JPH06122943A - 降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法 - Google Patents
降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法Info
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- JPH06122943A JPH06122943A JP4271940A JP27194092A JPH06122943A JP H06122943 A JPH06122943 A JP H06122943A JP 4271940 A JP4271940 A JP 4271940A JP 27194092 A JP27194092 A JP 27194092A JP H06122943 A JPH06122943 A JP H06122943A
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Abstract
に制御した、信頼性の高いH形鋼、I形鋼等のフランジ
を有する薄手の圧延形鋼を新たな製鋼手段と凝固時の緩
冷却によりオンラインで製造する。 【構成】 製鋼工程での予備脱酸により溶鋼の酸素濃度
を制御し所定の成分鋼とした後、Ti脱酸する製鋼法、
凝固時の緩冷却により、酸化物と複合析出物の個数を低
減し、低温圧延によるフェライトの細粒化を抑制し、低
降伏点化とその制御を行う。
Description
て用いられる形鋼の降伏点範囲を保証した耐震性能に優
れた制御圧延形鋼およびその製造方法に係わるものであ
る。
ともなう耐震性などの安全規準の厳格化から、梁用に用
いられる、薄手サイズのH形鋼にも一層の高強度化、高
靭性化、低降伏化比が求められている。最近は、これら
に加え、構造物部材の設計強度と実際の強度の差を少な
くし、より信頼性を高めるために、降伏点の上限を規定
した、狭幅YP鋼が求められている。このような要求特
性を満たすために、厚鋼板分野では鉄鋼協会講演集、C
AMP−ISIJ Vo1.4(1991)758頁に
示されているように、圧延終了後に焼準及び焼き戻しな
どの熱処理を施すことが行われた。形鋼においても、こ
のような処理を施せば材質特性は満たすことが可能であ
るが、熱処理の付加は熱処理コストと生産効率の低下、
あるいはH形鋼のように、フランジとウェブの肉厚比が
2〜3倍になる形状を有する部材では、後熱処理時にウ
ェブとフランジ間の熱膨張差による応力の発生によりウ
ェブの変形を生じるなど、経済性と形状性能の低下とに
問題がある。
形鋼をユニバーサル圧延により製造すると、圧延造形上
の制約およびその形状の特異性からウェブ、フランジ、
フィレットの各部位で圧延仕上げ温度、圧下率、冷却速
度に差を生じる。その結果、部位間に強度、延性、靭性
のバラつきが発生し、例えば溶接構造用圧延鋼材(JI
SG3106)等の規準に満たない部位が生じる。ま
た、最近、ウェブ厚がフランジ厚に比し約1/3とし
た、薄肉ウェブ化し軽量化した高断面性能を有する外法
一定H形鋼が開発された。この中で特にウェブ厚12m
m以下の薄手サイズの製造にはウェブとフランジ間の熱
膨張差からの応力によるウェブ波を防止するため、フラ
ンジを強制冷却している。このような製造条件では必然
的に低温仕上げとなり、組織が細粒化し高降伏点化し、
要求値の範囲のJISで規定されたYPの最低値+10
0N/mm2 以内を満たせない難点があった。
高性能の材質特性を得られるように、新しい合金設計と
製造法の組み合わせによる鋼材の開発が必要となった。
ためには、薄手材の製造条件から必然的に低温圧延とな
り、フェライトが細粒化し、降伏点を上昇させるが、こ
のようなプロセス条件においても、フェライトが細粒化
しない方法を開発する必要がある。本発明は脱酸過程に
おいてAl脱酸に代わる適正なTi脱酸処理を行い、鋼
中にTi系複酸化物を分散させ、凝固時と凝固後を緩冷
却することにより析出物の優先析出サイトとして機能す
る活性なTi系複酸化物を疎に析出させ、MnS,Ti
N等を冷却途上で付着させるとともに粗大化させ、これ
らの分散からの粒界のピンニング作用による細粒化効果
を排除するものである。この方法を用いれば、上述した
ような薄手形鋼特有の圧延条件下においても、オーステ
ナイトを粗粒化し、変態後のフェライトの粗粒化を達成
し、降伏点を低下させ、問題の降伏点制御形鋼をオンラ
インで製造し安価に提供することが可能になる。
5〜0.50%、Mn:0.4〜2.0%, Ti:0.
005〜0.025%, N≦0.004%, S≦0.0
1%, Al<0.005%を含み、残部がFeおよび不
可避不純物からなるとともにTi酸化物とMnS, Ti
Nの複合析出物を20個/mm2 以下に分散した降伏点
制御圧延形鋼、 重量%でC:0.04〜0.20%, Si:0.0
5〜0.50%, Mn:0.4〜2.0%, Ti:0.
005〜0.025%, N≦0.004%, S≦0.0
1%, Al<0.005%を含み、加えてV≦0.20
%, Cr≦0.7%, Mo≦0.3%, Nb≦0.05
%, Mo≦0.3%、Ni≦1.0%,Cu≦1.0%,
Ca≦0.003%, REM≦0.010%の1種ま
たは2種以上を含み、残部がFeおよび不可避不純物か
らなるとともにTi酸化物とMnS, TiNの複合析出
物を20個/mm2 以下に分散した降伏点制御圧延形
鋼、 重量%でC:0.04〜0.20%, Si:0.0
5〜0.50%, Mn:0.4〜2.0%, N≦0.0
04%, S≦0.01%, Al<0.005%を含み、
残部がFeおよび不可避不純物からなる溶鋼を予備脱酸
処理によって、溶存酸素を重量%で0.003〜0.0
15%に調整後さらに、チタン脱酸し、該チタン含有量
が重量%で0.005〜0.025%で、かつ溶鋼の溶
存酸素〔0%〕に対し−0.006≦〔Ti%〕−2
〔0%〕≦0.008の関係を満たす溶鋼を鋳造し、鋳
片の凝固温度から900℃間を0.05〜0.5℃/se
c の冷却速度で冷却し、鋼中にTi酸化物とMnS, T
iNの複合析出物を20個/mm2 以下に分散させた該
鋳片を1100〜1300℃の温度域に再加熱後に圧延
を開始し、900℃以下で全圧下量で20%以上圧下す
る降伏点制御圧延形鋼の製造方法、 重量%でC:0.04〜0.20%, Si:0.0
5〜0.50%, Mn:0.4〜2.0%, N≦0.0
04%、S≦0.01%, Al<0.005%を含み、
加えてV≦0.20%, Cr≦0.7%, Mo≦0.3
%, Nb≦0.05%, Mo≦0.3%, Ni≦1.0
%, Cu≦1.0%, Ca≦0.003%, REM≦
0.010%の1種または2種以上を含み、残部がFe
および不可避不純物からなる溶鋼を予備脱酸処理によっ
て、溶存酸素を重量%で0.003〜0.015%に調
整後さらに、チタン脱酸し、該チタン含有量が重量%で
0.005%〜0.025%で、かつ溶鋼の溶存酸素
〔0%〕に対し−0.006≦〔Ti%〕−2〔0%〕
≦0.008の関係を満たす溶鋼を鋳造し、鋳片の凝固
温度から900℃間を0.05〜0.5℃/sec の冷却
速度で冷却し、鋼中にTi酸化物とMnS, TiNの複
合析出物を20個/mm2 以下に分散させた該鋳片を1
100〜1300℃の温度域に再加熱後に圧延を開始
し、900℃以下で20%以上圧下する降伏点制御圧延
形鋼の製造方法にある。
降伏強度は一般に下記(1)式で示される。 σy =σi +k・d-1/2 …………(1)式 但し、 σy :降伏応力 σi :パイエルス+固溶体+析出+転位相互作用応力 d:フェライト粒径 k:定数 σi 項は鋼材の強度レベルにより合金設計された成分で
ほぼ決定されるため、自由度が少ない。したがって、プ
ロセスによる降伏強度の制御はフェライト粒径の制御が
主眼となる。
態のα核生成サイト数とその成長速度により決定され、
変態直前のオースナイト(γ)粒径、制御圧延冷却
(TMCP)に代表される加工熱処理による加工歪量と
冷却速度、析出物の分散に支配される。本発明は以上
の原理から、の効果は大きいが製造条件から決定さ
れ、特に薄手材ではウェブ波防止から圧延温度、冷却条
件の変更は困難であり、とによるαの粗粒化の可能
性を検討した。それは、従来はあまり注目されていなか
った、MnS, AlN, TiNらの分散粒子がγの細粒
化やαの核生成サイトとして作用し、αの細粒化に寄与
しているのが判明したので、これらの総個数の低減を製
鋼過程の制御による新しい概念の導入により検討した。
関係は下記(2)式で示される。 R=3/4・r/F ………… (2)式 但し、 R:結晶粒径 r:粒子半径 F:粒子の体積分率 析出物粒子の体積分率が一定であれば、結晶粒径は析出
物粒子半径に比例する。したがって、本開発の目標であ
る結晶粒径の粗粒化には粒子の体積分率(F)を下げる
ため、MnS, AlN, TiNをできる限り低減するこ
とと、加えて粒子を凝集、複合粗粒化(r)し析出物の
総個数を減じることである。
る、製鋼過程においてAl脱酸に代わる適正なTi脱酸
処理を行い、AlNの低減と鋼中へのTi系複合酸化物
の生成を行い、つづいて、凝固時と凝固後を緩冷却する
ことにより活性な優先析出サイトとして機能するTi系
酸化物を疎に析出させ、MnS, TiN等を冷却途上で
付着させるとともに粗大化させることにより達成した。
これによりオーステナイトの粗粒化とフェライトの核生
成を低減させ、薄手形鋼特有の低温圧延+加速冷却条件
下においても、αの粗粒化を達成し、降伏点の制御をイ
ンラインで可能にしたものである。
ついて述べる。Cは鋼の強度を向上させる有効な成分と
して、添加するもので、0.04%未満では構造用鋼と
して必要な強度が得られず、また、0.02%を超える
過剰の添加は、母材靭性、溶接割れ性、HAZ靭性など
を著しく低下させるので、上限を0.20%とした。
要であるが、0.5%を超えると熱処理組織内に硬化組
織の高炭素マルテンサイトを生成し、靭性を著しく低下
させる。また、0.05%未満では脱酸が不十分となり
Si含有量をこの範囲に制限した。Mnは母材の強度、
靭性の確保には0.4%以上の添加が必要であるが、溶
接部の靭性、割れ性などの許容できる範囲で上限を2.
0%とした。
フェライトへの固溶により降伏強度を高めるので、0.
004%以下に制限した。SはMnSを析出し、γの細
粒化と粒内フェライト核として作用するので、できるだ
け低減するのが望ましいが、0.01%以下では、Ti
酸化物に付着させ凝集可能であり、0.01%を超える
と単独でMnSが析出し、析出個数が急激に増大するた
め0.01%以下に制限した。
%以上を含有するとMnS,TiNの優先析出サイトと
して作用するTi系酸化物が形成されず、これらの付着
凝集ができず、また過剰なAlはAlNを生成し、αを
細粒化するので、0.005%未満に限定した。溶鋼を
予備脱酸処理によって、溶存酸素を重量%で0.003
〜0.015%に調整するのは、0.003%未満では
Ti脱酸によりTi系酸化物を生成させることができ
ず、0.015%を超えると、粗大な酸化物を生成し靭
性を著しく損ねるため、この範囲に限定した。
せるために必要な元素であり、0.005%未満ではT
i酸化物は著しく減少し効果をもたないため、Ti量の
下限値を0.005%以上とした。しかし0.025%
を超えると過剰なTiはTiN,TiCを生成し、細粒
化と析出硬化を生じ、降伏点を上昇させ、同時に溶接熱
影響部の靭性をも著しく低下させるため0.025%以
下に限定した。
%〕に対し−0.006≦〔Ti%〕−2〔0%〕≦
0.008の関係を満たす重量%とするという制限を与
えたのは、この関係式において重量%でTiが〔O〕濃
度に対し過剰である場合は過剰なTiがTiN,TiC
を生成し、降伏点を上昇させるためであり、重量%でT
iが〔O〕濃度に対し過小である場合は活性なTi系酸
化物が生成できなくなるために、このように限定した。
ついて特に限定しないが凝固偏析による溶接割れ、靭性
などの低下を生じるので、極力低減すべきであり、望ま
しくはP量は0.02%未満である。以上が本発明鋼の
基本成分であるが、母材強度の上昇、および母材の靭性
向上の目的で、V, Cr, Mo, Nb, Ni, Cu, C
a, REMの1種または2種以上を含有することができ
る。
の強度を保証するための強化元素として添加するもので
あり、V≦0.020%, Cr≦0.7%, Nb≦0.
05%, Mo≦0.3%, Ni≦1.0%, Cu≦1.
0%の各々上限を示したのは、強化能と経済性とのバラ
ンスからこのように制限した。CaとREMは熱間圧延
時にMnSの延伸により生じるUST欠陥、靭性低下を
防止する目的で添加するものである。理由はMnSに代
わり、高温変形能の小さいCa−O−S或いはREM−
O−Sの球状の硫化酸化物を生成させ、圧延によっても
MnSのように延伸しないように介在物の性状と形状制
御を行うことである。しかし、重量%でCaが0.00
3%を、REMで0.01%を超えて添加すると各々の
Ca−O−S、REM−O−Sは多量に、しかも粗大介
在物となり、母材及び、溶接部の靭性悪化をもたらすの
で重量%でCaは0.003%以下に、REMは0.0
1%以下に制限した。
度から900℃間を0.05〜0.5℃/sec の冷却速
度で冷却するとしたのは、鋼中のTi酸化物の個数を2
0個/mm2 以下にすることと、先に生成させたTi酸
化物にMnS, TiNをこの範囲の冷却速度で冷却する
ことにより付着凝集させるためである。すなわち、冷却
速度が0.05℃/sec 未満では複合析出物を20個/
mm2 以下に分散させるには十分な条件ではあるが、連
続鋳造時の鋳片のブレイークアウトの危険など操業上の
困難さから0.05℃/sec 以上に限定した。また、0.
5 ℃/sec を超える冷却速度ではTi酸化物が微細化
し、個数が20個/mm2 を超えるため0.5℃/sec
以下に限定した。
の複合析出物を20個/mm2 以下に分散させるとした
のは、20個/mm2 を超えると、粒内フェライトの生
成と、γの細粒化が生じ、目的の低降伏点化ができない
ためである。上記の処理を経た鋳片は次に1100〜1
300℃の温度域に再加熱する。この温度域に再加熱温
度を限定したのは、熱間加工による形鋼の製造には塑性
変形を容易にするため1100℃以上の加熱が必要であ
り、その上限は加熱炉の性能、経済性から1300℃と
した。
圧延の各工程により圧延造形され、中間圧延機におい
て、リバース圧延し、同時に圧延前後でフランジ部を水
冷し、ウェブとの温度差を縮小させるためと、制御圧延
による靭性向上のために、900℃以下で総圧下量20
%以上の圧延が必要であり、圧延条件にこのような制限
を与えた。なお、圧延終了後、必要に応じフランジ水冷
を行ってもよい。
脱酸処理を行い、溶鋼の酸素濃度を測定し、その量に見
合ったTi量を添加し連続鋳造により250〜300m
m厚鋳片に鋳造した後、粗圧延工程の図示は省略してい
るが、図1に示すユニバーサル圧延装置列でH形鋼に圧
延した。なお、鋳造後の冷却速度はスラブの冷却帯の水
量と鋳片の引き抜き速度の選択により制御した。
水冷装置5aを設け、圧延パス間でのスプレー冷却とリ
バース圧延の繰り返しと仕上げユニバーサル圧延機6で
圧延を終了した後、仕上げユニバーサル圧延機の後面に
設けた冷却装置5bでスプレー冷却した。機械特性は図
2に示すフランジ2の板厚t2 の中心部(1/2t2 )
でフランジ幅全長(B)の1/4,1/2幅(1/4
B,1/2B)から、ウェブ3の板厚中心部でウェブ高
さの1/2Hから試験片を採集し求めた。なお、これら
の箇所の特性を求めたのはフランジ1/4F部とウェブ
1/2W部はフランジ部とウェブ部の各々の平均的な機
械特性を示し、フランジ1/2F部はその特性が最も低
下するので、これら三箇所によりH形鋼の機械試験特性
を代表できるとしたためである。
値、脱酸時の溶存酸素濃度と溶存酸素に対する残存Ti
量との関係および、凝固時の冷却速度を示す。
水冷の有無などの製造条件に対する、H形鋼の各部の機
械試験特性を示す。なお、圧延加熱温度を1280℃に
揃えたのは、一般的に加熱温度の低減は機械特性を向上
させることは周知であり、高温加熱条件は機械特性の最
低値を示すと推定され、この値がそれ以下の加熱温度で
の特性を代表できると判断したためである。
は、目標のSM400ではYP=245〜345N/m
m2 ,SM490ではYP=324〜424N/m
m2 ,SM570ではYP=461〜561N/mm2
のJIS規格の下限値+100N/mm2 の範囲内に制
御され、しかも、降伏比(YP/TS)も0.8以下の
低YR値を満たし、抗張力(前記JISG3106)と
−5℃でのシャルピー値47(J)以上を十分に満たし
ている。一方、表4に示すように、比較鋼の鋼9,1
1,13は通常のAl脱酸し、本発明の製鋼過程での、
溶鋼の酸素濃度の制御とTi脱酸がなされておらず、T
i系酸化物が生成していないためと、通常の連続鋳造条
件で製造し、緩冷却していないために、MnS等の析出
物が微細分散し、フェライトの細粒化をまねき、目標の
YPのJIS規格の下限値+100N/mm2 の範囲を
超え、降伏比(YP/TS)も0.8以下を満足しな
い。また、比較鋼の鋼10,12,14は本発明の製鋼
過程での、溶鋼の酸素濃度の制御とTi脱酸は行われて
いるものの、凝固時の冷却速度が0.5℃/sec を超え
たため、酸化物と複合析出物個数が、20個/mm2 以
上となり、目標のYPのJIS規格の下限値+100N
mm2 の範囲を超え、降伏比も0.8以下を満足しな
い。
に、表3に示される形鋼1〜8のように、薄手サイズの
圧延形鋼の低温圧延による高降伏点化を抑制し、建材用
構造部材に求められる機械特性を満たす、圧延ままでの
形鋼の製造が可能になる。なお、本発明が対象とする圧
延形鋼は上記実施例のH形鋼に限らずI形鋼、山形鋼、
溝形鋼、不等辺不等厚山形鋼等のフランジを有する形鋼
にも適用できることは勿論である。
おいても降伏点をJIS規格の下限値+100N/mm
2 の範囲に制御し、狭幅降伏点と低降伏比化を達成でき
る、建築用形鋼の能率的な製造がインラインで可能にな
り、大型構造物の信頼性の向上、経済性等の産業上の効
果は極めて顕著なものである。
を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:0.4〜2.0%、 Ti:0.005〜0.025%、 N≦0.004%、 S≦0.01%、 Al<0.005%、 を含み、残部がFeおよび不可避不純物からなるととも
にTi酸化物とMnS、TiNの複合析出物を20個/
mm2 以下に分散したことを特徴とする降伏点制御圧延
形鋼。 - 【請求項2】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:0.4〜2.0%、 Ti:0.005〜0.025%、 N≦0.004%、 S≦0.01%、 Al<0.005%、 を含み、加えてV≦0.20%、Cr≦0.7%、Mo
≦0.3%、Nb≦0.05%、Mo≦0.3%、Ni
≦1.0%、Cu≦1.0%、Ca≦0.003%、R
EM≦0.010%の1種または2種以上を含み、残部
がFeおよび不可避不純物からなるとともにTi酸化物
とMnS、TiNの複合析出物を20個/mm2 以下に
分散したことを特徴とする降伏点制御圧延形鋼。 - 【請求項3】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:0.4〜2.0%、 N≦0.004%、 S≦0.01%、 Al<0.005%、 を含み、残部がFeおよび不可避不純物からなる溶鋼を
予備脱酸処理によって、溶存酸素を重量%で0.003
〜0.015%に調整後さらに、チタン脱酸し、該チタ
ン含有量が重量%で0.005〜0.025%で、かつ
溶鋼の溶存酸素〔0%〕に対し−0.006≦〔Ti
%〕−2〔0%〕≦0.008の関係を満たす溶鋼を鋳
造し、鋳片の凝固温度から900℃間を0.05〜0.
5℃/sec の冷却速度で冷却し、鋼中にTi酸化物とM
nS,TiNの複合析出物20個/mm2 以下に分散さ
せた該鋳片を1100〜1300℃の温度域に再加熱後
に圧延を開始し、900℃以下で全圧下量で20%以上
圧下することを特徴とする降伏点制御圧延形鋼の製造方
法。 - 【請求項4】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:0.4〜2.0%、 N≦0.004%、 S≦0.01%、 Al<0.005%、を含み、 加えてV≦0.20%, Cr≦0.7%, Mo≦0.3
%, Nb≦0.05%,Mo≦0.3%, Ni≦1.0
%, Cu≦1.0%, Ca≦0.003%, REM≦
0.010%の1種または2種以上を含み、残部がFe
および不可避不純物からなる溶鋼を予備脱酸処理によっ
て、溶存酸素を重量%で0.003〜0.015%に調
整後さらに、チタン脱酸し、該チタン含有量が重量%で
0.005%〜0.025%で、かつ溶鋼の溶存酸素
〔0%〕に対し−0.006≦〔Ti%〕−2〔0%〕
≦0.008の関係を満たす溶鋼を鋳造し、鋳片の凝固
温度から900℃間を0.05〜0.5℃/sec の冷却
速度で冷却し、鋼中にTi酸化物とMnS, TiNの複
合析出物を20個/mm2 以下に分散させた該鋳片を1
100〜1300℃の温度域に再加熱後に圧延を開始
し、900℃以下で20%以上圧下することを特徴とす
る降伏点制御圧延形鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27194092A JP2647314B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27194092A JP2647314B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06122943A true JPH06122943A (ja) | 1994-05-06 |
JP2647314B2 JP2647314B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=17506961
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27194092A Expired - Lifetime JP2647314B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2647314B2 (ja) |
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