JP2006341713A - ヘッドライト照射方向変更システム、及びヘッドライト照射方向変更方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 撮像した画像データにて検出された障害物を、目視確認することができるようヘッドライトの光軸方向を変更することができるヘッドライト照射方向変更システム、及びヘッドライト照射方向変更方法を提供する。
【解決手段】 車両の外部を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して、画像認識処理を施し、処理結果に基づき障害物を検出し、一又は複数のアクチュエータの動作により検出した障害物に対してヘッドライトの光軸方向を変更するヘッドライト照射方向変更システムにおいて、撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断し、障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出し、算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更する。
【選択図】 図7
【解決手段】 車両の外部を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して、画像認識処理を施し、処理結果に基づき障害物を検出し、一又は複数のアクチュエータの動作により検出した障害物に対してヘッドライトの光軸方向を変更するヘッドライト照射方向変更システムにおいて、撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断し、障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出し、算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、外部を撮像する撮像装置が撮像した画像データに基づいて、歩行者等の障害物の存在を検出した場合、検出した障害物の存在する方向へヘッドライトの光軸を変更することができるヘッドライト照射方向変更システム、及びヘッドライト照射方向変更方法に関する。
自動車などの車両に、ボロメータ又は焦電型撮像素子を備えた遠赤外用の撮像装置を搭載し、例えば夜間走行時に、車両前方の歩行者、自転車等の存在を認識して運転者に注意を促す周囲監視システムが多々開発されている。
例えば、遠赤外用の撮像装置で人間を撮像した場合、熱源である人間は他の背景物に対して高い輝度を有する。従来の周囲監視システムは、予め人間の体温分布に応じた輝度分布を示す基準パターンを記憶しておき、遠赤外用の撮像装置で撮像した画像データと記憶してある基準パターンとをパターンマッチングすることにより、人間の存在を検出することが可能となっている。
そして、例えば特許文献1では、人間の存在を障害物の存在として検出した場合、障害物までの距離及び方向を算出して、衝突の可能性を算出することにより、ヘッドアップディスプレイに警告表示を出力する、警笛を鳴動する等の運転者に対する注意喚起手段を備える周辺監視装置が開示されている。
また特許文献2では、前方の夜間視認性を高めることにより人間の存在の目視確認を容易にすべく、先行車の有無、先行車との車間距離等を検出することにより、ヘッドライトの光軸方向を変更補正することができる光軸方向自動調整装置が開示されている。
特開2001−018738号公報
特開2001−347882号公報
上述した従来の周囲監視システムの多くは、歩行者、自転車等の障害物の存在を検出した場合、検出した障害物の画像をヘッドアップディスプレイに表示することにより運転者に対して警告表示を行っている。しかし、特に夜間に表示する画像は遠赤外カメラで撮像した画像であり、可視カメラで撮像した画像に比べて鮮明さに欠け、障害物を正確に目視確認することが困難であるという問題点があった。
また、特許文献2のようなヘッドライトの光軸変更機能は、通常上下方向しか変更することができず、路側に存在する歩行者、自転車等の障害物を正確に目視確認することが困難であるという問題点があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、撮像した画像データにて検出された障害物を、目視確認することができるようヘッドライトの光軸方向を変更することができるヘッドライト照射方向変更システム、及びヘッドライト照射方向変更方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係るヘッドライト照射方向変更システムは、車両の外部を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して、画像認識処理を施し、処理結果に基づき障害物を検出し、一又は複数のアクチュエータの動作により検出した障害物に対してヘッドライトの光軸方向を変更するヘッドライト照射方向変更システムにおいて、前記撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断する手段と、該手段で障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出する手段と、算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更する手段とを備えることを特徴とする。
また、第2発明に係るヘッドライト照射方向変更システムは、第1発明において、前記ヘッドライトは、光軸方向を車両の上下方向及び左右方向に変更するようにしてあることを特徴とする。
また、第3発明に係るヘッドライト照射方向変更システムは、第2発明において、車両の進行方向の中心線の左右いずれに障害物が位置するかを判断する手段を備え、該手段で左(右)に位置すると判断した場合、左側(右側)のヘッドライトの光軸方向を変更するようにしてあることを特徴とする。
また、第4発明に係るヘッドライト照射方向変更システムは、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、左右のヘッドライトの照射光が交差する位置が、車両前方の所定の距離以内となるよう左右方向の光軸方向を変更するようにしてあることを特徴とする。
また、第5発明に係るヘッドライト照射方向変更システムは、第4発明において、ヘッドライトの光軸方向の変更範囲内で障害物を照射することができるか否かを判断する手段と、該手段で障害物を照射することができないと判断した場合、その旨を出力する手段を備えることを特徴とする。
また、第6発明に係るヘッドライト照射方向変更方法は、車両の外部を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して、画像認識処理を施し、処理結果に基づき障害物を検出し、一又は複数のアクチュエータの動作により検出した障害物に対してヘッドライトの光軸方向を変更するヘッドライト照射方向変更方法において、前記撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断し、障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出し、算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更することを特徴とする。
第1発明及び第6発明では、撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断し、障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出し、算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更する。これにより、運転者は、夜間走行中に歩行者、自転車等の障害物を検出した場合であっても、遠赤外カメラで撮像した不鮮明な画像ではなく、障害物をヘッドライトの照射範囲に収めることで直接目視により確認することが可能となる。
第2発明では、ヘッドライトは、光軸方向を車両の上下方向及び左右方向に変更する。これにより、障害物の存在する位置に応じて、より直接的にヘッドライトを照射することができ、目視により障害物の存在を確実に確認することが可能となる。
第3発明では、車両の進行方向の中心線の左右いずれに障害物が位置するかを判断し、左(右)に位置すると判断した場合、左側(右側)のヘッドライトの光軸方向を変更する。これにより、進行方向の光量を確保した状態で、検出した障害物に対してより直接的にヘッドライトを照射することができ、目視により障害物の存在を確実に確認することが可能となる。
第4発明では、左右のヘッドライトの照射光が交差する位置が、車両前方の所定の距離以内となるよう左右方向の光軸方向を変更する。これにより、例えば一定の光量を維持することが可能な距離内で左右のヘッドライトの照射光が交差するようにヘッドライトの回転を制御することができ、進行方向の光量を確保した状態で、検出した障害物に対してより直接的にヘッドライトを照射することができ、目視により障害物の存在を確実に確認することが可能となる。
第5発明では、ヘッドライトの光軸方向の変更範囲内で障害物を照射することができるか否かを判断し、障害物を照射することができないと判断した場合、その旨を出力する。これにより、障害物を、ヘッドライトを回転させても直接的に照射することができない位置で検出した場合、ヘッドライトの照射による目視確認ができないことを運転者が自認しつつ遠赤外カメラで撮像された表示画像で障害物を確認することができ、より慎重に障害物との衝突を回避するよう運転することを促すことが可能となる。
本発明によれば、運転者は、夜間走行中に歩行者、自転車等の障害物を検出した場合であっても、遠赤外カメラで撮像した不鮮明な画像ではなく、障害物をヘッドライトの照射範囲に収めることで直接目視により確認することが可能となる。また、障害物を、ヘッドライトを回転させても直接的に照射することができない位置で検出した場合、ヘッドライトの照射による目視確認ができないことを運転者が自認しつつ遠赤外カメラで撮像された表示画像で障害物を確認することができ、より慎重に障害物との衝突を回避するよう運転することを促すことが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係るヘッドライト照射方向変更システムの構成を示す模式図である。本実施の形態では、車両に搭載した画像認識システムにより障害物を検出し、ヘッドライトの照射方向を変更する場合を例として説明する。1、2は、夜間の歩行者、自転車に乗った人間等を撮像する遠赤外用のビデオカメラ(撮像装置)である。ビデオカメラ1、2は、車両のフロントグリル内に、適長の間隔を隔てて略水平方向に並置してある。撮像した画像データは、IEEE1394に準拠した車載LANケーブル7を介して接続してある画像処理装置3に送信される。
画像処理装置3は、ビデオカメラ1、2、操作部を備えた表示装置4、及び音声、効果音等により聴覚的な警告を発する警報装置5と、車載LANケーブル7を介して接続されている。また、ヘッドライト6、6は、動作を制御するアクチュエータ、例えばモータと接続されており、アクチュエータは動作を制御するECU61、61と接続してある。画像処理装置3は、ECU61、61と車載LANケーブル7を介して接続されている。
図2は、本発明の実施の形態に係るヘッドライト照射方向変更システムの遠赤外用ビデオカメラ1の構成を示すブロック図である。画像撮像部11は、光学信号を電気信号に変換する撮像素子を備えている。画像撮像部11は、車両の周囲の赤外光像をRGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ信号として読み取り、読み取ったRGB信号を、内部バス15を介して信号処理部12へ送信する。
信号処理部12は、LSI基板であり、画像撮像部11から受信したアナログ信号をRGBのデジタル信号に変換し、光学系で生じた各種の歪みを取り除くための処理、低周波ノイズの除去処理、ガンマ特性を補正する補正処理等を行う。さらに、RGB信号をYUV(Y:輝度、U、V:色差)信号に変換し、変換したYUV信号を画像データとして画像メモリ13へ記憶する。
通信インタフェース部14は、LSI基板であり、車載LANケーブル6を介して画像処理装置3とデータの送受信を行う。通信インタフェース部14は、画像処理装置3から送出される指令に従って、画像メモリ13に記憶された画像データの画像処理装置3への送出、ビデオカメラ1、2で撮像した画像の解像度による転送レートの変換、画像データを送出するためのパケットデータの生成等を行う。
図3は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置3の構成を示すブロック図である。通信インタフェース部31は、ビデオカメラ1、2に対する指令の送信、ビデオカメラ1、2からの画像データの受信を行う。通信インタフェース部31は、ビデオカメラ1、2から受信した画像データを、1フレーム単位に同期させて画像メモリ32に記憶する。
また、通信インタフェース部31は、液晶ディスプレイ等の表示装置4に対して画像データを送信し、ブザー、スピーカ等の警報装置5に対して合成音等の出力信号を送信する。さらに、ヘッドライト6、6の動作を制御するECU61、61へ、動作を指示する指示信号を送信する。
画像メモリ32は、SRAM、フラッシュメモリ等であり、通信インタフェース部31を介してビデオカメラ1、2から受信した画像データを記憶する。
LSI33は、画像処理を行う基板であり、画像メモリ32に記憶された画像データをフレーム単位で読出し、読み出した画像データ中に直線部分又は角部分と認識する部分が存在するか否かを判断する。LSI33が、直線部分又は角部分と認識する部分が存在すると判断した場合、LSI33は、直線部分又は角部分を含む認識領域を画像データから削除し、通信インタフェース部31を介して表示装置4へ削除処理を施した後の画像データを送出する。また、LSI33は、演算処理の途上で生成したデータを記憶するRAMを内蔵している。
図4は、ヘッドライト6の構成を模式的に示す平面図であり、図5は、ヘッドライト6の構成を模式的に示す側面図である。ヘッドライト6は、筐体(図示せず)内部にリフレクタ62、及び光源63を備えており、アクチュエータとして2個のモータM1、M2を備えている。また、遠方を照射することができるようにズームレンズ65を備えている。
モータM1は、ベース66に固着してあり、モータM1の回転によりベース66が回転し、照射方向を車両の左右方向に転回することができる。モータM2は、ベース66に固着してあり、転回ギア67、及び69を介して、照射方向を車両の上下方向に転回することができる。したがって、モータM1、M2の動作を制御するECU61、61へ送信される指示信号により、ヘッドライト6の照射方向を左右方向及び上下方向に転回することができ、光軸方向を変更することができる。
LSI33での詳細な処理について以下に説明する。図6は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置3のLSI33の歩行者等の障害物検出処理の手順を示すフローチャートである。
LSI33は、画像メモリ32に記憶してある画像データを読出し(ステップS601)、画素値に基づいてエッジ部分を抽出する(ステップS602)。エッジ部分の抽出方法は特に限定されるものではない。例えば、以下に示すように、ラプラシアンフィルタを用いてエッジ部分を抽出する。
ラプラシアンフィルタは、所定の画素の画素値と該画素の周囲に存在する画素の画素値とを対比し、画素値の差分値が所定の閾値より大きい場合に‘1’を出力し、所定の閾値より小さい場合に‘0’を出力する。すなわち、周囲の画素と画素値の差分が所定の閾値より大きい場合、エッジ部分であるとして‘1’を出力する。(数1)は、所定の画素の上下左右に存在する画素の画素値を用いる場合のラプラシアンフィルタにおける演算処理を示す数式である。
(数1)において、f(x、y)は、受け付けた画像データにおける所定の位置での画素の画素値を、g(x、y)は、エッジ画素の画素値を、THは所定の閾値を、それぞれ示している。ラプラシアンフィルタにより画素値が‘1’となった画素をエッジ部分として抽出する。
LSI33は、歩行者が存在するか否かを判断するのに使用する特徴量、例えば人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと抽出したエッジ部分で構成される画像データとをマッチングすることによる相関値を算出し(ステップS603)、相関値が所定の閾値より大きい領域が存在するか否かを判断する(ステップS604)。LSI33が、相関値が所定の閾値より大きい領域が存在すると判断した場合(ステップS604:YES)、LSI33は、該領域が歩行者を示す領域であると判断して、表示装置4及び警報装置5に対して、通信インタフェース部31を介して、障害物を検出した旨を示す警報情報を送出する(ステップS605)。
なお、LSI33が、歩行者が存在するか否かを判断するのに使用する特徴量として、人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと、抽出したエッジ部分で構成される画像データ(ラプラシアンフィルタ適用後の画像データ)とをマッチングすることにより算出した相関値Rを用いる場合、相関値Rは(数2)に基づいて算出される。
(数2)において、Nはマッチング処理を行う領域の総画素数を、kは0≦k≦(N−1)の整数を、Fkは人間の標準的な温度分布を示すテンプレート内におけるk番目の画素の画素値を、Gkはマッチング処理する画像におけるk番目の画素の画素値を、それぞれ示している。
なお、抽出したエッジ部分が歩行者と認識すべき画像であるか否かを判断するのに使用する特徴量としては、上述した人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと画像データとをマッチングすることによる相関値に限定されるものではなく、歩行者と認識される領域の大きさ、縦横比、画素値の平均値、分散等、歩行者と認識される領域を特定することが可能な特徴量であれば何でも良いし、これらを組み合わせて判断するものであっても良い。
図7は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置3のLSI33の歩行者等の障害物を検出した後のヘッドライト6の光軸方向の変更制御処理の手順を示すフローチャートである。LSI33が、相関値が所定の閾値より大きい領域が存在すると判断した場合(ステップS604:YES)、LSI33は、歩行者等の障害物を検出したものと判断し、車両前部中心点と検出した障害物との距離、及び障害物の方向を示す車両前部中心点からの角度を算出する(ステップS701)。方向を示す角度は、車両の進行方向に対して左側を正の角度、右側を負の角度として算出する。
なお、LSI33は、歩行者と認識された障害物と自車両との距離、及び障害物への方向を示す角度は、ビデオカメラ1、2をステレオ配置しておき、左右のビデオカメラ1、2の画像データをステレオ画像処理することにより算出する。検出した障害物の位置及び方向の算出方法は、特にこれに限定されるものではなく、別途レーダ装置を車両前方下部に装着しておき、直接的に歩行者と認識された障害物と自車両との距離、及び障害物への方向を示す角度を測定するものであっても良い。
LSI33は、算出した方向を示す角度が正であるか否かを判断し(ステップS702)、LSI33が、算出した方向を示す角度が正であると判断した場合(ステップS702:YES)、LSI33は、車両左側に設置してあるヘッドライト6のECU61に対して光軸方向指示信号を送出する(ステップS703)。LSI33が、算出した方向を示す角度がゼロ又は負であると判断した場合(ステップS702:NO)、LSI33は、車両右側に設置してあるヘッドライト6のECU61に対して光軸方向指示信号を送出する(ステップS704)。
LSI33は、変更すべき光軸方向を示す角度を、以下に示す手順で算出する。なお、左右のヘッドライト6、6は、その光軸中心が、車両前部中心点から左右水平方向にXL (−XL )、路面からの高さYL の位置になるよう取り付けてあるものとする。
図8は、水平方向の光軸方向を示す角度θH を算出する方法の説明図である。検出した障害物Pの位置が、車両前部中心点から左右水平方向にXP 、進行方向にYP であると算出された場合、直接障害物Pを照射する光軸角度θH は、(数3)で求めることができる。
図9は、垂直方向の光軸方向を示す角度θV を算出する方法の説明図である。検出した障害物Pの位置が、車両前部中心点から左右水平方向にXP 、進行方向にYP であると算出された場合、直接障害物Pを照射する光軸角度θV は、(数4)で求めることができる。
(数4)において、DL は障害物Pに近いヘッドライト6、図8では左側のヘッドライト6の光軸中心から障害物Pまでの直線距離であり、(数5)により求めることができる。
ここで、αは障害物Pの上下方向の中心位置を補正する補正値であり、検出する対象が歩行者である場合、歩行者の平均的な胸部の高さを基準点とすべくα=1mとして、上下方向の光軸方向を示す角度θV を算出する。なお、θV は、下向きの仰角を正、上向きの仰角を負として算出する。
以上のように、光軸方向を変更することにより、検出した障害物Pが車両の進行方向にない場合であっても、確実にヘッドライトを照射することができ、運転者は目視確認することが可能となる。
ただし、ヘッドライトの光軸方向が障害物Pに対する方向と一致しない場合であっても、障害物Pをヘッドライト6により照射することができる。すなわち、ヘッドライト6は光軸方向を中心として一定の照射角度βを有している。特に水平方向では、障害物Pがヘッドライト6の照射角度β内に位置すれば目視確認には十分である。
図10は、光軸方向指示信号で指示するヘッドライト6の回転角度を決定する処理手順を示すフローチャートである。LSI33は、まず障害物Pまでの水平方向の光軸方向を示す角度θH を算出し(ステップS1001)、算出した光軸方向を示す角度θH が、ヘッドライト6の回転限界角度θL より大きいか否かを判断する(ステップS1002)。
LSI33が、角度θH がヘッドライト6の回転限界角度θL 以下であると判断した場合(ステップS1002:NO)、LSI33は、算出した光軸方向を示す角度θH を指定した光軸方向指示信号を送出する(ステップS1003)。LSI33が、角度θH がヘッドライト6の回転限界角度θLより大きいと判断した場合(ステップS1002:YES)、LSI33は、算出した光軸方向を示す角度θH が、ヘッドライト6の回転限界角度θL +照射角度βより大きいか否かを判断する(ステップS1004)。
LSI33が、算出した光軸方向を示す角度θH が、ヘッドライト6の回転限界角度θL +照射角度β以下であると判断した場合(ステップS1004:NO)、LSI33は、回転限界角度θL を指定した光軸方向指示信号を送出する(ステップS1005)。LSI33が、算出した光軸方向を示す角度θH が、ヘッドライト6の回転限界角度θL +照射角度βより大きいと判断した場合(ステップS1004:YES)、LSI33は、ヘッドライト6で障害物Pを照射することができないものと判断し、表示装置4へ警告メッセージを表示出力し、又は警報装置6へ警報信号を送出する(ステップS1006)。
なお、回転限界角度θL を特定する方法は、特に限定されるものではないが、例えば車両の進行方向の一定距離前方における光度が一定値以上である範囲で回転することが好ましい。すなわち、障害物Pの存在する側のヘッドライト6のみ光軸方向を変更することから、左右のヘッドライトの照射角度が交錯する領域ほど目視による確認がしやすい。しかし、例えば路側に検出された障害物の目視による確認を、前方視界の確保より優先することは安全の観点から好ましくない。したがって、一定の光度を維持することができる範囲内でヘッドライト6を回転可能にすれば良い。
以上のように本実施の形態によれば、運転者は、夜間走行中に歩行者、自転車等の障害物を検出した場合であっても、遠赤外カメラで撮像した不鮮明な画像ではなく、障害物をヘッドライトの照射範囲に収めることで直接目視により確認することが可能となる。また、障害物を、ヘッドライトを回転させても直接的に照射することができない位置で検出した場合、ヘッドライトの照射による目視確認ができないことを運転者が自認しつつ遠赤外カメラで撮像された表示画像で障害物を確認することができ、より慎重に障害物との衝突を回避するよう運転することを促すことが可能となるという優れた効果を奏する。
なお、表示装置4は、ダッシュボード51に内蔵するものに限定されるものではなく、ダッシュボード51に着脱可能なものであっても良い。この場合、目視による確認が容易な日中は、表示装置4を装着せずに広い視界を確保することができ、目視による確認が困難な夜間にのみ表示装置4を装着して、歩行者等の存在する位置、方向、危険度の大小を直感的に把握し、必要な場合には危険回避行動をとることで安全を確保することが可能となる。
また、インスツルメンタルパネル内に表示部分を設けても良く、運転者が運転中の姿勢を変更することなく、目視により容易に確認することができる位置に表示部分を装着することができる方法であれば何でも良い。
1、2 ビデオカメラ
3 画像処理装置
4 表示装置
5 警報装置
6 ヘッドライト
31 通信インタフェース部
32 画像メモリ
33 LSI
61 ECU
M1、M2 モータ(アクチュエータ)
3 画像処理装置
4 表示装置
5 警報装置
6 ヘッドライト
31 通信インタフェース部
32 画像メモリ
33 LSI
61 ECU
M1、M2 モータ(アクチュエータ)
Claims (6)
- 車両の外部を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して、画像認識処理を施し、処理結果に基づき障害物を検出し、一又は複数のアクチュエータの動作により検出した障害物に対してヘッドライトの光軸方向を変更するヘッドライト照射方向変更システムにおいて、
前記撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断する手段と、
該手段で障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出する手段と、
算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更する手段と
を備えることを特徴とするヘッドライト照射方向変更システム。 - 前記ヘッドライトは、光軸方向を車両の上下方向及び左右方向に変更するようにしてあることを特徴とする請求項1記載のヘッドライト照射方向変更システム。
- 車両の進行方向の中心線の左右いずれに障害物が位置するかを判断する手段を備え、
該手段で左(右)に位置すると判断した場合、左側(右側)のヘッドライトの光軸方向を変更するようにしてあることを特徴とする請求項2記載のヘッドライト照射方向変更システム。 - 左右のヘッドライトの照射光が交差する位置が、車両前方の所定の距離以内となるよう左右方向の光軸方向を変更するようにしてあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヘッドライト照射方向変更システム。
- ヘッドライトの光軸方向の変更範囲内で障害物を照射することができるか否かを判断する手段と、
該手段で障害物を照射することができないと判断した場合、その旨を出力する手段を備えることを特徴とする請求項4記載のヘッドライト照射方向変更システム。 - 車両の外部を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して、画像認識処理を施し、処理結果に基づき障害物を検出し、一又は複数のアクチュエータの動作により検出した障害物に対してヘッドライトの光軸方向を変更するヘッドライト照射方向変更方法において、
前記撮像装置から取得した画像データ中の障害物の有無を判断し、
障害物が有ると判断した場合、障害物までの距離及び方向を算出し、
算出した距離及び方向に応じて、ヘッドライトの光軸方向を、障害物に対して照射可能な方向へ変更することを特徴とするヘッドライト照射方向変更方法。
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2005
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