JP2007084286A - タッチロール兼ニアロール式の巻取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 原反側から繰り出されたシートを巻取軸上に巻き取る巻取装置20であって、巻取軸の近くに軸部5を中心として移動可能なロール12を備える。また、ロール12をシートに対して圧着させるように移動させて、タッチロール式の巻取操作を行えるように軸部5に動力を伝達するシリンダ17と、ロール12をシートから間隔を置いて位置決めさせるように移動させて、ニアロール式の巻取操作を行えるように軸部5に動力を伝達するサーボモータ21と、サーボモータ21と軸部5の間にクラッチ31を備えた。
【選択図】 図1
Description
例えば、特許文献1に開示された光学フィルムの巻き取り方法では、巻取操作の高度化に伴い、タッチロール式とニアロール式の巻取方法を用いることが例示されているが、これら性質の異なる巻取操作を一つの装置に具体的にどのように兼備させるかについては開示していない。
特許文献2に開示されたシート体巻取り装置では、条件に応じて、シート体を固く巻き上げるタッチロール方式と、柔らかく巻き上げる側板方式とを使い分けることで、より高度な巻取操作を行えることについて開示している。しかしながら、特許文献2に開示された構成では、一つの装置で、タッチロール方式と側板方式の二つの巻取制御を使い分けているが、タッチロール式とニアロール式の巻取操作の切り替えを行うことについては開示していない。特に、この構成では、タッチロールは退避姿勢と押圧姿勢との間で移動可能だが、タッチロール方式の巻取操作に従って駆動されるだけであり、シートの径が変化するに従い、ロールの位置決めを高精度に行うように、ニアロール方式の巻取操作に従って駆動されることはできない。
特許文献3に開示されたシート状物の巻取制御方法及びその巻取機では、一つの装置にタッチロール式とニアロール式の巻取操作を兼備させる例が示されているが、この構成では、エアシリンダのエア圧の切り替えによってタッチロール式とニアロール式の切り替えを行うように、エアシリンダを用いてタッチロール式とニアロール式の双方の操作を行うため、いずれの場合でもエアシリンダの影響を受けることになる。また、巻き始めに限ってニアロールを行う形態に限られており、巻き始めから巻き終わりまでの間で、タッチロール式とニアロール式の巻取操作の切り替えを行えるように構成されていない。
図1には本発明の実施形態に係る巻取装置20の要部の正面図が示されている。この側面図は図3に示したものと対応するため、図3を適宜参照する。これら図から理解できるように、巻取装置20は、原反側から繰り出されたシートSを巻取軸3に装着された紙管上に巻き取っている。このシートSは、原反側から巻き出された後、ガイドロールを順次経由して、巻取軸3上まで送られている。巻取軸3はモータにより、回転軸O1を中心として回転するように駆動されており、適当な張力で巻取軸3に装着された紙管上にシートSを巻き取っている。さらに、本発明の実施形態に係る巻取装置20は、シリンダ17、サーボモータ21及びクラッチ31を備えて、巻取軸3上に巻き回されるシートSに対して、簡単にタッチロール式とニアロール式の巻取操作を切り替えられるように、ロール12を駆動する。ロール12は、略筒状に構成されて、タッチロール式の巻取操作を行う場合には、図3に示したように、この円筒状の外周面からシートSを押圧するが、ニアロール式の巻取操作を行う場合には、図4に示したように、この円筒状の外周面をシートSから離間させて、ニアロールとして機能する。従って、本発明に係る実施形態では、ロール12は、タッチロール式とニアロール式の双方の巻取機能を兼備する。
さらに、本発明では、タッチロール式の巻取操作はエアシリンダ17のみによって支配され、かつ、ニアロール式の巻取操作はサーボモータ21のみによって支配されるように、二つの巻取操作の性質の違いに基いて、適切な駆動手段が用いられるようにしている。特に、タッチロール式の巻取操作の場合には、ロール12をシートSに対してほぼ一定の押圧力で圧着させることが必要となるが、エアシリンダ17を用いることで、高品質なタッチロール式の巻取操作を行うことができる。また、ニアロール式の巻取操作を行う場合には、シートSの巻き径が大きくなるに従い、ロール12の位置決めを正確に行うことが必要となるが、サーボモータ21を用いることで、高精度なロール12の制御を行うことができる。
さらに、本発明では、クラッチ31を用いて、タッチロール式とニアロール式の巻取操作用の二つの駆動手段17、21の切り替えを行うことで、双方の駆動手段17、21が互いに影響を及ぼすことがなく、一つの装置20内に二つの駆動手段17、21を組み込んでも、いずれか一方の操作性を犠牲にさせることがない。また、クラッチ31の適用により、タッチロール式とニアロール式の巻取操作の切替えを容易に、かつ滑らかに行うことができる。このクラッチ操作は、巻き始めから巻き終わりまでの間のうち、任意に行うことができる。従って、本発明では、例えば、巻き始めにはタッチロール式の巻取操作を行い、巻き終わりにはニアロール式の巻取操作を行うように、柔軟にタッチロール式とニアロール式の巻取操作を切り替えることができる。
さらに、本発明では、タッチロール式の巻取操作を行うための専用のタッチロールと、ニアロール式の巻取操作を行うための専用のニアロールを夫々別個に備える必要がなく、タッチロール式とニアロール式の巻取操作を行う兼用のロール12を用いるため、装置20の構成の一層の簡略化と、小型化、さらに低コスト化に貢献できる。
さらに、本発明では、タッチロール式とニアロール式の異なる巻取操作を制御するために、押しボタンの操作だけで簡単に切り替えることができるため、巻取装置20の操作性が非常に良好なものになっている。好ましくは、一度の押しボタンの操作で、上述した一連のタッチロール式の巻取操作を行えるようにする。また、一度の押しボタンの操作で、上述した一連のニアロール式の巻取操作を行えるようにする。但し、例えば、エアシリンダ17のエア圧を微調整したり、サーボモータ21の回転数を微調整するように、これら巻取操作に修正や変更等を適宜加えることは可能である。
従って、近年、巻取製品の品質の向上を図る上で、一つの装置でタッチロール式とニアロール式の異なる巻取操作を行うことに対する需要が生じているが、本発明では、二つの性質の異なるタッチロール式とニアロール式の巻取操作を十分に兼備した巻取装置20を提供するので、この需要に対して適切に対処することができる。
さらに、本発明に係る巻取装置20は、少なくとも、ロール12、シリンダ17、サーボモータ21及びクラッチ31を備えて、タッチロール式とニアロール式の巻取操作を提供することを特徴とするが、この巻取装置20に対して、他、関連する部品、例えば、シートSを繰出すためのローラや、繰出されるシートSに張力を付与する装置や、さらにはシートSの加工装置等を必要に応じて加えることは任意である。
O1 巻取軸の回転軸
O2 軸部の回転軸
O3 ロールの回転軸
1 タッチロール式の巻取操作を行う従来の巻取装置
1’ ニアロール式の巻取操作を行う従来の巻取装置
3 巻取軸
5 軸部
9 アーム
12 ロール
13 タッチロール
14 ニアロール
17 シリンダ
20 本発明に係る巻取装置
21 サーボモータ
25 減速機
31 クラッチ
Claims (1)
- 原反側から繰り出されたシートを巻取軸上に巻き取る巻取装置であって、前記巻取軸の近くに軸部を中心として移動可能なロールを備え、
前記ロールを前記シートに対して圧着させるように移動させて、タッチロール式の巻取操作を行えるように前記軸部に動力を伝達するシリンダと、
前記ロールを前記シートから間隔を置いて位置決めさせるように移動させて、ニアロール式の巻取操作を行えるように前記軸部に動力を伝達するサーボモータと、
前記サーボモータと前記軸部の間にクラッチを備えたことを特徴とする巻取装置。
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JP2005275751A JP4411612B2 (ja) | 2005-09-22 | 2005-09-22 | タッチロール兼ニアロール式の巻取装置 |
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JP2005275751A JP4411612B2 (ja) | 2005-09-22 | 2005-09-22 | タッチロール兼ニアロール式の巻取装置 |
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