JP2007086014A - 静電モータおよびそれを用いた時計モジュール - Google Patents

静電モータおよびそれを用いた時計モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の回転子を有する静電モータを薄型化する。
【解決手段】 例えば、指針式時計の秒針14、分針13および時針12の駆動源としての静電モータ1は、半径が異なる3つの同心円上にそれぞれ複数の秒針用電極24、分針用電極25および時針用電極26を有する固定子4と、固定子4上に相互に回転可能に積層配置され、各電極24、25、26にそれぞれ対応する部分にリング状の抵抗体層5b、6b、7bを有する秒針用回転子5、分針用回転子6および時針用回転子7とを具備する構造となっている。
【選択図】 図1

Description

この発明は静電モータおよびそれを用いた時計モジュールに関する。
従来の静電モータには、指針式時計に適用したものがある(例えば、特許文献1参照)。この静電モータでは、長さが異なる時針、分針および秒針の各先端部に設けられた電極と、文字板の上面において各針の先端部に対応する3つの同心円上に設けられた複数ずつの電極との間に発生するクーロン引力およびクーロン反発力により、各針を時計方向に回転させるようにしている。
特開2005−127964号公報
しかしながら、上記従来の静電モータでは、文字板(固定子)上に3つの指針(回転子)を設け、各針の先端部に電極を設けているので、指針や電極の長さは制約を受け、回転子側への給電構造等が複雑になり、設計の自由度が少ないという問題があった。
また、電磁モータを利用して指針を運針させることで時刻表示を行う指針式電子時計は、電磁モータの回転を歯車によって分周して、秒針、分針、時針のそれぞれについて運針を行なう。その場合、回転を分周するために多数の歯車を搭載する必要があり、構造が複雑となり、小型化するためには歯車の高精度の微細加工を要する。
そこで、この発明は、設計の自由度が大きく、構造の簡略な静電モータおよびそれを用いた時計モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明の静電モータは、半径が異なる複数の同心円上にそれぞれ複数の電極を有する固定子と、前記固定子上に相互に回転可能に積層配置され、前記複数の同心円上の各電極のそれぞれ対応する部分にリング状の抵抗体層を有する複数の回転子とを具備することを特徴とするものである。
また、この発明の時計用モジュールは、半径が異なる複数の同心円上にそれぞれ複数の電極を有する固定子と、前記固定子上に相互に回転可能に積層配置され、前記複数の同心円上の各電極のそれぞれ対応する部分にリング状の抵抗体層を有する複数の回転子とを具備する静電モータを用いたことを特徴とする。
この発明によれば、固定子の同一円周上に配置された複数の電極とそれに対応する回転子のリング状の抵抗体層との間に発生するクーロン引力およびクーロン反発力により、当該回転子を回転させることになるので、設計の自由度が大きく、構造の簡略な静電モータおよびそれを用いた時計モジュールを提供することができる。
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態としての静電モータを備えた指針式時計の一例の要部の断面図を示す。この指針式時計は静電モータ1を備えている。静電モータ1は、ケース2およびケースカバー3を備えている。ケース2内には、下から順に、固定子4、秒針用回転子5、分針用回転子6および時針用回転子7が設けられている。固定子4および各回転子5〜7の詳細については後で説明する。
各回転子5〜7の中心部には棒状の秒針軸8、円筒状の分針軸9および円筒状の時針軸10の各下端部が取り付けられている。時針軸10は、ケースカバー3およびその上に設けられた文字板11の中央部に設けられたケースカバー穴3aおよび文字板穴11aを回転可能に貫通して文字板11の上側に突出されていて、時針軸10の突出部には時針12の基端部が取り付けられている。
分針軸9は、時針軸10内を回転可能に貫通して時針軸10の上側に突出されていて、分針軸9の突出部には分針13の基端部が取り付けられている。秒針軸8は、分針軸9内を回転可能に貫通して分針軸9の上側に突出されていて、秒針軸8の突出部には秒針14の基端部が取り付けられている。
次に、固定子4について説明する。図2は固定子4の平面図を示す。固定子4は、例えば、ポリイミド等の有機材料からなる上基板21、中基板22および下基板23を備えている。上基板21は円形状であり、中基板22は上基板21と同一の円形状である。下基板23は、上基板21と同一の円形状部の所定の箇所に突出部23aが設けられた形状である。そして、これらの基板21〜23は、図示しない接着剤を介して互いに接着されて積層されている。
上基板21の上面において半径が異なる3つの同心円上には、内から順に、アルミニウム系金属等からなる複数ずつの秒針用電極24、分針用電極25および時針用電極26がそれぞれ等間隔に設けられている。ここでは、各電極24〜26の数は同じである場合について説明する。各電極24〜26の形状は、内側から外側に向かうに従って漸次幅広となるくさび形状で、各電極24〜26の径方向の長さは同じとしていて、各電極24〜26の幅は外側の方が大きくなっている。ここで、図2では、各電極24〜26およびその間の隙間の角度を見やすいように5°として図示しているが、時計用の電極なので、3°刻みが望ましい。その場合、1電極分のピッチが秒針なら1秒、分針なら1分、および時針なら12分にそれぞれ対応することになる。もちろん、それ以下の角度にして、より滑らかな動きを実現するようにしてもよい。
次に、図3は上基板21の一部の拡大平面図を示す。上基板21の上面において、各電極24〜26の配置領域の外側にはリング状の給電用配線27〜29が設けられ、各電極24〜26の配置領域の内側にはリング状の給電用配線30〜32が設けられている。上基板21において、給電用配線27〜29の各所定の1箇所には上下導通部27a〜29aが設けられ、給電用配線30〜32の各所定の1箇所には上下導通部30a〜32aが設けられている。
各電極24〜26は3相配線されている。すなわち、秒針用電極24は、3つおきに、給電用配線27、30および所定の秒針用電極24の外側近傍の上基板21に設けられた上下導通部33に接続されている。分針用電極25は、3つおきに、給電用配線28、31および所定の分針用電極25の外側近傍の上基板21に設けられた上下導通部34に接続されている。時針用電極26は、3つおきに、給電用配線29、32および所定の時針用電極26の外側近傍の上基板21に設けられた上下導通部35に接続されている。
次に、図4は中基板22の一部の拡大平面図を示す。中基板22の上面において半径が異なる3つの同心円上にはリング状の給電用配線33a〜35aが設けられている。中基板22において、給電用配線33a〜35aの各所定の1箇所には、上下導通部33b〜35bが設けられている。各給電用配線33a〜35aの所定の複数箇所には接続パッド33c〜35cがそれぞれ等間隔に設けられている。接続パッド33c〜35cは、図3に示す上下導通部33〜35に接続されている。中基板22において、図3に示す上下導通部27a〜32aに対応する部分には、上下導通部27b〜32bが設けられている。上下導通部27b〜32bは、図3に示す上下導通部27a〜32aに接続されている。
次に、図5は下基板23の一部の拡大平面図を示す。下基板23の上面において、図4に示す上下導通部27b〜35bに対応する部分には、接続パッド27c〜32c、33d〜35dが設けられていて、接続パッド27c〜32c、33d〜35dは、図4に示す上下導通部27b〜35bに接続されている。下基板23の突出部23aの上面には9つの外部接続端子36が等間隔に設けられていて、各外部接続端子36は、下基板23の上面に設けられた9本の引き回し線37を介して接続パッド27c〜32c、33d〜35dに接続されている。
以上の電気的接続関係を簡単に説明すると、図5に示す左側の3つの外部接続端子36には、図3に示す秒針用電極24が3つおきに、図5に示す中央の3つの外部接続端子36には、図3に示す分針用電極25が3つおきに、図5に示す右側の3つの外部接続端子36には、図3に示す時針用電極26が3つおきにそれぞれ接続されている。これにより、各電極24〜26は3相配線されている。なお、図5に示す給電用配線(突出部23aを含む)を中基板22の下面に設け、固定子4をガラスエポキシ等の2層の基板によって構成するようにしてもよい。
次に、図6〜図8は秒針用回転子5、分針用回転子6および時針用回転子7の各平面図を示す。各回転子5〜7は、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等からなる円形状のベースフィルム5a、6a、7aを備えている。各ベースフィルム5a、6a、7aの半径は互いに異なり、この順で大きくなっていて、各ベースフィルム5a、6a、7aの上面外周部にはカーボン等からなるリング状の抵抗体層5b、6b、7bが設けられている。抵抗体層5b、6b、7bは、例えば、カーボン粉末(導電性フィラー)を含むウレタン樹脂(バインダー)を必要な部分のみに塗布する方法で成膜することができる。各ベースフィルム5a、6a、7aの中心部には秒針軸取付孔5c、分針軸取付孔6cおよび時針軸取付孔7cが設けられている。駆動時の負荷から考えると回転子は軽い方が望ましいく、薄く(例えば16μm〜25μm厚程度に)形成する。しかしながら、薄くすると強度が低下して変形し易くなり、平坦性が損なわれて回転時に抵抗となってしまう場合がある。この場合、特に、ポリエチレンナフタレートは薄く作成した場合でも強度的に腰があり、平坦性にも優れている。また、試作実験でも良好な結果が得られており、ベースフィルムとして特に適した材料である。
図1を参照して説明すると、秒針用回転子5の抵抗体層5bの外径および内径は、固定子4の秒針用電極24配置領域の外径および内径と同じとなっている。分針用回転子6の抵抗体層6bの外径および内径は、固定子4の分針用電極25配置領域の外径および内径と同じとなっている。時針用回転子7の抵抗体層7bの外径および内径は、固定子4の時針用電極26配置領域の外径および内径と同じとなっている。
そして、回転子5、6、7は、その半径の小さいものから順に、固定子4上に相互に回転可能に積層配置されている。したがって、秒針用回転子5の抵抗体層5bは、固定子4の秒針用電極24配置領域上に配置され、分針用回転子6の抵抗体層6bは、固定子4の分針用電極25配置領域上に配置され、時針用回転子7の抵抗体層7bは、固定子4の時針用電極26配置領域上に配置されている。
図9は、この発明の第1の実施形態としての指針式電子時計に備えられた電子回路の構成例を示す図である。
図9に示すように、指針式電子時計の電子回路は、発振回路51、分周回路52、制御回路53、秒針駆動回路54、分針駆動回路55および秒針駆動回路56を備える。発振回路51は分周回路52と接続される。そして、制御回路53は分周回路54、秒針駆動回路54、分針駆動回路55および時針駆動回路56と接続される。また、分周回路52は、秒針駆動回路54、分針駆動回路55および時針駆動回路56と接続される。
秒針駆動回路54は、固定子4の秒針用電極24(図3参照)と接続され、分針駆動回路55は、固定子4の分針用電極25(図3参照)と接続され、時針駆動回路56は、固定子4の時針用電極26(図3参照)と接続される。
発振回路51は、水晶振動子(図示せず)などを原振として、時間基準信号を分周回路52に出力する。そして、分周回路52は、発振回路51からの信号を入力して分周する。秒針駆動回路54は、分周回路52が出力した信号に従って、後述の駆動方法による電圧を時針用電極24に印加し、分針駆動回路55は、分周回路52が出力した信号に従って、同様に、分針用電極25に電圧を印加し、秒針駆動回路56は、分周回路52が出力した信号に従って、同様に、時針用電極26間に電圧を印加する。
また、制御回路53は、図示しない操作釦と接続される。この操作釦は、例えば、時刻調整ために各指針を運針させるための操作を行なうものである。
次に、この指針式時計の代表として秒針用回転子5(秒針14)の駆動方法の一例について説明する。ここで、固定子4上の3相配線された秒針用電極24への印加電圧が例えば正電圧、負電圧、0Vである場合には、以下の説明において、固定子4の秒針用電極24に電圧(+、−、0)を印加するという。また、その電圧印加状態は、図10(A)の下図ように示すこととする。ここで、図10(A)の下図に示す固定子4においては、実線で区切られた各枡目は各秒針用電極24に対応するものである(以下同じ)。なお、図10では固定子側6極分、回転子側3極分のみを示す。
さて、充電工程において、図10(A)の下図に示すように、固定子4の秒針用電極24(左側から3つずつの電極、以下同じ)に電圧(+、−、0)を印加すると、秒針用回転子5の抵抗体層5bの秒針用電極24と対向する領域に当該秒針用電極24の電荷と逆極性の電荷が充電(誘導)される(初期充電)。ここで、図10(A)の上図に示す秒針用回転子5の抵抗体層5bにおいては、点線で区切られた各枡目は各秒針用電極24に対応する領域である(以下同じ)。
次に、移動工程において、図10(B)の下図に示すように、固定子4の秒針用電極24に印加する電圧を(−、+、−)に切り替えると、電極の電荷は瞬時に入れ替わるが、回転子側の電荷配置が新たな平衡状態に変化するには、ある程度の時間を要するので、切り替え直後は回転子側の電荷は保持されており、図10(B)の上図のような電荷配置となっている。このとき、秒針用回転子5の抵抗体層5bの電荷領域の電荷とその真下の固定子4の秒針用電極24の電荷とが同符号となる領域が現れ、その間にクーロン反発力が発生し、このクーロン反発力により、矢印で示すように、秒針用回転子5を浮き上がらせようとする力が働き、秒針用回転子5と固定子4との間の摩擦抵抗が軽減される。
そして、図10(B)においては、固定子4と秒針用回転子5との横方向のクーロン引力およびクーロン反発力の釣り合いが崩れることにより、右方向の回転駆動力が発生し、図10(C)に示すように、秒針用回転子5が固定子4上を右方向に1ピッチ(秒針用電極24の1電極分)移動し、停止する。
次に、移動中に回転子の電荷は一部失われるので、クーロン力(回転駆動力)が減少する。そこで、この力を維持して連続して駆動するために、図10(C)の状態で次の充電工程において、図10(D)の下図に示すように、固定子4の秒針用電極24に図10(A)の下図から右方向に1ピッチ(1電極分)ずらした電圧(0、+、−)を印加する。すると、図10(D)の上図に示すように、秒針用回転子5の抵抗体層5bの秒針用電極24と対向する領域に当該秒針用電極24の電荷と逆極性の電荷が再充電される。(上記失われる電荷は全体の一部なので、再充電の時間は初期充電の時間よりも短くてよい。)以下、上記と同様の工程が繰り返され、秒針用回転子5が秒針14と共に時計方向に1ピッチずつ回転される。
以上のように、この指針式時計では、固定子4の同一円周上に配置された複数の秒針用電極24とそれに対応する秒針用回転子5のリング状の抵抗体層5bとの間に発生するクーロン引力およびクーロン反発力により、秒針用回転子5を回転させているので、秒針用回転子5を回転させるためには給電する必要がなく、またこれと同様に、分針用回転子6および時針用回転子7を回転させるためにも給電する必要がない。さらに、針の長さ等の制約も受けず、設計の自由度が大きく、構造を簡略化することができる。
また、この指針式時計の静電モータ1では、1つの固定子4上に3つの回転子5、6、7をその半径の小さいものから順に相互に回転可能に積層配置しているので、歯車を搭載する必要もなく、モータを可及的に薄型化することができる。
(第2実施形態)
図11はこの発明の第2実施形態としての静電モータを備えた指針式時計の一例の要部の断面図を示す。この指針式時計において、図1に示す指針式時計と異なる点は、固定子4の上基板21の上面において、秒針用電極24配置領域と分針用電極25配置領域との間にリング状の分針用回転子支え壁41を設け、分針用電極25配置領域と時針用電極26配置領域との間にリング状の時針用回転子支え壁42を設けた点である。(すなわち、上記第1実施形態においては、回転子を回転し易くするために薄くして軽くするようにした場合、各回転子が自重により変形して互いに接触し、回転時の摩擦抵抗が大きくなってしまうとともに、各回転子の回転動作が相互に影響してしまう場合があるという問題点があった。本実施形態は回転子支え壁を設けることによって、この問題点を改善したものである。)
ここで、分針用回転子支え壁41の高さは、それに支えられた分針用回転子6のベースフィルム6aの下面が秒針用回転子5の抵抗体層5bの上面よりもやや上側に位置する高さとなっていて、時針用回転子支え壁42の高さは、それに支えられた時針用回転子7のベースフィルム7aの下面が分針用回転子6の抵抗体層6bの上面よりもやや上側に位置する高さとなっている。
このようにすると、分針用回転子6がその下側の秒針用回転子5と確実に接触しないようにすることができ、また時針用回転子7がその下側の分針用回転子6と確実に接触しないようにすることができる。すなわち、各回転子5、6、7が確実に互いに接触しないようにすることができ、各回転子5、6、7の駆動時の摩擦抵抗を軽減することができるので、各回転子5、6、7を独立に回転させ易くすることができる。
(第3実施形態)
図12はこの発明の第3実施形態としての静電モータを備えた指針式時計の一例の要部の断面図を示す。この指針式時計において、図1に示す指針式時計と異なる点は、固定子4において、上基板21の中央部に分針用回転子6よりもやや大きめの円孔21aを形成し、中基板22の中央部に秒針用回転子5よりもやや大きめの円孔22aを形成し、中基板22の円孔22a内における下基板23の上面に秒針用電極24を設け、上基板21の円孔21a内における中基板22の上面に分針用電極25を設け、上基板21の上面に時針用電極26を設けた点である。
この場合も、分針用回転子6がその下側の秒針用回転子5と確実に接触しないようにすることができ、また時針用回転子7がその下側の分針用回転子6と確実に接触しないようにすることができる。すなわち、各回転子5、6、7が確実に互いに接触しないようにすることができ、各回転子5、6、7の駆動時の摩擦抵抗を軽減することができるので、各回転子5、6、7を独立に回転させ易くすることができる。
また、分針用回転子6は固定子4上の分針用電極25に近づき、時針用回転子7は固定子4上の時針用電極26に近づくので、分針用回転子6および時針用回転子7の回転駆動力が大きくなるという利点もある。
(その他の実施形態)
図13〜図15は秒針用回転子5、分針用回転子6および時針用回転子7の他の例の各平面図を示す。これらの回転子5、6、7において、図6〜図8に示す各回転子5、6、7と異なる点は、抵抗体層5b、6b、7b内におけるベースフィルム5a、6a、7aにほぼ半円形状の2つの開口部5d、6d、7dを形成した点である。
すなわち、ベースフィルム5a、6a、7aは、抵抗体層5b、6b、7b下のリング状部と、これらのリング状部内に掛け渡されたほぼ直線状の橋部と、これらの橋部の中央部に形成された軸取付孔5c、6c、7cとを備えた構造となっている。
このようにした場合には、回転子5、6、7の重さが開口部5d、6d、7dの分だけ軽減され、各回転子5、6、7を回転させるための回転駆動力は同じでも、重量が減ることにより回転し易くなる。なお、橋部は、ほぼ直線状に限定されるものではなく、例えばほぼ十字形状であってもよく、またほぼY字形状であってもよい。
図16〜図18は秒針用回転子5、分針用回転子6および時針用回転子7のさらに他の例の各平面図を示す。これらの回転子5、6、7において、図13〜図15に示す各回転子5、6、7と異なる点は、ベースフィルム5a、6a、7aの橋部の上面に第二の抵抗体層5e、6e、7eを設けた点である。この第二の抵抗体層5e、6e、7eは固定子4の電極24、25、26の配置領域には対向していないので、クーロン力が直接には働かないため、ダミーの抵抗体層となる。
ところで、これらの回転子5、6、7では、ベースフィルム5a、6a、7aの上面全体に抵抗体層5b、5e、6b、6e、7b、7eが設けられているため、その製造工程を簡略化することができる。すなわち、例えば、方形状のベースフィルム形成用シートを用意し、その上面全体に抵抗体層を形成し、1回のパンチングにより、図16〜図18に示す各回転子5、6、7を得ることができる。
また、上記各実施形態において、回転子は、秒針を設けずに、時針用回転子および分針用回転子の2つとしてもよい。また、適用分野によっては、回転子の数は4つ以上としてもよい。さらに、適用分野によっては、例えば上記第1実施形態において、回転子5の中央部に一体的に回転するように取り付けられた軸8の下端部を基板21〜23およびケース2を回転可能に貫通させて、軸8をケース2の下側にも突出させるようにしてもよく、また軸8の下端部のみを基板21〜23およびケース2を回転可能に貫通させて、軸8をケース2の下側にのみ突出させるようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態において、積層される一番下の回転子は一番小さいとした例で説明したが、固定子と回転子の間に挟まる別の回転子のベースフィルム部の影響が小さい場合はこの構成を取る必要はない。
この発明の第1実施形態としての静電モータを備えた指針式時計の一例の要部の断面図。 図1に示す固定子の平面図。 図2に示す上基板の一部の拡大平面図。 図2に示す中基板の一部の拡大平面図。 図2に示す下基板の一部の拡大平面図。 図1に示す秒針用回転子の平面図。 図1に示す分針用回転子の平面図。 図1に示す時針用回転子の平面図。 この発明の第1の実施形態としての指針式電子時計に備えられた電子回路の構成例を示す図。 秒針用回転子(秒針)の駆動方法の一例を説明するために示す図。 この発明の第2実施形態としての静電モータを備えた指針式時計の一例の要部の断面図。 この発明の第3実施形態としての静電モータを備えた指針式時計の一例の要部の断面図。 秒針用回転子の他の例の平面図。 分針用回転子の他の例の平面図。 時針用回転子の他の例の平面図。 秒針用回転子のさらに他の例の平面図。 分針用回転子のさらに他の例の平面図。 時針用回転子のさらに他の例の平面図。
符号の説明
1 回転モータ
2 ケース
3 ケースカバー
3a ケースカバー穴
4 固定子
5 秒針用回転子
5a ベースフィルム
5b 抵抗体層
5c 軸取付孔
5d 開口部
5e 第二の抵抗体層
6 分針用回転子
6a ベースフィルム
6b 抵抗体層
6c 軸取付孔
6d 開口部
6e 第二の抵抗体層
7 時針用回転子
7a ベースフィルム
7b 抵抗体層
7c 軸取付孔
7d 開口部
7e 第二の抵抗体層
8 秒針軸
9 分針軸
10 時針軸
11 文字板
11a 文字板穴
12 時針
13 分針
14 秒針
21 上基板
21a 円孔
22 中基板
22a 円孔
23 下基板
24 秒針用電極
25 分針用電極
26 時針用電極
27〜32 給電用配線
27a〜32a 上下導通部
27b〜32b 上下導通部
27c〜32c 接続パッド
33〜35 上下導通部
33a〜35a 給電用配線
33b〜35b 上下導通部
33c〜35c 接続パッド
33d〜35d 接続パッド
41 分針用回転子支え壁
42 時針用回転子支え壁
51 発振回路
52 分収回路
53 制御回路
54 秒針駆動回路
55 分針駆動回路
56 時針駆動回路

Claims (12)

  1. 半径が異なる複数の同心円上にそれぞれ複数の電極を有する固定子と、前記固定子上に相互に回転可能に積層配置され、前記複数の同心円上の各電極のそれぞれ対応する部分にリング状の抵抗体層を有する複数の回転子とを具備することを特徴とする静電モータ。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記複数の同心円上の各電極は、前記固定子の中心を中心にして放射状に設けられていることを特徴とする静電モータ。
  3. 請求項1に記載の発明において、前記固定子は、その電極配置領域の内側または外側に前記複数の同心円上の各電極の一部に接続されたリング状の給電用配線を有することを特徴とする静電モータ。
  4. 請求項1に記載の発明において、前記複数の回転子の半径は互いに異なり、その各外周部に前記抵抗体層が設けられていることを特徴とする静電モータ。
  5. 請求項4に記載の発明において、前記回転子は、前記抵抗体層が設けられたリング状部と、前記リング状部内に掛け渡された橋部と、前記橋部の中央部に形成された軸取付孔とを有するベースフィルムを備えていることを特徴とする静電モータ。
  6. 請求項4に記載の発明において、前記複数の回転子はその半径の小さいものから順に前記固定子上に相互に回転可能に積層配置されていることを特徴とする静電モータ。
  7. 請求項6に記載の発明において、前記複数の回転子のうち、上側の回転子の抵抗体層の内径はその下側の回転子の抵抗体層の外径よりも大きくなっていることを特徴とする静電モータ。
  8. 請求項6に記載の発明において、前記固定子の電極配置面は前記複数の回転子の半径にそれぞれ対応して内側から外側に向かって漸次高くなっていることを特徴とする静電モータ。
  9. 請求項8に記載の発明において、前記固定子は積層された複数の基板を有し、そのうちの上側の基板にはその下側の基板上の電極配置領域の外径よりも大きい円孔が形成されていることを特徴とする静電モータ。
  10. 請求項4に記載の発明において、前記複数の回転子はそれぞれ一体的に回転する軸を有し、そのうちの下側の回転子の軸はその上側の回転子の軸を回転可能に貫通していることを特徴とする静電モータ。
  11. 半径が異なる複数の同心円上にそれぞれ複数の電極を有する固定子と、前記固定子上に相互に回転可能に積層配置され、前記複数の同心円上の各電極のそれぞれ対応する部分にリング状の抵抗体層を有する複数の回転子とを具備する静電モータを用いたことを特徴とする時計用モジュール。
  12. 請求項11に記載の発明において、前記複数の回転子は指針式時計モジュールの運針を行うものであり、前記複数の回転子の各軸には、時針、分針、秒針のうちいずれか1つが取り付けられていることを特徴とする時計用モジュール。
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