JP2007128460A - 衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム及び判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周囲の状況を各種の検出手段で検出することにより、衝突可能性の判定結果を補正することができる衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム、及び判定装置を提供する。
【解決手段】車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物が存在する可能性のある領域を検出して障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、障害物との衝突の可能性を判定する。周囲環境を検出し、検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断し、撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出し、検出された障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する。周囲環境が所定の条件を具備しており、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しない場合に、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正する。
【選択図】図4
【解決手段】車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物が存在する可能性のある領域を検出して障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、障害物との衝突の可能性を判定する。周囲環境を検出し、検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断し、撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出し、検出された障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する。周囲環境が所定の条件を具備しており、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しない場合に、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正する。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両の外部を撮像する撮像装置が撮像した画像データに基づいて、周囲の環境に応じて、走行する車線上に障害物が存在しない場合であっても、該障害物との衝突可能性を判定することができる衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム及び判定装置に関する。
自動車等の車両に周囲を撮像する撮像装置を搭載し、例えば車両前方の歩行者、自転車等の障害物の存在を認識し、障害物の動きを検出することにより自車両との衝突の可能性を判定する衝突判定システムが開発されている。
例えば撮像装置で撮像した画像から、所定の基準パターンとパターンマッチングすることにより障害物、例えば人間が存在すると考えられる領域を抽出し、ステレオ視により該領域までの距離及び車両に対する相対移動ベクトルを算出することにより、障害物との衝突の可能性を判定している(非特許文献1参照)。
そして、衝突する可能性の算出精度を高めるため、例えば特許文献1では、撮像手段により取得した画像データに含まれる障害物との実際の相対位置を時系列的に算出し、算出した実際の相対位置を直線近似することにより、障害物の自車両との相対的な移動ベクトルを算出し、自車両と衝突する可能性の高低を判定していた。
特開2001−006096号公報
「ホンダ アールアンドディー テクニカル レビュー (Honda R&D Technical Review)」 Vol.13 No.1、2001年4月
上述した従来の衝突判定システムでは、自車両の速度、ヨーレイト信号に基づいて、走行車線上に存在する歩行者との衝突可能性を算出する。したがって、自車両の進路に歩行者等の障害物の存在を検出した後に、歩行者の相対移動ベクトルの算出処理、衝突可能性の判定処理等を実行することから、運転者が衝突の危険を警告により認識するまでに時間的な余裕がなく、衝突前に警告を認識した場合であっても衝突回避行動が間に合わないおそれがあるという問題点があった。
例えば走行車線に対向する車線の車両の速度が非常に小さい場合、あるいは渋滞している場合、従来の衝突判定システムでは衝突の可能性がないと判定される対向車線よりもさらに外側にある歩道上の歩行者は、走行している車線まで進んできて自車両と衝突するおそれがある。しかし、走行車両あるいは渋滞車両により死角となることが多く、衝突可能性の判定処理を行っている間に衝突する可能性が高く、安全の観点から問題があった。
また、信号機が点滅状態である場合、信号機が設置されていない横断歩道がある場合等も、従来の衝突判定システムでは衝突の可能性がないと判定される走行車線の外側にある歩道上の歩行者は、走行している車線まで進んできて自車両と衝突するおそれが残されていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、周囲の状況を各種の検出手段で検出することにより、衝突可能性の判定結果を補正することができる衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム及び判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る衝突判定システムは、車両の周辺を撮像する撮像装置と、該撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出する障害物検出手段、及び該障害物検出手段で障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出する相対位置検出手段を有し、検出した障害物との衝突の可能性を判定する判定装置とを備える衝突判定システムにおいて、周囲環境を検出する周囲環境検出手段を有し、前記判定装置は、前記周囲環境検出手段で検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断する周囲環境判断手段と、前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出する道路端位置算出手段と、検出した障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する障害物位置判断手段とを備え、前記周囲環境判断手段で、所定の条件を具備していると判断した場合であり、前記障害物位置判断手段で、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正するようにしてあることを特徴とする。
また、第2発明に係る衝突判定システムは、第1発明において、前記周囲環境検出手段は、対向車線を走行する他の車両の絶対速度を検出する手段であり、対向車線を走行する他の車両の絶対速度が所定速度より小さいことを所定の条件とすることを特徴とする。
また、第3発明に係る衝突判定システムは、第1発明において、前記周囲環境検出手段は、対向車線が渋滞しているか否かを検出する手段であり、対向車線が渋滞していると判定されることを所定の条件とすることを特徴とする。
また、第4発明に係る衝突判定システムは、第1発明において、前記周囲環境検出手段は、前方直近の信号機の点灯状況を検出する手段であり、前方直近の信号機が点滅状態となっていることを所定の条件とすることを特徴とする。
また、第5発明に係る衝突判定システムは、第1発明において、前記周囲環境検出手段は、前方に横断歩道が存在するか否かを検出する手段であり、前方に横断歩道が存在することを所定の条件とすることを特徴とする。
また、第6発明に係る衝突判定方法は、車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、障害物との衝突の可能性を判定する衝突判定方法において、周囲環境を検出し、検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断し、前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出し、検出された障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断し、周囲環境が所定の条件を具備していると判断した場合であり、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正することを特徴とする。
また、第7発明に係るコンピュータプログラムは、車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、検出した障害物との衝突の可能性を判定するコンピュータで実行可能なコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、外部で検出された周囲環境を取得する手段、取得した周囲条件が所定の条件を具備しているか否かを判断する周囲環境判断手段、前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出する道路端位置算出手段、検出した障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する障害物位置判断手段、及び前記周囲環境判断手段で、所定の条件を具備していると判断した場合であり、前記障害物位置判断手段で、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正する手段として機能させることを特徴とする。
また、第8発明に係る判定装置は、車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、検出した障害物との衝突の可能性を判定する判定装置において、外部で検出された周囲環境を取得する手段と、取得した周囲条件が所定の条件を具備しているか否かを判断する周囲環境判断手段と、前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出する道路端位置算出手段と、検出した障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する障害物位置判断手段とを備え、前記周囲環境判断手段で、所定の条件を具備していると判断した場合であり、前記障害物位置判断手段で、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正するようにしてあることを特徴とする。
第1発明、第6発明、第7発明及び第8発明では、車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物が存在する可能性のある領域を検出して障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、障害物との衝突の可能性を判定する。周囲環境を検出し、検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断し、撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出し、検出された障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する。周囲環境が所定の条件を具備しており、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しない場合に、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正する。これにより、走行車線の前方に障害物が存在しない場合であっても、周囲の環境が所定の条件を具備する場合には障害物との衝突の可能性が高いものと判定し、運転者にその旨を警告することができ、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第2発明では、対向車線を走行する他の車両の絶対速度が所定速度より小さい場合には、衝突の可能性が高いと判定する。これにより、対向車線のさらに外側で検出された障害物、例えば歩行者が、低速で走行している車両の合間を縫って自車両の走行車線へ飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第3発明では、対向車線が渋滞していると判定した場合には、衝突の可能性が高いと判定する。これにより、対向車線のさらに外側で検出された障害物、例えば歩行者が、渋滞している車両の合間を縫って自車両の走行車線へ飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第4発明では、前方直近の信号機が点滅状態となっている場合には、衝突の可能性が高いと判定する。これにより、前方直近の信号機が点滅状態である場合には、自車両の走行車線の外側で検出された障害物、例えば歩行者が、突然飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第5発明では、前方に横断歩道が存在する場合には、衝突の可能性が高いと判定する。これにより、前方に横断歩道がある場合には、自車両の走行車線の外側で検出された障害物、例えば歩行者が、突然飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第1発明、第6発明、第7発明及び第8発明によれば、走行車線の前方に障害物が存在しない場合であっても、周囲の環境が所定の条件を具備する場合には障害物との衝突の可能性が高いものと判定し、運転者にその旨を警告することができ、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第2発明によれば、対向車線のさらに外側で検出された障害物、例えば歩行者が、低速で走行している車両の合間を縫って自車両の走行車線へ飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第3発明によれば、対向車線のさらに外側で検出された障害物、例えば歩行者が、渋滞している車両の合間を縫って自車両の走行車線へ飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第4発明によれば、前方直近の信号機が点滅状態である場合には、自車両の走行車線の外側で検出された障害物、例えば歩行者が、突然飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
第5発明によれば、前方に横断歩道がある場合には、自車両の走行車線の外側で検出された障害物、例えば歩行者が、突然飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る衝突判定システムの構成を示す模式図である。本実施の形態1では、夜間走行中に遠赤外撮像装置であるビデオカメラにより撮像された画像に基づいて車両の周辺、例えば前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。なお、遠赤外撮像装置は、波長が7〜14マイクロメートルの赤外光を用いた撮像装置である。また、遠赤外撮像装置に限定されるものではなく、近赤外撮像装置であっても良いし、可視光撮像装置であっても良い。
図1は、本発明の実施の形態1に係る衝突判定システムの構成を示す模式図である。本実施の形態1では、夜間走行中に遠赤外撮像装置であるビデオカメラにより撮像された画像に基づいて車両の周辺、例えば前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。なお、遠赤外撮像装置は、波長が7〜14マイクロメートルの赤外光を用いた撮像装置である。また、遠赤外撮像装置に限定されるものではなく、近赤外撮像装置であっても良いし、可視光撮像装置であっても良い。
図1において、1、2は、夜間の歩行者、自転車に乗った人間等を撮像する遠赤外用の赤外光ビデオカメラ(撮像装置)である。赤外光ビデオカメラ1、2は、車両のフロントグリル内に、適長の間隔を隔てて略水平方向に並置してある。撮像した画像データは、IEEE1394に準拠した車載LANケーブル6を介して接続してある判定装置3に送信される。
判定装置3は、赤外光ビデオカメラ1、2の他、操作部を備えた表示装置4、音声、効果音等により聴覚的な警告を発する警報装置5等の出力装置とも、車載LANケーブル6を介して接続されている。また、車両の速度を検出する速度センサ7、及び車両のヨーイング角度を検出するヨーセンサ8とも車載LANケーブル6を介して接続されており、それぞれ車両の走行速度及びヨーイング角度の検出値が判定装置3へ入力される。
図2は、本発明の実施の形態1に係る衝突判定システムの赤外光ビデオカメラ1の構成を示すブロック図である。画像撮像部11は、熱信号を電気信号に変換する撮像素子を備えている。画像撮像部11は、車両の周囲の赤外光像を輝度信号として読み取り、読み取った輝度信号を、内部バス15を介して信号処理部12へ送信する。
信号処理部12は、LSI基板であり、画像撮像部11から受信した輝度信号をデジタル信号に変換し、光学系で生じた各種の歪みを取り除くための処理、ノイズの除去処理、ゲイン制御処理等を行う。さらに、通信インタフェースにおける伝送フォーマットに応じて、輝度信号をYUV(Y:輝度、U、V:色差)信号に変換し、変換した信号を画像データとして画像メモリ13へ記憶する。
通信インタフェース部14は、LSI基板であり、車載LANケーブル6を介して判定装置3とデータの送受信を行う。通信インタフェース部14は、判定装置3から送出される指令に従って、画像メモリ13に記憶された画像データの判定装置3への送出、赤外光ビデオカメラ1、2で撮像した画像の解像度による転送レートの変換、画像データを送出するためのパケットデータの生成等を行う。なお、画像メモリ13を設けることなく、画像データを通信インタフェース部14を介して直接判定装置3へ送出するものであっても良い。
図3は、本発明の実施の形態1に係る衝突判定システムの判定装置3の構成を示すブロック図である。通信インタフェース部31は、赤外光ビデオカメラ1、2に対する指令の送信、赤外光ビデオカメラ1、2からの画像データの受信を行う。通信インタフェース部31は、赤外光ビデオカメラ1、2から受信した画像データを、1フレーム単位に同期させて画像メモリ32に記憶する。また、通信インタフェース部31は、車載LANケーブル6を介して液晶ディスプレイ等の表示装置4に対して画像データを送出し、ブザー、スピーカ等の警報装置5に対して合成音等の出力信号を送信する。
画像メモリ32は、SRAM、フラッシュメモリ等であり、通信インタフェース部31を介して赤外光ビデオカメラ1、2から受信した画像データを記憶する。
画像処理を行う基板であるLSI33は、画像メモリ32に記憶された画像データをフレーム単位で読出し、読み出した画像データをパターンマッチングすることにより、自車両の走行車線上又は該走行車線の外部に存在する歩行者、自転車等の障害物を検出する。なお、障害物の検出方法は、パターンマッチングに限定されるものではない。
LSI33が、パターンマッチングにより歩行者等の障害物が存在すると判断した場合、LSI33は、障害物の自車両からの相対位置を算出し、走行車線外に存在すると判断した場合、周囲の状況を各種センサでの検出値に基づいて検出する。LSI33が、周囲の状況が所定の条件を具備すると判断した場合、LSI33は、障害物が自車両と衝突する可能性が高いものと判断し、通信インタフェース部31を介して表示装置4又は警報装置5へ、警告情報を出力する。なお、LSI33は、演算処理の途上で生成したデータ及び算出した障害物の時系列的位置データを記憶するRAM331を同一基板上に内蔵している。
LSI33での詳細な処理について以下に説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る衝突判定システムの判定装置3のLSI33の衝突判定処理の手順を示すフローチャートである。
LSI33は、画像メモリ32に記憶してある画像データを読み出し(ステップS401)、画素値に基づいてエッジ部分を抽出する(ステップS402)。エッジ部分の抽出方法は特に限定されるものではない。例えば、以下に示すように、Prewittフィルタを用いてエッジ部分を抽出する。
Prewittフィルタは、所定の画素の画素値と該画素の周囲に存在する画素の画素値とを対比し、画素値の差分値が所定の閾値より大きい場合に‘1’を出力し、所定の閾値より小さい場合に‘0’を出力する。すなわち、周囲の画素と画素値の差分が所定の閾値より大きい場合、エッジ部分であるとして‘1’を出力する。(数1)は、所定の画素の上下左右に存在する画素の画素値を用いる場合のPrewittフィルタにおける演算処理を示す数式である。
(数1)において、f(x、y)は、受け付けた画像データにおける所定の位置での画素の画素値を、g(x、y)は、エッジ画素の画素値を、THは所定の閾値を、それぞれ示している。Prewittフィルタにより画素値が‘1’となった画素をエッジ部分として抽出する。
LSI33は、歩行者が存在するか否かを判断するのに使用する特徴量、例えば人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと抽出したエッジ部分で構成される画像データとをマッチングすることによる相関値Rを算出し(ステップS403)、相関値Rが所定の閾値より大きい領域が存在するか否かを判断する(ステップS404)。
なお、LSI33が、歩行者が存在するか否かを判断するのに使用する特徴量として、人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと、抽出したエッジ部分で構成される画像データ(Prewittフィルタ適用後の画像データ)とをマッチングすることにより算出した相関値Rを用いる場合、相関値Rは(数2)に基づいて算出される。
(数2)において、Nはマッチング処理を行う領域の総画素数を、kは0≦k≦(N−1)の整数を、Fkは縦長の直線分布を示すテンプレート又は人間の標準的な温度分布を示すテンプレート内におけるk番目の画素の画素値を、Gkはマッチング処理する画像におけるk番目の画素の画素値を、それぞれ示している。
なお、抽出したエッジ部分が歩行者と認識すべき画像であるか否かを判断するのに使用する特徴量としては、上述した人間の標準的な温度分布を示すテンプレートと画像データとをマッチングすることによる相関値に限定されるものではなく、歩行者と認識される領域の大きさ、縦横比、画素値の平均値、分散等、歩行者と認識される領域を特定することが可能な特徴量であれば何でも良いし、これらを組み合わせて判断するものであっても良い。
LSI33が、相関値Rが所定の閾値より大きい領域が存在しないと判断した場合(ステップS404:NO)、LSI33は、ステップS401へ戻り、次の画像データを読み出す。LSI33が、相関値Rが所定の閾値より大きい領域が存在すると判断した場合(ステップS404:YES)、LSI33は、該領域が歩行者を示す領域であると判断して、歩行者を示す領域、すなわち障害物が存在する領域の位置データを自車両の前部中央を原点とした座標値として算出する(ステップS405)。すなわち、LSI33は、上述した処理により歩行者と認識された障害物と自車両との距離、及び障害物の存在する方向を、車両前部の左右にステレオ配置されている赤外光ビデオカメラ1、2の画像データをステレオ画像処理することにより算出する。これにより、障害物の位置データを、例えば自車両の前方中央を原点とした座標系における座標値として算出することができる。なお、別途レーダ装置を車両前方下部に装着しておき、直接的に障害物と自車両との距離、及び障害物の存在する方向を測定して、座標値を算出するものであっても良い。
LSI33は、障害物の位置データに基づいて、該障害物が自車両の走行車線上に存在するか否かを判断する(ステップS406)。自車両の走行車線上であるか否かは、一般的な車線幅をRAM331に記憶しておき、走行車線の左右端の位置データを算出して、ヨーセンサ8で検出されたヨーイング角度に基づいて、検出された障害物の位置データが走行車線の左右端の位置データの内側のデータであるか否かを判断する。なお、障害物が自車両の走行車線上に存在するか否かを判断する方法は、斯かる方法に限定されるものではなく、車線の路側帯、中央分離帯、白線等を画像データから抽出して走行車線の左右端の位置データを算出し、検出された障害物の位置データが走行車線の左右端の位置データの内側のデータであるか否かを判断する方法であっても良い。
LSI33が、該障害物が自車両の走行車線上に存在すると判断した場合(ステップS406:YES)、LSI33は、所定のサンプリング間隔で、例えば30msec間隔で記憶してある障害物の位置データを、所定の期間過去に遡って位置データを読み出す(ステップS407)。具体的には、1サンプリング時間前の時刻t2、2サンプリング時間前の時刻t3、・・・、(n−1)サンプリング時間前の時刻tn(nは自然数)での位置データP2、P3、・・・、Pn(nは自然数)を読み出す。LSI33は、読み出した位置データP1、P2、・・・、Pn(nは自然数)を直線近似することにより自車両に対する相対移動ベクトルを算出する(ステップS408)。なお、nは任意であり、実用上は安全の観点から3乃至5の範囲内である。
LSI33は、算出した障害物の相対移動ベクトル、障害物の接近速度、速度センサ7から受け付けた車両の速度、ヨーセンサ8から受け付けたヨーイング角度に基づいて、車両と障害物とが衝突するか否かを判断する(ステップS409)。
LSI33が、車両と障害物とが衝突しないと判断した場合(ステップS409:NO)、LSI33はステップS401へ戻って、次のサンプリング時間での位置データを取得し、上述した処理を繰り返す。LSI33が、車両と障害物とが衝突すると判断した場合(ステップS409:YES)、LSI33は、通信インタフェース部31を介して運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する様々な手段を起動させる起動信号を、車載LANケーブル6を介して送出する(ステップS410)。運転者へ障害物との衝突の危険性が高い旨を報知することにより、運転者に対して衝突回避動作を促すことが可能となる。
LSI33が、該障害物が自車両の走行車線上に存在しないと判断した場合(ステップS406:NO)、LSI33は、周囲の環境に関する情報を各種のセンサから受け付け(ステップS411)、所定の条件を具備しているか否かを判断する(ステップS412)。本実施の形態1では、障害物と同様の方法で、LSI33が、隣接する対向車線を走行している他の車両の相対移動速度を算出し、速度センサ7で検出した自車両の速度に基づいて、対向車線を走行している他の車両の絶対速度を算出する。LSI33は、対向車線を走行している他の車両の絶対速度の平均値が所定の速度より小さいか否かを判断し、LSI33が、他の車両の絶対速度の平均値が所定の速度より小さいと判断した場合には、所定の条件を具備しているものと判断する。
図5は、対向車線を走行している車両の状態と、障害物として検出された歩行者との関係を示す模式図である。図5(a)に示すように、走行車線上に歩行者51、52が位置していないと判定された場合には、従来の衝突判定システムでは衝突の可能性がないものと判断していた。しかし、図5(b)に示すように、対向車線を走行する車両53、53、・・・が存在する場合には、歩行者52が走行車線を超えて自車両の走行車線へ進入してくる可能性はほとんど無い。しかし、対向車線を走行する車両53、53、・・・の速度が極度に遅い場合、あるいは渋滞している場合、検出された歩行者のうち歩行者52は、対向車線の車両53、53、・・・間を縫って走行車線に飛び出す可能性がある。
このようにLSI33が、所定の条件を具備していると判断した場合(ステップS412:YES)、LSI33は、障害物が自車両の走行車線上に存在しない場合であっても衝突の可能性が高いものと判断し、通信インタフェース部31を介して運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する様々な手段を起動させる起動信号を、車載LANケーブル6を介して送出する(ステップS410)。運転者へ障害物との衝突の危険性が高い旨を報知することにより、運転者に対して衝突回避動作を促すことが可能となる。
なお、周囲の環境に関する情報は、対向車線を走行している他の車両の絶対速度の平均値に限定されるものではなく、例えば車両に通信装置(図示せず)を備え、VICS等の渋滞情報であっても良い。この場合、対向車線が渋滞していると判断した場合、歩行者が対向車線のさらに外側にて検出されたときであっても、歩行者が渋滞中の車両の間を縫って走行車線に飛び出してくる可能性が高いものと判断し、運転者へ歩行者との衝突の危険性が高い旨を報知する。
また、運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する手段は、例えば表示装置4に対する警告表示を指示する指示信号の送出であり、警報装置5に対する鳴動を指示する鳴動指示信号の送出である。
LSI33が、所定の条件を具備していないと判断した場合(ステップS412:NO)、LSI33は、LSI33はステップS401へ戻って、次のサンプリング時間での位置データを取得し、上述した処理を繰り返す。
以上のように本実施の形態1によれば、走行車線の前方に障害物が存在しない場合であっても、周囲の環境が所定の条件を具備する場合には障害物との衝突の可能性が高いものと判定し、運転者にその旨を警告することができ、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
より具体的には、対向車線のさらに外側で歩行者の存在が検出された場合であっても、歩行者が低速で走行している車両、又は渋滞している車両の合間を縫って自車両の走行車線へ飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
なお所定の条件を具備していた場合、即座に障害物が自車両の走行車線上に存在しない場合であっても衝突の可能性が高いものと判断する方法に限定されるものではない。例えば具備すべき条件に応じて衝突確率を算出する衝突確率テーブルをRAM331に記憶しておき、一又は複数の所定の条件を具備している場合に、それぞれテーブルから抽出した確率値を累計して、累計した確率値が所定値を超えた場合に衝突の可能性が高いものと判断する方法であっても良い。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る衝突判定システムの構成を示す模式図である。本実施の形態2では、夜間走行中に遠赤外撮像装置であるビデオカメラにより撮像された画像に基づいて車両の周辺、例えば前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。なお、遠赤外撮像装置は、波長が7〜14マイクロメートルの赤外光を用いた撮像装置である。また、遠赤外撮像装置に限定されるものではなく、近赤外撮像装置であっても良いし、可視光撮像装置であっても良い。
図6は、本発明の実施の形態2に係る衝突判定システムの構成を示す模式図である。本実施の形態2では、夜間走行中に遠赤外撮像装置であるビデオカメラにより撮像された画像に基づいて車両の周辺、例えば前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。なお、遠赤外撮像装置は、波長が7〜14マイクロメートルの赤外光を用いた撮像装置である。また、遠赤外撮像装置に限定されるものではなく、近赤外撮像装置であっても良いし、可視光撮像装置であっても良い。
図6に示すように、本発明の実施の形態2に係る衝突判定システムの構成は、実施の形態1とほぼ同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態2では、車両の速度を検出する速度センサ7、車両のヨーイング角度を検出するヨーセンサ8に加えて、外部の通信装置から発信された自車両の位置情報、該位置情報に基づいた直近前方の信号機の点灯状態に関する情報を受信する通信装置9とも車載LANケーブル6を介して接続されており、それぞれ車両の走行速度、ヨーイング角度の検出値、受信した直近前方の信号機の点灯状態に関する情報が判定装置3へ入力される点で実施の形態1と相違している。
以下、本発明の実施の形態2に係る衝突判定システムの判定装置3のLSI33での詳細な処理について以下に説明する。図7は、本発明の実施の形態2に係る衝突判定システムの判定装置3のLSI33の検出した障害物が走行車線上にない場合の衝突判定処理の手順を示すフローチャートである。
LSI33が、該障害物が自車両の走行車線上に存在しないと判断した場合(ステップS406:NO)、LSI33は、通信装置9から受信した直近前方の信号機の点灯情報を取得する(ステップS701)。LSI33は、受信した直近前方の信号機の点灯情報に基づいて、直近前方の信号機が点滅状態であるか否かを判断する(ステップS702)。すなわち、信号機が点滅状態である場合には、車線上に位置していない歩行者が車線上へ進入してくる可能性が高いものと判断することができる。
LSI33が、直近前方の信号機が点滅状態ではないと判断した場合(ステップS702:NO)、LSI33はステップS401へ戻って、次のサンプリング時間での位置データを取得し、上述した処理を繰り返す。
LSI33が、直近前方の信号機が点滅状態であると判断した場合(ステップS702:YES)、LSI33は、自車両の走行車線上に存在しない歩行者が走行車線へ進入してくる可能性が高いものと判断し、通信インタフェース部31を介して運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する様々な手段を起動させる起動信号を、車載LANケーブル6を介して送出する(ステップS703)。運転者へ障害物との衝突の危険性が高い旨を報知することにより、運転者に対して衝突回避動作を促すことが可能となる。
なお、直近前方の信号機が点滅状態であるか否かの判断は、上述のように外部から受信した信号機の点灯状態に関する情報に基づいて判断する方法に限定されるものではない。例えば赤外光ビデオカメラ1、2で撮像された画像データから信号機を抽出して、点滅状態であるか否かを検出する方法であっても良い。
また、運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する手段は、例えば表示装置4に対する警告表示を指示する指示信号の送出であり、警報装置5に対する鳴動を指示する鳴動指示信号の送出である。
以上のように本実施の形態2によれば、前方直近の信号機が点滅状態である場合には、自車両の走行車線の外側で検出された障害物、例えば歩行者が、突然飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係る衝突判定システムについて説明する。本発明の実施の形態3に係る衝突判定システムの構成は、実施の形態2と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態3では、夜間走行中に遠赤外撮像装置であるビデオカメラにより撮像された画像に基づいて車両の周辺、例えば前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。なお、遠赤外撮像装置は、波長が7〜14マイクロメートルの赤外光を用いた撮像装置である。また、遠赤外撮像装置に限定されるものではなく、近赤外撮像装置であっても良いし、可視光撮像装置であっても良い。
以下、本発明の実施の形態3に係る衝突判定システムについて説明する。本発明の実施の形態3に係る衝突判定システムの構成は、実施の形態2と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態3では、夜間走行中に遠赤外撮像装置であるビデオカメラにより撮像された画像に基づいて車両の周辺、例えば前方に障害物、例えば歩行者、自転車等が存在するか否かを判断し、障害物の自車両に対する相対移動ベクトルに応じて衝突の可能性を判定する場合を例として説明する。なお、遠赤外撮像装置は、波長が7〜14マイクロメートルの赤外光を用いた撮像装置である。また、遠赤外撮像装置に限定されるものではなく、近赤外撮像装置であっても良いし、可視光撮像装置であっても良い。
本実施の形態3では、実施の形態2と同様、車両の速度を検出する速度センサ7、車両のヨーイング角度を検出するヨーセンサ8に加えて、外部の通信装置から発信された自車両の位置情報、該位置情報に基づいた直近前方の横断歩道の存在に関する情報を受信する通信装置9とも車載LANケーブル6を介して接続されており、それぞれ車両の走行速度、ヨーイング角度の検出値、受信した直近前方の横断歩道の存在に関する情報が判定装置3へ入力される点で実施の形態1と相違している。
以下、本発明の実施の形態3に係る衝突判定システムの判定装置3のLSI33での詳細な処理について以下に説明する。図8は、本発明の実施の形態3に係る衝突判定システムの判定装置3のLSI33の検出した障害物が走行車線上にない場合の衝突判定処理の手順を示すフローチャートである。
LSI33が、該障害物が自車両の走行車線上に存在しないと判断した場合(ステップS406:NO)、LSI33は、通信装置9から受信した直近前方の横断歩道の存在に関する情報を取得する(ステップS801)。LSI33は、受信した直近前方の横断歩道の存在に関する情報に基づいて、直近前方に横断歩道が存在するか否かを判断する(ステップS802)。すなわち、前方に横断歩道が存在する場合には、車線上に位置していない歩行者が横断歩道を渡るべく、自車両の車線上へ進入してくる可能性が高いものと判断することができる。
LSI33が、直近前方に横断歩道が存在しないと判断した場合(ステップS802:NO)、LSI33はステップS401へ戻って、次のサンプリング時間での位置データを取得し、上述した処理を繰り返す。
LSI33が、直近前方に横断歩道が存在すると判断した場合(ステップS802:YES)、LSI33は、自車両の走行車線上に存在しない歩行者が走行車線へ進入してくる可能性が高いものと判断し、通信インタフェース部31を介して運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する様々な手段を起動させる起動信号を、車載LANケーブル6を介して送出する(ステップS803)。運転者へ障害物との衝突の危険性が高い旨を報知することにより、運転者に対して衝突回避動作を促すことが可能となる。
なお、直近前方に横断歩道が存在するか否かの判断は、上述のように外部から受信した横断歩道の存在に関する情報に基づいて判断する方法に限定されるものではない。例えば赤外光ビデオカメラ1、2が近赤外撮像装置である場合又は可視光撮像装置である場合、撮像された画像データから横断歩道を抽出して、前方に横断歩道が存在するか否かを判断することができる。
また、運転者に対して衝突の可能性が高い旨を報知する手段は、例えば表示装置4に対する警告表示を指示する指示信号の送出であり、警報装置5に対する鳴動を指示する鳴動指示信号の送出である。
以上のように本実施の形態3によれば、前方直近に横断歩道が存在する場合には、自車両の走行車線の外側で検出された障害物、例えば歩行者が、突然飛び出す可能性があることを事前に検知することができ、運転者にその旨を警告して、早期に危機回避行動を起こさせることにより、障害物との衝突を確実に回避することが可能となる。
なお、上述した実施の形態1乃至3では、判定装置3のLSI33が上述した制御を行っているが、別個に制御装置を設けても良いし、他の機器の制御装置が兼用しても良い。
1、2 赤外光ビデオカメラ
3 判定装置
4 表示装置
5 警報装置
7 速度センサ
8 ヨーセンサ
9 通信装置
31 通信インタフェース部
32 画像メモリ
33 LSI
331 RAM
3 判定装置
4 表示装置
5 警報装置
7 速度センサ
8 ヨーセンサ
9 通信装置
31 通信インタフェース部
32 画像メモリ
33 LSI
331 RAM
Claims (8)
- 車両の周辺を撮像する撮像装置と、
該撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出する障害物検出手段、及び
該障害物検出手段で障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出する相対位置検出手段を有し、
検出した障害物との衝突の可能性を判定する判定装置と
を備える衝突判定システムにおいて、
周囲環境を検出する周囲環境検出手段を有し、
前記判定装置は、
前記周囲環境検出手段で検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断する周囲環境判断手段と、
前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出する道路端位置算出手段と、
検出した障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する障害物位置判断手段と
を備え、
前記周囲環境判断手段で、所定の条件を具備していると判断した場合であり、前記障害物位置判断手段で、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正するようにしてあることを特徴とする衝突判定システム。 - 前記周囲環境検出手段は、
対向車線を走行する他の車両の絶対速度を検出する手段であり、
前記所定の条件は、
対向車線を走行する他の車両の絶対速度が所定速度より小さいことである請求項1記載の衝突判定システム。 - 前記周囲環境検出手段は、
対向車線が渋滞しているか否かを検出する手段であり、
前記所定の条件は、
対向車線が渋滞していると判定されることである請求項1記載の衝突判定システム。 - 前記周囲環境検出手段は、
前方直近の信号機の点灯状況を検出する手段であり、
前記所定の条件は、
前方直近の信号機が点滅状態となっていることである請求項1記載の衝突判定システム。 - 前記周囲環境検出手段は、
前方に横断歩道が存在するか否かを検出する手段であり、
前記所定の条件は、
前方に横断歩道が存在することである請求項1記載の衝突判定システム。 - 車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、障害物との衝突の可能性を判定する衝突判定方法において、
周囲環境を検出し、
検出された周囲環境が所定の条件を具備しているか否かを判断し、
前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出し、
検出された障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断し、
周囲環境が所定の条件を具備していると判断した場合であり、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正することを特徴とする衝突判定方法。 - 車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、検出した障害物との衝突の可能性を判定するコンピュータで実行可能なコンピュータプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
外部で検出された周囲環境を取得する手段、
取得した周囲条件が所定の条件を具備しているか否かを判断する周囲環境判断手段、
前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出する道路端位置算出手段、
検出した障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する障害物位置判断手段、及び
前記周囲環境判断手段で、所定の条件を具備していると判断した場合であり、前記障害物位置判断手段で、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正する手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 車両の周辺を撮像する撮像装置で撮像した画像データを取得して画像中の障害物の存在を検出し、障害物を検出した場合、前記撮像装置により取得した画像データから前記障害物の当該車両に対する相対位置データを時系列的に検出し、検出した障害物との衝突の可能性を判定する判定装置において、
外部で検出された周囲環境を取得する手段と、
取得した周囲条件が所定の条件を具備しているか否かを判断する周囲環境判断手段と、
前記撮像装置で撮像した画像データに基づいて、走行車線の左右端の位置データを算出する道路端位置算出手段と、
検出した障害物が走行車線の左右端の内側に位置するか否かを判断する障害物位置判断手段と
を備え、
前記周囲環境判断手段で、所定の条件を具備していると判断した場合であり、前記障害物位置判断手段で、障害物が走行車線の左右端の内側に位置しないと判断したとき、検出された障害物との衝突の可能性の判定結果を補正するようにしてあることを特徴とする判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005322696A JP2007128460A (ja) | 2005-11-07 | 2005-11-07 | 衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム及び判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005322696A JP2007128460A (ja) | 2005-11-07 | 2005-11-07 | 衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム及び判定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007128460A true JP2007128460A (ja) | 2007-05-24 |
Family
ID=38151032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005322696A Pending JP2007128460A (ja) | 2005-11-07 | 2005-11-07 | 衝突判定システム、衝突判定方法、コンピュータプログラム及び判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007128460A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009116753A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Toyota Motor Corp | 衝突防止システム |
JP2011258121A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Toyota Motor Corp | 障害物認識装置 |
JP2012104029A (ja) * | 2010-11-12 | 2012-05-31 | Toyota Motor Corp | 危険度算出装置 |
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JP2013120551A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Denso It Laboratory Inc | 車両用運転支援装置 |
CN104160434A (zh) * | 2012-03-12 | 2014-11-19 | 本田技研工业株式会社 | 车辆周围监视装置 |
JP2018101345A (ja) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | トヨタ自動車株式会社 | 運転支援装置 |
CN114291077A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-04-08 | 海宁奕斯伟集成电路设计有限公司 | 一种车辆防撞预警方法及装置 |
-
2005
- 2005-11-07 JP JP2005322696A patent/JP2007128460A/ja active Pending
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