JP2007088358A - 転写フィルム及び積層セラミックコンデンサ - Google Patents

転写フィルム及び積層セラミックコンデンサ Download PDF

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英之 高橋
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大三 伊井
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Abstract

【課題】 導電部を形成する際に、導電部を構成する成分がセラミックグリーンシート中に染み込むことがなく、セラミックグリーンシートや導電部が変形したり破壊したりすることなく、かつ、積層セラミックコンデンサの製造に用いた場合にデラミネーションの発生を防止することが可能な転写フィルム及び積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】 基材フィルム、粘着剤層、及び、導電部と該導電部が形成されていない部分に形成された誘電部とからなる転写層がこの順に積層された転写フィルムであって、前記粘着剤層は刺激を与えることにより気体を発生する気体発生剤を含有することを特徴とする転写フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導電部を形成する際に、導電部を構成する成分がセラミックグリーンシート中に染み込むことがなく、セラミックグリーンシートや導電部が変形したり破壊したりすることなく、かつ、積層セラミックコンデンサの製造に用いた場合にデラミネーションの発生を防止することが可能な転写フィルム及び積層セラミックコンデンサに関する。
積層型の電子部品、例えば、積層セラミックコンデンサは、多数の誘電体層と、これら誘電体層の間に配置され、一端が対向する側面に交互に露出する内部電極と、対向する側面にそれぞれ設けられた一対の外部電極とから構成されている。
現在、このような積層セラミックコンデンサにおいては、小型化、大容量化が進んでおり、これに伴って誘電体及び内部電極の薄膜化、多層化が要求されている。
従来の積層セラミックコンデンサの誘電体層及び内部電極は、一般に次のような工程を経て製造される。ポリビニルブチラール樹脂やポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂等のバインダー樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に可塑剤、分散剤等を添加した後、セラミック粉末を加え、ボールミル等により均一に混合し、脱泡後に一定粘度を有するセラミックスラリー組成物を得る。このスラリー組成物をドクターブレード、リバースロールコーター等を用いて、離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム又はSUSプレート等の支持体面に流延成形する。これを加熱等により溶剤等の揮発分を溜去させた後、支持体から剥離してセラミックグリーンシートを得る。
次に、得られたセラミックグリーンシート上に内部電極となる導電ペーストをスクリーン印刷等により塗布したものを交互に複数枚積み重ね、加熱圧着して積層体を作製し、この積層体中に含まれるバインダー樹脂成分等を熱分解して除去する処理、いわゆる脱脂処理を行った後、焼成して得られるセラミック焼成物の端面に外部電極を焼結する工程を経て積層セラミックコンデンサが得られる。
しかしながら、極めて薄いセラミックグリーンシートに導電ペーストを印刷して導電部を形成する場合には、導電ペースト中の有機溶剤がセラミックグリーンシートのバインダー樹脂成分を溶解又は膨潤させたり、導電ペーストがセラミックグリーンシート中に染み込んだりすることがあり、短絡不良の原因になるという問題があった。
これに対して、特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、基材シート上に予め導電部を形成し乾燥させた後、セラミックグリーンシートに転写する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では、セラミックグリーンシートの表面に転写する際に、導電部から基材シートを剥離することが困難となるという問題があった。
また、基材シート上に形成された乾燥後の導電部をセラミックグリーンシートの表面に転写するためには、加熱又は加圧を行う必要が生じることから、セラミックグリーンシート及び導電部が変形したり、セラミックグリーンシートが部分的に破壊されたりするという問題があった。
更に、薄膜化したセラミックグリーンシートに導電部を形成した後、積層することにより、積層セラミックコンデンサを製造する場合には、内部電極の厚みによる段差が累積することによって、積層体を圧着する工程で、均一に圧力を加えることができず、デラミネーションと呼ばれる層間剥離が発生するという問題があった。
特許第3527667号公報 特開2004−303976号公報 特開2004−304000号公報
本発明は、上記現状に鑑み、導電部を形成する際に、導電部を構成する成分がセラミックグリーンシート中に染み込むことがなく、セラミックグリーンシートや導電部が変形したり破壊したりすることなく、かつ、積層セラミックコンデンサの製造に用いた場合にデラミネーションの発生を防止することが可能な転写フィルム及び積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明は、基材フィルム、粘着剤層、及び、導電部と該導電部が形成されていない部分に形成された誘電部とからなる転写層がこの順に積層された転写フィルムであって、前記粘着剤層は刺激を与えることにより気体を発生する気体発生剤を含有する転写フィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、セラミックグリーンシートに導電パターンを形成する際の転写フィルムとして、基材フィルムと、転写層との間に、刺激を与えることにより気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤層を有する転写フィルムを用いることにより、転写層を容易に剥離することができ、転写を行う際の加熱及び加圧に起因するセラミックグリーンシート及び転写層の変形及び破壊を防止することが可能となることを見出した。
本発明者らは、更に鋭意検討した結果、基材フィルムに形成された粘着剤層上の導電部が形成されていない部分に誘電部を形成することにより、導電部が形成された部分と形成されていない部分との段差を解消でき、積層セラミックコンデンサの製造に用いた場合に、段差の累積に起因するデラミネーションの発生を防止することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の転写フィルムは、基材フィルム、粘着剤層、及び、導電部と該導電部が形成されていない部分に形成された誘電部とからなる転写層がこの順に積層している。
上記基材フィルムとしては特に限定されないが、気体発生剤から気体を発生させる刺激が光による刺激である場合には、光を透過する物質からなることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるものが挙げられる。
上記基材フィルムの厚さとしては、基材フィルムとして成膜可能な厚さであり、可撓性とともに基材として充分な剛性及び強度を有する厚さであれば特に限定されないが、好ましい下限が5μm、好ましい上限が100μmである。
上記粘着剤層は、刺激を与えることにより気体を発生する気体発生剤を含有する。
これにより、刺激を与えることによって気体発生剤から発生した気体が、粘着剤層と転写層との粘着面の少なくとも一部を剥がし、粘着剤層の粘着力が低下するため、転写層を容易に剥離することができる。
上記気体発生剤から気体を発生させる刺激としては特に限定されず、例えば、光、熱、超音波及び衝撃等が挙げられる。
上記気体発生剤としては、気体を発生するものであれば特に限定されないが、例えば、アゾ化合物及び/又はアジド化合物が好適に用いられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−プロピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトジハイドロレート、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラハイドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシアシル)−2−メチル−プロピオンアミジン]、2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミジン]プロパン}、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シアンカルボニックアシッド)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
なかでも、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−プロピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)等の下記一般式(1)で表されるアゾアミド化合物が好ましい。
Figure 2007088358
上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ同一又は異なる低級アルキル基を表し、Rは、炭素数2以上の飽和アルキル基を表す。
上記アジド化合物としては、例えば、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン、テレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド;3−アジドメチル−3−メチルオキセタンを開環重合することにより得られるグリシジルアジドポリマー等のアジド基を有するポリマー等が挙げられる。
上記気体発生剤は、光、熱、超音波及び衝撃等による刺激を与えることにより分解され、窒素ガスと活性ラジカル種を発生する。
上記気体発生剤から発生した窒素ガスは、粘着剤層外へ放出される。
これにより、本発明の転写フィルムは、気体発生剤から発生した窒素ガスが粘着剤層から転写層の少なくとも一部を剥がし粘着力を低下させるため、粘着剤層と転写層とを容易に剥離することができる。また、このように容易に剥離することができるため、転写をする際の加熱及び加圧によってセラミックグリーンシート及び転写層の変形及び破壊が生じることがない。
この場合、上記気体発生剤から発生した窒素ガスの全てが粘着剤層外へ放出され粘着剤層中に残存しないことが好ましい。発生した窒素ガスが充分に外へ放出されないと、粘着剤層が発生した窒素ガスにより全体的に発泡してしまい、転写層を粘着剤層との接着面から浮き上がらせる効果を充分に得ることができず、剥離する際に転写層に変形や破損を生じさせてしまうことがある。なお、転写層に変形等を生じさせない程度であれば、発生した窒素ガスの一部が粘着剤層中に溶け込んでいたり、気泡として粘着剤層中に残存していたりしてもかまわない。
上記気体発生剤から発生した活性ラジカル種は、重合性オリゴマーに作用して重合架橋を促進する。したがって、例えば、上記粘着剤層が重合性オリゴマーを含有する光硬化型粘着剤からなる場合は、光による刺激を与えなくても、上記気体発生剤の分解により生成した活性ラジカル種により重合架橋が起こり、上記粘着剤層の粘着力を低下させることができる。
上記気体発生剤は、粒子として存在しないことが好ましい。なお、本明細書において、気体発生剤が粒子として存在しないとは、電子顕微鏡により気体発生剤を含有する粘着剤層の断面を観察したときに気体発生剤を確認することができないことを意味する。上記粘着剤層中に気体発生剤が粒子として存在すると、気体を発生させる刺激として光を照射したときに粒子の界面で光が散乱して気体発生効率が低くなってしまったり、上記粘着剤層の表面平滑性が悪くなったりすることがある。
上記粘着剤層は、紫外線等の光を照射することにより弾性率が上昇し、粘着力が低下する粘着剤からなることが好ましい。
このような弾性率の上昇した硬い硬化物中で上記気体発生剤から気体を発生させると、発生した気体の大半は外部に放出され、放出された気体は、転写層から粘着剤層の粘着面の少なくとも一部を剥離し、粘着力を低下させることができる。
このような粘着剤としては、重合架橋することにより粘着力を低下させる重合性オリゴマーを含有する粘着剤が好ましく、例えば、光硬化型粘着剤等が挙げられる。
上記光硬化型粘着剤は、分子内に放射線重合性の不飽和結合を有するアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系重合性ポリマー、及び、放射線重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを主成分として含有する。
上記分子内に放射線重合性の不飽和結合を有する重合性ポリマーとしては、例えば、分子内に官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーともいう)を予め合成し、分子内に上記官能基と反応する官能基及び放射線重合性不飽和結合を有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物ともいう)と反応させたものが挙げられる。なお、本明細書において(メタ)アクリル系ポリマーとは、アクリル系ポリマー及びメタクリル系ポリマーを意味する。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを、常法により共重合させることにより得られる。
上記官能基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては特に限定されず、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられる各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて、上記官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基である場合は、エポキシ基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマーを使用することができ、上記官能基がヒドロキシル基である場合は、イソシアネート基含有モノマーを使用することができ、上記官能基がエポキシ基である場合は、カルボキシル基含有モノマー、アクリルアミド等のアミド基含有モノマーを使用することができ、上記官能基がアミノ基である場合は、エポキシ基含有モノマーを使用することができる。
上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、分子量が5千以下、かつ、分子内の放射線重合性不飽和結合の数が2〜6個であることがより好ましい。
このような分子量が5千以下、かつ、分子内の放射線重合性不飽和結合の数が2〜6個である多官能オリゴマー又はモノマーは、光を照射することによって、粘着剤層において三次元網目構造を効率よく形成し、粘着剤層の弾性率が上昇する。
上記分子量が5千以下、かつ、分子内の放射線重合性不飽和結合の数が2〜6個である多官能オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等;1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化型粘着剤は、紫外線等の光を照射して重合硬化する粘着剤からなる場合は、光重合開始剤を含有することが好ましい。
上記光重合開始剤を含有することにより、光を照射することにより粘着剤層全体が均一かつ速やかに重合架橋して一体化するため、重合硬化による弾性率が著しく上昇し、粘着力が大きく低下する。
上記光重合開始剤としては、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものであれば特に限定されず、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化型粘着剤は、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般的に粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を含有してもよい。このような多官能性化合物を含有することにより、粘着剤としての凝集力を調節することができる。
上記光硬化型粘着剤は、更に、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の従来公知の添加剤を含有してもよい。
上記転写層は、導電部と該導電部が形成されていない部分に形成された誘電部とからなる。
このように、内部電極パターン形状の導電部を形成するとともに、上記導電部が形成されていない部分に誘電部を形成することにより、上記導電部が形成されている部分と形成されていない部分との段差を埋めることができる。これによって、積層セラミックコンデンサを製造する際に、上記段差に起因する変形やデラミネーションと呼ばれる層間剥離の発生を防止することができる。
上記導電部としては、例えば、有機バインダー樹脂及び導電粉末を含有するものを用いることができる。
上記有機バインダー樹脂としては特に限定されず、例えば、エチルセルロース等のセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等が挙げられる。なかでも、セラミックグリーンシートとの接着性に優れることから、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、エチレン単位含有量が1〜20mol%、ケン化度が80mol%以上の変性ポリビニルアルコールをアセタール化してなる変性ポリビニルアセタール樹脂であることが好ましい。このような変性ポリビニルアセタール樹脂を用いることによって、優れた塗工性及び脱媒性を有する導電部用ペーストが得られる。
上記変性ポリビニルアルコールのエチレン単位含有量の好ましい下限は1mol%、好ましい上限は20mol%である。1mol%未満であると、得られる導電部用ペーストの無機粉末の分散性が低下したり、印刷性が低下したりする。20mol%を超えると、上記変性ポリビニルアルコールの水溶性が低下するため、アセタール化反応が困難になったり、得られた変性ポリビニルアセタール樹脂の有機溶剤への溶解性が低下するため、導電部用ペースト作製に支障が出たり、経時粘度安定性が悪化したりすることがある。
上記変性ポリビニルアルコールのケン化度の好ましい下限は80mol%である。80mol%未満であると、変性ポリビニルアルコールの水溶性が低下するため、アセタール化反応が困難になることがある。また、水酸基量が少ないとアセタール化反応自体が困難になることがある。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の重合度としては特に限定はされないが、好ましい下限は300、好ましい上限は2400である。300未満であると、得られる導電部用ペーストの塗工時の塗膜強度が劣ったり、クラック等が入りやすくなったりすることがある。2400を超えると、得られる導電部用ペーストの粘度が高くなり過ぎ、ハンドリング性が悪化することがある。
上記変性ポリビニルアルコールをアセタール化する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、塩酸等の酸触媒の存在下で上記変性ポリビニルアルコールの水溶液に各種アルデヒドを添加する方法等が挙げられる。
上記導電粉末としては、導電性を示すものであれば特に限定されず、例えば、ニッケル、パラジウム、白金、金、銀、銅、又は、これらの合金等からなる微粒子等が挙げられる。これらの導電粉末は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記導電粉末を用いる場合の上記バインダー樹脂の含有量としては特に限定されないが、上記導電粉末100重量部に対して好ましい下限は3重量部、好ましい上限は25重量部である。3重量部未満であると、導電部の成膜性能が低下することがあり、25重量部を超えると、脱脂、焼成後にカーボン成分が残留しやすくなる。より好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は15重量部である。
上記導電部は、更に、分散剤を含有してもよい。
上記分散剤としては特に限定されないが、例えば、脂肪酸、脂肪族アミン、アルカノールアミド、リン酸エステル等が好適に用いられる。
上記脂肪酸としては特に限定されず、例えば、ベヘニン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ヤシ脂肪酸等の飽和脂肪酸;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸、牛脂脂肪酸、ヒマシ硬化脂肪酸等の不飽和脂肪酸等が挙げられる。なかでも、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が好適である。
上記脂肪族アミンとしては特に限定されず、例えば、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、アルキル(ヤシ)アミン、アルキル(硬化牛脂)アミン、アルキル(牛脂)アミン、アルキル(大豆)アミン等が挙げられる。
上記アルカノールアミドとしては特に限定されず、例えば、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等が挙げられる。
上記リン酸エステルとしては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
上記導電部は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、可塑剤、潤滑剤、帯電防止剤等の従来公知の添加剤を含有してもよい。
上記誘電部としては、例えば、有機バインダー樹脂及びセラミック粉末を含有するものを用いることができる。なお、上記バインダー樹脂としては、上記導電部に用いることができるものと同様のものを用いることができる。また、上記誘電部は、上記導電部と同様に上記分散剤及び従来公知の添加剤を含有してもよい。
上記セラミック粉末としては、例えば、複合酸化物又は酸化物となる各種化合物、例えば、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等、又は、これらを混合したものが挙げられる。具体的には、チタン酸バリウム、炭酸マグネシウム、酸化マンガン等が挙げられる。
上記セラミック粉末を用いる場合の上記バインダー樹脂の含有量としては特に限定されないが、上記セラミック粉末100重量部に対して好ましい下限は1重量部、好ましい上限は50重量部である。1重量部未満であると、誘電部又はセラミックグリーンシートの成膜性能が低下することがあり、50重量部を超えると、脱脂、焼成後にカーボン成分が残留しやすくなる。より好ましい下限は3重量部、より好ましい上限は30重量部である。
本発明の転写フィルムを製造する方法としては特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルム上に、重合性オリゴマー、多官能オリゴマー、光重合開始剤、アジド化合物等を混合して得られたアジド化合物を含有する粘着剤を塗工、乾燥し、粘着剤層を形成する。次に、形成した粘着剤層上に、変性ポリビニルブチラール樹脂、有機溶剤、導電粉末等を混合して得られた導電部用ペーストをスクリーン印刷により塗工し、乾燥して導電部を形成し、変性ポリビニルブチラール樹脂、有機溶剤、誘電粉末等を混合して得られた誘電部用ペーストを導電部が形成されていない部分にスクリーン印刷により塗工し、乾燥して誘電部を形成することによって製造することができる。
上記粘着剤を作製する際に原材料を混合する方法としては特に限定されず、例えば、ブレンダーミル、3本ロール、ビーズミル等の各種混合機を用いる方法が挙げられる。
上記粘着剤を塗工する方法としては特に限定されず、例えば、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、ワイヤーバーコート等の従来公知の方法が挙げられる。
上記導電部用ペースト及び誘電部用ペーストを作製する際に原材料を混合する方法としては特に限定されず、例えば、ブレンダーミル、3本ロール、ビーズミル等の各種混合機を用いる方法が挙げられる。
上記導電部用ペースト及び誘電部用ペーストを塗工する方法としては特に限定されず、例えば、ドクターブレード、エクストルージョンコーター、ワイヤーバーコーター等、又は、スクリーン印刷機、グラビア印刷機等を用いる方法が挙げられる。
本発明の転写フィルムを用い、セラミックグリーンシートに導電部及び誘電部を転写することにより、積層セラミックコンデンサを製造することができる。
このようにして得られる積層セラミックコンデンサもまた、本発明の一つである。
本発明の積層セラミックコンデンサを製造する方法としては特に限定されないが、例えば、セラミックグリーンシートの片面に、本発明の転写フィルムを位置合わせしながら積層した後、本発明の転写フィルムの基材フィルム側から紫外線を照射することによって、転写層を剥離してセラミックグリーンシートに転写し、更にセラミックグリーンシートを積層していく方法等が挙げられる。
このようにして得られる本発明の積層セラミックコンデンサは、予め形成し乾燥させた導電部及び誘電部を転写することによって製造するため、短絡不良の発生を防止することができる。また、誘電部は導電部が形成されていない部分に形成されているため、導電部が形成されている部分とされていない部分との段差は吸収されており、デラミネーションの発生を防止することができる。
本発明によれば、予め形成し乾燥させた導電部及び誘電部をセラミックグリーンシートへ転写するため、導電部を構成する成分がセラミックグリーンシート中に染み込むことを防止できる。また、刺激を与えることにより発生した気体が、導電部及び誘電部と粘着剤層との接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低下させ、導電部及び誘電部を粘着剤層から容易に剥離することができるため、転写の際の加熱及び加圧によるセラミックグリーンシート及び導電部及び誘電部の変形及び破壊を防止することができる転写フィルムを提供することができる。更に、この転写フィルムを用いることによって、短絡不良及びデラミネーションの発生がない積層セラミックコンデンサを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(粘着剤の調製)
下記化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、メタクリル酸2−イソシアネートエチル3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、ベンゾフェノン0.5重量部、ポリイソシアネート0.3重量部を混合し、粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート 79重量部
エチルアクリレート 15重量部
アクリル酸 1重量部
2ーヒドロキシエチルアクリレート 5重量部
光重合開始剤(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液) 0.2重量部
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン100重量部及びベンゾトリアゾール2重量部を混合して、気体発生剤を含有する粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を調製した。
(粘着剤層付フィルムの作製)
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥後の厚さが約0.5μmとなるようにドクターナイフで塗工し、溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。粘着剤層は乾燥後の乾燥状態で粘着性を示した。
一方、粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施された厚さ38μmのPETフィルムに、バーコーターを用いての乾燥後の厚さが0.5μmとなるように塗工し、溶剤を揮発させ粘着剤層を乾燥させた。
片面にコロナ処理を施したPETフィルム上に形成された粘着剤(1)層と、離型処理が施されたPETフィルム上に形成された粘着剤(2)層とを貼り合わせた後、粘着剤(2)層から離型処理が施されたPETフィルムを剥がし、粘着剤層付フィルムを作製した。
(バインダー樹脂の作製)
重合度1700、エチレン単位含有量5mol%、ケン化度98mol%の変性ポリビニルアルコール193gを純水2900gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し溶解させた。得られた溶液を28℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸20gとn−ブチルアルデヒド115gとを添加し、液温を20℃に冷却、保持し、アセタール化反応を行って反応生成物を析出させた。その後、液温を30℃で5時間保持し、反応を完了させ、常法による中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の白色粉末を得た。得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いてアセタール化度を測定したところ、ブチラール化度は75mol%であった。
(導電部用ペーストの作製)
導電粉末としてのニッケル微粒子(2020SS、三井金属社製)100重量部に対して、得られた変性ポリビニルブチラール樹脂7重量部及びα−テルピネオール60重量部を加え、三本ロールで混練して導電部用ペーストを得た。
(誘電部用ペーストの作製)
誘電粉末としてのチタン酸バリウム(BT−01、平均粒径0.1μm、堺化学工業社製)100重量部に対して、得られた変性ポリビニルブチラール樹脂6重量部及びα−テルピネオール60重量部を加え、ボールミルで48時間混合して誘電部用ペーストを得た。
(転写フィルムの作製)
得られた導電部用ペーストを粘着剤層付フィルム上にスクリーン印刷にて導電部のパターンを形成し、得られた誘電部用ペーストを導電パターンが形成されていない部分にスクリーン印刷にて形成し、転写フィルムを作製した。
乾燥後の導電部及び誘電部の厚みは1μmであった。
(セラミックグリーンシートの作製)
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックB「BM−S」、重合度800、積水化学工業社製)6重量部を、トルエン70重量部とエタノール70重量部との混合溶剤に加え、攪拌溶解し、更に、可塑剤としてジブチルフタレート3重量部を加え、攪拌溶解した。こうして得られた樹脂溶液に、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−01、平均粒径0.1μm、堺化学工業社製)100重量部を加え、ボールミルで48時間混合してセラミックスラリー組成物を得た。得られたスラリー組成物を、基材フィルム上に、乾燥後の厚みが約1μmになるように塗布し、常温で1時間風乾し、更に熱風乾燥機、80℃で3時間、続いて120℃で2時間乾燥させてセラミックグリーンシートを得た。
(セラミック焼結体の作製)
得られたセラミックグリーンシートの片面に、転写フィルムを位置合わせしながら積層した後、転写フィルムのPETフィルム側から、超高圧水銀灯を用いて365nmの紫外線を照射することによって、転写層を剥離し、セラミックグリーンシート上に転写した。ここで、転写層を剥離する際の様子を目視にて観察したところ、剥離性は良好で、転写された導電層等には皺、破れ及び変形が見られなかった。
導電部及び誘電部を形成したセラミックグリーンシートを100枚積重ね、更に導電部及び誘電部を形成していないセラミックグリーンシート重ねた後、70℃、圧力150kg/cm2、10分間の熱圧着条件で圧着して、セラミックグリーンシート積層体を得た。得られたセラミックグリーンシート積層体を窒素雰囲気で、昇温速度3℃/分で450℃まで昇温し、5時間保持後、更に昇温速度5℃/分で1350℃まで昇温し、10時間保持してセラミック焼結体を得た。
(積層セラミックコンデンサの作製)
得られたセラミック焼結体にバレル研磨を施した後、銀を主成分とする外部電極用ペーストをセラミック焼結体の両端部に塗布し、焼付け、外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例2)
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)30重量部及び2,4−ジエチルチオキサントン3.6重量部を混合して、気体発生剤を含有する接着剤(2)の酢酸エチル溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
なお、転写層を剥離する際の様子を目視にて観察したところ、剥離性は良好で、転写された導電層等には皺、破れ及び変形が見られなかった。
(比較例1)
粘着剤層付フィルムの代わりに、表面に離型処理が施された厚さ38μmのPETフィルムを用いて転写フィルムを作製した以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
なお、転写層を剥離する際の様子を目視にて観察したところ、容易に剥離せず、転写された導電層等には皺、破れ及び変形が見られた。
(評価)
実施例1、2及び比較例1で作製した積層セラミックコンデンサについて、以下の方法により評価を行った。
結果は表1に示した。
(1)形状評価
作製した積層セラミックコンデンサの断面を観察し、以下の基準により積層セラミックコンデンサの形状を評価した。
○:変形及びデラミネーションが見られなかった。
×:導電部に変形、積層ズレ及びデラミネーションが見られた。
(2)ショート率評価
作製した積層セラミックコンデンサ1000個について、LCRメータ(ヒューレットパッカード社製)を用いて静電容量を測定し、短絡不良の割合を計測した。
Figure 2007088358
本発明によれば、導電部を形成する際に、導電部を構成する成分がセラミックグリーンシート中に染み込むことがなく、セラミックグリーンシートや導電部が変形したり破壊したりすることなく、かつ、積層セラミックコンデンサの製造に用いた場合にデラミネーションの発生を防止することが可能な転写フィルム及び積層セラミックコンデンサを提供することができる。

Claims (4)

  1. 基材フィルム、粘着剤層、及び、導電部と該導電部が形成されていない部分に形成された誘電部とからなる転写層がこの順に積層された転写フィルムであって、
    前記粘着剤層は刺激を与えることにより気体を発生する気体発生剤を含有することを特徴とする転写フィルム。
  2. 気体発生剤は、アゾ化合物及び/又はアジド化合物であることを特徴とする請求項1記載の転写フィルム。
  3. 転写層は、エチレン単位含有量が1〜20mol%、ケン化度が80mol%以上の変性ポリビニルアルコールをアセタール化してなる変性ポリビニルアセタール樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の転写フィルム。
  4. 請求項1、2又は3記載の転写フィルムを用いてなることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
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