。
請求項5は請求項1から4いずれか1項において、d33モード超音波周波数が100MHz以上であることを特徴とする。
請求項5によれば、d33モード超音波周波数を上記範囲とすることにより、効果的に液体吐出ヘッド内の洗浄、気泡の除去を行うことができる。
請求項6は前記目的を達成するために、液体を吐出するノズルと、前記ノズルと連通し、前記ノズルから吐出する液体を収容する圧力室と、前記圧力室を構成する壁面に設けられ、前記圧力室内の液体を加圧する圧電体アクチュエータと、を備える液体吐出ヘッドの洗浄方法であって、前記圧電体アクチュエータを超音波発振により駆動させて、洗浄を行うことを特徴とする液体吐出ヘッドの洗浄方法を提供する。
請求項6によれば、液体吐出用の圧電体アクチュエータを用いて、超音波発振させることで、液体吐出ヘッド内の洗浄を行うことができるので、大きな追加構造や、コストを必要とすることなく、洗浄を行うことができる。
本発明の液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法によれば、インク吐出用の圧電体膜を用いて液滴吐出ヘッド内の洗浄を行うことができるので、新しく構造を追加せずに洗浄を行うことができ、装置の複雑化、コストの増大を防ぐことができる。
圧電体アクチュエータが形成される基板を説明する図である。 下部電極形成工程を説明する図である。 下部電極のパターンニング工程を説明する図である。 圧電体膜成膜工程を説明する図である。 上部電極形成工程を説明する図である。 上部電極のパターンニング工程を説明する図である。 拘束板成膜工程を説明する図である。 拘束板成膜工程を説明する図である。 圧力室形成工程を説明する図である。 流路プレート接合工程およびノズルプレート接合工程を説明する図である。 液体吐出ヘッドの駆動回路の概念図である。
以下、添付図面に従って、本発明に係る液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの洗浄方法の好ましい実施の形態について説明する。
[液体吐出ヘッドの製造方法の説明]
図1〜図10を用いて、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。
(1)下部電極形成工程
図1には、表面絶縁基板であるSOI基板(SiOの絶縁膜を備えたシリコン基板、以下、基板と記載する。)110を図示する。図1に示す基板110は、シリコン基材111と、シリコン酸化膜からなる絶縁層112と、シリコン基材114と、シリコン酸化膜からなる絶縁層116と、を下から順に積層した構造を有している。
図2には、図1に示す基板110に下部電極となる金属膜118を成膜した状態を図示する。基板110の上面(絶縁層116が形成されている面)に、スパッタ、蒸着等の手法を用いて下部電極となる金属膜118が成膜される。その後、図3に示すように、反応性イオンエッチング(RIE)を用いて金属膜118は所定の形状に加工される。金属膜(下部電極)118には、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、チタン(Ti)などが好適に用いられる。
なお、下部電極118の配置パターンが圧電素子を含む圧電アクチュエータ(図8〜10に符号125で示す構造体)の配置パターンとなり、この圧電アクチュエータの配置パターンに対応してインクを吐出ノズルや圧力室(図10符号124で図示)が配置される。言い換えると、インクを吐出するノズルや圧力室の配置に対応して下部電極118の配置パターンが決められる。
(2)圧電体膜成膜工程
下部電極(金属膜)118が所定の形状(パターン)に加工されると、下部電極118の上側(下部電極118の絶縁層116と反対側)の面には、スパッタ法、CVD法、ゾルゲル法等のエピタキシャル成長法による薄膜形成プロセスを用いて、配向性を持つ圧電体膜120が成膜される。圧電体膜120には、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛、Pb(Zr,Ti)O)が好適に用いられる。図4には、圧電体膜120が成膜された状態を図示する。
(3)上部電極成膜工程
圧電体膜120が成膜されると、圧電体膜120の上側(圧電体膜120の下部電極118と反対側)の面には、スパッタ、蒸着等の手法を用いて上部電極となる金属膜122が成膜される。金属膜(上部電極)122には、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、チタン(Ti)、金(Au)などが好適に用いられる。図5には、上部電極となる金属膜122が成膜された状態を図示する。
その後、図6に示すように、金属膜(上部電極)122は所定の形状にパターンニングされる。なお、上部電極122のパターンニングや下部電極118のパターンニングにはエッチングが好適に用いられ、当該上部電極122(下部電極118)のパターンニング(エッチング処理)は150℃程度の温度で行われる。
(4)拘束板成膜工程
次に、上部電極122の圧電体膜120の反対側面に拘束板123が成膜される。拘束板123の成膜には、スパッタ法、CVD法などの薄膜成膜技術が用いられ、拘束板123の材料にはSiO、Al、ZrOなどの酸化金属が用いられる。
(5)配線層形成工程
拘束板123が成膜されると、下部電極118の取出となる部分の拘束板123及び圧電体膜120がエッチングによって除去される(配線層形成工程)。当該配線層形成工程は、200℃〜350℃の温度で行われる。なお、配線層形成工程の図示は省略する。
(6)拘束板エッチング工程
次に、上部電極122の取出となる部分(後述するFPCが接合される部分)の拘束板123がエッチングにより除去される。図8には、拘束板123が除去されて上部電極122の一部が露出した状態を図示する。
(7)圧力室形成工程
次に、エッチング等の手法を用いて、シリコン基材111に圧力室となる開口(形状)124が形成される。図9には、圧力室となる開口124が形成された状態を図示する。
(8)流路基板接合工程、ノズル基板接合工程
図9に示すように、圧力室124が形成されると、基板110の圧力室124が形成される側には、インク流路となる構造(溝、穴等)を有する流路基板126が接合される。基板110と流路基板126とを接合する際には、インク流路と圧力室124が正確に位置合わせされる。
更に、ノズルとなる微細孔127が形成されたノズル基板128を流路基板126の基板110と反対側に接合し、液体吐出ヘッド構造体129となる。ノズル基板128と流路基板126とを接合する際には、微細孔127と吐出側流路が正確に位置合わせされる。図10には、流路基板126及びノズル基板128が接合された状態を図示する。
なお、上述した方法では、基板に、スパッタ、蒸着などの手法により成膜する方法について説明したが、本発明の液体吐出ヘッドはこれに限定されず、焼結によりバルク状に形成されたバルク焼結圧電体をヘッド筐体(シリコン)に接着剤などで接着させることで、製造することも可能である。
しかしながら、本発明は高周波の超音波を発振させて液体吐出ヘッド内の洗浄を行っており、一般的に空気などが間に存在すると、超音波はほぼ100%反射されて透過することはできず、特に接着剤中の気泡などは阻害要因となる。
したがって、上述したように、圧電体膜を圧力室を形成する筐体基板に直接成膜することにより、筐体材料への超音波伝導性を向上させることができる。
また、超音波の伝導特性は材料の音響インピーダンス(=密度×音速)の影響が高く、音響インピーダンスが大きく異なる材料間では、超音波の反射が生じ、効率的な超音波伝導が難しい。例えば、筐体にシリコン基板を用いた場合、シリコン、金属電極、圧電体という配置になり、音響インピーダンスの値が近くなるため、効率的な超音波伝導を実現することができる。密度の低い樹脂材なども音響インピーダンスが低いので、圧電体を樹脂で作製した場合、圧電体からの超音波を効率的に筐体(シリコン)に伝導させることが難しくなる。
したがって、接着剤を用いずに、音響インピーダンスが近い材料を用いて液体吐出ヘッドを作製することで、効果的に超音波を伝導させることができる。
[液体吐出ヘッドの駆動回路]
図11に液体吐出ヘッドの駆動回路1の概念図を示す。
本発明においては、インク吐出用の圧電体を、インク吐出用のみでなく、メンテナンス対応の超音波発信用の圧電体として用いている。これにより、インクの吐出を停止したメンテナンスモードの状態で、圧電体に超音波発振させることで液体吐出ヘッド内の洗浄を行うことができる。
通常の超音波(数十kHz)洗浄では、主に液中に発生する音圧変化によって生じるキャビテーション作用により、汚れ・インク固形物・気泡などの除去を行う。この場合、周波数に応じた定材波が発生するため、洗浄ムラ、除去ムラが発生しやすい。
上記問題は、高周波化で回避することができる。吐出駆動用の駆動回路は、最大2MHz程度までの周波数しか対応することができない。したがって、本発明においては、図11に示すように、メンテナンス用に、超音波駆動用回路部20を設けインクの吐出停止時に駆動させることで、液体吐出ヘッド内の洗浄を行う。超音波駆動用回路部20は300MHz対応のものを用いることが好ましい。超音波駆動用回路部20は、図11に示すように、吐出駆動用回路部10に並列に併設することができる。圧電体へのチャンネル制御用IC(ASIC)30は共通化とし、ASIC30から圧電体への配線構成は共通使用することができる。そして、吐出駆動用回路部10、超音波駆動用回路部20で発振させた波形をASIC30で、いずれの波形で駆動させるか制御を行う。これにより、吐出駆動時には吐出駆動用回路部10のみ稼働し、超音波発振時のみ超音波駆動用回路部20に切り替えることで液体吐出ヘッド内の洗浄を行うことができる。なお、図11においては、圧電体(PZT)は1つしか記載されていないが、1つのASCIで複数の圧電体の制御を行っている。
また、他の圧電体の駆動方法として、駆動回路部と圧電体の間に個別の接続スイッチを設け、吐出駆動用回路部、超音波駆動用回路部、個別の接続スイッチを制御する制御回路を設け、制御回路により駆動する圧電体、波形を制御することで、洗浄を行うこともできる。
圧電体膜の厚さは、5μm以上15μm以下の厚さとすることが好ましく、5μm以上10μm以下とすることがより好ましい。超音波の共振周波数は、圧電体膜の厚みに反比例し、圧電体膜が薄くなればなるほど高周波化をすることができる。例えば10MHzの場合の厚みは150μm、100MHzで15μm、1GHzで1.5μmとすることで、高周波の超音波を発振することができる。また、より高周波とすることで、ヘッド筐体へのダメージを少なくすることができ、洗浄性を高めることができる。ただし、一般的に圧電体膜は、膜応力の関係により、15μmを超えて形成すると、クラックや剥離の問題が生じやすいので、膜厚は15μm以下とすることが好ましい。15μm厚の圧電体膜の場合、d33モード超音波発振周波数は上述したように100MHzであり、発振超音波周波数は100MHz以上とすることが好ましい。
また、液体吐出ヘッドが高分解能小型ヘッドの場合、小さな圧力室面積で大きな変位を確保する必要があるので、駆動用圧電体膜の厚みも薄くする方が好ましい。したがって、
圧電体膜を薄くすることで、駆動用の圧電体膜およびメンテナンス用の圧電体膜として好適に用いることができる。
このように、駆動用の圧電体として配置された圧電体を、メンテナンス用の超音波発振素子として共用することにより、超音波駆動用回路、電源以外は大きな追加構造、コストを必要としない。特に、高密度小型ヘッドの場合は、設計自由度が小さいため、圧電体を共通化することは効果的である。
[実施例]
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
成膜基板として、SOIウエハ上に30nm厚のTi密着層と150nm厚のPt下部電極とが順次積層された電極基板を作成した。次に、Pb1.3Zr0.52Ti0.48のターゲットを用い、RFスパッタリング装置により、5μm厚のPZT圧電体膜を成膜した。成膜条件は以下の通りである。
基板温度:525℃
ターゲット印加電圧:2.5W/cm
基板−ターゲット間距離:60mm
真空度:0.5Pa
成膜ガス:Ar/O混合ガス(O分圧1.3モル%)
その後、通常のフォトリソグラフィー法により上部電極をパターン形成した。上部電極は、50nm厚のTi層と200nm厚のPt層との積層構造とした。その後、上部電極側にSiの犠牲基板を直接圧着接合した。次にSOI基板の裏面側をリアクティブイオンエッチングしてSiOストップ層までエッチングし、振動板及び圧力室となる凹構造を形成した。振動板の厚みは10μm程度とした。
次に、ノズル孔加工されたシリコン板を凹構造側に接合することでインク吐出構造体を形成した。
製造された液体吐出ヘッドを用い、PZT薄膜をインク吐出のための駆動用に使用する場合は、印加電圧30V、周波数100kHzにて吐出動作を行った。一方、メンテナンス用のための駆動用に使用する際は、300MHzの周波数で動作させた。(PZT薄膜の厚みが5μmであるため、発振する周波数は、300MHzとなる。)
インク吐出を連続的に100億パルス動作させると、ノズル付近や圧力室内部にインク固化物や気泡が発生し、吐出不良ノズルが確認された。
一方で、約1億パルス動作させたところでメンテナンスモードとして1分間の超音波発振をサイクルとして100サイクル(吐出動作100億パルス)動作させた後、インクの吐出を行ったところ、固化物などの異物や気泡に伴う吐出不良ノズルは全く確認されなかった。
1…駆動回路部、10…吐出駆動用回路部、20…超音波駆動用回路部、30…チャンネル制御用IC、110…基板、118…金属膜(下部電極)、120…圧電体膜、122…金属膜(上部電極)、123…拘束板、124…圧力室、125…圧電体アクチュエータ、126…流路基板、127…微細孔(ノズル)、128…ノズル基板、129…液体吐出ヘッド構造体、

Claims (6)

  1. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルと連通し、前記ノズルから吐出する液体を収容する圧力室と、
    前記圧力室を構成する壁面に設けられ、前記圧力室内の液体を加圧する圧電体アクチュエータと、を備え、
    前記圧電体アクチュエータは、超音波発振機能を併せ持つことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記液体を吐出する吐出駆動用の回路と超音波発振用の回路の2種類の駆動回路と、それぞれの前記駆動回路を制御する制御回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記圧電体アクチュエータを構成する圧電体膜の膜厚が、5μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記圧電体アクチュエータは、振動板と、前記振動板の上面に形成される下部電極と、前記下部電極の前記振動板と反対側の上面に成膜される圧電体膜と、前記圧電体膜の前記下部電極と反対側面に形成される上部電極と、前記上部電極の前記圧電体膜と反対側面に設けられる拘束板と、を備え、
    前記振動板と、前記下部電極と、前記圧電体膜と、は接着剤を介さずに成膜されていることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 33モード超音波周波数が100MHz以上であることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 液体を吐出するノズルと、前記ノズルと連通し、前記ノズルから吐出する液体を収容する圧力室と、前記圧力室を構成する壁面に設けられ、前記圧力室内の液体を加圧する圧電体アクチュエータと、を備える液体吐出ヘッドの洗浄方法であって、
    前記圧電体アクチュエータを超音波発振により駆動させて、洗浄を行うことを特徴とする液体吐出ヘッドの洗浄方法。
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