JP2007081990A - 伝送装置およびフレーム転送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンク集約の構成の変更を、サービスを停止させることなく、かつ、フレームの破棄や重複を発生させることなく実行することができる伝送装置およびフレーム転送方法を提供すること。
【解決手段】ラインユニット2100は、運用面情報2123にどのフラディングテーブルを運用面とみなすかを示す番号を保持し、入力フレーム転送部がこの番号をフラディング対象のフレームの装置内フレームヘッダに埋め込む。この埋め込みは、フレームがバックボードを介して各ラインユニットに転送される前におこなわれるため、同一のフレームは共通した運用面のフラディング設定テーブルによって出力先を判定されることになり、フレームの破棄や重複が回避される。
【選択図】 図2−1

Description

この発明は、フレーム(パケット)の転送をおこなう伝送装置およびフレーム転送方法に関し、特に、リンク集約の構成の変更を、サービスを停止させることなく、かつ、フレームの破棄や重複を発生させることなく実行することができる伝送装置およびフレーム転送方法に関する。
従来、イーサネット(登録商標)は、LAN(Local Area Network)において用いられることが多かったが、比較的安価にネットワークを構築できる点等が評価されて、広域ネットワークにおいても用いられるようになってきている。たとえば、通信キャリアのバックボーンとしてイーサネット(登録商標)が用いられることも多くなってきている。
かかる背景から、イーサネット(登録商標)に対して通信速度と可用性の向上が強く求められるようになってきている。イーサネット(登録商標)の通信速度と可用性を向上させる技術にIEEE802.3ad(現在は、IEEE802.3に統合されている)により規定されたリンク集約(リンクアグリゲーション)がある。
リンク集約は、複数の物理的なリンクを束ねて一つの論理的なリンクとして使用する技術であり、たとえば、1Gbpsのリンクを5本束ねて5Gbpsのリンクを実現することができる。このように、複数のリンクを束ねて使用することにより、帯域幅が広がるのに加え、一部のリンクに障害が発生しても他のリンクで通信を維持することができるため、可用性も高まる(詳しくは、非特許文献1を参照)。
"Part 3: Carrier sense multiple access with collision detection (CSMA/CD) access method and physical layer specifications", [online], March 2002, retrieved from the Internet: <URL: http://standards.ieee.org/getieee802/download/802.3-2002.pdf>
ところで、リンク集約の機能を用いて複数のリンクを束ねて使用する場合、ブローキャストやマルチキャストのためにMACフレームをフラディングする際にフレームの重複が発生しないように制御する必要がある。リンク集約を意識せずに全てのリンクに対してフレームをフラディングすると、リンク集約の対向装置においてフレームの重複が発生するためである。これを回避するため、リンク集約されているリンクにおいては、フラディング時に一つのリンクのみにフレームを出力する必要がある。
このため、従来のレイヤ2スイッチ(以下、「L2スイッチ」と略す。)等の伝送装置は、たとえば、フラディング時にフレームを出力するか否かをポートごとに定義したテーブルを備え、このテーブルを用いてフレームの重複が発生しないように制御していた。
しかしながら、このようなテーブルを用いてフラディングの制御をおこなった場合でも、テーブルの書き換え時にフレームの重複もしくは消失が発生する可能性があった。かかるフレームの重複や消失は、特に通信キャリアにとって重大な問題であり、解決が強く望まれていた。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、リンク集約の構成の変更を、サービスを停止させることなく、かつ、フレームの破棄や重複を発生させることなく実行することができる伝送装置およびフレーム転送方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、フレームの転送をおこなう伝送装置であって、フレームの転送に係る設定情報を複数パターン記憶する記憶手段と、転送するフレームに埋め込まれた識別情報に基づいて該フレームを転送するための設定情報を前記記憶手段に記憶された複数パターンの設定情報から選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された設定情報に従って前記フレームの転送をおこなう通信制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、フレームの転送をおこなう伝送装置におけるフレーム転送方法であって、フレームの転送に係る設定情報を記憶手段に複数パターン記憶させる記憶工程と、転送するフレームに埋め込まれた識別情報に基づいて該フレームを転送するための設定情報を前記記憶工程により記憶された複数パターンの設定情報から選択する選択工程と、前記選択工程によって選択された設定情報に従って前記フレームの転送をおこなう通信制御工程とを含んだことを特徴とする。
この発明によれば、フレームの転送に際して、複数パターン記憶されている設定情報のいずれを適用するかを、そのフレームに埋め込まれた識別情報に基づいておこなうように構成したので、同一のフレームの転送を複数の通信制御手段に依頼した場合であっても、通信制御手段が転送処理をおこなうタイミングの時差に関係なく、同一の設定情報に基づいて転送処理をおこなわせることができる。
また、本発明は、上記の発明において、前記伝送装置は、複数の通信ユニットを相互接続して構成された伝送装置であって、装置外からフレームを受信した場合に、該フレームを転送するために用いる設定情報を指定する識別情報を該フレームに埋め込む埋込手段と、前記識別情報を埋め込んだフレームの転送を他の通信ユニットに依頼する転送依頼手段と、前記記憶手段と、前記通信制御手段とを通信ユニットごとに備えたことを特徴とする。
この発明によれば、複数の通信ユニットを相互接続して構成された伝送装置においてフレームを転送する際に、入力側の通信ユニットにおいてフレームに識別情報を埋め込み、出力側の通信ユニットでこのフレームに埋め込まれた識別情報に基づいてフレーム転送のための設定情報を選択するように構成したので、入力側の通信ユニットが複数の通信ユニットにフレームの転送を依頼した場合であっても、出力側の通信ユニットが転送処理をおこなうタイミングの時差に関係なく、同一の設定情報に基づいて転送処理をおこなわせることができる。
また、本発明は、上記の発明において、前記埋込手段は、当該の通信ユニットに予め記憶された識別情報をフレームに埋め込むことを特徴とする。
この発明によれば、通信ユニットに予め記憶された識別情報をフレームに埋め込むように構成したので、フレーム転送に係る設定情報を通信ユニット単位で共通にすることができる。
また、本発明は、上記の発明において、前記通信ユニットは、複数の物理的なリンクを一つの論理的なリンクとして扱うリンク集約を設定することが可能な通信ユニットであって、前記記憶手段は、当該の通信ユニットにおいてフラディングをおこなう場合にフレームを出力する必要があるポートの情報を設定情報として複数パターン記憶し、前記通信制御手段は、フラディングをおこなう場合に、前記選択手段によって選択された設定情報に基づいてフレームを出力するポートを決定することを特徴とする。
この発明によれば、リンク集約を設定することができる伝送装置においてフレームを転送する際に、入力側の通信ユニットにおいてフレームに識別情報を埋め込み、出力側の通信ユニットでこのフレームに埋め込まれた識別情報に基づいてフラディングのための設定情報を選択するように構成したので、入力側の通信ユニットが複数の通信ユニットにフレームのフラディングを依頼した場合であっても、出力側の通信ユニットがフラディングをおこなうタイミングの時差に関係なく、同一の設定情報に基づいてフラディングをおこなわせることができる。
この結果、リンク集約の構成を変更するためにフラディングの設定情報を更新した場合に、同一のフレームが出力側の通信ユニットにおいて異なる設定情報に基づいてフラディングされることがなくなり、フレームの破棄や重複の発生を回避することができる。
本発明によれば、フレームの転送に際して、複数パターン記憶されている設定情報のいずれを適用するかを、そのフレームに埋め込まれた識別情報に基づいておこなうように構成したので、同一のフレームの転送を複数の通信制御手段に依頼した場合であっても、通信制御手段が転送処理をおこなうタイミングの時差に関係なく、同一の設定情報に基づいて転送処理をおこなわせることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、複数の通信ユニットを相互接続して構成された伝送装置においてフレームを転送する際に、入力側の通信ユニットにおいてフレームに識別情報を埋め込み、出力側の通信ユニットでこのフレームに埋め込まれた識別情報に基づいてフレーム転送のための設定情報を選択するように構成したので、入力側の通信ユニットが複数の通信ユニットにフレームの転送を依頼した場合であっても、出力側の通信ユニットが転送処理をおこなうタイミングの時差に関係なく、同一の設定情報に基づいて転送処理をおこなわせることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、通信ユニットに予め記憶された識別情報をフレームに埋め込むように構成したので、フレーム転送に係る設定情報を通信ユニット単位で共通にすることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、リンク集約を設定することができる伝送装置においてフレームを転送する際に、入力側の通信ユニットにおいてフレームに識別情報を埋め込み、出力側の通信ユニットでこのフレームに埋め込まれた識別情報に基づいてフラディングのための設定情報を選択するように構成したので、入力側の通信ユニットが複数の通信ユニットにフレームのフラディングを依頼した場合であっても、出力側の通信ユニットがフラディングをおこなうタイミングの時差に関係なく、同一の設定情報に基づいてフラディングをおこなわせることができる。
この結果、リンク集約の構成を変更するためにフラディングの設定情報を更新した場合に、同一のフレームが出力側の通信ユニットにおいて異なる設定情報に基づいてフラディングされることがなくなり、フレームの破棄や重複の発生を回避することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る伝送装置およびフレーム転送方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。以下の実施例では、本発明に係るフレーム転送方式をシャーシ型のL2スイッチに適用した場合を例にして説明することとし、実施例の説明に先立って、従来のフレーム転送方式について説明をおこなう。
なお、本発明に係るフレーム転送方式の適用対象は、シャーシ型のL2スイッチに限られるものではなく、他の伝送装置においても有効である。
(従来のフレーム転送方式について)
L2スイッチの構成の1種類として、挿抜の可能な複数のラインユニットをバックボードにて接続する、シャーシ型と呼ばれるものがある。図1−1は、シャーシ型のL2スイッチの一例を示すサンプル図である。同図に示すL2スイッチ1000は、ラインユニット1100、ラインユニット1101およびラインユニット1102という3つのラインユニットをバックボードに接続して構成されている。
ラインユニットは、複数のインターフェイスのポート(たとえば、100Mbpsのイーサネット(登録商標)のポート)とフレーム転送機能とが搭載されたプリント回路板であり、バックボードとコネクタを介して接続する。
このようなシャーシ型の構造とすることにより、装置の用途に応じてラインユニットの組合せを変更することが可能となり、装置を多様に利用することができる。たとえば、ラインユニットを100Mbpsのイーサネット(登録商標)のユニットで統一したり、一部のラインユニットを1Gbpsのイーサネット(登録商標)のユニットやATMインターフェイスのユニットにしたりというように使用するユニット構成を変えることによって、様々な構成のL2スイッチを同一のシャーシで実現することができる。
また、一部のポートもしくはラインユニットに故障が発生しても、装置全体を交換することなく、該当するラインユニットのみを交換することで対応することができ、装置の可用性を高めることができる。
シャーシ型のL2スイッチにおいて各ラインユニットを相互に接続する形態として、バックボードの配線を経由して各ラインユニットメッシュ状に接続する形態がある。たとえば、3つのユニットから構成されるシャーシ型のL2スイッチにおいて各ラインユニットをメッシュ状に接続する場合、図1−2に示すように、各ラインユニットは、バックボードとの間に3方路の出力と3方路の入力をもつこととなる。
次に、リンク集約を設定したネットワークの例を示す。図1−3は、ネットワーク構成の一例を示すサンプル図である。同図に示したネットワークは、L2スイッチ1000〜1002および端末200〜207によって構成されている。
既に説明したように、L2スイッチ1000は、シャーシ型のL2スイッチであり、ラインユニット1100、ラインユニット1101およびラインユニット1102という3つのラインユニットを搭載する。これらのラインユットは、イーサネット(登録商標)のインターフェイスをもつラインユニットであり、それぞれ、#1、#2および#3というユニット番号で識別される。
L2スイッチ1001およびL2スイッチ1002は、シャーシ型ではない一般的なL2スイッチである。
L2スイッチの各ポートには、ラインユニット単位もしくは装置単位で他のポートと識別するためのポート番号が付与されている。以下の説明ではn番目のポート番号を#Pnと表現する。
このネットワークにおいて、L2スイッチ1000とL2スイッチ1001は、2本のリンクを束ねたリンク集約によって相互に接続されている。具体的には、L2スイッチ1000のラインユニット1100のポート#P3がL2スイッチ1001のポート#P4と接続され、L2スイッチ1000のラインユニット1101のポート#P3がL2スイッチ1001のポート#P5と接続された構成となっている。
L2スイッチ1000側において異なるラインユニットを用いてリンク集約をおこなっているのは、一方のラインユニットに障害が発生しても他方のラインユニットを使用して通信を維持することが可能であるからである。
また、L2スイッチ1000とL2スイッチ1002も、2本のリンクを束ねたリンク集約によって相互に接続されている。具体的には、L2スイッチ1000のラインユニット1100のポート#P4がL2スイッチ1002のポート#P4と接続され、L2スイッチ1000のラインユニット1101のポート#P4がL2スイッチ1002のポート#P5と接続された構成となっている。
このようにリンク集約によって束ねられたリンクの束はトランクと呼ばれ、トランク番号によって識別される。本実施例では、L2スイッチ1000とL2スイッチ1001の間に設定されたリンク集約が10というトランク番号で識別され、L2スイッチ1000とL2スイッチ1002の間に設定されたリンク集約が20というトランク番号で識別されるものとする。
また、端末200〜207は、各L2スイッチに以下のように接続されている。端末200は、L2スイッチ1000のラインユニット1102のポート#P1に接続され、端末201は、ラインユニット1101のポート#P2に接続されている。端末203〜204は、それぞれ、L2スイッチ1001のポート#P1〜3に接続されている。端末205〜207は、それぞれ、L2スイッチ1002のポート#P1〜3に接続されている。
次に、L2スイッチ1000の構成について説明する。図1−4は、シャーシ型のL2スイッチの構成を示すブロック図である。既に説明したように、L2ユニット1000は、ラインユニット1100〜1102という複数のラインユニットを搭載し、各ラインユニットはバックボードとのバス接続により相互に接続される。
L2ユニット1000は、装置の運用管理をおこなうための装置制御部1200も備える。装置制御部1200は、CPU(Central Processing Unit)1210と、ROM(Read Only Memory)1220と、RAM(Random Access Memory)1230と、保守端末通信機構1240と、装置内制御用通信機構1250とをバスによって接続して構成される。
CPU1210は、運用管理のための制御ソフトウェアを実行する演算装置である。ROM1220は、制御ソフトウェアや各種の設定情報を記憶する不揮発性メモリである。RAM1230は、制御ソフトウェアや各種のデータが展開される作業用のメモリである。保守端末通信機構1240は、制御ソフトウェアが保守端末100と情報のやりとりをおこなうための処理部である。装置内制御用通信機構1250は、制御ソフトウェアが各ラインユニットを制御するためのインターフェイス部である。
ROM1220に格納された制御ソフトウェアは、L2ユニット1000の起動時にCPU1210によって読み出され、RAM1230に展開されて実行状態となる。実行状態となった制御ソフトウェアは、保守端末通信機構1240を介して保守端末100からの指示を受付け、この指示に従い、装置内制御用通信機構1250を介して各ラインユニットを制御する。
ラインユニット1100〜1102は、それぞれ、主信号処理部と、制御指示解析/テーブル制御部とを有する。主信号処理部は、通信を実現するための処理部である。制御指示解析/テーブル制御部は、装置内制御用通信機構1250を介して制御ソフトウェアからの指示を受付け、この指示に従い、主信号処理部の動作を制御するためのテーブル群の設定変更等をおこなう処理部である。
次に、L2スイッチ1000に搭載されるラインユニットの主信号処理部の構成について説明する。図1−5は、ラインユニットの構成を示すブロック図である。同図は、ラインユニット1100の構成を示しているが、ラインユニット1101およびラインユニット1102も同様の構成を有する。なお、同図では制御指示解析/テーブル制御部の図示を省略している。
同図に示すように、ラインユニット1100は、少なくとも一つのイーサネット(登録商標)ポートと、入力監視部1110と、入力フレーム転送部1120と、送出側バックボードインターフェイス部1130と、受信側バックボードインターフェイス部1140と、出力フレーム転送部1150と、学習/検索部1160とを有する。
入力監視部1110は、各イーサネット(登録商標)ポートがMACフレームを受信したか否かを監視し、いずれかのイーサネット(登録商標)ポートが正常なMACフレームを受信したならば、これに装置内フレームヘッダを付与して入力フレーム転送部1120へ転送する処理部である。
図1−6は、イーサネット(登録商標)ポートにて受信されるMACフレームのフォーマットを示す構成図である。同図に示すように、MACフレームは、送信先を示す宛先MACアドレスと、送信元を示す送信元MACアドレスと、VLAN(Virtual Local Area Network)を識別するためのVLANタグと、目的に応じたデータが格納されるペイロードと、誤り検出のためのFCSとからなる。なお、VLANタグは省略されることがある。
図1−7は、装置内フレームヘッダのフォーマットを示す構成図である。同図に示すように、装置内フレームヘッダは、宛先ユニットビットマップと、宛先ポート番号と、受信ユニット番号と、受信ポート番号とを有する。
宛先ユニットビットマップは、宛先となるラインユニットをビットで表現し、宛先となるユニットに1を設定する。宛先ユニットビットマップは、L2スイッチ1000に搭載可能なラインユニット数以上のビット数を有する。宛先ポート番号は、フレームをラインユニット内のどのポートへ出力するかを示す。受信ユニット番号と受信ポート番号はフレームを受信したユニットとポートの番号を示す。
入力監視部1110は、正常なフレームが受信された場合に、自身が記憶しているトランク番号テーブル1112を参照し、フレームを受信したポートにリンク集約が設定されているか否かを確認する。そして、フレームを受信したポートにリンク集約が設定されていた場合は、装置内フレームヘッダの受信ユニット番号に0を設定し、受信ポート番号にリンク集約のトランク番号を設定する。
ポートにリンク集約が設定されていなかった場合は、装置内フレームヘッダの受信ユニット番号に自身が記憶している自ユニット番号1111を設定し、受信ポート番号にそのMACフレームを受信したポートのポート番号を設定する。
図1−8は、トランク番号テーブル1112の構成例を示すサンプル図である。同図に示すように、トランク番号テーブル1112は、ポートごとに一つの数値を保持する。この数値は、0であればそのポートにリンク集約が設定されていないことを示し、0でなければその数値をトランク番号とするリンク集約が設定されていることを示す。
同図は、図1−3のラインユニット1100におけるトランク番号テーブル1112の状態を示している。ポート#P1とポート#P2に対応する数値は0に設定され、これらのポートにリンク集約が設定されていないことを示している。ポート#P3に対応する数値は10に設定され、このポートにトランク番号が10のリンク集約が設定されていることを示している。同様に、ポート#P4に対応する数値は20に設定され、このポートにトランク番号が20のリンク集約が設定されていることを示している。
入力フレーム転送部1120は、MACフレームの転送先を判定し、判定結果を装置内フレームヘッダに反映し、その後にMACフレームを送出側バックボードインターフェイス部1130へ転送する処理部である。
入力フレーム転送部1120は、MACフレームの宛先MACアドレスを取得し、このアドレスがマルチキャストもしくはブロードキャストを示すアドレスであるか否かを検査する。イーサネット(登録商標)の規定によれば、先頭の1バイト目の最下位ビットが1のMACアドレスは、マルチキャストかブロードキャストであることを示す。
そして、宛先MACアドレスがマルチキャストもしくはブロードキャストを示すアドレスであった場合は、L2スイッチ1000に搭載されている全てのラインユニットが転送先となるように宛先ユニットビットマップを設定する。具体的には、自身が記憶している実装ユニット情報1121を参照し、L2スイッチ1000に搭載されているとされているラインユニットに対応するビットがすべて1になるように宛先ユニットビットマップを設定する。この場合、転送先のポートは特定されないので、宛先ポート番号には0を設定する。
このような設定をおこなうことにより、MACフレームはL2スイッチ1000に搭載されている全てのラインユニットの全てのポートから出力されることになる。このようにMACフレームを全てのポートへ出力することをフラディングという。
また、MACフレームから取得した宛先MACアドレスが特定の送信先を示すものであった場合は、学習/検索部1160に宛先MACアドレスを引き渡して、このMACアドレスに対応する学習情報を検索させる。学習情報とは、フラディングを回避するために、転送処理したフレームの送信元MACアドレスとそのフレームを受信したポートの位置情報(ユニット番号とポート番号の組合せ、もしくは、トランク番号)とを関連付けて記憶しておき、次回逆方向のフレームを転送する場合に出力位置を特定するために利用する情報である。
ここで、学習情報が存在した場合は、学習されているユニット番号が0であるか否かを確認する。そして、ユニット番号が0でない場合は、その学習情報に従って宛先ユニットビットマップと宛先ポート番号を設定し、MACフレームが特定のラインユニットの特定のポートからのみ出力されるようにする。具体的には、学習されているユニット番号に対応する宛先ユニットビットマップのビットを1に設定し、学習されているポート番号を宛先ポート番号に設定する。
ユニット番号が0の場合、学習されているポート番号はトランク番号を示す。この場合、入力フレーム転送部1120は、自身が記憶するリンク集約テーブル1122を参照してトランク番号が示すリンク集約に属するリンクの情報を取得し、そのリンクの一つを出力先として選択してそのリンクの情報を宛先ユニットビットマップと宛先ポート番号に設定する。
図1−9は、リンク集約テーブル1122の構成例を示すサンプル図である。同図に示すように、リンク集約テーブル1122は、トランク番号ごとに、そのトランク番号が示すリンク集約に属するリンクのポート数と、それらのリンクのポート情報のリストとを保持する。ポート情報のリストは、ポート数と同数のポート情報からなる。
同図は、図1−3のラインユニット1100におけるリンク集約テーブル1122の状態を示している。10というトランク番号が示すリンク集約に関して、「2」というポート数と、「0103」と「0203」という2つのポート情報からなるリストが保持されている。また、20というトランク番号が示すリンク集約に関して、「2」というポート数と、「0104」と「0204」という2つのポート情報からなるリストが保持されている
各ポート情報は、前半2文字がユニット番号を示し、後半2文字がポート番号を示す。たとえば、「0103」というポート情報は、ユニット番号が#1のラインユニットのポート#P3を意味する。
入力フレーム転送部1120は、この情報を基にしてフレームを出力するポートを選択し、選択したポートのユニット番号とポート番号を装置内フレームヘッダに設定する。たとえば、学習されていたポート番号が10であった場合は、「0103」と「0203」のいずれかを選択し、選択したポート情報を宛先ユニットビットマップと宛先ポート番号に設定する。
ポートの選択は、たとえば、MACアドレスとポート数をもとにハッシング処理をおこない、その結果に基づいておこなう。このように、ハッシング処理をおこなうことにより、フレームを出力するポートが分散化され、リンク集約を構成する各リンクのうち特定のリンクへ集中することが避けられる。
送出側バックボードインターフェイス部1130は、バックボードとのバス接続インターフェイスであり、入力フレーム転送部1120から転送されたMACフレームを複製して全ての方路へ向けて転送する。
受信側バックボードインターフェイス部1140は、バックボードとのバス接続インターフェイスであり、バックボードを経由して他のラインユニットから転送されたMACフレーム、および、送出側バックボードインターフェイス部1130から転送され自ユニットへ折り返されたMACフレームを受信し、バッファに一時的に格納する。
そして、バッファに格納されたMACフレームを逐次読み出し、装置内フレームヘッダの宛先ユニットビットマップを参照して自身が記憶している自ユニット番号1141に対応するビットの値を検査する。ここで、ビットの値が1であればそのMACフレームを出力フレーム転送部1150へ転送し、ビットの値が0であればそのMACフレームを破棄する。
出力フレーム転送部1150は、転送されたMACフレームの装置内フレームヘッダを除去し、装置内フレームヘッダを除去したフレームを指定されたポートへ出力する処理部である。指定されたポートとは、装置内フレームヘッダの宛先ポート番号の値が0の場合は、フラディング対象となっている全てのポートであり、宛先ポート番号の値が0でない場合は、そのポート番号に対応するポートである。
ただし、装置内フレームヘッダの宛先ポート番号の値が0の場合であっても、そのMACフレームが自ユニットで受信されたフレームの場合は、そのフレームを受信したポートにはフレームを出力させない。これは、フレームの重複やループを回避するためである。
ポートがフラディング対象となっているか否かはフラディング設定テーブル1151を参照して判定する。図1−10は、フラディング設定テーブル1151の構成例を示すサンプル図である。同図に示すように、フラディング設定テーブル1151は、ポートごとにフラディング対象であるか否かを示す値を保持する。この値が1の場合は、そのポートがフラディング対象であることを示し、0の場合は、そのポートがフラディング対象ではないことを示す。
同図は、図1−3のラインユニット1100におけるフラディング設定テーブル1151の状態を示している。同図に示すように、ラインユニット1100におけるフラディング設定テーブル1151は、全てのポートに対して1が設定されており、フラディング時に全てのポートが出力対象になることを示している。
図1−11は、図1−3のラインユニット1101におけるフラディング設定テーブル1151の状態を示している。同図に示すように、ラインユニット1101におけるフラディング設定テーブル1151は、ポート#P3およびポート#P4に対して0が設定されており、フラディング時にこの2つのポートが出力対象にならないことを示している。
ラインユニット1101のポート#P3およびポート#P4がフラディング対象となっていないのは、リンク集約により論理的に1本のリンクを構成している各物理リンクに同一のフレームを重複して送出しないようにするためである。このように、リンク集約に属している各リンクのうち、一つのリンクのみがフラディング対象となるように各ラインユニットのフラディング設定テーブル1151を設定することにより、フラディング時のフレームの重複を回避することができる。
また、出力フレーム転送部1150は、転送されたMACフレームの送信元MACアドレスと、同MACフレームに付与されていた装置内フレームヘッダの受信ユニット番号および受信ポート番号を学習/検索部1160に引き渡して学習させる。
学習/検索部1160は、出力フレーム転送部1150から引き渡された送信元MACアドレスと、受信ユニット番号と、受信ポート番号とを関連付けてCAM1161の学習テーブルに学習情報として記憶する処理部である。そして、入力フレーム転送部1120の問い合わせに応じてCAM1161を検索し、問い合わされたMACアドレスと同一のMACアドレスが記憶されていれば、それに対応する受信ユニット番号と受信ポート番号を応答する。
このような学習機能を備えることにより、フラディングの発生を最小限にすることができ、フラディングにともなうL2スイッチ1000およびネットワーク全体の負荷の増大を抑制することができる。
図1−12は、学習テーブルの構成例を示すサンプル図である。同図に示すように、学習テーブルは、MACアドレスと、ユニット番号と、ポート番号とを対応付けてCAM1161に記憶するものである。
次に、L2スイッチ1000の処理手順について説明する。ここでは、図1−3に示したネットワークの構成において、端末200と端末207の間で通信がおこなわれる場合を例にして説明をおこなう。なお、ここでは、端末200のMACアドレスが0Aであり、端末207のMACアドレスが0Bであるものとする。
L2スイッチ1000が全く経路の学習をおこなっていない状態のときに、端末200が端末207へ向けてMACフレームを送信した場合のL2スイッチ1000の処理手順を図1−13と図1−14を用いて説明する。
図1−13は、イーサネット(登録商標)ポートで受信したフレームを送出側バックボードインターフェイス部へ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。
ラインユニット1100の入力監視部1110は、各イーサネット(登録商標)ポートからのフレームの受信を監視する(ステップS1−1)。この例の場合、端末200が送信したMACフレームをユニット番号#3のラインユニットのポート#P1で受信することになる。
そして、受信したMACフレームが正常なフレームかどうかを確認する。イーサネット(登録商標)の仕様に照らして正常なフレームでないと判断した場合は(ステップS1−2否定)、そのフレームは破棄して、次の受信フレームを監視する処理へ移る(ステップS1−3)。
正常なフレームであった場合は(ステップS1−2肯定)、トランク番号テーブル1112を参照してフレームを受信したポートがリンク集約に属しているか否かを判断する。フレームを受信したポートがリンク集約に属していた場合は(ステップS1−4肯定)、フレームに装置内フレームヘッダに付与し、受信ユニット番号に0を設定し、受信ポート番号にトランク番号テーブル1112から取得したトランク番号を設定する(ステップS1−5)。
この例では、ポート#P1はリンク集約に属していないので(ステップS1−4否定)、フレームに装置内フレームヘッダに付与し、フレームを受信したユニットとポートの番号を装置内フレームヘッダの受信ユニット番号と受信ポート番号に設定する(ステップS1−6)。具体的には、受信ユニット番号に3を設定し、受信ポート番号に1を設定する。受信したフレームは、装置内フレームヘッダとともに、入力フレーム転送部1120へ渡される。
入力フレーム転送部1120は、フレームの宛先MACアドレスを調べ、これがマルチキャストかブロードキャストを示すアドレスの場合は(ステップS1−7肯定)、フレームがフラディングであることを示す情報として、装置内フレームヘッダの宛先ポート番号に0を設定し、宛先ユニットビットマップには全ての実装ユニットに1を設定する(ステップS1−13)。そして、フレームを送出側バックボードインターフェイス部1130へ転送し、バックボードへ送出させる(ステップS1−14)。
この例の場合、宛先MACアドレスは、端末207のMACアドレスため、マルチキャストでもブロードキャストでもないと判断され(ステップS1−7否定)、入力フレーム転送部1120は、学習/検索部1160に学習情報の検索処理をおこなわせる(ステップS1−8)。
この例の場合、何も学習がおこなわれていないため、宛先MACアドレスに一致する情報は検索されず(ステップS1−9否定)、入力フレーム転送部1120は、宛先MACアドレスがマルチキャストかブロードキャストを示すアドレスの場合と同様にステップS1−13およびステップS1−14を実行する。
図1−15は、上記の処理の結果としてバックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。同図に示すように、宛先ユニットビットマップのラインユニット1100、ラインユニット1101およびラインユニット1102に対応するビットに1が設定され、宛先ポート番号に0が設定される。そして、受信ユニット番号には3が設定され、受信ポート番号には1が設定される。
上記の処理の結果、装置内フレームヘッダを付与されたMACフレームは、L2スイッチ1000に搭載された全てのラインユニット、すなわち、ラインユニット1100、ラインユニット1101およびラインユニット1102に送出される。
以下、ラインユニット1100の場合を例にして、各ラインユニットがバックボードからMACフレームを受信した後の処理手順を説明する。
図1−14は、バックボードより受信したフレームをイーサネット(登録商標)ポートへ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。
受信側バックボードインターフェイス部1140は、各ユニットから送られてきたフレームがバッファに格納されているか否かを監視する(ステップS2−1)。そして、フレームがバッファに格納されていたならば、宛先ユニットビットマップを検査して自ユニット宛か否かを判定し、自ユニット宛でなければ(ステップS2−2否定)、そのフレームを破棄する(ステップS2−3)。
この例の場合、フレームは自ユニット宛であるので(ステップS2−2肯定)、破棄されずに出力フレーム転送部1150へ転送され、出力フレーム転送部1150は、フレームの送信元MACアドレスと、装置内フレームヘッダの受信ユニット番号と受信ポート番号を学習/検索部1160に引き渡して学習テーブルに登録させる(ステップS2−4)。
そして、出力フレーム転送部1150は、装置内フレームヘッダの宛先ポート番号が0か否かを検査する。この例の場合、宛先ポート番号は0なので(ステップS2−5肯定)、出力フレーム転送部1150は、フラディング設定テーブル1151を参照してフラディング対象となっているポートを特定し(ステップS2−7)、装置内フレームヘッダを除去したフレームをフラディング対象と特定したイーサネット(登録商標)ポートへ出力する(ステップS2−8)。
上記の処理は、ラインユニット1101およびラインユニット1102でも同様におこなわれる。図1−10に示したように、ラインユニット1100では全てのポートがフラディング対象として設定されているので、全てのポートにフレームが出力される。また、図1−11に示したように、ラインユニット1101ではポート#P3および#P4がフラディング対象外として設定されているので、これらを除く全てのポートにフレームが出力される。
この結果、トランク番号20のリンク集約を通じて一つのフレームのみがL2スイッチ1002に送信され、L2スイッチ1002においてさらにフラディングされたフレームが端末207に到達することになる。
そして、L2スイッチ1000の各ラインユニットにおいて端末200のMACアドレスが学習テーブルで学習された状態となる。図1−16は、学習後の学習テーブルを示すサンプル図である。同図に示すように、MACフレームの送信元MACアドレスである0Aと、受信ラインユニットのユニット番号である#3と、受信ラインユニットにおける受信ポートのポート番号である#P1とが対応付けられて記憶される。
続いて、先ほどと反対方向に、端末207から端末200へ向けてフレームが送信された場合のL2スイッチ1000の処理手順を図1−13と図1−14を用いて説明する。この場合の処理手順は、宛先のMACアドレスが学習されている場合の処理手順となる。
端末207が送信したフレームは、L2スイッチ1002に受信され、トランク番号20のリンク集約を通じてL2スイッチ1000へ転送される。トランク番号20のリンク集約は2本のリンクから構成されるが、いずれのリンクを使用してフレームが転送されるかはL2スイッチ1002のリンク集約機能におけるポートへの分散方法に依存する。ここでは、L2スイッチ1002のポート#P4からフレームが出力され、L2スイッチ1000のラインユニット1100(ユニット番号#1)のポート#P4で受信されたものとする。
ラインユニット1100がポート#P3でMACフレームを受信し、バックボードへ送出するまでの処理手順のうち、図1−13のステップS1−8までは既に説明した手順と同一であるので説明を省略する。
図1−16に示したように、宛先MACアドレスである0Aは学習テーブルに学習されているので、ステップS1−8の検索の結果、入力フレーム転送部1120は、MACアドレスが学習済と判定する(ステップS1−9肯定)。そして、学習されているユニットとポートの情報を取り出し、学習されているユニット番号が0か否かを判定する。
ここで、学習されているユニット番号が0の場合、すなわち、出力先がリンク集約されている場合は(ステップS1−10肯定)、リンク集約テーブル1122に設定されているポート情報の一つを出力先として選択する(ステップS1−11)。この例の場合、学習されているユニット番号は3なので(ステップS1−10否定)、学習されているユニット番号とポート番号をそのまま出力先とみなす。
そして、装置内フレームヘッダの宛先ユニット番号と宛先ポート番号に出力先の情報を設定し(ステップS1−12)、フレームを送出側バックボードインターフェイス部1130へ転送してバックボードから出力させる(ステップS1−14)。
図1−17は、上記の処理の結果としてバックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。同図に示すように、宛先ユニットビットマップのうちラインユニット1102に対応するビットのみに1が設定され、宛先ポート番号に1が設定される。そして、受信ユニット番号には0が設定され、受信ポート番号には20が設定される。
このフレームの装置内フレームヘッダをもったフレームは、バックボードのバスを介して全てのラインユニットに送信されるが、宛先ユニットビットマップを参照するとラインユニット1102に対応するビットのみに1が設定されているため、ラインユニット1102以外のラインユニットでは破棄されることとなる。
続いて、ラインユニット1102が、バックボードからフレームを受信し、イーサネット(登録商標)ポートよりフレームを出力するまでの処理手順について説明する。この処理手順のうち、図1−14のステップS2−4までは既に説明した手順と同一であるので説明を省略する。
出力フレーム転送部1150は、ステップS2−4において学習/検索部1160に学習をおこなわせた後、装置内フレームヘッダの宛先ポート番号に0が設定されているか否かを検査する。この例の場合、宛先ポート番号は1なので(ステップS2−5否定)、出力フレーム転送部1150は、装置内フレームヘッダを除去したフレームを宛先ポート番号が示すイーサネット(登録商標)ポート(この例の場合、ポート#P1)へ出力する(ステップS2−6)。
上記の処理の結果、端末207から送信されたフレームは、端末200に到達する。そして、L2スイッチ1000のラインユニット1102において端末207のMACアドレスが学習テーブルで学習された状態となる。図1−18は、学習後の学習テーブルを示すサンプル図である。同図に示すように、MACフレームの送信元MACアドレスである0Bと、トランク番号である20が対応付けられて記憶される。トランク番号は、ポート番号の項目に設定され、ユニット番号の項目には0が設定される。
続いて、端末200から端末207へ向けて再びフレームが送信された場合のL2スイッチ1000の処理手順を図1−13と図1−14を用いて説明する。この場合の処理手順は、宛先のMACアドレスが学習されている場合の処理手順となる。
端末200が送信したフレームは、L2スイッチ1000のラインユニット1102、ポート#P1に受信される。
ラインユニット1102がポート#P1でMACフレームを受信し、バックボードへ送出するまでの処理手順のうち、図1−13のステップS1−8までは既に説明した手順と同一であるので説明を省略する。
図1−18に示したように、宛先MACアドレスである0Bは学習テーブルに学習されているので、ステップS1−8の検索の結果、入力フレーム転送部1120は、MACアドレスが学習済と判定する(ステップS1−9肯定)。そして、学習されているユニットとポートの情報を取り出し、学習されているユニット番号が0か否かを判定する。
この例では、学習されているユニット番号が0であり、出力先がリンク集約されていることを示しているので(ステップS1−10肯定)、リンク集約テーブル1122に設定されているポート情報の一つを出力先として選択する(ステップS1−11)。
具体的には、学習されているポート番号が20であることから、出力先のリンク集約のトランク番号が20であることがわかるので、リンク集約テーブル1122を参照してトランク番号20に対応するポート情報を取得する。図1−9の例に示すように、トランク番号20に対応するポート情報として「0104」と「0204」という2つのポート情報が存在しているが、ハッシング処理等により一つを出力先として選択する。
そして、装置内フレームヘッダの宛先ユニット番号と宛先ポート番号に出力先の情報を設定し(ステップS1−12)、フレームを送出側バックボードインターフェイス部1130へ転送してバックボードから出力させる(ステップS1−14)。
図1−19は、上記の処理の結果としてバックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。ここでは、ステップS1−11において「0104」が出力先として選択されたものとしている。同図に示すように、宛先ユニットビットマップのうちラインユニット1100に対応するビットのみに1が設定され、宛先ポート番号に4が設定される。そして、受信ユニット番号には3が設定され、受信ポート番号には1が設定される。
これまで説明してきたように、リンク集約されたトランクへフレームを転送する際に、フラディングの場合と、MACアドレスが学習されている場合とで、出力先のポートを選択する処理が異なる。すなわち、MACアドレスが学習されている場合は、フレームを入力した側のラインユニットで宛先ポートを決めるのに対し、フラディングの場合は、フレームを出力する側のラインユニットにおいてフラディング設定テーブル1151に基づき出力するポートを決める。
なお、フラディングの場合にもフレームを入力側のラインユニットで宛先ポートを決める方法も考えられるが、どのポートへ出力するかを装置内ヘッダを使って出力側のラインユニットへ通知する必要があり、ポート数が多い場合は装置内ヘッダのサイズが大きくなってしまう。また、入力側での処理が増えて転送遅延が増加すること等、他にも不利な点が多いことから、入力側のラインユニットでフラディング先ポートを決める方法は採用されていない。
ところで、シャーシ型のL2スイッチでは、ラインユニットの保守交換や改版などのために、一部のラインユニットを一時的に停止させ、残りのラインユニットでサービスを継続する運用がとられることがある。特に、通信キャリアにとっては顧客のサービスを停止しないこと重要であり、保守作業中においてもサービスの提供を継続するために、予めラインユニット間をまたがるリンク集約を構成しておくことが一般的におこなわれている。
保守作業をおこなう場合、外部の保守端末からL2スイッチに対してコマンドを送出する。コマンドを受信したL2スイッチでは、制御ソフトウェアが、そのコマンドに従い、いままで説明してきた各ラインユニット内の各種テーブルの設定変更等を実行する。
ここで、図1−3に示したネットワークにおいて、L2スイッチ1000のラインユニット1100を保守点検のために停止させる場合の処理手順について説明する。ラインユニット1100のポート#P3およびポート#P4は、ラインユニット1101のポートとラインユニット間をまたがるリンク集約が設定されているので、ラインユニット1100を停止させてもL2スイッチ1001およびL2スイッチ1002との通信を維持することができる。
図1−20は、リンク集約の設定を変更する手順を説明するための説明図である。同図に示すように、保守端末100は、管理者の入力に従って、L2スイッチ1000に対して、トランク10からラインユニット1100のポート#P3を削除し、トランク20からラインユニット1100のポート#P4を削除するように指示するコマンドを送信する(ステップS3−1)。
コマンドを受信したL2スイッチ1000の装置制御部1200の制御ソフトウェアは、ラインユニット1100に対し、リンク集約テーブル1122のトランク番号10のエントリから「0103」のポート情報を削除し、トランク番号20のエントリから「0104」のポート情報を削除するように指示する(ステップS3−2)。そして、同様の指示をラインユニット1101とラインユニット1102に対してもおこなう(ステップS3−3、ステップS3−4)。
その後、ラインユニット1100に対し、ポート#P3およびポート#P4がフラディングの対象外になるようにフラディング設定テーブル1151を書き換えるように指示し(ステップS3−5)、ラインユニット1101に対し、ポート#P3およびポート#P4がフラディングの対象になるようにフラディング設定テーブル1151を書き換えるように指示する(ステップS3−6)。
そして、以上の処理が完了したならば、制御ソフトウェアは、保守端末100に対して指示を完了した旨を応答する(ステップS3−7)。
この処理の結果、図1−21に示すように、各ラインユニットのリンク集約テーブル1122からラインユニット1100のポートの情報が削除される。また、図1−22に示すように、ラインユニット1100からトランク10およびトランク20のフラディングのフレームが出力されないように設定され、図1−23に示すように、これらのトランクのフラディングのフレームがラインユニット1101から出力されるように設定される。
このように、各ラインユニットのリンク集約テーブル1122とフラディング設定テーブル1151を書き換えることにより、ラインユニット1100からトランク10およびトランク20のフレームが一切出力されない状態となるが、それぞれのトランクは、ラインユニット1101のポートを介してL2スイッチ1001およびL2スイッチ1002との接続を維持することができる。
しかしながら、上記の手順において、ステップS3−5とステップS3−6の間は、ラインユニット1100においてもラインユニット1101においてもフラディング設定テーブル1151のポート#P3およびポート#P4がフラディングの対象外となってしまう。このため、この間にトランク10とトランク20においてフラディングされるべきフレームがいずれのポートからも出力されずに破棄されてしまう可能性がある。
この2つのステップの時間の差を小さくできれば、破棄数を減らせるが、装置内の制御用の通信手段やソフトウェアの処理性能には限界がある。また、フレームの転送レートが高い場合は、短時間であっても、その間で流れているフレームが多くなることから、フレームの廃棄が多数発生する。
仮にステップS3−6をステップS3−5よりも先に実行することにすると、今度は、ラインユニット1100とラインユニット1101の両方においてフラディング設定テーブル1151のポート#P3およびポート#P4が同時にフラディングの対象となってしまい、フレームの重複が発生してしまう。
このようなフレームの破棄は、サービスの一時的な停止となるため、特に通信キャリア向けの装置では、フレームの破棄を回避する機能の実現が求められていた。
まず、本実施例に係るL2スイッチの構成について説明する。図2−1は、本実施例に係るL2スイッチが搭載するラインユニット2100の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、ラインユニット2100は、フラディング設定テーブル2151とフラディング設定テーブル2152という2つのフラディング設定テーブルを備える。この2つのフラディング設定テーブルは、一方が運用面となり、他方が非運用面となる。いずれが運用面となるかは制御ソフトウェアによって制御される。
運用面となったフラディング設定テーブルが出力フレーム転送部2150に参照され、各ポートがフラディング対象であるか否かを判定するために用いられる。非運用面となったフラディング設定テーブルは、制御ソフトウェアによる書き換えの対象となる。
このように、フラディング設定テーブルを多面化しておき、非運用面のフラディング設定テーブルを全てのラインユニットにおいて書き換えた後にいっせいに運用面と非運用面を切り替えるように運用することで、前述のステップS3−5とステップS3−6の間の時間差を小さくすることができる。
しかし、フラディング設定テーブルを多面化しただけでは、フレームの破棄を完全に回避することはできない。第1に、各ラインユニットは物理的に独立しているため、制御ソフトウェアが全てのラインユニットに対して運用面の切り替えを同時に指示したとしても、実際に切り替えがおこなわれるタイミングは多少ずれてしまう。
第2に、フラディングすべきフレームは、個別にラインユニットに送信され、受信側バックボードインターフェイス部2140にて一旦バッファリングされるため、出力フレーム転送部2150に到達するタイミングがラインユニットごとに異なる。このため、同一のフレームに関して、あるラインユニットでは切り替え前のフラディング設定テーブルを参照して出力ポートを特定し、別のラインユニットでは切り替え後のフラディング設定テーブルを参照して出力ポートを特定するという事態が発生し、フレームの破棄もしくは重複が発生する。
そこで、ラインユニット2100は、運用面情報2123にどのフラディングテーブルを運用面とみなすかを示す番号を保持し、入力フレーム転送部2120がこの番号をフラディング対象のフレームの装置内フレームヘッダに埋め込む。この埋め込みは、フレームがバックボードを介して各ラインユニットに転送される前におこなわれるため、同一のフレームは共通した運用面のフラディング設定テーブルによって出力先を判定されることになる。運用面情報2123の値は、制御ソフトウェアの指示に従って書き換えられる。
かかる構成により、ラインユニット2100は、リンク集約の構成変更にともなうパケットの破棄や重複を回避することができる。
なお、運用面情報2123の値は、装置内フレームヘッダの現用フラディングテーブル面という項目に設定されるものとし、出力フレーム転送部2150は、この値が1であればフラディング設定テーブル2151を運用面とみなし、この値が2であればフラディング設定テーブル2152を運用面とみなすものとする。
ラインユニット2100の各処理部について説明すると、入力監視部2110、送出側バックボードインターフェイス部2130および受信側バックボードインターフェイス部2140は、それぞれ、図1−5に示した入力監視部1110、送出側バックボードインターフェイス部1130および受信側バックボードインターフェイス部1140と同様の処理部である。
入力フレーム転送部2120は、フレームをフラディングするように装置内フレームヘッダを設定する場合に、運用面情報2123の値を装置内フレームヘッダに埋め込む点において、図1−5に示した入力フレーム転送部1120と異なる。
図2−2は、本実施例における装置内フレームヘッダのフォーマットの一例を示す構成図である。同図に示すように、本実施例における装置内フレームヘッダは、現用フラディングテーブル面という項目を有しており、入力フレーム転送部2120は、ここに運用面情報2123の値を埋め込む。
出力フレーム転送部2150は、フラディングするフレームの出力ポートを特定する際に、装置内フレームヘッダの現用フラディングテーブル面を参照し、この値に対応するフラディング設定テーブルに基づいて出力ポートを特定する点において、図1−5に示した出力フレーム転送部1150と異なる。
次に、本実施例に係るL2スイッチの処理手順について説明する。ここで処理手順を説明するL2スイッチ2000は、図1−3に示したL2スイッチ1000のラインユニット1100、ラインユニット1101およびラインユニット1102を、それぞれ、ラインユニット2100、ラインユニット2101およびラインユニット2102に置き換えた装置である。
これ以降の説明において図1−3について言及する場合、L2スイッチ1000に代わってL2スイッチ2000が配設されているものとする。また、ラインユニット2101およびラインユニット2102は、ラインユニット2100と同様の構成を有するものとする。
ここでも、図1−3に示したネットワークの構成において、端末200と端末207の間で通信がおこなわれる場合を例にして説明をおこなう。端末200のMACアドレスは0Aであり、端末207のMACアドレスは0Bであるものとする。
L2スイッチ2000が全く経路の学習をおこなっていない状態のときに、端末200が端末207へ向けてMACフレームを送信した場合のL2スイッチ2000の処理手順を図2−3と図2−4を用いて説明する。
端末200が送信したフレームは、ラインユニット2102(ユニット番号#3)のポート#P1で受信される。ステップS4−1〜ステップS4−8については、図1−13において説明したステップS1−1〜ステップS1−8と同一の処理手順であるため説明を省略する。
この例の場合、何も学習がおこなわれていないため、宛先MACアドレスに一致する学習情報は検索されず(ステップS4−9否定)、入力フレーム転送部2120は、フレームがフラディングであることを示す情報として、装置内フレームヘッダの宛先ポート番号に0を設定し、宛先ユニットビットマップには全ての実装ユニットに1を設定する。また、現用フラディング面に運用面情報2123の値を設定する(ステップS4−13)。そして、フレームを送出側バックボードインターフェイス部2130へ転送し、バックボードへ送出させる(ステップS4−14)。
図2−5は、上記の処理の結果としてバックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。同図に示すように、宛先ユニットビットマップのラインユニット2100、ラインユニット2101およびラインユニット2102に対応するビットに1が設定され、宛先ポート番号に0が設定される。そして、受信ユニット番号には3が設定され、受信ポート番号には1が設定される。また、現用フラディング面には2が設定される。この値は、この時点で運用面情報2123に設定されていた値である。
上記の処理の結果、装置内フレームヘッダを付与されたMACフレームは、L2スイッチ2000に搭載された全てのラインユニット、すなわち、ラインユニット2100、ラインユニット2101およびラインユニット2102に送出される。
以下、ラインユニット2100の場合を例にして、各ラインユニットがバックボードからMACフレームを受信した後の処理手順を説明する。
図2−4は、バックボードより受信したフレームをイーサネット(登録商標)ポートへ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。
ステップS5−1〜ステップS5−4については、図1−14において説明したステップS2−1〜ステップS2−4と同一の処理手順であるため説明を省略する。
この例の場合、宛先ポート番号は0なので(ステップS5−5肯定)、出力フレーム転送部2150は、フラディング設定テーブルを参照してフラディング対象となっているポートを特定する(ステップS5−7)。ここで、フラディング設定テーブル2151とフラディング設定テーブル2152のいずれを参照するかについては、装置内フレームヘッダの現用フラディングテーブル面の値を参照して判断する。図2−5に示した例では、この値が2であったので、ここでは、フラディング設定テーブル2が参照される。
そして、出力フレーム転送部2150は、装置内フレームヘッダを除去したフレームをフラディング対象と特定したイーサネット(登録商標)ポートへ出力する(ステップS5−8)。
上記の処理は、ラインユニット2101およびラインユニット2102でも同様におこなわれる。いずれのラインユニットの出力フレーム転送部2150も、ラインユニット2102の入力フレーム転送部2120において装置内フレームヘッダに設定された情報に基づいて運用面とみなすフラディング設定テーブルを決定することになるので、参照する運用面の食い違いによるフレームの破棄や重複が発生することはない。
なお、MACアドレスが学習された後に端末200と端末207の間で通信がおこなわれる場合のL2スイッチ2000の処理手順は、既に説明した処理手順と同一のため、説明を省略する。
次に、図1−3に示したネットワークにおいて、L2スイッチ2000のラインユニット2100を保守点検のために停止させる場合の処理手順について説明する。ラインユニット2100のポート#P3およびポート#P4は、ラインユニット2101のポートとラインユニット間をまたがるリンク集約が設定されているので、ラインユニット2100を停止させてもL2スイッチ1001およびL2スイッチ1002との通信を維持することができる。
図2−6は、リンク集約の設定を変更する手順を説明するための説明図である。同図に示すように、保守端末100は、管理者の入力に従って、L2スイッチ2000に対して、トランク10からラインユニット2100のポート#P3を削除し、トランク20からラインユニット2100のポート#P4を削除するように指示するコマンドを送信する(ステップS6−1)。
コマンドを受信したL2スイッチ2000の制御ソフトウェアは、ラインユニット2100に対し、リンク集約テーブル2122のトランク番号10のエントリから「0103」のポート情報を削除し、トランク番号20のエントリから「0104」のポート情報を削除するように指示する(ステップS6−2)。そして、同様の指示をラインユニット2101とラインユニット2102に対してもおこなう(ステップS6−3、ステップS6−4)。
その後、ラインユニット2100に対し、ポート#P3およびポート#P4がフラディングの対象外になるように非運用面のフラディング設定テーブルを書き換えるように指示し(ステップS6−5)、ラインユニット2101に対し、ポート#P3およびポート#P4がフラディングの対象になるように非運用面のフラディング設定テーブルを書き換えるように指示する(ステップS6−6)。
この結果、ラインユニット2100のフラディング設定テーブルは、図2−7に示すようになり、ラインユニット2101のフラディング設定テーブルは、図2−8に示すようになる。なお、ここでは、フラディング設定テーブル2151が運用面であるものとする。この時点では、非運用面の書き換えをおこなっているだけなので、実際のフラディング処理に影響はない。
続いて、ラインユニット2100に対し、非運用面のフラディング設定テーブルが運用面になるように運用面情報2123を書き換えるように指示する(ステップS6−7)。そして、同様の指示をラインユニット2101とラインユニット2102に対してもおこなう(ステップS6−8、ステップS6−9)。これにより、フラディング設定テーブルの運用面が切り替わったこととなり、ラインユニット2100のポート#P3およびポート#P4からフラディングのパケットが出力されることがなくなる。
そして、以上の処理が完了したならば、制御ソフトウェアは、保守端末100に対して指示を完了した旨を応答する(ステップS6−10)。以上の手順により、フレームの破棄や重複を発生させることなく、ラインユニット2100はライン集約から外された状態となる。
なお、上記の処理例では、保守端末からの一回のコマンドでトランク10とトランク20を一度に処理するようにしているが、トランクを一つずつ処理するような実施も可能である。その場合、トランク10について、各テーブルの変更を行い、フラディング設定テーブルの面の切り替えをおこない、続いて、トランク20について、各テーブルの変更を行い、その後、フラディング設定テーブルの面を再度切り替える動作となる。
上述してきたように、本実施例では、ラインユニット2100が、運用面情報2123にどのフラディングテーブルを運用面とみなすかを示す番号を保持し、入力フレーム転送部がこの番号をフラディング対象のフレームの装置内フレームヘッダに埋め込むように構成した。この埋め込みは、フレームがバックボードを介して各ラインユニットに転送される前におこなわれるため、同一のフレームは共通した運用面のフラディング設定テーブルによって出力先を判定されることになり、フラディング設定テーブルの齟齬によるフレームの破棄や重複の発生を防止することができる。
(付記1)フレームの転送をおこなう伝送装置であって、
フレームの転送に係る設定情報を複数パターン記憶する記憶手段と、
転送するフレームに埋め込まれた識別情報に基づいて該フレームを転送するための設定情報を前記記憶手段に記憶された複数パターンの設定情報から選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された設定情報に従って前記フレームの転送をおこなう通信制御手段と
を備えたことを特徴とする伝送装置。
(付記2)前記伝送装置は、複数の通信ユニットを相互接続して構成された伝送装置であって、
装置外からフレームを受信した場合に、該フレームを転送するために用いる設定情報を指定する識別情報を該フレームに埋め込む埋込手段と、
前記識別情報を埋め込んだフレームの転送を他の通信ユニットに依頼する転送依頼手段と、
前記記憶手段と、
前記通信制御手段と
を通信ユニットごとに備えたことを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3)前記埋込手段は、当該の通信ユニットに予め記憶された識別情報をフレームに埋め込むことを特徴とする付記2に記載の伝送装置。
(付記4)前記通信ユニットは、複数の物理的なリンクを一つの論理的なリンクとして扱うリンク集約を設定することが可能な通信ユニットであって、
前記記憶手段は、当該の通信ユニットにおいてフラディングをおこなう場合にフレームを出力する必要があるポートの情報を設定情報として複数パターン記憶し、
前記通信制御手段は、フラディングをおこなう場合に、前記選択手段によって選択された設定情報に基づいてフレームを出力するポートを決定することを特徴とする付記2または3に記載の伝送装置。
(付記5)フレームの転送をおこなう伝送装置におけるフレーム転送方法であって、
フレームの転送に係る設定情報を記憶手段に複数パターン記憶させる記憶工程と、
転送するフレームに埋め込まれた識別情報に基づいて該フレームを転送するための設定情報を前記記憶工程により記憶された複数パターンの設定情報から選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された設定情報に従って前記フレームの転送をおこなう通信制御工程と
を含んだことを特徴とするフレーム転送方法。
(付記6)前記伝送装置は、複数の通信ユニットを相互接続して構成された伝送装置であって、
前記フレーム転送方法は、
装置外からフレームを受信した場合に、該フレームを転送するために用いる設定情報を指定する識別情報を該フレームに埋め込む埋込工程と、
前記識別情報を埋め込んだフレームの転送を他の通信ユニットに依頼する転送依頼工程と
さらに含んだことを特徴とする付記5に記載のフレーム転送方法。
(付記7)前記埋込工程は、当該の通信ユニットに予め記憶された識別情報をフレームに埋め込むことを特徴とする付記6に記載のフレーム転送方法。
(付記8)前記通信ユニットは、複数の物理的なリンクを一つの論理的なリンクとして扱うリンク集約を設定することが可能な通信ユニットであって、
前記記憶工程は、当該の通信ユニットにおいてフラディングをおこなう場合にフレームを出力する必要があるポートの情報を設定情報として複数パターン記憶し、
前記通信制御工程は、フラディングをおこなう場合に、前記選択工程によって選択された設定情報に基づいてフレームを出力するポートを決定することを特徴とする付記6または7に記載の伝送方法。
以上のように、本発明に係る伝送装置およびフレーム転送方法は、フレームの転送に有用であり、特に、リンク集約の構成を変更する際にフレームの重複や破棄が発生することを完全に回避することが必要な場合に適している。
シャーシ型のL2スイッチの一例を示すサンプル図である。 ラインユニットの接続状態の一例を示すサンプル図である。 ネットワーク構成の一例を示すサンプル図である。 シャーシ型のL2スイッチの構成を示すブロック図である。 ラインユニットの構成を示すブロック図である。 MACフレームのフォーマットを示す構成図である。 装置内フレームヘッダのフォーマットの一例を示す構成図である。 トランク番号テーブルの構成例を示すサンプル図である。 リンク集約テーブルの構成例を示すサンプル図である。 フラディング設定テーブルの構成例を示すサンプル図である。 他のラインユニットにおけるフラディング設定テーブルを示すサンプル図である。 学習テーブルの構成例を示すサンプル図である。 イーサネット(登録商標)ポートで受信したフレームをバックボードへ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。 バックボードより受信したフレームをイーサネット(登録商標)ポートへ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。 バックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。 学習後の学習テーブルを示すサンプル図である。 バックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。 学習後の学習テーブルを示すサンプル図である。 バックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。 リンク集約の設定を変更する手順を説明するための説明図である。 書換え後のリンク集約テーブルを示すサンプル図である。 書換え後のフラディング設定テーブルを示すサンプル図である。 ラインユニット1101における書換え後のフラディング設定テーブルを示すサンプル図である。 本実施例に係るL2スイッチが搭載するラインユニットの構成を示すブロック図である。 本実施例における装置内フレームヘッダのフォーマットの一例を示す構成図である。 イーサネット(登録商標)ポートで受信したフレームをバックボードへ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。 バックボードより受信したフレームをイーサネット(登録商標)ポートへ送出するまでの処理手順を示すフローチャートである。 バックボードに送出されるフレームの装置内フレームヘッダのサンプル図である。 リンク集約の設定を変更する手順を説明するための説明図である。 ラインユニット2100における書換え後のフラディング設定テーブルを示すサンプル図である。 ラインユニット2101における書換え後のフラディング設定テーブルを示すサンプル図である。
符号の説明
10、20 トランク
100 保守端末
200〜207 端末
1000〜1002 L2スイッチ
1100〜1102 ラインユニット
1110 入力監視部
1111 自ユニット番号
1112 トランク番号テーブル
1120 入力フレーム転送部
1121 実装ユニット情報
1122 リンク集約テーブル
1130 送出側バックボードインターフェイス部
1140 受信側バックボードインターフェイス部
1141 自ユニット番号
1150 出力フレーム転送部
1151 フラディング設定テーブ
1160 学習/検索部
1161 CAM
1200 装置制御部
1210 CPU
1220 ROM
1230 RAM
1240 保守端末通信機構
1250 装置内制御用通信機構
2000 L2スイッチ
2100〜1102 ラインユニット
2110 入力監視部
2111 自ユニット番号
2112 トランク番号テーブル
2120 入力フレーム転送部
2121 実装ユニット情報
2122 リンク集約テーブル
2123 運用面情報
2130 送出側バックボードインターフェイス部
2140 受信側バックボードインターフェイス部
2141 自ユニット番号
2150 出力フレーム転送部
2151 フラディング設定テーブル
2152 フラディング設定テーブル
2160 学習/検索部
2161 CAM

Claims (5)

  1. フレームの転送をおこなう伝送装置であって、
    フレームの転送に係る設定情報を複数パターン記憶する記憶手段と、
    転送するフレームに埋め込まれた識別情報に基づいて該フレームを転送するための設定情報を前記記憶手段に記憶された複数パターンの設定情報から選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された設定情報に従って前記フレームの転送をおこなう通信制御手段と
    を備えたことを特徴とする伝送装置。
  2. 前記伝送装置は、複数の通信ユニットを相互接続して構成された伝送装置であって、
    装置外からフレームを受信した場合に、該フレームを転送するために用いる設定情報を指定する識別情報を該フレームに埋め込む埋込手段と、
    前記識別情報を埋め込んだフレームの転送を他の通信ユニットに依頼する転送依頼手段と、
    前記記憶手段と、
    前記通信制御手段と
    を通信ユニットごとに備えたことを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  3. 前記埋込手段は、当該の通信ユニットに予め記憶された識別情報をフレームに埋め込むことを特徴とする請求項2に記載の伝送装置。
  4. 前記通信ユニットは、複数の物理的なリンクを一つの論理的なリンクとして扱うリンク集約を設定することが可能な通信ユニットであって、
    前記記憶手段は、当該の通信ユニットにおいてフラディングをおこなう場合にフレームを出力する必要があるポートの情報を設定情報として複数パターン記憶し、
    前記通信制御手段は、フラディングをおこなう場合に、前記選択手段によって選択された設定情報に基づいてフレームを出力するポートを決定することを特徴とする請求項2または3に記載の伝送装置。
  5. フレームの転送をおこなう伝送装置におけるフレーム転送方法であって、
    フレームの転送に係る設定情報を記憶手段に複数パターン記憶させる記憶工程と、
    転送するフレームに埋め込まれた識別情報に基づいて該フレームを転送するための設定情報を前記記憶工程により記憶された複数パターンの設定情報から選択する選択工程と、
    前記選択工程によって選択された設定情報に従って前記フレームの転送をおこなう通信制御工程と
    を含んだことを特徴とするフレーム転送方法。
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