JP2007082925A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技球の打出しを促進することにより、遊技機の稼動率の向上を図るとともに、遊技性の向上を図ることができる遊技機を提供する。
【解決手段】 パチンコ遊技機1に設けられた始動入賞口9は、羽根9aを備えており、羽根9aが開放することにより、始動入賞口9に遊技球が入賞し易くなる。始動入賞口9に遊技球が入賞すると、特別図柄ゲームが行われる。遊技者が発射ハンドルを操作して所定時間連続して遊技球を発射させると、特典として、始動入賞口9の羽根9aが一定時間または一定の遊技球の入賞があるまで開放する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、遊技機に関する。
パチンコ機などの遊技機には、通常、遊技者による遊技球の発射操作可能な発射操作ハンドルが設けられており、発射操作ハンドルの操作によって、遊技領域に遊技球が発射される。また、この遊技機では、遊技者が発射操作ハンドルの操作を中止し、または発射制御ボタンを操作することにより、遊技領域への遊技球の発射が停止される。
一方、この種の遊技機においては、いわゆる電動チューリップや羽根など、遊技球を受け入れやすい入賞容易状態と、遊技球を受け入れ難い入賞困難状態とを変更可能な可変入賞装置が設けられているものがある。遊技機では、可変入賞装置を設けることにより、払出する遊技球の数に差を付けて、遊技性の多様化を図っている。このような遊技機に設けられる可変入賞装置として、従来、特開2003−275409号公報に開示されたパチンコ機の可変入賞装置がある。この可変入賞装置は、遊技領域に発射された遊技機の数を計数し、計数された遊技球が所定数に到達した場合に、可変入賞装置を入賞し易い形態に駆動するというものである。
特開2003−275409号公報
ところで、この種の遊技機が設置される遊技店においては、遊技機の稼動率を高めることが望まれる。そのために、具体的に、発射操作ハンドルの操作の中止や発射制御ボタンの操作を行わせることなく、遊技者が遊技球を継続して発射させる時間を長くすることが有効である。しかし、上記特許文献1に開示された遊技機では、打出した遊技球の数に応じて、可変入賞装置が駆動制御されるものである。このため、遊技球を打出すことによって、可変入賞装置が入賞し易くなるという恩恵を受けることができるものの、たとえば特別図柄の可変表示においてリーチとなり、そのリーチ演出に集中するためや特別図柄の保留記憶が満タンとなった際のいわゆる無駄打ちを防止するために発射操作ハンドルの打出しを途中でやめた場合でも、継続して打出した場合と同様の恩恵を受けることができる。したがって、遊技球を継続して発射させることを促進することができず、遊技機の稼動率の低下を招くおそれがあった。その一方で、遊技球の発射を停止させている間は、遊技が行われないことになるので、遊技性の低下を招くおそれがあった。
そこで、本発明の課題は、遊技球の打出しを促進することにより、遊技機の稼動率の向上を図るとともに、遊技性の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る遊技機は、遊技者による遊技球の発射操作が可能な発射操作手段と、発射操作手段の操作により、遊技球を発射する発射装置と、遊技球を受け入れやすい入賞容易状態と、遊技球を受け入れ難い入賞困難状態とを変更可能な可変入賞装置と、可変入賞装置を駆動制御する駆動制御手段と、を備える遊技機であって、発射操作手段によって発射操作が連続して行われている時間を計測する連続発射時間計測手段と、連続発射時間計測手段によって所定時間が経過したことを検出する発射時間検出手段と、を備え、駆動制御手段は、発射時間検出手段による検出が行われたときに、可変入賞装置を入賞容易状態に駆動制御するものである。
本発明に係る遊技機においては、発射操作手段によって発射操作が連続して行われている時間を計測する連続発射時間計測手段が設けられており、連続して発射操作が行われている時間が所定時間を経過すると、可変入賞装置が入賞容易状態に駆動制御される。このため、遊技者は、可変入賞装置が入賞容易状態となるようにするために、発射操作を中止することなく行うようになる。したがって、遊技球の打出しを促進することにより、遊技機の稼動率の向上を図ることができる。また、利益を得ようとするために発射操作を中止しないようにすることから、遊技性の向上を図ることもできる。
ここで、駆動制御手段により、可変入賞装置が入賞容易状態に駆動制御されたことを報知する報知手段を備える態様とすることができる。
このように、可変入賞装置が入賞容易状態に駆動制御されたことを報知することにより、可変入賞装置が入賞容易状態にあることを遊技者に報知することができる。このため、連続して発射操作が行われたことにより、可変入賞装置が入賞容易状態にあることを確実に遊技者に認識させることができるので、遊技者に混乱を与えないようにすることができる。
また、発射操作手段による発射操作が停止されたことを検出する発射停止検出手段を備え、駆動制御手段は、発射時間検出手段による検出が行われたことによって可変入賞装置が入賞容易状態に制御されているときに発射停止検出手段による検出が行われた場合に、可変入賞装置を入賞困難状態に駆動制御する態様とすることができる。
可変入賞装置が入賞容易状態となったまま、遊技者が遊技を終了してしまうと、次に遊技を行う遊技者が入賞容易状態から始まることになり、不公正な事態が生じてしまう。これに対して、本発明に係る遊技機では、発射時間検出手段による検出が行われたことによって可変入賞装置が入賞容易状態に制御されているときに発射停止検出手段による検出が行われた場合に、可変入賞装置が入賞困難状態に駆動制御される。このため、他の遊技者が入賞容易状態から遊技を開始するといった状態を防止することができ、遊技者間での公正さを維持することができる。
さらに、所定の駆動変化条件が成立したことを検出する駆動変化条件成立検出手段を備え、駆動制御手段は、発射時間検出手段による検出が行われたことによって可変入賞装置が入賞容易状態に制御されているときに駆動変化条件成立検出手段による検出が行われた場合に、可変入賞装置を入賞困難状態に駆動制御する態様とすることができる。
このように、可変入賞装置が入賞容易状態になった後、所定の駆動変化条件成立が満たされた場合に、入賞困難状態に駆動制御することにより、可変入賞装置の入賞容易状態が長時間にわたりすぎることを防止することができる。したがって、入賞容易状態が長時間にわたりすぎることによって過剰な利益が付与されることによる射幸心の過度の扇情を抑制することができる。
また、発射時間検出手段による検出が行われたことによって可変入賞装置が入賞容易状態となってから、発射操作手段による発射操作が所定の発射時間の間連続して行われたことを検出する第二発射時間検出手段を備え、駆動変化条件成立検出手段は、第二発射時間検出手段による検出が行われたときに、所定の駆動変化条件が成立したことを検出する態様とすることもできる。
このように、所定の駆動変化条件として、所定の発射時間の間、発射操作が継続して行われたこととすることにより、可変入賞装置の入賞容易状態が長時間にわたりすぎることを好適に防止することができる。
さらに、発射時間検出手段による検出が行われたことによって可変入賞装置が入賞容易状態となってから、可変入賞装置に入賞した遊技球の数を計数する計数手段を備え、駆動変化条件成立検出手段は、計数手段により、所定数の遊技球の入賞が計数されたときに、所定の駆動変化条件が成立したことを検出する態様とすることもできる。
このように、所定の駆動変化条件として可変入賞装置が入賞容易状態となってから、可変入賞装置に入賞した遊技球の数とすることにより、可変入賞装置の入賞容易状態が長時間にわたりすぎることを好適に防止することができる。また、可変入賞装置が入賞容易状態となってから入賞困難状態になるまでに、可変入賞装置に入賞する遊技球の個数を一定とすることができるので、遊技者に対して、平等に利益を付与することができる。
本発明に係る遊技機によれば、遊技球の打出しを促進することにより、遊技機の稼動率の向上を図るとともに、遊技性の向上を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は本発明の第一の実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図、図2は図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図、図3は図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図、図4は図2に示す遊技盤の正面図、図5は図1に示すパチンコ遊技機の部分断面図である。
(遊技機の構成)
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニット84が隣接して併設されている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット84のカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行う玉貸し操作パネルボタン28aを有する玉貸し操作パネル28が設けられている。また、この玉貸し操作パネル28には、所定の操作を行う決定ボタン20aおよび選択ボタン20b,20cが設けられている。
また、フロント扉5の下側には、外枠2に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット84により貸し出された遊技球および後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aの満杯時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bが設けられている。また、皿パネル6における下皿6bの右側には、発射操作手段である発射ハンドル7が取り付けられており、皿パネル6の裏側には、図示しない発射装置が設けられている。
発射ハンドル7は、皿パネルに回動自在に取り付けられており、遊技者は、発射ハンドル7を握持して時計回りに回動操作させることができる。また、皿パネル6の裏側に設けられている発射装置は、発射モータを有しており、発射ハンドル7を回動操作させることにより、発射モータが作動して、遊技球が順次発射される。また、発射モータに供給される電流は、発射ハンドル7の回動角度に応じた値とされる。このため、発射ハンドル7を回動操作する際の回動角度によって、遊技球の打出し位置が調整できるようになっている。
発射された遊技球は、図4に示すように、遊技盤4の左側に設けられたガイドレールGにより案内され、遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘8(図5参照)等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
さらに、発射ハンドル7には、タッチセンサ7aおよび発射制御ボタン7bが設けられている。タッチセンサ7aは、リング状をなし、導電性を有する部材であり、発射ハンドル7を回動させる際に、人の手などの導電体が接触していない場合には、発射モータに電流が供給されず、遊技球が発射されない構造となっている。言い換えると、遊技者がタッチセンサ7aに触れながら、または導電性材料(金属)をタッチセンサ7aに接触させながら、発射ハンドル7を回動させることにより、遊技球が発射される。このように、遊技球が発射される状態となっているときに、発射ハンドル7から主制御回路30に発射中信号が出力される。
また、発射制御ボタン7bは、ハンドル7における遊技者がハンドル7を握る際の親指位置の近傍に設けられている。この発射制御ボタン7bを操作することにより、遊技球の発射が停止される。
遊技盤4には、遊技状態において遊技球が流下する領域となる遊技領域4a(図2参照)が形成されており、この遊技領域4a内に、遊技球の流下方向を変更させる多数の遊技釘8が設けられている。また、図4に示すように、遊技領域4a上において、遊技盤面を左右に仕切る中心線上であって、高さ方向の中央部には大当り判定用入賞口である始動入賞口9が設けられている。さらに、その中心線の左側であって高さ方向の中央部には、普通図柄作動ゲート10が設けられている。
さらに、始動入賞口9のやや下側位置に可変入賞装置である大入賞口11が設けられ、始動入賞口9の側方には、一般入賞口12a〜12dが設けられている。また、遊技領域4aの中央部下端部には、アウト口13が設けられている。
始動入賞口9は、開閉可能な1対の羽根9aを具備するいわゆる電動役物(電動チューリップ)である。始動入賞口9は、1対の羽根が閉鎖した状態は、遊技球が入賞することができるものの入賞が困難となり、羽根が開放した状態は遊技球が入賞しやすくなる。始動入賞口9には、始動入賞口スイッチ9S(図6)が設けられており、始動入賞口9に遊技球が入賞することにより、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出する。始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、大当り遊技状態への移行を決定する大当り抽選を行う。
普通図柄作動ゲート10は、遊技球が通過可能とされており、遊技球が通過したことを条件として普通図柄当り判定用乱数値を抽出するトリガーとなる通過ゲートとされている。この普通図柄当り判定用乱数値の抽出により普通図柄の当り判定を行い、当り判定に当選した場合に、普通図柄Nに当り普通図柄を表示するとともに、始動入賞口9に具備されている1対の羽根9aが所定秒数の間開放する。
大入賞口11は、可変入賞装置であり、いわゆるアタッカー式の開閉装置である。上述した大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定を行った結果として、特別図柄が大当りの表示結果となり、遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となったときに、閉じているシャッタが所定の態様で開閉する。大入賞口11が開放すると、遊技球を受け入れ易い入賞容易状態となり、閉塞すると遊技球を受け入れにくく、実質的に遊技球を受け入れない入賞困難状態となる。大入賞口11が開放して遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば15個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
一般入賞口12a〜12dは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。これらの一般入賞口12a〜12dは、透光性基板15に設けられている。
アウト口13は、始動入賞口9、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dなどの何れにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
また、遊技盤4は、図5に示すように、透光性を有する透光性基板15からなっている。この透光性基板15は、たとえばポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、その部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aはその大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、遊技釘8が少なくともその先端部を埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとなっている。そして、図2および図5に示すように、この透光性基板15の背面側に各種の画像を表示する大画面の表示領域16aを備えた報知手段である液晶表示装置16が配置されている。液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15の略中央の遊技釘8が設けられていない部分と、その周辺の遊技釘8が設けられている部分を通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認できるようになっている。
この表示領域16aには、図4に示すように、装飾図柄Dが可変表示される。装飾図柄Dは、表示領域16aの中央部に大きく表示されている。装飾図柄Dは、複数、本実施形態では3つの図柄要素を有する3桁の数字列からなる図柄列であり、左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRを図柄要素として有している。これらの図柄要素となる左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRの組み合わせによって装飾図柄Dが構成される。
装飾図柄Dにおける図柄要素DR,DC,DLは、いずれも、「0」→「1」→「2」→・・・→「9」→「0」→「1」→・・・の順番で順次高速で連続的に繰り返して変動表示される。他方、表示領域16aには、装飾図柄Dの他にも、背景画像、キャラクタ画像等が表示される。また、ここで言う「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、たとえば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。
さらに、パチンコ遊技機1は、図2に示すように、液晶表示装置16の上方に、所定の遊技状態となったことを遊技者に報知する効果音や音声などを出力するスピーカ18L,18R、図4に示すように、遊技盤4の下部に、所定の遊技状態となったことを所定のパターンで点灯・消灯することによって報知する装飾ランプ19L,19R、上述したカードユニット84により貸し出された遊技球および始動入賞口9、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dにより賞球された遊技球を上皿6aに払い出す払出装置81(図6参照)等を具備している。
また、パチンコ遊技機1の背面側には、図3に示すように、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行するか否かを判定する主制御回路30を備える主制御基板21、映像および音声等の演出を制御する副制御回路40を備える副制御基板22、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25、およびバックアップクリアスイッチ26が、それぞれ配置されている。
さらに、図4に示すように、遊技領域4aの上部には、特別図柄を変動表示させる保留球数(特別図柄保留個数)を報知する4つの特別図柄保留ランプR1〜R4が設けられており、左側の2つの特別図柄保留ランプR1,R2と右側の2つの特別図柄保留ランプR3,R4との間には、特別図柄Jおよび普通図柄Nを表示する特別図柄表示装置16bおよび普通図柄Nを表示する普通図柄表示装置16cが設けられている。特別図柄Jは、大当りか否の判定の結果を示す図柄であり、特別図柄Jとしては、「−」、「3」、「7」の3種類の図柄が表示される。また、普通図柄表示装置16cは、特別図柄Jの表示位置の側方に配置されたLEDランプからなり、普通図柄Nは、普通図柄表示装置16cの色によって表示される。さらに、特別図柄表示装置16bと表示領域16aの間には、普通図柄を変動表示させる保留球数(普通図柄保留個数)を報知する普通図柄保留ランプr1〜r4が設けられている。
これらの特別図柄Jのうち、「3」、「7」が大当り特別図柄となる。特に、「3」は通常大当り特別図柄となり、「7」は確変大当り特別図柄となる。また、「−」ははずれ特別図柄となる。さらに、普通図柄Nとしては、LEDランプが赤く点灯したときにはずれ普通図柄となり、緑色に点灯したときに当り普通図柄となる。
表示領域16aに停止表示される装飾図柄Dは、特別図柄Jに対応しており、特別図柄Jが「−」である場合には、3桁の数字列がゾロ目でない数字列(はずれ対応図柄)が停止表示され、特別図柄Jが「3」のときには、偶数の3桁からなるゾロ目の数字列(通常大当り対応図柄)が停止表示され、特別図柄Jが「7」のときには、奇数の3桁からなるゾロ目の数字列(確変大当り対応図柄)の停止表示がなされる。
また、遊技球が所定時間、たとえば3分間連続して発射された場合には、特典ゲームが行われる。特典ゲームでは、始動入賞口9の羽根9aが所定時間、たとえば5秒間開放するか、始動入賞口9に所定個数、たとえば5個の遊技球が入賞するまで継続する。このように、特典ゲームとして始動入賞口9の羽根9aが開放することによって、遊技球の払出しを多く受けることができるとともに、特別図柄ゲームを多く行うことができるという特典が付与される。
図6は、図1〜図5に示すパチンコ遊技機1の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。パチンコ遊技機1は、上述した主制御回路30、副制御回路40、払出・発射制御回路80、電源供給ユニット24を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40および払出・発射制御回路80にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。主制御回路30は、メインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32およびメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34とコマンド出力ポート35を有している。
メインCPU31は、後述するカウントスイッチ11CSなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM32に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して副制御回路40に各種のコマンドを送信する。メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態の消化などにより、通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態である大当り遊技状態との間を移行制御している。
遊技状態としては、大当り遊技状態、通常遊技状態および特別遊技状態が設定されており、このうちの特別遊技状態としては、確変遊技状態および時短遊技状態が設定されている。確変遊技状態では、通常遊技状態よりも、メインCPU31における大当り抽選の当選確率を高く設定されて、大当り遊技状態に移行しやすくされている。しかも、普通図柄の変動時間が短縮されるとともに、普通図柄の当選確率を高く設定しており、通常遊技状態のときよりも単位時間あたりに始動入賞口9の羽根9aを開きやすくして、始動入賞口9への入賞割合を高めている。
また、時短遊技状態では、通常遊技状態よりも普通図柄の当選確率を高く設定したり、普通図柄の変動時間を短縮したりすることにより、特別図柄の変動回数を短時間で多くする。さらに、単位時間当たりに始動入賞口9の羽根9aを開きやすくして、始動入賞口9への入賞割合を高めている。こうして、短時間で多くの大当り抽選を行うことを可能とすることにより、結果として大当り遊技状態に移行しやすくしている。
メインCPU31は、これらの遊技状態の移行制御を行っている。具体的に、大当り遊技状態にある場合、所定の大当り遊技状態終了条件が満たされた場合に、遊技状態を確変遊技状態または時短遊技状態のいずれかに移行させる。また、確変遊技状態または時短遊技状態にある場合には、始動入賞口9に遊技球が入賞し、この遊技球を始動入賞口スイッチ9Sが検出することを条件に、所定の大当り抽選を行う。
主制御回路30では、始動入賞口9を遊技球が通過して始動入賞口スイッチ9Sから検出信号が送信された際に、特別図柄保留個数に1が加算される。特別図柄保留個数は、0〜4までの数値を記憶するものであり、特別図柄保留個数が4である場合には、始動入賞口スイッチ9Sから検出信号が送信されても、特別図柄保留個数は4のままとされる。また、特別図柄Jの変動表示が終了した際に、特別図柄保留個数が1〜4の場合には特別図柄保留個数から1が減算され、特別図柄保留個数が0の場合はそのままとされる。
メインROM32には、所定の乱数発生プログラムが記憶されており、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出した際、メインCPU31は、所定の大当り抽選および普通当り抽選を行う。大当り抽選では、複数の乱数、本実施形態では0〜299までの乱数を有する大当り判定用乱数カウンタから1つの大当り判定用乱数を取得する。大当り抽選の結果として取得した大当り判定用乱数を大当り判定テーブルに参照することにより、遊技状態の移行制御を行う。また、普通当り抽選では、複数の乱数、本実施形態では0〜299までの乱数を有する普通当り判定用乱数カウンタから1つの普通当り判定用乱数を取得する。普通当り抽選の結果として取得した普通当り判定用乱数を普通当り判定テーブルに参照することにより、始動入賞口9の羽根9aの開閉制御を行う。
さらに、メインCPU31は、特別図柄決定テーブルから選択された特別図柄を表示結果として特別図柄表示装置16bに表示させる。メインCPU31は、大当り抽選の結果を特別図柄決定テーブルに参照して特別図柄を決定する。大当り抽選に落選してはずれが選択された場合には、特別図柄決定テーブルから「−」を選択し、図4および図6に示す特別図柄表示装置16bに特別図柄として表示させる。また、大当り抽選に当選して大当りが選択された場合には、上記の大当り抽選で用いられた乱数とは別個に確変決定抽選を行う。確変決定抽選を行うにあたり、複数の確変決定乱数として、たとえば0〜9の乱数から1つの確変決定乱数(大当り用図柄乱数値)を取得する。このときに、取得された確変決定乱数の乱数値が偶数である場合には、通常大当りとなる図柄「3」を選択して特別図柄表示装置16bに表示させる。また、取得された乱数値が奇数である場合には、確変大当りとなる図柄「7」を選択して特別図柄表示装置16bに表示させる。また、メインCPU31は、選択された特別図柄に基づいて、図柄指定コマンドを決定する。主制御回路30は、メインCPU31で決定した図柄指定コマンドを副制御回路40に送信する。
さらに、メインCPU31は、変動パターンテーブルを参照して、変動パターンコマンドを決定する。この変動パターンコマンドを決定するための変動パターン決定抽選は、上記の大当り抽選および確変決定抽選とはさらに別個に行われる。変動パターン決定抽選では、複数の乱数たとえば0〜99の乱数から1つの変動パターン決定乱数を取得する。
メインROM32には、メインCPU31が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。また、メインROM32には、大当り判定テーブル、特別図柄決定テーブル、変動パターン決定テーブル、および複数種類の駆動データなどが記憶されている。メインRAM33はメインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。
メインRAM33には、図柄指定コマンド、変動パターンコマンド、図柄確定コマンド、大当り遊技開始コマンド、確変遊技状態や時短遊技状態といった状態コマンドなどの各種コマンドを副制御回路40に送信するための送信バッファが設けられている。また、メインRAM33には、普通図柄記憶領域が設定されており、普通図柄記憶領域には、4つのデータ(1)〜(4)がそれぞれ記憶されている。これらのデータは、変動表示した後に停止される普通図柄の種類に対応するデータである。初期リセット回路34は、リセット信号をメインCPU31に定期的に出力する。初期リセット回路34から出力されるリセット信号により、メインCPU31は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路30には、カウントスイッチ11CSをはじめとする各スイッチ等が接続されている。カウントスイッチ11CSは大入賞口11に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。一般入賞口スイッチ12Sは各一般入賞口12a〜12dに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。作動ゲートスイッチ10Sは普通図柄作動ゲート10を通過する遊技球の検出信号を主制御回路30に送信する。
主制御回路30では、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過して作動ゲートスイッチ10Sから検出信号が送信された際に、普通図柄保留個数に1が加算される。普通図柄保留個数は、0〜4までの数値を記憶するものであり、普通図柄保留個数が4である場合には、作動ゲートスイッチ10Sから検出信号が送信されても、普通図柄保留個数は4のままとされる。また、普通図柄Nの変動表示が終了した際に、普通図柄保留個数が1〜4の場合には普通図柄保留個数から1が減算され、普通図柄保留個数が0の場合はそのままとされる。始動入賞口スイッチ9Sは始動入賞口9に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
始動口ソレノイド9Lは始動入賞口9に設けられた一対の羽根9aを開閉させ、大入賞口ソレノイド11Lは大入賞口11に設けられたシャッタを開閉させる。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
また、パチンコ遊技機1では、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を送信し、主制御回路30がその検出信号を受信したときに、主制御回路30におけるメインCPU31は、上記の大当り抽選を行う。メインCPU31は、検出信号に基づく大当り抽選が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数と同数の特別図柄保留ランプR1〜R4を点灯させる。
さらに、大当り抽選の結果の大当りが通常大当りである場合は、大当り遊技状態終了後に、時短遊技状態に移行する。また、大当りが確変大当りである場合は、大当り遊技状態終了後に、確変遊技状態に移行する。一方、大当り抽選の結果がはずれとなった場合には、大入賞装置の開閉制御を行うことはないが、大当りとなった場合には、大入賞口11を開閉制御する。
また、メインCPU31は、大当り遊技状態の際には、大入賞口11を所定回数開閉する開閉制御を行う。この開閉制御では、大入賞口11を開放し、この開放が開始され、大入賞口11を閉鎖する変換条件が満たされると大入賞口11を閉鎖するラウンド制御が行われる。ラウンド制御は、所定の上限回数、本実施形態では15回繰り返される。ここでの大入賞口11を閉鎖する変換条件とは、大入賞口11が開放した後、所定個数、たとえば10個の遊技球が大入賞口11に入賞するか、あるいは大入賞口11の開放時間が所定時間、たとえば30秒間開放を継続したこととされている。
さらに、メインCPU31では、発射ハンドル7によって発射操作が行われている時間を計測している。メインCPU31は、発射ハンドル7が所定時間、たとえば3分間操作されたか否かを判断し、その判断結果に応じて始動口ソレノイド9Lを駆動させ、始動入賞口9の羽根9aの開閉操作を行わせている。メインCPU31は、駆動制御手段、連続発射時間計測手段および発射時間検出手段を構成する。
また、メインCPU31は、発射ハンドル7を操作することなく、またはストップボタン7bを操作するなどによって、遊技球の発射操作が停止されたことを検出している。メインCPU31では、始動入賞口9の羽根9aが開放しているときに、このような発射操作の停止されたことを検出し、この検出態様によって始動口ソレノイド9Lによって、始動入賞口9の羽根9aを閉鎖させる制御を行う。メインCPU31は、発射停止検出手段を構成する。
さらに、メインCPU31は、始動入賞口9の羽根9aが開放されている時間を計測している。メインCPU31では、所定の条件を満たすことによって開放した羽根9aの開放時間が、所定の時間を経過した場合に、始動口ソレノイド9Lによって、始動入賞口9の羽根9aを閉鎖させる制御を行う。メインCPU31は、駆動変化条件成立検出手段および第二発射時間検出手段を構成する。
また、メインCPU31は、始動入賞口スイッチ9Sが検出した始動入賞口9への遊技球の入賞球数を普通電動役物(以下「電役」という)入賞カウンタによって計数する。普通電役入賞カウンタでは、一回の始動入賞口9の羽根9aの開放によって始動入賞口9に入賞した遊技球の球数を計数する。メインCPU31では、所定の条件を満たすことによって羽根9aが開放した後、始動入賞口9に所定数の遊技球が入賞した場合に始動口ソレノイド9Lによって、始動入賞口9の羽根9aを閉鎖させる制御を行う。メインCPU31は、計数手段を構成する。
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがい、液晶表示装置16を用いた識別図柄の可変表示、リーチ演出、予告演出といった演出に必要な制御を行う一方、所定の画像を液晶表示装置16に表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ18L、18Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ19L、19Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
この副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42と、サブRAM43およびコマンド入力ポート48を有し、画像制御回路50と、音声制御回路60、およびランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力したコマンドおよび選択ボタン20b,20c、決定ボタン20aからの信号にしたがいサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60およびランプ制御回路70を作動させる。サブROM42にはサブCPU41が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。また、サブRAM43はサブCPU41が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶されている。さらに、サブRAM43には、主制御回路30から送信される図柄指定コマンドおよび変動パターンコマンドなどの各種コマンドを格納するための受信バッファが設けられている。
サブROM42は、装飾図柄Dを決定するための装飾図柄決定用テーブルを記憶している。サブCPU41は、装飾図柄決定用乱数値を一つ選択し、選択した装飾図柄決定用乱数値と、主制御回路30から送信される図柄指定コマンドとをサブROM42に記憶された装飾図柄決定用テーブルに参照して装飾図柄を決定する。また、サブCPU41には、決定した装飾図柄および主制御回路30から送信された変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄における各図柄要素を可変表示させ、変動表示から停止表示に至るまでの表示制御を行う。
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM(画像記憶手段)54a,54bとを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置16に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52はVDP51から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路53はサブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54aには、装飾図柄、キャラクタ、背景などを示す画像のデータ(画像データ)を記憶し、画像データROM54bには、各種画像データを液晶表示装置16に表示させるための画像データを記憶している。VDP51は、サブCPU41から出力される装飾図柄に対応する画像データを画像データROM54a,54bから読み出し、この画像データに基づく図柄等の画像を液晶表示装置16に表示させる。
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(以下「AMP」という)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示にしたがい、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。AMP62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ18L、18Rに供給して音声を出力させる。音声データROM63は予告演出、リーチ演出、大当り演出などに用いられる音楽、音声、効果音などのデータ(音声データ)を記憶している。
ランプ制御回路70は、装飾ランプ19L、19Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPU41からの指示にしたがい、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ19L、19Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
払出・発射制御回路80は、主制御回路30の制御にしたがい払出装置81と、発射ハンドル7および発射モータを有する発射装置82とを作動させて、所定数の遊技球を賞球として払出させるとともに、遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、副制御回路40、主制御回路30および払出・発射制御回路80への電力供給を行う。
(パチンコ遊技機の動作内容)
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30および副制御回路40による制御処理の手順について、図7〜図16までのフローチャートを参照して説明する。図7はパチンコ遊技機1において、電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
(メイン制御処理の動作手順)
図7に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期設定処理を行い(S1)、次に、特別図柄制御処理(S2)を行う。特別図柄制御処理では、遊技球が始動入賞口9に入賞した際に、遊技状態を大当り遊技状態に移行させるか否かの判断を行って特別図柄を決定するとともに、決定された特別図柄に応じた図柄指定コマンドを副制御回路40に送信する。また、大当り遊技状態に移行した際には、大入賞口11の開放制御を行う。
その後、普通図柄制御処理を行う(S3)。普通図柄制御処理では、遊技球が普通図柄作動ゲート10を通過した際に、普通図柄を決定する。普通図柄制御処理については、さらに後に詳しく説明する。普通図柄制御処理に続いて乱数更新処理を行う(S4)。以後、このステップS2〜ステップS4の工程を順次実行する繰返ルーチンに進む。
次に、普通図柄制御処理について説明する、図8は、普通図柄制御処理の手順を示すフローチャートである。普通図柄制御処理では、まず、制御状態フラグをロードする(S11)。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における普通図柄表示装置16cを用いた普通図柄ゲームの状態を示すフラグであって、メインCPU31が後続の各ステップいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、普通図柄記憶チェック処理(S12)が行われる。普通図柄記憶チェック処理は、図9に示すフローチャートの手順に沿って行われる。普通図柄記憶チェック処理を開始すると、メインCPU31は、制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示すデータ“00”か否かを判断する(S21)。その結果、 “00”でなければ処理を終了する。また、“00”である場合には、作動ゲート10を通過した際に保留された保留個数が“0”か否かを判定する(S22)。その結果、保留個数が“0”であれば処理を終了する。一方、保留個数が“0”でなければ、普通図柄当り判定処理を行う(S23)。普通図柄判定処理は、遊技球が普通図柄作動ゲート10を通過した際に抽出した普通当り判定用乱数値に基づいて、普通当り判定テーブルをサーチすることによって行われる。その結果、普通当りである場合には、当り図柄および当りフラグ“77”をセットし、普通当りでなければはずれ図柄をセットして次のステップに進む。
普通図柄当り判定処理が済んだら、変動短縮フラグが“33”であるか否かを判断する(S24)。変動短縮フラグが“33”であるか否かは、特別図柄制御処理で決定される遊技状態が通常遊技状態、確変遊技状態、および時短遊技状態のいずれであるかによって判断される。具体的に、遊技状態が確変遊技状態または時短遊技状態の際に変動短縮フラグ“33”がセットされ、通常遊技状態では変動短縮フラグはセットされない。
変動短縮フラグが“33”であるか否かの判断の結果、変動短縮フラグが“33”である場合には、普通図柄Nの変動時間を短縮させるために、5.1秒変動パターンコマンドデータをセットするとともに、普通図柄待ち時間タイマを5.1秒にセットする(S25)一方、変動短縮フラグが“33”でない場合には、普通図柄Mの変動時間を短縮させないことから、30秒変動パターンコマンドデータをセットするとともに、普通図柄待ち時間タイマを30秒にセットする(S26)。
続いて、制御状態フラグに普通図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットする(S27)。その後、今回の普通図柄Nの変動表示に用いられた記憶領域をクリアし(S28)、普通図柄記憶チェック処理を終了する。
図8に示すフローに戻り、普通図柄記憶チェック処理が済んだら、普通図柄変動時間管理処理(S13)が行われる。普通図柄変動時間管理処理は、図10に示すフローチャートの手順に沿って行われる。普通図柄変動時間管理処理では、まず制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す“01”であるか否かを判断する(S31)。その結果、データが“01”でない場合には、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
一方、データが普通図柄変動時間管理を示す“01”である場合には、図9に示すステップS25またはステップS26でセットした普通図柄待ち時間タイマが“0”となっているか否かを判断する(S32)。その結果、普通図柄待ち時間タイマが“0”となっていないと判断した場合には、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
また、普通図柄待ち時間タイマが“0”となっていると判断した場合には、制御状態フラグに普通図柄表示時間管理を示すデータ“02”をセットする(S33)。それから、確定後待ち時間である0.5秒を普通図柄待ち時間タイマにセットする(S34)。こうして、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
図8に示すフローに戻り、普通図柄変動時間管理処理が済んだら、普通図柄表示時間管理処理(S14)が行われる。普通図柄表示時間管理処理は、図11に示すフローチャートの手順に沿って行われる。普通図柄表示時間管理処理を開始すると、まず、制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す“02”か否かを判定する(S41)。その結果、制御状態フラグが“02”でなければ普通図柄変動時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが“02”であれば、普通図柄変動時間管理処理のステップS34でセットされた待ち時間タイマ(t)が“0”か否かを判断する(S32)。ここで待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ普通図柄表示時間管理処理が終了する。また、待ち時間タイマ(t)が“0”であれば、図9に示す普通図柄当り判定処理(S23)で行われた普通図柄当り判定の結果が普通当りであるか否か(当りフラグが“77”であるか)を判定する(S43)。
その結果、普通当りでないと判定した場合には、制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了を示すデータ“04”をセットして(S44)、普通図柄表示時間管理処理を終了する。一方、普通当りであると判断した場合には、特典開放中であるか否かを判断する(S45)。特典開放中であるか否かの判断は、後に説明するステップS86でセットされる特典開放中フラグがセットされているか否かによって行う。その結果、特定開放が行われている場合には、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
一方、特典開放中でないと判断した場合には、変動短縮フラグが“33”であるか、換言すれば、遊技状態が確変遊技状態または時短遊技状態であるか否かを判断する(S46)。その結果、変動短縮フラグが“33”である場合には、確変・時短時普通電動役物開放設定を行う(S47)。確変・時短時普通電役開放設定では、始動入賞口9の羽根9aが1.8秒間×3回の開放を行うように設定を行う。それから、普通電役開放時間タイマを6.7秒にセットする(S48)。始動入賞口9の羽根9aは、0.6秒間のインターバルをおいて1.8秒間の開放を行うため、普通電役開放時間タイマを6.7秒にセットする。
また、ステップS46で変動短縮フラグが“33”でないと判断した場合には、通常時普通電役開放設定を行う(S49)。通常時普通電役開放設定では、始動入賞口9の羽根9aが0.3秒間×1回の開放を行うように設定を行う。それから、普通電役開放時間タイマを0.3秒にセットする(S48)。
こうして、普通電役開放時間タイマをセットしたら、制御状態フラグに普通電役開放を示すデータ“03”をセット(S51)し、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
図8に示すフローに戻り、普通図柄表示時間管理処理が済んだら、普通電役開放処理(S15)が行われる。普通電役開放処理は、図12に示すフローに沿って行われる。図12に示すように、普通電役開放処理では、まず、制御状態フラグが普通電役開放処理を示す“03”であるか否かを判断する(S61)。その結果、データが“03”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
一方、データが普通電役開放処理を示す“03”であると判断した場合には、普通電役入賞カウンタが4以上であるか否かを判断する(S62)。その結果、普通電役入賞カウンタが4以上でなく、3以下である場合には、図11に示すステップS48またはステップS50でセットされた普通電役開放時間タイマが0であるか否かを判断する(S63)。その結果、普通電役開放時間タイマが0でないと判断した場合には、普通電役開放処理を終了する。
また、ステップS62で普通電役入賞カウンタが4以上であるか、またはステップS63で普通電役開放時間タイマが0であると判断された場合には、制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了を示すデータ“04”をセットする(S64)。その後、普通電役閉鎖設定を行う(S65)。普通電役閉鎖設定では、始動口ソレノイド9Lの駆動を停止する処理を実行する。こうして普通電役閉鎖設定が済んだら、普通電役開放処理を終了する。
図8に示すフローに戻り、普通電役開放処理が済んだら、普通図柄ゲーム終了処理を行う。普通図柄ゲーム終了処理は、図13に示すスローチャートの手順に沿って行われる。図13に示すように、普通図柄ゲーム終了処理では、まず制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示すデータ“04”であるか否かを判断する(S71)。その結果、普通図柄ゲーム終了処理を示す“04”でない場合には、普通図柄ゲーム終了処理を終了する。
一方、制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す“04”である場合には、普通図柄保留個数を1つ減算する(S72)。その後、普通図柄記憶領域のデータ(1〜4)を(0〜3)へシフトさせる(S73)。具体的に、データ(1)をデータ(0)に、データ(2)をデータ(1)に、データ(3)をデータ(2)に、データ(4)をデータ(3)にそれぞれシフトさせる。
それから、普通図柄記憶領域のデータ(4)にクリアデータをセットする(S74)。そして、制御状態フラグを普通図柄記憶チェックを示すデータ“00”にセットする(S75)。こうして、普通図柄ゲーム終了処理を終了する。
図8に示すフローに戻り、普通図柄ゲーム終了処理が済んだら、特典ゲーム処理を行う。特典ゲーム処理は、図14に示すフローチャートの手順に沿って行われる。図14に示すように、特典ゲーム処理では、特典開放中であるか否かを判断する(S81)。特典開放中であるか否かの判断は、図11に示すステップS45と同様にして行われる。
その結果、特典開放中でないと判断した場合には、発射中信号の入力があったか否かを判断する(S82)。発射中信号は、発射ハンドル7が操作されて発射モータに電流が供給されているとともに、発射制御ボタン7bが操作されていない状態となっていることによって主制御回路30に出力される。この発射中信号の有無によって、発射中信号の入力の有無を判断する。
ステップS82において発射中信号の入力がないと判断した場合には、発射タイマをセットする(S83)。発射タイマには、3分がセットされる。この発射タイマは、システムタイマ割込処理中におけるタイマ更新処理において更新される。
一方、ステップS82において発射中信号の入力があったと判断した場合には、発射タイマが0以下となっているか否かを判断する(S84)。発射タイマが0以下となっていないと判断した場合には、特典ゲーム処理を終了する。一方、発射タイマが0以下となっている場合には、制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示すデータ“00”または普通図柄変動時間管理を示すデータ“01”となっているか否かを判断する(S85)。
その結果、制御状態フラグが“00”または“01”のいずれにもなっていないと判断した場合には、特典ゲーム処理を終了する。一方、制御状態フラグが“00”または“01”のいずれになっている場合には、普通電役開放設定を行うとともに、特典開放中フラグをセットし、さらに特典開放中コマンドをセットする(S86)。
それから、特典開放タイマをセットするとともに、発射タイマをリセットする(S87)。特典開放タイマには、5秒がセットされる。この特典開放タイマは、システムタイマ割込処理中におけるタイマ更新処理において更新される。
また、ステップS81において特典開放中であると判断した場合には、発射中信号の入力があったか否かを判断する(S88)。その結果、発射中信号の入力があると判断した場合には、特典開放タイマが0であるか否かを判断する(S89)。このとき、特典開放タイマが0でないと判断した場合には、始動入賞口9の羽根9aが開放した後、始動入賞口9に入賞した遊技球の入賞個数が5個以上であるか否かを判断する(S90)。
その結果、始動入賞口9への入賞個数が5個以上であると判断した場合には、特典開放タイマをリセットする(S91)。また、ステップS88において、発射中信号の入力がないと判断した場合にも特典開放中タイマをリセットする(S92)。
このように、特典タイマがリセットされ(S91,S92)、またはステップS89で特典開放タイマが0であると判断された場合には、普通電役閉鎖設定を行うとともに、特典開放中フラグをクリアし、さらには特典開放終了コマンドをセットする(S93)。こうして、特典ゲーム処理を終了する。また、ステップS90において、入賞個数が5個以上ではないと判断した場合にも、特典ゲーム処理を終了する。
(システムタイマ割込処理の動作手順)
主制御回路30では、上述したメイン制御処理とともに、割込許可フラグが設定されていることを条件に、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、定期的(たとえば2msごと)にメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を図15に示すフローチャートに沿って実行している。以下、システムタイマ割込処理の手順を図15に示すフローチャートを参照して説明する。
図15に示すように、メインCPU31は、システムタイマ割込処理を開始すると、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された、メイン制御処理における実行中のプログラムアドレスデータ等を一旦退避させ(S101)、乱数更新処理を行う(S102)。乱数更新処理では、メインCPU31が、大当り判定用の乱数値や大当り図柄決定用の乱数値を更新する処理を行う。乱数更新処理が済んだら、スイッチ入力検出処理を行う(S103)。
スイッチ入力検出処理では、賞球関連スイッチの入力チェック、特別図柄ゲーム関連のスイッチ入力チェック、普通図柄関連のスイッチ入力チェックを行う。普通図柄ゲーム関連のスイッチ入力チェックでは、作動ゲートスイッチ10Sの検出信号の出力チェックを行い、作動ゲートスイッチ10Sからの出力があると、始動記憶数カウンタが4未満のときに以下の処理を行う。また、始動記憶数カウンタが4以上の場合には、以下の処理を行わない。
そして、普通当り判定用乱数カウンタから普通当り判定用乱数値を抽出する。また、抽出した普通当り判定用乱数値はメインRAM33に記憶され、ステップS23における普通図柄当り判定処理に用いられる。これをもってスイッチ入力検出処理を終了する。
スイッチ入力検出処理が済んだら、タイマ更新処理を行う(S104)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。タイマ更新処理の後は、遊技情報データ生成処理を行う(S105)。遊技情報データ生成処理では、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成する。それから、メインRAM33に記憶されているデータに基づき各ソレノイド、モータのON,OFFを制御するなどして出力処理を行い(S106)、続いて、各種コマンドを出力するコマンド出力を行う(S107)。コマンド出力では、送信バッファにセットされている特典開放中コマンドや特典開放終了コマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。
続いて、ランプ制御処理(S108)および払出処理(S109)を行う。ランプ制御処理では、ランプ点滅コマンドを副制御回路40に出力する。また、払出処理では、賞球数を示すデータを含む賞球コマンドを払出装置81に出力する。なお、払出装置81は賞球コマンドに対応する賞球の払出しを行う。払出処理が済んだら、退避させたメイン制御処理のプログラムアドレスデータ等のレジスタを復帰させ(S110)、メイン制御処理を中断した(退避させた)時点から再開する。その後、メインRAM33の変数、フラグ等を更新して割込許可を行い(S111)、システムタイマ割込処理が終了する。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄制御、音制御、およびランプ制御等を行う。図16は、副制御回路40により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
図16に示すように、サブCPU41では、最初に所定の初期化処理を行い(S121)、次に乱数更新処理を行う(S122)。続いて、主制御回路30から送信され、受信バッファに格納されている各種コマンドのコマンド解析制御処理を行う(S123)。
コマンド解析処理では、主制御回路30から送信される特典開放中コマンド、特典開放終了コマンドに応じて、液晶表示装置16に「特典開放中!」のメッセージおよび始動入賞口9の羽根9aを指す矢印の画像を表示するためのデータをセットする。さらにいうと、特典開放中コマンドを受信した際には、液晶表示装置16に「特典開放中!」のメッセージおよび始動入賞口9の羽根9aを指す矢印の画像を表示し、特典開放終了コマンドを受信した際には、液晶表示装置16に「特典開放中!」のメッセージおよび始動入賞口9の羽根9aを指す矢印の画像の表示を終了するデータをセットする。
コマンド解析制御処理が済んだら、続いて表示制御処理を行う(S124)。表示制御処理では、コマンド解析制御処理で決定された装飾図柄および表示パターンなどに基づいて、図柄表示制御を行い、続いて背景表示制御処理を行う。
その後、音制御処理を行う(S125)。音制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいてスピーカ18L,18Rから発生させる音声に関する音声制御処理を行う。この音声制御処理では、音源IC61は、音声データROM63から音声データを読み出し、音声データを所定の音声信号に変換して、その音声信号をAMP62に供給する。このAMP62は、音声信号を増幅して、スピーカ18L,18Rから音声を発生させる。
続いて、ランプ制御処理を行う(S126)。ランプ制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいて装飾ランプ19L,19Rの点滅に関するランプ制御処理を実行する。このランプ制御処理では、サブCPU41は、装飾データROM71からランプ装飾パターンを読み出し、ドライブ回路72を介して、装飾ランプ19L,19Rを点滅させる。以降ステップS122〜ステップS126を繰り返し実行する。
本実施形態に係る遊技機では、特別図柄ゲーム、普通図柄ゲーム、および特典ゲームが行われる。ここで、特別図柄ゲームについて説明する。特別図柄ゲームでは、通常遊技状態中に始動入賞口9に遊技球が入賞し、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の検出信号を主制御回路30に出力すると、主制御回路30では大当り抽選を行う。主制御回路30は、大当り抽選の結果に基づいて、大当り遊技状態へ移行するか否かを判定する。大当り抽選に当選して大当り遊技状態へ移行した後は、大入賞口11が最大15回の開閉を繰り返す開閉制御が行われる。
次に、普通図柄ゲームについて説明する。普通図柄ゲームでは、作動ゲート10を遊技球が通過し、作動ゲートスイッチ10Sが遊技球の検出信号を主制御回路30に出力されると、主制御回路30では普通図柄当り抽選を行う。主制御回路30は、普通図柄当り抽選の結果に基づいて、始動入賞口9の羽根9aの開閉制御が行われる。
続いて、特典ゲームについて説明する。特典ゲームでは、遊技球が一定時間(3分間)連続して発射されているかを確認する。そして、3分間連続して遊技球が発射されている場合には、特典として始動入賞口9の羽根9aを所定時間(5秒間)または始動入賞口9に遊技球が5個入賞するまで開放する。
このように、遊技球を3分間連続して発射することで、始動入賞口9の羽根9aが開放する特典が付与されることにより、遊技者は、始動入賞口9の羽根9aを開放させるために、発射操作を中止することなく行うようになる。したがって、遊技球の打出しを促進することにより、パチンコ遊技機1の稼動率の向上を図ることができる。さらに、遊技者は、特典による利益を得ようとするために発射ハンドル7を離したり、発射制御ボタン7bを操作したりして発射操作を中止させることがないようにすることから、遊技性の向上を図ることもできる。
また、始動入賞口9の羽根9aは、5秒間の開放または5個の遊技球の入賞によって閉鎖する。このため、始動入賞口9の羽根9aが長時間にわたり開きっぱなしとなることによって過剰な利益が付与されることによる射幸心の過度の扇情を抑制することができる。
また、特典ゲームにおける特典が与えられる場合には、図17に示すように、液晶表示装置16に「特典開放中!」のメッセージが表示されるとともに、始動入賞口9の羽根9aを指す矢印を表示する。このため、遊技者は、連続して発射操作が行われたことにより、始動入賞口9の羽根9aが開放していることを確実に認識することができる。したがって、遊技者に対して混乱を与えないようにすることができる。
さらに、特典ゲーム中における始動入賞口9の羽根9aが開放している最中に遊技球の発射を停止すると、発射中信号が入力されず、始動入賞口9の羽根9aが閉鎖してしまう。このため、たとえば始動入賞口9の羽根9aが開放した状態で、遊技者が遊技を終えてしまった場合でも、次に遊技を行う遊技者が遊技を行う際には、始動入賞口9の羽根9aは閉鎖した状態から始まることになる。このため、遊技者間での公正さを維持することができる。
また、始動入賞口9の羽根9aは、普通図柄ゲームにおいても開閉制御が行われており、普通図柄ゲームによって始動入賞口9の羽根9aが開放している際には、特典の付与は留保される。そして、普通図柄ゲームによる始動入賞口9の羽根9aの開放が終了した後に、特典としての羽根9aの開放が行われる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図18は、第二の実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。図18に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機は、上記第一の実施形態に係るパチンコ遊技機1と比較して、始動入賞装置90が設けられている点で主に異なる。
始動入賞装置90は、遊技領域4aにおける左下位置に配置されており、始動入賞口91を備えている。上記第一の実施形態に係るパチンコ遊技機1における始動入賞口9のような羽根9aは取り付けられておらず、始動入賞口91の上方位置に、始動入賞口誘導部材92および案内路部材93が設けられている。
始動入賞口誘導部材92には、遊技球が通過可能な通過孔94が形成されている。また、始動入賞口誘導部材92は、図示しないモータによって、左位置および右位置の間で左右に移動可能とされている。また、案内路部材93には、第一案内路95および第二案内路96が形成されている。第一案内路95の出口位置は、始動入賞口91に配置されており、第二案内路96の出口位置は、始動入賞口91から外れた位置に配置されている。また、始動入賞口誘導部材92が左位置に配置されたとき、通過孔94を通過した遊技球は第一案内路95に誘導され、始動入賞口誘導部材92が右位置に配置されたとき、通過孔94を通過した遊技球は第二案内路96に誘導される。
図19(a)に示すように、始動入賞口誘導部材92が左位置に移動した際には、始動入賞口誘導部材92に形成された通過孔94は、第一案内路95の直上位置に配置される。通過孔94を通過した遊技球は、第一案内路95を通過して始動入賞口91に案内され、始動入賞口91に容易に入賞するようになる。また、図19(b)に示すように、始動入賞口誘導部材92が右位置に移動した際には、通過孔94は第二案内路96の直上位置に配置される。通過孔94を通過した遊技球は、第二案内路96を通過して、始動入賞口91から外れた位置に案内され、始動入賞口91への入賞が困難となる。
このような第二の実施形態に係るパチンコ遊技機では、上記第一の実施形態と同様、遊技球が3分間継続して発射された際には、特典が付与される。特典が付与されていない状態(通常遊技状態)では、始動入賞口誘導部材92は、モータによって一定の速度で左右に移動している。ここで、図19(b)に示すように始動入賞口誘導部材92が右位置に配置されているときには、始動入賞口誘導部材92の通過孔94を通過した遊技球は、始動入賞口91への入賞が困難な状態となっている。
この状態から遊技球が3分間連続して発射されることにより、特典が付与される。本実施形態では、特典として、図19(a)に示すように、始動入賞口誘導部材92が左位置に移動する。始動入賞口誘導部材92が左位置に移動すると、通過孔94を通過した遊技球が始動入賞口91に入賞し易くなる。このため、遊技者は、遊技球の払出しを多く受けることができるとともに、特別図柄ゲームを多く行うことができるという特典を受けることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記第一の実施形態では、特典が付与されて始動入賞口9の羽根9aが開放しているときに「特典開放中!」というメッセージを表示して、特典が付与されていることを報知しているが、このような報知をたとえば音声やランプによって行う態様とすることができるし、あるいは報知を行わない態様とすることができる。
また、上記実施形態では、始動入賞口9の羽根9aが特典として開放した後、遊技球の発射が停止された場合には、特典の付与が中止され、羽根9aが閉じるようにされているが、特典の付与が中止されず、羽根9aが閉じない態様とすることもできる。さらに、上記実施形態では、特典の付与が5秒間の開放や5個の遊技球の入賞によって終了とされているが、他の態様での特典の付与の終了とすることもできる。たとえば、一旦特典が付与されると、大当り遊技状態に移行するまで特典が付与される態様としたり、特別図柄が特定回数、たとえば100回変動するまで特典が付与される態様としたりすることもできる。
本発明の第一の実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図である 図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図である。 図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図である。 図1に示す遊技盤の正面図である。 図1に示すパチンコ遊技機の部分断面図である。 パチンコ遊技機の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。 電源を投入したあとに主制御回路により繰返し実行されるメイン制御処理の手順を示すフローチャートである。 普通図柄制御処理の手順を示すフローチャートである。 普通図柄記憶チェック処理の手順を示すフローチャートである。 普通図柄変動時間管理処理の手順を示すフローチャートである。 普通図柄表示時間管理処理の手順を示すフローチャートである。 普通電役開放処理の手順を示すフローチャートである。 普通図柄ゲーム終了処理の手順を示すフローチャートである。 特典ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 メイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。 副制御回路により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。 特典が付与されている状態の遊技盤の正面図である。 第二の実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 (a)は、始動入賞口92が左位置に配置された始動入賞装置の正面図、(b)は、始動入賞口92右左位置に配置された始動入賞装置の正面図である。
符号の説明
1…パチンコ遊技機、4…遊技盤、7A,7B…選択肢選択ボタン(Aボタン,Bボタン)、9…始動入賞口、11…大入賞口、16…液晶表示装置、16a…表示領域、21…主制御基板、22…副制御基板、30…主制御回路、31…メインCPU、40…副制御回路、41…サブCPU、50…画像制御回路、60…音声制御回路、70…ランプ制御回路、80…払出・発射制御回路、D…装飾図柄、DC…中図柄、DL…左図柄、DR…右図柄、J…特別図柄。

Claims (6)

  1. 遊技者による遊技球の発射操作が可能な発射操作手段と、
    前記発射操作手段の操作により、遊技球を発射する発射装置と、
    遊技球を受け入れやすい入賞容易状態と、遊技球を受け入れ難い入賞困難状態とを変更可能な可変入賞装置と、
    前記可変入賞装置を駆動制御する駆動制御手段と、を備える遊技機であって、
    前記発射操作手段によって発射操作が連続して行われている時間を計測する連続発射時間計測手段と、
    前記連続発射時間計測手段によって所定時間が経過したことを検出する発射時間検出手段と、を備え、
    前記駆動制御手段は、前記発射時間検出手段による検出が行われたときに、前記可変入賞装置を前記入賞容易状態に駆動制御することを特徴とする遊技機。
  2. 前記駆動制御手段により、前記可変入賞装置が前記入賞容易状態に駆動制御されたことを報知する報知手段を備える請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記発射操作手段による発射操作が停止されたことを検出する発射停止検出手段を備え、
    前記駆動制御手段は、前記発射時間検出手段による検出が行われたことによって前記可変入賞装置が前記入賞容易状態に制御されているときに前記発射停止検出手段による検出が行われた場合に、前記可変入賞装置を前記入賞困難状態に駆動制御する請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 所定の駆動変化条件が成立したことを検出する駆動変化条件成立検出手段を備え、
    前記駆動制御手段は、前記発射時間検出手段による検出が行われたことによって前記可変入賞装置が前記入賞容易状態に制御されているときに前記駆動変化条件成立検出手段による検出が行われた場合に、前記可変入賞装置を前記入賞困難状態に駆動制御する請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
  5. 前記発射時間検出手段による検出が行われたことによって前記可変入賞装置が前記入賞容易状態となってから、前記発射操作手段による発射操作が所定の発射時間の間連続して行われたことを検出する第二発射時間検出手段を備え、
    前記駆動変化条件成立検出手段は、前記第二発射時間検出手段による検出が行われたときに、所定の駆動変化条件が成立したことを検出する請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記発射時間検出手段による検出が行われたことによって前記可変入賞装置が前記入賞容易状態となってから、前記可変入賞装置に入賞した遊技球の数を計数する計数手段を備え、
    前記駆動変化条件成立検出手段は、前記計数手段により、所定数の遊技球の入賞が計数されたときに、所定の駆動変化条件が成立したことを検出する請求項4または請求項5に記載の遊技機。
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