JP2007083922A - 衝突回避支援システム、衝突回避支援方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 他の車両、障害物等との衝突の可能性を算出し、衝突の可能性が高い場合、パニック操作等による誤操作が生じた場合であっても安全になるよう各装置の動作を制御することができる衝突回避支援システム、衝突回避支援方法、及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】 車両の外部を撮像する赤外光撮像装置で撮像した画像データを取得して画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出した場合、障害物の当該車両に対する相対位置を算出して障害物との衝突の可能性を判定する衝突回避支援システムにおいて、衝突の可能性を示す指標値を算出し、算出した指標値が所定値より高いか否かを判断し、高いと判断した場合、障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の外部を撮像する撮像装置が撮像した画像データに基づいて、歩行者等の障害物の動きを認識し、自車両が障害物と衝突する可能性が高いと判定した場合、パニック操作による被害を低減することができる衝突回避支援システム、衝突回避支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
自動車等の車両に、レーザレーダを搭載し、例えば走行時に、車両前方の歩行者、自転車等の障害物、他の車両等の存在を認識し、障害物等の動きを検出することにより自車両との衝突の可能性を判定する衝突判定システムが開発されている。
また、レーザレーダは比較的指向性が高く、狭い範囲内の障害物の存在を確実に検知することができることから、自車両の前を走行する他の車両、前方の障害物、対向車両等の存在を略リアルタイムに検知することができ、検知した他の車両、障害物、対向車両等との距離も正確に測定することができる。したがって、レーザレーダを用いることにより、検知した他の車両、障害物、対向車両等と衝突する可能性を高い精度で判定することができ、判定結果に基づいて様々な安全対策を施すことができる。
例えば、他の車両、障害物、対向車両等との衝突が回避できないと判定された場合、衝突時の被害を軽減すべく、ブレーキアシストを作動させて、通常の踏力でより大きなブレーキ制動力を作用させることにより衝突時の速度を低減させる。また、ブレーキ操作が運転者によりなされない場合であっても、自動的に制動力を作用させ、衝突速度を低減させる。さらに、シートベルトの張力を高めることによる乗人の安全の確保、サスペンションの動作を制御することによる車両のノーズダイブの抑制等、様々な制御を行うことが可能となっている。
上述したような、いわゆるプリクラッシュセーフティシステムは、指向性の高いレーザレーダを用いていることから、車両の前方であり、比較的遠方に存在する他の車両、障害物等を検出できるが、例えば歩行者が急な方向転換をして車道側へ進入してきた場合、並走している他の車両が追い越しをかけてきた場合等の突発事象を検知することが困難であり、危機的状況からの回避は、結局は運転者の判断及びそれに基づく操作に委ねられているという問題点があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、比較的広範な領域を撮像することが可能な赤外光撮像装置から取得した画像データに基づいて、他の車両、障害物等との衝突の可能性を算出し、衝突の可能性が高い場合、パニック操作等による誤操作が生じた場合であっても安全になるよう各装置の動作を制御することができる衝突回避支援システム、衝突回避支援方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る衝突回避支援システムは、車両の外部を撮像する赤外光撮像装置と、該赤外光撮像装置で撮像した画像データを取得して画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出する障害物検出手段、及び該障害物検出手段で障害物を検出した場合、前記障害物の当該車両に対する相対位置を算出する相対位置算出手段を有し、検出した障害物との衝突の可能性を判定する判定装置とを備える衝突回避支援システムにおいて、前記判定装置は、衝突の可能性を示す指標値を算出する手段と、算出した指標値が所定値より高いか否かを判断する手段と、該手段で高いと判断した場合、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出する手段とを備えることを特徴とする。
また、第2発明に係る衝突回避支援システムは、第1発明において、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号は、スロットルを閉じる指示信号であることを特徴とする。
また、第3発明に係る衝突回避支援システムは、第1発明において、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号は、操舵部材の操作に対して車輪が転舵する度合を小さくする指示信号であることを特徴とする。
また、第4発明に係る衝突回避支援システムは、第1発明において、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号は、トルクコンバータのギア比を最大にする指示信号であることを特徴とする。
また、第5発明に係る衝突回避支援方法は、車両の外部を撮像する赤外光撮像装置で撮像した画像データを取得して画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記障害物の当該車両に対する相対位置を算出して、検出した障害物との衝突の可能性を判定する衝突回避支援方法において、前記判定装置は、衝突の可能性を示す指標値を算出し、算出した指標値が所定値より高いか否かを判断し、高いと判断した場合、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出することを特徴とする。
また、第6発明に係るコンピュータプログラムは、車両の外部を撮像する赤外光撮像装置で撮像した画像データを受け付けて画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出する障害物検出手段、及び該障害物検出手段で障害物を検出した場合、前記障害物の当該車両に対する相対位置を算出する相対位置算出手段を有し、検出した障害物との衝突の可能性を判定するコンピュータで実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、衝突の可能性を示す指標値を算出する手段、算出した指標値が所定値より高いか否かを判断する手段、及び該手段で高いと判断した場合、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出する手段として機能させることを特徴とする。
第1発明、第5発明及び第6発明では、車両の外部を撮像する赤外光撮像装置で撮像した画像データに基づき障害物の存在を検出し、検出した障害物との衝突の可能性を判定する衝突回避支援システムにおいて、衝突の可能性を示す指標値を算出し、算出した指標値が所定値より高いと判断した場合、障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出する。これにより、赤外光により比較的広範な領域に存在する他の車両、障害物等を検出することができ、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合には、運転者がパニック操作をしたときでも、車両が衝突を回避するように動作させることができ、衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第2発明では、障害物を回避する動作と反する動作を抑制すべく、スロットルを閉じる指示信号を制御装置へ送出する。これにより、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合に、運転者がパニック状態に陥り、ブレーキ操作を誤ってアクセル操作をしたときでも、スロットルが閉じられていることから加速されることがなく、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第3発明では、障害物を回避する動作と反する動作を抑制すべく、操舵部材の操作に対して車輪が転舵する度合を小さくする指示信号を制御装置へ送出する。これにより、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合に、運転者がパニック状態に陥り、例えばステアリング操作を誤って過大に操舵したときでも、車両が急激に回頭することを回避することができ、車両がスピンすることなく、車両強度を確保することが困難な側方衝突を回避することができ、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第4発明では、障害物を回避する動作と反する動作を抑制すべく、トルクコンバータのギア比を最大にする指示信号を制御装置へ送出する。これにより、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合に、運転者がパニック状態に陥り、制動操作を怠ったときでも、トルクコンバータのギア比が最大となっていることからエンジンブレーキが最大の効力を発揮することができ、車両の速度を低減することにより、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第1発明、第5発明及び第6発明によれば、赤外光により比較的広範な領域に存在する他の車両、障害物等を検出することができ、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合には、運転者がパニック操作をしたときでも、車両が衝突を回避するように動作させることができ、衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第2発明によれば、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合に、運転者がパニック状態に陥り、ブレーキ操作を誤ってアクセル操作をしたときでも、スロットルが閉じられていることから加速されることがなく、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第3発明によれば、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合に、運転者がパニック状態に陥り、例えばステアリング操作を誤って過大に操舵したときでも、車両が急激に回頭することを回避することができ、車両がスピンすることなく、車両強度を確保することが困難な側方衝突を回避することができ、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
第4発明によれば、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合に、運転者がパニック状態に陥り、制動操作を怠ったときでも、トルクコンバータのギア比が最大となっていることからエンジンブレーキが最大の効力を発揮することができ、車両の速度を低減することにより、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの構成を示す模式図である。本実施の形態では、車両の前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。
1、2は、夜間の歩行者、自転車に乗った人間等を撮像する遠赤外用のビデオカメラ(撮像装置)である。ビデオカメラ1、2は、車両のフロントグリル内に、適長の間隔を隔てて略水平方向に並置してある。撮像した画像データは、IEEE1394に準拠した車載LANケーブル6を介して接続してある判定装置3に送信される。なお、ビデオカメラ1、2は、夜間に撮像可能であれば足り、例えば近赤外用のビデオカメラであっても良い。
判定装置3は、ビデオカメラ1、2の他、操作部を備えた表示装置4、音声、効果音等により聴覚的な警告を発する警報装置5等の出力装置とも、車載LANケーブル6を介して接続されている。また、スロットルの開度を制御するスロットルECU10、ハンドル等の操舵装置の操舵レシオを制御する操舵ECU11、トルクコンバータのギア比を制御するシフトECU12、ブレーキの制動を制御するブレーキECU13、13、・・・等も、車載LANケーブル6を介して判定装置3に接続されている。
図2は、本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの遠赤外用ビデオカメラ1の構成を示すブロック図である。画像撮像部11は、光学信号を電気信号に変換する撮像素子を備えている。画像撮像部11は、車両の周囲の赤外光像をRGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ信号として読み取り、読み取ったRGB信号を、内部バス15を介して信号処理部12へ送信する。
信号処理部12は、LSI基板であり、画像撮像部11から受信したアナログ信号をRGBのデジタル信号に変換し、光学系で生じた各種の歪みを取り除くための処理、低周波ノイズの除去処理、ガンマ特性を補正する補正処理等を行う。さらに、RGB信号をYUV(Y:輝度、U、V:色差)信号に変換し、変換したYUV信号を画像データとして画像メモリ13へ記憶する。
通信インタフェース部14は、LSI基板であり、車載LANケーブル6を介して判定装置3とデータの送受信を行う。通信インタフェース部14は、判定装置3から送出される指令に従って、画像メモリ13に記憶された画像データの判定装置3への送出、ビデオカメラ1で撮像した画像の解像度による転送レートの変換、画像データを送出するためのパケットデータの生成等を行う。
図3は、本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの判定装置3の構成を示すブロック図である。通信インタフェース部31は、ビデオカメラ1、2に対する指令の送信、ビデオカメラ1、2からの画像データの受信を行う。通信インタフェース部31は、ビデオカメラ1、2から受信した画像データを、1フレーム単位に同期させて画像メモリ32に記憶する。
また、通信インタフェース部31は、車載LANケーブル6を介して液晶ディスプレイ等の表示装置4に対して画像データを送出し、ブザー、スピーカ等の警報装置5に対して合成音等の出力信号を送信する。
さらに、通信インタフェース部31は、車載LANケーブル6を介してスロットルECU10、操舵ECU11、シフトECU12、ブレーキECU13、13、・・・等に対して指示信号を送信する。これらの指示信号は、運転者がパニック状態に陥り誤った操作をした場合であっても、車両をより安全な状態に維持するよう動作を制御する指示信号である。例えばスロットルECU10に対する指示信号は、スロットルを閉じる指示信号である。また操舵ECU11に対する指示信号は、操舵部材の操作に対して車輪が転舵する度合を小さくする指示信号である。シフトECU12、ブレーキECU13、13、・・・等に対する指示信号も同様の効果を奏する指示信号である。
画像メモリ32は、SRAM、フラッシュメモリ等であり、通信インタフェース部31を介してビデオカメラ1、2から受信した画像データを記憶する。
画像処理を行う基板であるLSI33は、画像メモリ32に記憶された画像データをフレーム単位で読出し、読み出した画像データをパターンマッチングすることにより、歩行者等の障害物が存在するか否かを判断する。LSI33が、障害物が存在すると判断した場合、LSI33は、該障害物の位置データを算出し、障害物が自車両と衝突するか否かを判断する。
LSI33が、自車両と衝突すると判断した場合、LSI33は、通信インタフェース部31を介して表示装置4又は警報装置5へ、警告情報を出力する。またLSI33は、スロットルECU10、操舵ECU11、シフトECU12、ブレーキECU13、13、・・・等に対して、誤操作がなされた場合であっても安全側に動作させる指示信号を出力する。
LSI33での詳細な処理について以下に説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの判定装置3のLSI33の処理手順を示すフローチャートである。図4では、歩行者の存在を認識する処理について説明しているが、他の車両である場合についても同様の処理を行うことになる。
LSI33は、画像メモリ32に記憶してある画像データを読み出し(ステップS401)、画素値に基づいてエッジ部分を抽出する(ステップS402)。エッジ部分の抽出方法は特に限定されるものではない。例えば、以下に示すように、ラプラシアンフィルタを用いてエッジ部分を抽出する。
ラプラシアンフィルタは、所定の画素の画素値と該画素の周囲に存在する画素の画素値とを対比し、画素値の差分値が所定の閾値より大きい場合に‘1’を出力し、所定の閾値より小さい場合に‘0’を出力する。すなわち、周囲の画素と画素値の差分が所定の閾値より大きい場合、エッジ部分であるとして‘1’を出力する。(数1)は、所定の画素の上下左右に存在する画素の画素値を用いる場合のラプラシアンフィルタにおける演算処理を示す数式である。
Figure 2007083922
(数1)において、f(x、y)は、受け付けた画像データにおける所定の位置での画素の画素値を、g(x、y)は、エッジ画素の画素値を、THは所定の閾値を、それぞれ示している。ラプラシアンフィルタにより画素値が‘1’となった画素をエッジ部分として抽出する。
LSI33は、歩行者が存在するか否かを判断するのに使用する特徴量、例えば人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと抽出したエッジ部分で構成される画像データとをマッチングすることによる相関値を算出し(ステップS403)、相関値が所定の閾値より大きい領域が存在するか否かを判断する(ステップS404)。LSI33が、相関値が所定の閾値より大きい領域が存在しないと判断した場合(ステップS404:NO)、LSI33は、ステップS401へ戻り、次の画像データを読み出す。LSI33が、相関値が所定の閾値より大きい領域が存在すると判断した場合(ステップS404:YES)、LSI33は、該領域が歩行者を示す領域であると判断して、自車両の前部中央を原点として歩行者を示す領域、すなわち障害物の存在する相対的な位置データ及び過去のサンプリングデータを考慮した相対的な移動ベクトルを算出する(ステップS405)。
なお、LSI33が、歩行者が存在するか否かを判断するのに使用する特徴量として、人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと、抽出したエッジ部分で構成される画像データ(ラプラシアンフィルタ適用後の画像データ)とをマッチングすることにより算出した相関値Rを用いる場合、相関値Rは(数2)に基づいて算出される。
Figure 2007083922
(数2)において、Nはマッチング処理を行う領域の総画素数を、kは0≦k≦(N−1)の整数を、Fkは人間の標準的な温度分布を示すテンプレート内におけるk番目の画素の画素値を、Gkはマッチング処理する画像におけるk番目の画素の画素値を、それぞれ示している。
なお、抽出したエッジ部分が歩行者と認識すべき画像であるか否かを判断するのに使用する特徴量としては、上述した人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと画像データとをマッチングすることによる相関値に限定されるものではなく、歩行者と認識される領域の大きさ、縦横比、画素値の平均値、分散等、歩行者と認識される領域を特定することが可能な特徴量であれば何でも良いし、これらを組み合わせて判断するものであっても良い。
LSI33は、上述した処理により歩行者と認識された障害物と自車両との距離、及び障害物の存在する方向を、車両前部の左右にステレオ配置されているビデオカメラ1、2の画像データをステレオ画像処理することにより算出する。これにより、障害物の位置データを座標値として算出することができる。なお、別途レーダ装置を車両前方下部に装着しておき、直接的に障害物と自車両との距離、及び障害物の存在する方向を測定するものであっても良い。
LSI33は、算出した障害物の相対的な位置データ、相対的な移動ベクトル及び速度センサ(図示せず)から受け付けた車両の速度に基づいて、車両と障害物とが衝突するか否かを判断する(ステップS406)。
具体的な判断は、例えば以下の手順で行う。LSI33は、障害物の相対的な位置データ、相対的な移動ベクトル及び自車両の速度に基づいて、衝突するまでの時間を算出し、フル制動した場合に障害物へ到達するか否か、到達した場合の衝突速度が所定速度より低いか否か等に基づいて、衝突の可能性を示す指標値を算出する。そして、LSI33は、算出した指標値が所定の閾値より大きいか否かを判断し、LSI33が、所定の閾値より大きいと判断した場合、車両と障害物とが衝突するものと判断する。なお、衝突するか否かの判断手順は、特に上述した手順に限定されるものではない。
LSI33が、車両と障害物とが衝突しないと判断した場合(ステップS406:NO)、LSI33はステップS401へ戻って、次のサンプリング時間で撮像した画像データを読み出し、上述した処理を繰り返す。LSI33が、車両と障害物とが衝突すると判断した場合(ステップS406:YES)、LSI33は、通信インタフェース部31を介して、障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御するECU(制御装置)へ送出する(ステップS407)。
例えば、LSI33は、スロットルECU10に対して、スロットルを閉じる指示信号を送出する。スロットルを閉じることにより、運転者がパニック状態に陥り、ブレーキ操作すべきところ、誤ってアクセル操作をした場合であっても、車両は加速されることが無く、自然減速により衝突時に少しでも相対的な衝突速度を抑制することができ、衝突した場合の被害を最小限に抑制することが可能となる。
また、LSI33は、操舵ECU11に対して、操舵部材の操作に対して車輪が転舵する度合を小さくする指示信号を送出しても良い。操舵部材の操作に対して車輪が転舵する度合を小さくすることにより、運転者がパニック状態に陥り、例えばステアリング操作を誤って過大に操舵した場合であっても、車両が急激に回頭することを回避することができる。したがって、車両がスピンすることにより車両強度を確保することが困難な側方衝突となることを回避することができ、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
さらに、LSI33は、シフトECU12に対して、トルクコンバータのギア比を最大にする指示信号を送出しても良い。トルクコンバータのギア比を最大にすることにより、運転者がパニック状態に陥り、ブレーキ操作のし忘れ等、制動操作を怠った場合であっても、トルクコンバータのギア比が最大となっていることからエンジンブレーキが最大の効力を発揮することができ、車両の速度を低減することにより、車両の衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
LSI33は、その他、従来の衝突回避システムと同様、ブレーキECU13、13、・・・に対して、ブレーキペダルが操作されない場合であっても制動する指示信号を送出しても良いし、運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知すべく、例えば表示装置4に対する警告表示を指示する指示信号を送出しても良く、警報装置5に対する鳴動を指示する鳴動指示信号を送出しても良い。
以上のように本実施の形態によれば、赤外光により比較的広範な領域に存在する他の車両、障害物等を検出することができ、検出した障害物等と衝突する可能性が高い場合には、運転者がパニック操作をしたときでも、車両が衝突を回避するように各装置を動作させることができ、衝突による被害を最小限に抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態では、判定装置3のLSI33が上述した処理の全てを行っているが、別個に制御装置を設けて機能を分担しても良い。例えば撮像装置から取得した画像データに対して画像処理を行う画像処理装置と、画像処理を行った結果に基づいて衝突の可能性を判定して各機器へ制御信号を送出する判定装置とに機能を分担しても良い。
本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの遠赤外用ビデオカメラの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの判定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る衝突回避支援システムの判定装置のLSIの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、2 ビデオカメラ
3 判定装置
4 表示装置
5 警報装置
10 スロットルECU
11 操舵ECU
12 シフトECU
31 通信インタフェース部
32 画像メモリ
33 LSI

Claims (6)

  1. 車両の外部を撮像する赤外光撮像装置と、
    該赤外光撮像装置で撮像した画像データを取得して画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出する障害物検出手段、及び
    該障害物検出手段で障害物を検出した場合、前記障害物の当該車両に対する相対位置を算出する相対位置算出手段を有し、
    検出した障害物との衝突の可能性を判定する判定装置と
    を備える衝突回避支援システムにおいて、
    前記判定装置は、
    衝突の可能性を示す指標値を算出する手段と、
    算出した指標値が所定値より高いか否かを判断する手段と、
    該手段で高いと判断した場合、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出する手段と
    を備えることを特徴とする衝突回避支援システム。
  2. 前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号は、スロットルを閉じる指示信号であることを特徴とする請求項1記載の衝突回避支援システム。
  3. 前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号は、操舵部材の操作に対して車輪が転舵する度合を小さくする指示信号であることを特徴とする請求項1記載の衝突回避支援システム。
  4. 前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号は、トルクコンバータのギア比を最大にする指示信号であることを特徴とする請求項1記載の衝突回避支援システム。
  5. 車両の外部を撮像する赤外光撮像装置で撮像した画像データを取得して画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記障害物の当該車両に対する相対位置を算出して、検出した障害物との衝突の可能性を判定する衝突回避支援方法において、
    前記判定装置は、
    衝突の可能性を示す指標値を算出し、
    算出した指標値が所定値より高いか否かを判断し、
    高いと判断した場合、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出することを特徴とする衝突回避支援方法。
  6. 車両の外部を撮像する赤外光撮像装置で撮像した画像データを受け付けて画像認識処理を施し、処理結果に基づき画像データ中の障害物の存在を検出する障害物検出手段、及び該障害物検出手段で障害物を検出した場合、前記障害物の当該車両に対する相対位置を算出する相対位置算出手段を有し、検出した障害物との衝突の可能性を判定するコンピュータで実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
    前記コンピュータを、
    衝突の可能性を示す指標値を算出する手段、
    算出した指標値が所定値より高いか否かを判断する手段、及び
    該手段で高いと判断した場合、前記障害物を回避する動作と反する動作を抑制する指示信号を、車両に搭載してある各装置の動作を制御する制御装置へ送出する手段
    として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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