JP2007088240A - 半導体ウェハダイシング用粘着テープ - Google Patents

半導体ウェハダイシング用粘着テープ Download PDF

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【課題】ダイシング時に発生するヒゲ状切削屑の発生を抑制し、エキスパンド工程でのチップ間隔の拡張性と均一性に優れ、ピックアップ工程による個々のチップのピックアップ性に優れる半導体ウェハダイシング用粘着テープを提供する。
【解決手段】少なくとも1層のフィルム層からなる基材フィルムの片面に粘着剤を塗布した半導体ウェハダイシング用粘着テープであって、前記フィルム層がアイオノマー樹脂100質量部と、可塑性エラストマーであるスチレン・ブタジエン共重合体の水素添加物10〜300質量部との樹脂組成物からなり、前記アイオノマー樹脂がエチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主な重合体構成成分とする3元共重合体の金属イオン架橋体である半導体ウェハダイシング用粘着テープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体を小片に切断する際に使用する、半導体ウェハダイシング用粘着テープに関するものである。
IC、LSIなどの半導体装置の製造工程において、パターン形成後のウェハは、通常、その厚さを薄くするため、ウェハ裏面を研削し、その後半導体ウェハ等を個々のチップに切断分離するダイシングがなされる(ダイサーという専用装置を用いて半導体ウェハが切断分離される)。この工程においては、半導体ウェハをあらかじめ粘着テープに貼着固定した後、ダイサーによりチップ形状に沿って基材フィルム層の一部まで切断するフルカット方式が採用されている。
また、ダイシング後の次工程では、個々のチップを半導体ウェハダイシング用粘着テープからピックアップし、リードフレームにマウントする処理が行われ、このときダイシングテープを放射状に伸展することによって均一にチップ間隔を広げる、いわゆるエキスパンドした状態で、個々の素子を粘着テープ上よりピックアップする方式が採用されている。
上記のようにダイシング、エキスパンド、ピックアップそれぞれの工程において、半導体ウェハダイシング用粘着テープに要求される必要不可欠な特性として、エキスパンド性(拡張されたチップ間隔拡張性)、エキスパンド均一性(拡張されたチップ間隔の均一な拡張性)、また、ダイシング時のヒゲ状切削屑のないことが、近年、薄膜化されたSi(シリコン)ウェハの対応として必要不可欠となってきている。
ダイシング工程では、近年、切断するSiウェハの薄膜化が進み、その厚さが200μm以下のものが多くなり、従来使用していた粘着テープの基材フィルムでは対応ができなくなってきている。例えば、特許文献1では、半導体ウェハダイシング用粘着テープの基材において、エチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを重合体の構成成分とする3元共重合体を、金属イオンで架橋したものが用いられている。
同基材フィルムは、エキスパンド性など基材フィルムの伸張性、ピックアップ性などは良好である。しかし、切断するSiウェハの厚さが厚いとダイシング時にテープの基材フィルムからヒゲ状切削屑が発生しないものの、Siウェハの厚さが薄くとなるとダイシング時にテープの基材フィルムからヒゲ状切削屑が発生する。このヒゲ状切削屑がSiチップに付着すると後工程であるワイヤーボンディング工程において、配線作業時に断線不良などが発生し、歩留りが大きく低下する。
エキスパンド工程においては、テープ上で個々にダイシングされたチップをピックアップダイボンダーという専用装置によって、個々のチップ間隔を拡張した後、個々のチップを取り出す。この時、エキスパンド工程では、個々にダイシングされたチップを上側に、ダイシングテープが下側となるようにピックアップダイボンダー装置にセットする。ダイシングテープを固定するフレームと個々にダイシングされたチップの間で、リングと称する拡張冶具が接触し、ある任意の指定された条件まで押し込むことによって、ダイシングテープに固定されたチップが拡張される。この時、ダイシングテープに要求される特性としては、テープの支持体である基材フィルムから特性上大きな影響を受け、上記のようにリングの接触によりテープが伸張し、個々のチップを拡張するが、テープが裂けることなく、全てのチップがバランス良く均一に拡張されることが要求される。一般的にエキスパンド性に優れるダイシングテープとしては、例えば、特許文献2にあるように、基材フィルムが、少なくとも、可塑剤含有塩化ビニル系重合体層とエチレン(メタ)アクリル酸共重合体層とからなる粘着テープが開示されている。この特許文献2においては、基材フィルムとしてポリ塩化ビニル系樹脂を用いることにより、ダイシングしたチップの切断面に発生する不定形破断(以下チッピング)、エキスパンド特性など、ダイシングテープに重要な特性においては、他の樹脂特性より優れた特徴を持っていることが記載されている。しかしながら、ポリ塩化ビニル系樹脂については、近年、環境に対しての悪影響から、ポリ塩化ビニルを使用しない半導体ウェハダイシング用粘着テープの開発が活発に検討されている。
脱塩化ビニル製基材フィルムとしては、文献3のようにエラストマーとして水素添加したスチレン−ブタジエン共重合体とポリプロピレンとの樹脂組成物からなる粘着テープ用基材が開示されている。しかしながら、同ダイシングテープに使用される基材フィルムのベースとなるポリマーがポリプロピレンであり、機械的な伸張特性でネッキング(フィルムの引張試験時の材料に生ずる断面積の局部的な減少をいう。)の発生や、引張試験において伸び率200%以下で降伏点(フィルムの引張試験時に応力の増加に伴わずにひずみの増加が生ずる材料内の最初の応力をいう。)が発生する可能性が高い。このような特性の基材フィルムを用いた場合、エキスパンド工程によってSiチップを拡張させると、リング接触部のテープのみが局所的に大きく伸張しすぎ、実際に拡張したい各チップ間隔のエキスパンド拡張性やその均一性などに問題が生じる可能性が大きい。
エキスパンド工程後のピックアップ工程では、テープに固定されたチップに対し突き上げピンをテープ側より突き上げ、この応力によってチップの一部をダイシングテープより剥離する。この状態で、コレットと称する冶具によってチップをコレットに吸着させて取り出す。特に、ピックアップしようとする半導体チップが近年著しく薄くなっており、チップの厚さが厚い場合は、ピックアップ性を良くするため突き上げピンの先端を鋭角なピンとして、例えば、R25μmの先端形のピンを用いダイシングテープを貫通させる方法も一般的であった。しかしながら、半導体チップ厚さを200μm以下にするという薄膜化が進み、上記のように先端が鋭角な突き上げピンによりダイシングテープを貫通させると、Siチップに大きな損傷を与え、場合によっては割れてしまうことが大きな問題となっていた。
そこで突き上げピンの先端を鈍角とし、R250μmの先端形のピンを用いることが試みられている。しかしその非貫通方式によるSiチップのピックアップにおいては、ピンステージから突出するピンの突き上げ高さが高すぎると、チップが大きく撓みチップが割れるなど損傷を受ける。
近年では、Siウェハの裏面研削直後にダイシングテープを貼合したり、ウェハとダイシンクテープを加熱条件による環境において貼合したりするなど紫外線硬化後のピックアップ時の負荷も更に大きくなり、上記のようにウェハの薄膜化により、チップのテープからの剥離が難しくなってきている。したがって、ダイシングテープに使われる基材フィルムには、突上げピンの凹凸を柔軟に吸収する柔軟性も要求されている。
特開平9−8111号公報 特開平6−134941号公報 特開平11−199840号公報
本発明は、ダイシング時に発生するヒゲ状切削屑の発生を抑制し、エキスパンド工程でのチップ間隔の拡張性とその均一性に優れ、ピックアップ工程による個々のチップのピックアップ性に優れる半導体ウェハダイシング用粘着テープの提供を目的とする。
すなわち本発明は、
(1)少なくとも1層のフィルム層からなる基材フィルムの片面に粘着剤を塗布した半導体ウェハダイシング用粘着テープであって、前記フィルム層がアイオノマー樹脂100質量部と、可塑性エラストマーであるスチレン・ブタジエン共重合体の水素添加物10〜300質量部との樹脂組成物からなり、前記アイオノマー樹脂がエチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主な重合体構成成分とする3元共重合体の金属イオン架橋体であることを特徴とする半導体ウェハダイシング用粘着テープ。
(2)前記基材フィルムが少なくとも1層からなり、前記基材フィルムのヤング率を50〜200MPaとしたことを特徴とする(1)記載の半導体ウェハダイシング用粘着テープ。
本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープは、薄膜ウェハダイシング時に要求されるダイシング時のチップの保持力、エキスパンド性、ピックアップ性などの要求特性に優れ、半導体ウェハのダイシング時に発生するヒゲ状切削屑の発生を抑制、防止することができる。
本発明者は、ダイシングテープの基材フィルムに使用する樹脂のヤング率を制御するとともに、用いる基材の機械的引張試験において、伸び率200%以下での特性において、明確な降伏点の発生やネッキング現象が発生しない基材フィルムとして、エチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを重合体の構成成分とする3元共重合体の金属イオン架橋体のアイオノマー樹脂と、非結晶性エラストマーの組成物とからなる基材フィルムを設けることにより、ダイシング後のエキスパンド工程において、チップの拡張性と均一性、ピックアップ工程でのチップの剥離性を損なうことがなく、また、上記の非結晶性エラストマーを使用することにより、ダイシング時のヒゲ状切削屑の発生を防止しうることを見い出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープは、基材フィルムの片面に粘着剤を塗布したものである。基材フィルムは少なくとも1層以上のフィルム層からなり(積層数に特に制限はないが、1〜3層が実際的であり好ましい。)、基材フィルムのヤング率を50〜200MPaとすることが好ましく、50〜100MPaがより好ましい(本発明において、ヤング率とは、特に断らない限り、応力−歪曲線における初期の直線部分の接線の傾きをいう。)。基材フィルムのヤング率が高すぎるとエキスパンド性の低下やピックアップ工程での突上げピンによる基材フィルムへの貫通性、凹凸特性が悪くなることにより、チップの剥離性が悪くなる。また、ヤング率が低い場合、基材フィルムが極端に柔らかくなり、場所によるチップ間の開口性が異なり、エキスパンド性に悪影響を及ぼす。
本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープに用いられる基材フィルムの厚さは、特に限定されないが、好ましくは基材フィルムの総厚さとして60〜200μmである。基材フィルムに用いる樹脂は、粘着剤との接着性の高いものが好ましい。基材フィルムと粘着剤との密着強度を十分に保ち、ダイシング時に基材フィルムと粘着剤から剥離することがないよう、アンカー処理やコロナ処理などのように基材フィルムの下地処理を行ってもよい。
本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープにおいて、その基材フィルムの少なくとも1層のフィルム構成層は、アイオノマー樹脂100質量部と熱可塑性エラストマー10〜300質量部とを含む樹脂組成物からなる。エキスパンド工程においてより高いチップ−チップ間開口率(好ましくは40%以上、より好ましくは90%以上)を確保し、さらに開口率のばらつきを抑え(好ましくは開口率10%未満のものを発生させず)、チッピング性を考慮し、また、よりヒゲ状切削屑の発生を抑える場合には、すなわちより厳格なフィルム特性を要求される場合には、熱可塑性エラストマーの含有量を100〜300質量部とすることが好ましい。
アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとを含むフィルム層においては、本発明の効果を妨げなければ、その他の樹脂、添加剤などを含有させてもよい。また、通常の方法により樹脂組成物として混合しフィルム形成することができるが、その際に溶媒などを用いることを妨げるものではない。
また、アイオノマー樹脂および熱可塑性エラストマーはそれぞれ単独で含有させても、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
本発明において、用いることができるアイオノマー樹脂として、亜鉛イオン架橋体、ナトリウムイオン架橋体などがあるが、なかでも亜鉛イオン架橋体を用いることが好ましい。これは半導体ウェハダイシング用粘着テープとして用いるとき、半導体ウェハ上に作成した回路に、アイオノマー樹脂中のナトリウムイオンが移行し、金属性不純物質の汚染性や、腐食などに悪影響をもたらすことがありうるからである。
アイオノマー樹脂は、他に、エチレン、(メタ)アクリル酸を、主な重合体構成成分とする2元共重合体で、金属イオン架橋させた樹脂もある。しかしながら、同樹脂は非常に硬くまた、フィルムの引張試験において、降伏点が発生し、エキスパンド工程での均一なダイシングテープの伸張性がない。したがって、本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープにおいては、上述した3元構成成分による共重合体を用いる。
また、ポリオレフィン樹脂(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン(LD)、高密度ポリエチレン(HD)などのポリエチレンや、ポリプロピレンなど)もあるが、これらの樹脂とエラストマーとを混合配合しても本発明の効果は得られない。
本発明において、アイオノマー樹脂と混合配合する熱可塑性エラストマーは、スチレン・ブタジエン共重合体の水素添加物である。このスチレン・ブタジエン共重合体の水素添加物を用いることで、アイオノマー樹脂との相溶性(本発明において、相溶性とは、2種類以上の樹脂が均一に混ざり合い、濁りや分離のない状態をいう。)が良く、生産性、基材フィルムの厚さ精度、均一な伸張性を向上させることが可能となる。
このように、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーを混合することにより、適度な拡張性と柔軟性が得られる。さらに、アイオノマー樹脂単独では融点が低く(98℃)ヒゲ状切削屑を発生する点についても相乗的に解決しうるものである。
本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープにおいて、その基材フィルムを2層以上とするとき、前記アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとの樹脂組成物からなるフィルム層を複数設けてもよく、それ以外の成分からなる層(以下、他成分フィルム層ともいう。)と組み合わせてもよい。他成分フィルム層に、特に制限はないが、基材フィルムとしたときに上述したヤング率となるフィルム層であることが好ましい。例えば、エチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体などのエチレン(メタ)アクリル酸共重合樹脂などを構成成分とする3元共重合体などが挙げられる。
アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとの樹脂組成物からなるフィルム層と他成分フィルム層の厚さに特に制限はないが、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとの樹脂組成物からなるフィルム層の厚さの合計を100としたとき、他成分フィルム層の厚さの合計を5〜50とすることが好ましい。
また、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーとの樹脂組成物からなるフィルム層は、粘着剤と接触する面を構成する層(粘着剤接触層)とすることが好ましく、他成分フィルム層は、その他の構成層、例えば、エキスパンドリングに接触する面を構成する層(エキスパンドリング接触層)としてもよい。
本発明の半導体ウェハダイシング用粘着テープは紫外線硬化型粘着テープであることが好ましく、その粘着材料として通常用いられるものを用いることができ、例えば特開平09−132763に記載のものが挙げられる。具体的には、例えば、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを主成分とした、アクリル系共重合体に対して、放射性重合性化合物(例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソシアネート系硬化剤など)、光重合性開始剤(例えば、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなど)を混合してなるものなどが挙げられる。
以下に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
アイオノマー樹脂(ハイミラン(HM)1855(商品名)、三井デュポン社製)100質量部に対し、熱可塑性エラストマー(HSBR、水素添加スチレン・ブタジエン共重合体、ダイナロン1320P(商品名)、JSR社製)10質量部を混合し、単層構成で、厚さ100μmの基材フィルムを作製した。
この基材フィルムに下記のとおり調製した紫外線硬化性粘着剤を乾燥後の粘着剤塗布厚さが10μmとなるように塗布して本発明の粘着テープAを得た。
(粘着剤の調製)
ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを主成分としたアクリル系共重合体(ガラス転移点:−30℃、重量平均分子量:50万)100質量部に対して、放射性重合性化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を150質量部、イソシアネート系硬化剤(日本ポリウレタン社製、商品名コロネート−L)を3質量部、光重合性開始剤(α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を1質量部混合して、紫外線硬化性粘着剤を作製した。
(実施例2)
熱可塑性エラストマーを100質量部とした以外、実施例1と同様にして本発明の粘着テープBを得た。
(実施例3)
熱可塑性エラストマーを300質量部とした以外、実施例1と同様にして本発明の粘着テープCを得た。
(実施例4)
予めアイオノマー樹脂(ハイミラン(HM)1855(商品名)、三井デュポン社製)100質量部に対し、熱可塑性エラストマー(HSBR、水素添加スチレン・ブタジエン共重合体、ダイナロン1320P(商品名)、JSR社製)10質量部を混合した樹脂組成物を作製した。その後、当該組成物層の厚さを90μmとした粘着剤接触層上に、厚さ10μmのエチレンメタアクリル酸共重合樹脂(ニュクレルAN4213C(商品名)、三井デュポン社製、MFR:10、融点:88℃)層を共押出で形成し、厚さ100μmの基材フィルムを作製した。この基材フィルムに、実施例1に記載した紫外線硬化性粘着剤を乾燥後の粘着剤塗布厚みが10μmとなるように塗布して本発明の粘着テープDを得た。
(実施例5)
熱可塑性エラストマーを100質量部とした以外、実施例4と同様にして本発明の粘着テープEを得た。
(実施例6)
熱可塑性エラストマーを300質量部とした以外、実施例4と同様にして本発明の粘着テープFを得た。
(比較例1)
熱可塑性エラストマーの含有量を0、5、315、または400質量部とした以外、実施例1と同様にして比較のための粘着テープG、H、I、またはJを得た。
(比較例2)
熱可塑性エラストマーの含有量を0、5、315、または400質量部とした以外、実施例4と同様にして比較のための粘着テープK、L、M、またはNを得た。
(試験例)
粘着テープA〜Nの粘着剤面に、表面保護フィルムとして、PET基材(厚さ:25μm)の片側にシリコン離型剤を塗布したセパレータを貼り付けた。このようにして、作製した粘着テープ試料について、以下のとおり試験を行った。
(1)基材フィルムのヤング率
試験片(基材フィルム)として、サイズ:25mm幅、100mm長さを用意し、引張試験装置であるストログラフVE10D((株)東洋精機製作所社製)のチャック(チャックと称する試験片固定用冶具)間に固定し下記の条件で、同基材フィルムが破断するまで試験を行った。なお試験方向は、引っ張る方向を基材フィルムのMD方向とした。
(ヤング率測定条件)
チャック間距離(標線間距離):50mm
引張速度(試験速度):300mm/min
ヤング率:応力−ひずみ曲線における初期の直線部分に対する接線の傾きの平均値
(2)ヒゲ状切削屑の発生
以下の条件で半導体ウェハのダイシング試験を行った。
(ダイシング試験条件)
ダイシング装置 :DISCO社製 DAD−340(商品名)
ブレード :DISCO社製 NBC−ZH2050 27HEDD(商品名)
ブレード回転数 :40000rpm
切削速度 :100mm/sec
切り込み厚さ :30μm
切削水量 :1.2リットル/min
切削水設定温度 :18℃
ダイシングサイズ :5mm角
ウェハ :Siベアウェハ
ウェハサイズ :直径6インチ
ウェハ厚み :200μm
ウェハの裏面研削粗さ:#2000研磨面
上記のように半導体ウェハのダイシング試験を行い、以下のようにヒゲ状切削屑の発生を確認した。
測定対象:切断した全チップ上に発生したヒゲ状切削屑の発生量(個数)
ヒゲ状切削屑の発生は、下記のとおり、ヒゲ状切削屑の長さによって2つに区別し、それぞれの発生量を確認して、判定を行った。異なる判定結果となった場合は、より悪い方の判定結果を当該項目の判定とした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ヒゲ状切削屑の長さ ◎ ○ ×
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
100μm未満長さ 0個 1個以上9個以下 10個以上
100μm以上長さ 0個 1個以上4個以下 5個以上
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(3)エキスパンド性
上記の条件でダイシングし、以下の条件で、エキスパンド性を確認した。
紫外線(UV)照射装置によりテープに貼合されたSiウェハをテープ側からUV照射した。その後、ピックアップダイボンダー装置を用いて、エキスパンド工程により個々に切断されたチップ間隔を拡張した。ダイシングしUV照射した後、エキスパンド前のチップ−チップ間の距離(カーフ幅)を100%とし、エキスパンド後のチップ−チップ間の距離の増加率(開口率)を測定した。このときウェハ中の任意の20チップの間隔において測定し平均開口率とした。
(UV照射条件)
UV照射装置 :古河電気工業社製 UVM−200(商品名)
UV照射ランプ :ウシオ電機社製、高圧水銀灯 UVL2000RS(商品名)
UV照射量 :500mJ(照度:40mW/cm 、照射時間:12.5秒)
(エキスパンド条件)
ピックアップダイボンダー装置:ニチデン機械社製 CPS−100FM(商品名)
エキスパンド時のテープ引落し量:10mm
エキスパンド性に関しては、エキスバド時のチップ−チップ間の平均開口率が、40%未満のものを×とし、40以上100%未満のものを○とし、100%以上のものを◎とした。また、そのバラツキについては、開口率10%未満の発生が1つでも確認された場合×とし、平均開口率が◎もしくは○であっても、当該項目の判定を×とした(これは、バラツキの増加とともに、ほとんど開口しない不具合箇所の発生を示すものである。)。
(4)ピックアップ性
(ピックアップ条件)
ピン先端形状:R250μm
突上げピン数:4本
ピン間隔:8mm(□形状にピンを配置)
ピックアップ速度:60mm/sec
ピン突上げ高さ:200μm
上記のピックアップ条件で、各テープで処理したチップをピックアップした。この時の試験回数を20回とし、80個のチップをピックアップして行った。
正常にピックアップができたチップの個数が91〜100%のとき○とし、51〜90%のとき△とし(実用上、条件付きで使用可能なレベル)、0〜50%のとき×とした(実用上、問題のあるレベル)。
(5)総合判定
実用上、問題なく使用できるレベル :◎
実用上、限定して使用可能なレベル :○
実用上、問題があり使用できないレベル :×
Figure 2007088240

Claims (2)

  1. 少なくとも1層のフィルム層からなる基材フィルムの片面に粘着剤を塗布した半導体ウェハダイシング用粘着テープであって、前記フィルム層がアイオノマー樹脂100質量部と、可塑性エラストマーであるスチレン・ブタジエン共重合体の水素添加物10〜300質量部との樹脂組成物からなり、前記アイオノマー樹脂がエチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主な重合体構成成分とする3元共重合体の金属イオン架橋体であることを特徴とする半導体ウェハダイシング用粘着テープ。
  2. 前記基材フィルムが少なくとも1層からなり、前記基材フィルムのヤング率を50〜200MPaとしたことを特徴とする請求項1記載の半導体ウェハダイシング用粘着テープ。
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