JP2007082352A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 減速ギアを必要とせず、直接に負荷に接続可能な高駆動力、低慣性、軽量のリニアアクチュエータを提供する。
【解決手段】 互いに一定の間隔を隔てて位置し、同一方向(Z方向)に平行に延びる複数の第1磁石配列3a,3cと、隣接する第1磁石配列の間に間隔を隔てて位置し、Z方向に平行に延びる1又は複数の第2磁石配列3bと、第2磁石配列を空隙を隔てて取り囲むように巻かれた複数の可動コイル2からなりZ方向に移動可能に案内された1又は複数の可動子1と、各可動コイルに電流を流す電流印加装置20とを備える。第1磁石配列と第2磁石配列は、交互に異極になるように直線状に配列された複数の柱状永久磁石5からなる。各可動コイル2に電流を流すことにより可動子1をZ方向に移動する駆動力を発生させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械ロボットやヒューマノイド系ロボット、介護ロボットにおいて、低速で直線的な駆動力を発生するリニアアクチュエータに関する。
従来、ロボットの駆動機構として、回転電動機と減速機を組み合わせた方式が広く一般に採用されている。これは、効率の点から高速回転を必要とする回転電動機の駆動力をロボット等で必要される低速の回転運動へ、減速ギア機構を用いてインピーダンス変換する必要があるためである。
しかし、回転電動機と減速機を組み合わせた方式では、構造が複雑で重量が大きくなること、ギアの慣性運動のために、機敏な反転動作を行いにくいこと、ギアの摩擦のためにエネルギーロスが大きいこと、さらに反復運動に伴うギアへの反力のためにギアシャフトなどの構成部品に過大な応力が加わり、その寿命が短くなるという問題がある。
振り返って考えると、ロボット、特にヒューマノイドロボットにおいては、動物の筋肉がそうであるように、往復直線運動を行う駆動機構を使用する方式の方が構造が単純となり軽量化、高効率化も可能と考えられる。
電気エネルギーを直線運動に直接変換するモータとして、種々の永久磁石リニアモータが開発され、制御機器、電子機器、半導体や液晶製造関連機器等において広く使用されるようになってきている(例えば特許文献1〜6)。
永久磁石リニアモータの例として、円柱状の永久磁石をシャフトに用い、可動子として空芯コイルを用いた特許文献1、2のシャフトモータがあり、高速のレスポンスが可能なデバイスとして近年注目されて、産業機器において広く使用されるようになった。
また従来の永久磁石同期モータを直線形状に展開した形状をもつ永久磁石リニアモータ、特許文献3が開示されている。平面状の周期永久磁石配列と、これに対向するように走行する複数個のティースを設けた電機子コアに巻かれた巻き線に電流を流すことにより直線運動をする永久磁石リニアモータであり、高精度の位置決め装置として実用化されている。
また2枚の平面状の永久磁石配列の間に、磁性体、例えば鉄の磁極を配置し、永久磁石と中央の磁極との間に発生する磁界を利用して、中央の磁極を取り囲むように巻いた可動子コイルに電流を流すことによって可動子を駆動する方式が、特許文献4に開示されている。その構造は図11に示すように、本発明の構造に類似しているが、文献4では、中央に磁性体の磁極を配置しているのに対して、本発明では中央の磁極に永久磁石配列を用いることで、効率よく高い磁場を発生する。
また2枚の鉄等の磁性体で出来た磁極の間に、永久磁石配列を配置し、永久磁石と両側の磁極との間に発生する磁界を利用して、二つの空隙に挿入した可動子コイルに電流を流すことによって可動子を駆動する方式が、特許文献5に開示されている。
また同じ向きの2枚の永久磁石配列を2枚、空隙を介して平行に配置し、永久磁石どうしの間に発生する磁界を利用して、空隙に挿入した可動子コイルに電流を流すことによって可動子を駆動する方式が、特許文献6に開示されており、位置決め装置のモータとして実用化されている。
US Pat.4,460,855,“LINIAR MOTOR” 特開昭59−6764号、「リニアモータ」 特開2003−299342、「リニアモータ」 US Pat.6,163,091,“LINEAR MOTOR WITH COMMUTATION COIL“ US Pat.Re.34,674,“LINIAR MOTOR” US Pat.4,758,750,“LINEAR MOTOR OF MOVING−COIL TYPE”
特許文献1、2の方式では、発生できる駆動力が小さいこと、逆に大きな駆動力を得るにはコイルに大電流を流す必要があり、コイルの発熱と冷却が問題であり大きな駆動力を要するロボットには適さないという問題がある。
また、特許文献2の方式では、磁気回路に鉄を多く用いており、大きな重量の割に駆動力が小さいという問題がある。
また、特許文献3の方式では、中央の磁極に鉄を用いて両側に配置した永久磁石から誘導される磁界を使うために、大きな磁界が得られず、駆動力が小さいという問題がある。また中央の磁極が鉄のために重量が大きいという問題がある。
また、特許文献4の方式では、磁気回路に鉄を多く用いており、重量が大きいという問題がある。
また、特許文献5の方式では、磁気回路に鉄を多く用いており、重量が大きいという問題と、可動子コイルを小型化しにくいという問題がある。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、減速ギアを必要とせず、直接に負荷に接続可能な高駆動力、低慣性、軽量のリニアアクチュエータを提供することにある。
本発明によれば、互いに一定の間隔を隔てて位置し、同一方向に平行に延びる複数の第1磁石配列と、
隣接する前記第1磁石配列の間に間隔を隔てて位置し、前記方向に平行に延びる1又は複数の第2磁石配列と、を備え、
前記第1磁石配列と第2磁石配列は、交互に異極になるように直線状に配列された複数の柱状永久磁石からなり、
さらに、前記第2磁石配列を空隙を隔てて取り囲むように巻かれた複数の可動コイルからなり前記方向に移動可能に案内された1又は複数の可動子と、
前記各可動コイルに電流を流す電流印加装置と、を備え、
前記各可動コイルに電流を流すことにより可動子を前記方向に移動する駆動力を発生させる、ことを特徴とするリニアアクチュエータが提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記第1磁石配列と第2磁石配列の柱状永久磁石は、その磁化方向が可動子の移動方向に向くように横磁化されており、
かつ第1磁石配列の柱状永久磁石とこれと隣接する第2磁石配列の柱状永久磁石は、磁化の極性が交互に異極となるように配置されている。
また本発明の好ましい別の実施形態によれば、前記第1磁石配列の柱状永久磁石は、その磁化方向が可動子の移動方向と垂直な方向に向くように横磁化されており、
前記第2磁石配列の柱状永久磁石は、その磁化方向が可動子の移動方向に向くように横磁化されており、
第1磁石配列の柱状永久磁石とこれと隣接する第1磁石配列の柱状永久磁石は、磁化の極性が交互に異極となるように配置され、
かつ、第1磁石配列と第2磁石配列は、可動子の移動方向に柱状永久磁石の移動方向幅の半分だけずれた位置にある。
前記第1磁石配列のうち、最外部に位置する磁石配列に、ハルバッハ型磁石配列を使用する、ことが好ましい。
また、前記可動コイルの可動子の移動方向幅は、第1磁石配列又は第2磁石配列の周期長を整数分割した長さに等しい、ことが好ましい。
また前記電流印加装置は、前記各コイル列に電気的な位相制御を施したパルス電流または交流電流を流し、これにより可動子を長距離にわたり前進または後退させる、ことが好ましい。
上記本発明の構成によれば、一方向に延びる第2磁石配列を可動コイルが空隙を隔てて取り囲むように巻かれ、第2磁石配列の両側(左右)に同一方向に平行に延びる第1磁石配列が位置するので、少なくとも3列の磁石配列でその空隙に強力な磁場を効率よく発生し、これにより磁力線の利用効率が上がり、可動子を同一方向に移動する強い駆動力を発生させることができる。
従って、可動子をアクチュエータヘッド等の出力部材に連結することにより、減速ギアを使用せず直接負荷に接続可能な、高駆動力のリニアアクチュエータを実現でき、さらに可動子が軽量のため慣性力が小さく複雑な運動に忠実に追従させることが可能となる。
また、多数の小型の可動コイルを分散してアクチュエータ内に配置し、前記可動コイルを機械的に並列接続して大きな合成出力を得、電気的には直列接続して合成の回路インピーダンスを固体素子を用いた制御回路に適合させ、高いエネルギー効率を得ることができる。
従って小型軽量であり、その重量に対して発生できる駆動力が大きく、ロボット等に適したモータを提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明のリニアアクチュエータの第1実施形態を示す全体斜視図であり、図2は本発明の界磁極と可動子の詳細図であり、図3は図2のXY断面図である。
図1において、本発明のリニアアクチュエータは、第1磁石配列3a,3b、第2磁石配列3b、可動子1、および電流印加装置20を備える。
第1磁石配列3a,3bは、この例では2列であり、互いに一定の間隔を隔てて位置し、同一方向(この図でZ方向)に平行に延びる。なお、第1磁石配列は、3列以上であってもよい。
第2磁石配列3bは、この例では1列であり、隣接する第1磁石配列3a,3bの間に間隔を隔てて位置し、前記方向(Z方向)に平行に延びる。なお、第2磁石配列は、2列以上であってもよい。
可動子1は、第2磁石配列3bを空隙を隔てて取り囲むように巻かれた複数の可動コイル2からなる。またこの可動子1は、前記方向に(Z方向)移動可能に案内されている。なお、可動子1は、第2磁石配列の数に対応して、2列以上であってもよい。
電流印加装置20は、各可動コイル2に電流を流す機能を有する。
図1、図2に示すように、第1磁石配列3a,3bと第2磁石配列3bは、交互に異極になるように直線状に配列された複数の柱状永久磁石5からなる。
すなわち、交互に異極になるように複数の柱状の永久磁石5を直線状に配列して構成した磁石配列3a,3b,3cを空隙を介して並行に配置して構成した界磁極4を、界磁極固定金具6a,6bに固定する。
中央の磁石配列3bを取り巻くように、空隙を介して可動子コイル2を巻き、これを巻き枠8に多数固定し可動子1を構成する。磁石配列3bの上下端には案内レール10を設け、可動子1に取り付けた案内車輪9を通過させ、可動子1が界磁極4の空隙を平行に走行するように案内する。案内車輪9の代わりに、ベアリングを内蔵したリニアスライドを使用してもよい。
可動子コイルの巻き枠8の一端を延長し、界磁極固定金具6bに空けた開口を通過させ、その端をアクチュエータヘッド7に固定する。可動子コイル2に発生する駆動力は可動子コイル巻き枠8を介して、アクチュエータヘッド7に伝えられ出力となる。
図4、図5は界磁極4の具体的な磁石配列である。これらはZX平面の断面図でありは、可動子コイルは図の左右方向、すなわち座標軸のZ方向に移動する。
まず図4(A)はA型磁石配列である。この例において、第1磁石配列3a,3cと第2磁石配列3bの柱状永久磁石5は、その磁化方向が可動子1の移動方向(Z方向)に向くように横磁化されている。
また、第1磁石配列3a,3cの柱状永久磁石5とこれと隣接する第2磁石配列3bの柱状永久磁石5は、磁化の極性が交互に異極となるように配置されている。
すなわち、アクチュエータの軸方向(Z方向)に磁化した柱状永久磁石5をその極性が交互に異極となるように直線状に多数配置して永久磁石5からなる磁石配列3a,3b,3cを構成する。永久磁石の配列3aと3cは同じ磁化を持ち、中央の3bは3a、3cと逆の極性とする。
図4(B)の磁場分布に示すように、A型磁石配列によって、可動子コイル2の断面11a,11bの中を貫くように周回する磁力線12が発生する。可動子コイルの断面11a,11bの位置で磁場が図で上下方向(X方向)に向いており、かつその向きが上下対称となっている。また可動子コイル2に電流を流したとき、その断面11a,11bを流れる電流の向きが必ず逆向きとなるために、磁場と電流の相互作用によって発生するローレンツ力はそれぞれの可動子コイル断面11a,11bでZ方向であり、かつ常に同じ符号となり、Z方向の合成力は足し算される。
柱状磁石の断面寸法をD×Lとし、磁石配列1の間隔をLgとすると、磁力線が経路にそった起磁力から磁気回路のパーミアンスは、解析的な近似計算によって式(1)で与えられる。例えばD=L=2.5mm,L=5mmとするとパーミアンスは2、永久磁石として、保持力Hc=1000kA/m、残留磁場1.2Tというネオジウム石を使用した場合、可動子コイルの位置での磁場強度はおよそB=0.6Tが得られる。
Figure 2007082352
図5(A)は、B型磁石配列である。この例では、第1磁石配列3a,3bの柱状永久磁石5は、その磁化方向が可動子1の移動方向と垂直な方向(X方向)に向くように横磁化されている。
また、第2磁石配列3bの柱状永久磁石5は、その磁化方向が可動子1の移動方向(Z方向)に向くように横磁化されている。
また、第1磁石配列3aの柱状永久磁石5とこれと隣接する第1磁石配列3bの柱状永久磁石5は、磁化の極性が交互に異極となるように配置されている。
さらに、第1磁石配列3a,3bと第2磁石配列3bは、可動子1の移動方向に柱状永久磁石5の移動方向幅の半分だけずれた位置にある。
すなわち、アクチュエータの軸方向(Z方向)に磁化した柱状永久磁石5をその極性が交互に異極となるように直線状に多数配置して永久磁石配列3bを構成する。またアクチュエータの軸と垂直な方向(X方向)に磁化した柱状永久磁石5をその極性が交互に異極となるように直線状に多数配置して永久磁石配列3a,3cを構成する。3a,3cは磁化の符号が互いに逆であり、Z方向には同じ位置にあり、3bはZ方向に柱状永久磁石5の幅の半分だけずれた位置にある。
図5(B)の磁場分布に示すように、可動子コイル11a,11bの断面を貫くように周回する磁力線12が発生する。可動子コイルの断面11a,11bの位置で磁場がこの図で上下方向(X方向)に向いており、かつその向きが上下対称となっている。可動子コイル2に電流を流したとき、その断面11a,11bを流れる電流の向きが必ず逆向きとなるために、磁場と電流の相互作用によって発生するローレンツ力はそれぞれの可動子コイル断面11a,11bでZ方向であり、常に同じ符号となり、Z方向の合成力は足し算される。
柱状磁石の断面寸法をD×Lとし、磁石配列1の間隔をLgとすると、磁力線が経路にそった起磁力から磁気回路のパーミアンスは、解析的な近似計算によって式(2)で与えられる。例えばD=L=2.5mm,L=5mmとするとパーミアンスは2、永久磁石として、保持力Hc=1000kA/m、残留磁場1.2Tというネオジウム石を使用した場合、可動子コイルの位置での磁場強度はおよそB=0.6Tが得られる。
Figure 2007082352
図6、図7は、二種類の可動子コイルの接続手段を示す。可動コイル2の可動子の移動方向幅は、第1磁石配列3a,3c又は第2磁石配列3bの周期長Lを整数分割した長さに等しい。また、電流印加装置20は、各コイル列に電気的な位相制御を施したパルス電流または交流電流を流し、可動子1を長距離にわたり前進または後退させるようになっている。
すなわち、永久磁石配列が可動子の位置で発生する磁場分布はZ軸に進むに従って周期的に符号を反転し、サイン波に近い分布となる。界磁極と可動子がモータとして機能するには、その1周期の長さをLとすると、可動子コイル同士の距離Lが磁界周期と式(3)に示すような整数関係になくてはならない。
Figure 2007082352
ここで、Nは極数を表す整数であり、N=2,3,4が可能であるが、N=4以上ではコイルの数が多くなり、構造が複雑となり実用的ではない。N=2が従来の二相モータ、N=3が三相モータに対応し、二相モータでは駆動力が大きく取れるがコギングトルクが大きく、三相モータではコギングトルクが小さく滑らかな駆動が可能であるが必要なコイルの数が多くなる。
図6(A)(B)(C)は、二相モータ方式を実現する可動子コイルの位置関係と、コイルの接続方法、駆動電流の関係を示す。可動子コイル2は2群に分かれており、位相関係からφ1とφ2と名付ける。それぞれの位相のコイルを、1個ごとに巻き線方向が逆になるように直列に接続する。
図6(C)の可動子断面図に示すように、コイル断面には図示するように紙面に垂直な方向に、符号が異極となる電流が流れる。一方、図6(B)の横磁場強度に示すように、界磁極のつくる磁場Bxも同じ周期で異極となるため、発生するローレンツ力はすべてのコイルで同符号となり、大きな合成力を発生できる。
図6(A)に図示するように、φ1とφ2コイルに互いに位相が90度ずれた電流を流すことで、連続的に可動子を移動することができる。またφ1とφ2コイルに流す電流の位相関係を逆転することで、可動子の移動方向を逆転できる。これは、従来技術の回転子をもった二相同期モータと同じ動作原理である。
図7(A)(B)(C)に三相モータ方式を実現する可動子コイルの位置関係と、コイルの接続方法、駆動電流の関係を示す。可動子コイル2は3群に分かれており、位相関係からφ1、φ2、φ3と名付ける。それぞれの位相のコイルを、1個ごとに巻き線方向が逆になるように直列に接続する。
図7(A)に示すように、位相が60度ずつずれた電流を流すことで、従来技術の回転子をもった三相同期モータと同じ動作原理によって、前進、後退運動を行うことができる。
なお、本発明は、上述した構成に限定されず、その他の構成であってもよい。例えば、電流の流し方によって、わずかの距離の動作だけを行う電磁プランジャーとして本発明のリニアアクチュエータを使用することにより、非常に大きな力を発生することができ、プレス機械などへの応用が可能である。
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態図であり、多層構造とし高密度化が可能であることを示す。この図に示すように、永久磁石の磁石配列3a,3b,3c,3d,3eを磁極の向きが交互になるように5列、平行に配置する。これはA型磁石配列の拡張形であり、偶数番目に位置する永久磁石配列3b,3dを取り巻くように可動子コイルを配置する。可動子1a,1bに発生する駆動力を巻き枠8a,8bを通してアクチュエータヘッド7に合成力として取り出す。
図8において、中央に位置する永久磁石配列3cは、可動子1aと1bの両方に磁場を供給していることが重要である。多層構造とした場合、隣り合う可動子にはさまれた磁石配列が、両側の可動子へ磁場を供給するために、磁場の利用率が高く、ひいては高密度化が可能となる。
(第3実施形態)
図9は本発明の第3実施形態を示し、B型磁石配列の多層構造であり、A型とまったく同様に動作する。
さらに発展した構造として、7以上の奇数個の磁石配列を用いて多層構造とすることもA型、B型ともに可能であり、さらに高密度、高出力化が可能である。将来、人工筋肉としての応用が期待される。
図10は本発明の第4実施形態を示し、前記A型磁石配列、B型磁石配列、A型磁石配列の多層構造、B型磁石配列の多層構造において、最外列に位置する第1磁石配列をハルバッハ型とすることにより、発生磁場をより高くし、かつ外部への漏れ磁場を小さくすることが可能である。
なお、図10(A)に示す3列の磁石配列の場合、A型磁石配列、B型磁石配列どちらにハルバッハ型配列を付加しても同じ配列となるので、AB型磁石配列と名づけた。
発生できる駆動力の試算を行う。ここでは、図8に示したA型磁石配列の多層構造を用い、可動子として図6に示した二相モータ方式を想定する。各パラメータを表1に列記する。
Figure 2007082352
以上の条件にて、駆動電流5Aを流したとき発生する駆動力は式(4)によって与えられる。表1の値を具体的に用いると、駆動力は300N(=31kg重)となる。このように、実用上十分な駆動力が減速ギアを使用せずに得られる。
Figure 2007082352
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明のリニアアクチュエータの第1実施形態を示す全体斜視図である。 本発明の界磁極と可動子の詳細図である。 図2のXY断面図である。 本発明のリニアアクチュエータのA型磁石配列を示す図である。 本発明のリニアアクチュエータのB型磁石配列を示す図である。 本発明のリニアアクチュエータの二相モータ方式の構成図である。 本発明のリニアアクチュエータの三相モータ方式の構成図である。 本発明の第2実施形態図である。 本発明の第3実施形態図である。 本発明の第4実施形態図である。 特許文献4に開示されたリニアモータの構成図である。
符号の説明
1 可動子
2 可動子コイル
3a,3b,3c,3d,3e 永久磁石配列
4 界磁極
5 柱状永久磁石
6a,6b 界磁極固定金具
7 アクチュエータヘッド
8 可動子コイルの巻き枠
9 案内車輪
10 案内レール
11a,11b 可動子コイル断面
12 磁力線
13 駆動電流
20 電流印加装置

Claims (6)

  1. 互いに一定の間隔を隔てて位置し、同一方向に平行に延びる複数の第1磁石配列と、
    隣接する前記第1磁石配列の間に間隔を隔てて位置し、前記方向に平行に延びる1又は複数の第2磁石配列と、を備え、
    前記第1磁石配列と第2磁石配列は、交互に異極になるように直線状に配列された複数の柱状永久磁石からなり、
    さらに、前記第2磁石配列を空隙を隔てて取り囲むように巻かれた複数の可動コイルからなり前記方向に移動可能に案内された1又は複数の可動子と、
    前記各可動コイルに電流を流す電流印加装置と、を備え、
    前記各可動コイルに電流を流すことにより可動子を前記方向に移動する駆動力を発生させる、ことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記第1磁石配列と第2磁石配列の柱状永久磁石は、その磁化方向が可動子の移動方向に向くように横磁化されており、
    かつ第1磁石配列の柱状永久磁石とこれと隣接する第2磁石配列の柱状永久磁石は、磁化の極性が交互に異極となるように配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記第1磁石配列の柱状永久磁石は、その磁化方向が可動子の移動方向と垂直な方向に向くように横磁化されており、
    前記第2磁石配列の柱状永久磁石は、その磁化方向が可動子の移動方向に向くように横磁化されており、
    第1磁石配列の柱状永久磁石とこれと隣接する第1磁石配列の柱状永久磁石は、磁化の極性が交互に異極となるように配置され、
    かつ、第1磁石配列と第2磁石配列は、可動子の移動方向に柱状永久磁石の移動方向幅の半分だけずれた位置にある、ことを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記第1磁石配列のうち、最外部に位置する磁石配列に、ハルバッハ型磁石配列を使用する、ことを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  5. 前記可動コイルの可動子の移動方向幅は、第1磁石配列又は第2磁石配列の周期長を整数分割した長さに等しい、ことを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  6. 前記電流印加装置は、前記各コイル列に電気的な位相制御を施したパルス電流または交流電流を流し、これにより可動子を長距離にわたり前進または後退させる、ことを特徴とする請求項4に記載のリニアアクチュエータ。
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