JP2007084912A - 溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼およびその製造方法 - Google Patents

溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接性に優れ、中〜大入熱溶接において優れた靱性を備えた高強度の鋼を安価な構成で実現した、溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが式(PCM=C+1/30Si+1/20Mn)で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が式(C+1/3Nb≦0.09(%))で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接性が良好で、中入熱溶接から大入熱溶接の溶接熱影響部の靱性が優れた60キロ鋼およびその製造方法に関する。
一般に、低合金鋼の溶接熱影響部(Heat Affected Zone;HAZ)の靱性は、(1)結晶粒のサイズ、(2)高炭素マルテンサイト(M)、上部ベイナイト(Bu)およびフェライトサイドプレート(FSP)などの硬化相の分散状態、(3)析出硬化状態、(4)粒界脆化の有無、(5)元素のミクロ偏析等、種々の要因に支配される。
これらの要因は、靱性に大きな影響を与えることが知られており、HAZ靱性を改善するため、多くの技術が実用化されている。
例えば、特に優れている技術として、実質的にAlを含有しない鋼にTiとMgを添加することにより、Mg酸化物でミクロ組織を微細化させた鋼が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の鋼は、上述の成分を添加することにより、大入熱溶接HAZの靱性を向上させている。
しかしながら、特許文献1に記載の鋼の構成では、母材の高強度化とともに、大入熱溶接HAZの靱性を向上するのは困難であった。
また、優れた溶接性は、溶接割れ感受性組成PCMを0.20以下とすることによって得られることが分かっているが、母材の高強度化との両立も極めて難しい課題となっていた。
特開平9−279234号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、溶接性に優れ、中〜大入熱溶接において優れた靱性を備えた高強度の鋼を安価な構成で実現した、溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、中〜大入熱溶接部の衝撃値が極めて良好であるため、原油タンク用や橋梁用に使用する鋼として好適である。
本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
[1]質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(1)
CM=C+1/30Si+1/20Mn ・・・(1)
で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなることを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼。
[2]質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、更に、Cu:0.25%以下、Ni:0.25%以下、V:0.05%以下の内の一種または二種を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(3)
CM=C+1/30Si+1/20(Mn+Cu)+1/60Ni+1/10V ・・・(3)
で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなることを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼。
[3]質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(1)
CM=C+1/30Si+1/20Mn ・・・(1)
で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を連続鋳造法によってスラブとし、これを1250℃以下の温度に再加熱後、加工熱処理することを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の製造方法。
[4]質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、更に、Cu:0.25%以下、Ni:0.25%以下、V:0.05%以下の内の一種または二種を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(3)
CM=C+1/30Si+1/20(Mn+Cu)+1/60Ni+1/10V ・・・(3)
で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を連続鋳造法によってスラブとし、これを1250℃以下の温度に再加熱後、加工熱処理することを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の製造方法。
本発明者らの研究によれば、中〜大入熱(板厚50mmで10〜40kJ/mm)溶接HAZの靱性(0℃程度の温度における衝撃値)は、旧オーステナイト粒界付近や、フェライトサイドプレート、ベイナイト中に生成する島状マルテンサイト(M)の影響が支配的であり、その生成の抑制が重要となることが明らかとなった。
本発明者らは、マルテンサイトの生成に及ぼす熱履歴や合金元素の影響を鋭意検討し、以下のことを知見した。
[1]大入熱溶接では、オーステナイト(γ)からフェライト(α)への変態時の冷却速度が遅くなるために粒界フェライトが生成しやすいため、フェライトから排出されたCがオーステナイトに濃化してマルテンサイトが生成し易くなる。また、変態開始温度が高いほど、Cのオーステナイト中への拡散も大きくなり、マルテンサイトの生成が多くなる。 また、フェライトサイドプレートやベイナイト中にも、同様のメカニズムでマルテンサイトが生成しやすい。このため、変態開始温度を低下させることにより、Cのオーステナイト中への濃化を低減することが重要である。
[2]マルテンサイトの生成は、変態開始温度とともにC量に依存するため、C量の低減が有効である。
[3]さらに、HAZ靱性向上のためには、マルテンサイトの低減とともに、析出硬化元素の低減も有効で、特にNbの低減が有効である。しかしながら、Nbは母材強度向上に極めて有効であり、HAZ靱性を大きく害さない範囲で用いることが重要である。
これらの課題を解決するためには、変態開始温度を低下させるため、Mn量の増加が有効であり、あわせてC量を低減することでマルテンサイトの生成が抑制できることを見出した。また、HAZ靱性確保のため、Nb量の抑制が有効であることを見出した。
本発明の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼によれば、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次(PCM=C+1/30Si+1/20Mn)で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(C+1/3Nb≦0.09(%))で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる構成としている。
Cの含有量を低減し、Mnの含有量を増加することにより、マルテンサイトの生成を抑制することができ、溶接熱影響部靱性を向上させることが可能となる。また、C+1/3Nb量を上記範囲とすることにより、母材強度に優れながらも高いHAZ靱性を確保することができる。
これにより、母材の強度に優れるとともに、安価な構成で、溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼が得られる。
以下、本発明に係る溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために詳細に説明するものであるから、特に指定の無い限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(1)
CM=C+1/30Si+1/20Mn ・・・(1)
で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる構成としている。
また、本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、更に、Cu:0.25%以下、Ni:0.25%以下、V:0.05%以下の内の一種または二種を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(3)
CM=C+1/30Si+1/20(Mn+Cu)+1/60Ni+1/10V ・・・(3)
で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
残部が鉄および不可避的不純物からなる構成とすることができる。
図1は、本発明者らが実験室溶解で製造した高Mn(≧1.9%)60キロ相当鋼に、大入熱相当の熱サイクルを付与して衝撃試験を実施した際の、C+1/3Nb量(%)とvE(J)の関係を示すグラフである。
0℃の温度下での良好な衝撃値(vE≧50J)を満足させるためには、C+1/3Nb量を0.09%以下とすることが必須であることが分かる。
しかしながら、Cの含有量、及びC+1/3Nbの含有量のみを規制しても、鋼に含有されるその他の合金元素を適正化しなければ、高強度と優れた溶接性及び溶接HAZ靱性を兼ね備えた鋼を製造することは困難である。
以下に、本発明で限定する各項目について詳細に説明する。
[鋼材の成分組成]
以下、本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の、成分組成の限定理由について説明する。以下の説明において、組成についての「%」は、質量%を意味する。
「C:炭素」0.04〜0.07%
Cは、高強度を得るために必要な元素である。
強度向上の効果を得るためには、Cを0.04%以上添加することが必要であるが、0.07%を超えて添加すると、上述したように鋼の靱性を劣化させるため、上限値を0.07%とした。
「Si:ケイ素」0.10〜0.30%
Siは、脱酸剤として有効な元素である。
Siの含有量は、良好なHAZ靱性を得るためには出来る限り少ないことが好ましいが、本実施形態のように実質的にAlを含有していない鋼を用いる場合、脱酸剤として0.10%以上の量を添加することが必要である。
しかしながら、Siを、0.30%を超えて添加するとHAZ靱性が低下するため、0.30%を上限とする。
「Mn:マンガン」1.9〜2.30%
Mnは、溶接時のオーステナイト(γ)−フェライト(α)の変態開始温度を低下させてオーステナイト(M)を低減し、ミクロ組織を適正化する効果が大きく、また、安価な元素であること及び溶接HAZ靱性を低下させることが無い等の理由から、出来るだけ含有量を多くすることが好ましい。
Mnの含有量が1.9%未満だと上述の効果が少なくなるため、下限値を1.9%とした。
しかしながら、Mnを、2.30%を超えて添加すると、HAZ靱性を低下させるベイナイトが生成し易くなるため、上限値を2.3%とした。
「P:リン」0.008%以下
「S:硫黄」0.005%以下
P及びSは、母材靱性やHAZ靱性の面から、その含有量を出来るだけ低減することが好ましいが、工業生産的な制約から、それぞれP:0.008%以下、S:0.005%以下とした。
「Al:アルミニウム」0.004%以下
Alは、Ti酸化物を生成させるためには含有量が少ない方が好ましく、実質的に、Alを含有しないようにする必要がある。
本発明では、Alを含有しない成分組成とすることは工業生産的に制約があることを考慮し、Alの含有量を0.004%以下とすれば、実質的にAlを含有していないのと同等であることから、上記含有量とした。
「Nb:ニオブ」0.03〜0.06%
Nbは、一般的に、溶接HAZの靱性を劣化させることが知られているが、本実施形態の鋼のようにCの含有量が少なく、また、後述するように溶接の冷却速度が遅い(冷却時間が長い)条件下では、HAZ靱性を劣化させることが少なく、母材の高強度化に有効であることから下限値を0.03%とした。
Nbの含有量が多すぎると、鋼片鋳造時に表面疵が発生するため、上限値を0.06%とした。
「Ti:チタン」0.005〜0.015%
Tiは、Ti酸化物を生成し、ミクロ組織を微細化させる効果があるが、含有量が多すぎるとTiCを生成してHAZ靱性を劣化させるため、0.005〜0.015%の含有量が適正範囲である。
「O:酸素」0.0030%以下
Oは、Tiの酸化物の生成に必要な元素であるが、含有量が0.0030%を超えると粗大なTi酸化物を生成して靱性を極端に劣化させるため、上限値を0.0030%とした。
「N:窒素」0.0060%以下
Nは、Ti窒化物形成に必要であるが、含有量が0.0060%を超えると鋼片鋳造時に表面疵が発生するため、上限値を0.0060%とした。
本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、上述の成分を基本組成とするものであるが、更に強度、靭性、延性等の機械的特性の向上を目的として、以下に説明する選択的許容添加元素を一種または二種、積極的に含有した成分組成としても良い。
「Cu:銅」0.25%以下
「Ni:ニッケル」0.25%以下
「V:バナジウム」0.05%以下
Cu、Ni、Vは、何れも母材の強度向上に有効な元素であり、また、HAZ靱性を劣化させることが無い。しかしながら、多量の添加は経済性を失するため、各々の添加量の上限値を、「Cu:0.25%以下」、「Ni:0.25%以下」、「V:0.05%以下」とした。
[(1)式及び(3)式で表される溶接割れ感受性組成PCM
本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、C、Si及びMnの含有量の関係を、(1)式によって表される関係とし、前記PCMが0.20以下となる組成とすることにより、優れた溶接性を得ることができる。
また、本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼では、更にCu、Ni、Vの内の一種又は二種を含有した際、C、Si、Mn、Cu、Ni及びVの含有量の関係を、(3)式によって表される関係とし、前記PCMが0.20以下となる組成とすることにより、優れた溶接性を得ることができる。
[(2)式で表されるC+1/3Nb含有量]
本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、C及びNbの含有量の関係を、(2)式によって表される関係(C+1/3Nb≦0.09(%))とすることが必須である。
C及びNbのそれぞれの含有量を上述した範囲とし、さらに、これらの含有量の関係を上記(2)式で規定することにより、優れたHAZ靱性と母材強度の向上を同時に実現することができる(図1参照)。
[鋼材の製造条件]
以下に、本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の製造方法について説明する。
鋼の成分を上述のように限定しても、製造方法が適切でなければ、目的とした効果が得られなくなる虞がある。このため、製造条件についても適切に限定することが必要である。
本実施形態では、上述した成分組成を有し、実質的にAlを含有しない鋼を連続鋳造法によってスラブとし、これを1250℃以下の温度に再加熱後、加工熱処理することにより、溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼を得る方法としている。
以下に、各製造条件の限定理由について説明する。
本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼は、工業的には連続鋳造法で製造することが必須である。この理由としては、溶鋼の凝固冷却速度が速く、スラブ中に微細なTi酸化物とTi窒化物を多量に生成することが可能なためである。
スラブの圧延に際し、その再加熱温度は、1250℃以下とする必要がある。
再加熱温度が1250℃を超えると、Ti窒化物が粗大化して母材の靱性が劣化したり、HAZ靱性の改善効果が期待できなくなる。
再加熱の後、次いで、加工熱処理を行うことが必須である。
この理由としては、優れたHAZ靱性が得られても、母材の靱性が劣っていると、鋼材として用いるには特性的に不十分なためである。
加工熱処理の方法としては、(1)制御圧延−加速冷却、(2)圧延後直接焼入れ−焼戻し等が挙げられるが、好ましい方法としては、(1)の制御圧延−加速冷却である。
なお、この鋼を製造した後、脱水素等の目的でAr変態点以下の温度に再加熱しても、本発明の特徴を損なうものでは無い。
以上、説明したように、本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼によれば、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが式(PCM=C+1/30Si+1/20Mn)で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(C+1/3Nb≦0.09(%))で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる構成としている。
また、本実施形態の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼によれば、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、更に、Cu:0.25%以下、Ni:0.25%以下、V:0.05%以下の内の一種または二種を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが式(PCM=C+1/30Si+1/20(Mn+Cu)+1/60Ni+1/10V)で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(C+1/3Nb≦0.09(%))で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる構成としている。
Cの含有量を低減し、Mnの含有量を増加することにより、マルテンサイトの生成を抑制することができ、溶接熱影響部靱性を向上させることが可能となる。また、C+1/3Nb量を上記範囲とすることにより、母材強度に優れながらも高いHAZ靱性を確保することができる。
これにより、母材の強度に優れるとともに、安価な構成で、溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼が得られる。
以下、本発明の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、もとより下記実施例に限定されるものではなく、前、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
[サンプル作製]
表1に示すような各成分組成を有するスラブを用い、表2に示す製造条件によって、転炉−連続鋳造−圧延工程で種々の成分組成の厚鋼板を製造し、本発明の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼(表1及び表2の本発明鋼1〜10)、及び従来の鋼(表1及び表2の比較鋼11〜15)を得た。
なお、表1において、本発明の規定範囲を逸脱している項目については、下線を付している。
Figure 2007084912
Figure 2007084912
[評価試験]
上記各サンプルの機械的性質を評価するため、以下の各評価試験を行った。
まず、母材強度試験として、上記各鋼板の板厚の1/4部位からJIS4号試験片を採取し、この試験片を用いて、引張強度TS(N/mm)、降伏強度YS(N/mm)を測定した。
また、溶接HAZ靱性の評価試験として、溶接入熱10kj/mm相当の再現熱サイクル試験を実施した鋼材を、0℃の温度下でシャルピー衝撃試験を行い、これによって得られる衝撃吸収エネルギー値を測定した。
結果を表2に示す。
[評価試験結果]
本発明の溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼(本発明鋼1〜10)は、鋼材を表1に示す成分組成とし、表2に示す製造条件によって圧延処理を行うことにより、成分組成と製造条件の各々を満足している。
この結果、表1に示すように、全ての本発明鋼サンプル全てのPCM値が0.20以下(最大値は、本発明鋼8の0.195)となり、本発明鋼の溶接性が優れていることが明らかである。
また、表2に示すように、全てのサンプルの引張強度(TS)が605N/mm以上と良好であり、本発明鋼の母材強度が優れていることが明らかである。
また、表2に示すように、再現熱サイクル部における0℃の温度下での衝撃値(vE)が58J以上と良好な結果が得られ、本発明鋼の溶接HAZ靱性が優れていることが明らかである。
また、表1に示すように、本発明の規定範囲内であれば、Cu、Ni、Vを添加して母材の強度を向上させた場合でも、良好な靱性が得られることが明らかである。
これに対し、比較鋼11〜15に示す従来の鋼(比較鋼)では、母材強度、溶接性(PCM)、再現熱サイクル部靱性(vE)の内、何れかの特性が劣り、厳しい環境で使用される鋼板として適切でない。
比較項11は、Cの含有量が少なすぎ、本発明の規定範囲から逸脱しているため、溶接性(PCM)及び再現熱サイクル部靱性(vE)は良好であるものの、引張強さが489N/mm、降伏強さが337N/mmと劣るため、母材強度の強度特性が60キロ鋼としては不十分である。
比較鋼12は、Cの含有量、及びC+1/3Nbの含有量が多すぎ、本発明の規定範囲から逸脱しているため、母材強度は良好であるものの、溶接性(PCM)が0.203と劣り、また、再現熱サイクル部靱性(vE)が27J(Av)と劣っている。
比較鋼13は、C及びMn等の含有量は本発明の規定範囲を満たしているが、Nbの含有量が少なく、本発明の規定範囲を逸脱しているため、引張強さが549N/mm、降伏強さが411N/mmと劣り、母材強度の強度特性が60キロ鋼としては不十分である。
比較鋼14は、Mnの含有量が多すぎ、本発明の規定範囲を逸脱しているため、母材強度は良好であるものの、溶接性(PCM)が0.212と劣り、また、再現熱サイクル部靱性(vE)が41J(Av)と劣っている。
比較鋼15は、主たる成分の多くが本発明の規定範囲を満たしているが、Alの含有量が多すぎ、本発明の規定範囲を逸脱しているため、母材強度及び溶接性(PCM)は良好な数値となっているものの、再現熱サイクル部靱性(vE)が22J(Av)と劣っている。
上記結果により、溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼が、優れた母材強度を有しながら、高い溶接性(PCM)及び溶接HAZ靱性を有していることが明らかとなった。
本発明に係る溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼に、大入熱相当の熱サイクルを付与して衝撃試験を実施した際の、C+1/3Nb量とvEの関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、
    溶接割れ感受性組成PCMが次式(1)
    CM=C+1/30Si+1/20Mn ・・・(1)
    で表され、前記PCMが0.20以下であり、
    前記C及びNbの含有量が次式(2)
    C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
    で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなることを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼。
  2. 質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、
    更に、Cu:0.25%以下、Ni:0.25%以下、V:0.05%以下の内の一種または二種を含有し、
    溶接割れ感受性組成PCMが次式(3)
    CM=C+1/30Si+1/20(Mn+Cu)+1/60Ni+1/10V ・・・(3)
    で表され、前記PCMが0.20以下であり、
    前記C及びNbの含有量が次式(2)
    C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
    で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなることを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼。
  3. 質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(1)
    CM=C+1/30Si+1/20Mn ・・・(1)
    で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
    C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
    で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を連続鋳造法によってスラブとし、これを1250℃以下の温度に再加熱後、加工熱処理することを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の製造方法。
  4. 質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.1〜0.3%、Mn:1.9〜2.3%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Al:0.004%以下、Nb:0.03〜0.06%、Ti:0.005〜0.015%、O:0.0030%以下、N:0.0060%以下を含有し、更に、Cu:0.25%以下、Ni:0.25%以下、V:0.05%以下の内の一種または二種を含有し、溶接割れ感受性組成PCMが次式(3)
    CM=C+1/30Si+1/20(Mn+Cu)+1/60Ni+1/10V ・・・(3)
    で表され、前記PCMが0.20以下であり、前記C及びNbの含有量が次式(2)
    C+1/3Nb≦0.09(%) ・・・(2)
    で表され、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を連続鋳造法によってスラブとし、これを1250℃以下の温度に再加熱後、加工熱処理することを特徴とする溶接性と溶接熱影響部靱性の優れた60キロ鋼の製造方法。
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